JP4025184B2 - 加入者系光ファイバ伝送システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、メタリック線上を流れるxDSL(:x Digital Subscriber Line;ディジタル加入者回線)信号を多重化し、光信号に変換して光ファイバ上を伝送させる加入者系光ファイバ伝送システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高速なインターネットへの接続手段として、xDSL(:x Digital Subscriber Line;ディジタル加入者回線)が注目されている。xDSLとは、より対線を用いた高速ディジタル通信技術であり、音声帯域とは別の帯域を利用することで、広帯域に変調された信号を既存のアナログ電話網(メタリック線)経由で送受信する技術である。
【0003】
このxDSL技術は、信号速度,変調方式の違いなどによりいくつかの種類に分類される。例えば、上り下りの速度が対象で最大2Mbps程度のSDSL(:Symmetric Digital Subscriber Line)や、上りの速度が最大1Mbps程度で下りの速度が最大8Mbps程度のADSL(:Asymmetric Digital Subscriber Line)、上りの速度が最大6Mbps程度で下りの速度が最大55MbpsのVDSL(:Very High-Bit-Rate Digital Subscriber Line)などがある。これらxDSL技術の詳細に関しては、例えば後述の非特許文献1,2に記載されている。
【0004】
次に、上記非特許文献1,2等で説明されている一般的なxDSLサービスの構成例を、図7を用いて説明する。図7におけるユーザ宅710には、既存のメタリック線720を流れるアナログ電気信号中の、電話713で使用する周波数帯域とxDSLで使用する周波数帯域とを多重分離するスプリッタ714と、PC712からのディジタル電気信号とxDSL信号間の変復調を行なうxDSLモデム711が設けられている。
【0005】
また局舎730には、ユーザ宅710からの、電話信号とxDSL信号が多重された電気信号の多重分離を行なうスプリッタ731と、ユーザ宅710からの電話信号を既存の電話網へと接続するための交換機732と、ユーザ宅710を含む複数のユーザ宅からのxDSL信号を終端するDSLAM(:Digital Subscriber Line Access Multiplexer)733が設けられている。
【0006】
これらの機器を使用することにより、既存の電話網と共存しながらユーザ宅と局舎間をxDSL信号で接続することが可能となり、高速なインターネット接続を提供することが可能となる。
【0007】
一方、高速なアクセス回線を提供する他の手段としては、光ファイバ伝送路を用いたFTTH(:Fiber To The Home)も実用段階に入ってきている。これは、通信事業者の局舎から家庭までを光ファイバで接続し、高速なインターネット接続環境を提供するものである。
【0008】
しかしながら、光ファイバのコストや敷設のための工事費は、既存のメタリック回線のそれと比べて非常に高価なものとなっている。そのため、通信事業者の局舎から、「き線点」と呼ばれるケーブルが地下の管路から地上に上がるポイントまで光ファイバを敷設し、その先は既存のメタリック回線で接続する光ファイバ伝送システムが普及している。
【0009】
このシステムは既存のメタリック回線の電話回線を効率良く収容し、かつ宅内に光ファイバを引き込む場合も迅速に対応することができるという特徴を持っている。ところが、このような光ファイバ伝送システムは、既存の電話網を効率的に収容することを主な目的として設計されているため、電話と比べて高い周波数帯域を使用するxDSLの信号は、この光ファイバ伝送システムを通過することができない。そのためこの光ファイバ伝送システムで収容されているユーザ(一般に光収容と呼ばれている)は、xDSLのサービスを受けることができない。
【0010】
【非特許文献1】
「xDSL/FTTH教科書」,1999年初版発行
【非特許文献2】
「xDSLアクセス技術」,電子情報通信学会誌Vol84,No2(2001年2月)p.84-91
【特許文献1】
特開2000-308101号公報
【特許文献2】
特開2001-145185号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このような光ファイバ伝送システムでxDSLサービスを享受する方法として、一般に、上記き線点に設置されているONU(:Optical Network Unit)と呼ばれる電気信号と光信号の変換を行なう装置の側に、従来局舎に置かれていたDSLAMを設置し、xDSL信号を終端して処理する方法が考えられる。
