JP2004113623A - 装身具用の装飾体襟保持具 - Google Patents

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Abstract

【課題】大きさや重さに規制されない装飾体を襟に装着可能で、好みに応じて別の装飾体に交換可能な装身具用の装飾体襟保持具を提供する。
【解決手段】布製の装飾体12には、内周縁に多数の小リング14…が配設された涙粒形状の切欠部が形成されている。襟枠11は小リング14…を介して装飾体12に挿着され、自己のばね力で首を挟持するように、ショールカラーの襟11aの首周り部に掛止される。その結果、大きさや重さに規制されない好みの装飾体12を、襟11aの裏側の全長にわたって装着することができる。別の装飾体12に変更する際には、まず小リング14…から襟枠11を抜き取り、その襟枠11を別の装飾体の小リングに挿着すればよい。こうして、好みに応じて別の装飾体に交換することができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は装身具用の装飾体襟保持具、詳しくは衣服の襟に装飾体を装着する装身具用の装飾体襟保持具に関する。
【0002】
【従来の技術】
上着の襟を飾る装身具用の装飾体襟保持具として、例えば(1) 特開平7−278902号公報の「ワイシャツ等のカラー用装身具」と、(2) 実開平6−39921号公報の「えり止め」と、(3) 実開昭62−98518号公報の「襟先飾り金具」とが知られている。
(1) の従来手段は、表面に宝石などの装飾体が固着された1対の支持部と、各支持部の裏面に配設された1対の挟持具とが一体化された本体を有し、ワイシャツなどのカラー(襟)の前面側に配された1対の開襟部を、対応する支持部と挟持具とによってそれぞれ挟持し、襟を装飾体により装飾する。
(2) の従来手段は、表面に装飾体が固着された1対の係止具を鎖により連結し、各係止具により両開襟部を係止することで、襟を装飾体により装飾する。
(3) の従来手段は、襟の先端部を包む金具本体の表側に飾り板を固着し、裏側に操作部と押さえ部とよりなる略L字状のレバーを回動自在に軸支し、この押さえ部と飾り板の裏面との間で襟を挟持することで、襟を装飾体により装飾する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの従来の装身具用の装飾体襟保持具にあっては、以下に示す問題点があった。
すなわち、(1) 〜(3) の従来手段は、何れも襟の前面側の両開襟部に、装飾体が固着された所定の係止部材を、装飾体を露出させた状態で係止する構造を採用したので、襟に装着することが可能な装飾体の大きさ、重さには限界があった。例えば、数十グラム程度の装飾体を開襟部に装着しただけで、襟が垂れて着崩れを起こしたり、薄い生地の場合には開襟部が破けたりするおそれがあった。
また、(1) 〜(3) の従来手段によれば、装飾体は所定の係止部材に固着されていた。そのため、既製の装飾体ではない装飾体、例えばオリジナルな装飾体により襟を装飾することはできなかった。
【0004】
そこで、発明者は、鋭意研究の結果、襟の首回り部に掛止され、装飾体が着脱自在に取り付けられる襟枠を備え、この襟枠がばね力により首を挟持するように襟に掛止されるか、襟枠の両端部を連結部材により着脱自在に連結して襟の首回り部に巻き付けるようにすれば、大きさや重さに規制されない好みの装飾体を任意に襟に装着することができることを知見し、この発明を完成させた。
【0005】
【発明の目的】
この発明は、大きさや重さに規制されない装飾体を襟に装着することができ、しかも好みに応じて別の装飾体に交換することができる装身具用の装飾体襟保持具を提供することを、その目的としている。
また、この発明は、襟枠による首の締め付け感を緩和することができ、しかも、襟枠が位置ずれしにくい装身具用の装飾体襟保持具を提供することを、その目的としている。
さらに、この発明は、襟の周辺から離れた位置に装飾体を配置することができる装身具用の装飾体襟保持具を提供することを、その目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、襟の首回り部に掛止され、装飾体が着脱自在に取り付けられる襟枠を備えた装身具用の装飾体襟保持具であって、前記襟枠は、ばね力により首を挟持するように襟に掛止される装身具用の装飾体襟保持具である。襟の種類は限定されない。例えば、スタンドカラー,テーラーカラー,シャツカラー,ステンカラー,ショールカラー,オープンカラー,セーラーカラー,フラットカラー,詰め襟,タートルネックなどを採用することができる。
襟の首回り部とは、襟くび(首の後ろの部分)を含む首回りの部分をいう。例えば、テーラーカラーやショールカラーの前部のように、大きく開いた胸元に配置される部分は除く。
