JP2004114740A - ガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】変形、破損等を起こすことなく、しかも搭載作業効率の良いガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造を提供する。
【解決手段】複数のガス燃料容器A1、A2と、前記ガス燃料容器を搭載する基台2,3,4,5,6と、前記基台に取り付けられると共にガス燃料容器の外周面と接する固定ブラケット10,11,12と、前記固定ブラケットに対してガス燃料容器を固定する固定手段13,14,15とを備え、前記基台に取り付けられた固定ブラケット上にガス燃料容器を搭載し、前記固定手段によって前記ガス燃料容器と基台とを一体になし、前記一体になされた基台が車体フロアパネル50の上面に設置される。
【選択図】 図1
【解決手段】複数のガス燃料容器A1、A2と、前記ガス燃料容器を搭載する基台2,3,4,5,6と、前記基台に取り付けられると共にガス燃料容器の外周面と接する固定ブラケット10,11,12と、前記固定ブラケットに対してガス燃料容器を固定する固定手段13,14,15とを備え、前記基台に取り付けられた固定ブラケット上にガス燃料容器を搭載し、前記固定手段によって前記ガス燃料容器と基台とを一体になし、前記一体になされた基台が車体フロアパネル50の上面に設置される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮天然ガス等を燃料とするガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
気体燃料である圧縮天然ガス(CNG)を燃料とする天然ガスエンジンを搭載した天然ガス自動車(NGV)がある。この種の圧縮天然ガス等を燃料とする自動車では、ガス燃料容器に天然ガスを圧縮して貯えている。このため、この種のガス燃料容器は、加圧に耐える堅牢な構造をしていることから、ガソリンタンクに比べ大きく、かつ重いものである。
【0003】
このガス燃料容器を車体に搭載する構造として、例えば図5に示すように、フロアパネル下面にガス燃料容器を支持したガス燃料容器の搭載構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このガス燃料容器の搭載構造にあっては、予め、フロアパネル50の下面にガス燃料容器組付用ブラケット51が所定数、所定の間隔をもって、垂設されている。一方、ガス燃料容器Aの外周面を把持する一対のバンド52a、52bからなる容器ホルダ52によって、該ガス燃料容器Aは把持される。そして、この容器ホルダ52をガス燃料容器組付用ブラケット51に締結具53を介して固定することにより、ガス燃料容器Aがフロアパネル50の下面に組み付けられる。
【0004】
この組み付け構造にあっては、フロアパネル50の下側からの取り付けとなるため、作業性が悪く、作業効率が低下するという問題があった。また、ガス燃料容器Aを把持した一対のバンド52a、52bからなる容器ホルダ52を、ガス燃料容器組付用ブラケット51に締結する際、一対のバンド52a、52bがずれることがあり、固定作業が困難であった。
【0005】
これら問題を解決したガス燃料容器の搭載構造として、図6に示すように、フロアパネル上面にガス燃料容器を支持するガス燃料容器の搭載構造が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
このガス燃料容器の搭載構造にあっては、ガス燃料容器Aを載置する支持台60は車体の幅方向(ガス燃料容器Aの軸線方向)に延びる前後一対の金属製の円形パイプからなる支持フレーム61a、61bと、前後方向に延びて上記両支持フレーム61a、61bを互いに結合させる複数の板金製連結フレーム62、63、64とを備えている。
【0006】
また、前記連結フレーム63、64の各上面には凹所63a、64aが形成され、この凹所63a、64aにガス燃料容器Aが嵌入されるように構成されている。
また、前記支持台60には、ガス燃料容器Aを連結フレーム63、64に固定する固定具65が設けられている。この固定具65の一端部は、前記連結フレーム63、64に固定され、他端部はガス燃料容器Aを凹所63a、64aに載置した後、連結フレーム63、64に固定できるように構成されている。この固定具65によってガス燃料容器Aは、上方から連結フレーム63、64に固定される。
【0007】
更に、連結フレーム62には、ガス燃料容器Aの軸線方向の移動を規制する移動規制部材66a、66bが設けられている。この移動規制部材66a、66bは、ガス燃料容器Aの首部aを上下から挟むことにとって、移動を阻止している。
なお、図6の符号67は、カバー部材であり、締結具68を介して、連結フレーム62、64に固定されている。また、前記支持台60には脚部60aが設けられ、この脚部60aを締結具(図示せず)でフロアパネル50の上面に締結することにより、支持台60は固定される。
【0008】
このようなガス燃料容器の搭載構造にあっては、フロアパネル50の下側からの取り付ける場合に比べて、作業性が良く、作業効率が向上するという利点がある。
しかも、支持台60の凹所63a、64にガス燃料容器Aを嵌入させ、固定具65でガス燃料容器Aを支持台60固定するため、前記したような一対のバンド52a、52bによって把持されたガス燃料容器Aを取り付ける場合に比べて、ガス燃料容器Aを容易に固定することができる。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−12308号公報(第2頁段落番号0007〜第3頁段落番号0010、図3、図4)
【0010】
【特許文献2】
