JP2004112323A - 信号処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の回路基板を備えた大規模なシステムの高速化および小型化を可能とする信号処理装置を提供する。
【解決手段】この信号処理装置は例えばサーバ装置に用いられ、図示のように、例えば、4つのキャビネット1〜4間を光データバスで相互に接続して構成される。各キャビネット1〜4は、それぞれ、E/O変換部およびO/E変換部を有する複数の回路基板11、21、31、41、複数の回路基板間を接続する第1の光バス12、22、32、42、ならびに、光中継器13、23、33、43を備える。各キャビネットの第1の光バス12、22、32、42同士は、それぞれ光中継器13、23、33、43を介して、第2のバス5によって相互に接続される。
【選択図】 図1
【解決手段】この信号処理装置は例えばサーバ装置に用いられ、図示のように、例えば、4つのキャビネット1〜4間を光データバスで相互に接続して構成される。各キャビネット1〜4は、それぞれ、E/O変換部およびO/E変換部を有する複数の回路基板11、21、31、41、複数の回路基板間を接続する第1の光バス12、22、32、42、ならびに、光中継器13、23、33、43を備える。各キャビネットの第1の光バス12、22、32、42同士は、それぞれ光中継器13、23、33、43を介して、第2のバス5によって相互に接続される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも電気/光変換部または光/電気変換部のいずれかが設けられた複数の回路基板間を光バスで接続した信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の信号処理装置は、例えば、複数のCPUモジュールやメモリモジュールを搭載した回路基板間においてデータの転送及び処理を行うサーバ装置として用いることができる。
従来から、サーバ装置内の複数の回路基板間は電気信号でデータ伝送が行われている。このようなサーバシステムは、例えば、非特許文献1に記載されている。
【非特許文献1】
電子情報通信学会論文誌」、2001/6,Vol.J84−D−I,No.6、pp.576−583
このシステムは、小規模構成からの段階的な拡張を可能とするためと、CPU間の電気的な接続距離を短くするために、システムを32CPUまで搭載可能なキャビネットに分割し、同軸ケーブルによって接続するというものである。しかし、このシステムは、電気信号での伝送速度に制限があり、また、ビット数(信号線数、制御線数等)を減らすことが困難であることなどから、装置が大型化してしまうという問題がある。
【0003】
一方、特許文献1には、光学的なクロスバースイッチを用いた光学的接続装置が開示されている。
【特許文献1】
特開平9−152571号公報
本装置は、くさび状の溝を設けた光伝送路でクロスバーを構成している。しかし、この光伝送路では、光信号の入射部に近い位置からの溝部での反射が大きく、信号光強度の均一化が難しく、また、縦方向の溝部と横方向の溝部の位置合わせが難しく、さらに、くさび状の溝部から反射され拡散された信号光を第2のくさび状の溝部で反射させる為、光の利用効率が非常に悪いという問題がある。
【0004】
また、特許文献2には、階段状に形成された光信号伝達装置を用いた光データバスシステムが開示されている。
【特許文献2】
特開2002−62457号公報
このシステムは、階段状に形成された光信号伝達装置を複数用いて光データバスを形成し、複数の回路基板を相互に光学的に接続するものである。このシステムを用いることにより、複数ビットからなる並列光信号の送受信や各々のビットで独立した同時送受信が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のとおり、従来、規模の大きいサーバ装置について、サーバ装置内の複数の回路基板間を電気信号でデータ伝送を行うシステムについての提案はなされているが、高速化および小型化の点で不十分である。一方、光データバスを形成して複数の回路基板を相互に光学的に接続する技術についての提案はなされているが、大規模なシステムを構築する為に、複数のキャビネット間を光信号でデータ伝送を行うことのできる信号処理装置については未だ知られていない。
【0006】
