JP2004112189A - スプリッタ敷設用装置およびスプリッタ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易にxDSLのメタル配線を用いた高速通信サービスのための敷設工事を行なうことが可能なスプリッタ敷設用装置を提供する
【解決手段】スプリッタ敷設用装置2000には、局側POTSスプリッタ112のローパスフィルタの入力側から引出された接続ペア線2010と接続する圧着端子2100および2102と、局側POTSスプリッタ112のローパスフィルタLPFの出力側およびハイパスフィルタHPFの出力側のノードと、それぞれ、接続する圧着端子2104および2106とが予め設けられている。スプリッタ敷設用装置2000上で、ペア線を、切断すれば、自動的に電気的に配線接続を行なったのと同様な配線工事が行なわれる。
【選択図】 図7
【解決手段】スプリッタ敷設用装置2000には、局側POTSスプリッタ112のローパスフィルタの入力側から引出された接続ペア線2010と接続する圧着端子2100および2102と、局側POTSスプリッタ112のローパスフィルタLPFの出力側およびハイパスフィルタHPFの出力側のノードと、それぞれ、接続する圧着端子2104および2106とが予め設けられている。スプリッタ敷設用装置2000上で、ペア線を、切断すれば、自動的に電気的に配線接続を行なったのと同様な配線工事が行なわれる。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、集合住宅等において、敷設済みのメタル電話配線に対して、高速通信用回線からの信号を重畳させるための敷設工事に用いられるスプリッタ敷設用装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、全国に敷設済みの電話用の導線を使って、いわゆるブロードバンド通信を行なうためのxDSL(Digital Subscriber Line)技術が広く普及している。このようなxDSL技術の典型的なものは、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)技術であって、各家庭のインターネット通信等に対するブロードバンド化を促進させている。
【0003】
しかしながら、現在主流のADSLサービスは、通常1.5Mビット/秒の通信速度が一般的であり、最大でも8〜12Mビット/秒での通信サービスが提供れるようになっているに過ぎない。しかしながら、たとえばビデオオンデマンドサービス(以下、「VOD」と呼ぶ)等では、高品質な画像伝送をより安定した環境下で実現するために、より高速な通信速度の実現が要求されている。
【0004】
このような用途としては、各家庭まで光ファイバを敷設して、いわゆるFTTH(Fiber To The Home)通信を実現することが1つの選択肢である。
【0005】
しかしながら、このようなFTTHサービスの提供を受けるにあたって、たとえば、マンションなどの集合住宅では、各家庭に光ファイバを敷設するためには、集合住宅所有者の許可が必要になるなど、FTTHサービスを、各家庭が直接受けるのが困難な場合がある。
【0006】
一方で、このような集合住宅では、集合住宅近傍までは、光ファイバ等の高速回線によって、電話回線などがすでに敷設されており、集合住宅内の集線装置から、各家庭までの間には、メタル配線(たとえば、銅配線)による電話回線が敷設されている場合が多い。
【0007】
このような状況から、従来のメタル配線を介して、より高速な通信速度が実現できれば、このような集合住宅に対して、より高い通信速度でのインターネット接続やVODなどの映像配信サービスを提供することが可能となる。
【0008】
このような技術として、たとえば「非常に早いxDSL」という意味の「VDSL(Very high bit rate DSL)」技術の開発が進んでいる。
【0009】
VDSLは、ADSLの約12倍に相当する12MHzまでの周波数帯域を利用する。電話と同時に使用する場合は、25kHz以下の周波数帯は、ADSLと同様に利用しない。これは、電話用の音声を同時に伝送できるようにするためで、1本の銅線で、電話とVDSLサービスを同時に使用することが可能となる。
【0010】
このような構成により、VDSLでは、非対称速度型の場合で、下りが22Mビット/秒,上りが3Mビット/秒の速度が実現可能であり、対称型の場合でも13Mビット/秒の通信速度が実現できる。
【0011】
銅線通信では、周波数帯域を広く使えば高速化できるものの、伝送距離が犠牲になるという問題がある。高い周波数の信号ほど銅線を伝わっていくうちに減衰するためである。減衰して信号が弱まると、他の回線や外部から入り込んでくるノイズの影響を受けて、受信側ではデータを確認できなくなってしまう。
【0012】
しかしながら、上述したように、集合住宅内の比較的近距離の通信のために、銅線等のメタル配線を用いてVDSLを使用するのであれば、このような伝送速度と伝送距離とのトレードオフの問題を克服することができる。
【0013】
但し、このようなサービスを集合住宅の各家庭に提供するためには、上述したような集合住宅内の集線装置における工事費用の低減が必要であり、容易に敷設工事が行なえることが望ましい。
【0014】
たとえば、第1の従来例としては、非対称デジタル加入者線伝送システムのスプリッタを備える公衆電話網接続装置について、以下のような構成が公知である(たとえば、特許文献1参照)。すなわち、この第1の従来例では、非対称デジタル加入者線伝送システムのスプリッタを備える公衆電話網接続装置において、電話端末機と公衆電話網を接続し、電話端末機用のスプリッタを備える電話接続部と、非対称デジタル加入者線伝送システムの加入者側端末機と公衆電話網を接続し、非対称デジタル加入者線伝送システムの加入者側端末機用のスプリッタを備える非対称デジタル加入者線伝送システムの構成が開示されている。
【0015】
一方、第2の従来例としては、構内配線方法および構内配線装置に係る発明として以下のようなものがある(たとえば、特許文献2参照)。すなわち、この第2の従来例では、局側から入力された多重化信号のうち、音声帯域信号は、ローパスフィルタを通過し、音声帯域通信装置を経た後、ローパスフィルタを通過してハイパスフィルタを通過したxDSL信号と合成され、POTS(Plain Old Telephone Service)スプリッタへ出力される構成が開示されている。
【0016】
【特許文献1】
特開平11−205467号公報
【0017】
【特許文献2】
特開2000−316060号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の技術には、スプリッタの設置形態に関して、具体的に如何なる工事方法によって敷設が行なわれるかについては開示がない。
【0019】
