JP2004113618A - 生体信号検出装置及びそれを利用した睡眠測定装置 - Google Patents

生体信号検出装置及びそれを利用した睡眠測定装置 Download PDF

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Abstract

【解決手段】生体信号検出装置は、受圧膜によって互いに仕切られた空気室と非圧縮性流動体室とを有し、空気室には、圧力センサの受圧部が配置され、非圧縮性流動体室には、生体の変位に応じた圧力変動を前記受圧膜を介して空気室に伝達する非圧縮性流動体が充填され、圧力センサは、空気室における圧力変動に応じて生体の変位に応じた信号出力を発生し、圧力センサに伝達する周波数特性は、受圧膜と空気室のパラメータによって設定される。この生体信号検出装置を利用した睡眠測定装置も提供される。
【効果】本発明の生体信号検出装置によれば、圧力変化を受ける受圧膜と圧力センサの空気室とからなるため、信号分離をセンサ部で行うことができ、従来のように電気回路側での信号分離の処理を削減することが可能となる。
【選択図】     図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体信号検出装置およびそれを利用した睡眠測定装置に関するものであり、より詳細に述べるならば、睡眠中の生体情報を検出する技術に関するものであり、更には、無拘束、無侵襲で睡眠中の呼吸、脈拍といった生体信号を高精度に検出し、睡眠の状態を総合的に判断する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
マットを利用して無拘束、無侵襲で脈拍を測定する特許については、既に多数、出願されている。例えば、空気が封入されたエアマットを利用して生体情報を検出し、被験者の睡眠段階の推移を判定したり、各睡眠段階の時間を算出したりすることが可能な睡眠深さ判定方法および判定装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−215号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、実際にエアマットを用いて実験を行うと、室内の空気の流動(エアコンプレッサやドアの開閉)、周りの機器の振動といった要因に対してマット内のエアが敏感に反応するため、非常に外乱に弱い構造である。そのため検出された生体信号から、例えば、脈拍といった特定の信号を取り出すには信号処理の段階で多段フィルタを設けたり、計算によって信号分離を行う必要があった。これらを行うにはフィルタ回路やマイコンを用いなければならず、回路規模の増大や高速度のマイコンを用いるとコストアップになっている。
【0005】
本発明は、このような従来の問題点を解消しうるような生体信号検出装置およびそれを利用した睡眠測定装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の一つの観点によれば、受圧膜によって互いに仕切られた空気室と非圧縮性流動体室とを有しており、前記空気室には、圧力センサの受圧部が配置され、前記非圧縮性流動体室には、生体の変位に応じた圧力変動を前記受圧膜を介して前記空気室に伝達する非圧縮性流動体が充填されており、前記センサは、前記空気室における圧力変動に応じて前記生体の変位に応じた信号出力を発生し、前記センサに伝達する周波数特性は、前記受圧膜と前記空気室のパラメータによって、設定されることを特徴とする生体信号検出装置が提供される。
【0007】
本発明の一つの実施の形態によれば、前記センサの受圧部は、前記空気室の前記受圧膜とは反対側の端面に配置されており、前記非圧縮性流動体室の前記受圧膜とは反対側の端面は、前記非圧縮性流動体と同じ流動体を充填したマットと連通しうるものとされている。
【0008】
本発明の別の実施の形態によれば、前記受圧膜の膜厚を厚くすることにより、信号の低周波成分をカットするようにする。
【0009】
本発明の更に別の実施の形態によれば、前記受圧膜の硬さをH、厚さをDとしたとき、センサの出力信号のカットオフ周波数を
fc={2π/(aH+bD)}−1
(但し、a,bは係数)
で算出する。
【0010】
本発明の更に別の実施の形態によれば、前記受圧膜の硬さをH、厚さをDとしたとき、フィルタの次数を
次数=a×(H×D)+b×H+c×D+d
(但し、H:受圧膜の硬さ、D:受圧膜の厚さ、a,b,c,d:係数)
によって算出する。
【0011】
本発明の更に別の実施の形態によれば、前記受圧膜の硬さをH、厚さをDとしたとき、センサからの出力レベルである絶対感度dB20Hzを
dB20Hz=a×(H×D)+b×H+c×D+d
(但し、a,b,c,dは係数)
によって算出する。
【0012】
本発明の更に別の実施の形態によれば、前記空気室の容積を小さくすることにより、信号の低周波成分をカットするようにする。
【0013】
本発明の更に別の実施の形態によれば、前記空気室の容積をVとしたとき、センサの出力信号のカットオフ周波数fcを、
fc(Hz)=1/(2πaV)
(但し、Vは空気室容積(mm),aは係数)
によって算出する。
【0014】
本発明の更に別の実施の形態によれば、前記空気室の容積をVとしたとき、センサからの出力レベルである絶対感度dB20Hzを
dB20Hz=aV+b
(但し、Vは空気室容積(mm),a,bは係数)
によって算出する。
【0015】
本発明の別の観点によれば、被験者が就寝体勢をとることができる寝床手段と、該寝床手段に関連付けられ被験者の生体信号を検出する生体信号検出手段と、該生体信号検出手段によって検出された生体信号から被験者の睡眠に関する指標を演算する演算手段とを備えており、前記生体信号検出手段は、受圧膜によって互いに仕切られた空気室と非圧縮性流動体室とを有しており、前記空気室には、圧力センサの受圧部が配置され、前記非圧縮性流動体室には、生体の変位に応じた圧力変動を前記受圧膜を介して前記空気室に伝達する非圧縮性流動体が充填されており、前記センサは、前記空気室における圧力変動に応じて前記生体の変位に応じた信号出力を発生し、前記センサに伝達する周波数特性は、前記受圧膜と前記空気室のパラメータによって、設定され、前記寝床手段は、前記非圧縮性流動体と同じ流動体にて被験者の変位を前記生体の変位として前記生体信号検出手段の非圧縮性流動体室へと伝達しうる構造とされていることを特徴とする睡眠測定装置が提供される。
【0016】
本発明の一つの実施の形態によれば、前記演算手段で演算される被験者の睡眠に関する指標はレム睡眠とノンレム睡眠の周期である。
本発明の別の実施の形態によれば、前記演算手段で演算される被験者の睡眠に関する指標は睡眠段階の深さに応じたレベルの出現率である。
【0017】
本発明の更に別の実施の形態によれば、前記演算手段で演算される被験者の睡眠に関する指標は全睡眠時間から中途覚醒時間をひいた実質の睡眠時間または睡眠効率である。
本発明の更に別の実施の形態によれば、前記演算手段で演算される被験者の睡眠に関する指標は理論的な睡眠時間と実質の睡眠時間とから算出される睡眠時間一致度である。
【0018】
本発明の更に別の実施の形態によれば、前記演算手段で演算される被験者の睡眠に関する指標は無呼吸に関するものである。
本発明の更に別の実施の形態によれば、前記演算手段で演算される被験者の睡眠に関する指標は小型端末により計測される生活パターン及び/または日中の活動状態に関するものである。
【0019】
本発明の更に別の実施の形態によれば、前記小型端末により計測される被験者の睡眠に関する指標を送受信が可能な構成である。
