【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はエアバッグ装置を覆う自動車の内装材に関する。
【０００２】
【従来の技術】
自動車が衝突した際に発生する衝撃より乗員を保護するエアバッグ装置は、通常外から見えないように、車室内を覆う内装材の内側に設置されている。
【０００３】
このためエアバッグの膨張方向に位置する内装材の内面には、エアバッグが膨張した際破断して、エアバッグの膨張展開を妨げないようにするテアラインと呼ばれる開裂予定溝が形成されている。
【０００４】
またこの種の開裂予定溝が形成された内装材としては、例えば特許文献１や特許文献２に記載されたものが公知である。
【０００５】
【特許文献１】
特開平１１−２０８４０１号公報（米国特許第６３５７７８８Ｂ２のＦｉｇ３）
【特許文献２】
特表２００２−５０７１７２号公報（第６頁第８行〜第１１行及び図３）
【０００６】
特許文献１に記載のエアバッグカバーは、複数層に積層されたカバーの各層に、断面形状の異なる裂断線を形成すると共に、全長裂断線を第１層にのみ設けた構成で、第１層以外のカバーに予期しない破断が発生した場合でも、第１層は予め画定された全長裂断線より破断されるようになっている。
【０００７】
一方特許文献２に記載のエアバッグ枠は、エアバッグを折り畳んだ状態で収納するケースの上面開口部に、ヒンジ部を中心に開放するドアフラップが設けられており、ドアの上面は振動溶着等の手段でインストルメントパネルの内面に接合されている。
【０００８】
またエアバッグ装置を覆うインストルメントパネルの内面には、ドアフラップの周囲に形成されたギャップ及びヒンジ部と合致する位置に開裂予定溝（引き裂き目）が形成されていて、ケース内に収容されたエアバッグが膨張する際の圧力でヒンジ部を中心にドアが押し開かれると、インストルメントパネルの一部が開裂予定溝より破断されて、エアバッグの膨張展開を妨げないようになっている。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前記特許文献１に記載のエアバッグカバーのように、内面に開裂予定溝を形成した複数層のカバーを積層したものでは、次のような問題がある。
【００１０】
すなわち予め内面に開裂予定溝を形成した複数のカバーを積層一体化する場合、互に重ね合せたカバーに振動を加えて接合面を振動溶着したり、接着剤を使用して接合面を接着する方法が一般に採用されているが、何れの方法の場合も、接合過程で接合面に発生した溶融樹脂や、接合面に塗布した接着剤が接合圧力によって開裂予定溝内にはみ出して硬化することがある。
【００１１】
また前記特許文献２に記載のエアバッグ枠の場合は、ケースの上面を覆うドアフラップとインストルメントパネルの内面を振動溶着していることから、両者を振動溶着する際接合面に発生した溶融樹脂が開裂予定溝内にはみ出して硬化すると共に、図７に示すように開裂予定溝ａ内にはみ出して硬化した樹脂や接着剤ｂは、内装材ｃの表面に表出することがないため、内装材ｃの外観を損なうことはないが、内装材ｃを車体に取り付けて使用していると、開裂予定溝ａにはみ出した樹脂や接着剤ｂが千切れて開裂予定溝ａ内に脱落し、異音を発生する原因となる問題がある。
【００１２】
また通常外から見えないはみ出し樹脂や接着剤も、エアバッグが膨張して開裂予定溝ａが破断された際、開裂予定溝ａの周辺に鋸刃状に突出するため、エアバッグ展開後に露出する開裂予定溝ａの箇所に不整な形状が露出するので外観等の点で好ましくない、との問題がある。また、前記特許文献１のエアバッグカバーのように、複数層を積層し終えた状態で、開裂予定溝が見えなくなるため、そこにはみ出した樹脂等の状態を確認できず、目視による品質確認が困難であるとの問題を有している。
【００１３】
本発明はかかる従来の問題を改善するためになされたもので、内装材本体とバッキング部材を接合する溶融樹脂や接着剤が開裂予定溝内にはみ出すことがない自動車用内装材を提供することを目的とするものである。
【００１４】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明の自動車用内装材は、エアバッグ装置を覆う内装材本体の内面に、エアバッグを収容したケースに開閉自在に設けられたバッキング部材の上面を溶着や接着等の手段で接合した自動車用内装材であって、内装材本体の内面に、バッキング部材の開放縁部と合致するよう開裂予定溝を形成すると共に、開裂予定溝の開口部両側に、内装材本体と前記バッキング部材の接合部よりはみ出した樹脂や接着剤を収容する隙間を形成したものである。
【００１５】