たとえば、スプリッタの設置場所によっては、既存の電話線を切断、加工する必要があり、この間音声通話が途絶えてしまう。また、切断加工時に局線を間違えることにより、電話および周辺装置が動作しなくなってしまう可能性さえ存在する。
【0020】
これは、1つには、電話線の配線形態がさまざまであることに起因する。また、端末側についてはRJ−11コネクタを用いてスプリッタと電話装置およびxDSL装置、電話局へのラインを繋いでいるが、電話装置として親子電話や警報装置等が付いている場合には、それらに繋がっている電話線を切断してRJ−11コネクタを付ける必要が生じることにも起因している。
【0021】
局側のコネクタについては、Telcoコネクタが一般的に用いられているが、特に決まった形態が存在しない。しかしながら、電話交換機と市中電話線の間にスプリッタを割り入れる際には、既存の配線を切断して接続する必要がある。特に、局側装置を集合住宅内のMDF(Main Distributing Frame)付近に置く場合においては、MDFにおいて市中電話線と集合住宅内装置間のジャンパを切断、確保する必要があるためである。
【0022】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、集合住宅等内において、容易にxDSLのメタル配線を用いた高速通信サービスのための敷設工事を行なうことが可能なスプリッタ敷設用装置およびスプリッタ装置を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の1つの局面に従うと、スプリッタ装置の敷設に用いられるスプリッタ敷設用装置であって、互いに並行な第1および第2の案内溝を上面に有する基部と、第1の案内溝中に少なくとも一部が露出するように所定の間隔で設けられる第1および第2の圧着端子と、第1および第2の圧着端子とスプリッタ装置の低周波信号の入力側とを接続するため第1の接続線と、第2の案内溝中に少なくとも一部が露出するように所定の間隔で設けられる第3および第4の圧着端子と、第3および第4の圧着端子とスプリッタ装置の低周波信号の出力側および高周波信号の出力側とを接続するため第2の接続線と、第1および第3の圧着端子の間であって、かつ、第2および第4の圧着端子の間の上面に設けられる切断用刃と、基部に被せられて、第1、第2、第3および第4の圧着端子ならびに切断用刃と、第1および第2の案内溝内の配線との間に圧力を印加することが可能な蓋部とを備える。
【0024】
好ましくは、切断用刃は、所定の間隔で設けられる第1および第2の切断刃を含む。
【0025】
好ましくは、第1、第2、第3および第4の圧着端子ならびに切断用刃と、第1および第2の案内溝内の配線との間に圧力を印加を補助するための圧力印加補助手段をさらに備える。
【0026】
好ましくは、圧力印加補助手段は、基部の底面から第1、第2、第3および第4の圧着端子の下部ならびに切断用刃の下部にまでそれぞれ開口する孔を有する基部である、請求項4記載のスプリッタ敷設用装置。
【0027】
この発明の他の局面に従うと、スプリッタ装置であって、高周波信号と低周波信号を分離するための信号分離手段と、互いに並行な第1および第2の案内溝を上面に有する基部と、第1の案内溝中に少なくとも一部が露出するように所定の間隔で設けられる第1および第2の圧着端子と、第1および第2の圧着端子と信号分離手段置の低周波信号の入力側とを接続するため第1の接続線と、第2の案内溝中に少なくとも一部が露出するように所定の間隔で設けられる第3および第4の圧着端子と、第3および第4の圧着端子と信号分離手段の低周波信号の出力側および高周波信号の出力側とを接続するため第2の接続線と、第1および第3の圧着端子の間であって、かつ、第2および第4の圧着端子の間の上面に設けられる切断用刃と、基部に被せられて、第1、第2、第3および第4の圧着端子ならびに切断用刃と、第1および第2の案内溝内の配線との間に圧力を印加することが可能な蓋部とを備える。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。以下の説明では、同一の構成部分には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについて詳細な説明は繰返さない。
【0029】
図1は、本発明の、スプリッタ敷設用装置による配線工事が行なわれる集合住宅への通信回線の敷設形態を説明するための概念図である。
【0030】
電話局10からは、電柱12.1〜12.2等を経由して、たとえば、銅配線や光ファイバによって、電話回線20が敷設されているものとする。
【0031】
以下の説明では、公衆回線網、たとえば、インターネットへの接続のための通信回線30も、電柱12.1〜12.2等を経由して集合住宅まで敷設されているものとする。この通信回線30も、光ファイバであるものとする。
【0032】
このようにして敷設された電話回線20および通信回線30は、集合住宅100内の配線分配装置110(以下、MDFと呼ぶ)内において、各家庭に電話の音声信号を伝達するためのメタル配線に分岐する。さらに、このメタル配線は、各階毎に設けられているIDFを経由して、各戸120.1〜126.nに敷設されている。
【0033】
なお、上述したようなxDSLサービスを各戸に提供するにあたっては、MDF内に、インターネットと接続するための通信回線30を経由して、各戸に対して、インターネット等への接続を分配するためのDSLAM(Digital Subscriber Line Access Multiplexer)などが設けられている。
【0034】
図2は、図1に示した構成のうち、MDF110の構成および各戸のうち、たとえば、戸120.1の構成を説明するための概念図である。
【0035】
図2を参照して、MDF110内には、電話局10を含む電話網22と各戸120.1〜126.nとの間に設けられ、音声信号のやり取りを行なうための低周波信号とインターネットなどに対する高速デジタル通信を行なうための高周波信号とを分離するためのPOTSスプリッタ112と、インターネット網32とPOTSスプリッタ112との間に設けられ、各戸との間の通信を制御するためのDSLAM114と、POTSスプリッタ112から各戸120.1〜126.nとの間のメタル配線130との接続を行なうための配線盤116とを備える。
【0036】
したがって、POTSスプリッタ112から各戸120.1〜126.nまでの間は、既存の電話通信用のメタル配線130が、音声のような低周波域の信号と、xDSLのような高周波域の信号の伝送とに共用されていることになる。
【0037】
各戸120.1〜126.nでは、メタル配線130により伝送された信号を受けて、低周波の音声信号と、xDSLサービス用の高周波信号とを分離するためのPOTSスプリッタ122と、POTSスプリッタ122からの低周波信号を受けて、電話通信を行なう電話端末124と、POTSスプリッタ122からの信号を受けて、各戸内の通信端末、たとえばパーソナルコンピュータ126との間の通信を制御するためのxDSLモデム128が設けられる。