特開2001−113961号公報(第3頁段落番号0026〜第4頁段落番号0036、図6、図7)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記したフロアパネル50の上面にガス燃料容器Aを搭載する構造にあっては、連結フレーム62、63、64は支持フレーム61a、61bに溶接等で固定される。また、移動規制部材66bは連結部材62に溶接等で固定される。したがって、ガス燃料容器が外力を受け移動しようとした際、前記した溶接部に負荷が作用し、溶接部に亀裂等が生じる虞がある。
また、前記支持台60の脚部60aにガス燃料容器、支持台60の本体の重量が作用する。したがって、脚部60aの強度を増す必要がある。
【0012】
特に、図5に示したように、複数のガス燃料容器Aを搭載する場合には、支持フレーム61bに並列に新たに支持フレームを設けると共に、この支持フレームと支持フレーム61bとの間に連結フレームを新たに設ける必要がある。
このとき、支持フレーム61bには、両側に位置する支持フレームに作用する負荷よりも大きな負荷が作用する。そのため、支持フレーム61bは変形が生じ易く、また支持フレーム61bと連結部材62、63、64との間の溶接部に亀裂等が生じやすかった。
また、複数のガス燃料容器Aを搭載する場合、ガス燃料容器Aを一個づつ搭載しなければならず、作業効率が悪いものであった。
【0013】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、変形、破損等を起こすことなく、しかも搭載作業効率の良いガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明にかかるガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造は、複数のガス燃料容器を搭載するガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造において、複数のガス燃料容器と、前記ガス燃料容器を搭載する基台と、前記基台に取り付けられると共にガス燃料容器の外周面と接する固定ブラケットと、前記固定ブラケットに対してガス燃料容器を固定する固定手段とを備え、前記基台に取り付けられた固定ブラケット上にガス燃料容器を搭載し、前記固定手段によって前記ガス燃料容器と基台とを一体になし、前記一体になされた基台が車体フロアパネルの上面に設置されていることを特徴としている。
【0015】
このように、基台に取り付けられた固定ブラケット上にガス燃料容器を搭載し、前記固定手段によって前記ガス燃料容器と基台とを一体になし、前記一体になされた基台が車体フロアパネルの上面に設置される。そのため、従来のように一個づつガス燃料容器を搭載する必要もなく、効率的に搭載作業を行うことができる。
【0016】
ここで、前記基台は複数のガス燃料容器間に設けられ、前記ガス燃料容器の軸線方向に延設された第一の断面角状のパイプ部材と、前記複数のガス燃料容器の両側に位置するガス燃料容器の外側に設けられ、前記ガス燃料容器の軸線方向に延設された第二の断面角状のパイプ部材と、前記第一、第二の断面角状のパイプ部材の両端に、それぞれ設けられた連結フレームとからなり、前記固定ブラケットは、前記第一、第二の断面角状のパイプ部材に嵌合して固定されると共に、前記ガス燃料容器の外周面と接し、かつ車体フロアパネルに固定される複数の固定ブラケットとからなることが望ましい。
【0017】
このように、前記第一、第二の断面角状のパイプ部材に嵌合して固定されると共に、前記ガス燃料容器の外周面と接する複数の固定ブラケットが設けられ、前記固定ブラケットが車体フロアパネルに固定される。即ち、ガス燃料容器は固定ブラケットを介して、車体フロアパネルに固定される。そして、第一、第二の断面角状のパイプ部材は、複数の固定ブラケットを互いに連結するため、比較的剛性の低い車体フロアパネルにガス燃料容器が載置されても、荷重を均等に分散させることができ、局所的に応力が集中することを防止できる。
【0018】
また、前記第一、第二の断面角状のパイプ部材の底面が、車体フロアパネルの上面と接していることが望ましい。
このように、前記第一、第二の断面角状のパイプ部材の底面が、車体フロアパネルの上面と接している場合には、ガス燃料容器は車体フロアパネルに、強固に、しかも安定して固定される。
【0019】
また、前記固定手段は、ガス燃料容器の外周面と接すると共に、前記固定ブラケットに固定される固定バンドであることが望ましい。
更に、前記第一、第二の断面角状のパイプ部材に固定ブラケットの取り付け位置を示すマークが形成されていることが望ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1乃至図4に基づいて説明する。尚、図1はガス燃料容器搭載構造の一実施形態を示した平面図、図2は、図1に示したガス燃料容器搭載構造の側面図、図3は形態の異なる固定ブラケットを示した正面図、図4はガス燃料容器搭載構造の分解構成図である。
【0021】
図1に示すように、ガス燃料容器の搭載構造1は、ガス燃料容器A1、A2の軸線方向(車両の幅方向)に延設された3本の断面角状のパイプ部材2、3、4が、夫々並列に設けられている。即ち、ガス燃料容器A1が前記パイプ部材2、3間に、またガス燃料容器A2がパイプ部材3、4の間に位置するように構成されている。
前記3本の断面角状のパイプ部材2、3、4の端部には、連結フレーム5、6が取り付けられる。この連結フレーム5、6は、溶接等の手段により前記パイプ部材2、3、4に固着され、一体化されている。
なお、前記パイプ部材4にはシートベルトアンカー(図示せず)の取付台7が取り付けられている。
【0022】
前記連結フレーム5はL字状のアングル部材であって、立上がり部5aは、ガス燃料容器A1、A2の移動を規制する位置規制部として機能する。即ち、立上がり部5aにはU字状の切欠部5bが形成され、前記切欠部5bにガス燃料容器A1、A2の首部a1、a2が嵌入される。その結果、ガス燃料容器A1、A2の軸線方向の移動が阻止される。
【0023】
