JP2004116226A - 水洗便器 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗浄排水時の不快な騒音を抑え、汚物と洗浄水の戻りをなくし、洗浄性能の安定化を図った開閉弁方式の水洗便器において、オーバーフロー排水管を無くすことにより、便器後方内部をコンパクトにすることができ、オーバーフロー管路でのつまり発生の無い水洗便器を提供する。
【解決手段】ボウル底部の排水口に連通した終端開口部を有する弁ケースと、前記終端開口部を閉止することにより前記ボウル内に溜水を形成させる開閉弁と、前記開閉弁を強制的に開閉動作する排水駆動手段と、ボウル内水位を一定範囲に保つ水位調節手段とを備えた弁装置を具備した水洗便器において、前記水位調節手段は、前記開閉弁の開閉動作をボウル水位の水圧に連動させ、水位の上昇により開閉弁を開かせ排水し、水位の下降により開閉弁を閉じ止水させることにより、ボウル水位を所定の低水位と所定の高水位の範囲に保つことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水洗便器に関するものである。更に詳しくは洗浄排水時の不快な騒音を抑え、汚物と洗浄水の戻りをなくし、洗浄性能の安定化を図った水洗便器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、様々な構成と構造を有する水洗便器が使用されている。一般的にはサイフォン式あるいはサイフォンジェット式、洗い落とし式のように排水流の勢いにより汚物を排出する水洗便器がよく知られている。
その他にもボウル面に一端汚物を貯溜し、開閉弁を開くことにより排出する開閉弁方式の水洗便器もあり、この水洗便器は洗浄排水の際の音が静かで、洗浄水に使用する水を少量にできるという特徴がある。一方、水洗便器のボウル面の溜水と水洗便器外部の配管は通常時、開閉弁にて隔てられているため、ボウル面溜水の溢れ防止機構が別途必要となってくる。
以下、開閉弁方式の水洗便器の構造、構成の従来例について図16を用いて説明する。
この水洗便器においては、ボウル1底部に設けた排水口5から便器後方に水平な排水管10を延設している。この排水管10の後方には、底部に排出口13を備えた弁ケース15が連結されている。排水管10の終端開口部42には、開閉自在な開閉弁12がその開口部の立面方向に設置してある。洗浄排水時には、開閉弁12を開放し、ボウル1内の汚物とともに、ボウル1面の洗浄水を一気に排出する。こうして、サイフォン作用を起こさずとも確実に汚物等を排出することが可能となり、洗浄性能の安定化が図られ、しかも洗浄排水時の不快な騒音が抑止されるという効果がもたらされる。
また、排水管10の終端部には、オーバーフロー排水管25を接続している。このオーバーフロー排水管25は、排水管10の終端部から上方へ向い、次いで屈曲し下方へと延び、弁ケース15に接続している。すなわち、排水管10と弁ケース15は、このオーバーフロー排水管25によって連通している。
よって、使用時において汚物や尿、また洗浄機能付便座からの洗浄水によりボウル1内の水位が上昇した場合も、オーバーフロー排水管25を介して余剰の水を便器外部へ排出することができる。(例えば、特許文献1参照。)
【0003】
【特許文献1】
特許2978029号(第3−4頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような優れた作用効果を有する水洗便器であっても、図16に例示した水洗便器においては、オーバーフロー排水管25の管経路は、ボウル水位をある高さまで確保するため、一旦上昇させることが必要であり、その後、屈曲させ下方にて接続しなければならない。この管経路の取り回しは水洗便器後方内部のせまい空間においては非常に配置が困難であり、必然管径も小さくなり、管入口及び管途中でつまりが発生する場合があった。