前記構成により、振動溶着や接着等の手段で内装材本体の内面にバッキング部材を接合する際、溶融した樹脂や接着剤が開裂予定溝側へはみ出しても、開裂予定溝の両側に形成された隙間に収容されて開裂予定溝内にはみ出すことがないので、自動車の走行中に内装材に振動が加わっても、はみ出した樹脂や接着剤が千切れて開裂予定溝内に脱落することがないため、異音の発生原因となるのを未然に防止することができると共に、エアバッグ自体の品質向上に貢献できる。
【００１６】
前記目的を達成するため本発明の自動車用内装材は、バッキング部材の接合面に、開裂予定溝の開口部より幅広な凹溝を開裂予定溝に沿って形成することにより、隙間を形成したものである。
【００１７】
前記構成により、エアバッグを収容するケースとバッキング部材を樹脂により一体成形する際、同時に凹溝も成形することができるため、後作業で凹溝を形成する場合に比べて作業工数を大幅に削減することができる。
【００１８】
前記目的を達成するため本発明の自動車用内装材は、内装材本体の接合面に、開裂予定溝の開口部より幅広な凹溝を開裂予定溝に沿って形成することにより、隙間を形成したものである。
【００１９】
前記構成により、内装材本体の内面に開裂予定溝を形成する際、同時に凹溝も形成することができるため、作業工数の削減が図れるようになる。
【００２０】
前記目的を達成するため本発明の自動車用内装材は、バッキング部材の接合面に、開裂予定溝の開口部より幅広で、かつ底面が凸弧状の凹溝を開裂予定溝に沿って形成することにより、隙間を形成したものである。
【００２１】
前記構成により、凹溝により形成された隙間の幅が開裂予定溝側に行くに従い順次狭くなるため、隙間にはみ出した樹脂や接着剤が開裂予定溝側へ流動するのを抑制することができる。
【００２２】
前記目的を達成するため本発明の自動車用内装材は、バッキング部材の接合面に、開裂予定溝の開口部より幅広で、かつ底面が凹弧状の凹溝を開裂予定溝に沿って形成することにより、隙間を形成したものである。
【００２３】
前記構成により、エアバッグを収容するケースとバッキング部材を樹脂により一体成形する際、同時に凹溝も成形することができるため、後作業で凹溝を形成する場合に比べて作業工数を大幅に削減することができる。
【００２４】
前記目的を達成するため本発明の自動車用内装材は、内装材本体の接合面に、開裂予定溝の開口部より幅広で、かつ開裂予定溝の開口部側へ順次浅くなる凹溝を開裂予定溝に沿って形成することにより、隙間を形成したものである。
【００２５】
前記構成により、凹溝により形成された隙間の幅が開裂予定溝側に行くに従い順次狭くなるため、隙間にはみ出した樹脂や接着剤が開裂予定溝側へ流動するのを抑制することができる。
【００２６】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【００２７】
図１はエアバッグ装置を覆うように設けられた内装材の一部切欠斜視図、図２は内装材の拡大断面図、図３以下は開裂予定溝の変形例を示す断面図である。
【００２８】
図１に示す内装材本体１は、図示しない、いわゆるシームレスインストルメントパネルと一体構造となっていて、内側に設けられたエアバッグ装置２を覆うように設けられている。
【００２９】
エアバッグ装置２は、折り畳まれた状態のエアバッグを収容するケース２ａと、ケース２ａの底部に装着されたリティナ及びリティナに取り付けられたインフレータ（何れも図示せず）とから構成されていて、自動車が衝突した際、インフレータより噴出される高圧ガスによりエアバッグが瞬時に膨張展開されるようになっている。
【００３０】
エアバッグを収容したケース２ａの上面には、後述する振動溶着や、接着等の手段で内装材１の内面に接合された扉状のバッキング部材２ｂが、ケース２ａと一体に成形されている。
【００３１】
バッキング部材２ｂは、ケース２ａと同材質の例えば曲げ弾性率が３，０００ｋｇｆ／ｃｍ２のサーモプラスチックオレフィン（ＴＰＯ）のような軟質樹脂により成形されていて、図１に示すように上下２辺が薄肉部により断続的に形成されたヒンジ部２ｃを介してケース２ａ上面の額縁部２ｄに連設されている。
【００３２】
バッキング部材２ｂの両側部と額縁部２ｄの間には、スリット２ｅが形成されていると共に、バッキング部材２ｂのほぼ中央部には、下面側に断面がほぼ逆Ｖ字形をなす開裂予定溝２ｆがヒンジ部２ｃと平行するようバッキング部材２ｂの全幅に亘って直線状に形成されており、上面側には、開裂予定溝２ｆの開口幅より十分に幅広で、かつ深さが０．２ｍｍ前後の凹溝４が、開裂予定溝２ｆ及びスリット２ｅに沿って形成されている。
【００３３】