従って本発明の目的は、複数の回路基板を備えた大規模なシステムの高速化および小型化を可能とする信号処理装置を提供することにある。この信号処理装置は、例えば大規模のサーバ装置に好適に適用され得る。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、少なくとも電気/光変換部または光/電気変換部のいずれかが設けられた複数の回路基板ならびに前記回路基板間を接続する第1の光バスを有する複数のキャビネットと、前記キャビネットの第1の光バス同士を接続する第2の光バスとを備えた信号処理装置によって、達成される。
【0008】
ここで、前記キャビネットの第1の光バスは光中継器を介して第2のバスに接続することができる。前記光中継器は前記キャビネット内に設けることができる。前記光中継器は電気光変換基板により構成することができる。また、前記第1および第2の光バスは反射型光カプラにより構成することができる。前記反射型光カプラは、透光性媒体と、透光性媒体の一端に接続された複数の光ファイバとを備え、前記透光性媒体はその他端にレンチキュラレンズ面および光反射素子を有することができる。
【0009】
本発明に係るサーバ装置は、少なくとも電気/光変換部または光/電気変換部のいずれかが設けられた複数の回路基板ならびに前記回路基板間を接続する第1の光バスを有する複数のキャビネットと、前記キャビネットの第1の光バス同士を接続する第2の光バスとを備え、前記複数の回路基板が少なくとも複数のCPUと複数のメモリを搭載して構成される。前記キャビネットは、第1の光バスと第2の光バスとの間に電気光変換基板を備えることができる。前記電気光変換基板は、バックボード上で複数のCPUと複数のメモリを搭載した複数の回路基板が配置される側とは異なる面(反対側または側面等)に配置することができる。このように構成することにより、複数の回路基板を備えた大規模なシステムの高速化および小型化を可能とすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る信号処理装置としてサーバ装置の一実施例を示す図である。本サーバ装置は、図示のように、4つのキャビネット1〜4間を光データバスで相互に接続して構成される。各キャビネット1〜4は、それぞれ、電気/光(E/O)変換部および光/電気(O/E)変換部を有する複数の回路基板(ノード)11、21、31、41、複数の回路基板間を接続する第1の光バス12、22、32、42、ならびに、光中継器13、23、33、43を備える。各キャビネットの第1の光バス12、22、32、42同士は、それぞれ光中継器13、23、33、43を介して、第2のバス5によって相互に接続されている。本実施例では、4つのキャビネットが接続される形態を示しているが、キャビネットの数は任意である。
【0011】
複数の回路基板11、21、31、41は、少なくとも、図示しない複数のCPUと複数のメモリを搭載している。これらの回路基板は、それぞれE/O変換部およびO/E変換部を介して、他の回路基板との間で光信号を用いて送受信を行う。
【0012】
第1の光バス12、22、32、42は、例えば反射型光カプラで構成される。反射型光カプラは、透光性媒体14、24、34、44と、透光性媒体の一端に接続された複数の光ファイバ15、25、35、45とからなる。透光性媒体の他端には光反射部16、27、38、48が形成されている。詳細については後述する。
【0013】
光中継器13、23、33、43は、例えば、上り下りの2組のE/O変換部およびO/E変換部を備えた電気光(OE)変換基板からなる。これは、光信号の伝送距離が長く、伝送される光信号が微弱となる場合に、これを増幅して送り出すために設けられる。従って、キャビネット間の伝送距離が比較的短い場合や、接続ノード数(基板数)が少ない場合には、このOE変換基板は必ずしも設けなくてもよい。
【0014】
OE変換基板のO/E変換部(光接続側)は、光ファイバプラグが接続できるように、光コネクタ(レセプタクル)が形成されている。光中継器13、23、33、43は、好適には、バックボード上で複数のCPUと複数のメモリを搭載した複数の回路基板が配置される側とは異なる面(反対側または側面等)に配置される。これは、光中継器と第2のバスとの接続を容易とするためである。また、本実施例では、光中継器13、23、33、43をそれぞれキャビネット内に設けているが、キャビネット外に設けることもできる。
【0015】