【0012】
しかしながらこのDSLAMではxDSL信号の変復調やフォーマット変換、また多重分離等の複雑な処理を各ユーザ毎に行なう必要がある。このため、そのサイズの大きさや消費電力の観点から、省スペース化が要求されるONUの側に収容することは非常に困難である。
【0013】
またxDSLサービスは、将来的にサービスの仕様が変更される可能性があるため、その都度、遠隔地に設置されたONU装置に作業員が出向き、基盤の改修や交換作業を行なうことは非常に効率が悪い。そのためDSLAM装置はできるだけ局舎に設置されることが望まれている。
【0014】
以上の課題から、小型で低消費電力でありながらxDSL信号を通過させることができるONU装置の実現方法が求められていた。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の加入者系光ファイバ伝送システムは、第1の周波数帯域を用いる第1のディジタル加入者回線信号を第1の光信号に変換して第1の信号変換装置から第2の信号変換装置に光ファイバ伝送路を用いて送信し、第1の周波数帯域よりも高い第2の周波数帯域を用いる第2ディジタル加入者回線信号を第2の光信号に変換し第2の信号変換装置から第1の信号変換装置に光ファイバ伝送路を用いて送信する構成とする。
【0016】
第1の信号変換装置は、入力された第1のディジタル加入者回線信号を第2の信号変換装置側に出力し、第2の信号変換装置側から送信されてきた第2のディジタル加入者回線信号を出力する第1のハイブリッド回路と、第1のハイブリッド回路の第2の信号変換装置側の出力に接続され、第2の周波数帯域を遮断するローパスフィルタと、このローパスフィルタから出力された第1のディジタル加入者回線信号を第1の光信号に変換して光ファイバ伝送路に送出する第1の電気/光変換部と、この光ファイバ伝送路から出力された第2の光信号を第2のディジタル加入者回線信号に変換して上記第1のハイブリット回路に送信する第1の光/電気変換部と、第1のハイブリット回路とローパスフィルタの間に設けられ、切り替えることによって第1のハイブリット回路の第2の信号変換装置側の出力と第1の電気/光変換部とをローパスフィルタを介さずに接続する第1のスイッチ回路とを有する。
【0017】
そして、第2の信号変換装置は、入力された第2のディジタル加入者回線信号を第1の信号変換装置側に出力し、第1の信号変換装置側から送信されてきた第1のディジタル加入者回線信号を出力する第2のハイブリット回路と、この第2のハイブリット回路の第1の信号変換装置側の出力に接続されて第1の周波数帯域を遮断するハイパスフィルタと、このハイパスフィルタから出力された第2のディジタル加入者回線信号を第2の光信号に変換して光ファイバ伝送路に出力する第2の電気/光変換部と、この光ファイバ伝送路から出力された第1の光信号を第1のディジタル加入者回線信号に変換して上記第2のハイブリット回路に送信する第2の光/電気変換部と、第2のハイブリット回路とハイパスフィルタの間に設けられ、切り替えることによって第2のハイブリット回路の第1の信号変換装置側の出力と第2の電気/光変換部とを、ハイパスフィルタを介さずに接続する第1のスイッチ回路とを有する。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施例)
まず、この発明の加入者系光ファイバ伝送システムを適用した第1の実施例の、ネットワーク構成の概要を、図2を用いて説明する。
【0019】
この第1の実施例は、本発明の加入者系光ファイバ伝送システムをxDSLサービス、特にADSLサービスに適用したものであり、複数の加入者宅100#1,100#2,...,100#Nからの複数の電気信号が、き線点に設置されてONUを収容しているRO(:Remote Office)200で多重されて、光ファイバ伝送路300を介して局舎400に伝送されると共に、逆の道順で公衆電話網500やIP(:Internet Protocol)網600からの電気信号が、複数の加入者宅100#1,100#2,...,100#Nに伝送される構成となっている。
【0020】
この図2に示した構成において、局舎400からき線点(図におけるRO200)までが光ファイバ伝送路300で接続されており、き線点から加入者宅100#1,100#2,...,100#Nまでは従来のメタリック線で接続されている。
【0021】