これら開裂予定溝２ｆ及び凹溝４は、ケース２ａ及びバッキング部材２ｂを成形する際同時に成形されていて、開裂予定溝２ｆの底面と凹溝４の底面の間には、図２に示すようにエアバッグが膨張する際破断される薄肉部２ｇが形成されている。
【００３４】
一方エアバッグ装置２を覆う内装材本体１は、例えば曲げ弾性率が３０，３００ｋｇｆ／ｃｍ２のポリプロピレンのような硬質樹脂を一体成形したもので、自動車の衝突時エアバッグの膨張展開を妨げないよう、エアバッグ装置２を覆う部分の内面に、予め開裂予定溝３が形成されている。
【００３５】
内装材本体１側の開裂予定溝３は、バッキング部材２ｂ側に形成された開裂予定溝２ｆと合致するよう形成された直線状の開裂予定溝部３ａと、バッキング部材２ｂと額縁部２ｄの間を連設するヒンジ部２ｃと合致するよう形成された２本の直線状開裂予定溝３ｂ，３ｃと、これら開裂予定溝３ａ，３ｂ，３ｃの両端間を縦方向に連設するようスリット２ｅと合致する位置に形成された開裂予定溝３ｄとによりほぼ日字形に形成されている。
【００３６】
内装材本体１側の開裂予定溝３は、内装材本体１を成形する際一体に成形すると、内装材本体１の表面に色ムラやヒケが発生して見栄えが悪くなるのを防止するため、内装材本体１を成形した後、エンドミルのような切削工具（図示せず）を使用して、図２に示すように断面がほぼ逆Ｖ字形となるように切削加工されており、開裂予定溝３の底部と内装材本体１の表面間には、バッキング部材２ｂの開裂予定溝２ｆがエアバッグの膨張圧力により破断した際に破断される薄肉部３ｅが形成されている。
【００３７】
次に前記構成された内装材本体１の内面にエアバッグ装置２側に形成されたバッキング部材２ｂを接合する際の作用を説明する。
【００３８】
内装材本体１の内面にバッキング部材２ｂを接合する方法としては、振動溶着と接着剤を使用した接合等がある。
【００３９】
振動溶着の場合は、内装材本体１の内面に形成された開裂予定溝３のうち、中央の開裂予定溝３ａがバッキング部材２ｂの中央に形成された開裂予定溝２ｆに合致するように位置合せした状態で、内装材本体１の内面にバッキング部材２ｂの上面を密着させ、この状態で両者に振動を加えて接合部を振動溶着するが、振動溶着の際接合部の樹脂が溶融して、一部が接合部に加えられた圧力により図２に示すように開裂予定溝３ａ側へはみ出してくる。
【００４０】
しかしバッキング部材２ｂの上面には、予め開裂予定溝２ｆに沿って凹溝４が形成されていて、この凹溝４の両端側と内装材本体１の内面間には隙間５が形成されているため、開裂予定溝３ａ側へはみ出した溶融樹脂６は、この隙間５に収容されるだけで開裂予定溝３ａに達することがない。
【００４１】
また内装材本体１の内面とバッキング部材２ｂの上面を接着剤により接着する場合にも、接着剤の一部が開裂予定溝３ａ側へはみ出すが、この場合も振動溶着と同様に接着剤が隙間５に収容されるだけで開裂予定溝３ａ内に達することがない。
【００４２】
これによって自動車の走行中の振動により、隙間５にはみ出した樹脂６や接着剤が千切れて開裂予定溝３内に脱落することがないため、異音の原因となることがないと共に、自動車が衝突した際膨張するエアバッグの膨張圧力によりバッキング部材２ｂの開裂予定溝２ｆ及び内装材本体１の開裂予定溝３が破断されても、隙間にはみ出した樹脂６や接着剤が開裂予定溝３側に突出してないので、エアバッグ自体の品質向上に貢献できる。
【００４３】
一方図３ないし図６は、内装材本体１の内面とバッキング部材２ｂの上面間に隙間５を形成する凹溝４の変形例を示すもので、次にこれら変形例を説明する。
【００４４】
図３に示す変形例の場合は、バッキング部材２ｂがほぼ中央部より分割溝２ｈにより２分割されたエアバッグ装置２の場合を示すもので、この場合は内装材本体１の内面側に、開裂予定溝３ａの開口幅より幅の広い凹溝４を形成することにより、内装材本体１の内面とバッキング部材２ｂの上面間に、はみ出した樹脂６や接着剤を収容する隙間５が形成されるため、前記実施の形態と同様な作用効果が得られる。
【００４５】
図４に示す変形例は、バッキング部材２ｂの上面に形成した凹溝４の底面を、半径Ｒの凸弧面としたもので、この変形例によれば、内装材本体１の内面とバッキング部材２ｂの上面間に形成された隙間５の幅が開裂予定溝３ａ側に近ずくに従い狭くなるため、隙間５にはみ出した樹脂６や接着剤が開裂予定溝３ａ側へ流動するのを抑制できる効果が得られる。
【００４６】
図５に示す変形例は、バッキング部材２ｂの上面に形成した凹溝４の底面を、半径Ｒの凹弧面としたもので、図４に示す変形例のような開裂予定溝３ａ側へ樹脂や接着剤が流動するのを抑制する効果はないが、凹溝４の形成が容易となる等の効果がある。
【００４７】