本発明の更に別の実施の形態によれば、前記演算手段は、被験者の睡眠に関する複数の指標から点数によって評価する。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面に基づいて、本発明の実施例について本発明をより詳細に説明する。
【0021】
先ず、本発明による生体信号検出装置について説明する。本発明の生体信号検出装置では、マットの封入物を非圧縮性の流動体とし、このマット内の流動体の移動による圧力変化を圧力センサにより検出し、この信号出力を信号処理・演算処理することにより被験者の脈拍、呼吸、体動といった生体パラメータを高精度に算出する。ここで、非圧縮性の流動体とは一般の液体(水や油など)を指し、ここでは特に、ウォーター(水)を例に挙げて説明する。
【0022】
図1は、従来のエアマットを用い、図2はウォーターマットを用いて被験者にマット上に横臥位をとってもらい、本発明者が実際に生体信号を検出したグラフである。尚、測定条件は同一である。
【0023】
この図1と図2を比較すると、図2のウォーターマットの方が、図1のエアマットに比べて、脈拍に由来する信号と考えられる0.8(s)周期程度の信号を高精度に検出している。尚、脈拍に由来する信号間の複数の振幅信号は、脈拍に由来する信号によって振動したマット自体の振動(尾引き)が生じていると考えられる。
【0024】
エアマットとウォーターマットを比較した場合、その内部にそれぞれ封入されている媒体であるエア(空気)とウォーター(水)の密度およびそれによる重量の違いが生じている。エアは外部からの振動を拾い易い(受け易い)のに対し、ウォーターはそれ自体の重さによって振動を起こし難くなっている。このためウォーターマットの方がエアマットに比べて外乱に強くなる。この事は任意の圧力に対して起こることなので、必要な信号のレベルの低下を招くことになるが、実際に生体の信号を検出しようとした場合、一定レベル以下の圧力変化による信号は全てキャンセルされるという構成になる、これによりS/N比の向上が見込まれて必要信号のみを取り出すことが出来、結果としてこの弱点は相殺される。これにより従来のエアマットにおける生体信号の検出においては必要とされた、信号分離処理は必要無く、単なる信号増幅のみで処理は済む。
【0025】
更に、図1と図2のグラフを比較すると、エアマットとウォーターマットでは、圧力変化の伝達効率と振動の尾引きが異なり、エアマットでは信号の二波目が小さくなっていることがわかる。マットに圧力Pが加わると、マットの体積変化ΔVが起きて内部圧力がΔPに変化し、それがマットの構造材自体の伸びを引き起こしつつ、最終的にセンサに圧力変化ΔPとして伝わる。ここで、エアの密度はウォーターよりかなり低いためにマットに圧力Pが加わってもエアは圧縮が起きるが、ウォーターの場合には殆ど圧縮されない。つまり、加えられた圧力に対してエアの場合には圧縮が起こるので損失が発生するが、ウォーターの場合には殆ど損失なしで伝えることができる。
【0026】
また、先にウォーターは全体的な信号レベルの低下が起こると述べたが、一旦入力されればエアよりも効率よく圧力変化が伝達されるので、最終的な信号レベルは弱点が相殺されてエアよりも大きくすることが可能となる。
【0027】
また、マットは人体からの信号を受け取るために弾性力のあるものを用いるために固有振動数を有するようになり、そのためマットに圧力が加わるとその固有振動数で振動を繰り返し行い、これが尾引きとして出力される。ここでエアとウォーターでは体積のひずみに関与する体積粘性が異なり、エアの方がウォーターよりも体積粘性が小さいために尾引きが長く続いてしまうのに対し、ウォーターの方は早い段階で尾引きが消えてしまう。そのため1つの信号、例えば心拍といったインパルスの信号を抽出しやすくなる。
【0028】
このように、エアマットに比べてウォーターマットは外乱に強く、入力に対してはある程度の抵抗があるものの、外乱も同時にキャンセルされるのでS/N比が向上することや、ウォーターが非圧縮性の物質であるために、信号伝達において損失が発生しないことから、入力信号に対する伝達特性が低いという欠点は相殺でき、更に尾引きの減少も図ることが可能であるため、結果として必要な信号の伝達特性は向上する。よって、信号処理において、フィルタ回路の簡素化もしくは省略が可能となり、装置としての回路構成が簡単になる。
【0029】
次に、センサに関して、ここでは圧力センサとしてコンデンサマイクロホンを用いたものを示す。図3の概略構成図に示されるように、密閉した空気室81の一方の端面側にマイクロホンセンサ80のマイクロホン受圧部を配置し、この空気室81の反対側の端面に受圧膜82を設置し、この受圧膜82の空気室81とは反対の側をウォーター室83として構成し、このウォーター室83の接続口84を、前述したようなウォーターマットの内部と接続できるようにしている。ここで使用するマイクロホンセンサ80は、例えば、特開平4−207699公報に記載されているようなものを使用できる。つまり、図3に示すように、センサ80とマット内のウォーターとの間に、受圧膜82を境界として挿入する。これによりウォーターからの圧力変化を受圧膜82が空気圧変化に変換し、それをマイクロホンセンサ80で捉えて出力信号を得ることができる。尚、圧力センサとしては、ここに示したコンデンサマイクロホンのほかにピエゾ抵抗効果を利用した圧力センサや圧電効果を利用した圧力センサなどが考えられる。これらのセンサについても、密閉した空気室81の一方の端面側にセンサ受圧部を配置し、この空気室81の反対側の端面に受圧膜82を設置してウォーターマットと接続することで、コンデンサマイクロホンの時と同様の構成にすることが可能である。
【0030】
さて、受圧膜82、空気室81の条件をそれぞれ選択することにより周波数特性や変換効率を調整することができ、それにより信号を周波数や大きさによってある程度選択して得る事も可能となる。
【0031】
ここで、具体的なファクターとして、受圧膜82の厚み、硬度、空気室81の容積などがあり、これらを考慮に入れてセンサ構造を電気的な等価回路に置き換えて考えてみる。受圧膜82についてはフィルタの作用をしていると言える。受圧膜82の厚さと硬度に関して考えると、それらを選択することによって絶対感度と周波数特性を調整することが出来るからである。
【0032】
図4、図5は、実際に異なる厚さ、硬さの材質はゴムである受圧膜をセンサに用いた場合の周波数特性を示すグラフである。厚さに関しては、曲線Aと曲線Bは同じ厚さ0.3mmであり、曲線Cは曲線Aと曲線Bに比べて厚い0.5mmである(A=B<C)。硬さに関しては、曲線Bと曲線Cは同じ硬さ50°Hsであり、曲線Aは曲線Bと曲線Cに比べて柔らかい30°Hsである(A<B=C)。尚、硬さの単位HsはHardness springであり、JISにおいて規定された単位である。
【0033】
ここで、マイクロホンの感度はdBで示され、JIS規格およびBTS規格ではマイクロホンの基準点に1kHzの正弦波を1μbarの音圧で加えた時に出力端子に生ずる開回路電圧を指し、特にdBV(0dB=1V/μbar)で表される。本発明の実施例において用いるセンサは、コンデンサマイクロホンセンサであり、規格はこの基準に沿って定められる。
【0034】
図4における絶対感度は以上の基準に沿って定められるが、これによって個体(センサ)間の任意の周波数における絶対的な出力の比較が可能になる。今回の場合、もっとも薄く柔らかい曲線Aの受圧膜が感度が高く、他の2つよりも大きな出力を得ることができている。
【0035】
