JP2004114335A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】記録動作時においてはインクをバッファタンク5にインク導入筒8から供給し、バッファタンク5からマニホールド3、印字ヘッド2へインクを供給する。インクから分離した気泡は排出口9からポンプにより排出する。製造工程において、印字ヘッド2、マニホールド3及びバッファタンク5からなる一体のユニットに洗浄液を注入し、異物を除去する。さらにその洗浄液を除去するために、ユニットを、排出口9が最も下となる倒立姿勢に置く。インク導入筒8から高圧の空気を注入すると、バッファタンクの天井壁7aが排出口9に向けて下降する傾斜面となっていることで、バッファタンク5内の残留洗浄液を完全に排出することができる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置に係り、詳しくは、バッファタンクに貯留したインクを印字ヘッドへ供給するようにしたインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、入力信号に基づいてインクを被記録媒体に噴射して記録するインクジェット記録装置において、印字ヘッドにバッファタンクを接続したものがある。これは例えば、特許文献1に記載されているように、インクをインク供給源からチューブを介してバッファタンクに供給し、インク中に含まれる気泡をバッファタンク内で分離して印字ヘッドに供給する。さらにバッファタンク内に蓄積した気泡を、別のチューブを経て外部の廃インク溜めに排出するか、インクとともにインク供給源に回収する構成となっている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−260388号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
発明者は、バッファタンクを印字ヘッドに接続したのち、製造工程において中に混入した異物を除くために、内部に洗浄液等を圧力をもって供給し、その後、空気圧によって洗浄液を除くことを考えた。しかし、洗浄液が少量ではあるが空気の流れによってバファタンク内の角に押しやられ、残留してしまうことがわかった。さらに、この残留した洗浄液が、バッファタンクと印字ヘッドのユニット、あるいはインクジェット記録装置の輸送中の動揺で、バッファタンクからマニホールド及び印字ヘッドに流れ込み、狭い流路内で気泡をつくったり膜を張ったりする。この後、印字ヘッド内に新規にインクを充填して、記録動作を開始しようとすると、洗浄液の気泡や膜が印字ヘッドの噴射チャンネルを閉塞し、ドッド抜けを生じるという事態になっていた。
【0005】
本発明は、このような問題を解消すべくなされたものであって、洗浄後の洗浄液を確実に除去し、記録動作時に残留洗浄液によって印字ヘッドが閉塞することのないようにしたインクジェット記録装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を達成するため、請求項1に記載の発明のインクジェット記録装置は、複数の噴射チャンネルを有する印字ヘッドと、その印字ヘッドに供給するインクを貯留するバッファタンクと、そのバッファタンクと印字ヘッドとの間に位置しバッファタンクから供給されたインクを印字ヘッドの複数の噴射チャンネルに分配するマニホールドとを備え、前記印字ヘッド、マニホールド及びバッファタンクからなる一体のユニットを所定の姿勢に置いたときに、前記バッファタンクの最も下となる位置に排出口を設け、かつその姿勢においてバッファタンク内面の下となる面をその排出口に向けて下降する傾斜面に形成した。
【0007】
これにより、印字ヘッド、マニホールド及びバッファタンクからなる一体のユニットを前記所定の姿勢に置くことで、残留した洗浄液を空気圧あるいは重力等により完全に排出することを可能にする。
【0008】
上記構成において好ましくは前記ユニットが、前記印字ヘッドからインク滴を噴射する姿勢にあるとき、前記バッファタンクは、前記傾斜面を天井面として、バッファタンク内でインク中から分離した気泡を捕捉して前記排出口から排出するものである。つまり、記録動作状態において気泡を排出するための排出口を利用して、上記のように残留した洗浄液を排出することを可能にする。
【0009】
さらに上記構成において好ましくは前記ユニットが、前記印字ヘッドからインク滴を噴射する姿勢にあるとき、インク供給源から前記バッファタンクにインクを供給する第1インク流路と、前記バッファタンクの排出口から前記インク供給源にインクを回収する第2インク流路と、前記インク供給源、第1インク流路、バッファタンク及び第2インク流路の間でインクを循環させて気泡を除去するポンプとをさらに備え、記録動作状態において発生する気泡を効果的に排出することを可能にする。
