JP2004114430A - インクジェットプリンタの制御方法、これを実現させるためのプログラム、記録媒体、インクジェットプリンタおよびプリンタドライバ - Google Patents

インクジェットプリンタの制御方法、これを実現させるためのプログラム、記録媒体、インクジェットプリンタおよびプリンタドライバ Download PDF

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Abstract

【課題】使用環境が変動しても正確なインク消費量を算出可能なインクジェットプリンタの制御方法、これを実現させるためのプログラム、記録媒体、インクジェットプリンタおよびプリンタドライバを提供することを目的とする。
【解決手段】ユーザの入力に基づき、インクジェットプリンタ10が設置される環境の気圧に関する気圧情報を取得し、取得した気圧情報に基づいて、インクの単位吐出量を決定する。更に、この単位吐出量と、インクジェットヘッド41からのインクの吐出回数のカウント結果とに基づいてインク消費量を算出する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドから吐出されるインクの消費量を算出するインクジェットプリンタの制御方法、これを実現させるためのプログラム、記録媒体、インクジェットプリンタおよびプリンタドライバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタでは、印刷品位を良好に保つべく、装着したインクカートリッジ(インクタンク)から確実にインクを供給し得るよう、インクカートリッジのインク残量を検知することが必要である。そこで、インク残量を検知する方法として、インクカートリッジに検出センサを設け、その検出結果によってインク残量を検知する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。ところが、この検出センサを用いる方法は、確実にインク残量を検出することができる反面、機構が複雑となるためコスト高になるといった欠点があった。そこで、比較的低コストで構築可能な手法として、インク吐出回数(ドット数)とその1回あたりのインク吐出量(単位吐出量)とを乗算することによってインク消費量を求め、これに基づいてインク残量を算出する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−190517号公報(第4−6頁、第1−2図)
【特許文献2】
特開平9−11491号公報(第3頁、第2−3図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このインク消費量からインク残量を算出する方法は、例えばバブル吐出方式(熱を加えることによりインクにバブル(泡)を発生し、その圧力でインクを吐出する)のインクジェットヘッドを用いる場合、使用環境によって(特に気圧(標高)の変化によるインク沸点の変動や、温度の変化によるインク粘度の変動など)、単位吐出量が変化するため、インク消費量を正確に算出できないといった問題があった。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑み、使用環境が変動しても正確なインク消費量を算出可能なインクジェットプリンタの制御方法、これを実現させるためのプログラム、記録媒体、インクジェットプリンタおよびプリンタドライバを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のインクジェットプリンタの制御方法は、インクジェットプリンタにおけるインク消費量を算出するインクジェットプリンタの制御方法であって、ユーザの入力に基づいて、インクジェットプリンタが設置される環境の気圧に関する気圧情報を取得する気圧情報取得工程と、気圧情報に基づき、インクの単位吐出量を決定する単位吐出量決定工程と、インクジェットヘッドからのインクの吐出回数をカウントする吐出回数カウント工程と、単位吐出量と吐出回数とを乗算することにより、インク消費量を算出するインク消費量算出工程と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明のインクジェットプリンタは、インクジェットヘッドから吐出されたインク消費量を算出するインクジェットプリンタであって、ユーザの入力に基づき、インクジェットプリンタが設置される環境の気圧に関する気圧情報を取得する気圧情報取得手段と、気圧情報に基づき、インクの単位吐出量を決定する単位吐出量決定手段と、インクジェットヘッドからのインクの吐出回数をカウントする吐出回数カウント手段と、単位吐出量と吐出回数とを乗算することにより、インク消費量を算出するインク消費量算出手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
インクジェットプリンタが設置された環境の気圧が下がると、インク沸点も下降し、吐出量が増加する傾向があるが、これらの構成によれば、気圧に関する気圧情報に基づいて、インクの単位吐出量を決定するため、正確なインク消費量を算出することができる。また、ユーザの入力に基づいて気圧情報を取得するため、高価な気圧センサ等を備える必要が無い。したがって、低コストで正確なインク消費量の算出を実現することができる。
【0009】
この場合、ホストコンピュータによって生成された印刷データを取得し、当該印刷データに基づいて印刷を行う印刷工程を更に備え、気圧情報取得工程では、ユーザがホストコンピュータに入力した気圧情報を取得することが好ましい。
【0010】
また、この場合、ホストコンピュータによって生成された印刷データを取得し、当該印刷データに基づいて印刷を行う印刷手段を更に備え、気圧情報取得手段は、ユーザがホストコンピュータに入力した気圧情報を取得することが好ましい。
【0011】
これらの構成によれば、ホストコンピュータから気圧情報を送信するため、ユーザはインクジェットプリンタを直接操作することなく、気圧情報の入力を行うことができる。
【0012】
この場合、気圧情報は、ホストコンピュータに組み込まれたプリンタドライバ内のユーティリティ実行プログラムによって実行される設定画面において入力されることが好ましい。
【0013】
この構成によれば、プリンタドライバのインストール時において、ユーザが設定画面に気圧情報を入力することで、インクジェットプリンタの設置された環境に応じた正確なインク消費量およびインク残量を算出することができる。
【0014】
この場合、気圧情報には、インクジェットプリンタが設置される場所に関する情報が含まれ、設定画面においてその場所が入力されることが好ましい。
【0015】
この構成によれば、設定画面においてインクジェットプリンタが設置される場所が設定されることで、その環境の気圧を特定するための気圧情報を取得することができる。
【0016】
この場合、設定画面では、インクジェットプリンタが設置される場所に関する情報として、その場所の住所または郵便番号が入力されることが好ましい。
【0017】
この構成によれば、ユーザは、設定画面においてインクジェットプリンタが設置される場所の住所または郵便番号を設定することで、容易にその環境の気圧を特定することができる。
【0018】
この場合、設定画面では、インクジェットプリンタが設置される場所に関する情報として、その場所の標高が入力されることが好ましい。
【0019】
この構成によれば、ユーザは、設定画面においてインクジェットプリンタが設置される場所の標高(海抜)を設定することで、容易にその環境の気圧を特定することができる。
【0020】
これらの場合、ホストコンピュータは、複数の場所と、各場所における平均気圧との関係が記録された記録媒体を読み込み可能であり、気圧情報取得手段は、設定画面において入力された場所における平均気圧を、記録媒体から取得することが好ましい。
【0021】
また、これらの場合、ホストコンピュータは、複数の場所と、各場所における平均気圧との関係が記録された記録媒体を読み込み可能であり、気圧情報取得手段は、設定画面において入力された場所における平均気圧を、記録媒体から取得することが好ましい。
【0022】
これらの構成によれば、設定画面において設定した場所の平均気圧を、記録媒体から取得することができる。したがって、この記録媒体を適宜バージョンアップさせることで、常に正確な気圧情報を取得することができる。なお、記録媒体としては、CD−ROM、ハードディスク、フラッシュROM、メモリカード(コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、メモリースティック等)、コンパクトディスク、光磁気ディスク、デジタルバーサタイルディスクおよびフレキシブルディスク等を利用することができる。
【0023】