図5の相対感度は、これはある周波数における感度(dB)を0とおき、周波数に対して出力がどのように変化しているかを個体(センサ)間で比較するものである。通常、マイクロホンの周波数特性は低周波になるほど低下し、出力が得られ難くなる。ここでその減少度合のみを評価する際に相対感度として示すと、どの個体が低周波数域においても安定した出力が得られるのかを確認することができる。図5においては20Hzにおける出力を0dBとし、それぞれの受圧膜における周波数特性を示した。これをみると最も薄く柔らかいAの受圧膜が低周波数域でも他の2つに比べ出力の落ち込みが少なく、安定した性能であるといえる。
【0036】
以上のことから、次のことが言える。
(1)受圧膜の厚さと硬さが増すと、感度が減少し、周波数特性の低域での減衰傾向が強くなる。
(2)周波数特性の低域での減衰傾向は20Hzを境として、受圧膜の厚さと硬さが増すと大きくなる。更に受圧膜の硬さと厚さが増すことでHPFの次数を上げていった時と同じように減衰が大きくなる傾向も見られる。
(3)特に厚さ0.3mm、硬さ30Hsの受圧膜においては感度の低下のみが起こり、周波数特性の減衰傾向はセンサ本来の特性をそのまま引き継ぐ。このことから受圧膜の条件を適度に選択することにより低周波数帯域までフラットな周波数特性にするか、あるいは低周波帯域(この場合20Hz以下)の信号をカットする構成にするかをある程度選択出来ることが解る。
(4)20Hzにおける出力を0dBとして−3dB低下したところをカットオフ周波数であると定義すると、カットオフ周波数自体の変化は受圧膜の硬さを厚さの条件を変化させた時に図6に示すように直線的な変化になる。
【0037】
以上の結果から受圧膜が実際にどのような働きをしているかを等価回路的に置き換えると、抵抗:Rとコンデンサ:CのRCによるハイパスフィルタの作用を行っていると仮定できる。受圧膜の条件は等価回路的にハイパスフィルタ(HPF)と同等の働きをする。
【0038】
HPFのカットオフ周波数は、
fc=1/2πR
と表される。
ここで、受圧膜の条件は上式中のRC部分に相当し、硬さと厚さが変わることによってRCの値も変化し、結果としてfcも変化する。
【0039】
ここで、上式は便宜的に次のように表せる。
fc={2π/(aH+bD)}−1  ・・・(1)式
ここで、Hは受圧膜の硬さ、Dは受圧膜の厚さ、a,b硬さによって決まる係数である。
【0040】
この上記(1)式において、硬さ30Hsの時 a=−0.94248, b=94.24778
硬さ50Hsの時 a=−0.21991, b=65.97345
である。ここで、各係数の硬さに対する変化は図7に示すようになる。
【0041】
つまり、受圧膜の硬さの条件を決めると、定数a、bを求めることができ、前述の(1)式において、a,bが決定するので、受圧膜の硬さ、厚さのある条件によるカットオフ周波数を算出することができる。言い換えると、受圧膜の硬さ、厚さの条件を適当に選択することで、必要とする信号が効率良く得られる状態にすることが可能になる。
【0042】
前述した通り、受圧膜の厚さと硬さが増すと、低周波数域での減衰傾向は大きくなる。これはフィルタの次数が上がるのと同じような傾向を示している。受圧膜の条件と模式的なフィルタ次数の関係を図8に示す。尚、図8のフィルタ次数は減衰率が−6dB/octになっている場合を次数が1であるとして出力に合わせて模式的に次数を表現したものである。
【0043】
このグラフの関係を式で表すと、次のようになる。
次数=−0.0314×(H×D)+0.0232×(H)+5.4326×(D)−2.0416
従って、この式より、必要とする信号レベルからフィルタの次数を決めれば、受圧膜の硬さ・厚さの条件を決定することができる。
【0044】
受圧膜の条件で、センサ本来の特性を引き出すならば、今回、例に挙げた条件の内、厚さ0.3mm、硬さ30Hsが最適条件といえ、低周波数域の信号(例えば脈拍や呼吸など)を測定する際に有利な条件といえる。これとは逆に、ある程度周波数が高い信号や出力レベルの高い信号のみを抽出したい場合(例えば、いびきや体動など)は、受圧膜の条件として、厚さ0.5mm、硬さ50Hsが適していると言える。
【0045】
また、受圧膜の条件と絶対感度との間にも関連性があり、基本的に受圧膜の厚さおよび硬さが増すと感度が低下する。図9に、20Hzにおける出力を基準の絶対感度として、絶対感度と受圧膜条件の関係を示す。ここで20Hzを絶対感度の基準とするのは、一般的に、マイクロホンの出力は、20Hz以上でほぼフラットな特性を示す。現在、生体信号として検出しようとしている体動や呼吸、脈拍の信号はそれより低い周波数であり、従って、出力がフラットになる変曲点である20Hzを基準とする。
【0046】
このグラフの関係を式で表すと、次のようになる。
dB20Hz=−0.5×(H×D)+0.075×(H)−35×(D)+8.75
従って、受圧膜の硬さ、厚さの条件が決まれば、その時の絶対感度を算出することができる。言い換えると、受圧膜の硬さ・厚さの条件を、適当に選択することで、必要とする絶対感度(センサからの出力レベル)に合わせこむことが可能となる。
【0047】
次に、センサであるマイクロホンの空気室容積について説明する。
空気室容積を変えたときの周波数特性の変化を図10、図11に示す。空気室容積を条件A(曲線A):350mm、条件B(曲線B):700mm、条件C(曲線C):1400mmとした。図10は絶対感度、図11は相対感度である。
【0048】
この結果を見ると、空気室容積が減少するに従って低域で減衰しているのが確認できる。この様に空気室容積の条件によって、低域での感度が変化することから、前述の受圧膜の場合と同様に空気室容積は等価回路的にハイパスフィルタと同様の働きをしていると仮定できる。
【0049】
また、受圧膜および空気室容積の条件を変えた場合にゲインの変化も同時に起こるので、センサ構造の条件を選択することにより出力信号のゲインを調整することも可能であり、図12に示すよう、トランジスタと抵抗からなる回路に置き換えられる。
【0050】
空気室の条件は等価回路的にハイパスフィルタ(HPF)と同等の働きをし、
HPFのカットオフ周波数は
=1/2πR
と表される。
ここで、空気室の条件は上式中のRC部分に相当し、容積が変化することでRCの値も変化し、結果としてfも変化する。
【0051】
これにおいても次のように表せる。
=1/2π(cV)
ここで、Vは空気室容積、cは係数である。
【0052】
ここで、空気室容積がHPFとしてどのような働きをしているかを具体的数値を用いて検討してみる。
【0053】
本発明の生体信号検出装置のセンサ構造における減衰率は、通常のCR回路によるHPFの減衰率(−6dB/oct)とは異なり、−4dB/octの減衰率を示す。図13には、実際の数値(測定値)と計算による理論値を示しているが、ここで、カットオフ周波数(−3dB)はそれぞれの条件において異なるが、空気室容積によるカットオフ周波数の関係を図14に示す。ここでカットオフ周波数を求める式は次のように表される。
【0054】
カットオフ周波数 fc=1/(2・π・a・V)  ……(2)
ここで、aは空気室容積によって決まる係数、Vは空気室容積(mm)である。
【0055】
ここで、aは空気室容積によって決まる係数としたが、aと空気室容積とは図15に示すような関係にあり、式で表すと次のようになる。
a=0.0471X−0.9053
従って、この式より、空気室容積(この式ではX)が決まれば、カットオフ周波数を算出する上記(2)式における係数aが決まり、カットオフ周波数fを算出することができる。
【0056】
また、絶対感度(20Hzにおける出力を基準とする)においても各条件によって異なり、空気室容積とは図16のような関係になり、これを式で表すと次のようになる。