第2のバス5は、第1のバス12、22、32、42と同様、例えば反射型光カプラで構成される。反射型光カプラは、透光性媒体51と、透光性媒体の一端に接続された複数の光ファイバ52とからなる。この透光性媒体の他端には光反射部53が形成されている。この第2の光バスを設けることにより、いずれのキャビネットからも他のキャビネットへの信号伝送が可能となる。しかも、別のキャビネットを第2の光バスに接続することで増設が可能であり、そして取付けが容易かつ低コストにできる。キャビネット間は、例えば、数m〜数10mの距離で接続される。
【0016】
図2は、図1に示すキャビネットの拡大図である。本図では、簡略化のため1ビットのバスで説明するが、実際の形態は数十ビットで構成される。第1の光バスとして、本例では、図示のように、反射型光カプラ61が設けられている。反射型光カプラ61は、透光性媒体62と、透光性媒体の一端に接続された複数の光ファイバ63とを備える。各光ファイバ63は、それぞれ各回路基板641〜64N(ノード1,2,…N)およびOE変換基板65のE/O変換部およびO/E変換部に接続される。これらのE/O変換部は、電気信号を光信号に変換するもので、例えばレーザダイオード(LD)等の発光素子を備える。一方、O/E変換部は光信号を電気信号に変換するもので、例えばフォトダイオード(PD)等の受光素子を備える。また、各回路基板641〜64Nには、図示しない複数のCPU、メモリ、PCI、LAN等に接続可能なI/O等が備えられている。OE変換基板65は、キャビネット間の伝送距離が短いときは省略することができる。また、E/O変換部およびO/E変換部は、図示しない光コネクタに収納することができる。
【0017】
透光性媒体62の他端には、光反射部(光反射膜)66が形成されている。この光反射部66は、例えばレンチキュラレンズ面およびその面に配置された光反射素子により構成することができる。図3(a)、(b)は、それぞれレンチキュラレンズ面と光反射素子とを組み合わせた例を示す図である。図3(a)のレンチキュラレンズ面71は、透光性媒体72の端部に多数の小さな凸面を形成したものであり、この面に光反射素子73が設けられる。図3(b)のレンチキュラレンズ面81は、透光性媒体82の端部に多数の小さな凹面を形成したものであり、この面に光反射素子83が設けられる。これにより、部品点数の少ない反射型光カプラを作製することができる。
【0018】
第2の光バスも、第1の光バスで説明した上述の反射型光カプラと同様にして構成することができる。
【0019】
以上のように構成された図2のキャビネットにおいて、例えば、回路基板641のE/O変換部から出射された光信号は、光ファイバ63を介して透光性媒体62の一端に入射される。入射光は、透光性媒体の他端に設けられた光反射部66(例えば、図3のレンチキュラレンズ面71,81および光反射素子73,83)に達し、レンチキュラレンズ面の小さな凹凸部で拡散反射され、反射光は透光性媒体内を逆方向に広く伝達される。これにより、透光性媒体の一端に接続された各光ファイバ63に光信号が伝達され、各光ファイバ63を介して各回路基板641〜64NおよびOE変換基板65のO/E変換部にそれぞれ光信号が伝送される。
【0020】
OE変換基板65は次のようにして光信号を中継する。まず、光ファイバ63を介してOE変換基板65のO/E変換部に入射された光信号は、一旦電気信号に変換される。その後、この電気信号はE/O変換器で光信号に変換され、この光信号が第2の光バスへ出射される。逆に、第2の光バスからOE変換基板65のO/E変換部に入射された光信号は、この場合も、一旦電気信号に変換される。この電気信号はそのあとE/O変換器で光信号に変換され、この光信号が光ファイバ63へ出射される。上述のとおり、E/O変換部には例えばレーザダイオード(LD)が備えられており、O/E変換部には例えばフォトダイオード(PD)が備えられている。このようにして光信号を中継することにより、OE変換基板65は、微弱な光信号を増幅して送り出すことができる。
【0021】
図4は図2に示すキャビネット内の信号処理装置の具体的構成例を示す図であり、(a)は全体斜視図、(b)は第1の光バスの概略図、(c)は光コネクタの概略図である。図4(a)に示すように、バックボード91には電気コネクタ92を介してそれぞれ複数のCPUと複数のメモリ等を搭載した複数の回路基板93および電気光変換基板94が接続されている。一方、バックボード91の下部には第1の光バス(反射型光カプラ)95が配置されている。反射型光カプラ95には光コネクタ96を介してそれぞれ複数の回路基板93および電気光変換基板94が接続されている。電気光変換基板94には光中継器97が配置されている。光中継器97は、光ファイバ98を介して図示しない第2の光バスに接続される。図中、電気光変換基板94はバックボード91上で複数の回路基板93と同じ側に配置されているが、バックボード91上で複数の回路基板93が配置される側とは異なる面(反対側の面)に配置することもできる。