装飾体の素材、形状、大きさなどは限定されない。例えば、生花,造花,ベル,旗,ちょうちん,のれん,びん,缶,時計,美術品,工芸品などを採用することができる。
【0007】
装飾体は、襟枠を介して、襟に直接取り付けてもよい。または、襟枠から分岐された分岐枠により間接的に取り付けてもよい。
また、装飾体は、使用者の前方に向けてもよいし、上方に向けてもよい。さらには、使用者の後方または下方に向けてもよい。
装飾体の襟枠に対する掛止構造は限定されない。
襟枠は、襟の内側に取り付けてもよい。または、襟の外側に取り付けてもよい。
襟枠にばね力を付与する方法としては、例えば襟枠自体をばね材で設ける方法、襟枠にばね材を取り付ける方法などを採用することができる。ばね材としては、例えばコイルばね,線状のばねなどの一般的なばね材が挙げられる。その他、ゴムや弾性を有する各種の軟質合成樹脂などでもよい。要は、そのばね力により、首を挟持するように襟に掛止できればよい。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記襟枠の少なくとも内周部に、緩衝部材を設けた請求項1に記載の装身具用の装飾体襟保持具である。
緩衝部材の種類は限定されない。例えば、ゴム、各種の軟質合成樹脂(軟質ピリプロピレン,軟質ポリエチレンなど)を採用することができる。軟質合成樹脂には、発泡性の合成樹脂を含む。
襟枠における緩衝部材の設置範囲は限定されない。
【0009】
請求項3に記載の発明は、前記襟枠には、前記襟の周辺から離れた位置に装飾体を配置する分岐枠が突設された請求項1または請求項2に記載の装身具用の装飾体襟保持具である。
分岐枠は、襟枠と一体的に形成してもよい。または別体で形成してもよい。分岐枠の素材は限定されない。襟枠と同じ素材でも別の素材でもよい。分岐枠の長さ、太さなどは限定されない。
【0010】
請求項4に記載の発明は、前記装飾体を、身体の一部およびまたは衣服の一部に補助的に掛止する掛止補助部材が取り付けられた請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載の装身具用の装飾体襟保持具である。
身体の一部としては、例えば肩、腕、頭、耳、首、胸、背中などが挙げられる。
衣服の一部としては、例えば上着の身ごろなどが挙げられる。
掛止補助部材は、装飾体と一体的に形成してもよい。または別体でもよい。
掛止補助部材は身体の一部に掛止してもよい。または衣服の一部に掛止してもよい。さらには、身体の一部と衣服の一部とにそれぞれ掛止してもよい。
掛止補助部材の素材、形状、大きさなどは限定されない。
【0011】
請求項5に記載の発明は、襟の首回り部に掛止され、装飾体が着脱自在に取り付けられる襟枠を備えた装身具用の装飾体襟保持具であって、前記襟枠は弾性または可撓性を有し、その両端部を連結部材により着脱自在に連結することで、前記首回り部に巻き付け状態で掛止される装身具用の装飾体襟保持具である。
ここでいう襟枠としては、例えばばね力により首を挟持するように襟に掛止される弾性部材からなるものを採用することができる。その他、可撓性を有する部材からなるものでもよい。
連結部材の素材、形状、大きさなどは限定されない。例えば、各種の合成樹脂製の連結ボール,任意形状を有する合成樹脂製の連結ブロックなどを採用することができる。
【0012】
請求項6に記載の発明は、前記襟枠の少なくとも内周部に、緩衝部材を設けた請求項5に記載の装身具用の装飾体襟保持具である。
【0013】
請求項7に記載の発明は、前記襟枠には、前記襟の周辺から離れた位置に装飾体を配置する分岐枠が突設された請求項5または請求項6に記載の装身具用の装飾体襟保持具である。
【0014】
請求項8に記載の発明は、前記装飾体を、身体の一部およびまたは衣服の一部に補助的に掛止する掛止補助部材が取り付けられた請求項5〜請求項7のうち、何れか1項に記載の装身具用の装飾体襟保持具である。
【0015】
【作用】
請求項1の発明または請求項5の発明によれば、弾性を有する襟枠が自己のばね力によって首を挟持するように襟の首周り部に掛止されるか、弾性または可撓性を有する襟枠を首回り部に巻き付けた後、襟枠の両端部を連結部材によって着脱自在に連結する。これにより、大きさや重さに規制されない好みの装飾体を、襟の首周り部に装着することができる。
【0016】
特に、請求項2および請求項6の発明によれば、襟枠の少なくとも内周部に緩衝部材を設けたので、襟枠による首の締め付け感が緩和される。しかも、襟枠が首周り部にフィットする。そのため、この緩衝部材が滑り止めとなり、首を動かしても襟枠が位置ずれしにくい。
【0017】
また、請求項3および請求項7の発明によれば、襟枠に突設された分岐枠に装飾体を取り付ける。これにより、襟の周辺から離れた位置に装飾体を配置することができる。