【0038】
なお、以下では、xDSLを、特に、VDSLであるものとして説明を行なうことにする。
【0039】
図3は、図2に示した配線盤116の構成を説明するための概念図である。配線盤116には、通常、鉄などの金属製であって、開閉可能な扉1162を有する筐体1164内に、複数の端子盤1170が設けられる。
【0040】
各端子盤1170には、局側からの電話線が接続されるとともに、各戸(各家庭)への電話線130が接続されている。VDSLサービスのためには、この端子盤1170と局側からの電話線(ペア線)との間、または、端子盤1170と各家庭への電話線(ペア線)との間のいずれかに、局側POTSスプリッタ112を設置する工事を行なうことが必要となる。図2に示した構成では、端子盤1170と局側からの電話線(ペア線)20との間に局側POTSスプリッタ112が設置されている。
【0041】
図4は、図3に示した端子盤1170の構成を拡大して示す図である。
端子盤1170には、複数の局側コネクタ1172と、宅側コネクタ1174とがそれぞれ設けられており、各局側コネクタ1172と宅側コネクタ1174との間には、試験用のコネクタ1176が設けられている。局側コネクタ1172の対に、電話局からのペア線が接続され、試験用コネクタ1176を経由して、各家庭へのペア線が、宅側コネクタ1174の対に接続されている。通信回線の試験などを行なう際には、試験用コネクタ1176を介して、信号の取出し等が行なわれる。
【0042】
図5は、このような端子盤1170に、局側POTSスプリッタ112を設置するための1つの形態を説明するための概念図である。
【0043】
局側POTSスプリッタ112は、上述したように、低周波帯域の電話回線信号を通過させるためのローパスフィルタLPFと、xDSL等の高周波信号を通過させるためのハイパスフィルタHPFとが設けられている。
【0044】
局側からの電話線20は、ローパスフィルタLPFを経由して、端子盤1170の局側コネクタ1172の対と接続する。
【0045】
一方、xDSLサービスのための配線30は、DSLAM114から、ハイパスフィルタHPFを介して、ローパスフィルタLPFが接続するのと同一の端子盤1170上の局側コネクタ1172と接続する。
【0046】
このような構成とすることで、端子盤1170から各家庭への電話線130は、電話のための通信と、VDSLサービスのための通信とに共用されることになる。
【0047】
しかしながらこのように局側POTSスプリッタ112を敷設するためには、局側からの電話線を切断した上で、図5中に示すような2箇所において、配線工事を行なう必要がある。
【0048】
この場合、上述したように、このような2箇所について切断および加工を行なう必要が生じることから、音声通話が中断する期間が長くなるだけでなく、極性を間違えて接続すると、電話やインターネット通信等のための端末装置が動作しなくなるという問題がある。
【0049】
図6は、図4に示した端子盤1170に対して、POTSスプリッタ112を敷設するための他の構成を説明するための概念図である。
【0050】
図6に示した構成では、端子盤1170から各家庭への電話線のペア線に対して、局側POTSスプリッタ112が設けられている。
【0051】
この場合、端子盤1170の宅側コネクタ1174の対からの信号は、局側POTSスプリッタ112内のローパスフィルタLPFを介して、各家庭へのペア線130に接続されるとともに、DSLAM114からの配線は、ハイパスフィルタHPFを介して、各家庭へのペア線130に接続されている。
【0052】
但し、図6に説明したような構成をとる場合でも、図6中に示すように、宅側のペア線を切断した後、2箇所で配線工事を行なう必要がある。
【0053】
したがって、図5において説明したのと同様な問題が生じる恐れがある。
図7は、本発明のスプリッタ敷設用装置2000を用いて、図5または図6と同様の接続を実現する工事を行なった場合の構成を示す概念図である。
【0054】
図7において説明するとおり、本願発明においては、局側POTSスプリッタ112を敷設するにあたり、圧着機能を持つ端子を有するスプリッタ敷設用装置2000が設けられる。
【0055】
スプリッタ用敷設装置2000には、局側POTSスプリッタ112のローパスフィルタの入力側から引出された接続ペア線2010と接続する圧着端子2100および2102と、局側POTSスプリッタ112のローパスフィルタLPFの出力側およびハイパスフィルタHPFの出力側のノードと、それぞれ、接続する圧着端子2104および2106とが設けられている。
【0056】
すなわち、スプリッタ敷設用装置2000は、予め局側POTSスプリッタ112の敷設工事前に、接続線2010および接続線2020により、局側POTSスプリッタ112との間で、図7に示すような接続が行なわれているものとする。
【0057】
局側POTSスプリッタ112中のハイパスフィルタHPFには、DSLAM114からの配線が入力される。
【0058】
ここで、このようなPOTSスプリッタ112を、端子盤1170に対して敷設工事を行なうにあたり、たとえば、図5で説明したのと同様の形態、すなわち端子盤1170の局側ペア線側に局側POTSスプリッタ112が敷設される場合について説明する。
【0059】
このとき、局側の電話線(ペア線)をスプリッタ敷設用装置2000と接続するにあたり、圧着端子2100および2104にペア線のうちの一方が圧着して接続され、ペア線のうちの他方は、圧着端子2102と2106とに接続される。その上で、後に説明するように、スプリッタ敷設用装置2000上で、ペア線を、図7に示す点線において切断すれば、自動的に、電気的には図5のような接続を行なったのと同様な配線工事が行なわれることになる。
【0060】
しかも、この場合、局側POTSスプリッタと、ペア線の各々の配線とがどのように接続されるかは、予め局側POTSスプリッタ112とスプリッタ敷設用装置2000との間を、接続ペア線2010および2020により接続した段階で決まっているので、極性を間違えて工事がなされる可能性が極めて少なくなる。
【0061】
しかも、敷設工事中に局側のペア線が切断される時点では、既に、ローパスフィルタLPFを介した電気的な接続が形成されているので、工事に伴う電話回線の断線時間を、事実上ほぼ0とすることができる。
【0062】
図8は、図7で示したようなスプリッタ敷設用装置2000と、局側POTSスプリッタ112とを、図3に示したような配線盤116に対して工事を行なう場合の構成を説明する図である。
【0063】
図8においては、図7で説明した場合と異なり、宅側のペア線に対して、局側POTSスプリッタ112を配置する場合の構成を説明している。
【0064】