図６に示す変形例は、内装材本体１の内面側に、開裂予定溝３ａの開口部側へ順次浅くなる凹溝４を形成したもので、この変形例によれば、図４に示す変形例と同様、内装材本体１の内面とバッキング部材２ｂの上面間に形成される隙間５の幅が開裂予定溝３ａ側に近ずくに従い狭くなるため、隙間５側へはみ出した樹脂６や接着剤が開裂予定溝３ａ側へ流動するのを抑制することができる。
【００４８】
なお前記作用では、内装材本体１の内面に形成した開裂予定溝３のうち、中央に設けた開裂予定溝３ａ側へ樹脂６や接着剤がはみ出した場合について説明したが、バッキング部材２ｂの両側に形成されたスリット２ｅと合致する位置に形成された開裂予定溝３ｄにも同様に樹脂６や接着剤がはみ出すので、これら開裂予定溝３ｄにも前記実施の形態や変形例のように凹溝４による隙間５を形成したことにより、はみ出した樹脂６や接着剤が開裂予定溝３ｄに達する前に隙間５に収容することができる。
【００４９】
【発明の効果】
本発明は以上詳述したように、エアバッグ装置を覆う内装材本体の内面に、バッキング部材の開放縁部と合致するよう開裂予定溝を形成すると共に、開裂予定溝の開口部両側に、内装材本体と前記バッキング部材の接合部よりはみ出した樹脂や接着剤を収容する隙間を形成したことから、振動溶着や接着等の手段で内装材本体の内面にバッキング部材を接合する際、溶融した樹脂や接着剤が開裂予定溝側へはみ出しても、開裂予定溝の両側に形成された隙間に収容されて開裂予定溝内にはみ出すことがないので、自動車の走行中に内装材に振動が加わっても、はみ出した樹脂や接着剤が千切れて開裂予定溝内に脱落することがないため、異音の発生原因となるのを未然に防止することができると共に、エアバッグ自体の品質向上に貢献できる。
【００５０】
またバッキング部材の接合面に、開裂予定溝の開口部より幅広な凹溝を開裂予定溝に沿って形成することにより隙間を形成したことから、エアバッグを収容するケースとバッキング部材を樹脂により一体成形する際、同時に凹溝も成形することができるため、後作業で凹溝を形成する場合に比べて作業工数を大幅に削減することができると共に、内装材本体の接合面に、開裂予定溝の開口部より幅広な凹溝を開裂予定溝に沿って形成することにより隙間を形成すれば、内装材本体の内面に開裂予定溝を形成する際、同時に凹溝も形成することができるため、作業工数の削減が図れるようになる。
【００５１】
さらにバッキング部材の接合面に、開裂予定溝の開口部より幅広で、かつ底面が凸弧状の凹溝を開裂予定溝に沿って形成することにより隙間を形成すれば、凹溝により形成された隙間の幅が開裂予定溝側に行くに従い順次狭くなるため、隙間にはみ出した樹脂や接着剤が開裂予定溝側へ流動するのを抑制することができると共に、バッキング部材の接合面に、開裂予定溝の開口部より幅広で、かつ底面が凹弧状の凹溝を開裂予定溝に沿って形成することにより隙間を形成すれば、エアバッグを収容するケースとバッキング部材を樹脂により一体成形する際、同時に凹溝も成形することができるため、後作業で凹溝を形成する場合に比べて作業工数を大幅に削減することができる。
【００５２】
しかも内装材本体の接合面に、開裂予定溝の開口部より幅広で、かつ開裂予定溝の開口部側へ順次浅くなる凹溝を開裂予定溝に沿って形成することにより隙間を形成すれば、凹溝により形成された隙間の幅が開裂予定溝側に行くに従い順次狭くなるため、隙間にはみ出した樹脂や接着剤が開裂予定溝側へ流動するのを更に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態になる自動車用内装材の一部切欠斜視図である。
【図２】図１のＡ−Ａ線に沿う断面図である。
【図３】本発明の実施の形態になる自動車用内装材の内面に形成された開裂予定溝の両側に設けられた隙間の変形例を示す断面図である。
【図４】本発明の実施の形態になる自動車用内装材の内面に形成された開裂予定溝の両側に設けられた隙間の変形例を示す断面図である。
【図５】本発明の実施の形態になる自動車用内装材の内面に形成された開裂予定溝の両側に設けられた隙間の変形例を示す断面図である。
【図６】本発明の実施の形態になる自動車用内装材の内面に形成された開裂予定溝の両側に設けられた隙間の変形例を示す断面図である。
【図７】従来の自動車用内装材の内面に形成された開裂予定溝を示す断面図である。
【符号の説明】
１ 内装材本体
２ エアバッグ装置
２ａ ケース
２ｂ バッキング部材
３ 開裂予定溝
３ａ 開裂予定溝
４ 凹溝
５ 隙間
６ 樹脂[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to an interior material of an automobile that covers an airbag device.