Y=−0.0052X−28.944
従って、この式より、空気室容積が決まれば、その時の絶対感度を算出することができ、つまりセンサから出力される信号レベルがどの程度になるかを解ることになる。
【0057】
尚、これまで示したカットオフ周波数、絶対感度、次数の式における係数(各a,b,c,d)について、ピエゾ抵抗や圧電効果によるその他の圧力センサを用いた場合には、それに応じて係数は適宜変わるものであり、これまでに示した数値はあくまで一例として示すものとする。
【0058】
以上をまとめると、受圧膜の条件と空気室容積を適宜変えることで、圧力変化の変換効率(信号出力の増減)や周波数特性の選択(周波数フィルタと同等の特性)が電気的な処理(回路上の処理)を必要とせずに行うことが可能となり、このことは装置の簡略化とコストダウンを容易に行えることを意味する。図12はセンサ部分を電気的等価回路に置き換えた図である。受圧膜、空気室がそれぞれハイパスフィルタの機能を持ち、またそれぞれの受圧膜と空気室の組み合わせでゲインの調整という機能も有することになる。
【0059】
以上のように、目的に合わせてマットとセンサの条件を設定することで、求める信号の検出を精度良く行うことができる。
【0060】
次に、前述したような構成のセンサ及びマットからなる生体信号検出装置を用いて、被験者の睡眠状態を測定する本発明による睡眠測定装置について説明する。
【0061】
図17は、本発明の生体信号検出装置を用いて、被験者の睡眠中の測定を行う睡眠測定装置の外観図である。この実施例の睡眠測定装置は、人体からは脈拍、呼吸、体動などの生体現象に由来する振動が発生するが、これらの振動を検出し、睡眠に関する様々な指標を算出する装置である。
【0062】
図17に示す睡眠測定装置において、生体信号検出装置は、マット1と、そのマット1とチューブ2で繋がれたセンサ部を含む制御ボックス3とからなる。この実施例では、マット1は、ウォーター(水)を充填したウォーターマットである。更に、制御ボックス3は、ケーブル4によって外部端末(パソコン)5に接続されている。尚、この実施例では、実際に被験者が横になる寝具6の下側にマット1を設けているが、被験者が直接マット1に横になる形態としてもよい。
【0063】
制御ボックス3内のセンサ部の構造は前述の図3に示した通りである。
【0064】
センサ部に使用する受圧膜の材質は、ここではゴムを用いたが弾性体であればよいし、ゴムのように弾性率が高いものでなくとも塑性変形を起こさないものであればよい。形状については、一般的な円形平板状でよい。これも空気室とウォーター室が密閉されればよいので限定することはない。
【0065】
図18は、図17に略示した睡眠測定装置の構成をブロック図にて示している。この図18に示されるように、マット1は制御ボックス3内の圧力センサ31に接続される。圧力センサ31は外部端末5に接続されている。この実施例では、外部端末5は、パソコンであるが、これに限らず、その他の適当な測定機器としてもよい。圧力センサ31の構成は、図3に関連して前述したようなものであってよい。
【0066】
パソコン(外部端末)5内は、各種の演算や制御を行う演算制御部(CPU)51、複数のキーからなる入力部52、各種の表示を行う表示部53、入力された個人データや各プログラムといったデータを記憶する記憶装置56、時間の管理を行う時計装置55、外部機器とのデータ通信を行う送受信部54からなる。
【0067】
睡眠時における脈拍数は睡眠段階と密接な関係にあり、覚醒時に比べて睡眠中の脈拍数は低くなり、更に睡眠が深くなるにつれて脈拍数は低下し、睡眠が浅くなるにつれて上昇する傾向にある。これはノンレム睡眠における傾向であるが、レム睡眠においては脈拍数は不規則となる。このことに着目すると脈拍数の変化から睡眠段階(ノンレムかレムか)の推定を行うことが可能である。しかし、このままでは単に睡眠が浅いか深いかのみしか知ることができず、睡眠段階の定量的な評価、つまりどの睡眠段階を多く得たかを推測できない。そこで本発明では、例えば、測定した脈拍信号の一晩のデータから頻度(分布)を求めて、各睡眠段階と照合する方法や、日々の測定値から脈拍の変動パターンを求めて、安静時の脈拍数からの減衰率と各睡眠段階を照合するなどして、被験者の細かな睡眠段階の出現率を算出する。
【0068】
しかし、睡眠中の脈拍数、呼吸状態は、日中の生活状態や前日までの睡眠状態によっても変化する。従って、評価基準に生活パターンと日中の活動状態を盛り込むことにし、これらは入力もしくは日中に被験者に装着する小型端末によって情報が得られるものとする。このために用いる小型端末の一例を、図19の外観図および図20の構成ブロック図に示している。
【0069】
これら図19および図20に示すように、この小型端末61は、各種の測定を行なうボックス62と、使用者の手首等に装着されるバンド63とを備える。ボックス62には、複数のスイッチからなる操作部64と、様々な情報を表示する表示部65、本小型端末61を装着した使用者の歩行、走行といった体動により生ずる振動などを検知する加速度センサからなる活動量検出部68等が設けられている。図19には現れていないが、ボックス62には、後述するような機能を果たす、送受信部66、体温測定部67、演算制御部70、時計回路71、記憶装置72等も設けられている。
【0070】
図20は、図19の小型端末61の各構成部分の接続関係を示しており、この図20に示されるように、操作部64、表示部65、送受信部66、体温測定部67、活動量検出部68、時計回路71および記憶装置72は、それぞれ演算制御部70に接続され、それぞれの動作を制御されるようになっている。
【0071】
送受信部66は、寝床側の制御ボックス3に接続される外部端末5の送受信部54との間で赤外線によってデータを送信および受信する機能を果たす。体温測定部67は、例えば、ボックス62の裏側に配置された温度センサからなるものでよく、使用者の体温を測定する機能を果たす。また、ボックス62の裏側には、脈拍測定用のフォトセンサを設けておくこともできる。活動量検出部68は、加速度センサを用いて生体の活動量の計測を行うもので、アクチグラムや歩数計において行われているものと同様である。時計回路71は、現在の時刻や一定時間を計測する機能を果たし、記憶装置72は、測定結果を記憶しておくものである。そして、演算制御部70は、これら各構成部分と接続され、種々の信号処理や制御を行なう機能を果たすものである。
【0072】
次に、本発明の睡眠測定装置における具体的な動作の流れについて、特に、図21から図32のフローチャートを参照しつつ説明する。尚、以下の説明内のスイッチとは、パソコン(外部端末)5内の対応するキーが押されることである。
【0073】
最初に、メインルーチンについて、図21のフローチャートを参照して説明する。
【0074】
制御ボックス3の電源スイッチをオンすると装置の電源が投入される(ステップS1)。ここで個人データが記憶装置56に入力されているかが判断される(ステップS2)。データが入力されてない場合には個人データ入力モードになる(ステップS3)。入力されたデータは表示部53に表示される(ステップS4)。
【0075】
次に、更新ボタンが押された場合にも(ステップS5)、個人データ入力モードになる(ステップS6)。表示されている個人データで問題ない場合には、セットボタンが押されているかを判断する(ステップS7)。セットボタンが押された場合には、初期設定モードとなる(ステップS8)。初期設定後、個人データと共に、算出された必要運動量も表示される(ステップS9)。ここで、測定ボタンが押されたかを判断する(ステップS10)。測定ボタンが押された場合には、小型端末61からの日中のデータを送受信部66から受信する(ステップS11)。このデータの送受信は赤外線通信によって行われる。ここで時計装置55から現在の時刻を読み込み、就寝時間として記憶装置56に記憶する(ステップS12)。