すなわち、端子盤1170からの宅側のペア線を構成する各配線をスプリッタ敷設用装置2000の圧着端子2100および2104と、圧着端子2102および2106にそれぞれ圧着する。その上で、ペア線を、圧着端子2100と2104の間および圧着端子2102と2106の間で切断する。
【0065】
図8に示すとおり、既存の配線盤116に対する最小限の工事で、VDSL等のxDSLサービスを行なうための配線を実現することが可能となる。
【0066】
図9は、スプリッタ敷設用装置2000の構成をより詳しく説明するための斜視図である。
【0067】
スプリッタ敷設用装置2000は、基部2200と蓋部2400とを備える。基部2200には、矩形形状である上面の一辺方向に沿って、電話線(ペア線)を案内するための案内溝2202および2204が互いに並行に設けられ、案内溝2202内には、圧着端子2100および2104の頭部が露出しており、案内溝2204内には、圧着端子2102および2106の頭部が露出している。さらに、圧着端子2100および圧着端子2102の側と圧着端子2104および圧着端子2106の側との間には、電話線を切断するための切断用刃2206と2208が、案内溝2202および2204と交差するように設けられる。
【0068】
圧着端子2100には、基部2200の側面から開口された接続孔2210を介して接続線2010の一方配線が接続され、圧着端子2102には、基部2200の側面から開口された接続孔2212を介して接続線2010の他方配線が接続される。
【0069】
同様にして、圧着端子2104には、基部2200の他方側面から開口された接続孔2214を介して接続線2020の一方配線が接続され、圧着端子2106には、基部2200の他方側面から開口された接続孔2216を介して接続線2020の他方配線が接続される。
【0070】
さらに、蓋部2400の基部2200に合される側の面(底面)には、案内溝2202および2204と符合するように案内溝2402および2404が設けられるとともに、切断用刃2206と2208と符合するように溝部2406および2408が設けられる。
【0071】
以上のような構成において、電話線(ペア線)を基部2200の案内溝2202および2204上に合わせた上で、蓋部2400を基部2200に被せて圧力をかけると、電話線(ペア線)と接続線2010および2020とが図7に示したとおり圧着接続されるとともに、切断用刃2206と2208により電話線が切断されることになる。
【0072】
図10は、図9に示したスプリッタ敷設用装置2000の変形例の構成を示す斜視図である。
【0073】
図9に示したような構成のみでは、電話線を圧着し、かつ切断するのに十分な圧力を印加しがたい場合は、図10に示すとおり、基部2200の底面側から圧着端子2100、2102、2104および2106の下部までそれぞれ開口する孔2300、2302、2304および2306を設け、さらに、基部2200の底面側から切断用刃2206と2208の下部までそれぞれ開口する孔2316および2318を設ける。
【0074】
図11は、図10に示した基部2200の底面を示す図である。
図10および図11に示したような穴を基部2200の底面に開けておくことで、圧着工具により、圧着端子2100〜2106および切断用刃2206および2208により大きな圧力を効率的にかけることが可能となる。
【0075】
このとき、接続孔2210〜2216には、接続線2010および2020と圧着端子2100〜2106とが接続を保ったまま、上下に移動できるだけの遊びがあるものとする。
【0076】
なお、圧着端子2100、2102、2104および2106や切断用刃2206と2208に圧力をかけるためには、たとえば、基部2200の側面にハンドルを取り付け、ハンドルを回すと徐々に圧着端子2100〜2106および切断用刃2206と2208が上昇するような機構を設けておいてもよい。
【0077】
このような構成とすることで、容易にxDSLのメタル配線を用いた高速通信サービスのためのスプリッタの敷設工事を行なうことが可能となる。
【0078】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、xDSLのメタル配線を用いた高速通信サービスのためのスプリッタの敷設工事を容易にかつ正確に行なうことが可能となる。すなわち、極性を間違えて工事がなされる可能性を低減し、かつ、敷設工事中に局側のメタル配線が切断される時点では、既に、電気的な接続が形成されているので、工事に伴う電話回線の断線時間を、事実上ほぼ0とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、スプリッタ敷設用装置による配線工事が行なわれる集合住宅への通信回線の敷設形態を説明するための概念図である。
【図2】図1に示した構成のうち、MDF110の構成および各戸のうち、たとえば、戸120.1の構成を説明するための概念図である。
【図3】図2に示した配線盤116の構成を説明するための概念図である。
【図4】図3に示した端子盤1170の構成を拡大して示す図である。
【図5】端子盤1170に、局側POTSスプリッタ112を設置するための1つの形態を説明するための概念図である。
【図6】端子盤1170に、局側POTSスプリッタ112を設置するための他の形態を説明するための概念図である。
【図7】本発明のスプリッタ敷設用装置2000を用いて、図5または図6と同様の接続を実現する工事を行なった場合の構成を示す概念図である。
【図8】スプリッタ敷設用装置2000と、局側POTSスプリッタ112とを配線盤116に対して工事を行なう場合の構成を説明する図である。
【図9】スプリッタ敷設用装置2000の構成をより詳しく説明するための斜視図である。
【図10】図9に示したスプリッタ敷設用装置2000の変形例の構成を示す斜視図である。
【図11】図10に示した基部2200の底面を示す図である。
【符号の説明】
10 電話局、12.1 〜12.2 電信柱、20 電話回線、100 集合住宅、110 MDF、120.1〜126.n 各戸、22 電話網、32インターネット網、112 局側POTSスプリッタ、116 配線盤、114 DSLAM、130 メタル配線、122 宅側POTSスプリッタ、124 電話端末機、126 パーソナルコンピュータ、128 モデム、2000スプリッタ敷設用装置、2010,2020 接続ペア線、2100〜2104 圧着端子、2206,2208 切断用刃。
【発明の属する技術分野】
本発明は、集合住宅等において、敷設済みのメタル電話配線に対して、高速通信用回線からの信号を重畳させるための敷設工事に用いられるスプリッタ敷設用装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、全国に敷設済みの電話用の導線を使って、いわゆるブロードバンド通信を行なうためのxDSL(Digital Subscriber Line)技術が広く普及している。このようなxDSL技術の典型的なものは、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)技術であって、各家庭のインターネット通信等に対するブロードバンド化を促進させている。
