JP2004114726A - 携行用カート - Google Patents

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Abstract

【課題】構成が簡単で、製作が比較的容易であり、故障を生じる可能性が低く、操作の確実性が高い携行用カートを提供する。
【解決手段】下端部に車輪14を支持し下端付近に荷載置部16を折り畳み可能に片持ち式に支持した互いに平行な左右一対の下部パイプ18に対し、互いに平行な左右一対の中間パイプ20を、下部パイプと中間パイプとが一直線上に連なる起立位置と下部パイプと中間パイプとが重畳する折り畳み位置との間で回動するように連接し、上部が互いに連接して運搬用把持部38を有する左右一対の上部パイプ22を一対の中間パイプの上端側に摺動自在に嵌挿する。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、手荷物等を運搬するために使用される折り畳み式の携行用カートに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の携行用カートは、一般に、互いに平行な左右一対の支柱、この一対の支柱の下端部に支持された左右一対の車輪、および、一対の支柱の下端付近に片持ち式に支持され折り畳み自在とされた荷載置部を備えて構成されている。左右一対の支柱は上部で互いに連接され、その連接部が、携行用カートを移動させる際に手で把持するための取っ手となる。また、一対の支柱は、それぞれ複数本、例えば3本のパイプを連接して構成され、下部パイプに中間パイプを摺動自在に嵌挿し、中間パイプに上部パイプを摺動自在に嵌挿して、伸縮自在な構造となっている。そして、中間パイプに対し上部パイプを引き上げ、下部パイプに対し中間パイプを引き上げて、支柱を伸張させたときに、中間パイプに対し上部パイプを固定し、下部パイプに対し中間パイプを固定して、支柱を伸張状態に保つために、それぞれロック機構が設けられており、また、支柱を伸張させた状態から収縮させることができるように、パイプ同士の固定状態を解除するためのロック解除機構がそれぞれ設けられている。
【0003】
このような構成の携行用カートによって荷物を運搬するときは、支柱に対し荷載置部を前方へ倒して荷載置部が支柱に対しほぼ直角をなすように開くとともに、支柱を伸張させ、荷載置部に荷物を載せる。一方、携行用カートを使用しないで携帯するときは、下部パイプに中間パイプを押し入れ、中間パイプに上部パイプを押し入れて、支柱を収縮させた状態にするとともに、荷載置部を支柱の方へ引き起こして荷載置部が支柱に重畳するように折り畳むようにする(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
実開平5−20970号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の携行用カートでは、上記したように支柱を3本のパイプで構成し、荷物の運搬時には支柱を伸張させ、使用しない携帯時には支柱を収縮させるようにしているが、支柱の伸張時にパイプ同士を固定し支柱の収縮時にパイプ同士の固定状態を解除するロック・ロック解除機構は、複雑な構成となっている。特に、操作性を考慮して、上部パイプの押し下げ動作により下部パイプと中間パイプとの固定状態を解除することができるような工夫を施しているため、下部パイプと中間パイプとのロック解除機構が複雑な構成となっている。このように、ロック解除機構の構成が複雑になると、それだけ製作が難しくなり、故障を生じたり操作の確実性が低下したりする可能性がある。
【0006】