【0076】
次に、睡眠計測モードになる(ステップS13)。起床したか(覚醒状態となったか)を確認し(ステップS14)、更に離床したか(寝床から離れたか)を判定する(ステップS15)。離床した場合には時計装置55から現在の時刻を読み込み、離床時間として記憶装置56に記憶する(ステップS16)。
【0077】
次に、睡眠の結果を判定する睡眠結果判定モードになる(ステップS17)。結果を表示部53に表示する(ステップS18)。これは各睡眠段階判定における%値と共に、総合判定結果である得点(%値)が表示される。
以上で全ての動作は終了する。
【0078】
次に、前述したようなメインルーチンにおける各モードの詳細について、順に説明していく。
個人データ入力モード
図22は、個人データ入力モードの詳細を示すフローチャートであり、このフローチャートに示されるように、個人データ入力モードにおいては、被験者の年齢、性別、身長、体重、体脂肪率、日頃の運動強度を入力し、記憶装置56に記憶する(ステップS21〜27)。
初期設定モード
図23は、初期設定モードの詳細を示すフローチャートであり、このフローチャートに示されるように、初期設定モードにおいては、記憶装置56に記憶されている被験者の個人データを呼び出し(ステップS31)、それらの情報から被験者の一日の内の必要な運動量を算出する(ステップS32)。これは年齢、身長、生活活動強度から求められる栄養所要量(kcal)を用い、基礎代謝における消費エネルギーだけでは消費できない余分なエネルギーを算出する。このエネルギーを消費するのに必要な運動量を算出する。算出された必要な運動量は記憶装置56に記憶する(ステップS33)。
睡眠計測モード
図24は、睡眠計測モードの詳細を示すフローチャートであり、このフローチャートに示されるように、睡眠計測モードでは、圧力センサ31から得られる信号情報から演算制御部51において周波数解析(FFT)をすることで、種々の生体情報を算出する。
【0079】
この点詳述するに、使用者の身体振動を圧力センサ31により検出するのであるが、ウォーターマット1上での使用者の身体振動は、圧力センサ31からの圧力信号の変化としてとらえられる。したがって、使用者の心拍信号、呼吸信号、体動信号を得るため、圧力センサ31からの圧力信号のサンプリングを、数十m秒程度のサンプリング周期にて行ない、約30秒測定を行なう。ここで得られた圧力センサ31からの信号は、記憶装置56に記憶される。
【0080】
こうして記憶装置56に記憶された圧力センサ31からの圧力信号によって表される身体の振動信号から、使用者の心拍(脈拍)、呼吸、体動を算出する(ステップS41〜43)。圧力センサ31からの信号は、演算制御部51内のバンドパスフィルターを通して、数Hz〜十数Hzの信号のみを抽出し、更に得られた信号から周波数解析を行なう。心拍数は一般成人で1分間に80拍程度と言われ、呼吸数は1分間に15回程度と言われる。このように、心拍と呼吸では頻度(周期)が異なるため、人体の振動信号の分離(周波数解析)することで算出することが可能である。ここで求められた心拍数、呼吸数をそれぞれ安静時心拍数、安静時呼吸数とする。次いで、睡眠段階の推定を行う(ステップS44)。
【0081】
一般的にヒトの睡眠段階はウルトラディアンリズムと呼ばれる周期に沿って変動し、深い眠り(ノンレム睡眠)と浅い眠り(レム睡眠)とを周期的に繰り返し、それは約90分周期であることが知られている。ノンレム睡眠はその睡眠の深さにより、更に段階1〜段階4に分けられるが(段階1の方が浅く、段階4の方が深い)、各睡眠段階の出現率は成人において、段階1=8.4%、段階2=48%、段階3+4=18.4%、レム=25.2%となっている。ここで睡眠段階の周期と出現率は年齢と共に変化し、高齢になるほど眠りが浅くなり、それによって周期性も乏しくなる(90分周期から外れてくる)。
【0082】
本実施例では睡眠中の脈拍数の変化から睡眠段階の変動周期(パターン)とそれぞれの睡眠段階の出現率を算出する。つまりその時点の睡眠が、段階1、段階2、段階3+4、レムのどの段階にあるかを判断する。睡眠直後は深い眠りの段階4となることが多く、その後、徐々に睡眠段階は浅くなると共に脈拍数も上昇し、ウルトラディアンリズムの90分周期をもって再び深い眠りが繰り返されると共に脈拍数も低下する。つまり、睡眠段階が浅くなる(段階2から段階1に移行する)と脈拍数は上昇し、逆に睡眠段階が深くなる(段階2から段階3に移行する)と脈拍数が低下することとなる。尚、レム睡眠は睡眠が浅い方に出現する特殊な睡眠段階であり、段階1と混同されやすいが、これらを区別する際にはレム睡眠時は脈拍数が不安定な状態になるということを目安とする。
【0083】
このように、それぞれの睡眠段階に対応して脈拍数が変化することを利用して、脈拍数の移行から睡眠段階の移行を判断する。この際に脈拍数にある閾値を設けておき、そのそれぞれの範囲で睡眠段階を規定しておき、測定した脈拍数がどの範囲にあるかで睡眠段階を判断するという手法などが考えられる。
【0084】
次に、無呼吸状態を判定する(ステップS45)。この無呼吸判定モードでは、睡眠中の使用者が無呼吸状態となっていないかを判断する。ここで、無呼吸の定義は「10秒以上換気が停止すること」とされ、無呼吸症候群は「7時間の睡眠中のレム期およびノンレム期に少なくとも30回以上の無呼吸が観察され、かつ反復する無呼吸のエピソードがノンレム期に認められるもの」とされている。したがって、本発明の装置では、一晩の睡眠中に一定回数以上の無呼吸状態が検出された場合に、無呼吸症候群の可能性があると判断する。
【0085】
別ルーチンにおいて検出される呼吸データを読み込み、その信号には呼吸のデータが検出されているかを判断する。ここで、呼吸信号が検出されていない場合には、呼吸が検出されていない時間を計測するタイマが既に起動しているかを判断し、起動していない場合には、時計装置55のタイマをスタートする。タイマが起動している場合には、スタートしてから10秒経過しているかを判断する。ここで経過している場合には無呼吸状態にあるとして、記憶装置56内の無呼吸カウンタを+1すると共に無呼吸発生フラグをオンにする。
【0086】
次に、覚醒判定モードとなる(ステップS46)。その後、睡眠計測モードで算出された、脈拍、呼吸、体動のデータ、呼吸が生じていない場合にはその経過時間を記憶装置56に記憶する(ステップS47)。
覚醒判定モード
図25は、覚醒判定モードの詳細を示すフローチャートであり、このフローチャートに示されるように、この覚醒判定モードでは、被験者が睡眠状態から、覚醒状態(目覚めた状態)になったかを判定する。睡眠状態から覚醒状態に移行すると人体は心拍数が上昇する。したがって、この身体の変化を捉えることで使用者が覚醒状態になったかを判断する。
【0087】
記憶装置56に記憶している心拍数データおよび基準心拍数を読み込む(ステップS51)。ここで基準心拍数とは、使用者の睡眠時間中における心拍数の平均地である。基準心拍数と現在の心拍数を比較し(ステップS52)、その差が一定範囲内であるかを判定する(ステップS53)。ここでは基準心拍数の20%以内であるかを判断する。一定値を超えた場合には、覚醒と判断されるが(ステップS54)、時計装置55のタイマー機能をスタートさせる(ステップS55)。ここで再度、一定範囲内であるかを判定する(ステップS56)。基準値を超えた状態が一定時間(例えば1分間)経過しているかを判定する(ステップS57)。これは、被験者が正式な起床状態となる覚醒状態ではなく、一時的に覚醒状態となる中途覚醒の場合もありえるためである。ここでタイマーをストップし(ステップS58)、起床状態に移行したと判定し、その時点の時刻を起床時刻として記憶する(ステップS59)。