【0003】
しかしながら、現在主流のADSLサービスは、通常1.5Mビット/秒の通信速度が一般的であり、最大でも8〜12Mビット/秒での通信サービスが提供れるようになっているに過ぎない。しかしながら、たとえばビデオオンデマンドサービス(以下、「VOD」と呼ぶ)等では、高品質な画像伝送をより安定した環境下で実現するために、より高速な通信速度の実現が要求されている。
【0004】
このような用途としては、各家庭まで光ファイバを敷設して、いわゆるFTTH(Fiber To The Home)通信を実現することが1つの選択肢である。
【0005】
しかしながら、このようなFTTHサービスの提供を受けるにあたって、たとえば、マンションなどの集合住宅では、各家庭に光ファイバを敷設するためには、集合住宅所有者の許可が必要になるなど、FTTHサービスを、各家庭が直接受けるのが困難な場合がある。
【0006】
一方で、このような集合住宅では、集合住宅近傍までは、光ファイバ等の高速回線によって、電話回線などがすでに敷設されており、集合住宅内の集線装置から、各家庭までの間には、メタル配線(たとえば、銅配線)による電話回線が敷設されている場合が多い。
【0007】
このような状況から、従来のメタル配線を介して、より高速な通信速度が実現できれば、このような集合住宅に対して、より高い通信速度でのインターネット接続やVODなどの映像配信サービスを提供することが可能となる。
【0008】
このような技術として、たとえば「非常に早いxDSL」という意味の「VDSL(Very high bit rate DSL)」技術の開発が進んでいる。
【0009】
VDSLは、ADSLの約12倍に相当する12MHzまでの周波数帯域を利用する。電話と同時に使用する場合は、25kHz以下の周波数帯は、ADSLと同様に利用しない。これは、電話用の音声を同時に伝送できるようにするためで、1本の銅線で、電話とVDSLサービスを同時に使用することが可能となる。
【0010】
このような構成により、VDSLでは、非対称速度型の場合で、下りが22Mビット/秒,上りが3Mビット/秒の速度が実現可能であり、対称型の場合でも13Mビット/秒の通信速度が実現できる。
【0011】
銅線通信では、周波数帯域を広く使えば高速化できるものの、伝送距離が犠牲になるという問題がある。高い周波数の信号ほど銅線を伝わっていくうちに減衰するためである。減衰して信号が弱まると、他の回線や外部から入り込んでくるノイズの影響を受けて、受信側ではデータを確認できなくなってしまう。
【0012】
しかしながら、上述したように、集合住宅内の比較的近距離の通信のために、銅線等のメタル配線を用いてVDSLを使用するのであれば、このような伝送速度と伝送距離とのトレードオフの問題を克服することができる。
【0013】
但し、このようなサービスを集合住宅の各家庭に提供するためには、上述したような集合住宅内の集線装置における工事費用の低減が必要であり、容易に敷設工事が行なえることが望ましい。
【0014】
たとえば、第1の従来例としては、非対称デジタル加入者線伝送システムのスプリッタを備える公衆電話網接続装置について、以下のような構成が公知である(たとえば、特許文献1参照)。すなわち、この第1の従来例では、非対称デジタル加入者線伝送システムのスプリッタを備える公衆電話網接続装置において、電話端末機と公衆電話網を接続し、電話端末機用のスプリッタを備える電話接続部と、非対称デジタル加入者線伝送システムの加入者側端末機と公衆電話網を接続し、非対称デジタル加入者線伝送システムの加入者側端末機用のスプリッタを備える非対称デジタル加入者線伝送システムの構成が開示されている。
【0015】
一方、第2の従来例としては、構内配線方法および構内配線装置に係る発明として以下のようなものがある(たとえば、特許文献2参照)。すなわち、この第2の従来例では、局側から入力された多重化信号のうち、音声帯域信号は、ローパスフィルタを通過し、音声帯域通信装置を経た後、ローパスフィルタを通過してハイパスフィルタを通過したxDSL信号と合成され、POTS(Plain Old Telephone Service)スプリッタへ出力される構成が開示されている。
【0016】
【特許文献1】
特開平11−205467号公報
【0017】
【特許文献2】
特開2000−316060号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の技術には、スプリッタの設置形態に関して、具体的に如何なる工事方法によって敷設が行なわれるかについては開示がない。
【0019】
たとえば、スプリッタの設置場所によっては、既存の電話線を切断、加工する必要があり、この間音声通話が途絶えてしまう。また、切断加工時に局線を間違えることにより、電話および周辺装置が動作しなくなってしまう可能性さえ存在する。
【0020】
これは、1つには、電話線の配線形態がさまざまであることに起因する。また、端末側についてはRJ−11コネクタを用いてスプリッタと電話装置およびxDSL装置、電話局へのラインを繋いでいるが、電話装置として親子電話や警報装置等が付いている場合には、それらに繋がっている電話線を切断してRJ−11コネクタを付ける必要が生じることにも起因している。
【0021】
局側のコネクタについては、Telcoコネクタが一般的に用いられているが、特に決まった形態が存在しない。しかしながら、電話交換機と市中電話線の間にスプリッタを割り入れる際には、既存の配線を切断して接続する必要がある。特に、局側装置を集合住宅内のMDF(Main Distributing Frame)付近に置く場合においては、MDFにおいて市中電話線と集合住宅内装置間のジャンパを切断、確保する必要があるためである。
【0022】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、集合住宅等内において、容易にxDSLのメタル配線を用いた高速通信サービスのための敷設工事を行なうことが可能なスプリッタ敷設用装置およびスプリッタ装置を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の1つの局面に従うと、スプリッタ装置の敷設に用いられるスプリッタ敷設用装置であって、互いに並行な第1および第2の案内溝を上面に有する基部と、第1の案内溝中に少なくとも一部が露出するように所定の間隔で設けられる第1および第2の圧着端子と、第1および第2の圧着端子とスプリッタ装置の低周波信号の入力側とを接続するため第1の接続線と、第2の案内溝中に少なくとも一部が露出するように所定の間隔で設けられる第3および第4の圧着端子と、第3および第4の圧着端子とスプリッタ装置の低周波信号の出力側および高周波信号の出力側とを接続するため第2の接続線と、第1および第3の圧着端子の間であって、かつ、第2および第4の圧着端子の間の上面に設けられる切断用刃と、基部に被せられて、第1、第2、第3および第4の圧着端子ならびに切断用刃と、第1および第2の案内溝内の配線との間に圧力を印加することが可能な蓋部とを備える。
