JP2004114503A - インゴットの切断方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転駆動される2個以上のプーリー間に張設したエンドレスベルト状のブレード2でインゴット4の所定箇所を切断するインゴット4の切断方法であって、上記インゴット4を固定冶具8に接着剤8で接着して固定して切断する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はインゴットの切断方法に関し、特にバンドソーを用いたインゴットの切断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽電池は入射した光エネルギーを電気エネルギーに変換するものである。太陽電池のうち主要なものは使用材料の種類によって結晶系、アモルファス系、化合物系などに分類される。このうち、現在市場で流通しているのはほとんどが結晶系シリコン太陽電池である。この結晶系シリコン太陽電池はさらに単結晶型、多結晶型に分類される。単結晶型のシリコン太陽電池は基板の品質がよいために高効率化が容易であるという長所を有する反面、基板の製造コストが高いという短所を有する。これに対して多結晶型のシリコン太陽電池は基板の品質が劣るために高効率化が難しいという短所はあるものの、低コストで製造できるという長所がある。また、最近では多結晶シリコン基板の品質の向上やセル化技術の進歩により、研究レベルでは18%程度の変換効率が達成されている。
【0003】
一方、量産レベルの多結晶シリコン太陽電池は低コストであったため、従来から市場に流通してきたが、近年環境問題が取りざたされる中でさらに需要が増してきている。
【0004】
多結晶シリコン太陽電池に用いる多結晶シリコン基板は一般的にキャスティング法と呼ばれる方法で製造される。このキャスティング法とは、離型材を塗布した黒鉛などからなる鋳型内のシリコン融液を冷却固化することによってシリコンインゴットを形成する方法である。このシリコンインゴットの端部を除去したり所望の大きさに切断して切り出し、切り出したインゴットを所望の厚みにスライスして太陽電池を形成するための多結晶シリコン基板を得る。
【0005】
シリコンインゴットの所定箇所を切断する装置としてバンドソー型切断装置がある。図2は一般的なバンドソー型切断装置の概略図である。図2中、1はプーリー、2はブレード、3はブレード固定具、4はシリコンインゴットである。プーリー1間に張設されたエンドレスベルト状のブレード2を適度な速度で周回駆動させながらブレード2を下方に移動させることにより、シリコンインゴット4の所定箇所を切断する。このとき、シリコンインゴット4を作業テーブル上に置いて上から固定したり、左右から固定してシリコンインゴット4の所定箇所を切断している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来のバンドソー型の切断装置では、シリコンインゴット4の所定箇所を正確に切断できないという問題があった。
【0007】
すなわち、シリコンインゴット4を鋳型を用いるキャスティング法で形成した場合、図3に示すように、鋳型5の表面に塗布した離型材6に凹凸が存在するため、シリコンインゴット4の鋳肌面にも凹凸が形成される。このようなインゴット4をバンドソー型切断装置の作業テーブル上に設置すると、シリコンインゴット4の下部は面ではなく、多数の点として接触する。このとき、シリコンインゴット4は主要な3点で保持されるが、この3点のバランスが悪いとシリコンインゴット4はぐらつく状態で設置される。また、仮に安定した状態で設置されても、切断するときや切断が終了したときにそのうち1点がフリーな状態になれば簡単にぐらつく状態になる。
切断はウエハを切り出すスライスと比較して、切られる面積が広く固いため、スライスで多用されているワイヤーソー型切断装置ではワイヤーの寿命が短く不向きである。そのためバンドソー型切断装置が多用されている。バンドソー型切断装置はワイヤーソー型切断装置に比べ、インゴットに与える負荷が大きい。また、切断の際に最終の基板の大きさや形が決まることから、スライスよりも厳密な寸法精度が要求される。そのため、切断するときにはスライスするときよりもより大きな負荷をかけてインゴットを固定しなければならない。
【0008】
このようなことから所望の大きさに切断するときにぐらついたり、切断が終了したときにぐらついて正確に切断できないという問題が発生する。なお、切断が終了したときにインゴット4がぐらつくと、次に切断するときに正確に切断できないという問題になる。
【0009】
本発明はこのような従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、インゴットを精度よく切断できないという従来技術の問題点を解消したインゴットの切断方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る切断方法では、回転駆動される2個以上のプーリー間に張設したエンドレスベルト状のブレードでインゴットの所定箇所を切断するインゴットの切断方法において、前記インゴットを固定冶具に接着して切断することを特徴とする。
【0011】
上記インゴットの切断方法では、前記固定冶具を完全もしくは途中まで切断して前記インゴットを切断することが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るインゴットの切断方法について図を用いて詳細に説明する。