この発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、従来のものに比べて構成が簡単で、製作が比較的容易であり、故障を生じる可能性が低く、操作の確実性が高い携行用カートを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、互いに平行な左右一対の下部パイプと、この一対の下部パイプの下端部に支持された左右一対の車輪と、前記一対の下部パイプに対し前方へ倒された運搬時位置と下部パイプと重畳するように引き起こされた携帯時位置との間で回動するように、一対の下部パイプの下端付近に片持ち式に支持された荷載置部と、左右両側にそれぞれスリーブが一体に形成され、その各スリーブが前記各下部パイプの上端部にそれぞれ被嵌されて固着された連接部材と、前記一対の下部パイプの上端部に連接された左右一対の中間パイプと、左右両側にそれぞれスリーブが一体に形成され、その各スリーブが前記各中間パイプの上端部にそれぞれ被嵌されて固着された操作用把持部と、前記一対の中間パイプの上端側に摺動自在に嵌挿され、中間パイプから抜脱しないように抜け止め部が設けられ、上部が互いに連接して運搬用把持部を有する左右一対の上部パイプと、を備えた携行用カートであって、前記操作用把持部に、前記中間パイプに対し前記上部パイプが引き上げられたときに中間パイプに対し上部パイプが押し下げられない状態に保つとともにその状態を適宜解除して中間パイプに対する上部パイプの押し下げを可能にする係止手段を設け、前記連接部材が、蝶番によって互いに連結された下側部材と上側部材とで形成され、下側部材の左右両側にそれぞれ一体に形成された各スリーブが前記各下部パイプの上端部にそれぞれ被嵌されて固着されるとともに、上側部材の左右両側にそれぞれ一体に形成された各スリーブが前記各中間パイプの下端部にそれぞれ被嵌されて固着され、下部パイプに対し中間パイプが、下部パイプと中間パイプとが一直線上に連なる起立位置と下部パイプと中間パイプとが重畳する折り畳み位置との間で回動するようにし、前記下部パイプおよび前記中間パイプに、下部パイプと中間パイプとが一直線上に連なる起立状態に保つとともにその状態を適宜解除して下部パイプに対する中間パイプの回動を可能にする係合手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の携行用カートにおいて、前記係合手段が、前記下部パイプの上端部に、下部パイプの上端口から上部が出没するように摺動自在に嵌挿され、下部パイプから抜脱しないように抜け止め部が設けられた連結部材と、この連結部材を上向きに付勢してその上部を前記下部パイプの上端口から突出させる弾発手段と、この弾発手段の弾発力に抗して前記連結部材を押し下げてその上部を前記下部パイプの上端口から没入させる、前記上部パイプの下端部をなす当接押圧部と、から構成され、前記連結部材の上部を前記下部パイプの上端口から突出させて前記中間パイプの下端部に嵌入させることにより、下部パイプと中間パイプとが一直線上に連なる起立状態に保ち、前記上部パイプを中間パイプに対して下向きに押し込んで、上部パイプの下端部をなす当接押圧部で前記弾発手段の弾発力に抗して連結部材を押し下げてその上部を下部パイプの上端口から没入させることにより、下部パイプに対する中間パイプの回動を可能にすることを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2記載の携行用カートにおいて、前記係止手段が、前記中間パイプの一方の上端部の、他方の中間パイプと対向する側に穿設された小孔と、前記上部パイプの一方の下端付近の、他方の上部パイプと対向する側に穿設された係合孔と、前記中間パイプの小孔および前記上部パイプの係合孔を先端部が貫通して中間パイプおよび上部パイプと直交する方向へ移動可能であって前記係合孔と先端部が係合しおよび抜脱する係止ロッドと、この係止ロッドを前記中間パイプおよび前記上部パイプと直交する方向へ案内し摺動可能に支持するガイド部と、前記係止ロッドに連結し、係止ロッドを、その先端部が前記上部パイプの係合孔から抜脱する方向へ移動させるための操作部材と、この操作部材を前記中間パイプおよび前記上部パイプと直交する方向へ移動可能に支持する支持手段と、前記操作部材および前記係止ロッドを、その先端部が前記上部パイプの係合孔を貫通して係合孔と係合する方向へ付勢する第2の弾発手段と、から構成され、前記中間パイプに対し前記上部パイプが引き上げられたときに、前記係止ロッドの先端部を中間パイプの前記小孔および上部パイプの前記係合孔に貫通させて係合孔と係合させることにより、中間パイプに対し上部パイプが押し下げられない状態に保ち、前記操作部材を前記第2の弾発手段の弾発力に抗して操作し前記係止ロッドの先端部を上部パイプの係合孔から抜脱させることにより、中間パイプに対する上部パイプの押し下げを可能にすることを特徴とする。