【0022】
反射型光カプラ95の概略を図4(b)に示す。図示のように、反射型光カプラ95は光配線基板101を有し、その上に透光性媒体102が形成されている。透光性媒体102の一端には複数の光ファイバ103が接続されており、他端には光反射部104が設けられている。各光ファイバ103は光コネクタ96との接続が容易となるように光配線基板101の一端に突き出た形で形成されている。本例の反射型光カプラ95は、このような光配線基板101が8ビット(8層)積層されて構成される。また、光コネクタ96の概略を図4(c)に示す。光コネクタ96は、8層の光配線基板101のそれぞれに対応してE/O変換部105およびO/E変換部106を有する。E/O変換部105およびO/E変換部106は、それぞれ光配線基板101の対応する光ファイバ103に接続される。各部の動作については図2で説明したとおりである。
【0023】
反射型光カプラは、上述の形態以外に、例えば特開平10−282371号公報に記載の光バスのレンズ面にAl等の反射面を設け、他端に光ファイバを接続して構成することができる。また、特開平10−123350号公報に記載のような透光性媒体の一端にAl等の反射面を設け、他端に光ファイバを接続して構成することもできる。また、反射型光カプラは、例えば特開2002−62457公報に記載のような階段状の導光路に光ファイバを組み合わせて構成することも可能である。
【0024】
このように構成することにより、光の利用効率が大きく、拡張性の高い信号処理装置、例えばサーバ装置を得ることができる。本発明は、特に大規模なシステムにおいて、多数の回路基板を複数のキャビネットに分割し、キャビネット間を相互に光学的に接続して光データバスを形成している。システムの拡張は、別のキャビネットを光データバスに接続することにより、容易に行うことができる。このような光データバスを用いることによりシステムの高速化が可能となり、また透光性媒体を有する反射型光カプラを用いることによりシステムの小型化が可能となる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の回路基板を備えた大規模なシステムの高速化および小型化を可能とする信号処理装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る信号処理装置としてサーバ装置の一実施例を示す図である。
【図2】図1に示すキャビネットの拡大図である。
【図3】(a)、(b)はそれぞれレンチキュラレンズ面と光反射素子とを組み合わせた例を示す図である。
【図4】図2に示すキャビネット内の信号処理装置の具体的構成例を示す図であり、(a)は全体斜視図、(b)は第1の光バスの概略図、(c)は光コネクタの概略図である。
【符号の説明】
1、2、3、4 キャビネット
5 第2のバス
11、21、31、41 回路基板
12、22、32、42 第1の光バス
13、23、33、43 光中継器
14、24、34、44、51 透光性媒体
15、25、35、45,52 光ファイバ
16、27、38、48、53 光反射部
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも電気/光変換部または光/電気変換部のいずれかが設けられた複数の回路基板間を光バスで接続した信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の信号処理装置は、例えば、複数のCPUモジュールやメモリモジュールを搭載した回路基板間においてデータの転送及び処理を行うサーバ装置として用いることができる。
従来から、サーバ装置内の複数の回路基板間は電気信号でデータ伝送が行われている。このようなサーバシステムは、例えば、非特許文献1に記載されている。
【非特許文献1】
電子情報通信学会論文誌」、2001/6,Vol.J84−D−I,No.6、pp.576−583