【0024】
好ましくは、切断用刃は、所定の間隔で設けられる第1および第2の切断刃を含む。
【0025】
好ましくは、第1、第2、第3および第4の圧着端子ならびに切断用刃と、第1および第2の案内溝内の配線との間に圧力を印加を補助するための圧力印加補助手段をさらに備える。
【0026】
好ましくは、圧力印加補助手段は、基部の底面から第1、第2、第3および第4の圧着端子の下部ならびに切断用刃の下部にまでそれぞれ開口する孔を有する基部である、請求項4記載のスプリッタ敷設用装置。
【0027】
この発明の他の局面に従うと、スプリッタ装置であって、高周波信号と低周波信号を分離するための信号分離手段と、互いに並行な第1および第2の案内溝を上面に有する基部と、第1の案内溝中に少なくとも一部が露出するように所定の間隔で設けられる第1および第2の圧着端子と、第1および第2の圧着端子と信号分離手段置の低周波信号の入力側とを接続するため第1の接続線と、第2の案内溝中に少なくとも一部が露出するように所定の間隔で設けられる第3および第4の圧着端子と、第3および第4の圧着端子と信号分離手段の低周波信号の出力側および高周波信号の出力側とを接続するため第2の接続線と、第1および第3の圧着端子の間であって、かつ、第2および第4の圧着端子の間の上面に設けられる切断用刃と、基部に被せられて、第1、第2、第3および第4の圧着端子ならびに切断用刃と、第1および第2の案内溝内の配線との間に圧力を印加することが可能な蓋部とを備える。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。以下の説明では、同一の構成部分には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについて詳細な説明は繰返さない。
【0029】
図1は、本発明の、スプリッタ敷設用装置による配線工事が行なわれる集合住宅への通信回線の敷設形態を説明するための概念図である。
【0030】
電話局10からは、電柱12.1〜12.2等を経由して、たとえば、銅配線や光ファイバによって、電話回線20が敷設されているものとする。
【0031】
以下の説明では、公衆回線網、たとえば、インターネットへの接続のための通信回線30も、電柱12.1〜12.2等を経由して集合住宅まで敷設されているものとする。この通信回線30も、光ファイバであるものとする。
【0032】
このようにして敷設された電話回線20および通信回線30は、集合住宅100内の配線分配装置110(以下、MDFと呼ぶ)内において、各家庭に電話の音声信号を伝達するためのメタル配線に分岐する。さらに、このメタル配線は、各階毎に設けられているIDFを経由して、各戸120.1〜126.nに敷設されている。
【0033】
なお、上述したようなxDSLサービスを各戸に提供するにあたっては、MDF内に、インターネットと接続するための通信回線30を経由して、各戸に対して、インターネット等への接続を分配するためのDSLAM(Digital Subscriber Line Access Multiplexer)などが設けられている。
【0034】
図2は、図1に示した構成のうち、MDF110の構成および各戸のうち、たとえば、戸120.1の構成を説明するための概念図である。
【0035】
図2を参照して、MDF110内には、電話局10を含む電話網22と各戸120.1〜126.nとの間に設けられ、音声信号のやり取りを行なうための低周波信号とインターネットなどに対する高速デジタル通信を行なうための高周波信号とを分離するためのPOTSスプリッタ112と、インターネット網32とPOTSスプリッタ112との間に設けられ、各戸との間の通信を制御するためのDSLAM114と、POTSスプリッタ112から各戸120.1〜126.nとの間のメタル配線130との接続を行なうための配線盤116とを備える。
【0036】
したがって、POTSスプリッタ112から各戸120.1〜126.nまでの間は、既存の電話通信用のメタル配線130が、音声のような低周波域の信号と、xDSLのような高周波域の信号の伝送とに共用されていることになる。
【0037】
各戸120.1〜126.nでは、メタル配線130により伝送された信号を受けて、低周波の音声信号と、xDSLサービス用の高周波信号とを分離するためのPOTSスプリッタ122と、POTSスプリッタ122からの低周波信号を受けて、電話通信を行なう電話端末124と、POTSスプリッタ122からの信号を受けて、各戸内の通信端末、たとえばパーソナルコンピュータ126との間の通信を制御するためのxDSLモデム128が設けられる。
【0038】
なお、以下では、xDSLを、特に、VDSLであるものとして説明を行なうことにする。
【0039】
図3は、図2に示した配線盤116の構成を説明するための概念図である。配線盤116には、通常、鉄などの金属製であって、開閉可能な扉1162を有する筐体1164内に、複数の端子盤1170が設けられる。
【0040】
各端子盤1170には、局側からの電話線が接続されるとともに、各戸(各家庭)への電話線130が接続されている。VDSLサービスのためには、この端子盤1170と局側からの電話線(ペア線)との間、または、端子盤1170と各家庭への電話線(ペア線)との間のいずれかに、局側POTSスプリッタ112を設置する工事を行なうことが必要となる。図2に示した構成では、端子盤1170と局側からの電話線(ペア線)20との間に局側POTSスプリッタ112が設置されている。
【0041】
図4は、図3に示した端子盤1170の構成を拡大して示す図である。
端子盤1170には、複数の局側コネクタ1172と、宅側コネクタ1174とがそれぞれ設けられており、各局側コネクタ1172と宅側コネクタ1174との間には、試験用のコネクタ1176が設けられている。局側コネクタ1172の対に、電話局からのペア線が接続され、試験用コネクタ1176を経由して、各家庭へのペア線が、宅側コネクタ1174の対に接続されている。通信回線の試験などを行なう際には、試験用コネクタ1176を介して、信号の取出し等が行なわれる。
【0042】
図5は、このような端子盤1170に、局側POTSスプリッタ112を設置するための1つの形態を説明するための概念図である。
【0043】
局側POTSスプリッタ112は、上述したように、低周波帯域の電話回線信号を通過させるためのローパスフィルタLPFと、xDSL等の高周波信号を通過させるためのハイパスフィルタHPFとが設けられている。
【0044】
局側からの電話線20は、ローパスフィルタLPFを経由して、端子盤1170の局側コネクタ1172の対と接続する。
【0045】