また、つまった場合のメンテナンス性も非常に悪いものであった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、オーバーフロー排水管を無くすことにより、便器後方内部をコンパクトにすることができ、オーバーフロー管路でのつまり発生の無い水洗便器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、ボウル底部の排水口に連通した終端開口部を有した弁ケースと、前記終端開口部を閉止することにより前記ボウル内に溜水を形成させる開閉弁と、前記開閉弁を強制的に開閉動作する排水駆動手段と、ボウル内水位を一定範囲に保つ水位調節手段とを備えた弁装置を具備した水洗便器において、前記水位調節手段は、前記開閉弁の開閉動作をボウル水位の水圧に連動させ、水位の上昇により開閉弁を開かせ排水し、水位の下降により開閉弁を閉じ止水させることにより、ボウル水位を所定の低水位と所定の高水位の範囲に保つことを特徴とする水洗便器を提供する。
この発明においては、排水駆動手段とは別に設けた水位調整手段によって、以下のとおりボウル内の水位を一定範囲に調整することができる。
つまり、ボウル内へ、汚物や尿、また洗浄機能付便座からの洗浄水等の流入がありボウル水位がある水位に達すると、開閉弁へはたらく水圧が上昇することにより、開閉弁を開かせ、余剰となったボウル内の溜水を排水することができる。よって、溜水は所定の高さを超えることはなく、ボウル面から溜水が溢れるのを防止できる。
また、余剰となったボウル内溜水の排水は、ボウル面の水位が低下していき、ある水位になって、開閉弁へ働く水圧が下降することにより、開閉弁は閉じ、止水させることができる。こうして、ボウル内の水位を所定の低水位より低くなるのを防止することができる。
よって、開閉弁の開閉動作によって、ボウルの水位を一定に保つことができ、従来のようなオーバーフロー排水管を必要とせず、水洗便器後方内部をコンパクトにすることができる。さらにこの水位調整手段はオーバーフロー排水管のようにつまりが発生することはない。
ここで、所定の高水位とは、使用者が水洗便器の便座に座って使用する際に、使用者の身体にボウル溜水が触れることのない上限の水位である。また、所定の低水位とは、大便汚物等が十分に溜水につかり、臭気の発生を抑えることができる下限の水位である。
【0006】
上記目的を達成するために請求項2は、前記水位調節手段はボウル水位の水圧に抗し、前記開閉弁を閉じる方向に付勢する水圧抵抗手段であることを特徴とする請求項1記載の水洗便器を提供する。
この発明の水洗便器においては、ボウル水位の水圧が開閉弁を開かせる方向にはたらくのに抗して、水圧抵抗手段が開閉弁を閉じる方向にはたらく。よって、これらの力がバランスをとることにより、ボウル水位を所定の高水位と所定の低水位の範囲に保つことができる。
【0007】
上記目的を達成するために請求項3は、前記水圧抵抗手段が、前記開閉弁の回動軸に固定されたレバー部と、前記レバー部と前記弁ケースに両端を係止させたコイルばねとを備えたことを特徴とする請求項2記載の水洗便器を提供する。
この発明の水洗便器においては、水圧抵抗手段が、コイルばねを備え、開閉弁の回動軸まわりに回動されたレバー部にコイルばねの一端を係止し、他端を弁ケースに固定することによりコイルばねによる弾性力を利用し、容易な構造で水圧抵抗手段を得ることができる。
【0008】
上記目的を達成するために請求項4は、排水駆動手段がモーターを備え、前記開閉弁の回動軸と前記モーターの駆動軸を非連結とした非連結機構を前記弁装置に備えたことを特徴とする請求項3記載の水洗便器を提供する。
この発明の水洗便器においては、排水駆動手段にモーターを用いることにより、開閉弁を強制的に開閉動作させ、洗浄可能となっている。さらに非連結機構によって、モーター作動時においては、開閉弁の回動軸とモーターの駆動軸を連結することにより、モーターの駆動力を伝達して開閉弁を開閉し、モーターの非作動時においては、開閉弁の回動軸とモーターの駆動軸を非連結として、モーターの静止トルクを開閉弁側に伝達しない。
よって、モーターの非作動時には、ボウル内水圧とバランスをとる力が、水圧抵抗手段のみであり、下記するモーターの不安定な静止トルクは開閉弁の回動軸から切り離されるため、安定した水位の保持が可能となる。