これらの場合、ホストコンピュータは、複数の場所と、各場所における平均気圧との関係が格納されたデータベースを有するサーバとネットワークを介して接続されており、気圧情報取得工程では、設定画面において入力された場所における平均気圧を、データベースから取得することが好ましい。
【0024】
また、これらの場合、ホストコンピュータは、複数の場所と、各場所における平均気圧との関係が格納されたデータベースを有するサーバとネットワークを介して接続されており、気圧情報取得手段は、設定画面において入力された場所における平均気圧を、データベースから取得することが好ましい。
【0025】
これらの構成によれば、ホストコンピュータからネットワークを介してサーバに接続し、設定画面において設定した場所の平均気圧を、データベースから取得することができる。したがって、標高だけでなく気候・天気なども考慮したリアルタイムの気圧情報を取得することができる。
【0026】
これらの場合、印刷工程では、カラー印刷が可能であり、吐出回数カウント工程では、色別にインクの吐出回数をカウントすると共に、インク消費量算出工程では、色別にインク消費量を算出することが好ましい。
【0027】
また、この場合、印刷手段は、カラー印刷が可能であり、吐出回数カウント手段は、色別にインクの吐出回数をカウントすると共に、インク消費量算出手段では、色別にインク消費量を算出することが好ましい。
【0028】
これらの構成によれば、カラー印刷を行う場合、色別にインク消費量を算出するため、インクの特性(顔料系や染料系など)による沸点の違い等を考慮しながら、それぞれのインク色に対する正確なインク消費量を求めることができる。
【0029】
これらの場合、インク消費量算出工程では、インクジェットプリンタのメンテナンス作業によって消費されるインク量も含めてインク消費量を算出することが好ましい。
【0030】
また、これらの場合、インク消費量算手段は、メンテナンス作業によって消費されるインク量も含めてインク消費量を算出することが好ましい。
【0031】
これらの構成によれば、インク消費量に、インクジェットプリンタのメンテナンス作業(例えば、ヘッドの自動クリーニングやフラッシングなど)よって消費されるインク量も含むため、より正確なインク消費量を算出することができる。
【0032】
これらの場合、インクジェットヘッドのヘッド温度に関するヘッド温度情報を取得するヘッド温度情報取得工程を更に備え、単位吐出量決定工程では、気圧情報およびヘッド温度情報に基づいて、単位吐出量を決定することが好ましい。
【0033】
また、これらの場合、インクジェットヘッドのヘッド温度に関するヘッド温度情報を取得するヘッド温度情報取得手段を更に備え、単位吐出量決定手段は、気圧情報およびヘッド温度情報に基づいて、単位吐出量を決定することが好ましい。
【0034】
これらの構成によれば、ヘッド温度が環境温度や連続稼働の影響によって上昇した場合、インクの粘度が低くなり吐出量が増加する傾向があるが、このヘッド温度も考慮することで、より適切に単位吐出量を決定し、ひいてはより正確なインク消費量を算出することができる。
【0035】
これらの場合、インクは、インクカートリッジから供給され、インクカートリッジの初期インク量からインク消費量を減算することにより、インクカートリッジのインク残量を算出するインク残量算出工程を更に備えたことが好ましい。
【0036】
また、これらの場合、インクは、インクカートリッジから供給され、インクカートリッジの初期インク量からインク消費量を減算することにより、インクカートリッジのインク残量を算出するインク残量算出手段を更に備えたことが好ましい。
【0037】
これらの構成によれば、気圧やヘッド温度に応じて正確なインク消費量が算出され、更にこのインク消費量からインク残量が算出されるため、正確なインク残量を求めることができる。
【0038】
この場合、インクカートリッジ近傍のインク温度に関するインク温度情報を取得するインク温度情報取得工程を更に備え、単位吐出量決定工程では、気圧情報、ヘッド温度情報およびインク温度情報に基づいて、単位吐出量を決定することが好ましい。
【0039】
また、この場合、インクカートリッジ近傍のインク温度に関するインク温度情報を取得するインク温度情報取得手段を更に備え、単位吐出量決定手段は、気圧情報、ヘッド温度情報およびインク温度情報に基づいて、単位吐出量を決定することが好ましい。
【0040】
これらの構成によれば、気圧、ヘッド温度およびインク温度に基づいて単位吐出量が決定されるため、より正確なインク消費量を算出することができる。つまり、インクジェットヘッドの連続稼働による温度上昇があっても、インクカートリッジ近傍の温度は低いままであるような場合、インクの粘度が高く、ヘッド温度のみについて決定された単位吐出量よりも吐出量が少なくなることが考えられる。このような場合に、ヘッド温度だけでなくインク温度も考慮することで正確な単位吐出量を求めることができ、ひいては正確なインク消費量を算出することができる。
【0041】
本発明のプログラムは、上記に記載のインクジェットプリンタの制御方法をコンピュータに実現させることを特徴とする。
【0042】
この構成によれば、使用環境が変動しても正確なインク消費量を算出可能なプログラムを提供することができる。
【0043】
本発明の記録媒体は、上記に記載のプログラムを記録し、コンピュータ読み取り可能であることを特徴とする。
【0044】
この構成によれば、使用環境が変動しても正確なインク消費量を算出可能なプログラムを記録した記録媒体を提供することができる。
【0045】
本発明のプリンタドライバは、インクジェットプリンタと接続されたホストコンピュータに組み込まれ、インクジェットプリンタにおけるインク消費量を算出するプリンタドライバであって、ユーザの入力に基づき、インクジェットプリンタが設置される環境の気圧に関する気圧情報を取得する気圧情報取得手段と、気圧情報に基づき、インクの単位吐出量を決定する単位吐出量決定手段と、インクジェットプリンタにおけるインクジェットヘッドからのインクの吐出回数に関する情報を、インクジェットプリンタから取得する吐出回数情報取得手段と、単位吐出量と吐出回数とを乗算することにより、インク消費量を算出するインク消費量算出手段とを備えたことを特徴とする。
【0046】
インクジェットプリンタが設置された環境の気圧が下がると、インク沸点も下降し、吐出量が増加する傾向があるが、この構成によれば、気圧に関する気圧情報に基づいて、インク消費量を算出するため、正確なインク消費量を求めることができる。また、ユーザの入力に基づいて気圧情報を取得するため、高価な気圧センサ等を備える必要が無い。したがって、低コストで正確なインク消費量の算出を実現することができる。さらに、ホストコンピュータに組み込まれたプリンタドライバによってインク消費量を算出するため、インクジェットプリンタの印刷制御に負荷を与えることがない。
【0047】
この場合、気圧情報を入力するための設定画面を実行させるユーティリティ実行プログラムを更に備えたことが好ましい。
【0048】
この構成によれば、プリンタドライバのインストール時においてユーザが設定画面に気圧情報を入力することで、インクジェットプリンタの設置された環境に応じた正確なインク消費量およびインク残量を算出することができる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの制御方法、これを実現させるためのプログラム、記録媒体、インクジェットプリンタおよびプリンタドライバについて、添付図面を参照しながら詳細に説明する。本発明は、インクジェットプリンタが設置された環境の気圧に関する気圧情報を、ユーザの入力に基づいて取得し、その気圧情報に基づいてインクの単位吐出量を決定することにより、環境条件、特に気圧(標高)の変動に関わらず、正確なインク消費量を算出することができるといった作用・効果を奏するものである。そこで、以下、主にホストコンピュータから送信された印刷データに基づいて印刷を行う、オンデマンド方式のインクジェットプリンタを例に挙げて説明する。
【0050】
図1に示すように、本発明のインクジェットプリンタ10は、ホストコンピュータ5から送信された各種指令や印刷データを入力すると共に、インクジェットプリンタ10内部における処理状況等に関するデータをホストコンピュータ5に対して出力するデータ入出力部20と、インク量センサ32および吐出回数カウンタ33を有し各種検出を行う検出部30と、バブル吐出方式を用いた複数のインクジェットヘッド41を有し記録紙に対してカラー印刷を行う印刷部40と、インク残量表示器51(図3(a)参照)およびエラー表示器52(図3(b)参照)を有し各種表示を行う表示部50と、キャリッジモータ61および記録紙モータ62を有し主走査方向および副走査方向へのキャリッジと記録紙との相対移動、並びに記録紙の搬送を行う搬送部60と、複数のインクカートリッジ71を装着可能なカートリッジ装着部70と、ヘッドドライバ81、インク残量表示器ドライバ82、エラー表示器ドライバ83、キャリッジモータドライバ84、記録紙モータドライバ85を有し各部を駆動する駆動部80と、電源ユニット91を有し各部に電源を供給する電源部90と、各部と接続されインクジェットプリンタ10全体を制御する制御部100とによって構成されている。