【0018】
さらに、請求項4および請求項8の発明によれば、襟枠とは別に、掛止補助部材によって装飾体を身体の一部およびまたは衣服の一部に補助的に掛止する。これにより、例えば大きくて重い装飾体でも、安定して襟に装着することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、この発明の実施例を説明する。まず、図1〜図3を参照して第1の実施例を説明する。
図1〜図3において10は、この発明の第1の実施例の装身具用の装飾体襟保持具(以下、装飾体襟保持具)で、この装飾体襟保持具10は、上着11の首回り部を含む襟11aに掛止され、装飾体12が着脱自在に取り付けられる襟枠13を備えている。
上着11は婦人用で、襟11aの種類はショールカラーである。装飾体12は、展開視して矩形状の装飾布で、その長辺は使用者の胸元から背中の肩部まで達する長さを有している。装飾体12には、その前縁の中間部から後端部付近の領域にかけて、展開視して涙粒形状を有する切欠部が形成されている。切欠部の内周縁には、全長にわたって所定ピッチで多数個の小リング14…が配設されている。各小リング14…には、涙粒形状に湾曲された1本の細いピアノ線からなる襟枠13が内挿されている。この襟枠13は、襟11aの略全長の長さを有している。
【0020】
第1の実施例の装飾体襟保持具10の使用時には、まずばね力に抗して襟枠13の両端部を外方に開く。次に、開口された襟枠13を使用者の背中側から襟11aの裏側の全長にわたって差し込む。これにより、襟枠13が自己のばね力によって、使用者の首回り部を挟持するように襟11aの裏側に掛止される。こうして、布製の装飾体12により、使用者の胸元から背中の肩部までが飾られる。ここでいう襟11aの裏側とは、上着11の裏地側ではなく、前身ごろと対峙する裏襟の側を意味する。したがって、使用中、襟枠13は使用者の首に接しない。
別の装飾体に交換する際には小リング14…から襟枠13を抜き取り、別の装飾体の小リングに襟枠13を挿着すればよい。
このように、襟枠13が自己のばね力により首を挟持するように襟11aの首周り部に掛止されるので、大きさや重さに規制されない好みの装飾体12を、襟11aの首周り部に装着することができる。しかも、装飾体12を襟11aに装着する際、従来のようにピンを襟に刺したり、ばね力が大きいピンチなどで襟を挟んだりしない。そのため、襟11aを傷めにくい。また、襟枠13が襟11aの略全長の長さを有しているため、大判の布製の装飾体12でもその自重により肩から滑り落ちにくい。
【0021】
次に、図4および図5を参照し、この発明の第2の実施例を説明する。
第2の実施例の装飾体襟保持具20の特徴は、テーラーカラーの襟11bの首回り部の裏側だけに襟枠13Aが掛止され、襟枠13Aの両端部が襟11bの外まで屈曲し、各屈曲部の先端に造花製の装飾体12A,12Aがそれぞれ着脱自在に取り付けられた点である。
襟枠13Aの両端部の屈曲角度は、それぞれ略50度である。
装飾体12A,12Aが軽量であるので、このように襟枠13Aが襟11bの首回り部の裏側だけに掛止されるものでも、十分に装飾体12A,12Aを襟11bに掛止することができる。また、襟11bの外まで屈曲した襟枠13Aの両端部に2つの装飾体12A,12Aを、図示しない掛止用のフックに掛止することで取り付けたので、これらの装飾体12A,12Aにより、襟11bの前部の両側をそれぞれ飾ることができる。
装飾体12A,12Aの交換時には、襟枠13Aの両端部から装飾体12A,12Aを取り外し、別種類の1対の装飾体をフックを介して襟枠13Aの両端部にそれぞれ取り付ければよい。
その他の構造、作用、効果は第1の実施例より推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
【0022】
図6には、この発明の第3の実施例を示す。
第3の実施例の装飾体襟保持具30の特徴は、テーラーカラーの襟11bの略全長の長さを有する襟枠13Bの一端部を延長し、この延長部分を外方に折り返すとともに、螺旋状に屈曲させて螺旋部13aを形成した点である。
螺旋部13aは、大輪の造花製である装飾体12Bの茎が着脱自在に挿入される。装飾体12Bは襟11bの前部を飾る。
このように、襟11bの略全長の長さを有する襟枠13Bの一端部を延長し、その延長部分を折り返して得られた螺旋部13aに装飾体12Bを着脱自在に取り付けたので、好みに合わせて選ばれた大型の装飾体12Bを、胸元に安定して装着することができる。
その他の構造、作用、効果は第1の実施例より推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
【0023】
図7には、この発明の第4の実施例を示す。