上記静止トルクとは、モーターが構造上持っているモーターの駆動軸を外力に対して静止させておこうとする、磁力や、静止摩擦力などの力をいう。
【0009】
上記目的を達成するために請求項5は、前記非連結機構が前記回動軸に固定された凹状のカムと前記モーターの駆動軸に固定された凸状のカムから成ることを特徴とする請求項4記載の水洗便器を提供する。
この発明の水洗便器においては、モーターの作動時には開閉弁の回動軸に固定した凹状のカムがモーターの駆動軸に固定した凸状のカムと接触してモータートルクを開閉弁の回動軸に伝達し、モーターの非作動時には凹状のカムと凸状のカムが非接触状態となり、モーターの静止トルクは開閉弁の回動軸に影響を及ぼさない。よって、容易な構造によって非連結機構を構成できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って実施例を示し、この発明の水洗便器についてさらに詳しく説明する。
図1はこの発明の水洗便器の第一実施例を示した断面図および一部切欠側面図である。
この図1の例においては、ボウル1の上端縁に沿ってその全周にリム部2を設けており、このリム部2の内部には洗浄水の通水路3が形成されている。またリム部2には、ボウル1の内面方向に向い、通水路3と連通する洗浄水の射水孔6が形成されている。またこの例においては、ボウル1底部に設けた排水口5から便器後方に水平な排水管10を延設している。この排水管10の後方には、パッキン16を介して弁装置44が連結されている。
また、水洗便器の後方上部には水道からの水を導水する給水管45と、給水管45の途中に設けた電磁弁26と、電磁弁26の開閉制御をする制御装置46を備えており、電磁弁26が制御装置46からの電気信号を受けて開閉することにより、汚物排出、ボウル洗浄および水封確保のために必要な水をリム部2に供給するようにしている。
【0011】
図2および図3、図4は本実施例における弁装置の正面図および右側面図、左側面図である。次にこれらの図を用いて、弁装置の構成について説明する。また、図5は本実施例におけるカム部の分解斜視図である。図5によりカム部の構成について更に詳しく説明する。
この例においては、弁装置44は、弁ケース15と、開閉弁12を備えている。弁ケース15は図1の排水管10から続く終端開口部42と、底部に開口した排出口13を有している(図1参照)。開閉弁12は回動軸31に回動自在に固定されており、終端開口部42を開閉する。
さらに弁装置44は、回動軸31の一端に固定されたレバー32と、弁ケース15の突起部47とレバー32に両端を係止したコイルばね38からなる水圧抵抗手段を備えている。これにより、開閉弁12はコイルばね38の弾性力により常時、閉じる方向に付勢されている。
さらに弁装置44は、ブラケット37を介して弁ケース15に固定されたモーター35と、このモーター35のトルクを外部に伝達するモーター駆動軸36からなる排水駆動手段を備えている。なお、モーター35は図1の制御装置46により駆動制御される。
さらに弁装置44は、回動軸31の排水駆動手段側の一端に固定された凹状カム34と、モーター駆動軸36に固定された凸状カム33と、ブラケット37に形成されたストッパー41からなる非連結機構を備えている。
続いて、図5により、非連結機構をさらに詳しく説明する。モーター35のモーター駆動軸36に固定された凸状カム33は凸部をブラケット37に形成されたストッパー41に回動区間を規制され、モーター35の正転、反転に合わせて回動する。また、図示しない開閉弁を固定している回動軸31の一端に固定された凹状カム34の凹部を凸部にかみ合せることにより、図示しない開閉弁をモーター35の正転に合わせ回動可能となっている。尚、図2からわかるように、軸心方向の位置関係よりストッパー41により凸状カム33は規制を受けるが、凹状カム34は、軸方向に干渉しない位置にあり、凹状カム34の回動はストッパー41に規制を受けない。
【0012】