【0088】
ステップS56において、一定範囲内に戻ったのであれば、再度睡眠状態に戻ったと判断して(ステップS60)、タイマーをストップする(ステップS61)。ここで計測された経過時間は、中途覚醒時間として記憶装置56に記憶する(ステップS62)。ステップS53において一定範囲内であれば、睡眠状態を継続していると判断する(ステップS63)。
【0089】
呼吸データや体動データについても同様の読み込み比較を行なうことができる。
睡眠結果判定モード
図26は、睡眠結果判定モードの詳細を示すフローチャートであり、このフローチャートに示されるように、この睡眠結果判定モードでは、第一段階判定から第五段階判定を経て、睡眠結果を総合判定を行う(ステップS71〜76)。
【0090】
第一段階判定
図27は、第一段階判定の詳細を示すフローチャートであり、この第一段階判定においては、記憶装置56に記憶されているステップS12での就寝時刻とステップS59での起床時刻を用いて、全睡眠時間を算出する(ステップS81)。そして、ステップS62で算出された中途覚醒時間を呼び出し(S82)、全睡眠時間から減算することで、実質の睡眠時間を算出(S83)。全睡眠時間のうち、実質の睡眠時間が占める割合を睡眠効率として算出し(ステップS84)、記憶装置56に記憶する(ステップS85)。
【0091】
第二段階判定
図28は、第二段階判定の詳細を示すフローチャートであり、この第二段階判定においては、サーカディアンリズムによる睡眠パターンを呼び出す(ステップS91)。
【0092】
ヒトには一日周期のサーカディアンリズムが存在し、例えば体温においては常に一定ではなく、1日周期で変動している。ここで睡眠時間と体温には関係性があり、体温の下降期に入眠すると睡眠時間が長くなる傾向がある。つまり、個人差はあるものの就寝時刻によって睡眠時間が異なるということになる。ここで、このようなサーカディアンリズムについてより詳細に説明しておくと、体温は夜になると徐々に下降し始め、明け方前に最低に達する。朝、目覚める少し前から体温は再び上昇し始め、夕方にピークを迎える。この他にも、睡眠、種々のホルモン、酵素活性、尿により排泄される電解物質、さらには脳の覚醒水準や精神活動まで、実に多くの生理機能や行動が、1日の周期で変動している。この生物リズムあるいは生体リズムは、単細胞生物からヒトに及ぶ広範囲の動物や植物において観察される非常に普遍的なリズムである。一般的な生活における人体の体温変動を示すサーカディアンリズムによれば、人体は朝方に最も低い体温であり、その後、徐々に体温が上昇し始め、昼間は体温が上昇している。午後6時頃をピークとし、その後、また朝方にかけて、徐々に低下していく。このように人体の体温は周期的な変動を行う。最高体温、最低体温となる時間やその温度は、個人によって多少の差が生じるが、このような体温の変動自体は、誰もが生じていると言われる。
【0093】
ここで、睡眠研究においては、最高体温時点から体温の下降期に入眠すると、深い睡眠が得られ、睡眠時間は長くなり、逆に最低体温時点から体温の上昇時期に入眠すると、浅い睡眠となり、睡眠時間も短くなると報告されている。
【0094】
例えば、使用者の腕に装着した小型端末61の体温測定部67において使用者の現在の体温を測定する。測定された体温データは、時計回路71から現在時刻データと共に記憶装置72に記憶される。ここで使用者の体温変動から、サーカディアンリズムを判定する。この判定は、過去数回の測定データから行なう。過去の体温変化のデータから、また、その個人が持つ体温のサーカディアンリズムに対応して行なわれる。
【0095】
判定した体温リズムから、おおまかな睡眠時間の割り出しを行なう。予め記憶装置72に、サーカディアンリズムのどの時点(位相)で睡眠に入ると、どの程度睡眠が取れるかというデータを記憶させておき、そのデータと今回判定した体温リズムとを照合させて、現在が体温リズムのどの位相に当たるかを判定することで行なう。この判定は、操作部64の睡眠確認キーを押すと、記憶装置72から体温リズムに基づく睡眠時間データを呼び出し、そのデータと、現在の体温変化データとを照合し、判定された現在睡眠を行うことで得られると予想される睡眠時間を表示部65に表示することができる。
【0096】
次いで、日中の活動量データを呼び出す(ステップS92)。これは日中の活動において、どの程度の疲労が生じているかの情報を得るためである。
【0097】
ここで、日中の活動測定について詳述しておく。前述したような小型端末61を使用することにより、日中の使用者の活動量を測定しておくことができる。小型端末61は、バンド63によって使用者の腕に取り付けられ固定されているとする。使用者が操作部64の電源スイッチを押すと小型端末は起動する。ここで、表示部65には、一日の目標値が表示される。これと同時に、転送された前日の入眠時間と睡眠時間のデータから、記憶装置72に記憶されている睡眠時間データを補正する。この睡眠時間データは日々に測定されたデータに基づいて睡眠時間データを補正されるので、個人に即したデータとなる。更に、現在の達成値が表示されるが、電源を入れた初期状態では、勿論、値は0である。その後、加速度センサからなる活動量検出部68において、使用者の働きを常時検出、カウントして活動量の算出をしていく。ここで、現在の活動量が目標活動量に達したかを、演算制御部70において比較することで行ない、目標活動量に達した場合には、ブザー(図示していない)を鳴らすと共に、表示部65に表示することで使用者に報知する。
【0098】
次に、前述したように、体温測定部67において使用者の現在の体温を測定する。測定された体温データは、時計回路71からの現在時刻データと共に記憶装置72に記憶される。ここで使用者の体温変動から、サーカディアンリズムを判定する。この判定は、過去数回の測定データから行なう。過去の体温変化のデータから、また、その個人が持つ体温のサーカディアンリズムに対応して行なわれる。
【0099】
前述したように、判定した体温リズムから、おおまかな睡眠時間の割り出しを行う。予め記憶装置72に、サーカディアンリズムのどの時点(位相)で睡眠に入ると、どの程度睡眠が取れるかというデータが記憶されているので、そのデータと今回判定した体温リズムとを照合させて、現在が体温リズムのどの位相に当たるかを判定する。この判定は、操作部64の睡眠確認キーを押すと、記憶装置72から体温リズムに基づく睡眠時間データを呼び出し、そのデータと、現在の体温変化データを照合し、判定された現在睡眠を行うことで得られると予想される睡眠時間を表示部65に表示する。
【0100】
電源スイッチが押されると、演算制御部70は、それまでにカウントされた活動量を記憶装置72に記憶し、電源はオフとなる。
【0101】
次いで、前回の睡眠評価結果を呼び出す(ステップS93)。これは、前回の睡眠において、十分な睡眠時間を得られたかの情報を得るためである。ここで理論的な睡眠時間の推定を行う(ステップS94)。ステップS91でのサーカディアンリズムから推定される睡眠時間と、ステップS92、ステップS93における疲労や前回の睡眠情報を考慮して、今回の睡眠時間はどの程度になるかを算出するものである。疲労が生じている場合には、推定睡眠時間は長くなり、前回の睡眠において十分な睡眠時間が得られていない場合にも長くなる。