また、前記連結フレーム6も、連結フレーム5と同様にL字状のアングル部材であって、立上がり部6aを有している。この立上がり部6aは、矩形状に形成されている。図2に示すようにガス燃料容器Aの後端部との間に隙間が設けられ、通常、この立上がり部6aはガス燃料容器とは接触していない。
この立上がり部6aは、ガス燃料容器A1、A2の搭載の際、ガイドとしての機能を有するほか、車両の衝突時にガス燃料容器A1、A2を保護する機能を有する。
【0024】
また、前記断面角状のパイプ部材2には、固定ブラケット10が三個、所定の間隔をもって設けられている。また、断面角状のパイプ部材3には、固定ブラケット11が三個、所定の間隔をもって設けられている。更に、断面角状のパイプ部材4には、固定ブラケット12が三個、所定の間隔をもって設けられている。
【0025】
前記固定ブラケット10は、図3(a)にその正面を示すように、上面にスタッドボルト10aが形成されると共に、下面にスタッドボルト10b、10cが形成されている。
また、この固定ブラケット10には、一側面から他側面方向(紙面と垂直方向)に、下面側が開放した切欠貫通部10dが形成されている。この切欠貫通部10dの下面側から断面角状のパイプ部材2を挿入することができ、切欠貫通部10dに断面角状のパイプ部材2が嵌合するように構成されている。
更に、この固定ブラケット10には、ガス燃料容器A1の外周面と接する曲面部10eが形成されている。
【0026】
また、前記固定ブラケット12は、基本的には固定ブラケット10と同様な構成を有している。即ち、図3(c)にその正面を示すように、上面にスタッドボルト12aが形成されると共に、下面にスタッドボルト12b、12cが形成されている。
また、この固定ブラケット12には、一側面から他側面方向(紙面と垂直方向)に、下面側が開放した切欠貫通部12dが形成されている。この切欠貫通部12dの下面側から断面角状のパイプ部材4を挿入することができ、切欠貫通部12dに断面角状のパイプ部材4が嵌合するように構成されている。
更に、この固定ブラケット12には、ガス燃料容器A2の外周面と接する曲面部12eが形成されている。
【0027】
なお、前記切欠貫通部12dは、前記切欠貫通部10dと異なり、スタッドボルト12b、12c間に形成されている。これは、断面角状のパイプ部材4に設けられるシートベルトアンカーの取付台7とガス燃料容器A2との干渉を避けるためである。したがって、シートベルトアンカーの取付台7を設けない場合には、前記切欠貫通部10dと同様な位置に前記切欠貫通部12dを設けても良い。
【0028】
また、前記固定ブラケット11は、図3(b)にその正面を示すように、上面にスタッドボルト11aが形成されると共に、下面にスタッドボルト11b、11cが形成されている。
また、この固定ブラケット11には、一側面から他側面方向(紙面と垂直方向)に、下面側が開放した切欠貫通部11dが形成されている。この切欠貫通部11dの下面側から断面角状のパイプ部材3を挿入することができ、切欠貫通部11dに断面角状のパイプ部材3が嵌合するように構成されている。
なお、この切欠貫通部11dは、スタッドボルト11aの下方、言い換えれば固定ブラケット11の略中心線上に形成されている。また、この固定ブラケット10には、ガス燃料容器A1の外周面と接する曲面部11eおよびガス燃料容器A2の外周面と接する曲面部11fが形成されている。
【0029】
また、前記固定ブラケット10、11、12には、ガス燃料容器A1、A2を固定する固定バンド13、14、15が設けられている。
これら固定バンド13、14、15の夫々に、ガス燃料容器A1、A2の外周面と接する二つの湾曲部13a、13b、14a、14b、15a、15bが形成されている。また、前記固定バンド13、14、15の夫々に、スタッドボルト10a、11a、12aが挿通する貫通穴13c、13d、13e、14c、14d、14e、15c、15d、15eが設けられている。
【0030】
次に、上記ガス燃料容器搭載構造の製作手順およびガス燃料容器の取付手順を説明する。
まず、3本の断面角状のパイプ部材2、3、4の端部に、連結フレーム5、6を溶接等により固着し、基台を製作する。更に断面角状のパイプ部材2、3、4の所定の位置に固定ブラケット10、11、12を取り付ける。この固定ブラケット10、11、12の取り付けは、切欠貫通部10d、11d、12dの下面側から断面角状のパイプ部材3、4、5を嵌合し、溶接固定することにより行う。
【0031】
このようにして、固定ブラケット10、11、12が固定された基台に、ガス燃料容器A1、A2を搭載する。このとき、ガス燃料容器A1、A2の首部a1、a2は、連結フレーム5の立上がり部5aの切欠部5bに嵌入され、位置規制がなされる。
また、搭載されたガス燃料容器A1、A2の外周面は、各固定ブラケット10、11、12の曲面部10e、11e、11f、12eと接する。言い換えれば、ガス燃料容器A1、A2は、各固定ブラケット10、11、12の曲面部10e、11e、11f、12e上に図示しない帯板状のゴム材を介して搭載される。
【0032】
そして、搭載されたガス燃料容器A1、A2の上方から固定バンド13、14、15を取り付け、ガス燃料容器A1、A2を固定する。
前記固定バンド13の貫通穴13c、13d、13eにスタッドボルト10a、11a、12aを挿通させ、ワッシャ30、31、32を介して、ナット20、21、22を螺合させることにより、固定バンド13を固定する。
同様に、前記固定バンド14の貫通穴14c、14d、14eにスタッドボルト10a、11a、12aを挿通させ、ワッシャ30、31、32を介して、ナット20、21、22を螺合させることにより、固定バンド14を固定する。
【0033】
更に、前記固定バンド15の貫通穴15c、15d、15eにスタッドボルト10a、11a、12aを挿通させ、ワッシャ30、31、32を介して、ナット20、21、22を螺合させることにより、固定バンド15を固定する。