このシステムは、小規模構成からの段階的な拡張を可能とするためと、CPU間の電気的な接続距離を短くするために、システムを32CPUまで搭載可能なキャビネットに分割し、同軸ケーブルによって接続するというものである。しかし、このシステムは、電気信号での伝送速度に制限があり、また、ビット数(信号線数、制御線数等)を減らすことが困難であることなどから、装置が大型化してしまうという問題がある。
【0003】
一方、特許文献1には、光学的なクロスバースイッチを用いた光学的接続装置が開示されている。
【特許文献1】
特開平9−152571号公報
本装置は、くさび状の溝を設けた光伝送路でクロスバーを構成している。しかし、この光伝送路では、光信号の入射部に近い位置からの溝部での反射が大きく、信号光強度の均一化が難しく、また、縦方向の溝部と横方向の溝部の位置合わせが難しく、さらに、くさび状の溝部から反射され拡散された信号光を第2のくさび状の溝部で反射させる為、光の利用効率が非常に悪いという問題がある。
【0004】
また、特許文献2には、階段状に形成された光信号伝達装置を用いた光データバスシステムが開示されている。
【特許文献2】
特開2002−62457号公報
このシステムは、階段状に形成された光信号伝達装置を複数用いて光データバスを形成し、複数の回路基板を相互に光学的に接続するものである。このシステムを用いることにより、複数ビットからなる並列光信号の送受信や各々のビットで独立した同時送受信が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のとおり、従来、規模の大きいサーバ装置について、サーバ装置内の複数の回路基板間を電気信号でデータ伝送を行うシステムについての提案はなされているが、高速化および小型化の点で不十分である。一方、光データバスを形成して複数の回路基板を相互に光学的に接続する技術についての提案はなされているが、大規模なシステムを構築する為に、複数のキャビネット間を光信号でデータ伝送を行うことのできる信号処理装置については未だ知られていない。
【0006】
従って本発明の目的は、複数の回路基板を備えた大規模なシステムの高速化および小型化を可能とする信号処理装置を提供することにある。この信号処理装置は、例えば大規模のサーバ装置に好適に適用され得る。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、少なくとも電気/光変換部または光/電気変換部のいずれかが設けられた複数の回路基板ならびに前記回路基板間を接続する第1の光バスを有する複数のキャビネットと、前記キャビネットの第1の光バス同士を接続する第2の光バスとを備えた信号処理装置によって、達成される。
【0008】
ここで、前記キャビネットの第1の光バスは光中継器を介して第2のバスに接続することができる。前記光中継器は前記キャビネット内に設けることができる。前記光中継器は電気光変換基板により構成することができる。また、前記第1および第2の光バスは反射型光カプラにより構成することができる。前記反射型光カプラは、透光性媒体と、透光性媒体の一端に接続された複数の光ファイバとを備え、前記透光性媒体はその他端にレンチキュラレンズ面および光反射素子を有することができる。
【0009】
本発明に係るサーバ装置は、少なくとも電気/光変換部または光/電気変換部のいずれかが設けられた複数の回路基板ならびに前記回路基板間を接続する第1の光バスを有する複数のキャビネットと、前記キャビネットの第1の光バス同士を接続する第2の光バスとを備え、前記複数の回路基板が少なくとも複数のCPUと複数のメモリを搭載して構成される。前記キャビネットは、第1の光バスと第2の光バスとの間に電気光変換基板を備えることができる。前記電気光変換基板は、バックボード上で複数のCPUと複数のメモリを搭載した複数の回路基板が配置される側とは異なる面(反対側または側面等)に配置することができる。このように構成することにより、複数の回路基板を備えた大規模なシステムの高速化および小型化を可能とすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る信号処理装置としてサーバ装置の一実施例を示す図である。本サーバ装置は、図示のように、4つのキャビネット1〜4間を光データバスで相互に接続して構成される。各キャビネット1〜4は、それぞれ、電気/光(E/O)変換部および光/電気(O/E)変換部を有する複数の回路基板(ノード)11、21、31、41、複数の回路基板間を接続する第1の光バス12、22、32、42、ならびに、光中継器13、23、33、43を備える。各キャビネットの第1の光バス12、22、32、42同士は、それぞれ光中継器13、23、33、43を介して、第2のバス5によって相互に接続されている。本実施例では、4つのキャビネットが接続される形態を示しているが、キャビネットの数は任意である。