【0102】
ここで、ステップS83で算出された実質の睡眠時間を呼び出し(ステップS95)、推定睡眠時間と実質の睡眠時間を比較し、一致度を%値で算出する(ステップS96)。この%値を記憶する(ステップS97)。
【0103】
第三段階判定
図29は、第三段階判定の詳細を示すフローチャートであり、この第三段階判定においては、記憶装置56から年齢・性別個人データを呼び出す(ステップS101)。さらに、前回の睡眠評価の結果を呼び出し(ステップS102)、ステップS94で算出された理論的な睡眠時間を呼び出し(ステップS103)、理論的な睡眠段階の周期を推定する(ステップS104)。これは年齢、性別により異なる値であり、記憶装置56に記憶されているどのような睡眠周期のパターンを起こすかが読み出される。
【0104】
次に、ステップS103で呼び出された理論的な睡眠時間内において、ステップS104で睡眠段階の周期パターンであれば、何回の周期が出現することになるか、睡眠段階周期を算出する(ステップS105)。ステップS105で算出された睡眠段階周期と今回の睡眠で得られた実際の睡眠周期とを比較演算することで、一致度を算出する(ステップS106)。これを記憶装置56に記憶する(ステップS107)。
【0105】
第四段階判定
図30は、第四段階判定の詳細を示すフローチャートであり、この第四段階判定においては、記憶装置56から年齢・性別個人データを呼び出す(ステップS111)。次いで、前回の睡眠評価の結果を呼び出す(ステップS112)。さらに、ステップS94で推定した理論的な睡眠時間を呼び出す(ステップS113)。そして、理論的な睡眠段階の周期を推定する(ステップS114)。これは年齢、性別により異なる値であり、段階1、段階2、段階3+4,レムの4つの睡眠段階がそれぞれ何%、記憶装置56に記憶されているどのような睡眠周期のパターンを起こすかが読み出される。
【0106】
ステップS113で呼び出された理論的な睡眠時間内において、ステップS114で睡眠段階の周期パターンであれば、何回の周期が出現することになるか、睡眠段階周期を算出する(ステップS115)。ステップS115で算出された睡眠段階周期と今回の睡眠で得られた実際の睡眠周期とを比較演算することで、一致度を算出する(ステップS116)。これを記憶装置56に記憶する(ステップS117)。
【0107】
第五段階判定
図31は、第五段階判定の詳細を示すフローチャートであり、この第五段階判定においては、無呼吸に関する判定を行う。無呼吸に関しては前述しているので、ここでは繰り返し詳述しない。この無呼吸の判定においては、無呼吸指数を算出する(ステップS121)。これは一晩の総無呼吸回数を睡眠時間で割る。この1時間当たりの無呼吸の回数を無呼吸指数(apnea index, AI)とする。そして、無呼吸指数から、安全度として算出し(ステップS122)、記憶装置56に記憶する(ステップS123)。
【0108】
このAIと安全度との関係は、例えば、AIが0のとき、安全度が100%であり、AIが1のとき、安全度は85%であり、AIが2のとき、安全度は70%であり、AIが3のとき、安全度は50%であり、AIが4のとき、安全度は30%であり、AIが5のとき、安全度は10%である。
【0109】
総合判定
図32は、総合判定の詳細を示すフローチャートであり、この総合判定では、第一段階判定から第五段階判定までの結果に基づいて、総合的な睡眠の判定を行う。先ず、第一段階判定結果から第五段階判定結果を呼び出す(ステップS131〜S135)。これら全ての%値の平均値を算出し(ステップS136)、記憶装置56に記憶する(ステップS137)。
【0110】
なお、睡眠評価の具体例として種々な形が考えられる。例えば、記憶装置に記憶されている個人データ等から日頃の睡眠習慣、パターン(サーカディアンリズムに基づくおよび就寝時刻等に基づく)や前月の睡眠評価(例えば、睡眠効率、睡眠時間の一致度等)と年令、性別等とから睡眠段階の周期、出現率を推定して、例えば、周期5.3回、出現率、段階1が8.4%、段階2が48%、段階3+4が18.4%、段階レムが25.2%として表すことが考えられる。また、さらに日中の活動量を加味して、睡眠時間を推定し、また、無呼吸指数から、例えば、睡眠効率86%、推定値との比較(一致度)75%、安全度85%として表すことができる。そして、前述したような睡眠段階の周期、出現率の推定値と実際の睡眠段階の周期、出現率と比較することにより、それらの一致度として、睡眠段階の周期75%、睡眠段階の出現率75%として表すことができる。そして、総合的な睡眠評価として、前述したような%値の単純平均として、79.2%として表してもよいし、また、各項目に重み付けして平均した値として、例えば、80.3%として表してもよい。また、このような睡眠評価は、%でなく、点数にて表すこともできる。
【0111】
なお、日中の測定は加速度センサを用い歩数計のようにカウント方式または得られた波形データの積分値を用いる方式で評価する。この日中の活動測定については、前述したとおりである。
【0112】
以上、本発明の一実施例を示したが、結果の表示は、第一から第五までの段階判定の%値の結果をレーダーチャートとして表示する形態としてもよい。
【0113】
【発明の効果】
本発明のセンサ構造を用いた生体信号検出装置であれば、圧力変化を受ける受圧膜と圧力センサの空気室とからなるため、信号分離をセンサ部で行うことができ、従来のように電気回路側での信号分離の処理を削減することが可能となる。
【0114】
そのようなセンサの受圧膜と空気室の条件を変更することにより、フィルタ次数の設定、センサ出力信号レベルを適宜選択することが可能となる。
【0115】
また、本発明のセンサ構造と、封入物として水のような非圧縮性の流動体(液体)を用いたマットとを組み合わせた生体信号検出装置であれば、無拘束、非侵襲で測定を行え、さらに従来、一般的に用いられていたエアマットに比べ、高精度に生体信号を検出することが可能となる。
【0116】
また、本発明のセンサ構造とマットを組み合わせた睡眠測定装置であれば、レム睡眠とノンレム睡眠の周期、睡眠の深さに応じたレベルの出現率、中途覚醒を除いた実質の睡眠時間、睡眠の効率、無呼吸状態といった様々な情報を高精度に判定を行うことが可能となる。
【0117】
また、様々な睡眠に関する指標から得点化することにより、質の良い睡眠が得られているかを総合的に判断し、被験者は自身の睡眠状態を把握しやすいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のエアマットにて検出した生体信号の一例を示すグラフである。
【図2】ウォーターマットにて検出した生体信号の一例を示すグラフである。
【図3】本発明において用いるセンサの概略構成図である。
【図4】実際に異なる厚さ、硬さの材質のゴムである受圧膜をセンサに用いた場合の絶対感度の周波数特性を例示するグラフである。
【図5】実際に異なる厚さ、硬さの材質のゴムである受圧膜をセンサに用いた場合の相対感度の周波数特性を例示するグラフである。
【図6】受圧膜条件とカットオフ周波数の関係を示す図である。
【図7】カットフ周波数を表す式における各係数の硬さに対する変化を示す図である。
【図8】受圧膜条件とフィルタ次数の関係を示す図である。
【図9】受圧膜条件と20Hzにおける感度の関係を示す図である。
【図10】センサの空気室の容積を変えたときの絶対感度の周波数特性の変化を示すグラフである。
【図11】センサの空気室の容積を変えたときの相対感度の周波数特性の変化を示すグラフである。
【図12】センサ構造の等価回路を示す図である。