また、この固定バンド13、14、15には、ガス燃料容器A1、A2の外周面と接する二つの湾曲部13a、13b、14a、14b、15a、15bが形成されているため、ガス燃料容器A1、A2は、固定ブラケット10、11、12に固定され、ガス燃料容器A1、A2の移動が規制される。
【0034】
そして、固定ブラケット10、11、12に搭載固定されたガス燃料容器A1、A2を、車両に搭載する。
このとき、断面角状のパイプ部材2、3、4、連結フレーム5、6とからなる基台と、固定ブラケット10、11、12と、ガス燃料容器A1、A2とは、いわゆるユニット化(一体化)しているため、作業者は基台部分を車両のフロアパネル50の上面に搬入、固定する。
【0035】
前記フロアパネル50には、固定ブラケット10、11、12のスタッドボルト10b、10c、11b、11c、12b、12cが挿通する貫通穴が予め形成されている。
そして、基台を車両のフロアパネル50に載置した状態で、前記スタッドボルト10b、10c、11b、11c、12b、12cがフロアパネル50の下面側に突出する。この突出したスタッドボルト10b、10c、11b、11c、12b、12cに対して、板材8を介してナット23〜28を螺合させ、ユニット化された前記基台を固定する。
【0036】
なお、シートベルトアンカーの取付台7が設けられている場合には、前記取付台7にシートベルトアンカーが取付けられる。これにより、ガス燃料容器A1、A2の搭載作業が終了する。
また、断面角状のパイプ部材2、3、4の下面(底面)が、固定ブラケット10、11、12の切欠貫通部10d、11d、12dから下方に突出し、設置の際、車体フロアパネル上面と接するように構成するのが好ましい。
このように構成することにより、前記断面角状のパイプ部材2、3、4は、固定ブラケット10、11、12と車体フロアパネルとの間に挟持され、強固に固定される。
【0037】
以上説明したように、断面角状のパイプ部材2、3、4、連結フレーム5、6とからなる基台と、固定ブラケット10、11、12と、ガス燃料容器A1、A2がユニット化しているため、一度に複数のガス燃料容器を車両のフロアパネルに搭載でき、作業効率を向上させることができる。
また、ガス燃料容器は複数の固定ブラケットに固定され、これらの固定ブラケットはフロアパネル上に載置、固定される。したがって、ガス燃料容器の自重は固定ブラケットを介して分散され、フロアパネルで支えられるため、比較的剛性の低いフロアパネルであっても応力の集中を抑えることができる。
【0038】
また同様の理由により、断面角状のパイプ部材と連結フレームの変形も少なく、断面角状のパイプ部材と連結フレームの溶接部に作用する負荷が抑制され、亀裂等を防止できる。
更に、連結フレーム5はL字状のアングル部材であって、その立上がり部5aは、ガス燃料容器A1、A2の移動を規制する位置規制部として機能する。したがって、立上がり部5aにガス燃料容器A1、A2から力を受けたとしても、連結フレーム5は変形し難い。なお、従来の場合のように連結フレームに位置規制部材が溶接により一体化したものでないため、該溶接部に亀裂等が生じることもない。
【0039】
なお、上記実施形態において、前記断面角状のパイプ部材2、3、4に固定ブラケット10、11、12の取り付け位置を示すマークを前記断面角状のパイプ部材2、3、4に設けても良い。このようにマークを形成することにより正確な位置に、容易に固定ブラケット10、11、12を取り付けることができる。
また、上記実施形態にあっては、ガス燃料容器が2個の場合について説明したが、当然2個以上の場合にも本発明は適用できるものである。
【0040】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明にかかるガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造によれば、基台が変形、破損等を起こすこともなく、しかも搭載作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明にかかるガス燃料容器搭載構造の一実施形態を示した平面図である。
【図2】図2は、図1に示したガス燃料容器搭載構造の側面図である。
【図3】図3は、形態の異なる三つの固定ブラケットを示した正面図である。
【図4】図4は、ガス燃料容器搭載構造の分解構成図である。
【図5】図5は、従来のガス燃料容器搭載構造を示した平面図である。
【図6】図6は、従来の他のガス燃料容器搭載構造を示した分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ガス燃料容器搭載構造
2 パイプ部材
3 パイプ部材
4 パイプ部材
5 連結フレーム
6 連結フレーム
10 固定ブラケット
11 固定ブラケット
12 固定ブラケット
13 固定バンド
14 固定バンド
15 固定バンド
50 フロアパネル
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮天然ガス等を燃料とするガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
気体燃料である圧縮天然ガス(CNG)を燃料とする天然ガスエンジンを搭載した天然ガス自動車(NGV)がある。この種の圧縮天然ガス等を燃料とする自動車では、ガス燃料容器に天然ガスを圧縮して貯えている。このため、この種のガス燃料容器は、加圧に耐える堅牢な構造をしていることから、ガソリンタンクに比べ大きく、かつ重いものである。
【0003】
このガス燃料容器を車体に搭載する構造として、例えば図5に示すように、フロアパネル下面にガス燃料容器を支持したガス燃料容器の搭載構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このガス燃料容器の搭載構造にあっては、予め、フロアパネル50の下面にガス燃料容器組付用ブラケット51が所定数、所定の間隔をもって、垂設されている。一方、ガス燃料容器Aの外周面を把持する一対のバンド52a、52bからなる容器ホルダ52によって、該ガス燃料容器Aは把持される。そして、この容器ホルダ52をガス燃料容器組付用ブラケット51に締結具53を介して固定することにより、ガス燃料容器Aがフロアパネル50の下面に組み付けられる。