【0051】
制御部100は、CPU110、ROM120、キャラクタジェネレータROM(CG−ROM)130、RAM140および入出力制御装置(IOC:Input Output Controller)150を備え、互いに内部バス160により接続されている。ROM120は、CPU110で処理する制御プログラムを記憶する制御プログラムブロック121と、インクの単位吐出量を決定する「標高(気圧)−吐出量LUT(ルックアップテーブル)」(図6(a)参照)などを含む制御データを記憶する制御データブロック122とを有している。また、CG−ROM130は、文字等のフォントデータを記憶しており、文字等を特定するコードデータが与えられたときに対応するフォントデータを出力する。
【0052】
RAM140は、フラグ等として使用される各種ワークエリアブロック141の他、ホストコンピュータ5から送信された印刷データを記憶する印刷データブロック142と、ホストコンピュータ5から送信された気圧情報を記憶する気圧情報ブロック143と、吐出回数カウンタ33でカウントされた吐出回数を記憶する吐出回数ブロック144と、取得した気圧情報に基づき「標高(気圧)−吐出量LUT」(図6(a)参照)から得られた単位吐出量を記憶する単位吐出量ブロック145と、単位吐出量と吐出回数とに基づき算出されたインク消費量を記憶するインク消費量ブロック146と、インク消費量とインクカートリッジ71の初期インク量とに基づき算出されたインク残量を記憶するインク残量ブロック147とを有し、制御処理のための作業領域として使用される。また、RAM140は電源が切断されても記憶したデータを保持しておくように常にバックアップされている。
【0053】
なお、「標高(気圧)−吐出量LUT(ルックアップテーブル)」(図6(a)参照)に示すように、バブル吐出方式のインクジェットヘッドを使用した場合、一般に標高(海抜)が高くなると、気圧が下がり(図7(a)参照)、気圧が下がるとインク沸点も下がるため、高地において平地と同じ駆動力が印加されると、吐出量が増加する傾向にある(図7(b)参照)。したがって、本実施形態では、気圧の下降(標高の上昇)に伴う吐出量の増加を考慮して単位吐出量を決定し、この単位吐出量に基づいてインク消費量の算出を行う。インク消費量の算出制御については、後に詳述する。なお、図6のテーブルに示した数値は、バブル吐出方式のインクジェットヘッドを使用した場合の任意の条件における一例を示したものであり、インクジェットヘッド41の方式やインク種類、また気圧以外の環境条件(温度や湿度など)によって変化するものである。
【0054】
ここで、バブル吐出方式とは、熱を加えることによりインクに発泡を起こし、その圧力でインクを吐出する方式であり、印加エネルギの可変により、容易にインク吐出量を制御することができるといった利点を有する。なお、バブル吐出方式のインクジェットヘッドの構成は従来の構成と同様のものを用いることができるため、ここでは説明を省略する。
【0055】
図1の制御ブロック図の説明に戻る。入出力制御装置(IOC)150には、CPU110の機能を補うと共に各種周辺回路とのインターフェース信号を取り扱うための論理回路が、ゲートアレイやカスタムLSIなどにより構成されて組み込まれている。このため、IOC150は、検出部30のインク量センサ32および吐出回数カウンタ33と接続され、検出部30からの各種検出信号およびホストコンピュータ5からの各種指令や印刷データなどをそのまま或いは加工して内部バス160に取り込むと共に、CPU110と連動して、CPU110から内部バス160に出力されたデータや制御信号を、そのまま或いは加工して駆動部80に出力する。また、IOC150は、カートリッジ装着部70と接続され、インクカートリッジ71の装着・非装着に関する情報等を取り込む。
【0056】
そして、CPU110は、上記の構成により、ROM120内の制御プログラムに従って、IOC150を介してインクジェットプリンタ10内の各部から各種信号・データを入力し、CG−ROM130からのフォントデータ、RAM140内の各種データを処理し、IOC150を介してインクジェットプリンタ10内の各部に、各種信号・データを出力することにより、印刷制御やインク消費量およびインク残量の算出制御を行う。
【0057】
一方、ホストコンピュータ5は、各種指令や印刷データを出力すると共に、インクジェットプリンタ10内部における処理状況等に関するデータを入力するホストインターフェース501と、CPU、ROM、RAM等のメモリを有しホストコンピュータ5全体を制御する中央制御部502と、ウィンドウズ(登録商標)等のOS(Operating System)503と、インクジェットプリンタ10を制御するためのプリンタドライバ504と、CD−ROM507等の外部メモリ(記録媒体)読み込む外部メモリ読み込み部506の他、図示しない表示画面(ディスプレイ)、キーボードおよびマウス等の周辺機器を備えている。
【0058】
また、プリンタドライバ504は、印刷条件(環境条件を含む)を設定するための設定画面520(図4参照)を実行する設定プログラム505(ユーティリティ実行プログラム)を有し、ユーザがこの設定画面520に気圧情報を入力することによって、ホストコンピュータ5(インクジェットプリンタ10)は気圧情報を取得することができる。このように、プリンタドライバ504内に、設定プログラム505を備えることで、ユーザは、インクジェットプリンタ10を直接操作することなくホストコンピュータ5側から印刷条件(環境条件)を設定することができる。
【0059】
また、プリンタドライバ504において、設定プログラム505を実行することで、インクジェットプリンタ10の使用開始時(プリンタドライバ504のインストール時)において、ユーザに対し印刷条件の設定を促すことになるため、環境条件によらず、正確なインク消費量およびインク残量を算出することができる。すなわち、本実施形態では設定画面520において主にインクジェットプリンタ10が設置された環境の気圧に関する気圧情報を設定するが、気圧の異なる場所、すなわち標高の異なる場所にインクジェットプリンタ10を度々移動させることは考えにくいため、プリンタドライバ504のインストール時に印刷条件(環境条件)を設定できれば十分である。したがって、一旦、インクジェットプリンタ10の使用開始時に環境条件を設定しておけば、インクジェットプリンタ10はその設置環境における正確なインク消費量およびインク残量を算出することができる。万一、気圧の異なる場所へインクジェットプリンタ10を移動することになった場合は、再度プリンタドライバ504をインストールし直せばよい。
【0060】
外部メモリ読み込み部506は、複数の場所(住所、郵便番号、標高、地図にて特定される;詳細については図4を参照し後述する)と、各場所における平均気圧との関係が記録されたCD−ROM507等の外部メモリを読み込み、設定画面520において入力されたインクジェットプリンタ10の設置場所に基づき、その場所における平均気圧を取得するものである。なお、外部メモリとしては、CD−ROM507以外に、フラッシュROM、メモリカード(コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、メモリースティック等)、コンパクトディスク、光磁気ディスク、デジタルバーサタイルディスクおよびフレキシブルディスク等を利用しても良い。また、外部メモリに代えて、ハードディスクなどの内蔵メモリに、複数の場所と、各場所における平均気圧との関係を格納しておくようにしても良い。
【0061】
続いて、主にインクジェットプリンタ10の制御部100(CPU110)による、インク消費量およびインク残量の算出制御について、図2の機能ブロック図を参照して説明する。同図に示すように、ホストコンピュータ5は、印刷データを生成する印刷データ生成部210と、ユーザが(プリンタドライバ504において実行される設定プログラム505による)設定画面520に入力した気圧情報を取得する気圧情報取得部220とを備えている。
【0062】