次に上記実施例の動作について説明する。ここでは動作を3段階に分け、水洗便器が利用されない「通常時」、水洗便器の利用開始から洗浄する前までの「使用時」、ボウル面の洗浄開始から利用を終了するまでの「洗浄時」とする。
図6は本実施例におけるボウル水位を表し、図7は本実施例におけるボウル水位の時間変位の様子を表す。また、図8はボウル溜水排水時の開閉弁とカム部とばね部の位置関係を表す。尚、図8における(A)、(B)、(C)とは図2におけるA視、B視、C視に対応している。図6、図7、図8を用いて、通常時および使用時におけるボウル水位の変動および各部の動作について説明する。
ここで所定の低水位(図6のL0)を排泄された汚物が十分に溜水につかり臭気の発生を抑えることができる水位とし、所定の高水位(図6のU0)を使用者が水洗便器の便座に座って使用する際に使用者の身体に溜水が触れることのない水位とする。
【0013】
通常時、ボウル1内には初期水位Lの溜水が溜められている。これは所定の低水位L0よりわずかに高い水位とする。
【0014】
使用時、汚物や尿および洗浄機能付便座からの洗浄水(以後まとめて付加ボウル給水と呼ぶ)が流入することにより、ボウル1の水位は上昇していく。ここでは仮に、付加ボウル給水が長時間つづく場合を考える。
水位は上昇を続け(図7A区間)、水位MUにおいて、水圧により開閉弁12を開こうとする力がコイルばね38の弾性力により止水しようとする力を上回ると、図8(B)に示すように開閉弁12に備えられた開閉弁パッキン40が終端開口部42からわずかに離れ、ボウル1の溜水の排水が始まる。そして溜水の水位の増加による開方向の力と、図8(C)に示すコイルばね38による閉方向の力が釣り合って、開閉弁12と終端開口部の隙間の開度が決まり、この隙間を通って排出される溜水の排水流量が決まる。この際、図8(A)に示すように凹状カム34は開閉弁12の開きに合わせて図示の方向に回動するが、この回動方向では凸状カム33と接触せず、凸状カム33と非連結状態にて回動自在となっており、モーター35の静止トルクの影響を受けることがないため、水位調節が安定するようになっている。
開閉弁の開度が小さく、付加ボウル給水の流量がボウル1の溜水の排水流量を上回っている間は、水位は上昇を続ける(図7B区間)。そして水位の上昇とともに開閉弁の開度は大きくなり、溜水の排水流量は増加する。
そして、ボウル1の水位がある水位Uに達すると、付加ボウル給水の流量と溜水の排水流量が等しくなり、ボウル溜水の水位の上昇が止まる(図7C区間)。以下この水位Uを平衡水位Uという。
次に付加ボウル給水を停止すると、しばらくボウル溜水の排水は続き、水位MLまで下降する(図7D区間)。水位MLにおいて水圧により開閉弁12を開こうとする力が、コイルばね38の弾性力により開閉弁12を閉じ止水しようとする力を下回ることにより、排水が止まり、水位の下降は停止する(図7E区間)。
【0015】
図9に本実施例における付加ボウル給水の流量と平衡水位Uの関係を試験した結果を示す。図9に示すように、付加ボウル給水の流量が2L/MINより小さいと、平衡水位Uは付加ボウル給水の流量の増加に伴い増加傾向にある。しかし、付加ボウル給水の流量が2L/MINより大きくなると平衡水位Uは約125mmとなり平衡水位Uの上昇はみられない。よって、本実施例の構造とすることで、汚物や尿および洗浄機能付便座の洗浄水等の流量がばらついても、所定の高水位U0を超えないように平衡水位Uを設定することは可能である。
【0016】
図10、図11、図12、図13は本実施例における開閉弁が閉じている状態、開閉弁が開き途中状態、開閉弁が開ききった状態、開閉弁が閉じ途中状態での開閉弁、カム部、ばね部の位置関係を示す。尚、図10、図11、図12、図13における(A)、(B)、(C)とは図2におけるA視、B視、C視に対応している。これらの図を用い、洗浄時に開閉弁が開閉する際の開閉弁、カム部、ばね部の動作について説明する。
【0017】
洗浄前、図10に示すように、開閉弁12は弁ケース15の終端開口部42を閉じている。この際、閉じる力としてはコイルばね38の弾性力がはたらいている。