【0004】
この組み付け構造にあっては、フロアパネル50の下側からの取り付けとなるため、作業性が悪く、作業効率が低下するという問題があった。また、ガス燃料容器Aを把持した一対のバンド52a、52bからなる容器ホルダ52を、ガス燃料容器組付用ブラケット51に締結する際、一対のバンド52a、52bがずれることがあり、固定作業が困難であった。
【0005】
これら問題を解決したガス燃料容器の搭載構造として、図6に示すように、フロアパネル上面にガス燃料容器を支持するガス燃料容器の搭載構造が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
このガス燃料容器の搭載構造にあっては、ガス燃料容器Aを載置する支持台60は車体の幅方向(ガス燃料容器Aの軸線方向)に延びる前後一対の金属製の円形パイプからなる支持フレーム61a、61bと、前後方向に延びて上記両支持フレーム61a、61bを互いに結合させる複数の板金製連結フレーム62、63、64とを備えている。
【0006】
また、前記連結フレーム63、64の各上面には凹所63a、64aが形成され、この凹所63a、64aにガス燃料容器Aが嵌入されるように構成されている。
また、前記支持台60には、ガス燃料容器Aを連結フレーム63、64に固定する固定具65が設けられている。この固定具65の一端部は、前記連結フレーム63、64に固定され、他端部はガス燃料容器Aを凹所63a、64aに載置した後、連結フレーム63、64に固定できるように構成されている。この固定具65によってガス燃料容器Aは、上方から連結フレーム63、64に固定される。
【0007】
更に、連結フレーム62には、ガス燃料容器Aの軸線方向の移動を規制する移動規制部材66a、66bが設けられている。この移動規制部材66a、66bは、ガス燃料容器Aの首部aを上下から挟むことにとって、移動を阻止している。
なお、図6の符号67は、カバー部材であり、締結具68を介して、連結フレーム62、64に固定されている。また、前記支持台60には脚部60aが設けられ、この脚部60aを締結具(図示せず)でフロアパネル50の上面に締結することにより、支持台60は固定される。
【0008】
このようなガス燃料容器の搭載構造にあっては、フロアパネル50の下側からの取り付ける場合に比べて、作業性が良く、作業効率が向上するという利点がある。
しかも、支持台60の凹所63a、64にガス燃料容器Aを嵌入させ、固定具65でガス燃料容器Aを支持台60固定するため、前記したような一対のバンド52a、52bによって把持されたガス燃料容器Aを取り付ける場合に比べて、ガス燃料容器Aを容易に固定することができる。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−12308号公報(第2頁段落番号0007〜第3頁段落番号0010、図3、図4)
【0010】
【特許文献2】
特開2001−113961号公報(第3頁段落番号0026〜第4頁段落番号0036、図6、図7)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記したフロアパネル50の上面にガス燃料容器Aを搭載する構造にあっては、連結フレーム62、63、64は支持フレーム61a、61bに溶接等で固定される。また、移動規制部材66bは連結部材62に溶接等で固定される。したがって、ガス燃料容器が外力を受け移動しようとした際、前記した溶接部に負荷が作用し、溶接部に亀裂等が生じる虞がある。
また、前記支持台60の脚部60aにガス燃料容器、支持台60の本体の重量が作用する。したがって、脚部60aの強度を増す必要がある。
【0012】
特に、図5に示したように、複数のガス燃料容器Aを搭載する場合には、支持フレーム61bに並列に新たに支持フレームを設けると共に、この支持フレームと支持フレーム61bとの間に連結フレームを新たに設ける必要がある。
このとき、支持フレーム61bには、両側に位置する支持フレームに作用する負荷よりも大きな負荷が作用する。そのため、支持フレーム61bは変形が生じ易く、また支持フレーム61bと連結部材62、63、64との間の溶接部に亀裂等が生じやすかった。
また、複数のガス燃料容器Aを搭載する場合、ガス燃料容器Aを一個づつ搭載しなければならず、作業効率が悪いものであった。
【0013】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、変形、破損等を起こすことなく、しかも搭載作業効率の良いガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明にかかるガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造は、複数のガス燃料容器を搭載するガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造において、複数のガス燃料容器と、前記ガス燃料容器を搭載する基台と、前記基台に取り付けられると共にガス燃料容器の外周面と接する固定ブラケットと、前記固定ブラケットに対してガス燃料容器を固定する固定手段とを備え、前記基台に取り付けられた固定ブラケット上にガス燃料容器を搭載し、前記固定手段によって前記ガス燃料容器と基台とを一体になし、前記一体になされた基台が車体フロアパネルの上面に設置されていることを特徴としている。
【0015】
このように、基台に取り付けられた固定ブラケット上にガス燃料容器を搭載し、前記固定手段によって前記ガス燃料容器と基台とを一体になし、前記一体になされた基台が車体フロアパネルの上面に設置される。そのため、従来のように一個づつガス燃料容器を搭載する必要もなく、効率的に搭載作業を行うことができる。
【0016】