一方、インクジェットプリンタ10は、気圧情報取得部220において取得した気圧情報に基づいて、インクジェットヘッド41からの1回あたりの吐出量、すなわち単位吐出量を決定する単位吐出量決定部230と、ホストコンピュータ5から送信された印刷データを取得する印刷データ取得部240と、取得した印刷データに基づいて印刷を行う印刷実行部250と、インクジェットヘッド41からのインクの吐出回数をカウントする吐出回数カウント部260と、単位吐出量決定部230で決定された単位吐出量と吐出回数カウント部260でカウントされた吐出回数とを乗算することで、インク消費量を算出するインク消費量算出部270と、インク消費量算出部270で算出されたインク消費量を初期インク量(第1所定量;後述する)から減算することで、インク残量を算出するインク残量算出部280と、メンテナンス処理において消費されたインク量を算出するメンテナンス消費量算出部290と、光センサなどで構成されたインク量センサ32により、インクカートリッジ71内のインク量を検出し、インクカートリッジ71内のインク残量が、ニアエンド状態になったこと(第1所定量以下になったこと)を検出した場合、その情報を吐出回数カウント部260に送るインク量検出部310とを備えている。
【0063】
吐出回数カウント部260では、インク量検出部210におけるニアエンド検出を受けて、吐出回数のカウントを開始する。上記のとおり、本発明のインクジェットプリンタ10はカラー印刷が可能であり、色別に6つのインクジェットヘッド41(M(マゼンタ)、C(シアン)、Y(イエロー)、LM(ライトマゼンタ)、LC(ライトシアン)、K(ブラック))を備えている。したがって、吐出回数は、インクジェットヘッド41毎、すなわち色別にカウントされ、これに伴いインク消費量およびインク残量も色別に算出される。なお、インクジェットヘッド41の構成は、これに限らず、ヘッド数を増やして、更に多色の印刷を行い得るよう構成しても良いし、ヘッド数を減らして1色若しくは2色のみの印刷を行う構成としても良い。
【0064】
また、インク消費量算出部270では、印刷データに基づいて印刷を実行する際に消費されるインク量の他、メンテナンス消費量算出部290において算出されたインク量も含めてインク消費量が算出される。そこで、インクジェットプリンタ10のメンテナンス処理について、簡単に説明する。メンテナンス処理は大別して「自動クリーニング」と「フラッシング」の2つの処理があるが、まず「自動クリーニング」について説明する。
【0065】
「自動クリーニング」は、インクジェットヘッド41(ノズル)からのインクの吐出状態を良好に保つため(目詰まりを防ぐため)に行う処理であり、インクジェットヘッド41を記録紙に対向した位置からホームポジションに移動させた状態で、インク吸引キャップをインクジェットヘッド41に対して下方から接触させることにより、インクを吸引するものである。この自動クリーニング処理は、インクカートリッジ71の交換時や電源がオンされた直後に行われる他、印刷の掠れなどが目立ってきた場合にユーザの指示によって行われる。
【0066】
一方、「フラッシング」は、インクジェットヘッド41(ノズル)の目詰まり防止(インクの乾燥防止)のために行う処理であり、定期的にインクを吐出するものである。具体的には、印刷処理中において10〜20秒に1回の割合で、インク排気ポジションにインクジェットを移動させた状態で、所定量のインクを吐出する。なお、この場合、廃棄ポジションまでのインクジェットヘッド41の移動時間の短縮を図るため、記録紙上の非画像部分に対してインクを吐出することにより、定期フラッシングを行うようにしても良い。
【0067】
このように、「自動クリーニング」と「フラッシング」において、1回あたりの処理で消費されるインク量はそれぞれ決められており、処理回数と処理1回あたりのインク消費量から、メンテナンス処理で消費されたインク消費量を算出することができる。なお、「フラッシング」において消費されるインク量は、吐出回数カウンタ33で吐出回数をカウントし、印刷データに基づく印刷処理で消費されるインク量に含めてインク消費量を算出するようにしても良い。
【0068】
また、インク残量算出部280では、インク量検出部310にてニアエンド検出された第1所定量(初期インク量)からインク消費量算出部270で算出されたインク消費量を減算することで、インク残量を算出する。そして、算出されたインク残量は、インク残量表示器51(図3(a)参照)により、色別に表示される。
【0069】
ここで、インク残量を表示するインク残量表示器51および各種エラーを表示するエラー表示器52について図3を参照して説明する。同図(a)は、インク残量表示器51を示したものであるが、ここに示すように各色のインクカートリッジ71におけるインク残量を棒グラフで表示している(51b)。つまり、新規のインクカートリッジ71が装填された場合は、インク残量が「F」(フル表示)となり、インクを使いきった場合(第2所定量以下となった場合;詳細については後述する)はインク残量が「0」となる(リアルエンド状態)。また、インクカートリッジ71の交換を促すインジケータが備えられ(51a)、インク残量が黒矢印位置以下となった場合(第1所定量以下となった場合;詳細については後述する)、インジケータが点灯する(ニアエンド状態)。
【0070】
また、同図(b)は、エラー表示器52を示したものであり、複数のインクカートリッジ71のうち、いずれかのインクカートリッジ71の非装着を検出した場合には、「カートリッジ装着」、いずれかのインクカートリッジ71のインク残量がニアエンド状態となった場合は「カートリッジ交換準備」、(インク消費量に基づいて算出される)インク残量がリアルエンド状態となった場合は「カートリッジ交換」、インクジェットヘッド41の目詰まり等を検出し、ユーザによるメンテナンスが必要な場合は「メンテナンス指示」、その他内部エラーを検出した場合は「内部エラー」のインジケータ52aが点灯する。ここでは、同図(a)に示すインク残量表示器51によって、K(ブラック)インクがニアエンド状態となっているため、「カートリッジ交換準備」のインジケータ52aが点灯いている。
【0071】
なお、このエラー表示器52においてエラー表示を行う場合、併せてビープ音等を発生するようにしても良い。また、インク残量表示器51およびエラー表示器52に表示させるための情報を、ホストコンピュータ5に送信し、ホストコンピュータ5の表示画面上においても、エラー表示を行うようにしても良い。これらの構成によれば、ユーザに対し、より強くインク残量報知およびエラー報知を行うことができる。
【0072】
次に、印刷条件を設定するための設定画面520について、図4を参照して説明する。上記のとおり、この設定画面520は、プリンタドライバ504のインストール時において起動されるユーティリティ実行プログラムによって実行されるものであり、ホストコンピュータ5の表示画面上に表示され、キーボードやマウス等によって印刷条件の設定(入力)が行われる。また、設定画面520は、基本内容の設定画面と、環境条件の設定画面とにより構成され、ユーザは、いずれかの設定画面を開いて印刷条件を設定することになるが、基本内容の設定画面では、記録紙のサイズ、印刷濃度および印刷品質等を設定可能となっており、通常の印刷設定ユーティリティとほぼ同内容であるため、ここでは説明を省略する。
【0073】
同図に示すように、環境条件の設定画面520では、インクジェットプリンタ10の設置場所を入力する。そして、ここで入力された設置場所に基づいて、複数の場所(住所、郵便番号、標高、地図にて特定される)と、各場所における平均気圧との関係が記録されたCD−ROM507から、その場所における平均気圧を取得する。
【0074】
ここでは、設置場所の入力方法を複数の選択肢の中からユーザが選択できるように構成されており、例えば、ユーザが”住所入力”を選択した場合、インクジェットプリンタ10の設置場所が「○○県○○市○○町」といったように、住所で特定される。この場合、都道府県・市・区・町名をプルダウンメニューの中から選択できるようにしても良い。また、ユーザが”郵便番号入力”を選択した場合、インクジェットプリンタ10の設置場所が「〒○○○−○○○○」といったように、郵便番号で特定される。この場合も、郵便番号をプルダウンメニューの中から選択できるようにしても良い。
【0075】
また、ユーザが”標高入力”を選択した場合、インクジェットプリンタ10の設置場所が「○○○(m)」といったように、標高(海抜)で特定される。この場合も、標高を、特定の範囲で区分された複数の選択肢の中から選択できるようにしても良い。さらに、ユーザが”地図入力”を選択した場合、インクジェットプリンタ10の設置場所が地図上で特定される。具体的には、”地図入力”が選択された場合、CD−ROM507に格納された地図情報が表示され、その地図上において、任意の場所がポインティングされることにより、インクジェットプリンタ10の設置場所が特定される。この場合、地図サイズを適宜拡大・縮小できるように構成されることが好ましい。
【0076】
以上説明したいずれかの入力方法で、インクジェットプリンタ10の設置場所が特定され、OKアイコン521がクリックされると、その場所の平均気圧がCD−ROM507から読み出され、その値に基づいて単位吐出量を決定する。そして、この単位吐出量に基づいてインク消費量およびインク残量を算出し、その結果ユーザに対してカートリッジ交換等のエラー報知を行う。
