JP2004116084A - 鉄筋コンクリート構造物 - Google Patents

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reinforcing bars
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Seiichi Mori
森清一
Eiji Yoshino
吉野英次
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Ibiden Greentec Co Ltd
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Ibiden Greentec Co Ltd
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Abstract

【課題】鉄筋の増加量以上に曲げ耐力を向上でき、必要な箇所に限定して補強が可能な鉄筋コンクリート構造物を提供すること。
【解決手段】引張り材21と、緩やかな曲線でねじり加工して該引張り材21の外周面に取り付けたねじり材22からなる補強鉄筋2を配置したことを特徴とする鉄筋コンクリート構造物1である。
ここで、補強鉄筋2は構造物の接合部などの応力集中部3にのみ配置することができる。また、掘削孔に補強鉄筋2を使用して製作した鉄筋籠4を挿入して場所打ち杭を構築することもできる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋を配置する鉄筋コンクリート構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄筋とコンクリートで構築する鉄筋コンクリート構造物は、構造物に発生する引張力を鉄筋で負担し、圧縮力をコンクリートで負担する。そして、せん断力は、コンクリートとせん断補強鉄筋の両方で負担する。
このため鉄筋コンクリート構造物の設計の際に、引張力やせん断力に対する耐力が不足する場合は、鉄筋の径を太くしたり、鉄筋の配置を密にしたりして、単位面積当たりの鉄筋量を増加する設計がおこなわれる。
ここで、鉄筋コンクリート構造物には、鉄筋とコンクリートだけで構成するRC構造物の他に、PC鋼材などを配置して緊張力を導入するプレストレストコンクリート構造物(PC構造物)、鉄骨を使用する鉄骨鉄筋コンクリート構造物(SRC構造物)も含まれる。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】
前記した従来の鉄筋コンクリート構造物にあっては、次のような問題点がある。
<イ>鉄筋径を太くして鉄筋量を増やす場合、鉄筋量を増やす必要のない箇所にまで過剰に鉄筋を配置することがあり不経済である。また、表面積が減少するため、付着力が充分に確保できない場合がある。さらに、鉄筋径が太くなると端部などの曲げ加工がし難くなる。
<ロ>鉄筋の間隔を狭くして配筋した場合、過密配筋となってコンクリートの充填性の面で問題が生じる場合がある。また、配筋する鉄筋の数が増えると施工手間も増える。
【0004】
【本発明の目的】
本発明は上記したような従来の問題を解決するためになされたもので、必要な箇所に限定して補強が可能な鉄筋コンクリート構造物を提供することを目的とする。
また、鉄筋の増加量以上に曲げ耐力を向上できる鉄筋コンクリート構造物を提供することを目的とする。
さらに、製造時の施工性がよく、高品質の鉄筋コンクリート構造物を提供することを目的とする。
本発明は、これらの目的の少なくとも一つを達成するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明の鉄筋コンクリート構造物は、引張り材と、緩やかな曲線でねじり加工して該引張り材の外周面に取り付けたねじり材からなる補強鉄筋を配置したことを特徴とするものである。なお、ここでいうコンクリートには、通常のコンクリートの他にモルタルやセメントミルクなどの水硬性組成物が含まれる。
ここで、補強鉄筋は構造物の応力集中部にのみ配置することができる。
また、補強鉄筋を使用して製作した鉄筋籠を配置する場所打ち杭などの鉄筋コンクリート構造物を構築することもできる。
【0006】
【本発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0007】
<イ>鉄筋コンクリート構造物
鉄筋コンクリート構造物1は、鉄筋を使用して構築するコンクリート構造物である。