一方、xDSLサービスのための配線30は、DSLAM114から、ハイパスフィルタHPFを介して、ローパスフィルタLPFが接続するのと同一の端子盤1170上の局側コネクタ1172と接続する。
【0046】
このような構成とすることで、端子盤1170から各家庭への電話線130は、電話のための通信と、VDSLサービスのための通信とに共用されることになる。
【0047】
しかしながらこのように局側POTSスプリッタ112を敷設するためには、局側からの電話線を切断した上で、図5中に示すような2箇所において、配線工事を行なう必要がある。
【0048】
この場合、上述したように、このような2箇所について切断および加工を行なう必要が生じることから、音声通話が中断する期間が長くなるだけでなく、極性を間違えて接続すると、電話やインターネット通信等のための端末装置が動作しなくなるという問題がある。
【0049】
図6は、図4に示した端子盤1170に対して、POTSスプリッタ112を敷設するための他の構成を説明するための概念図である。
【0050】
図6に示した構成では、端子盤1170から各家庭への電話線のペア線に対して、局側POTSスプリッタ112が設けられている。
【0051】
この場合、端子盤1170の宅側コネクタ1174の対からの信号は、局側POTSスプリッタ112内のローパスフィルタLPFを介して、各家庭へのペア線130に接続されるとともに、DSLAM114からの配線は、ハイパスフィルタHPFを介して、各家庭へのペア線130に接続されている。
【0052】
但し、図6に説明したような構成をとる場合でも、図6中に示すように、宅側のペア線を切断した後、2箇所で配線工事を行なう必要がある。
【0053】
したがって、図5において説明したのと同様な問題が生じる恐れがある。
図7は、本発明のスプリッタ敷設用装置2000を用いて、図5または図6と同様の接続を実現する工事を行なった場合の構成を示す概念図である。
【0054】
図7において説明するとおり、本願発明においては、局側POTSスプリッタ112を敷設するにあたり、圧着機能を持つ端子を有するスプリッタ敷設用装置2000が設けられる。
【0055】
スプリッタ用敷設装置2000には、局側POTSスプリッタ112のローパスフィルタの入力側から引出された接続ペア線2010と接続する圧着端子2100および2102と、局側POTSスプリッタ112のローパスフィルタLPFの出力側およびハイパスフィルタHPFの出力側のノードと、それぞれ、接続する圧着端子2104および2106とが設けられている。
【0056】
すなわち、スプリッタ敷設用装置2000は、予め局側POTSスプリッタ112の敷設工事前に、接続線2010および接続線2020により、局側POTSスプリッタ112との間で、図7に示すような接続が行なわれているものとする。
【0057】
局側POTSスプリッタ112中のハイパスフィルタHPFには、DSLAM114からの配線が入力される。
【0058】
ここで、このようなPOTSスプリッタ112を、端子盤1170に対して敷設工事を行なうにあたり、たとえば、図5で説明したのと同様の形態、すなわち端子盤1170の局側ペア線側に局側POTSスプリッタ112が敷設される場合について説明する。
【0059】
このとき、局側の電話線(ペア線)をスプリッタ敷設用装置2000と接続するにあたり、圧着端子2100および2104にペア線のうちの一方が圧着して接続され、ペア線のうちの他方は、圧着端子2102と2106とに接続される。その上で、後に説明するように、スプリッタ敷設用装置2000上で、ペア線を、図7に示す点線において切断すれば、自動的に、電気的には図5のような接続を行なったのと同様な配線工事が行なわれることになる。
【0060】
しかも、この場合、局側POTSスプリッタと、ペア線の各々の配線とがどのように接続されるかは、予め局側POTSスプリッタ112とスプリッタ敷設用装置2000との間を、接続ペア線2010および2020により接続した段階で決まっているので、極性を間違えて工事がなされる可能性が極めて少なくなる。
【0061】
しかも、敷設工事中に局側のペア線が切断される時点では、既に、ローパスフィルタLPFを介した電気的な接続が形成されているので、工事に伴う電話回線の断線時間を、事実上ほぼ0とすることができる。
【0062】
図8は、図7で示したようなスプリッタ敷設用装置2000と、局側POTSスプリッタ112とを、図3に示したような配線盤116に対して工事を行なう場合の構成を説明する図である。
【0063】
図8においては、図7で説明した場合と異なり、宅側のペア線に対して、局側POTSスプリッタ112を配置する場合の構成を説明している。
【0064】
すなわち、端子盤1170からの宅側のペア線を構成する各配線をスプリッタ敷設用装置2000の圧着端子2100および2104と、圧着端子2102および2106にそれぞれ圧着する。その上で、ペア線を、圧着端子2100と2104の間および圧着端子2102と2106の間で切断する。
【0065】
図8に示すとおり、既存の配線盤116に対する最小限の工事で、VDSL等のxDSLサービスを行なうための配線を実現することが可能となる。
【0066】
図9は、スプリッタ敷設用装置2000の構成をより詳しく説明するための斜視図である。
【0067】
スプリッタ敷設用装置2000は、基部2200と蓋部2400とを備える。基部2200には、矩形形状である上面の一辺方向に沿って、電話線(ペア線)を案内するための案内溝2202および2204が互いに並行に設けられ、案内溝2202内には、圧着端子2100および2104の頭部が露出しており、案内溝2204内には、圧着端子2102および2106の頭部が露出している。さらに、圧着端子2100および圧着端子2102の側と圧着端子2104および圧着端子2106の側との間には、電話線を切断するための切断用刃2206と2208が、案内溝2202および2204と交差するように設けられる。
【0068】
圧着端子2100には、基部2200の側面から開口された接続孔2210を介して接続線2010の一方配線が接続され、圧着端子2102には、基部2200の側面から開口された接続孔2212を介して接続線2010の他方配線が接続される。
【0069】
同様にして、圧着端子2104には、基部2200の他方側面から開口された接続孔2214を介して接続線2020の一方配線が接続され、圧着端子2106には、基部2200の他方側面から開口された接続孔2216を介して接続線2020の他方配線が接続される。
【0070】
さらに、蓋部2400の基部2200に合される側の面(底面)には、案内溝2202および2204と符合するように案内溝2402および2404が設けられるとともに、切断用刃2206と2208と符合するように溝部2406および2408が設けられる。
【0071】