【0010】
請求項1に係る発明の携行用カートにおいて、荷載置部に荷物を載せて運搬するときは、下部パイプに対し荷載置部を前方へ倒して荷載置部が下部パイプに対しほぼ直角をなすように開くとともに、下部パイプと中間パイプとが重畳した折り畳み位置から中間パイプを回動させて、下部パイプと中間パイプとが一直線上に連なるように中間パイプを起立させた後、中間パイプに対し上部パイプを引き上げる。このとき、下部パイプと中間パイプとは、係合手段によって下部パイプと中間パイプとが一直線上に連なる起立状態に固定されるとともに、中間パイプと上部パイプとは、係止手段によって中間パイプに対し上部パイプが押し下げられない状態に固定される。一方、携行用カートを使用しないで携帯するときは、係止手段による中間パイプと上部パイプとの固定状態を解除して、中間パイプに対し上部パイプを押し下げた後、係合手段による下部パイプと中間パイプとの固定状態を解除して、連接部材を蝶番部分で折り曲げて下部パイプに対し中間パイプを回動させ、下部パイプに対し中間パイプを重畳させるとともに、荷載置部を下部パイプの方へ引き起こして荷載置部が支柱に重畳するように折り畳む。
【0011】
請求項2に係る発明の携行用カートでは、荷物を運搬するときに、下部パイプに対し中間パイプを折り畳み位置から回動させて、下部パイプと中間パイプとが一直線上に連なるように中間パイプを起立させると、弾発手段により上向きに付勢されて下部パイプの上端口から突出した連結部材の上部が、中間パイプの下端部に嵌入する。これにより、連結部材を介在させて下部パイプと中間パイプとが連結され、下部パイプおよび中間パイプが起立状態に固定される。一方、携行用カートを使用しないときに、上部パイプを中間パイプに対して下向きに押し込んで、上部パイプの下端部をなす当接押圧部で弾発手段の弾発力に抗して連結部材を押し下げると、連結部材の上部が下部パイプの上端口から没入して、連結部材による下部パイプと中間パイプとの連結状態が解除される。これにより、下部パイプに対する中間パイプの回動が可能となって、下部パイプに対し中間パイプを重畳させることができる。
【0012】
請求項3に係る発明の携行用カートでは、荷物を運搬するときに、中間パイプに対し上部パイプを引き上げると、第2の弾発手段により操作部材を介して付勢された係止ロッドの先端部が、中間パイプの小孔および上部パイプの係合孔を貫通して係合孔と係合する。これにより、中間パイプに対し上部パイプが押し下げられない状態に固定される。一方、携行用カートを使用しないときに、操作部材を第2の弾発手段の弾発力に抗して操作すると、係止ロッドの先端部が上部パイプの係合孔から抜脱する。これにより、中間パイプに対する上部パイプの押し下げが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1ないし図3は、この発明の実施形態の1例を示し、図1は、携行用カートの正面図であり、図2は、その側面図であり、図3は、携行用カートを折り畳んでいる途中の状態を示す側面図である。この携行用カートは、上部で相互に連接された互いに平行な左右一対の支柱10、10、この一対の支柱10、10の下端部に固着された車軸12に回転自在に支持された左右一対の車輪14、14、および、一対の支柱10、10の下端付近に片持ち式に支持され折り畳み自在とされた荷載置部16を備えて構成されている。
【0015】