【0077】
なお、入力方法の選択を行わず”標高(海抜)入力”によってのみ、インクジェットプリンタ10の設置場所を特定可能に構成しても良い。この構成によれば、記録媒体(CD−ROM507やハードディスクなど)に、図6(a)に示す「標高(気圧)−吐出量LUT」のみを記憶しておけばよい(すなわち、地図情報や住所、郵便番号等のデータを記憶する必要がない)ため、記憶容量をコンパクトにすることができる。
【0078】
ここで、上記のとおり構成されたインクジェットプリンタ10における印刷処理について、図5のフローチャートを参照して説明する。まず、ユーザにより電源がオンされることによって印刷処理が開始されると、カートリッジ装着部70にインクカートリッジ71が装着されているか否かを判断する(S11)。インクカートリッジ71が装着されていない場合(S11:No)は、エラー表示器52によって「カートリッジ装着」を指示するエラー報知を行う(S12)。
【0079】
続いて、ユーザがホストコンピュータ5の表示画面上に表示された設定画面520からインクジェットプリンタ10の設置場所を入力することにより、インクジェットプリンタ10が設置された環境の気圧情報を取得し(S13)、その気圧情報に応じて単位吐出量を決定する(S14)。単位吐出量は、標高(気圧)と単位吐出量との関係を示す「標高(気圧)−吐出量LUT」を参照することによって決定する(図6(a)参照)。ここに示すとおり、例えば標高1000(m)における平均気圧は899(hPa)であり、このときの単位吐出量は、21.63(ng)となるものとしてインク消費量が算出される。
【0080】
つまり、図7(a)に示すように、標高が高くなると平均気圧が下がり、気圧が下がるとインク沸点も下がることから、同図(b)に示すように、高地においては平地と同じ駆動力でインクを吐出すると単位吐出量が多くなってしまうが、図6(a)の「標高(気圧)−吐出量LUT」に示すように、標高(気圧)の変化に応じて、単位吐出量を補正し、その補正された単位吐出量の値を用いてインク消費量を算出することで、標高(気圧)の変動によらず、正確なインク消費量を算出することができるものである。なお、上記のとおり、本発明のインクジェットプリンタ10は色別に複数のインクジェットヘッド41を備えているため、単位吐出量もインク色(インク種類)別に決定される。
【0081】
続いて、ホストコンピュータ5から印刷データを取得すると(S15)、これに基づいて印刷を実行する(S16)。この間、インク量センサ32によってインクカートリッジ71内のインク残量を一定時間毎に検出し(S17)、インク残量が第1所定量以下(ニアエンド状態)であることを検出した場合(S17:Yes)は、吐出回数のカウントを開始し、吐出回数カウンタを更新する(S18)。一方、インクカートリッジ71内のインク残量が第1所定量以下(ニアエンド状態)でない場合(S17:No)は、印刷終了であるか否かを判別し(S22)、終了でない場合は印刷を続行する(S22:No)。
【0082】
続いて、インク残量が第1所定量以下(ニアエンド状態)であることを検出した場合(S17:Yes)は、吐出回数カウンタの更新(S18)により、インク残量が第2所定量以下(リアルエンド状態)であるか否かを判断し(S19)、インク残量が第2所定量以下であると判断した場合(S19:Yes)は、エラー表示器52によって「カートリッジ交換」を指示するエラー報知を行う(S20)。この場合、印刷の続行を中止させるような制御を行っても良い。
【0083】
また、インク残量が第2所定量以下でないと判断した場合(S19:No)は、エラー表示器52によって「カートリッジ交換準備」を指示するエラー報知を行う(S21)。そして、印刷終了か否か(例えば最終頁、最終行の印刷であるか否か)を判断し(S22)、最終頁(または最終行)の印刷でない場合(S22:No)は印刷を続行し、最終頁(または最終行)の印刷である場合(S22:Yes)は、印刷処理を終了する(S23)。
【0084】
このように、本発明では、標高(気圧)に応じて単位吐出量を決定し、その単位吐出量に基づいてインク消費量を算出するため、正確なインク消費量を算出することができる。さらに、この構成により、例えばインクジェットプリンタ10が設置された環境の気圧が小さい場合(標高が高い場合)に、印刷実行中であるにも関わらずインク切れとなることがない。すなわち、上記のとおりインク残量が第1所定量以下となると、これをニアエンドと判断してカートリッジの交換準備を指示するエラー報知が為され、その後、吐出回数をカウントしていくことによってリアルエンドを判断するが、標高が高い場所では、単位吐出量が平地に比べて多くなってしまうため(図7(b)参照)、平地と同じ単位吐出量でインク消費量を算出しリアルエンドを判断すると、リアルエンドの判断が遅れてしまう。したがって、印刷実行中であるにも関わらず、印刷画像が掠れたり、インク切れを起こすなどの不具合が発生してしまうことが想定されるが、本発明によれば、標高(気圧)が変動しても正確なインク消費量を算出することができるため、そういった問題を回避することができる。
【0085】
また、本発明では、ユーザの入力に基づいて気圧情報を取得するため、高価な気圧センサ等をインクジェットプリンタ10の筐体内に備える必要が無い。したがって、低コストで正確なインク消費量の算出を実現することができる。
【0086】
なお、上記の例では、「標高(気圧)−吐出量LUT」(図6(a)参照)を参照することによって、単位吐出量を読み出すものとしたが、「標高(気圧)−吐出量係数LUT」(図6(b)参照)から、吐出量係数を読み出し、これに基準吐出量(21.00(ng))を乗算することによって単位吐出量の値を算出するようにしても良い。なお、吐出量係数とは、基準標高(0(m))または基準気圧(1013(hPa))における基準吐出量(21(ng))に対し、任意の標高または気圧における吐出量の比を言うものである。
【0087】
また、図6に示すルックアップテーブルに代えて、一次曲線、二次曲線などの関数を記憶しておき、この関数を参照することによって、単位吐出量または吐出量係数を取得できるようにしても良い。
【0088】
また、上記の例では、ユーザが設定画面520に、インクジェットプリンタ10の設置場所を入力し、入力された設置場所に基づいて、CD−ROM507から、その場所における平均気圧(気圧情報)を取得するものとしたが、インターネット等のネットワークを介して、特定のサーバから気圧情報を取得するようにしても良い。すなわち、特定のサーバには、複数の場所と、各場所における平均気圧との関係が格納されたデータベースが備えられ、ユーザが設定画面520にインクジェットプリンタ10の設置場所を入力すると、その入力情報に基づいて、その場所における平均気圧をデータベースから読み出し、これをホストコンピュータ5に送信するようにしても良い。また、予めサーバに対してインクジェットプリンタ10の設置場所を設定しておき、一定時間毎、若しくは電源オン時にその時の設定場所における平均気圧を自動的に受信し、その受信した平均気圧に基づいて単位吐出量が随時更新されるようにしても良い。これらの構成によれば、CD−ROM507等の記録媒体を用意する必要が無いため、記録媒体および記録媒体の更新に必要なコストの削減を図ることができる。また、後者の場合は、標高だけでなく気候・天気なども考慮した最新のより正確な気圧情報を取得することができる。
【0089】
続いて、本発明の第2実施形態にかかるインクジェットプリンタの制御方法およびインクジェットプリンタについて説明する。上記の第1実施形態では、気圧(標高)に基づいて単位吐出量を決定するものとしたが、本実施形態では、気圧の他にインクジェットヘッド41のヘッド温度も考慮して単位吐出量の決定を行うものである。
【0090】
図9(a)および同図(b)のグラフに示すように、一般に温度が上昇するとインク粘度が低くなるため、温度の上昇にしたがって吐出量が増加する傾向にある。したがって、本実施形態では、この吐出量の増加を考慮して算出された吐出量係数(図8(b)参照)に基づいて単位吐出量を決定する。すなわち、ここでの吐出量係数とは、基準温度(25℃)における基準吐出量に対し、任意の温度における吐出量の比を言うものであり、具体的には、基準粘度に対する粘度の逆数から求められる。なお、ヘッド温度に関するヘッド温度情報は、インクジェットヘッド41近傍に備えられた温度計により取得する。
【0091】
そこで、本実施形態では、標高1000(m)(気圧899(hPa))、ヘッド温度30(℃)の場合を例に挙げて説明する。まず、図6(b)の「標高(気圧)−吐出量係数LUT」に示すように、標高1000(m)の場合の吐出量係数は、1.05である。また、図8(b)の「温度−吐出量係数LUT」に示すように、ヘッド温度30(℃)の場合の吐出量係数は、1.13である。ここで、これらの吐出量係数を乗算すると、約1.19となるが、この値が気圧とヘッド温度とに基づいて算出された吐出量係数となる。したがって、標高1000(m)、ヘッド温度30(℃)の場合の単位吐出量は、算出された吐出量係数(1.19)と基準吐出量(21.00(ng))とを乗算して、24.99(ng)と求めることができる。