【0011】
複数の回路基板11、21、31、41は、少なくとも、図示しない複数のCPUと複数のメモリを搭載している。これらの回路基板は、それぞれE/O変換部およびO/E変換部を介して、他の回路基板との間で光信号を用いて送受信を行う。
【0012】
第1の光バス12、22、32、42は、例えば反射型光カプラで構成される。反射型光カプラは、透光性媒体14、24、34、44と、透光性媒体の一端に接続された複数の光ファイバ15、25、35、45とからなる。透光性媒体の他端には光反射部16、27、38、48が形成されている。詳細については後述する。
【0013】
光中継器13、23、33、43は、例えば、上り下りの2組のE/O変換部およびO/E変換部を備えた電気光(OE)変換基板からなる。これは、光信号の伝送距離が長く、伝送される光信号が微弱となる場合に、これを増幅して送り出すために設けられる。従って、キャビネット間の伝送距離が比較的短い場合や、接続ノード数(基板数)が少ない場合には、このOE変換基板は必ずしも設けなくてもよい。
【0014】
OE変換基板のO/E変換部(光接続側)は、光ファイバプラグが接続できるように、光コネクタ(レセプタクル)が形成されている。光中継器13、23、33、43は、好適には、バックボード上で複数のCPUと複数のメモリを搭載した複数の回路基板が配置される側とは異なる面(反対側または側面等)に配置される。これは、光中継器と第2のバスとの接続を容易とするためである。また、本実施例では、光中継器13、23、33、43をそれぞれキャビネット内に設けているが、キャビネット外に設けることもできる。
【0015】
第2のバス5は、第1のバス12、22、32、42と同様、例えば反射型光カプラで構成される。反射型光カプラは、透光性媒体51と、透光性媒体の一端に接続された複数の光ファイバ52とからなる。この透光性媒体の他端には光反射部53が形成されている。この第2の光バスを設けることにより、いずれのキャビネットからも他のキャビネットへの信号伝送が可能となる。しかも、別のキャビネットを第2の光バスに接続することで増設が可能であり、そして取付けが容易かつ低コストにできる。キャビネット間は、例えば、数m〜数10mの距離で接続される。
【0016】
図2は、図1に示すキャビネットの拡大図である。本図では、簡略化のため1ビットのバスで説明するが、実際の形態は数十ビットで構成される。第1の光バスとして、本例では、図示のように、反射型光カプラ61が設けられている。反射型光カプラ61は、透光性媒体62と、透光性媒体の一端に接続された複数の光ファイバ63とを備える。各光ファイバ63は、それぞれ各回路基板641〜64N(ノード1,2,…N)およびOE変換基板65のE/O変換部およびO/E変換部に接続される。これらのE/O変換部は、電気信号を光信号に変換するもので、例えばレーザダイオード(LD)等の発光素子を備える。一方、O/E変換部は光信号を電気信号に変換するもので、例えばフォトダイオード(PD)等の受光素子を備える。また、各回路基板641〜64Nには、図示しない複数のCPU、メモリ、PCI、LAN等に接続可能なI/O等が備えられている。OE変換基板65は、キャビネット間の伝送距離が短いときは省略することができる。また、E/O変換部およびO/E変換部は、図示しない光コネクタに収納することができる。
【0017】
透光性媒体62の他端には、光反射部(光反射膜)66が形成されている。この光反射部66は、例えばレンチキュラレンズ面およびその面に配置された光反射素子により構成することができる。図3(a)、(b)は、それぞれレンチキュラレンズ面と光反射素子とを組み合わせた例を示す図である。図3(a)のレンチキュラレンズ面71は、透光性媒体72の端部に多数の小さな凸面を形成したものであり、この面に光反射素子73が設けられる。図3(b)のレンチキュラレンズ面81は、透光性媒体82の端部に多数の小さな凹面を形成したものであり、この面に光反射素子83が設けられる。これにより、部品点数の少ない反射型光カプラを作製することができる。
【0018】