【0010】
また、好ましくは前記バッファタンクは、前記ユニットが、前記印字ヘッドからインク滴を噴射する姿勢において下となる内面をほぼ平坦とし、その平坦な内面の外周から立ち上がった側面、またその平坦な内面と対向する前記傾斜面の天井面を有する。つまり、記録動作状態において、バッファタンク内に十分な量のインクを貯留し、また気泡を傾斜面の高いところに溜めて排出口からの排出を効率よく行う。一方、製造工程において洗浄後、ユニットを倒立状態として上記のように残留した洗浄液を排出することを可能にする。
【0011】
また、好ましくは前記バッファタンクは、前記ユニットが、前記印字ヘッドからインク滴を噴射する姿勢において下となる内面よりも上方へ突出した位置に前記マニホールドと連通する連通孔を開口し、かつその突出した位置にフィルタを備える。フィルタをバッファタンク内面に装着するために、その装着部分を突出した形状としたものにおいて、上記の構成により、製造工程における洗浄後、残留した洗浄液を排出することを可能にする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面にもとづいて説明する。図1に示すように、ヘッドユニット1は、複数の噴射チャンネル2aを有する印字ヘッド2と、全ての噴射チャンネルにインクを分配するマニホールド3と、さらにバッファタンク5とを、ホルダ4に取付けネジ6にて固定してユニット化したものである。
【0013】
インク供給源は、インクカートリッジ30及びサブタンク32からなる。インクカートリッジ30は可撓性のチューブ31を介してサブタンク32の底面と接続し、第1ポンプ33の駆動により、インクカートリッジ30内のインクをサブタンク32に補充供給する。サブタンク32の底面は可撓性チューブ製の第1インク流路34を通してバッファタンク5のインク流入筒8にインクを供給すべく接続している。また、可撓性チューブ製の第2インク流路35をバッファタンク5の排出口9から前記サブタンク32にインクを回収すべく接続しており、その途中部分にインク循環用ポンプ36を備えている。サブタンク32はその上面に大気開放部32aを備え、特開平11−198393号公報に記載のものと同様に、バッファタンク5から回収されるインクをサブタンク32で減速してその中に混入した気泡を分離し、大気に排出させる。
【0014】
インクカートリッジ30とサブタンク32とは、キャリッジ外の静止部分に設置されている。サブタンク32内のインク液面は印字ヘッド2の噴射チャンネルの噴射口開口面よりも低く設定し、記録動作時にはポンプ36を停止し、噴射口開口面に負圧が作用するようにしている。
【0015】
次に、印字ヘッド2について説明すると、特開2001−260388号公報等に開示されている公知の構造と同様に、下面に複数の噴射チャンネルに連通する噴射口を列状に開口し、アクチュエータの駆動により噴射口からインク滴を噴射する構成である。アクチュエータとしては、噴射チャンネルの側壁を圧電材料で構成して、その圧電材料の変形によりインクを噴射させるものの他、インクを局部的に沸騰させてその圧力で噴射させるなど公知の各種の構成が利用できる。この印字ヘッド2は、図面の紙面に対して直交する方向に2個(一方のみ図示)並列に設けている。マニホールド3は各印字ヘッド2の上面にそれぞれ接続しており、マニホールド内のマニホールド室3aが全噴射チャンネルにわたって連通するように延びている。マニホールド室3aの一端から上方に導入管12が突出し、後述するバッファタンク5の連通孔10にシール管18、18を介して接続している。マニホールド室3aの天井面3bすなわち噴射チャンネルの上端に対向する面は、導入管12に近い位置から離れるにしたがい下降するように傾斜し、マニホールド室3aの断面を小さくしている。
【0016】
バッファタンク5は、合成樹脂製の下向きに開口したケース7とそのケースの開口下面を密閉して覆う合成樹脂製の底板5aとからなる。ケース7は、天井壁7aから上下にインク流入筒8を突出した状態に設け、そのインク流入筒8の下端は底板5aの近傍にて開口している。また、天井壁7aの一側寄り部位には、インク及び気泡を排出するための排出口9を開口し、天井壁7aの内面は、図1から明らかなように、ケースの側壁がわで低く排出口9に向けて高くなるように傾斜面に形成している。この傾斜面の傾斜角度は、本インクジェット記録装置を搭載した記録装置本体(図示せず)をテーブル等の載置面に載せたときの許容される傾き角度(装置許容傾き角度)よりも大きい角度とし、記録装置本体が許容角度内で傾斜して置かれても排出口9が天井壁内面の最も高い位置にあるようにしている。この傾斜面の傾斜角度は、5度〜15度程度であり、より好ましくは10度程度とする。
【0017】