[0002]
[Prior art]
BACKGROUND ART An airbag device that protects an occupant from an impact generated when a vehicle collides is usually installed inside an interior material that covers a vehicle interior so as not to be seen from the outside.
[0003]
For this reason, on the inner surface of the interior material located in the inflation direction of the airbag, there is formed a tearable groove called a tear line that breaks when the airbag inflates and does not hinder the inflation and deployment of the airbag.
[0004]
Further, as an interior material in which this kind of groove to be cleaved is formed, for example, those described in Patent Literature 1 and Patent Literature 2 are known.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-11-208401 (FIG. 3 of US Pat. No. 6,357,788 B2)
[Patent Document 2]
JP-T-2002-507172 (page 6, lines 8 to 11 and FIG. 3)
[0006]
The airbag cover described in Patent Literature 1 has a configuration in which a tear line having a different cross-sectional shape is formed in each layer of a cover laminated in a plurality of layers, and a full-length tear line is provided only in the first layer. Even if an unexpected break occurs in the cover other than the first cover, the first layer is to be broken from a predetermined full length tear line.
[0007]
On the other hand, the airbag frame described in Patent Literature 2 has a door flap that opens around a hinge portion at an upper opening of a case that stores the airbag in a folded state, and the upper surface of the door is subjected to vibration welding or the like. Means is joined to the inner surface of the instrument panel.
[0008]
In addition, on the inner surface of the instrument panel that covers the airbag device, a groove (tear) to be cleaved is formed at a position corresponding to the gap formed around the door flap and the hinge portion, and is accommodated in the case. When the door is pushed open about the hinge part by the pressure when the airbag is inflated, a part of the instrument panel is broken from the groove to be cleaved, so that the inflation and deployment of the airbag are not hindered.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the case where a plurality of layers of the cover having a groove to be cleaved formed on the inner surface thereof are laminated as in the airbag cover described in Patent Document 1, there are the following problems.
[0010]
In other words, when laminating and integrating a plurality of covers in which grooves to be cleaved are formed in advance on the inner surface, vibrations are applied to the covers overlapped with each other to vibrate and weld the bonding surfaces, or the bonding surfaces are bonded using an adhesive. Although the method is generally adopted, in any case, the molten resin generated on the joining surface in the joining process or the adhesive applied to the joining surface may protrude into the groove to be cleaved by the joining pressure and harden. is there.
[0011]
Further, in the case of the airbag frame described in Patent Document 2, since the door flap covering the upper surface of the case and the inner surface of the instrument panel are vibration-welded, the molten resin generated on the joint surface when the two are vibration-welded. The resin and the adhesive b which protrude into the groove to be cleaved and harden while protruding into the groove a to be cleaved do not appear on the surface of the interior material c as shown in FIG. Although the appearance of the material c is not impaired, when the interior material c is attached to the vehicle body and used, the resin or the adhesive b which has protruded into the cleavage groove a is broken off and falls into the cleavage groove a, There is a problem that causes abnormal noise.
[0012]
Also, the protruding resin or adhesive which is not normally visible from the outside is exposed after the airbag is deployed because the airbag is inflated and the groove a to be cleaved is protruded like a saw blade around the groove a to be cleaved. There is a problem that an irregular shape is exposed at the location of the groove a to be cleaved, which is not preferable in terms of appearance and the like. Further, as in the case of the airbag cover of Patent Literature 1, in the state where a plurality of layers have been stacked, the groove to be cleaved disappears, so that the state of the resin or the like protruding there cannot be confirmed, and the quality can be visually checked. Have the problem of being difficult.
[0013]
The present invention has been made to solve such a conventional problem, and it is an object of the present invention to provide an automobile interior material in which a molten resin or an adhesive for joining an interior material body and a backing member does not protrude into a groove to be cleaved. It is the purpose.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the automotive interior material of the present invention includes an interior surface of an interior material body that covers the airbag device, and an upper surface of a backing member provided to be openable and closable in a case containing the airbag, such as welding or bonding. Automotive interior material joined by means, the interior surface of the interior material body, while forming a cleavage groove to match the open edge of the backing member, at both sides of the opening of the cleavage groove, the interior material body and A gap for accommodating the resin or adhesive protruding from the joint of the backing member is formed.