【0092】
なお、図8(a)の「温度−吐出量LUT」は、基準気圧(1013(hPa))における単位吐出量を示したものであり、このようなテーブルを気圧別に用意することによって(すなわち、気圧とヘッド温度と単位吐出量とを関連づけたテーブルを用意することによって)、上記のような計算処理を行うことなく単位吐出量を取得することも可能である。
【0093】
また、上記の例では、ヘッド温度に関するヘッド温度情報を、インクジェットヘッド41近傍に備えられた温度計により取得するものとしたが、環境条件を設定する設定画面520(図4参照)において、インクジェットプリンタ10の設置場所と共に、環境温度や連続稼働によるヘッド温度の上昇、その他ユーザの判断による種々の条件を加味したヘッド温度情報も設定できるように構成しても良い。この構成によれば、設定画面520に設定された環境条件(気圧情報、ヘッド温度情報)に基づいて、単位吐出量が決定されるため、ユーザの判断による種々の条件を加味した正確な単位吐出量を決定することができる。
【0094】
このように、本発明の第2実施形態によれば、気圧の他に、インクジェットヘッド41のヘッド温度も考慮して単位吐出量の算出を行うため、環境条件の変動によらず、より正確なインク消費量を求めることができる。
【0095】
続いて、本発明の第3実施形態にかかるインクジェットプリンタの制御方法およびインクジェットプリンタについて説明する。上記の第2実施形態では、気圧とインクジェットヘッド41のヘッド温度とに基づいて単位吐出量を算出するものとしたが、本実施形態では、これらに加えて、更にインクカートリッジ71近傍のインク温度も考慮して単位吐出量の決定を行うものである。
【0096】
本実施形態は、特に発熱エネルギを駆動源とするバブル吐出方式のように、ヘッドの温度が急激に上昇するようなインクジェットヘッド41を用いた場合に有効である。また、POSシステムにおいて使用されるインクジェットプリンタ(POSプリンタ)など、店舗内の温度管理が行き届いていない場所や屋外での使用により、環境条件が変動し易い状況におかれることが想定される場合は、ヘッドとインク温度との差が生じやすいため、本実施形態の適用がより好ましい。そこで、ここでは、第2実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0097】
本実施形態では、標高1000(m)(気圧899(hPa))、ヘッド温度40(℃)、インク温度が20(℃)の場合を例にあげて説明する。ここで、インク温度とは、インクカートリッジ71近傍の温度を指すものであるが、これはすなわち環境温度とほぼ等しいと考えられるため、インク温度に代えて環境温度を用いても良い。また、この場合、環境温度は、インクジェットプリンタ10の筐体内に設けられた温度計で測定されることが好ましい。
【0098】
そこで、まず、ヘッド温度とインク温度との平均温度を求める。この平均温度とは、例えばバブル吐出方式のインクジェットヘッド41のように連続稼働によって急激にヘッド温度が上昇するような場合であって、且つインク温度が低い場合、インクカートリッジ71から供給されたインクがヘッドの中を移動する間に温度が上昇し、最終的に到達するであろうと考えられる温度を言うものである。したがって、ヘッド温度が40(℃)であって、且つインク温度が20(℃)の場合、これらの平均温度30(℃)((40+20)/2=30)まで、インク温度が上昇する(ヘッドの駆動熱によって10℃だけインク温度が上昇する)ものとして、吐出量係数の決定を行う。
【0099】
ここで、図8(b)に示す「温度−吐出量係数LUT」を参照すると、温度30℃のときの吐出量係数は、1.13であることが読み出される。これは、つまり20℃のインクがヘッド駆動熱の影響を受けて30℃まで上昇する(ヘッド温度40℃まで上昇しない)ことを想定したため、インク温度を考慮しない場合のヘッド温度40℃における吐出量係数1.51よりも小さな値となっている。
【0100】
一方、標高1000(m)(気圧899(hPa))のときの、吐出量係数は、1.05であるから(図6(b)参照)、この吐出量係数1.05と、上記の温度に基づいて決定された吐出量係数1.13とを乗算することにより、気圧とヘッド温度とインク温度とに基づく吐出量係数を算出することができる。したがって、その算出結果は、約1.19となり、この値と、基準吐出量(21.00(ng))とを乗算することにより、標高1000(m)(気圧899(hPa))、ヘッド温度40(℃)、インク温度が20℃の場合の単位吐出量を24.99(ng)と求めることができる。
【0101】
なお、本実施形態では、単位吐出量を計算式によって算出するものとしたが、気圧、ヘッド温度、インク温度と単位吐出量とを関連づけたテーブル、若しくは気圧、平均温度(ヘッド温度とインク温度の平均温度)と単位吐出量とを関連づけたテーブルから、単位吐出量を読み出すようにしても良い。
【0102】
また、上記の例では、インク温度に関するインク温度情報を、インクジェットカートリッジ71近傍に備えられた温度計により取得するものとしたが、環境条件を設定する設定画面520(図4参照)において、インクジェットプリンタ10の設置場所と共に、環境温度やその他ユーザの判断による種々の条件を加味したインク温度情報も設定できるように構成しても良い。この構成によれば、設定画面520に設定された環境条件(気圧情報、インク温度情報)に基づいて、単位吐出量が決定されるため、ユーザの判断による種々の条件を加味した正確な単位吐出量を決定することができる。
【0103】
このように、本発明の第3実施形態によれば、気圧とヘッド温度との他に、インクカートリッジ71近傍のインク温度も考慮して単位吐出量を算出するため、ヘッド温度の連続稼働による急激な温度変化に影響されず、より正確なインク消費量を求めることができる。
【0104】
なお、上記第1実施形態、第2実施形態および第3実施形態では、インク消費量およびインク残量の算出は、インクジェットプリンタ10内の制御部100によって行われるものとしたが、これらの算出プログラムを記録媒体に格納し、この記録媒体をインクジェットプリンタ10やホストコンピュータ5に読み込ませてインク消費量およびインク残量の算出処理を行うようにしても良い。記録媒体としては、ハードディスク、フラッシュROM、メモリカード(コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、メモリースティック等)、コンパクトディスク、光磁気ディスク、デジタルバーサタイルディスクおよびフレキシブルディスク等を利用することができる。
【0105】
続いて、本発明の第4実施形態にかかるプリンタドライバについて説明する。上記の第1実施形態ないし第3実施形態では、インクジェットプリンタ10内の制御部100において、インク消費量およびインク残量の算出が行われるものとしたが、本実施形態では、これらインク消費量およびインク残量の算出を、ホストコンピュータ5に組み込まれたプリンタドライバによって実行するものである。そこで、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0106】
図10の機能ブロック図に示すように、ホストコンピュータ5は、印刷データを生成する印刷データ生成部210と、ユーザが設定画面520に入力した気圧情報を取得する気圧情報取得部220と、取得した気圧情報に基づいて、単位吐出量を決定する単位吐出量決定部230と、決定した単位吐出量に基づいてインク消費量を算出するインク消費量算出部270と、インク消費量算出部270で算出されたインク消費量を初期インク量(第1所定量)から減算することで、インク残量を算出するインク残量算出部280とを備え、気圧情報取得部220、単位吐出量決定部230、インク消費量算出部270およびインク残量算出部280はプリンタドライバ604により提供される。
【0107】
一方、インクジェットプリンタ10は、ホストコンピュータ5から送信された印刷データを取得する印刷データ取得部240と、取得した印刷データに基づいて印刷を行う印刷実行部250と、インクジェットヘッド41からのインクの吐出回数をカウントし、そのカウント結果をホストコンピュータ5に送る吐出回数カウント部260と、メンテナンス処理を実行し、その情報をホストコンピュータ5に送るメンテナンス実行部320と、インク量センサ32により、インクカートリッジ71内のインク量を検出するインク量検出部310とを備えている。
【0108】