第2の光バスも、第1の光バスで説明した上述の反射型光カプラと同様にして構成することができる。
【0019】
以上のように構成された図2のキャビネットにおいて、例えば、回路基板641のE/O変換部から出射された光信号は、光ファイバ63を介して透光性媒体62の一端に入射される。入射光は、透光性媒体の他端に設けられた光反射部66(例えば、図3のレンチキュラレンズ面71,81および光反射素子73,83)に達し、レンチキュラレンズ面の小さな凹凸部で拡散反射され、反射光は透光性媒体内を逆方向に広く伝達される。これにより、透光性媒体の一端に接続された各光ファイバ63に光信号が伝達され、各光ファイバ63を介して各回路基板641〜64NおよびOE変換基板65のO/E変換部にそれぞれ光信号が伝送される。
【0020】
OE変換基板65は次のようにして光信号を中継する。まず、光ファイバ63を介してOE変換基板65のO/E変換部に入射された光信号は、一旦電気信号に変換される。その後、この電気信号はE/O変換器で光信号に変換され、この光信号が第2の光バスへ出射される。逆に、第2の光バスからOE変換基板65のO/E変換部に入射された光信号は、この場合も、一旦電気信号に変換される。この電気信号はそのあとE/O変換器で光信号に変換され、この光信号が光ファイバ63へ出射される。上述のとおり、E/O変換部には例えばレーザダイオード(LD)が備えられており、O/E変換部には例えばフォトダイオード(PD)が備えられている。このようにして光信号を中継することにより、OE変換基板65は、微弱な光信号を増幅して送り出すことができる。
【0021】
図4は図2に示すキャビネット内の信号処理装置の具体的構成例を示す図であり、(a)は全体斜視図、(b)は第1の光バスの概略図、(c)は光コネクタの概略図である。図4(a)に示すように、バックボード91には電気コネクタ92を介してそれぞれ複数のCPUと複数のメモリ等を搭載した複数の回路基板93および電気光変換基板94が接続されている。一方、バックボード91の下部には第1の光バス(反射型光カプラ)95が配置されている。反射型光カプラ95には光コネクタ96を介してそれぞれ複数の回路基板93および電気光変換基板94が接続されている。電気光変換基板94には光中継器97が配置されている。光中継器97は、光ファイバ98を介して図示しない第2の光バスに接続される。図中、電気光変換基板94はバックボード91上で複数の回路基板93と同じ側に配置されているが、バックボード91上で複数の回路基板93が配置される側とは異なる面(反対側の面)に配置することもできる。
【0022】
反射型光カプラ95の概略を図4(b)に示す。図示のように、反射型光カプラ95は光配線基板101を有し、その上に透光性媒体102が形成されている。透光性媒体102の一端には複数の光ファイバ103が接続されており、他端には光反射部104が設けられている。各光ファイバ103は光コネクタ96との接続が容易となるように光配線基板101の一端に突き出た形で形成されている。本例の反射型光カプラ95は、このような光配線基板101が8ビット(8層)積層されて構成される。また、光コネクタ96の概略を図4(c)に示す。光コネクタ96は、8層の光配線基板101のそれぞれに対応してE/O変換部105およびO/E変換部106を有する。E/O変換部105およびO/E変換部106は、それぞれ光配線基板101の対応する光ファイバ103に接続される。各部の動作については図2で説明したとおりである。
【0023】
反射型光カプラは、上述の形態以外に、例えば特開平10−282371号公報に記載の光バスのレンズ面にAl等の反射面を設け、他端に光ファイバを接続して構成することができる。また、特開平10−123350号公報に記載のような透光性媒体の一端にAl等の反射面を設け、他端に光ファイバを接続して構成することもできる。また、反射型光カプラは、例えば特開2002−62457公報に記載のような階段状の導光路に光ファイバを組み合わせて構成することも可能である。
【0024】