各加入者宅100#1,100#2,...,100#N、例えば加入者宅100#1には、既存のメタリック線を流れるアナログ電気信号中の、電話101で使用する周波数帯域とxDSLで使用する周波数帯域とを多重分離するスプリッタ102と、PC103からのディジタル電気信号とxDSL信号間の変復調を行なうADSLモデム104が設けられている。
【0022】
複数の加入者宅100#1,100#2,...,100#Nを収容するRO200には、加入者側信号変換装置210が設けられている。
【0023】
この加入者側信号変換装置210は、各加入者宅100#1,100#2,...,100#Nからの電話信号とADSL信号が多重された電気信号を受け、各加入者のADSL信号を各加入者の信号毎に異なる周波数領域に変換した後に多重化し、この多重化されたADSL信号の情報が副搬送波成分中に重畳された光信号に変換して送信する。
【0024】
さらに、この加入者側信号変換装置210は、受信した光信号中の副搬送波成分中に重畳されている多重化されたADSL信号の情報を、各加入者宅100#1,100#2,...,100#N毎に分離してADSL信号本来の周波数領域に変換し、各加入者宅への電話信号とADSL信号が多重された電気信号を生成する。
【0025】
そして、このRO200と光ファイバ伝送路300で接続された局舎400には、局舎側信号変換装置410が設けられている。
【0026】
この局舎側信号変換装置410は、受信した光信号中の副搬送波成分中に重畳されている多重化されたADSL信号の情報を、各加入者宅100#1,100#2,...,100#N毎に分離してADSL信号本来の周波数領域に変換し、各加入者宅毎の、電話信号とADSL信号が多重された電気信号を生成する。
【0027】
さらに、この局舎側信号変換装置410は、各加入者宅100#1,100#2,...,100#N宛の電話信号とADSL信号が多重された電気信号を受け、各加入者のADSL信号を各加入者の信号毎に異なる周波数領域に変換した後に多重化し、この多重されたADSL信号の情報が副搬送波成分中に重畳された光信号に変換して送信する。
【0028】
局舎側信号変換装置410は、各加入者宅100#1,100#2,...,100#Nに対応したスプリッタ420#1,420#2,...,420#Nに接続されている。このスプリッタ420#1,420#2,...,420#Nは、電話信号とADSL信号の分離/多重を行う。
【0029】
即ち、局舎側信号変換装置410から出力された電気信号は、このスプリッタ420#1,420#2,...,420#Nで電話信号とADSL信号に分離され、電話信号は公衆電話網500に供給され、ADSL信号はDSLAM430でディジタル電気信号に変換され、IP網600に供給される。逆に、DSLAM430からのADSL信号と公衆電話網500からの電話信号は、このスプリッタ420#1,420#2,...,420#Nで多重され、局舎側信号変換装置410に供給される。
【0030】
次に、この第1の実施例の、加入者側信号変換装置210と局舎側信号変換装置410間の構成を、図3を用いて説明する。
【0031】
加入者側信号変換装置210は、スプリッタ211#1,211#2,...,211#N,ハイブリッド回路212#1,212#2,...,212#N,多重変調部213,電気/光(:E/O)変換部214,光/電気(:O/E)変換部215,分離復調部216及びローパスフィルタ(:LPF)217#1,217#2,...,217#Nから構成されている。
【0032】
同様に局舎側信号変換装置410は、スプリッタ411#1,411#2,...,411#N,ハイブリッド回路412#1,412#2,...,412#N,多重変調部413,電気/光変換部414,光/電気変換部415,分離復調部416及びハイパスフィルタ(:HPF)417#1,417#2,...,417#Nから構成されている。
【0033】
そして、光ファイバ301を介して、加入者側信号変換装置210から局舎側信号変換装置410への上りの光信号伝送が行われ、光ファイバ302を介して下りの光信号伝送が行われる。
【0034】
この実施例の動作を、加入者宅側からADSL上り信号を伝送する場合を例にとって説明する。
ADSLサービスでは、電話信号,ADSL上り信号及びADSL下り信号が、異なる周波数帯域を利用することで、1対のメタリック線を共用た双方向の伝送を実現している。
【0035】
そしてこのとき、図4の(A)に示すように、電話信号,ADSL上り信号,ADSL下り信号の順に、より高い信号帯域を伝送に用いる構成となっている。
【0036】