各支柱10は、それぞれ3本のパイプ、すなわち下部パイプ18と中間パイプ20と上部パイプ22とを連接して構成されている。下部パイプ18と中間パイプ20とは、左右両側にスリーブが一体に形成された短冊状の連接部材24を介して連接されている。連接部材24は、下側部材24aと上側部材24bとを蝶番24cによって互いに連結した構造を有し、上側部材24bが下側部材24aに対して180°の角度範囲で回動可能となっている。そして、図4に、支柱10の一部を側面から見た断面図を示すように(図6ないし図10も参照)、下側部材24aの左右両側にそれぞれ一体に形成された各スリーブ26aが各下部パイプ18の上端部にそれぞれ被嵌されて固着され、上側部材24bの左右両側にそれぞれ一体に形成された各スリーブ26bが各中間パイプ20の下端部にそれぞれ被嵌されて固着されている。このような構造により、下部パイプ18に対し中間パイプ20が、それら両パイプ18、20が一直線上に連なる起立位置(図4に示した位置)とそれら両パイプ18、20が重畳する折り畳み位置(図7の(d)および図8の(a)参照)との間で回動することができるようになっている。
【0016】
下部パイプ18の上端部には、下部パイプの上端口から上部が出没するように摺動自在に短管状の連結部材28が嵌挿されている。連結部材28の上端部は、曲面状に加工形成されている。また、連結部材28の下端部は、僅かに拡開されており、一方、下部パイプ18の上端付近は、それより下方の部分に比べて管径が僅かに小さくなるように加工されている。そして、連結部材28の下端部の拡開部30が下部パイプ18の段差部32と係合することにより、連結部材28が下部パイプ18から抜脱しないようになっている。また、下部パイプ18内には、連結部材28の下方側に圧縮コイルばね34が収納されている。圧縮コイルばね34の下端部は、各下部パイプ18の壁面をそれぞれ貫通するように一対の下部パイプ18、18間に横架されて固着された固定桿36の端部に当接して係合している。そして、圧縮コイルばね34によって連結部材28が上向きに付勢され、連結部材28の上部が下部パイプ18の上端口から突出するようになっている。
【0017】
上部パイプ22は、中間パイプ20の上端側に摺動自在に嵌挿されている。左右一対の上部パイプ22、22は、上部が互いに連接しており、その連接部分がスポンジ管で被嵌されて、携行用カートを移動させる際に手で把持するための運搬用把持部38となっている。また、図5に、支柱10の一部を正面から見た断面図を示すように、上部パイプ22の下端付近には、外周面の一部に環状突起40が加工形成されており、一方、中間パイプ20の上端口は、すぼめられて内向きに屈曲するように加工されている。そして、上部パイプ22の環状突起40が中間パイプ20の上端の屈曲部42と係合することにより、上部パイプ22が中間パイプ20から抜脱しないようになっている。
【0018】
また、上部パイプ22の下端部は、曲面状に加工形成されて当接押圧部44となっている。そして、上部パイプ22は、それを中間パイプ20に対して下向きに押し込んだときに、図4に示すように、その下端部をなす当接押圧部44が、下部パイプ18の上端部に嵌挿された連結部材28の上端面に当接し、さらに当接押圧部44により圧縮コイルばね34の弾発力に抗して連結部材28を押し下げてその上部を下部パイプ18の上端口から没入させることができる程度の長さに形成されている。
【0019】
左右一対の中間パイプ20、20の上端部には、左右両側にスリーブ48、48が一体に形成された短冊状の操作用把持部46が横架されており、操作用把持部46の各スリーブ48が各中間パイプ20の上端部にそれぞれ被嵌されて固着されている。操作用把持部46は、2枚のプラスチック成形板を貼り合わせて形成されており、操作用把持部46の中央部には、両側が円弧状に成形された横長の透孔50が形設されている。また、操作用把持部46の内部には、上辺付近に上辺と平行なガイド溝52が形設されており、また、透孔50の一方側の円弧状縁部を臨むように空隙部54が形設されている。
【0020】
また、中間パイプ20の一方の上端部の、他方の中間パイプ20と対向する側には、ガイド溝52の一端に対応する位置に小孔56が穿設されている。さらに、上部パイプ22の一方の下端付近の、他方の上部パイプ22と対向する側には、中間パイプ20の小孔56と適宜重なり合う位置に係合孔58が穿設されている。そして、ガイド溝52内に、そのガイド溝52に案内されて摺動する係止ロッド60が収容されている。係止ロッド60は、中間パイプ20の小孔56と上部パイプ22の係合孔58とが重なり合ったときに、その先端部が中間パイプ20の小孔56および上部パイプ22の係合孔58を貫通してパイプ20、22と直交する方向へ移動可能であり、係止ロッド60の先端部は、係合孔58と適宜係合しおよび係合孔58から抜脱する。