ケース7は、天井壁7aの外周からほぼまっすぐに側壁7bを垂下させ、その下端内周に、底板5aを嵌合、密着させている。底板5aはほぼ平坦な板状をなしており、側壁7bは底板5aの外周から直角に立ち上がっている状態にある。底板5aは、2個の連通孔10,10を貫通形成している。各連通孔10は、それを囲む筒状の壁を下向きに突出させ、外周2個のマニホールド3、印字ヘッド2に接続している。また、各連通孔10は底板5aの上面側(バッファタンク5の内部)に突出した突部10aに開口し、各連通孔10を覆うフィルタ11はその突部10aの上面に、熱溶着により突部10aの一部を溶かして固定してある。フィルタ11は、バッファタンク5から印字ヘッド2に供給するインクから気泡や異物を捕捉するものである。底板5aが平坦な板状であることは、フィルタ11を熱溶着する作業を容易にする。
【0018】
第1可撓性チューブ13は、一端をバッファタンク5におけるインク流入筒8に接続し、他端をキャリッジ上の基板19に設けた接続部材14に接続している。この可撓性チューブ13は前記第1インク流路34の一部を構成している。また、第2可撓性チューブ15は、一端をバッファタンク5における排出口9に接続し、他端をキャリッジ上の基板19に設けた接続部材16に接続している。この可撓性チューブ15は前記第2インク流路35の一部を構成している。バッファタンク5、第1可撓性チューブ13及び可撓性チューブ15は、キャリッジに取り付けたカバー体17により覆って保護している。
【0019】
上記印字ヘッド2から接続部材14,16までのインク流路を構成する各部材を搭載したキャリッジは、被記録媒体上の記録位置と退避位置との間を移動可能であり、退避位置において、吸引パージのための吸引キャップ37が、印字ヘッド2と対向するように位置している。吸引パージ時には、吸引キャップ37が印字ヘッド2の前面(下面)に噴射口を覆って密着し、吸引パイプ38及び吸引ポンプ39を介して廃インク溜め40にインクを排出する。
【0020】
記録装置に最初にインクカートリッジ30を搭載して印字ヘッド2にインクを充填する場合や、インクカートリッジ30を交換した場合には、まず第1ポンプ33を駆動させてサブタンク32に所定量のインクを溜める。次いで、吸引キャップ37で印字ヘッド2の噴射口を覆った状態で、インク循環用ポンプ36を駆動させてバッファタンク5内を負圧にして、サブタンク32内のインクを第1インク流路34を介して、インク流入筒8からバッファタンク5内へ供給する。その後、吸引ポンプ39を駆動させることにより、バッファタンク5内のインクを、連通孔10から導入管12、マニホールド室3aを介して、印字ヘッド2の噴射チャンネルに充填する。
【0021】
印字ヘッド2からインク滴を噴射する記録動作中は、循環ポンプ36の駆動を停止する。印字ヘッド2からのインク噴射にともない、バッファタンク5内のインクが減少すると、バッファタンク5内の圧力低下によりサブタンク3から第1インク流路34を通ってインクが補給される。バッファタンク5内には、インク流入筒8の下端がインク液面よりも下にあるようにインクが貯留されており、バッファタンク5へのインクの流入時に空気を巻き込まず、気泡の発生を極力抑えることができる。
【0022】
第1インク流路34を構成する可撓性チューブの壁面から空気がインク中に溶解し、それが時間の経過とともに気泡となってバッファタンク5内に流入する。バッファタンク5内で重力によりインクと気泡とを分離する。大部分の気泡は浮上してその天井部分に溜まる。さらに、気泡がインク中に浮遊したり、バッファタンク5の内面やフィルタ11の箇所に捕捉される等して存在するので、定期的に循環ポンプ36を所定時間だけ駆動する循環パージを実行する。
【0023】
つまり、サブタンク32→第1インク流路34→バッファタンク5→第2インク流路35→サブタンク32の循環路により、インクを循環させると、バッファタンク5内の気泡がインクとともにサブタンク32に回収される。そのインクはサブタンク32内で流速を落とし、気泡をその浮力により分離し、大気開放部32aから大気に放出する。このとき、吸引キャップ37で印字ヘッド2の噴射口を覆って、密閉状態とするが、吸引ポンプ39は作動させない。なお、印字ヘッド2における噴射チャンネルまたは噴射口がインクの乾燥等により詰まりを生じた場合に、吸引キャップ37で印字ヘッド2の噴射口を覆って、吸引ポンプ39による吸引パージにより、その詰まりを除去することができる。
【0024】
上記循環パージにおいて、バッファタンク5の天井壁7aの内面が傾斜面であり、その最も高い位置に排出口9を設けていることにより、当該バッファタンク5の内部全体がインクで満たされた状態になるとき、気泡は前記傾斜面を伝って最も高い位置の排出口9に確実に移行し、第2インク流路35を介してサブタンク32に回収され確実に排出できる。