よって、加入者宅100#1,100#2,...,100#NからADSL上り信号を送信する場合、加入者宅100#1,100#2,...,100#Nと加入者側信号変換装置210を結ぶメタリック線上には、電話信号,ADSL上り信号,ADSL下り信号が重畳されていることになる。
【0037】
そこで、まずスプリッタ211#1,211#2,...,211#Nによって、電話信号成分のみを抽出し、電話通信装置220に供給する。電話通信装置220はメタリック線や光ファイバ伝送線路を用いて電話通信装置440と接続し、電話信号の送受を行う構成であるが、本発明とは直接関係ない構成なので、具体的な構成の説明は省略する。
【0038】
これらスプリッタ211#1,211#2,...,211#Nによって電話信号が除去された結果、伝送線路中には、図4の(B)に示すように、ADSL上り信号とADSL下り信号のみが存在することになる。
【0039】
そして、ADSL上り信号は、1対/2対変換を行うハイブリッド回路212#1,212#2,...,212#Nを介してローパスフィルタ217#1,217#2,...,217#Nに入力される。
【0040】
上述の通りADSL上り信号はADSL下り信号よりも低い周波数帯域を利用しており、各ローパスフィルタ217#1,217#2,...,217#Nの遮断周波数を調整することで、ADSL下り信号を遮断する。この結果、ローパスフィルタ217#1,217#2,...,217#Nからの出力は、図4の(C)に示すように、ADSL上り信号のみとなる。
【0041】
このようにして抽出された、各加入者宅100#1,100#2,...,100#NからのADSL上り信号は、多重変調部213に供給される。
【0042】
多重変調部213は、図5に示すように、(A),(B),(C)に示したような各加入者宅#1,#2,...,#NのADSL上り信号#1,#2,...,#Nを互いに異なる周波数領域に周波数変換し、(D)に示すように互いに干渉することなく多重化された電気信号として出力する。
【0043】
この多重変調部213の出力は、電気/光変換部214に供給される。この電気/光変換部214は、上述の多重化された電気信号を、この多重化された電気信号の情報が副搬送波成分中に重畳された光信号に変換し、光ファイバ301に出力する。
【0044】
光ファイバ301を伝送された光信号は局舎側信号変換装置410側の光/電気変換部415に供給される。
【0045】
光/電気変換部415では、供給された光信号の副搬送波成分中から上記多重化された電気信号の情報を抽出し、電気信号に変換して分離復調部416に供給する。
【0046】
この分離復調部416は、供給された電気信号を、分配器によって収容する加入者宅#1,#2,...,#Nの数だけ分配し、分配された各々の電気信号の上記図5(D)に示した各周波数領域から、ADSL上り信号#1,#2,...,#Nに対応した成分を各々抽出する。そして、抽出されたADSL上り信号#1,#2,...,#Nに対応した成分を、各々、図5(A)〜(C)に示した本来のADSL上り信号#1,#2,...,#Nの周波数領域に周波数変換して出力する。
【0047】
分離復調部416から出力されたADSL上り信号#1,#2,...,#Nは、各々ハイブリッド回路412#1,412#2,...,412#Nを介してスプリッタ411#1,411#2,...,411#Nに入力される。
【0048】
そしてこのスプリッタ411#1,411#2,...,411#Nにおいて、上述の電話通信装置440からの電話信号成分が重畳され、スプリッタ420#1,420#2,...,420#Nに出力される。
【0049】
以上が加入者宅側からADSL上り信号を伝送する場合であり、スプリッタ420#1,420#2,...,420#N側からADSL下り信号を伝送する場合は、上述と同様の処理が、加入者側信号変換装置210と局舎側信号変換装置410の役割を入れ替えて実行される。
【0050】
即ち、スプリッタ420#1,420#2,...,420#N側から各加入者宅100#1,100#2,...,100#Nに向けてADSL下り信号を送信する場合、スプリッタ420#1,420#2,...,420#Nと局舎側信号変換装置410を結ぶメタリック線上には、電話信号,ADSL上り信号,ADSL下り信号が重畳されていることになる。
【0051】
そこで、まずスプリッタ411#1,411#2,...,411#Nによって、電話信号を除去し、伝送線路中にADSL上り信号とADSL下り信号のみが存在する状態とする。
【0052】