【0021】
操作用把持部46の空隙部54には、一部が透孔50内に露呈しその露呈部分に指を掛けて操作する操作部材62が配設されている。この操作部材62には、それに固着されたクランク軸64を介して平板状の腕金具66が揺動可能に連結されている。腕金具66には長孔68が穿設されており、その長孔68が、操作用把持部46に一体形成された支持軸70に遊嵌し、腕金具66が揺動可能に支持されている。また、操作用把持部46には、透孔50の下辺と連続するようにガイド支持面72が形設されている。そして、操作部材62は、腕金具66および支持軸70を介して操作用把持部46に支持されるとともに、その下端面がガイド支持面72と摺接しつつパイプ20、22と直交する方向へ移動可能に支持されている。なお、図4においては、操作部材62、腕金具66等を二点鎖線で描いている。
【0022】
また、操作部材62の後端側下部と一方のスリーブ48との間に圧縮コイルばね74が配設されており、操作部材62は、圧縮コイルばね74によって前方(図5における右方向)へ付勢されている。さらに、操作部材62の前端側上部に連結用孔76が形成されており、一方、係止ロッド60の後端部が鈎状に屈曲していて、その屈曲部が操作部材62の連結用孔76に嵌合することにより、操作部材62と係止ロッド60とが連結されている。従って、係止ロッド60は、その先端部が上部パイプ22の係合孔58を貫通して係合孔58と係合する方向へ付勢された状態となっている。
【0023】
以上のような構成を備えた携行用カートを使用して荷物を運搬するときは、荷載置部16が下部パイプ18側に折り畳まれ、中間パイプ20に上部パイプ22が深く押し込まれるとともに、中間パイプ20が下部パイプ18側に折り畳まれた状態(図3参照)から、下部パイプ18に対し荷載置部16を前方へ倒して荷載置部16が下部パイプ18に対しほぼ直角をなすように開く。次いで、図6の(a)に支柱10の一部を側面から見た断面図を示すように、下部パイプ18と中間パイプ20とが重畳した折り畳み位置から中間パイプ20を回動させる。この回動動作に伴い、図7の(b)に示すように、圧縮コイルばね34により上向きに付勢されて下部パイプ18の上端口から突出した連結部材28の上部が、中間パイプ20の下端部に嵌まり込む。そして、図7の(c)に示すように、下部パイプ18と中間パイプ20とが一直線上に連なる位置まで中間パイプ20を起立させると、連結部材28の上部が中間パイプ20の下端部に完全に嵌入する。これにより、連結部材28を介在させて下部パイプ18と中間パイプ20とが連結され、下部パイプ18および中間パイプ20が起立状態に固定される。
【0024】
下部パイプ18および中間パイプ20が起立状態に固定されると、運搬用把持部38を片手で把持し、もう一方の手で操作用把持部46を把持して、中間パイプ20に対し上部パイプ22を引き上げる。この引き上げ動作に伴い、中間パイプ20の小孔56と上部パイプ22の係合孔58とが重なり合った時に、圧縮コイルばね74により操作部材62を介して付勢された係止ロッド60の先端部が、中間パイプ20の小孔56および上部パイプ22の係合孔58を貫通して係合孔58と係合する。これにより、中間パイプ20に対し上部パイプ22が押し下げられない状態に固定される。そして、荷載置部16に荷物を載せた後、運搬用把持部38を片手で把持して引っ張りながら歩くことにより、荷物を運搬する。
【0025】