第4の実施例の装飾体襟保持具40の特徴は、テーラーカラーの襟11bの首回り部の裏側だけに襟枠13Cが掛止され、襟枠13Cの両端部が襟11bの外まで屈曲し、各屈曲部の先端部をそれぞれ延長し、両延長部分に雷形状の装飾体12C,12Cをそれぞれ形成した点である。
両装飾体12C,12Cは、襟11bの両端部をそれぞれ装飾する。
その他の構造、作用、効果は第2の実施例より推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
【0024】
図8には、この発明の第5の実施例を示す。
第5の実施例の装飾体襟保持具50の特徴は、ショールカラーの襟11aの裏側全体に襟枠13Dが掛止され、襟枠13Dの長さ方向の中間部、言い換えれば襟くびとの対峙部分に、ミニチュア化されたランドセルである装飾体12Dを、フック51を介して掛止した点である。
ランドセルはミニチュアでも造花などより重い。その対策として、襟枠13Dの両端を外方に屈曲し、1対の屈曲部13b,13bをそれぞれ形成する。使用時には、両屈曲部13b,13bと襟枠13Dの両端部付近との間で、襟11aの両端を内外方向から挟持する。これにより、装飾体12Dの自重で装飾体12Dが襟枠13Dとともに、ずれ落ちるのを防ぐことができる。
その他の構造、作用、効果は第1の実施例より推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
【0025】
図9および図10には、この発明の第6の実施例を示す。
第6の実施例の装飾体襟保持具60では、テーラーカラーの襟11bの裏側全体に襟枠13Eが掛止され、襟枠13Eの一端部が延長され、その延長部13cが略襟枠13Eの全長にわたって折り返されている。延長部13cは、襟枠13Eの他端付近まで達したところで、脇下に向かって略90度の角度で屈曲される。この屈曲部が、襟11bの周辺から離れた位置に装飾体12Eを配置する分岐枠13dとなる。装飾体12Eは大型の時計である。装飾体12Eは、裏面に突設されたフック12aを介して、分岐枠13dの中間部に掛止される。分岐枠13dの先端には小さなフック部が形成されている。フック部には、肩に通されたリング形状を有する掛止補助部材13eの下端部が掛止されている。掛止補助部材13eは、重い装飾体12Eを補助的に肩に掛止する。
図11には、時計の装飾体12Eに代えて一輪挿しの装飾体12Fを分岐枠13dに掛止した例を示す。
【0026】
このように、襟枠13Eに突設された分岐枠13dに装飾体12Eを取り付けるので、襟11bの周辺から離れた位置に装飾体12Eを配置することができる。また、襟枠13Eとは別に、掛止補助部材13eによって装飾体12Eを肩に補助的に掛止するので、大型で重い時計でも安定して襟11bに装着することができる。
その他の構造、作用、効果は第1の実施例より推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
【0027】
図12および図13には、この発明の第7の実施例を示す。
第7の実施例の装飾体襟保持具70では、ショールカラーの襟11aの裏側全体に襟枠13Gが掛止され、襟枠13Gの一端部が延長され、その延長部13cが襟枠13Gに沿って折り返されている。延長部13cは、襟枠13Gの他端付近まで達したところで、胸のポケット11dに向かって略90度の角度で屈曲される。この屈曲部が分岐枠13dとなる。装飾体12Gはミニチュア化されたバスケットボールのゴール板である。装飾体12Gは、ポケット11dに入れて保持される。ポケット11dを利用するので、装飾体12Gの安定性が高まる。
分岐枠13dの元部には凹み13fが形成され、正確な屈曲位置で簡単に屈曲できるようになっている。襟枠13Gの折り返し部分には、襟枠13Gと分岐枠13dとに一括して挿着される環止め71が取り付けられている。装飾体襟保持具70を外す際には、装飾体12Gをポケット11dから抜き取るとともに、分岐枠13dから外す。次いで、屈曲した分岐枠13dを伸ばし、環止め71を分岐枠13dの位置まで摺動させる。これにより、重いゴール板の装飾体12Gであっても、取り扱い中、自重で分岐枠13dが凹み13fを中心にして屈曲しにくい。
その他の構造、作用、効果は第1の実施例より推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
【0028】
図14および図15には、この発明の第8の実施例を示す。