そして、ADSL下り信号は、ハイブリッド回路412#1,412#2,...,412#Nを介してハイパスフィルタ417#1,417#2,...,417#Nに入力される。
【0053】
上述の通りADSL下り信号はADSL上り信号よりも高い周波数帯域を利用しており、各ハイパスフィルタ417#1,417#2,...,417#Nの遮断周波数を調整することで、ADSL上り信号を遮断する。この結果、ハイパスフィルタ417#1,417#2,...,417#Nからの出力は、ADSL下り信号のみとなる。
【0054】
このようにして抽出された、各加入者宅100#1,100#2,...,100#N向けのADSL下り信号は、多重変調部413に供給される。
【0055】
ここで、多重変調部213における処理と同様に、各加入者宅#1,#2,...,#N向けのADSL下り信号を互いに異なる周波数領域に周波数変換し、互いに干渉することなく多重化された電気信号として出力する。
【0056】
この多重変調部413の出力は、電気/光変換部414に供給される。この電気/光変換部414は、上述の多重化された電気信号を、この多重化された電気信号の情報が副搬送波成分中に重畳された光信号に変換し、光ファイバ302に出力する。これ以降の光/電気変換部215,分離復調部216,ハイブリッド回路212#1,212#2,...,212#N,スプリッタ211#1,211#2,...,211#Nにおける処理についても、上述の光/電気変換部415,分離復調部416,ハイブリッド回路412#1,412#2,...,412#N,スプリッタ411#1,411#2,...,411#Nにおける処理と同様なので、説明は省略する。
【0057】
以上のように、第1の実施例によれば、既存のADSL装置を変更することなく、光ファイバにより長距離伝送を実現し、かつ、光ファイバの広帯域特性によりメタル回線で発生するような伝送劣化が生じないADSLサービスを提供できる。
【0058】
そして、この実施例では、加入者側信号変換装置210と局舎側信号変換装置410の1対/2対変換を行うハイブリッド回路212,412の出力部に、各々所定のローパスフィルタ217,ハイパスフィルタ417を配置して、各信号帯域のみを通過する構成としている。このような構成とすることで、加入者側信号変換装置210から送信されたADSL上り信号が局舎側信号変換装置410で受信された後にハイブリッド回路412を通して、再度加入者側信号変換装置210へ送信され、ハイブリッド回路212で本来のADSL上り信号に重畳されて信号品質が劣化することを防止することができる。
【0059】
(第2の実施例)
次にこの発明の第2の実施例について説明する。
この第2の実施例も本発明の加入者系光ファイバ伝送システムをxDSLサービス、特にADSLサービスに適用したものであり、基本的な構成は図2に示した第1の実施例と同一なので、第1の実施例との差異の部分について、図1及び図7を用いて説明する。
【0060】
図1は、図3を用いて説明した第1の実施例の加入者側信号変換装置210と局舎側信号変換装置410の間の構成を、特定の加入者宅100に対するADSL信号の伝送に絞って記載したものであり、図3と同一の構成については同一の符号を付している。また、図3に記載されているスプリッタ211,411については記載を省略する。
【0061】
この図1に示した構成は、上述の通り、ハイブリッド回路212,412の出力部に、各々所定のローパスフィルタ217,ハイパスフィルタ417を配置して、各信号帯域のみを通過する構成とし、ADSL上り信号の回り込みによる信号品質の劣化を防止する構成となっている点が特徴である。
【0062】
それに対して図7が、上記図1に対応させた第2の実施例の構成であり、第1の実施例と同様の構成については同一の符号を付している。この第2の実施例は、第1の実施例の加入者側信号変換装置210のハイブリッド回路212とローパスフィルタ217の間にスイッチ回路218を、局舎側信号変換装置410のハイブリッド回路412とハイパスフィルタ417の間にスイッチ回路418を各々設けた構成となっている。
【0063】
そして、スイッチ制御部450によってこれらスイッチ回路218,418を切り替えることによって、ハイブリッド回路212からのADSL上り信号、あるいはハイブリッド回路412からのADSL下り信号が、ローパスフィルタ217あるいはハイパスフィルタ417を介さずに、多重変調部213あるいは多重変調部413構成に供給される点に特徴がある。
【0064】