鉄筋コンクリート構造物1には、鉄筋とコンクリートだけで構成するRC構造物、鉄筋の他にPC鋼材などを配置して緊張力を導入するPC構造物、鉄筋と鉄骨を使用するSRC構造物などがある。
通常、鉄筋コンクリート構造物1は、型枠の内部に鉄筋を配筋して、練り上げたコンクリートを流し込んで固化させることによって製造する。
【0008】
<ロ>補強鉄筋
補強鉄筋2は、上記した鉄筋に替えて配置する材料である。
補強鉄筋2は、例えば直線の棒状に形成した引張り材21と、緩やかな曲線でねじり加工して引張り材21の外周面に取り付けたねじり材22とで構成する。
引張り材21には、異形鉄筋、丸鋼、ロックボルト、鋼管、繊維強化プラスチック(FRP)材、PC鋼棒、PC鋼線、PC鋼より線などが使用できる。
またねじり材22は、緩やかな曲線でねじり加工を施すため、ねじり加工が可能な材料であれば引張り材21と同様の材料が使用できる。
ねじり材22は、引張り材21を芯材としてつたが絡まるように螺旋状に取り付けられる。補強鉄筋2の実施例の側面図を図2に、断面図を図3に示す。ねじり材22を巻き付ける回数や曲線の曲率は任意に設定することができる。図2に示した補強鉄筋2は、ねじり材22を二巻きして取り付けた実施例である。ねじり材22は、図2に示したように所定の長さのものを断続的に配置することもできるが、引張り材21全体に1本のねじり材22を連続して配置することもできる(図示せず)。
【0009】
ねじり材22は、例えば予めねじり加工しておき、工場又は現地で引張り材21に装着する。ねじり材22は緩やかな螺旋形状であるため、引張り材21に容易に装着することができるうえに、一旦装着すると、引張り材21に絡み付いて施工中に外れることはない。このため、ねじり材22は引張り材21に溶接などの固定手段を使用して特別に固定させる必要は通常ないが、必要に応じて固定することもできる。
また、引張り材21にねじり材22の素材を巻き付けることで、ねじり加工と装着を一度におこなうこともできる。
【0010】
【実施例】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例について説明する。
【0011】
<イ>補強鉄筋の特性
引張り材21として鉄筋径が22mmの異形鉄筋(D22)を使用し、ねじり材22として鉄筋径が13mmの異形鉄筋(D13)を使用して製作した補強鉄筋2の特性について試験した結果を説明する。
ここで、補強鉄筋2との性能を比較するために、D22の異形鉄筋とD13の異形鉄筋を直線のまま並列して組み合わせた比較材を使用した。また、参考としてD22の異形鉄筋のみを使用した一本材の試験もおこなった。
試験は曲げ耐力を測定する試験をおこない、補強鉄筋2、比較材及び一本材の周囲はグラウトで拘束した。試験結果を表1に示す。
【0012】
【表1】
Figure 2004116084
【0013】
試験の結果、比較材を配置した供試体の曲げ応力度は52.40(N/mm)であったのに対して、補強鉄筋2を配置した供試体の曲げ応力度は平均61.79(N/mm)となり約18%の曲げ耐力の向上が確認できた。また、D22の異形鉄筋のみを配置した一本材の供試体の曲げ応力度を測定すると平均44.80(N/mm)であったため、補強鉄筋2に替えることで約38%の曲げ補強効果が得られたといえる。
【0014】
また、試験後の供試体を観察してみると、一本材の供試体が載荷箇所周辺にのみひび割れが発生して他の部分に比べて極端に損傷していたのに対し、補強鉄筋2を配置した供試体は端部にまでひび割れが進展していたが損傷の程度は載荷箇所周辺と他の部分が均一化されていた。このことから、通常の鉄筋を配置した場合は、載荷箇所周辺に応力が集中し、この箇所の耐力のみによって構造物の曲げ耐力が決定されるが、補強鉄筋2を使用した場合は広範囲に応力が分散されるため、構造物全体の耐力を有効に活用することができ構造物の曲げ耐力が向上するといえる。
【0015】
<ロ>鉄筋コンクリート構造物への適用(図1)
鉄筋コンクリート構造物1に配置する主筋として、補強鉄筋2を配置した実施例を図1に示す。
ここで、鉄筋コンクリート構造物1には、現場でコンクリートを打設して構築する構造物の他に、工場や製作ヤードで製造するプレキャストコンクリート製品も含まれる。
補強鉄筋2を配置することで使用する鉄筋量を削減することができるため、鉄筋間隔を広げるとも可能となり、この結果施工性やコンクリートの充填性が向上する。
【0016】
<ハ>応力集中部への適用(図5)
構造物は、形状、載荷条件などの要因によって応力が集中する応力集中部3を有する。