【図13】異なる条件でのセンサ構造における減衰率の測定値と理論値とを示すグラフである。
【図14】空気室容積によるカットオフ周波数の変化を示すグラフである。
【図15】空気室容積による係数の変化を示すグラフである。
【図16】空気室容積と絶対感度との関係を示すグラフである。
【図17】本発明の生体信号検出装置を利用した本発明の一実施例としての睡眠測定装置の概略構成を示す図である。
【図18】図17に略示した睡眠測定装置の構成を示すブロック図である。
【図19】日中の活動量を測定するのに使用される小型端末の一実施例を示す外観図である。
【図20】図19の小型端末の各構成部分の接続関係を示すブロック図である。
【図21】本発明の睡眠測定装置の動作におけるメインルーチンを示すフローチャートである。
【図22】個人データ入力モードの詳細を示すフローチャートである。
【図23】初期設定モードの詳細を示すフローチャートである。
【図24】睡眠計測モードの詳細を示すフローチャートである。
【図25】覚醒判定モードの詳細を示すフローチャートである。
【図26】睡眠結果判定モードの詳細を示すフローチャートである。
【図27】睡眠結果判定モードにおける第一段階判定の詳細を示すフローチャートである。
【図28】睡眠結果判定モードにおける第二段階判定の詳細を示すフローチャートである。
【図29】睡眠結果判定モードにおける第三段階判定の詳細を示すフローチャートである。
【図30】睡眠結果判定モードにおける第四段階判定の詳細を示すフローチャートである。
【図31】睡眠結果判定モードにおける第五段階判定の詳細を示すフローチャートである。
【図32】睡眠結果判定モードにおける総合判定の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ウォーターマット
2 チューブ
3 制御ボックス
4 ケーブル
5 外部端末
31 圧力センサ
51 演算制御部
52 入力部
53 表示部
54 送受信部
55 時計装置
56 記憶装置
61 小型端末
62 ボックス
63 バンド
64 操作部
65 表示部
66 送受信部
67 体温測定部
68 活動量検出部
70 演算制御部
71 時計回路
72 記憶装置
80 マイクロホンセンサ
81 空気室
82 受圧膜
83 ウォーター室
84 接続口

Claims (19)

  1. 受圧膜によって互いに仕切られた空気室と非圧縮性流動体室とを有しており、前記空気室には、圧力センサの受圧部が配置され、前記非圧縮性流動体室には、生体の変位に応じた圧力変動を前記受圧膜を介して前記空気室に伝達する非圧縮性流動体が充填されており、前記センサは、前記空気室における圧力変動に応じて前記生体の変位に応じた信号出力を発生し、前記センサに伝達する周波数特性は、前記受圧膜と前記空気室のパラメータによって、設定されることを特徴とする生体信号検出装置。
  2. 前記センサの受圧部は、前記空気室の前記受圧膜とは反対側の端面に配置されており、前記非圧縮性流動体室の前記受圧膜とは反対側の端面は、前記非圧縮性流動体と同じ流動体を充填したマットと連通しうるものとされている請求項1に記載の生体信号検出装置。
  3. 前記受圧膜の膜厚を厚くすることにより、信号の低周波成分をカットするようにした請求項1または2に記載の生体信号検出装置。
  4. 前記受圧膜の硬さをH、厚さをDとしたとき、センサの出力信号のカットオフ周波数を
    fc={2π/(aH+bD)}−1
    (但し、a,bは係数)
    で算出する請求項1または2に記載の生体信号検出装置。
  5. 前記受圧膜の硬さをH、厚さをDとしたとき、フィルタの次数を
    次数=a×(H×D)+b×H+c×D+d
    (但し、H:受圧膜の硬さ、D:受圧膜の厚さ、a,b,c,d:係数)
    によって算出する請求項1または2に記載の生体信号検出装置。
  6. 前記受圧膜の硬さをH、厚さをDとしたとき、センサからの出力レベルである絶対感度dB20Hzを
    dB20Hz=a×(H×D)+b×H+c×D+d
    (但し、a,b,c,dは係数)
    によって算出する請求項1または2に記載の生体信号検出装置。
  7. 前記空気室の容積を小さくすることにより、信号の低周波成分をカットするようにした請求項1または2に記載の生体信号検出装置。
  8. 前記空気室の容積をVとしたとき、センサの出力信号のカットオフ周波数fcを、
    fc(Hz)=1/(2πaV)
    (但し、Vは空気室容積(mm),aは係数)
    によって算出する請求項1または2に記載の生体信号検出装置。
  9. 前記空気室の容積をVとしたとき、センサからの出力レベルである絶対感度dB20Hzを
    dB20Hz=aV+b
    (但し、Vは空気室容積(mm),a,bは係数)
    によって算出する請求項1または2に記載の生体信号検出装置。
  10. 被験者が就寝体勢をとることができる寝床手段と、該寝床手段に関連付けられ被験者の生体信号を検出する生体信号検出手段と、該生体信号検出手段によって検出された生体信号から被験者の睡眠に関する指標を演算する演算手段とを備えており、前記生体信号検出手段は、受圧膜によって互いに仕切られた空気室と非圧縮性流動体室とを有しており、前記空気室には、圧力センサの受圧部が配置され、前記非圧縮性流動体室には、生体の変位に応じた圧力変動を前記受圧膜を介して前記空気室に伝達する非圧縮性流動体が充填されており、前記センサは、前記空気室における圧力変動に応じて前記生体の変位に応じた信号出力を発生し、前記センサに伝達する周波数特性は、前記受圧膜と前記空気室のパラメータによって、設定され、前記寝床手段は、前記非圧縮性流動体と同じ流動体にて被験者の変位を前記生体の変位として前記生体信号検出手段の非圧縮性流動体室へと伝達しうる構造とされていることを特徴とする睡眠測定装置。
  11. 前記センサの受圧部は、前記空気室の前記受圧膜とは反対側の端面に配置されており、前記非圧縮性流動体室の前記受圧膜とは反対側の端面は、前記寝床手段の前記流動体を受け入れうるものとされている請求項10に記載の睡眠測定装置。
  12. 前記演算手段で演算される被験者の睡眠に関する指標はレム睡眠とノンレム睡眠の周期である請求項10または11に記載の睡眠測定装置。
  13. 前記演算手段で演算される被験者の睡眠に関する指標は睡眠段階の深さに応じたレベルの出現率である請求項10または11に記載の睡眠測定装置。
  14. 前記演算手段で演算される被験者の睡眠に関する指標は全睡眠時間から中途覚醒時間をひいた実質の睡眠時間または睡眠効率である請求項10または11に記載の睡眠測定装置。
  15. 前記演算手段で演算される被験者の睡眠に関する指標は理論的な睡眠時間と実質の睡眠時間とから算出される睡眠時間一致度である請求項10または11に記載の睡眠測定装置。
  16. 前記演算手段で演算される被験者の睡眠に関する指標は無呼吸に関するものである請求項10または11に記載の睡眠測定装置。
  17. 前記演算手段で演算される被験者の睡眠に関する指標は小型端末により計測される生活パターン及び/または日中の活動状態に関するものである請求項10または11に記載の睡眠測定装置。
  18. 前記小型端末により計測される被験者の睡眠に関する指標を送受信が可能な構成である請求項17に記載の睡眠測定装置。
  19. 前記演算手段は、被験者の睡眠に関する複数の指標から点数によって評価する請求項10または11に記載の睡眠測定装置。
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