本発明に係るインゴットの切断方法も図2に示すような従来と略同じ切断装置を用いて行われる。すなわち、回転駆動される複数のプーリー1間にエンドレスベルト状のブレード2を張設して支持具3で固定し、この支持具3間に配置したインゴット4の端部などの所定箇所を切断するものである。図1は本発明に係る切断方法を説明するための図である。図1中、2はブレード、4はインゴット、7は接着剤、8は固定冶具を示す。本発明に係るインゴットの切断方法では、インゴット4をカーボンなどを基材とする固定冶具8に接着剤7を用いて接着する。このとき、接着強度が弱いと切断するときにインゴット4がぐらついて動くため、切断するとき及び切断を終了した後のインゴット4のぐらつきを抑えるだけの接着強度が必要となる。また、インゴット4を接着する場所は、切断するときや切断を終了したときにぐらついて動くことがないように、切り出されるインゴット4の下面の大部分が接着される必要があり、インゴット4の下面の全体を接着するのが望ましい。また、接着するときに接着剤7とインゴット4の間に気泡が入ると、切断するとき及び切断が終了した後のぐらつきの原因となるため、接着剤7を塗布した後、インゴット4の上面から適度な力を加えることで完全に気泡を抜く必要がある。
【0013】
これによりバンドソー型切断装置のブレード2でインゴット4を所望する大きさに切断するとき、インゴット4は面で支えられる。そのため、切断するときと切断を終了した後にインゴット4がぐらついて動くことを防止できる。
【0014】
固定冶具8は、例えばカーボンなどからなり、接着剤7としては、例えばエポキシ系などの樹脂系の接着剤などを用いることができる。
【0015】
また、切り出されるインゴット4の高さは、このインゴット4の下面の短辺の長さの2倍以下とすることが望ましい。インゴット4の高さが下面の短辺の2倍以上の場合、切断するときにインゴット4が接着した固定冶具8ごとぐらついたり、倒れるという問題が発生しやすくなる。すなわち、インゴット4の高さが下面の短辺の2倍以上の場合、固定に必要な接着強度が大きくなるため、接着が弱いとインゴット4がぐらついて動くという問題が発生しやすくなる。
【0016】
ただし、インゴット4の高さを下面の短辺の長さの2倍以上とした場合でも、固定冶具8に接着したインゴット4を作業テーブル(不図示)上に置き、上方もしくは側面から適度な力で固定することにより、上記問題は回避できる。この場合、接着の効果を減少させないようにインゴット4に力を加える必要がある。この場合でも本願は有効にその効果を発揮する。つまり、凹凸の存在するインゴット4の下面を接着剤により、固定冶具8に接着することにより、下面全面でインゴット4を支えることができるため、切断するときや切断を終了したときにインゴット4がぐらついて動くことはなく、精度良い切断が可能となる。
【0017】
次に、インゴットの切断方法を説明する。離型材を塗布した鋳型を用いて鋳造したインゴット4を接着剤7を用いて固定冶具8に接着して作業テーブル上に強固に固定する。固定冶具8だけを作業テーブルに固定する場合に限らず、インゴット4自体も作業テーブルに固定するようにしてもよい。しかる後、プーリー間に張設されたエンドレスベルト状のブレード2を適度な速度で周回駆動させて切削油を供給しながらブレード2を下方に移動させるかインゴット4を上方に移動させることによって所定箇所を切断する。
【0018】
この場合、固定冶具8の全部または一部が切断されるようにインゴット4の所定箇所を切断することが望ましい。インゴット4を切り残しなく完全に切断するためである。
【0019】
一回の切断が終了すると、ブレード2を上昇させてインゴット4を次の切断位置に水平移動させ、再度ブレード2を下降させて切断するか、インゴット4を下降させて次の切断位置に水平移動させて再度インゴット4を上昇させて切断する。切断が終了した後、接着剤7を溶剤で溶解させて固定冶具8を引き剥がす。
【0020】
なお、インゴット4の所定箇所を上方から切断する場合に限らず、固定冶具8が上方に位置するように配置して、インゴット4の所定箇所を下方から切断するようにしてもよい。更にインゴット4を接着する際、インゴット4の上面、下面、側面のどの面を接着しても構わない。またブレード2を側面に配置し、インゴット4を側面から切断することも可能である。また、切断するインゴット4はシリコンインゴットが最も代表的であるが、それ以外の半導体のインゴットにも応用できる。さらに、四角柱状のインゴット4に限らず、それ以外の多角柱状や円柱状のインゴットにも適用できる。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るインゴットの切断方法によれば、インゴットを固定冶具に接着して切断することから、インゴットに対する負荷の大きなバンドソー型切断機で切断するときや切断を終了したときにインゴットに大きな負荷をかけ固定していてもインゴットがぐらついて動くことがなく、精度のよい切断が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインゴットの切断方法を説明するための図である。
【図2】従来のバンドソー型切断装置を示す図である。
【図3】従来のインゴットの製造方法を示す図である。
【符号の説明】
1・・・プーリー、2・・・ブレード、3・・・ブレード固定具、4・・・インゴット、5・・・鋳型、6・・・離型材、7・・・接着剤、8・・・固定冶具
Claims (2)
- 回転駆動される2個以上のプーリー間に張設したエンドレスベルト状のブレードでインゴットの所定箇所を切断するインゴットの切断方法において、前記インゴットを固定冶具に接着して切断することを特徴とするインゴットの切断方法。
- 前記固定冶具の全部または一部を切断して前記インゴットを切断することを特徴とする請求項1に記載のインゴットの切断方法。
Priority Applications (1)
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JP2002281000A JP2004114503A (ja) | 2002-09-26 | 2002-09-26 | インゴットの切断方法 |
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JP2007118401A (ja) * | 2005-10-28 | 2007-05-17 | Kyocera Corp | 半導体インゴットの切断方法 |
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