第8の実施例の装飾体襟保持具80では、襟11bの裏側全体に襟枠13Hが掛止され、襟枠13Hの襟くびとの対峙部分に、両肩に向かって延びる分岐枠13d,13dをそれぞれ連結されている。分岐枠13d,13dの各先端には、対応する肩の頂上部を挟持する小さなフック部13g,13gがそれぞれ形成されている。分岐枠13d,13dの両端部には、ミニチュア化された旗である1対の装飾体12H,12Hが立設されている。また、分岐枠13d,13dの両端部には、肩に通されたリング形状を有する掛止補助部材13e,13eの上端部が掛止されている。掛止補助部材13e,13eは、分岐枠13d,13dの振れを防ぐとともに、重い装飾体12Hを補助的に肩に掛止する。フック部13g,13gおよび掛止補助部材13e,13eにより、1対のミニチュア化された旗製の装飾体12H,12Hを、両肩の上にしっかりと固定することができる。また、フック部13g,13gにゴム製などのずれ止めを取り付ければ、装飾体12H,12Hがよりずれにくい。
その他の構造、作用、効果は第1の実施例より推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
【0029】
図16には、この発明の第9の実施例を示す。
第9の実施例の装飾体襟保持具90では、外周面にずれ止め用の植毛部13hが固着された襟枠13Iを有し、襟枠13Iの襟くびとの対峙部分に、一方の肩に向かって延びる分岐枠13dが連結されている。分岐枠13dの先端部には、肩上に配置される立体アートである装飾体12Iが一体形成されている。また、分岐枠13dの先端には小さなフック部13iが形成されている。このフック部13iには、リング形状の掛止補助部材13eの上端部が掛止されている。
襟枠13Iの外周面に植毛部13hを固着したので、大きな装飾体12Iであっても、装飾体12Iの重さで襟枠13Iが襟11bから抜けにくい。
その他の構造、作用、効果は第1の実施例より推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
【0030】
図17および図18には、この発明の第10の実施例を示す。
第10の実施例の装飾体襟保持具100では、タートルネックの襟11cに、螺旋状に巻き付けられる襟枠13Jを有し、襟枠13Jの上端部を延長して分岐枠13dを一体形成している。分岐枠13dの先端部には、小鳥の模型である装飾体12Jが固定されている。分岐枠13dの先端には小さなフック部が形成されている。このフック部には、大径なリング形状の掛止補助部材13eの上端部が掛止されている。襟枠13Jの元部には、ゴム製の滑り止めが固着されている。
使用時には、襟枠13Jを広げて頭から被り、これをタートルネックの襟11cに外方から巻き付ける。その後、フック部に掛止補助部材13eを掛止し、装飾体12Jを肩の上方に固定する。
その他の構造、作用、効果は第1の実施例より推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
【0031】
図19〜図21には、この発明の第11の実施例を示す。
第11の実施例の装飾体襟保持具110では、襟11aの裏側全体に襟枠13Kが掛止され、襟枠13Kの一端部を襟くびとの対峙部分まで延長し、その先になだらかなに湾曲した分岐枠13dが一体形成されている。分岐枠13dの先端部には、小型の提灯である装飾体12Kが固定されている。装飾体12Kの下端部には図示しない小さなフック部が形成されている。フック部には、肩に通された掛止補助部材13eの上端部が掛止されている。
襟枠13Kの両端部には、外方に屈曲した1対の屈曲部13j,13jがそれぞれ形成されている。使用時には、両屈曲部13j,13jと襟枠13Kの両端部付近との間で、襟11aの両端を内外方向から挟持することで、装飾体12Kの自重による襟枠13Kのずれを防止することができる。
その他の構造、作用、効果は第1の実施例より推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
【0032】
図22〜図24には、この発明の第12の実施例を示す。
第12の実施例の装飾体襟保持具120では、タートルネックの襟11cに前方向から掛止されるリング形状の襟枠13Lを有し、襟枠13Lの両端部を延長して両側の耳の裏まで達する分岐枠13d,13dが一体形成されている。両分岐枠13d,13dの先端部には、耳たぶの付け根の裏に存在する凹みに当てがわれる小玉121,121がそれぞれ固着されている。両小玉121,121は、ゴム製のずれ止め121a,121aによって被われている。また、両小玉121,121には、なだらかに円弧を描く1対の装飾紐である装飾体12L,12Lがそれぞれ垂れ下がっている。小玉121,121に加えて、耳たぶに掛止される小型のクリップ122,122を使用すれば、装飾体12L,12Lの耳たぶからの位置ずれを確実に防ぐことができる。
その他の構造、作用、効果は第1の実施例より推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
【0033】
図25および図26には、この発明の第13の実施例を示す。