この構成により、プリンタドライバ604では、気圧情報取得部220によって取得した気圧情報に基づいて、単位吐出量を決定し、この単位吐出量と吐出回数カウント部260によってカウントされた吐出回数とを乗算した算出結果、並びに、メンテナンス実行部320において実行されたメンテナンス(自動クリーニング、フラッシングなど)により消費されたインク量に基づいて、インク消費量およびインク残量を算出する。
【0109】
このように、本発明の第4実施形態によれば、ホストコンピュータ5に組み込まれたプリンタドライバ604によってインク消費量を算出するため、インクジェットプリンタの印刷制御に負荷を与えることがない。また、プリンタドライバ604として提供することで、バグの修正、新機能の追加、新OSへの対応を容易に行うことができる。
【0110】
なお、インク消費量およびインク残量の算出を、ホストコンピュータ5に組み込まれたプリンタドライバに代えて、ホストコンピュータ5内のCPU等で実行することも当然可能である。
【0111】
以上、説明したとおり、本発明のインクジェットプリンタの制御方法、これを実現させるためのプログラム、記録媒体、インクジェットプリンタおよびプリンタドライバによれば、インクジェットプリンタ10が設置された環境の気圧が下がると、インク沸点も下降し、吐出量が増加する傾向があるが、取得した気圧情報に基づいて、インクの単位吐出量を決定し、さらにこの単位吐出量からインク消費量を算出するため、正確なインク消費量を求めることができる。また、このインク消費量に基づいてインク残量を算出するため、正確なインク残量を求めることができ、ひいては、環境条件によって印刷実行中にインク切れとなるなどの事態を避けることができる。
【0112】
また、本発明では、ユーザの入力に基づいて気圧情報を取得するため、高価な気圧センサ等をインクジェットプリンタ10の筐体内に備える必要が無い。したがって、低コストで正確なインク消費量の算出を実現することができる。
【0113】
また、本発明の第2実施形態では、ヘッド温度が環境温度や連続稼働の影響によって上昇した場合、インクの粘度が低くなり吐出量が増加する傾向があるが、このヘッド温度も加味して、単位吐出量を決定し、更にこれに基づいてインク消費量を算出するため、正確なインク消費量を求めることができる。
【0114】
また、本発明の第3実施形態では、バブル吐出方式を用いた場合、インクジェットヘッド41の連続稼働により、ヘッド温度が急激に上昇することがあるが、気圧、ヘッド温度に加え、インクカートリッジ71近傍のインク温度を加味して単位吐出量の決定を行うため、ヘッド温度の急激な上昇に影響されず、より正確なインク消費量およびインク残量を求めることができる。
【0115】
また、本発明の第4実施形態では、ホストコンピュータ5に組み込まれたプリンタドライバ604によってインク消費量を算出するため、インクジェットプリンタの印刷制御に負荷を与えることがない。また、プリンタドライバ604として提供し、これを更新することにより、バグの修正、新機能の追加、新OSへの対応を容易に行うことができる。
【0116】
なお、上記の例では、インクジェットプリンタ10として、バブル吐出方式のインクジェットヘッド41を使用した場合について説明したが、インクを吐出するアクチュエータの駆動に静電気力を用いた静電アクチュエータ方式(振動板と対向電極の間に電圧を印加することにより発生する静電気力を利用し、振動板の振動に応じてインクを吐出する方式)のインクジェットヘッドを使用した場合にも、本発明は適用可能である。この構成によれば、静電アクチュエータ方式のインクジェットヘッドの製造は、半導体技術によるエッチングを主要工程としているため、比較的安価でインクジェットヘッドを製造することができる。
【0117】
但し、静電アクチュエータ方式を用いる場合は、標高の高い場所、すなわち気圧が下がると吐出量が減少する傾向があるため、バブル吐出方式を用いた場合とは逆の特性となる。これは、静電アクチュエータ方式の場合、気圧が下がると、ダイヤフラムが内外部の気圧差の影響を受けて外側に膨らむ影響を受け、静電気を与えても、低地と同じ電圧では振動板が対向電極に引きつけられず、吐出されにくくなるためである。したがって、静電アクチュエータ方式を用いる場合は、図6に示すルックアップテーブルの値は全く異なったものとなる。また、その他、気圧(標高)の変動に応じて単位吐出量が変化するようなインクジェットヘッドを用いる場合にも本発明は適用可能である。
【0118】
また、上述したインクジェットプリンタの例によらず、インクジェットヘッドの方式や装置構成、その他、単位吐出量を算出するための計算式等について、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
【0119】
【発明の効果】
上述のように、本発明のインクジェットプリンタの制御方法、これを実現させるためのプログラム、記録媒体、インクジェットプリンタおよびプリンタドライバによれば、環境条件によらず、正確なインク消費量を算出することができるなどの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェットプリンタの制御ブロック図である。
【図2】本発明のインクジェットプリンタの機能ブロック図である。
【図3】本発明のインクジェットプリンタに備えられたインク残量表示器、並びにエラー表示器を示す図である。
【図4】本発明のインクジェットプリンタの制御方法に用いられる環境条件の設定画面の一例を示す図である。
【図5】本発明のインクジェットプリンタにおける印刷処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明のインクジェットプリンタの制御方法に用いられるルックアップテーブルの一部を示す図である。
【図7】標高と平均気圧、および標高と吐出量の対応関係を示すグラフである。
【図8】本発明の第2実施形態および第3実施形態にかかるインクジェットプリンタの制御方法に用いられるルックアップテーブルの一部を示す図である。
【図9】温度とインク粘度、および温度と吐出量の対応関係を示すグラフである。
【図10】本発明の第4実施形態にかかるインクジェットプリンタの機能ブロック図である。
【符号の説明】
5    ホストコンピュータ
10    インクジェットプリンタ
20    データ入出力部
21    インターフェース
30    検出部
32    インク量センサ
33    吐出回数カウンタ
40    印刷部
41    インクジェットヘッド
50    表示部
51    インク残量表示器
52    エラー表示器
60    搬送部
70    カートリッジ装着部
71    インクカートリッジ
80    駆動部
90    電源部
100    制御部
110    CPU
120    ROM
130    CG−ROM
140    RAM
150    IOC
160    内部バス
210    印刷データ生成部
220    気圧情報取得部
230    単位吐出量決定部
240    印刷データ取得部
250    印刷実行部
260    吐出回数カウント部
270    インク消費量算出部
280    インク残量算出部
290    メンテナンス消費量算出部
310    インク量検出部
320    メンテナンス実行部
501    ホストインターフェース
502    中央制御部
503    OS
504    プリンタドライバ
505    設定プログラム
506    外部メモリ読み込み部
507    CD−ROM
604    プリンタドライバ

Claims (30)

  1. インクジェットプリンタにおけるインク消費量を算出するインクジェットプリンタの制御方法であって、
    ユーザの入力に基づいて、前記インクジェットプリンタが設置される環境の気圧に関する気圧情報を取得する気圧情報取得工程と、
    前記気圧情報に基づき、インクの単位吐出量を決定する単位吐出量決定工程と、
    インクジェットヘッドからのインクの吐出回数をカウントする吐出回数カウント工程と、
    前記単位吐出量と前記吐出回数とを乗算することにより、前記インク消費量を算出するインク消費量算出工程と、
    を備えたことを特徴とするインクジェットプリンタの制御方法。
  2. ホストコンピュータによって生成された印刷データを取得し、当該印刷データに基づいて印刷を行う印刷工程を更に備え、
    前記気圧情報取得工程では、ユーザが前記ホストコンピュータに入力した気圧情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタの制御方法。
  3. 前記気圧情報は、前記ホストコンピュータに組み込まれたプリンタドライバ内のユーティリティ実行プログラムによって実行される設定画面において入力されることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットプリンタの制御方法。