このような構成としたのは、ADSLの規格の一つである、ITU-T G.992.1 Annex Cに対応させるためである。このG.992.1 Annex Cには、運用中のテストモードに関する規定が定められており、テストモード時には、加入者宅100側から局舎400側にテスト用の監視信号を送信する。そしてこの監視信号は通常のADSL上り信号と異なり、ADSL下り信号の周波数帯域を利用する。
【0065】
第1の実施例では、ローパスフィルタ217によってADSL下り信号の周波数帯域を常時遮断する構成となっているので、結果的に、この監視信号の伝送を妨げることになる。
【0066】
それに対してこの実施例の構成の場合、以下のような動作を行うことで、監視信号の伝送を可能とする。なお、上記スイッチ制御部450によるスイッチ回路218,418の切り替え処理以外の、ADSL信号の周波数変換や多重化、光信号の副搬送波成分中への重畳等の処理は、第1の実施例と同一なので、説明を省略する。
【0067】
まず通常モード時には、スイッチ回路218及びスイッチ回路418は、ハイブリッド回路212と多重変調部213を、あるいはハイブリッド回路412と多重変調部413を、ローパスフィルタ217あるいはハイパスフィルタ417を介して接続する。この結果、ADSL上り信号あるいはADSL下り信号は、第1の実施例の構成と同様にローパスフィルタ217あるいはハイパスフィルタ417を介して多重変調部213あるいは多重変調部413に供給されることになり、ADSL信号の回り込みによる信号品質の劣化を防止した双方向伝送が行われる。
【0068】
それに対してテストモード時には、スイッチ回路218及びスイッチ回路418は、スイッチ制御部450からの指示に基づいて経路を切り替え、ハイブリッド回路212と多重変調部213を、あるいはハイブリッド回路412と多重変調部413を直接接続する。この結果、加入者宅100側から局舎400側に送信されるテスト用の監視信号は、フィルタによって遮断されることなく伝送され、G.992.1 Annex Cに対応したADSLサービスにこの発明の加入者系光ファイバ伝送システムを適用することが可能となる。
【0069】
この第2の実施例では、スイッチ回路218及びスイッチ回路418は、スイッチ制御部450からの指示に基づいて経路を切り替える構成となっているが、監視信号の信号レベルが通常のADSL下り信号のレベルよりも高くなることを利用し、特定の周波数帯域のピークレベルが所定の値以上になった場合にスイッチ回路218及びスイッチ回路418を切り替え、ハイブリッド回路212と多重変調部213を、あるいはハイブリッド回路412と多重変調部413を直接接続する構成とすることも可能である。
【0070】
以上説明した第1及び第2の実施例は、本発明をADSLサービスに適応した構成であるが、本発明はADSL以外の他のxDSLサービスにも適用することが可能である。
【0071】
また、上記第1及び第2の実施例では、ADSLに関連した信号のみを多重化して伝送する構成となっているが、電話信号等の他の信号も合わせて多重化し、伝送することも可能である。
【0072】
例えば、加入者側信号変換装置210側の各ブロック(:ハイブリッド回路212,多重変調部213,電気/光変換部214,光/電気変換部215,分離復調部216等)の警報や設定値を収集する監視制御部をRO200中に設け、収集結果の情報を多重変調部213で、上記ADSL上り信号を周波数変換した周波数とは異なる周波数帯に重畳し、局舎400に転送する構成も実現可能である。そして、局舎400側でこの情報を抽出し、局舎400側からのRO200側の制御に利用することができる。
【0073】
さらに、この局舎400側からの、RO200側の各ブロックの制御に用いる制御信号も、多重変調部413で、上記ADSL下り信号を周波数変換した周波数とは異なる周波数帯に重畳し、RO200に転送する構成も同様に実現可能である。そしてその場合、加入者側信号変換装置210の分離復調部216でこの制御信号を抽出し、上記監視制御部で解析後に各ブロックの設定値を変更する。
【0074】
また、上記各実施例では、ADSL上り信号を変換した光信号とADSL下り信号を変換した光信号は、異なる光ファイバ301,302を用いて伝送されるが、例えば上りと下りで用いる光信号の波長を異ならせる構成とすることで、双方向の光信号を単一の光ファイバを用いて伝送させることも可能である。
【0075】
【発明の効果】
以上説明した本発明の構成によって、メタリック線上を流れるディジタル加入者回線信号を、信号の回り込みによる信号品質の劣化を防止しつつ光信号に変換することが可能となり、簡易な構成で光ファイバ伝送路による長距離伝送を利用できる加入者系光ファイバ伝送システムを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一つの加入者宅100へのチャネルを例にとって、この発明の第1の実施例における、加入者側信号変換装置210と局舎側信号変換装置410間の構成を示した図である。