【0025】
上記インクジェット記録装置の製造工程において、印字ヘッド2、マニホールド3及びバッファタンク5はホルダ4に一体に組み付けられ、ユニット化される。この状態において、インク流入筒8から高圧で洗浄液を注入し、内部に残留した異物を洗浄液とともに、インクジェット2の噴射口及びバッファタンク5の排出口9から除去する。この後、インク流入筒8から高圧で空気を注入して、内部に残留している洗浄液を除去する。
【0026】
洗浄液を除去する際、ユニットは図2に示すように倒立状態に置く。この状態では、排出口9がバッファタンクの最も下に位置し、かつ、天井壁7aが下となって排出口9に向けて下降する傾斜面となっている。また側壁7bは傾斜した天井壁7aから鈍角に立ち上がっている。このため、インク流入筒8から高圧で空気を注入すると、空気流は、フィルタ11の抵抗により多くの部分が底板5a、側壁7b、天井壁7aに沿って流れる。また、重力による作用も加わって、洗浄液は、底板5aと側壁7bの角、側壁7bと天井壁7aの角に滞留することなく天井壁7aの傾斜に沿って流れて排出口9から押し出される。このようにユニットを倒立状態に置くと、洗浄液の流れに対して障壁となるものがなく、流れが滞留するような角がない。唯一、排出口9と反対側のインク流入筒8と天井壁7aの角が、天井壁7aに沿って下降する洗浄液に対して障壁となるが、その幅(紙面と直交する方向の幅)は僅かであり、その幅方向の両端は側壁(紙面と平行な方向に延びる側壁7b)と間隔をおいているから、実質的な障害とならない。なお、洗浄液の除去は、空気流を用いることなく、重力の作用のみによっても行うことができることは明らかである。
【0027】
仮に、図1の記録動作状態と同じ正立状態で洗浄液の除去を行おうとすると、底板5aと側壁7bの角、底板5aと突部10aの角に、洗浄液の一部が空気流によって吹き寄せられ、連通孔10や排出口9から出ていくことができない。この残留した洗浄液が、輸送中に印字ヘッド2やマニホールド3内で気泡や膜となって、印字ヘッドの噴射チャンネルを閉塞することになるのは、前述したとおりである。
【0028】
インク流入筒8から注入した空気の一部は、フィルタ11を通って、マニホールド3及び印字ヘッド2内に流れ、そのマニホールド3及び印字ヘッド2内の洗浄液を噴射口から放出する。
【0029】
図3は、本発明の他の実施の形態を示す。この実施の形態では、バッファタンク5の天井壁7aを底板5aと平行に形成し、排出口9を直交する2つの側壁7bの角でありかつ天井壁7aと側壁7bの角に形成している。このため、前述の実施の形態のように、記録動作状態において、気泡を傾斜した天井壁7aの高いところに集めるという効果はないが、インクを循環させることによりインクとともに気泡をサブタンク32に回収するという機能は達成することができる。
【0030】
前述の実施の形態と同様に、洗浄液によって洗浄後、洗浄液を排出するには、図3に示すように、排出口9が最も下に位置するように、ユニットを水平面Hに対して倒立状態でかつ傾斜して置く。これにより、排出口9に隣接する天井壁7a及び側壁7bは、排出口9に向け下降した傾斜面となる。したがって、インク流入筒8から空気を注入すると、前述の実施の形態と同様に空気流と重力とにより、バッファタンク5内の洗浄液を排出口9から除去することができ、また、マニホールド3と印字ヘッド2内の洗浄液も除去することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1に記載の発明のインクジェット記録装置は、印字ヘッド、マニホールド及びバッファタンクからなる一体のユニットを所定の姿勢に置いたときに、前記バッファタンクの最も下となる位置に排出口を設け、かつその姿勢においてバッファタンク内面の下となる面をその排出口に向けて下降する傾斜面に形成したものであるから、製造工程においてバッファタンク内に残留した洗浄液を空気圧あるいは重力等により完全に排出することができる。したがって、従来のように、残留した洗浄液が、輸送中に印字ヘッドやマニホールド内で気泡や膜となって、印字ヘッドの噴射チャンネルを閉塞するということがなく、優れた品質の記録動作を行うことができる。
【0032】
そして、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ユニットが、印字ヘッドからインク滴を噴射する姿勢にあるとき、前記バッファタンクは、前記傾斜面を天井面として、バッファタンク内でインク中から分離した気泡を捕捉して前記排出口から排出するものであるから、記録動作状態において気泡を排出するための排出口を利用して、上記のように残留した洗浄液を排出することができ、洗浄液を排出するために特別な構成を設ける必要がなく、安価に製造することができる。