[0015]
With the above configuration, when the backing member is joined to the inner surface of the interior material body by means such as vibration welding or bonding, even if the molten resin or adhesive protrudes toward the groove to be cleaved, it is formed on both sides of the groove to be cleaved. Since it is accommodated in the gap and does not protrude into the groove to be cleaved, even if vibration is applied to the interior material while the car is running, the resin or adhesive that has protruded does not break off and fall into the groove to be cleaved. Therefore, the occurrence of abnormal noise can be prevented beforehand, and the quality of the airbag itself can be improved.
[0016]
In order to achieve the above object, the automotive interior material of the present invention has a gap formed on the joining surface of the backing member by forming a groove wider than the opening of the groove to be cleaved along the groove to be cleaved. It is.
[0017]
With the above configuration, when the case accommodating the airbag and the backing member are integrally formed of resin, the concave groove can be formed at the same time, so that the number of working steps is significantly reduced as compared with the case where the concave groove is formed in a later operation. can do.
[0018]
In order to achieve the above object, the automotive interior material of the present invention has a gap formed on the joining surface of the interior material body by forming a groove wider than the opening of the groove to be cleaved along the groove to be cleaved. Things.
[0019]
With the above-described configuration, when forming the groove to be cleaved on the inner surface of the interior material main body, a concave groove can be formed at the same time, so that the number of working steps can be reduced.
[0020]
In order to achieve the above object, the automotive interior material of the present invention is configured such that, on the joining surface of the backing member, a groove that is wider than the opening of the groove to be cleaved and has a convex arc-shaped bottom is formed along the groove to be cleaved. Thus, a gap is formed.
[0021]
According to the above configuration, the width of the gap formed by the concave groove gradually narrows as it goes to the groove to be cleaved, so that the resin or the adhesive protruding into the gap can be suppressed from flowing to the groove to be cleaved.
[0022]
In order to achieve the above object, the automotive interior material of the present invention is configured such that, on the joining surface of the backing member, a groove that is wider than the opening of the groove to be cleaved and has a concave bottom surface is formed along the groove to be cleaved. Thus, a gap is formed.
[0023]
With the above configuration, when the case accommodating the airbag and the backing member are integrally formed of resin, the concave groove can be formed at the same time, so that the number of working steps is significantly reduced as compared with the case where the concave groove is formed in a later operation. can do.
[0024]
In order to achieve the above object, the interior material for an automobile of the present invention has a concave groove which is wider than an opening of a groove to be cleaved and which gradually becomes shallower toward the opening side of the groove to be cleaved on a joint surface of the interior material body. A gap is formed by forming along the groove.
[0025]
According to the above configuration, the width of the gap formed by the concave groove gradually narrows as it goes to the groove to be cleaved, so that the resin or the adhesive protruding into the gap can be suppressed from flowing to the groove to be cleaved.
[0026]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0027]
FIG. 1 is a partially cutaway perspective view of an interior material provided so as to cover the airbag device, FIG. 2 is an enlarged sectional view of the interior material, and FIG.
[0028]
The interior material body 1 shown in FIG. 1 has an integral structure with a so-called seamless instrument panel (not shown), and is provided so as to cover an airbag device 2 provided inside.
[0029]
The airbag device 2 includes a case 2a for accommodating the airbag in a folded state, a retainer attached to the bottom of the case 2a, and an inflator attached to the retainer (neither is shown), When a vehicle collides, the airbag is instantly inflated and deployed by high-pressure gas ejected from an inflator.
[0030]
On the upper surface of the case 2a containing the airbag, a door-like backing member 2b joined to the inner surface of the interior material 1 by means such as vibration welding or bonding, which will be described later, is formed integrally with the case 2a.
[0031]
The backing member 2b is formed of the same material as the case 2a, for example, a soft resin such as a thermoplastic resin olefin (TPO) having a flexural modulus of 3,000 kgf / cm 2. As shown in FIG. It is connected to a frame part 2d on the upper surface of the case 2a via a hinge part 2c formed intermittently by a thin part.
[0032]
A slit 2e is formed between both sides of the backing member 2b and the frame portion 2d, and a slit 2f having a substantially inverted V-shaped cross section is formed on the lower surface at a substantially central portion of the backing member 2b. The backing member 2b is formed linearly over the entire width of the backing member 2b so as to be parallel to the hinge portion 2c. On the upper surface side, the width is sufficiently wider than the opening width of the groove 2f to be cleaved and the depth is about 0.2 mm. The concave groove 4 is formed along the groove 2f and the slit 2e.
[0033]
The cleavage groove 2f and the groove 4 are formed at the same time when the case 2a and the backing member 2b are molded, and between the bottom surface of the cleavage groove 2f and the bottom surface of the groove 4 as shown in FIG. A thin portion 2g that is broken when the airbag is inflated is formed.