第13の実施例の装飾体襟保持具130では、タートルネックの襟11cに螺旋状の襟枠13Mを巻き付け、襟枠13Mの上端部を延長して一方の耳まで達する分岐枠13dが一体形成されている。分岐枠13dの先端部には、短尺な連結キャップ131を介して、片耳に被せられた装飾体12Mの線状の連結部が連結されている。装飾体12Mは、ピアノ線を椀型のような立体的な渦巻き形状に湾曲させたベース体132と、このベース体132を外方から被う伸縮自在なネット133とを有している。連結キャップ131は、ベース体132の外側の端部に固着されている。
使用時には、襟枠13Mを襟11cに巻き付け、片方の耳に装飾体12Mを被せる。そして、連結キャップ131を介して、ベース体132と分岐枠13dとを連結する。
このように、分岐枠13dを介して、耳を被う大きな装飾体12Mであってもしっかりと耳に固定することができる。
その他の構造、作用、効果は第1の実施例より推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
【0034】
図27および図28には、この発明の第14の実施例を示す。
第14の実施例の装飾体襟保持具140では、シャツカラーの襟11dの裏側の略全体に、U字形状を有するピアノ線製の襟枠13Pが挿入されている。ピアノ線に代えて可撓性の部材でもよい。襟枠13Pの内周面には、首の締め付け感を和らげる発泡性合成樹脂製の緩衝部材143が固着されている。襟枠13Pの両端部は外方に屈曲され、連結ボール141の図示しない小穴に着脱自在に挿着されている。連結ボール141には、顎下の凹みまで延びる分岐枠13dが突設されている。分岐枠13dの先端には、顎下の凹みに当てがわれる小玉142が固着されている。小玉142の外周面は、ずれ止め用のゴムで被われている。また、小玉142には、下端に飾り玉が固着された短尺な金属紐である装飾体12Pが吊下されている。
使用時には、襟11dの裏側に襟枠13Pを挿入し、U字形状の襟枠13Pがリンク形状になるように襟枠13Pの両端部を引き寄せ、その後、両端部を重ね合わせ、これらを連結ボール141により連結する。
顎下という新しい装飾位置に、違和感が少なく、装飾体12Pを配置することができる。
その他の構造、作用、効果は第1の実施例より推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
【0035】
図29には、この発明の第15の実施例を示す。
第15の実施例の装飾体襟保持具150では、タートルネックの襟11cに環状の襟枠13Qを掛止し、連結キャップ131を介して、首にゆとりを持って巻き付けられる螺旋形状の装飾体12Qが、襟枠13Qに着脱自在に連結されている。襟枠13Qは、1本の太い鋼線をリング形状に湾曲させたもので、繋ぎ目に隙間が形成されている。太い鋼線であるため、湾曲の自由度は小さい。襟枠13Qの両端部にはフック13m,13mが形成されている。
使用時には、襟枠13Qの両端部を握って両外方向に引く。すると、繋ぎ目が広がって襟11cに襟枠13Qを着脱可能になる。襟枠13Qを襟11cに装着した後、両フック13m,13mをゴムなどの弾性体からなる連結リング(連結部材)151に掛止する。これにより、首に巻き付くように襟枠13Qが襟11cに掛止される。
その他の構造、作用、効果は第1の実施例より推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
【0036】
図30および図31には、この発明の第16の実施例を示す。
第16の実施例の装飾体襟保持具160では、シャツカラーの襟11dの裏側の略全体に、環状の襟枠13Rが着脱自在に内挿されている。襟枠13Rは、1本の太い鋼線をリング形状に湾曲させたものである。襟枠13Rの両端部は、若干重なっている。襟11dの両開襟部の間には、下方に向かって徐々に先細り化した略三角形状を有する連結ブロック161が配置されている。連結ブロック161の上端部には、1対の貫通孔が形成されている。使用時、襟枠13Rが貫通孔の一方に遊挿され、他方の貫通孔に大径な装飾リングである装飾体12Rが遊挿されている。
その他の構造、作用、効果は第1の実施例より推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
【0037】
【発明の効果】
請求項1の発明または請求項5の発明によれば、弾性を有する襟枠が自己のばね力によって首を挟持するように襟の首周り部に掛止されるか、弾性または可撓性を有する襟枠を首回り部に巻き付けた後、襟枠の両端部を連結部材によって着脱自在に連結するので、大きさや重さに規制されない好みの装飾体を、襟の首周り部に装着することができる。
【0038】
特に、請求項2および請求項6の発明によれば、襟枠の少なくとも内周部に緩衝部材を設けたので、襟枠による首の締め付け力が緩和される。しかも、襟枠が首周り部にフィットするので、緩衝部材が滑り止めの機能を果たし、首を動かしても襟枠が位置ずれしにくい。