【0033】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記ユニットが、前記印字ヘッドからインク滴を噴射する姿勢にあるとき、インク供給源から前記バッファタンクにインクを供給する第1インク流路と、前記バッファタンクの排出口から前記インク供給源にインクを回収する第2インク流路と、前記インク供給源、第1インク流路、バッファタンク及び第2インク流路の間でインクを循環させて気泡を除去するポンプとをさらに備えたことで、記録動作状態において発生する気泡を効果的に排出することができる。
【0034】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記バッファタンクは、前記ユニットが、前記印字ヘッドからインク滴を噴射する姿勢において下となる内面をほぼ平坦とし、その平坦な内面の外周から立ち上がった側面、またその平坦な内面と対向する前記傾斜面の天井面を有する。つまり、記録動作状態において、バッファタンク内に十分な量のインクを貯留し、また気泡を傾斜面の高いところに溜めて排出口からの排出を効率よく行うことができる。一方、製造工程において洗浄後、ユニットを倒立状態として上記のように残留した洗浄液を排出することができる。
【0035】
請求項5に記載の発明は、請求項2から4のいずれかに記載の発明において、前記バッファタンクは、前記ユニットが、前記印字ヘッドからインク滴を噴射する姿勢において下となる内面よりも上方へ突出した位置に前記マニホールドと連通する連通孔を開口し、かつその突出した位置にフィルタを備えることで、フィルタをバッファタンク内面に装着するために、その装着部分を突出した形状としたものでも、上記の構成により、製造工程における洗浄後、残留した洗浄液を良好に排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるインクジェット記録装置の図である。
【図2】図1のインクジェット記録装置の製造工程において、洗浄液を除去する工程を示す説明図である。
【図3】他の実施の形態のインクジェット記録装置の製造工程において、洗浄液を除去する工程を示す説明図である。
【符号の説明】
2 印字ヘッド
3 マニホールド
5 バッファタンク
5a 底板
7 ケース
7a 天井壁
8 インク流入筒
9 排出口
10 連通孔
11 フィルタ
Claims (5)
- 複数の噴射チャンネルを有する印字ヘッドと、その印字ヘッドに供給するインクを貯留するバッファタンクと、そのバッファタンクと印字ヘッドとの間に位置しバッファタンクから供給されたインクを印字ヘッドの複数の噴射チャンネルに分配するマニホールドとを備え、
前記印字ヘッド、マニホールド及びバッファタンクからなる一体のユニットを所定の姿勢に置いたときに、前記バッファタンクの最も下となる位置に排出口を設け、かつその姿勢においてバッファタンク内面の下となる面をその排出口に向けて下降する傾斜面に形成したことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記ユニットが、前記印字ヘッドからインク滴を噴射する姿勢にあるとき、前記バッファタンクは、前記傾斜面を天井面として、バッファタンク内でインク中から分離した気泡を捕捉して前記排出口から排出するものであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記ユニットが、前記印字ヘッドからインク滴を噴射する姿勢にあるとき、インク供給源から前記バッファタンクにインクを供給する第1インク流路と、前記バッファタンクの排出口から前記インク供給源にインクを回収する第2インク流路と、前記インク供給源、第1インク流路、バッファタンク及び第2インク流路の間でインクを循環させて気泡を除去するポンプとをさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記バッファタンクは、前記ユニットが、前記印字ヘッドからインク滴を噴射する姿勢において下となる内面をほぼ平坦とし、その平坦な内面の外周から立ち上がった側面、またその平坦な内面と対向する前記傾斜面の天井面を有することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記バッファタンクは、前記ユニットが、前記印字ヘッドからインク滴を噴射する姿勢において下となる内面よりも上方へ突出した位置に前記マニホールドと連通する連通孔を開口し、かつその突出した位置にフィルタを備えることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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