  4. 前記気圧情報には、前記インクジェットプリンタが設置される場所に関する情報が含まれ、前記設定画面においてその場所が入力されることを特徴とする請求項3に記載のインクジェットプリンタの制御方法。
  5. 前記設定画面では、前記インクジェットプリンタが設置される場所に関する情報として、その場所の住所または郵便番号が入力されることを特徴とする請求項4に記載のインクジェットプリンタの制御方法。
  6. 前記設定画面では、前記インクジェットプリンタが設置される場所に関する情報として、その場所の標高が入力されることを特徴とする請求項4に記載のインクジェットプリンタの制御方法。
  7. 前記ホストコンピュータは、複数の場所と、各場所における平均気圧との関係が記録された記録媒体を読み込み可能であり、
    前記気圧情報取得工程では、前記設定画面において入力された場所における平均気圧を、前記記録媒体から取得することを特徴とする請求項4、5または6に記載のインクジェットプリンタの制御方法。
  8. 前記ホストコンピュータは、複数の場所と、各場所における平均気圧との関係が格納されたデータベースを有するサーバとネットワークを介して接続されており、
    前記気圧情報取得工程では、前記設定画面において入力された場所における平均気圧を、前記データベースから取得することを特徴とする請求項4、5または6に記載のインクジェットプリンタの制御方法。
  9. 前記印刷工程では、カラー印刷が可能であり、
    前記吐出回数カウント工程では、色別にインクの吐出回数をカウントすると共に、前記インク消費量算出工程では、色別にインク消費量を算出することを特徴とする請求項2ないし8のいずれか1に記載のインクジェットプリンタの制御方法。
  10. 前記インク消費量算出工程では、前記インクジェットプリンタのメンテナンス作業によって消費されるインク量も含めて前記インク消費量を算出することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1に記載のインクジェットプリンタの制御方法。
  11. 前記インクジェットヘッドのヘッド温度に関するヘッド温度情報を取得するヘッド温度情報取得工程を更に備え、
    前記単位吐出量決定工程では、前記気圧情報および前記ヘッド温度情報に基づいて、前記単位吐出量を決定することを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1に記載のインクジェットプリンタの制御方法。
  12. 前記インクは、インクカートリッジから供給され、
    前記インクカートリッジの初期インク量から前記インク消費量を減算することにより、前記インクカートリッジのインク残量を算出するインク残量算出工程を更に備えたことを特徴とする請求項11に記載のインクジェットプリンタの制御方法。
  13. 前記インクカートリッジ近傍のインク温度に関するインク温度情報を取得するインク温度情報取得工程を更に備え、
    前記単位吐出量決定工程では、前記気圧情報、前記ヘッド温度情報および前記インク温度情報に基づいて、前記単位吐出量を決定することを特徴とする請求項12に記載のインクジェットプリンタの制御方法。
  14. 請求項1ないし13のいずれか1に記載のインクジェットプリンタの制御方法をコンピュータに実現させるためのプログラム。
  15. 請求項14に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  16. インクジェットヘッドから吐出されたインク消費量を算出するインクジェットプリンタであって、
    ユーザの入力に基づき、前記インクジェットプリンタが設置される環境の気圧に関する気圧情報を取得する気圧情報取得手段と、
    前記気圧情報に基づき、インクの単位吐出量を決定する単位吐出量決定手段と、
    インクジェットヘッドからのインクの吐出回数をカウントする吐出回数カウント手段と、
    前記単位吐出量と前記吐出回数とを乗算することにより、前記インク消費量を算出するインク消費量算出手段と、
    を備えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  17. ホストコンピュータによって生成された印刷データを取得し、当該印刷データに基づいて印刷を行う印刷手段を更に備え、
    前記気圧情報取得手段は、ユーザが前記ホストコンピュータに入力した気圧情報を取得することを特徴とする請求項16に記載のインクジェットプリンタ。
  18. 前記気圧情報は、前記ホストコンピュータに組み込まれたプリンタドライバ内のユーティリティ実行プログラムによって実行される設定画面において入力されることを特徴とする請求項17に記載のインクジェットプリンタ。
  19. 前記気圧情報には、前記インクジェットプリンタが設置される場所に関する情報が含まれ、前記設定画面においてその場所が入力されることを特徴とする請求項18に記載のインクジェットプリンタ。
  20. 前記設定画面では、前記インクジェットプリンタが設置される場所に関する情報として、その場所の住所または郵便番号が入力されることを特徴とする請求項19に記載のインクジェットプリンタ。
  21. 前記設定画面では、前記インクジェットプリンタが設置される場所に関する情報として、その場所の標高が入力されることを特徴とする請求項19に記載のインクジェットプリンタ。
  22. 前記ホストコンピュータは、複数の場所と、各場所における平均気圧との関係が記録された記録媒体を読み込み可能であり、
    前記気圧情報取得手段は、前記設定画面において入力された場所における平均気圧を、前記記録媒体から取得することを特徴とする請求項19、20または21に記載のインクジェットプリンタ。
  23. 前記ホストコンピュータは、複数の場所と、各場所における平均気圧との関係が格納されたデータベースを有するサーバとネットワークを介して接続されており、
    前記気圧情報取得手段は、前記設定画面において入力された場所における平均気圧を、前記データベースから取得することを特徴とする請求項19、20または21に記載のインクジェットプリンタ。
  24. 前記印刷手段は、カラー印刷が可能であり、
    前記吐出回数カウント手段は、色別にインクの吐出回数をカウントすると共に、前記インク消費量算出手段は、色別にインク消費量を算出することを特徴とする請求項17ないし23のいずれか1に記載のインクジェットプリンタ。
  25. 前記インク消費量算手段は、メンテナンス作業によって消費されるインク量も含めて前記インク消費量を算出することを特徴とする請求項16ないし24のいずれか1に記載のインクジェットプリンタ。
  26. 前記インクジェットヘッドのヘッド温度に関するヘッド温度情報を取得するヘッド温度情報取得手段を更に備え、
    前記単位吐出量決定手段は、前記気圧情報および前記ヘッド温度情報に基づいて、前記単位吐出量を決定することを特徴とする請求項16ないし25のいずれか1に記載のインクジェットプリンタ。
  27. 前記インクは、インクカートリッジから供給され、
    前記インクカートリッジの初期インク量から前記インク消費量を減算することにより、前記インクカートリッジのインク残量を算出するインク残量算出手段を更に備えたことを特徴とする請求項26に記載のインクジェットプリンタ。
  28. 前記インクカートリッジ近傍のインク温度に関するインク温度情報を取得するインク温度情報取得手段を更に備え、
    前記単位吐出量決定手段は、前記気圧情報、前記ヘッド温度情報および前記インク温度情報に基づいて、前記単位吐出量を決定することを特徴とする請求項27に記載のインクジェットプリンタ。
  29. インクジェットプリンタと接続されたホストコンピュータに組み込まれ、前記インクジェットプリンタにおけるインク消費量を算出するプリンタドライバであって、
    ユーザの入力に基づき、前記インクジェットプリンタが設置される環境の気圧に関する気圧情報を取得する気圧情報取得手段と、
    前記気圧情報に基づき、インクの単位吐出量を決定する単位吐出量決定手段と、
    前記インクジェットプリンタにおけるインクジェットヘッドからのインクの吐出回数に関する情報を、前記インクジェットプリンタから取得する吐出回数情報取得手段と、
    前記単位吐出量と前記吐出回数とを乗算することにより、前記インク消費量を算出するインク消費量算出手段と、
    を備えたことを特徴とするプリンタドライバ。
  30. 前記気圧情報を入力するための設定画面を実行させるユーティリティ実行プログラムを更に備えたことを特徴とする請求項29に記載のプリンタドライバ。
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