以上のような構成において、電話線(ペア線)を基部2200の案内溝2202および2204上に合わせた上で、蓋部2400を基部2200に被せて圧力をかけると、電話線(ペア線)と接続線2010および2020とが図7に示したとおり圧着接続されるとともに、切断用刃2206と2208により電話線が切断されることになる。
【0072】
図10は、図9に示したスプリッタ敷設用装置2000の変形例の構成を示す斜視図である。
【0073】
図9に示したような構成のみでは、電話線を圧着し、かつ切断するのに十分な圧力を印加しがたい場合は、図10に示すとおり、基部2200の底面側から圧着端子2100、2102、2104および2106の下部までそれぞれ開口する孔2300、2302、2304および2306を設け、さらに、基部2200の底面側から切断用刃2206と2208の下部までそれぞれ開口する孔2316および2318を設ける。
【0074】
図11は、図10に示した基部2200の底面を示す図である。
図10および図11に示したような穴を基部2200の底面に開けておくことで、圧着工具により、圧着端子2100〜2106および切断用刃2206および2208により大きな圧力を効率的にかけることが可能となる。
【0075】
このとき、接続孔2210〜2216には、接続線2010および2020と圧着端子2100〜2106とが接続を保ったまま、上下に移動できるだけの遊びがあるものとする。
【0076】
なお、圧着端子2100、2102、2104および2106や切断用刃2206と2208に圧力をかけるためには、たとえば、基部2200の側面にハンドルを取り付け、ハンドルを回すと徐々に圧着端子2100〜2106および切断用刃2206と2208が上昇するような機構を設けておいてもよい。
【0077】
このような構成とすることで、容易にxDSLのメタル配線を用いた高速通信サービスのためのスプリッタの敷設工事を行なうことが可能となる。
【0078】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、xDSLのメタル配線を用いた高速通信サービスのためのスプリッタの敷設工事を容易にかつ正確に行なうことが可能となる。すなわち、極性を間違えて工事がなされる可能性を低減し、かつ、敷設工事中に局側のメタル配線が切断される時点では、既に、電気的な接続が形成されているので、工事に伴う電話回線の断線時間を、事実上ほぼ0とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、スプリッタ敷設用装置による配線工事が行なわれる集合住宅への通信回線の敷設形態を説明するための概念図である。
【図2】図1に示した構成のうち、MDF110の構成および各戸のうち、たとえば、戸120.1の構成を説明するための概念図である。
【図3】図2に示した配線盤116の構成を説明するための概念図である。
【図4】図3に示した端子盤1170の構成を拡大して示す図である。
【図5】端子盤1170に、局側POTSスプリッタ112を設置するための1つの形態を説明するための概念図である。
【図6】端子盤1170に、局側POTSスプリッタ112を設置するための他の形態を説明するための概念図である。
【図7】本発明のスプリッタ敷設用装置2000を用いて、図5または図6と同様の接続を実現する工事を行なった場合の構成を示す概念図である。
【図8】スプリッタ敷設用装置2000と、局側POTSスプリッタ112とを配線盤116に対して工事を行なう場合の構成を説明する図である。
【図9】スプリッタ敷設用装置2000の構成をより詳しく説明するための斜視図である。
【図10】図9に示したスプリッタ敷設用装置2000の変形例の構成を示す斜視図である。
【図11】図10に示した基部2200の底面を示す図である。
【符号の説明】
10 電話局、12.1 〜12.2 電信柱、20 電話回線、100 集合住宅、110 MDF、120.1〜126.n 各戸、22 電話網、32インターネット網、112 局側POTSスプリッタ、116 配線盤、114 DSLAM、130 メタル配線、122 宅側POTSスプリッタ、124 電話端末機、126 パーソナルコンピュータ、128 モデム、2000スプリッタ敷設用装置、2010,2020 接続ペア線、2100〜2104 圧着端子、2206,2208 切断用刃。
Claims (5)
- スプリッタ装置の敷設に用いられるスプリッタ敷設用装置であって、
互いに並行な第1および第2の案内溝を上面に有する基部と、
前記第1の案内溝中に少なくとも一部が露出するように所定の間隔で設けられる第1および第2の圧着端子と、
前記第1および第2の圧着端子と前記スプリッタ装置の低周波信号の入力側とを接続するため第1の接続線と、
前記第2の案内溝中に少なくとも一部が露出するように所定の間隔で設けられる第3および第4の圧着端子と、
前記第3および第4の圧着端子と前記スプリッタ装置の低周波信号の出力側および高周波信号の出力側とを接続するため第2の接続線と、
前記第1および第3の圧着端子の間であって、かつ、前記第2および第4の圧着端子の間の前記上面に設けられる切断用刃と、
前記基部に被せられて、前記第1、第2、第3および第4の圧着端子ならびに前記切断用刃と、前記第1および第2の案内溝内の配線との間に圧力を印加することが可能な蓋部とを備える、スプリッタ敷設用装置。 - 前記切断用刃は、所定の間隔で設けられる第1および第2の切断刃を含む、請求項1記載のスプリッタ敷設用装置。
- 前記第1、第2、第3および第4の圧着端子ならびに前記切断用刃と、前記第1および第2の案内溝内の配線との間に圧力を印加を補助するための圧力印加補助手段をさらに備える、請求項1記載のスプリッタ敷設用装置。
- 前記圧力印加補助手段は、前記基部の底面から前記第1、第2、第3および第4の圧着端子の下部ならびに前記切断用刃の下部にまでそれぞれ開口する孔を有する前記基部である、請求項3記載のスプリッタ敷設用装置。
- 高周波信号と低周波信号を分離するための信号分離手段と、互いに並行な第1および第2の案内溝を上面に有する基部と、
前記第1の案内溝中に少なくとも一部が露出するように所定の間隔で設けられる第1および第2の圧着端子と、
前記第1および第2の圧着端子と前記信号分離手段置の前記低周波信号の入力側とを接続するため第1の接続線と、
前記第2の案内溝中に少なくとも一部が露出するように所定の間隔で設けられる第3および第4の圧着端子と、
前記第3および第4の圧着端子と前記信号分離手段の前記低周波信号の出力側および前記高周波信号の出力側とを接続するため第2の接続線と、
前記第1および第3の圧着端子の間であって、かつ、前記第2および第4の圧着端子の間の前記上面に設けられる切断用刃と、
前記基部に被せられて、前記第1、第2、第3および第4の圧着端子ならびに前記切断用刃と、前記第1および第2の案内溝内の配線との間に圧力を印加することが可能な蓋部とを備える、スプリッタ装置。
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