例えば逆T型の擁壁11は、壁体と底版の接合部に応力集中部3が発生するため、この部分の配筋は過密になりやすい(図3(a)参照)。限られた狭い空間の中に鉄筋を密に配置すると、鉄筋を配置するための作業性が悪くなるばかりではなく、コンクリートの充填性も悪くなり、構造物の品質を低下させることにもなりかねない。
そこで、応力集中部3に補強鉄筋2を配置することで、これらの問題点を解決する。すなわち、補強鉄筋2は引張り材21とねじり材22が一体になっているため、一度に配置することができるので施工効率を向上させることができる。また、鉄筋間隔を広げることでコンクリートの充填性も良くなる。
【0017】
また、柱13とスラブ12の接合部(図3(b)参照)、スラブと壁の接合部、橋桁と橋脚の接合部などには応力集中部3が発生する。これらの応力集中部3は、他の部分と断面形状はほとんど同じ大きさであるにも関わらず、配置する鉄筋量は増加するため過密配筋となりやすい。そこで、これらの箇所に補強鉄筋2を配置する。補強鉄筋2はねじり材22を取り付けた部分のみが補強鉄筋2になるため、例えばスラブ12に配置した鉄筋を応力集中部3では引張り材21として使用し、その応力集中部3にのみねじり材22を取り付ければ部分的に補強鉄筋2を配置したことになる。
【0018】
<ニ>場所打ち杭への適用(図6)
場所打ち杭は、地中に形成した掘削孔に、鉄筋籠を挿入して、コンクリートを打設することによって構築する。
そこで、鉄筋籠4を補強鉄筋2で製作して場所打ち杭の構築に適用することができる。
杭に適用する場合においても、曲げ応力が最も発生する杭頭部分にのみねじり材22を配置して補強鉄筋2とすることで、効率的に杭を補強することができる。
【0019】
<ホ>吹付け構造物への適用(図示せず)
斜面に構築する法枠は、斜面に配置した鉄筋にコンクリートやモルタル等を吹き付けて構築することができる。また、トンネルを掘削した直後に、鉄筋を掘削面付近に配置してコンクリート等を吹き付けて覆工を構築する場合がある。
このように法枠や覆工を構築するために配置する鉄筋の一部又は全部を補強鉄筋2にすることができる。
【0020】
【本発明の効果】
本発明の鉄筋コンクリート構造物は、以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
<イ>ねじり材を配置することによって必要な箇所に限定して補強が可能になる。このため、経済的である。
<ロ>本発明の補強鉄筋を使用すると、同じ鉄筋量となるように通常の鉄筋を配置した場合に比べて、曲げ耐力が向上する。このため、鉄筋の使用量を削減したり、構造物の強度を大きくしたりすることができる。
<ハ>本発明の補強鉄筋は、ねじり材と引張り材が一体となっているため、鉄筋の配置にかかる作業量を削減できる。また、鉄筋量の削減により鉄筋間隔が広くなるとコンクリートの充填性が良くなる。すなわち、製造時の施工性がよく、高品質の鉄筋コンクリート構造物を構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉄筋コンクリート構造物の実施例の斜視図。
【図2】補強鉄筋の実施例の側面図。
【図3】補強鉄筋の実施例の断面図。
【図4】補強鉄筋の製作方法の実施例の説明図。
【図5】鉄筋コンクリート構造物の応力集中部を示した説明図。
【図6】場所打ち杭を構築する実施例を示した説明図。
【符号の説明】
1・・・鉄筋コンクリート構造物
2・・・補強鉄筋
21・・引張り材
22・・ねじり材
3・・・応力集中部
4・・・鉄筋籠

Claims (3)

  1. 引張り材と、緩やかな曲線でねじり加工して該引張り材の外周面に取り付けたねじり材からなる補強鉄筋を配置したことを特徴とする、
    鉄筋コンクリート構造物。
  2. 引張り材と、緩やかな曲線でねじり加工して該引張り材の外周面に取り付けたねじり材からなる補強鉄筋を、構造物の応力集中部に配置したことを特徴とする、
    鉄筋コンクリート構造物。
  3. 引張り材と、緩やかな曲線でねじり加工して該引張り材の外周面に取り付けたねじり材からなる補強鉄筋を使用して製作した鉄筋籠を配置したことを特徴とする、
    鉄筋コンクリート構造物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009127261A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Taisei Corp せん断補強部材およびコンクリート部材の補強構造
JP7075748B2 (ja) 2017-12-07 2022-05-26 株式会社フジタ 鉄筋

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