【0039】
また、請求項3および請求項7の発明によれば、襟枠に突設された分岐枠に装飾体を取り付けるので、襟の周辺から離れた位置に装飾体を配置することができる。
【0040】
さらに、請求項4および請求項8の発明によれば、襟枠とは別に、掛止補助部材により装飾体を身体の一部およびまたは衣服の一部に補助的に掛止するので、装飾体の重さや大きさに拘わりなく、より以上に安定的に装飾体を襟に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す正面図である。
【図2】(a)は、この発明の第1の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の展開図である。
(b)は、図2(a)の要部拡大図である。
【図3】この発明の第1の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す背面図である。
【図4】この発明の第2の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す正面図である。
【図5】この発明の第2の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の平面図である。
【図6】(a)は、この発明の第3の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す正面図である。
(b)は、図6(a)の要部拡大図である。
【図7】この発明の第4の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す正面図である。
【図8】(a)は、この発明の第5の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す側面図である。
(b)は、装飾体の側面図である。
(c)は、図8(a)の一部断面図を含む要部拡大図である。
【図9】(a)は、この発明の第6の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す正面図である。
(b)は、装飾体の側面図である。
【図10】この発明の第6の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具を示す正面図である。
【図11】(a)は、この発明の第6の実施例に係る別の装飾体が取り付けられた装身具用の装飾体襟保持具を示す正面図である。
(b)は、別の装飾体の側面図である。
【図12】この発明の第7の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す正面図である。
【図13】(a)は、この発明の第7の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す一部断面図を含む要部拡大正面図である。
(b)は、この発明の第7の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用方法を説明する要部拡大断面図である。
(c)は、この発明の第7の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す要部拡大断面図である。
【図14】(a)は、この発明の第8の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す正面図である。
(b)は、図14(a)の要部拡大図である。
【図15】この発明の第8の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の正面図である。
【図16】(a)は、この発明の第9の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す正面図である。
(b)は、図16(a)の要部を側面視した図である。
(c)は、図16(a)の他の要部の拡大図である。
【図17】この発明の第10の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す正面図である。
【図18】この発明の第10の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す背面図である。
【図19】この発明の第11の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す正面図である。
【図20】この発明の第11の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の平面図である。