【0018】
洗浄時、開閉弁12が開いていく動作を図11により説明する。図示しない制御装置からの電気信号を受け、モーター35が正転方向へ回動するのに合わせて凸状カム33が図示の方向へ回動し、凸部、凹部がかみ合った位置から凹状カム34並びに回動軸31も回動していき、開閉弁12が開いていき排水が始まる。この際、コイルばね38の弾性力は開閉弁12を閉じる方向へはたらいているが、モーター35の駆動力の方が大きく、コイルばね38の弾性力に逆らって強制的に開閉弁12を開いている状態にある。
【0019】
更にモーター35の回転が進むと、図12に示すように凸状カム33がストッパー41に当たり、ここで、モーター35の正転を停止させる。この位置で開閉弁12は開ききった状態となっている。
尚、この位置でもコイルばね38の弾性力は弁を閉じる方向にはたらいているが、モーター35の静止トルクにより、開閉弁12は開ききった状態を保持している。
また、この位置においてコイルばね38は伸びが最大になり弾性力は最大となっているが、レバー32と回動軸31の軸心の位置関係からレバー32を回転させる回転方向の分力は小さくなっており、開閉弁12を閉じようとする力は小さくなっている。よって、静止トルクのような比較的小さな力でも保持可能となっている。
【0020】
次に図13により、開閉弁12を閉じる動作について説明する。図示しない制御装置からの電気信号を受け、モーター35が図示する反転方向へ回動すると凸状カム33も反転方向へ回動する。この際、凹状カム34はコイルばね38の弾性力により図示する方向へ付勢されている。よって、凹状カム34は凸状カム33に接触したまま、凸状カム33の回動に合わせて回動し、開閉弁12は閉じていく。
【0021】
更にモーター35の反転を進めていくと開閉弁12は図10に示すように弁ケース15の終端開口部42に当たり、コイルばね38の弾性力により終端開口部42に付勢された状態で閉止する。一方、凸状カム33はストッパー41に当たるところまで回転した後、モーター35の反転を停止させる。これにより開閉弁12は一連の開閉動作が完了する。
【0022】
図14はこの発明の水洗便器の第二実施例を示した断面図および一部切欠側面図である。
この図14の例における水洗便器においては、排水口5の下方向に弁ケース15が連結されており、弁ケース15内部の終端開口部42も水平な面に開口している。よって、開閉弁12もこれを水平に閉じるように設置されている。その他の部位については図1に示した第一実施例と同様な構成となっている。この例においても本発明の効果は得られ、ボウル1の排水方向については前記の第一実施例に限定されない。
【0023】
図15はこの発明の水洗便器の第三実施例を示した断面図および一部切欠側面図である。
この図15の例における水洗便器においては、水圧抵抗手段としておもり43を備えている。おもり43の重力が開閉弁12を常時閉じる方向に付勢しており、ボウル1の水圧とバランスをとることにより、ボウル1内の水位調節が可能となっている。
【0024】
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば水位調整手段は前記水圧抵抗手段の他に、ボウル内の水位や水圧を検知して開閉弁を開閉させボウル内の水位を調整してもよい。また水圧抵抗手段はばねのような弾性力を利用するもの、重りの重力を利用するもの、磁石の磁力を利用するものであってもよい。また非連結機構はカム機構のように機械式に非連結を実現するものの他、モーターの駆動時と連動して連結と非連結を切り替えるようにしてもよい。また排水駆動手段は手動によって強制的に開閉弁を開閉させてもよい。
また、コンパクト化した水洗便器後方内部の空間を利用して、弁装置内部に粉砕圧送装置を備えることができる。これにより、排水の搬送性能を向上させることができる。
【0025】
【発明の効果】