このように構成することにより、光の利用効率が大きく、拡張性の高い信号処理装置、例えばサーバ装置を得ることができる。本発明は、特に大規模なシステムにおいて、多数の回路基板を複数のキャビネットに分割し、キャビネット間を相互に光学的に接続して光データバスを形成している。システムの拡張は、別のキャビネットを光データバスに接続することにより、容易に行うことができる。このような光データバスを用いることによりシステムの高速化が可能となり、また透光性媒体を有する反射型光カプラを用いることによりシステムの小型化が可能となる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の回路基板を備えた大規模なシステムの高速化および小型化を可能とする信号処理装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る信号処理装置としてサーバ装置の一実施例を示す図である。
【図2】図1に示すキャビネットの拡大図である。
【図3】(a)、(b)はそれぞれレンチキュラレンズ面と光反射素子とを組み合わせた例を示す図である。
【図4】図2に示すキャビネット内の信号処理装置の具体的構成例を示す図であり、(a)は全体斜視図、(b)は第1の光バスの概略図、(c)は光コネクタの概略図である。
【符号の説明】
1、2、3、4 キャビネット
5 第2のバス
11、21、31、41 回路基板
12、22、32、42 第1の光バス
13、23、33、43 光中継器
14、24、34、44、51 透光性媒体
15、25、35、45,52 光ファイバ
16、27、38、48、53 光反射部
Claims (9)
- 少なくとも電気/光変換部または光/電気変換部のいずれかが設けられた複数の回路基板ならびに前記回路基板間を接続する第1の光バスを有する複数のキャビネットと、前記キャビネットの第1の光バス同士を接続する第2の光バスとを備えたことを特徴とする信号処理装置。
- 前記キャビネットの第1の光バスが光中継器を介して第2のバスに接続されることを特徴とする請求項1記載の信号処理装置。
- 前記光中継器が前記キャビネット内に設けられることを特徴とする請求項2記載の信号処理装置。
- 前記光中継器が電気光変換基板により構成されることを特徴とする請求項2または3記載の信号処理装置。
- 前記光バスが反射型光カプラにより構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の信号処理装置。
- 前記反射型光カプラが、透光性媒体と、透光性媒体の一端に接続された複数の光ファイバとを備え、前記透光性媒体がその他端にレンチキュラレンズ面および光反射素子を有することを特徴とする請求項5記載の信号処理装置。
- 少なくとも電気/光変換部または光/電気変換部のいずれかが設けられた複数の回路基板ならびに前記回路基板間を接続する第1の光バスを有する複数のキャビネットと、前記キャビネットの第1の光バス同士を接続する第2の光バスとを備え、前記複数の回路基板が少なくとも複数のCPUと複数のメモリを搭載していることを特徴とするサーバ装置。
- 前記キャビネットが、第1の光バスと第2の光バスとの間に電気光変換基板を備えたことを特徴とする請求項7記載のサーバ装置。
- 前記電気光変換基板が、バックボード上で複数のCPUと複数のメモリを搭載した複数の回路基板が配置される側とは異なる面に配置されることを特徴とする請求項8記載のサーバ装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002272007A JP2004112323A (ja) | 2002-09-18 | 2002-09-18 | 信号処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004112323A true JP2004112323A (ja) | 2004-04-08 |
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JP (1) | JP2004112323A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006114860A1 (ja) * | 2005-04-18 | 2006-11-02 | Media Global Links Co., Ltd. | 光波多重伝送装置 |
JP2011010014A (ja) * | 2009-06-25 | 2011-01-13 | Alaxala Networks Corp | 通信装置 |
-
2002
- 2002-09-18 JP JP2002272007A patent/JP2004112323A/ja active Pending
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