【図2】この発明の加入者系光ファイバ伝送システムを適用する、ネットワーク構成の概要を示した図である。
【図3】この発明の第1の実施例における、加入者側信号変換装置210と局舎側信号変換装置410間の構成を示した図である。
【図4】この加入者系光ファイバ伝送システムで用いられる各種信号中からADSL上り信号のみを抽出するための、フィルタリングの処理手順を示した図である。
【図5】各加入者宅100#1,#2,...,#Nで抽出されたADSL上り信号#1,#2,...,#Nを周波数変換して多重化する処理手順を示した図である。
【図6】一つの加入者宅100へのチャネルを例にとって、この発明の第2の実施例における、加入者側信号変換装置210と局舎側信号変換装置410間の構成を示した図である。
【図7】一般的なADSLのサービス構成例を示した図である。
【符号の説明】
100 加入者宅
101 電話
102, 211, 411, 420 スプリッタ
103 PC
104 xDSLモデム
200 RO
210 加入者側信号変換装置
212,412 ハイブリッド回路
213, 413 多重変調部
214, 414 電気/光変換部
215, 415 光/電気変換部
216, 416 分離復調部
217 ローパスフィルタ
218, 418 スイッチ回路
220, 440 電話通信装置
300 光ファイバ伝送路
301, 302 光ファイバ
400 局舎
410 局舎側信号変換装置
417 ハイパスフィルタ
450 スイッチ制御部
500 公衆電話網
600 IP網

Claims (1)

  1. 第1の周波数帯域を用いる第1のディジタル加入者回線信号を第1の光信号に変換して第1の信号変換装置から第2の信号変換装置に光ファイバ伝送路を用いて送信し、前記第1の周波数帯域よりも高い第2の周波数帯域を用いる第2のディジタル加入者回線信号を第2の光信号に変換し前記第2の信号変換装置から前記第1の信号変換装置に光ファイバ伝送路を用いて送信する加入者系光ファイバ伝送システムにおいて、
    前記第1の信号変換装置は、
    入力された前記第1のディジタル加入者回線信号を前記第2の信号変換装置側に出力し、前記第2の信号変換装置側から送信されてきた前記第2のディジタル加入者回線信号を出力する第1のハイブリッド回路と、
    前記第1のハイブリッド回路の前記第2の信号変換装置側の出力に接続され、前記第2の周波数帯域を遮断するローパスフィルタと、
    前記ローパスフィルタから出力された前記第1のディジタル加入者回線信号を前記第1の光信号に変換し、前記光ファイバ伝送路に出力する第1の電気/光変換部と、
    前記第1のハイブリット回路と前記ローパスフィルタの間に設けられ、切り替えることによって前記第1のハイブリット回路の前記第2の信号変換装置側の出力と前記第1の電気/光変換部とを、前記ローパスフィルタを介さずに接続する第1のスイッチ回路と
    前記光ファイバ伝送路から出力された前記第2の光信号を、前記第2のディジタル加入者回線信号に変換して前記第1のハイブリット回路に送信する第1の光/電気変換部とを有し、
    前記第2の信号変換装置は、
    入力された前記第2のディジタル加入者回線信号を前記第1の信号変換装置側に出力し、前記第1の信号変換装置側から送信されてきた前記第1のディジタル加入者回線信号を出力する第2のハイブリット回路と、
    前記第2のハイブリット回路の前記第1の信号変換装置側の出力に接続され、前記第1の周波数帯域を遮断するハイパスフィルタと、
    前記ハイパスフィルタから出力された前記第2のディジタル加入者回線信号を前記第2の光信号に変換し、前記光ファイバ伝送路に出力する第2の電気/光変換部と、
    前記第2のハイブリット回路と前記ハイパスフィルタの間に設けられ、切り替えることによって前記第2のハイブリット回路の前記第1の信号変換装置側の出力と前記第2の電気/光変換部とを、前記ハイパスフィルタを介さずに接続する第1のスイッチ回路と
    前記光ファイバ伝送路から出力された前記第1の光信号を、前記第1のディジタル加入者回線信号に変換して前記第2のハイブリット回路に送信する第2の光/電気変換部と、
    を有することを特徴とする加入者系光ファイバ伝送システム。
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