以上詳しく説明した通り、本発明によれば、開閉弁よりボウルの余剰水を排出し水位調節をおこなうことにより、別途、オーバーフロー排水管を設ける必要がなく、便器後方内部をコンパクトにし、オーバーフロー排水管のようにつまりが発生することはない。また、開閉弁による排水方式のため、洗浄排水時の騒音を抑えることができ、汚物や洗浄水などの戻りがなく洗浄性能の安定した水洗便器を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水洗便器の第一実施例における断面図および一部切欠側面図である。
【図2】本発明の水洗便器の第一実施例における弁装置の正面図である。
【図3】本発明の水洗便器の第一実施例における弁装置の右側面図である。
【図4】本発明の水洗便器の第一実施例における弁装置の左側面図である。
【図5】本発明の水洗便器の第一実施例におけるカム部の分解斜視図である。
【図6】本発明の水洗便器の第一実施例におけるボウル水位を示す図である。
【図7】本発明の水洗便器の第一実施例におけるボウル水位の時間変位の様子を示す図である。
【図8】本発明の水洗便器の第一実施例におけるボウル溜水排水時の開閉弁、カム部、ばね部の位置関係を示す図である。
【図9】本発明の水洗便器の第一実施例における付加ボウル給水の流量と平衡水位の関係を試験した結果を示す図である。
【図10】本発明の水洗便器の第一実施例における開閉弁が閉じている状態での開閉弁、カム部、ばね部の位置関係を示す図である。
【図11】本発明の水洗便器の第一実施例における開閉弁が開き途中状態での開閉弁、カム部、ばね部の位置関係を示す図である。
【図12】本発明の水洗便器の第一実施例における開閉弁が開ききった状態での開閉弁、カム部、ばね部の位置関係を示す図である。
【図13】本発明の水洗便器の第一実施例における開閉弁が閉じ途中状態での開閉弁、カム部、ばね部の位置関係を示す図である。
【図14】本発明の水洗便器の第二実施例示す断面図および一部切欠側面図である。
【図15】本発明の水洗便器の第三実施例示す断面図および一部切欠側面図である。
【図16】従来の水洗便器の実施例示す断面図および一部切欠側面図である。
【符号の説明】
1…ボウル
2…リム部
3…通水路
5…排水口
6…射水孔
10…排水管
12…開閉弁
13…排出口
15…弁ケース
16…パッキン
25…オーバーフロー排水管
26…電磁弁
31…回動軸
32…レバー
33…凸状カム
34…凹状カム
35…モーター
36…モーター駆動軸
37…ブラケット
38…コイルばね
40…開閉弁パッキン
41…ストッパー
42…終端開口部
43…おもり
44…弁装置
45…給水管
46…制御装置
47…突起部

Claims (5)

  1. ボウル底部の排水口に連通した終端開口部を有する弁ケースと、
    前記終端開口部を閉止することによりボウル内に溜水を形成させる開閉弁と、
    前記開閉弁を強制的に開閉動作する排水駆動手段と、
    ボウル内水位を一定範囲に保つ水位調節手段と
    を備えた弁装置を具備した水洗便器において、
    前記水位調節手段は、前記開閉弁の開閉動作をボウル水位の水圧に連動させ、
    水位の上昇により開閉弁を開かせ排水し、水位の下降により開閉弁を閉じ止水させることにより、ボウル水位を所定の低水位と所定の高水位の範囲に保つことを特徴とする水洗便器。
  2. 前記水位調節手段はボウル水位の水圧に抗し、前記開閉弁を閉じる方向に付勢する水圧抵抗手段であることを特徴とする請求項1記載の水洗便器。
  3. 前記水圧抵抗手段が、前記開閉弁の回動軸に固定されたレバー部と、前記レバー部と前記弁ケースに両端を係止させたコイルばねとを備えたことを特徴とする請求項2記載の水洗便器。
  4. 前記排水駆動手段がモーターを備え、
    前記開閉弁の回動軸と前記モーターの駆動軸を非連結とした非連結機構を前記弁装置に備えたことを特徴とする請求項3記載の水洗便器。
  5. 前記非連結機構が
    前記開閉弁の回動軸に固定された凹状のカムと前記モーターの駆動軸に固定された凸状のカムを備えたことを特徴とする請求項4記載の水洗便器。
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