[0034]
On the other hand, the interior material body 1 that covers the airbag device 2 is formed by integrally molding a hard resin such as polypropylene having a bending elastic modulus of 30,300 kgf / cm 2 , and does not hinder the inflation and deployment of the airbag at the time of collision of an automobile. As described above, the groove 3 to be cleaved is formed in advance on the inner surface of the portion covering the airbag device 2.
[0035]
The groove to be cleaved 3 on the side of the interior material main body 1 has a linear groove to be cleaved 3a formed to match the groove to be cleaved 2f formed on the backing member 2b side, and a gap between the backing member 2b and the frame 2d. Two rectilinear grooves 3b, 3c formed so as to coincide with the hinge portion 2c provided continuously, and the slit 2e coincident with the slits 2e so as to vertically connect between both ends of the predetermined grooves 3a, 3b, 3c. The groove 3d is formed in a substantially Japanese character shape with the groove 3d to be cleaved formed at the position where it is to be cleaved.
[0036]
The groove 3 to be cleaved on the interior material body 1 side is formed integrally when the interior material body 1 is molded, in order to prevent color unevenness and sink marks from being generated on the surface of the interior material body 1 and to prevent the appearance from being deteriorated. After the interior material body 1 is formed, it is cut using a cutting tool (not shown) such as an end mill so as to have a substantially inverted V-shaped cross section as shown in FIG. A thin portion 3e that is broken when the groove 2f to be cleaved of the backing member 2b is broken by the inflation pressure of the airbag is formed between the bottom of the inner member 3 and the surface of the interior material body 1.
[0037]
Next, an operation when the backing member 2b formed on the side of the airbag device 2 is joined to the inner surface of the interior material body 1 configured as described above will be described.
[0038]
As a method of joining the backing member 2b to the inner surface of the interior material main body 1, there is a method using vibration welding and joining using an adhesive.
[0039]
In the case of vibration welding, alignment is performed such that, among the grooves 3 to be cleaved formed on the inner surface of the interior material main body 1, the groove 3a to be cleaved at the center matches the groove 2f to be cleaved formed at the center of the backing member 2b. In this state, the upper surface of the backing member 2b is brought into close contact with the inner surface of the interior material main body 1, and in this state, vibration is applied to both to weld and bond the joint, but at the time of vibration welding, the resin in the joint melts, As shown in FIG. 2, a part of the portion protrudes toward the cleavage groove 3a due to the pressure applied to the joint.
[0040]
However, on the upper surface of the backing member 2b, a groove 4 is formed in advance along the groove 2f to be cleaved, and a gap 5 is formed between both ends of the groove 4 and the inner surface of the interior material body 1. Therefore, the molten resin 6 that has protruded to the cleavage groove 3a side is only accommodated in the gap 5 and does not reach the cleavage groove 3a.
[0041]
Also, when the inner surface of the interior material body 1 and the upper surface of the backing member 2b are bonded with an adhesive, a part of the adhesive protrudes into the groove 3a to be cleaved. 5 does not reach the planned cleavage groove 3a.
[0042]
As a result, the resin 6 and the adhesive that have protruded into the gap 5 due to the vibration during the running of the car are not broken and fall into the groove 3 to be cleaved. Even if the to-be-cleaved groove 2f of the backing member 2b and the to-be-cleaved groove 3 of the interior material main body 1 are broken by the inflation pressure of the airbag that inflates when colliding, the resin 6 or the adhesive that has protruded into the gap is on the to-be-cleaved groove 3 side. Because it does not protrude, it can contribute to the improvement of the quality of the airbag itself.
[0043]
3 to 6 show modified examples of the concave groove 4 that forms the gap 5 between the inner surface of the interior material main body 1 and the upper surface of the backing member 2b. These modified examples will be described next.
[0044]
The modification shown in FIG. 3 shows the case of the airbag device 2 in which the backing member 2b is divided into two parts by a dividing groove 2h from a substantially central portion. In this case, the backing member 2b is split on the inner surface side of the interior material body 1. By forming the concave groove 4 wider than the opening width of the predetermined groove 3a, a gap 5 for accommodating the protruding resin 6 and the adhesive is formed between the inner surface of the interior material main body 1 and the upper surface of the backing member 2b. Therefore, the same operation and effect as those of the above embodiment can be obtained.
[0045]
In the modification shown in FIG. 4, the bottom surface of the concave groove 4 formed on the upper surface of the backing member 2b is a convex arc surface having a radius R. According to this modification, the inner surface of the interior material body 1 and the backing member Since the width of the gap 5 formed between the upper surfaces of the grooves 2b becomes narrower as approaching the groove 3a to be cleaved, the effect that the resin 6 or the adhesive that has protruded into the gap 5 can be suppressed from flowing to the groove 3a to be cleaved. Is obtained.