ここで、前記基台は複数のガス燃料容器間に設けられ、前記ガス燃料容器の軸線方向に延設された第一の断面角状のパイプ部材と、前記複数のガス燃料容器の両側に位置するガス燃料容器の外側に設けられ、前記ガス燃料容器の軸線方向に延設された第二の断面角状のパイプ部材と、前記第一、第二の断面角状のパイプ部材の両端に、それぞれ設けられた連結フレームとからなり、前記固定ブラケットは、前記第一、第二の断面角状のパイプ部材に嵌合して固定されると共に、前記ガス燃料容器の外周面と接し、かつ車体フロアパネルに固定される複数の固定ブラケットとからなることが望ましい。
【0017】
このように、前記第一、第二の断面角状のパイプ部材に嵌合して固定されると共に、前記ガス燃料容器の外周面と接する複数の固定ブラケットが設けられ、前記固定ブラケットが車体フロアパネルに固定される。即ち、ガス燃料容器は固定ブラケットを介して、車体フロアパネルに固定される。そして、第一、第二の断面角状のパイプ部材は、複数の固定ブラケットを互いに連結するため、比較的剛性の低い車体フロアパネルにガス燃料容器が載置されても、荷重を均等に分散させることができ、局所的に応力が集中することを防止できる。
【0018】
また、前記第一、第二の断面角状のパイプ部材の底面が、車体フロアパネルの上面と接していることが望ましい。
このように、前記第一、第二の断面角状のパイプ部材の底面が、車体フロアパネルの上面と接している場合には、ガス燃料容器は車体フロアパネルに、強固に、しかも安定して固定される。
【0019】
また、前記固定手段は、ガス燃料容器の外周面と接すると共に、前記固定ブラケットに固定される固定バンドであることが望ましい。
更に、前記第一、第二の断面角状のパイプ部材に固定ブラケットの取り付け位置を示すマークが形成されていることが望ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1乃至図4に基づいて説明する。尚、図1はガス燃料容器搭載構造の一実施形態を示した平面図、図2は、図1に示したガス燃料容器搭載構造の側面図、図3は形態の異なる固定ブラケットを示した正面図、図4はガス燃料容器搭載構造の分解構成図である。
【0021】
図1に示すように、ガス燃料容器の搭載構造1は、ガス燃料容器A1、A2の軸線方向(車両の幅方向)に延設された3本の断面角状のパイプ部材2、3、4が、夫々並列に設けられている。即ち、ガス燃料容器A1が前記パイプ部材2、3間に、またガス燃料容器A2がパイプ部材3、4の間に位置するように構成されている。
前記3本の断面角状のパイプ部材2、3、4の端部には、連結フレーム5、6が取り付けられる。この連結フレーム5、6は、溶接等の手段により前記パイプ部材2、3、4に固着され、一体化されている。
なお、前記パイプ部材4にはシートベルトアンカー(図示せず)の取付台7が取り付けられている。
【0022】
前記連結フレーム5はL字状のアングル部材であって、立上がり部5aは、ガス燃料容器A1、A2の移動を規制する位置規制部として機能する。即ち、立上がり部5aにはU字状の切欠部5bが形成され、前記切欠部5bにガス燃料容器A1、A2の首部a1、a2が嵌入される。その結果、ガス燃料容器A1、A2の軸線方向の移動が阻止される。
【0023】
また、前記連結フレーム6も、連結フレーム5と同様にL字状のアングル部材であって、立上がり部6aを有している。この立上がり部6aは、矩形状に形成されている。図2に示すようにガス燃料容器Aの後端部との間に隙間が設けられ、通常、この立上がり部6aはガス燃料容器とは接触していない。
この立上がり部6aは、ガス燃料容器A1、A2の搭載の際、ガイドとしての機能を有するほか、車両の衝突時にガス燃料容器A1、A2を保護する機能を有する。
【0024】
また、前記断面角状のパイプ部材2には、固定ブラケット10が三個、所定の間隔をもって設けられている。また、断面角状のパイプ部材3には、固定ブラケット11が三個、所定の間隔をもって設けられている。更に、断面角状のパイプ部材4には、固定ブラケット12が三個、所定の間隔をもって設けられている。
【0025】
前記固定ブラケット10は、図3(a)にその正面を示すように、上面にスタッドボルト10aが形成されると共に、下面にスタッドボルト10b、10cが形成されている。
また、この固定ブラケット10には、一側面から他側面方向(紙面と垂直方向)に、下面側が開放した切欠貫通部10dが形成されている。この切欠貫通部10dの下面側から断面角状のパイプ部材2を挿入することができ、切欠貫通部10dに断面角状のパイプ部材2が嵌合するように構成されている。
更に、この固定ブラケット10には、ガス燃料容器A1の外周面と接する曲面部10eが形成されている。
【0026】
また、前記固定ブラケット12は、基本的には固定ブラケット10と同様な構成を有している。即ち、図3(c)にその正面を示すように、上面にスタッドボルト12aが形成されると共に、下面にスタッドボルト12b、12cが形成されている。
また、この固定ブラケット12には、一側面から他側面方向(紙面と垂直方向)に、下面側が開放した切欠貫通部12dが形成されている。この切欠貫通部12dの下面側から断面角状のパイプ部材4を挿入することができ、切欠貫通部12dに断面角状のパイプ部材4が嵌合するように構成されている。
更に、この固定ブラケット12には、ガス燃料容器A2の外周面と接する曲面部12eが形成されている。
【0027】
なお、前記切欠貫通部12dは、前記切欠貫通部10dと異なり、スタッドボルト12b、12c間に形成されている。これは、断面角状のパイプ部材4に設けられるシートベルトアンカーの取付台7とガス燃料容器A2との干渉を避けるためである。したがって、シートベルトアンカーの取付台7を設けない場合には、前記切欠貫通部10dと同様な位置に前記切欠貫通部12dを設けても良い。
【0028】
また、前記固定ブラケット11は、図3(b)にその正面を示すように、上面にスタッドボルト11aが形成されると共に、下面にスタッドボルト11b、11cが形成されている。