一方、携行用カートを使用しないときは、図1および図2に示した状態から、操作部材62を圧縮コイルばね74の弾発力に抗して操作し、係止ロッド60の先端部を上部パイプ22の係合孔58から抜脱して、中間パイプ20と上部パイプ22との固定状態を解除した後、運搬用把持部38を片手で把持して中間パイプ20に対し上部パイプ22を押し下げる。次いで、片手の親指を運搬用把持部38に掛けるとともに中指、薬指および小指を操作用把持部46の透孔50の上縁部に掛け、握力を加えることにより、運搬用把持部38を操作用把持部46側へ引き寄せる。この動作により、図8の(a)に支柱10の一部を側面から見た断面図を示すように、上部パイプ22が中間パイプ20に対して下向きに深く押し込まれ、上部パイプ22の下端部をなす当接押圧部44で圧縮コイルばね34の弾発力に抗して連結部材28が押し下げられる。そして、図8の(b)に示すように、連結部材28の上部が下部パイプ18の上端口から没入する位置まで上部パイプ22を押し下げて、連結部材28による下部パイプ18と中間パイプ20との連結状態を解除する。続いて、図9の(c)に示すように、連接部材24を蝶番24cの部分で折り曲げて下部パイプ18に対し中間パイプ20を回動させ、図10の(d)に示すように、下部パイプ18に対し中間パイプ20を重畳させて完全に折り畳む。最後に、荷載置部16を下部パイプ18の方へ引き起こして荷載置部16が下部パイプ18に重畳するように折り畳む。そして、運搬用把持部38を車軸12と共に片手で把持するなどして、携行用カートを携帯する。
【0026】
なお、下部パイプと中間パイプとが一直線上に連なる起立状態に保つとともにその状態を解除して下部パイプに対する中間パイプの回動を可能にする係合手段や、中間パイプに対し上部パイプが押し下げられない状態に保つとともにその状態を解除して中間パイプに対する上部パイプの押し下げを可能にする係止手段の構成は、上記した実施形態のものに限定されず、各種機構のものを採用し得る。
【0027】
【発明の効果】
請求項1ないし請求項3に係る各発明の携行用カートは、構成が簡単であるため、製作が比較的容易であり、故障を生じる恐れが少なく、操作の確実性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態の1例を示す携行用カートの正面図である。
【図2】図1に示した携行用カートの側面図である。
【図3】図1に示した携行用カートを折り畳んでいる途中の状態を示す側面図である。
【図4】図1に示した携行用カートの支柱の一部を側面から見た断面図である。
【図5】図1に示した携行用カートの支柱の一部を正面から見た断面図である。
【図6】図1に示した携行用カートを折り畳んだ状態から荷物運搬時の形態に組み立てるときの動作の一部を説明するための図であって、携行用カートの支柱の一部を側面から見た断面図である。
【図7】同じく、それぞれ携行用カートの支柱の一部を側面から見た断面図である。
【図8】図1に示した携行用カートを荷物運搬時の形態から折り畳むときの動作の一部を説明するための図であって、携行用カートの支柱の一部を側面から見た断面図である。
【図9】同じく、携行用カートの支柱の一部を側面から見た断面図である。
【図10】同じく、携行用カートの支柱の一部を側面から見た断面図である。
【符号の説明】
10 支柱
12 車軸
14 車輪
16 荷載置部
18 下部パイプ
20 中間パイプ
22 上部パイプ
24 連接部材
24a 下側部材
24b 上側部材
24c 蝶番
26a、26b 連接部材のスリーブ
28 連結部材
30 連結部材の拡開部
32 下部パイプの段差部
34、74 圧縮コイルばね
36 固定桿
38 運搬用把持部
40 環状突起
42 中間パイプの上端の屈曲部
44 当接押圧部
46 操作用把持部
48 操作用把持部のスリーブ
50 透孔
52 ガイド溝
54 空隙部
56 小孔
58 係合孔
60 係止ロッド
62 操作部材
66 腕金具
72 ガイド支持面
76 連結用孔

Claims (3)

  1. 互いに平行な左右一対の下部パイプと、
    この一対の下部パイプの下端部に支持された左右一対の車輪と、
    前記一対の下部パイプに対し前方へ倒された運搬時位置と下部パイプと重畳するように引き起こされた携帯時位置との間で回動するように、一対の下部パイプの下端付近に片持ち式に支持された荷載置部と、
    左右両側にそれぞれスリーブが一体に形成され、その各スリーブが前記各下部パイプの上端部にそれぞれ被嵌されて固着された連接部材と、
    前記一対の下部パイプの上端部に連接された左右一対の中間パイプと、