【図21】この発明の第11の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す背面図である。
【図22】この発明の第12の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す側面図である。
【図23】(a)は、この発明の第12の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の斜視図である。
(b)は、図22の一部断面図を含む要部拡大図である。
【図24】(a)は、この発明の第12の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態における要部拡大正面図である。
(b)は、この発明の第12の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態における要部拡大断面図である。
【図25】(a)は、この発明の第13の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す側面図である。
(b)は、この発明の第13の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の一部破断図を含む要部拡大正面図である。
(c)は、図25(b)の要部拡大断面図である。
【図26】(a)は、この発明の第13の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す一部断面図を含む背面図である。
(b)は、図26(a)の要部拡大図である。
【図27】この発明の第14の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す側面図である。
【図28】この発明の第14の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の平面図である。
【図29】(a)は、この発明の第15の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す側面図である。
(b)は、この発明の第15の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の装飾体を連結している状態を示す一部断面図を含む要部側面図である。
【図30】この発明の第16の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す正面図である。
【図31】この発明の第16の実施例に係る装身具用の装飾体襟保持具の使用状態を示す側面図である。
【符号の説明】
10,20,30,40,50,60,70 装身具用の装飾体襟保持具、
80,90,100,110,120 装身具用の装飾体襟保持具、
130,140,150,160 装身具用の装飾体襟保持具、
11a〜11d 襟、
12,12A〜12R 装飾体、
13,13A〜13R 襟枠、
131 緩衝部材、
13d 分岐枠、
13e 掛止補助部材、
151 連結リング(連結部材)。

Claims (8)

  1. 襟の首回り部に掛止され、装飾体が着脱自在に取り付けられる襟枠を備えた装身具用の装飾体襟保持具であって、
    前記襟枠は、ばね力により首を挟持するように襟に掛止される装身具用の装飾体襟保持具。
  2. 前記襟枠の少なくとも内周部に、緩衝部材を設けた請求項1に記載の装身具用の装飾体襟保持具。
  3. 前記襟枠には、前記襟の周辺から離れた位置に装飾体を配置する分岐枠が突設された請求項1または請求項2に記載の装身具用の装飾体襟保持具。
  4. 前記装飾体を、身体の一部およびまたは衣服の一部に補助的に掛止する掛止補助部材が取り付けられた請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載の装身具用の装飾体襟保持具。
  5. 襟の首回り部に掛止され、装飾体が着脱自在に取り付けられる襟枠を備えた装身具用の装飾体襟保持具であって、
    前記襟枠は弾性または可撓性を有し、その両端部を連結部材により着脱自在に連結することで、前記首回り部に巻き付け状態で掛止される装身具用の装飾体襟保持具。
  6. 前記襟枠の少なくとも内周部に、緩衝部材を設けた請求項5に記載の装身具用の装飾体襟保持具。
  7. 前記襟枠には、前記襟の周辺から離れた位置に装飾体を配置する分岐枠が突設された請求項5または請求項6に記載の装身具用の装飾体襟保持具。
  8. 前記装飾体を、身体の一部およびまたは衣服の一部に補助的に掛止する掛止補助部材が取り付けられた請求項5〜請求項7のうち、何れか1項に記載の装身具用の装飾体襟保持具。
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