また、この固定ブラケット11には、一側面から他側面方向(紙面と垂直方向)に、下面側が開放した切欠貫通部11dが形成されている。この切欠貫通部11dの下面側から断面角状のパイプ部材3を挿入することができ、切欠貫通部11dに断面角状のパイプ部材3が嵌合するように構成されている。
なお、この切欠貫通部11dは、スタッドボルト11aの下方、言い換えれば固定ブラケット11の略中心線上に形成されている。また、この固定ブラケット10には、ガス燃料容器A1の外周面と接する曲面部11eおよびガス燃料容器A2の外周面と接する曲面部11fが形成されている。
【0029】
また、前記固定ブラケット10、11、12には、ガス燃料容器A1、A2を固定する固定バンド13、14、15が設けられている。
これら固定バンド13、14、15の夫々に、ガス燃料容器A1、A2の外周面と接する二つの湾曲部13a、13b、14a、14b、15a、15bが形成されている。また、前記固定バンド13、14、15の夫々に、スタッドボルト10a、11a、12aが挿通する貫通穴13c、13d、13e、14c、14d、14e、15c、15d、15eが設けられている。
【0030】
次に、上記ガス燃料容器搭載構造の製作手順およびガス燃料容器の取付手順を説明する。
まず、3本の断面角状のパイプ部材2、3、4の端部に、連結フレーム5、6を溶接等により固着し、基台を製作する。更に断面角状のパイプ部材2、3、4の所定の位置に固定ブラケット10、11、12を取り付ける。この固定ブラケット10、11、12の取り付けは、切欠貫通部10d、11d、12dの下面側から断面角状のパイプ部材3、4、5を嵌合し、溶接固定することにより行う。
【0031】
このようにして、固定ブラケット10、11、12が固定された基台に、ガス燃料容器A1、A2を搭載する。このとき、ガス燃料容器A1、A2の首部a1、a2は、連結フレーム5の立上がり部5aの切欠部5bに嵌入され、位置規制がなされる。
また、搭載されたガス燃料容器A1、A2の外周面は、各固定ブラケット10、11、12の曲面部10e、11e、11f、12eと接する。言い換えれば、ガス燃料容器A1、A2は、各固定ブラケット10、11、12の曲面部10e、11e、11f、12e上に図示しない帯板状のゴム材を介して搭載される。
【0032】
そして、搭載されたガス燃料容器A1、A2の上方から固定バンド13、14、15を取り付け、ガス燃料容器A1、A2を固定する。
前記固定バンド13の貫通穴13c、13d、13eにスタッドボルト10a、11a、12aを挿通させ、ワッシャ30、31、32を介して、ナット20、21、22を螺合させることにより、固定バンド13を固定する。
同様に、前記固定バンド14の貫通穴14c、14d、14eにスタッドボルト10a、11a、12aを挿通させ、ワッシャ30、31、32を介して、ナット20、21、22を螺合させることにより、固定バンド14を固定する。
【0033】
更に、前記固定バンド15の貫通穴15c、15d、15eにスタッドボルト10a、11a、12aを挿通させ、ワッシャ30、31、32を介して、ナット20、21、22を螺合させることにより、固定バンド15を固定する。
また、この固定バンド13、14、15には、ガス燃料容器A1、A2の外周面と接する二つの湾曲部13a、13b、14a、14b、15a、15bが形成されているため、ガス燃料容器A1、A2は、固定ブラケット10、11、12に固定され、ガス燃料容器A1、A2の移動が規制される。
【0034】
そして、固定ブラケット10、11、12に搭載固定されたガス燃料容器A1、A2を、車両に搭載する。
このとき、断面角状のパイプ部材2、3、4、連結フレーム5、6とからなる基台と、固定ブラケット10、11、12と、ガス燃料容器A1、A2とは、いわゆるユニット化(一体化)しているため、作業者は基台部分を車両のフロアパネル50の上面に搬入、固定する。
【0035】
前記フロアパネル50には、固定ブラケット10、11、12のスタッドボルト10b、10c、11b、11c、12b、12cが挿通する貫通穴が予め形成されている。
そして、基台を車両のフロアパネル50に載置した状態で、前記スタッドボルト10b、10c、11b、11c、12b、12cがフロアパネル50の下面側に突出する。この突出したスタッドボルト10b、10c、11b、11c、12b、12cに対して、板材8を介してナット23〜28を螺合させ、ユニット化された前記基台を固定する。
【0036】
なお、シートベルトアンカーの取付台7が設けられている場合には、前記取付台7にシートベルトアンカーが取付けられる。これにより、ガス燃料容器A1、A2の搭載作業が終了する。
また、断面角状のパイプ部材2、3、4の下面(底面)が、固定ブラケット10、11、12の切欠貫通部10d、11d、12dから下方に突出し、設置の際、車体フロアパネル上面と接するように構成するのが好ましい。
このように構成することにより、前記断面角状のパイプ部材2、3、4は、固定ブラケット10、11、12と車体フロアパネルとの間に挟持され、強固に固定される。
【0037】
以上説明したように、断面角状のパイプ部材2、3、4、連結フレーム5、6とからなる基台と、固定ブラケット10、11、12と、ガス燃料容器A1、A2がユニット化しているため、一度に複数のガス燃料容器を車両のフロアパネルに搭載でき、作業効率を向上させることができる。
また、ガス燃料容器は複数の固定ブラケットに固定され、これらの固定ブラケットはフロアパネル上に載置、固定される。したがって、ガス燃料容器の自重は固定ブラケットを介して分散され、フロアパネルで支えられるため、比較的剛性の低いフロアパネルであっても応力の集中を抑えることができる。
【0038】
また同様の理由により、断面角状のパイプ部材と連結フレームの変形も少なく、断面角状のパイプ部材と連結フレームの溶接部に作用する負荷が抑制され、亀裂等を防止できる。