    左右両側にそれぞれスリーブが一体に形成され、その各スリーブが前記各中間パイプの上端部にそれぞれ被嵌されて固着された操作用把持部と、
    前記一対の中間パイプの上端側に摺動自在に嵌挿され、中間パイプから抜脱しないように抜け止め部が設けられ、上部が互いに連接して運搬用把持部を有する左右一対の上部パイプと、
    を備えた携行用カートであって、
    前記操作用把持部に、前記中間パイプに対し前記上部パイプが引き上げられたときに中間パイプに対し上部パイプが押し下げられない状態に保つとともにその状態を適宜解除して中間パイプに対する上部パイプの押し下げを可能にする係止手段を設け、
    前記連接部材が、蝶番によって互いに連結された下側部材と上側部材とで形成され、下側部材の左右両側にそれぞれ一体に形成された各スリーブが前記各下部パイプの上端部にそれぞれ被嵌されて固着されるとともに、上側部材の左右両側にそれぞれ一体に形成された各スリーブが前記各中間パイプの下端部にそれぞれ被嵌されて固着され、下部パイプに対し中間パイプが、下部パイプと中間パイプとが一直線上に連なる起立位置と下部パイプと中間パイプとが重畳する折り畳み位置との間で回動するようにし、
    前記下部パイプおよび前記中間パイプに、下部パイプと中間パイプとが一直線上に連なる起立状態に保つとともにその状態を適宜解除して下部パイプに対する中間パイプの回動を可能にする係合手段を設けたことを特徴とする携行用カート。
  2. 前記係合手段は、
    前記下部パイプの上端部に、下部パイプの上端口から上部が出没するように摺動自在に嵌挿され、下部パイプから抜脱しないように抜け止め部が設けられた連結部材と、
    この連結部材を上向きに付勢してその上部を前記下部パイプの上端口から突出させる弾発手段と、
    この弾発手段の弾発力に抗して前記連結部材を押し下げてその上部を前記下部パイプの上端口から没入させる、前記上部パイプの下端部をなす当接押圧部と、から構成され、
    前記連結部材の上部を前記下部パイプの上端口から突出させて前記中間パイプの下端部に嵌入させることにより、下部パイプと中間パイプとが一直線上に連なる起立状態に保ち、前記上部パイプを中間パイプに対して下向きに押し込んで、上部パイプの下端部をなす当接押圧部で前記弾発手段の弾発力に抗して連結部材を押し下げてその上部を下部パイプの上端口から没入させることにより、下部パイプに対する中間パイプの回動を可能にする請求項1記載の携行用カート。
  3. 前記係止手段は、
    前記中間パイプの一方の上端部の、他方の中間パイプと対向する側に穿設された小孔と、
    前記上部パイプの一方の下端付近の、他方の上部パイプと対向する側に穿設された係合孔と、
    前記中間パイプの小孔および前記上部パイプの係合孔を先端部が貫通して中間パイプおよび上部パイプと直交する方向へ移動可能であって前記係合孔と先端部が係合しおよび抜脱する係止ロッドと、
    この係止ロッドを前記中間パイプおよび前記上部パイプと直交する方向へ案内し摺動可能に支持するガイド部と、
    前記係止ロッドに連結し、係止ロッドを、その先端部が前記上部パイプの係合孔から抜脱する方向へ移動させるための操作部材と、
    この操作部材を前記中間パイプおよび前記上部パイプと直交する方向へ移動可能に支持する支持手段と、
    前記操作部材および前記係止ロッドを、その先端部が前記上部パイプの係合孔を貫通して係合孔と係合する方向へ付勢する第2の弾発手段と、
    から構成され、
    前記中間パイプに対し前記上部パイプが引き上げられたときに、前記係止ロッドの先端部を中間パイプの前記小孔および上部パイプの前記係合孔に貫通させて係合孔と係合させることにより、中間パイプに対し上部パイプが押し下げられない状態に保ち、前記操作部材を前記第2の弾発手段の弾発力に抗して操作し前記係止ロッドの先端部を上部パイプの係合孔から抜脱させることにより、中間パイプに対する上部パイプの押し下げを可能にする請求項1または請求項2記載の携行用カート。
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