[0046]
In the modified example shown in FIG. 5, the bottom surface of the concave groove 4 formed on the upper surface of the backing member 2b is a concave arc surface with a radius R, and the resin is moved toward the groove 3a to be cleaved as in the modified example shown in FIG. There is no effect of suppressing the flow of the adhesive and the adhesive, but there is an effect that the formation of the concave groove 4 becomes easy.
[0047]
In the modified example shown in FIG. 6, a concave groove 4 is formed on the inner surface side of the interior material main body 1 so as to gradually become shallower toward the opening side of the groove 3a to be cleaved. As in the example, the width of the gap 5 formed between the inner surface of the interior material main body 1 and the upper surface of the backing member 2b becomes narrower as approaching the groove 3a to be cleaved. Can be suppressed from flowing toward the cleavage scheduled groove 3a.
[0048]
In the above-described operation, the case where the resin 6 or the adhesive protrudes toward the cleavage groove 3a provided at the center among the cleavage grooves 3 formed on the inner surface of the interior material main body 1 has been described, but both sides of the backing member 2b are described. Similarly, the resin 6 and the adhesive protrude into the groove 3d to be cleaved formed at a position corresponding to the slit 2e formed in the groove 2e. By forming the gap 5 by 4, the protruding resin 6 and the adhesive can be accommodated in the gap 5 before reaching the cleavage scheduled groove 3 d.
[0049]
【The invention's effect】
As described in detail above, the present invention forms a groove to be cleaved on the inner surface of the interior material body covering the airbag device so as to match the open edge of the backing member, and also has an interior on both sides of the opening of the groove to be cleaved. Since a gap for accommodating the resin or adhesive protruding from the joining portion between the material body and the backing member is formed, when the backing member is joined to the inner surface of the interior material body by means such as vibration welding or adhesion, the molten resin Even if the adhesive or adhesive protrudes into the groove to be cleaved, it is housed in the gaps formed on both sides of the groove to be cleaved and does not protrude into the groove to be cleaved. In addition, the protruding resin and adhesive do not fall into the groove to be cleaved due to the breakage, preventing the occurrence of abnormal noise and contributing to the improvement of the quality of the airbag itself. it can
[0050]
In addition, since a gap is formed in the joint surface of the backing member by forming a groove wider than the opening of the groove to be cleaved along the groove to be cleaved, the case accommodating the airbag and the backing member are integrally formed of resin. Since the groove can be formed at the same time as the molding, the number of working steps can be significantly reduced compared to the case where the groove is formed in a later operation. If a gap is formed by forming a groove wider than the opening of the opening along the groove to be cleaved, the groove can be formed at the same time as the groove to be cleaved on the inner surface of the interior material body, Work man-hours can be reduced.
[0051]
Further, if a gap is formed on the joining surface of the backing member by forming a concave groove having a width wider than the opening of the groove to be cleaved and a bottom surface having a convex arc along the groove to be cleaved, the gap formed by the groove is formed. Since the width of the groove gradually decreases as it goes to the groove to be cleaved, it is possible to suppress the resin or adhesive protruding into the gap from flowing to the groove to be cleaved, and to form the groove to be cleaved on the joining surface of the backing member. If the gap is formed by forming a concave groove with a concave arcuate shape along the groove to be cleaved, the width of which is wider than the opening of the case, and simultaneously forming the case accommodating the airbag and the backing member with resin at the same time, Since the concave groove can also be formed, the number of working steps can be significantly reduced as compared with the case where the concave groove is formed in a later operation.
[0052]
Moreover, if a gap is formed on the joint surface of the interior material body by forming a groove along the planned cleavage groove that is wider than the opening of the planned cleavage groove and that gradually becomes shallower toward the opening side of the planned cleavage groove, Since the width of the gap formed by the concave groove gradually narrows toward the groove to be cleaved, it is possible to further suppress the flow of the resin or adhesive that has overflowed into the gap to the groove to be cleaved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partially cutaway perspective view of an automobile interior material according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a sectional view taken along line AA of FIG.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a modified example of a gap provided on both sides of a groove to be cleaved formed on the inner surface of the interior material for a vehicle according to the embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing a modified example of a gap provided on both sides of a groove to be cleaved formed on the inner surface of the interior material for an automobile according to the embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a modified example of a gap provided on both sides of a groove to be cleaved formed on the inner surface of the interior material for an automobile according to the embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a cross-sectional view showing a modified example of a gap provided on both sides of a groove to be cleaved formed on the inner surface of the interior material for an automobile according to the embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a cross-sectional view showing a groove to be cleaved formed on the inner surface of a conventional automobile interior material.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Interior material main body 2 Airbag device 2a Case 2b Backing member 3 Expected cleavage groove 3a Expected cleavage groove 4 Concave groove 5 Gap 6 Resin