更に、連結フレーム5はL字状のアングル部材であって、その立上がり部5aは、ガス燃料容器A1、A2の移動を規制する位置規制部として機能する。したがって、立上がり部5aにガス燃料容器A1、A2から力を受けたとしても、連結フレーム5は変形し難い。なお、従来の場合のように連結フレームに位置規制部材が溶接により一体化したものでないため、該溶接部に亀裂等が生じることもない。
【0039】
なお、上記実施形態において、前記断面角状のパイプ部材2、3、4に固定ブラケット10、11、12の取り付け位置を示すマークを前記断面角状のパイプ部材2、3、4に設けても良い。このようにマークを形成することにより正確な位置に、容易に固定ブラケット10、11、12を取り付けることができる。
また、上記実施形態にあっては、ガス燃料容器が2個の場合について説明したが、当然2個以上の場合にも本発明は適用できるものである。
【0040】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明にかかるガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造によれば、基台が変形、破損等を起こすこともなく、しかも搭載作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明にかかるガス燃料容器搭載構造の一実施形態を示した平面図である。
【図2】図2は、図1に示したガス燃料容器搭載構造の側面図である。
【図3】図3は、形態の異なる三つの固定ブラケットを示した正面図である。
【図4】図4は、ガス燃料容器搭載構造の分解構成図である。
【図5】図5は、従来のガス燃料容器搭載構造を示した平面図である。
【図6】図6は、従来の他のガス燃料容器搭載構造を示した分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ガス燃料容器搭載構造
2 パイプ部材
3 パイプ部材
4 パイプ部材
5 連結フレーム
6 連結フレーム
10 固定ブラケット
11 固定ブラケット
12 固定ブラケット
13 固定バンド
14 固定バンド
15 固定バンド
50 フロアパネル
Claims (5)
- 複数のガス燃料容器を搭載するガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造において、
複数のガス燃料容器と、前記ガス燃料容器を搭載する基台と、前記基台に取り付けられると共にガス燃料容器の外周面と接する固定ブラケットと、前記固定ブラケットに対してガス燃料容器を固定する固定手段とを備え、
前記基台に取り付けられた固定ブラケット上にガス燃料容器を搭載し、前記固定手段によって前記ガス燃料容器と基台とを一体になし、前記一体になされた基台が車体フロアパネルの上面に設置されていることを特徴とするガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造。 - 前記基台は、
複数のガス燃料容器間に設けられ、前記ガス燃料容器の軸線方向に延設された第一の断面角状のパイプ部材と、
前記複数のガス燃料容器の両側に位置するガス燃料容器の外側に設けられ、前記ガス燃料容器の軸線方向に延設された第二の断面角状のパイプ部材と、
前記第一、第二の断面角状のパイプ部材の両端に、それぞれ設けられた連結フレームとからなり、
前記固定ブラケットは、
前記第一、第二の断面角状のパイプ部材に嵌合して固定されると共に、前記ガス燃料容器の外周面と接し、かつ車体フロアパネルに固定される複数の固定ブラケットとからなる
ことを特徴とする請求項1に記載されたガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造。 - 前記第一、第二の断面角状のパイプ部材の底面が、車体フロアパネルの上面と接していることを特徴とする請求項2に記載されたガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造。
- 前記固定手段は、ガス燃料容器の外周面と接すると共に、前記固定ブラケットに固定される固定バンドであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載されたガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造。
- 前記第一、第二の断面角状のパイプ部材に固定ブラケットの取り付け位置を示すマークが形成されていることを特徴とする請求項2に記載されたガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造。
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JP2002277464A JP2004114740A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | ガス燃料車両のガス燃料容器搭載構造 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7481411B2 (en) | 2006-11-15 | 2009-01-27 | Kia Motors Corporation | Rear impact shock absorbing structure for fuel cell vehicle |
US11648836B2 (en) | 2019-10-08 | 2023-05-16 | Hyundai Motor Company | Gas fuel storage device for vehicle |
-
2002
- 2002-09-24 JP JP2002277464A patent/JP2004114740A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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