JP2004111785A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来技術で問題となる半導体装置の製造方法における基板面内での温度のばらつきを抑制し、基板面内の温度均一性、ひいては基板面内の膜厚均一性を向上させることのできる半導体装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】反応容器50a内に処理基板1を搬入する搬入工程と、反応容器50a内に成膜ガスとしてのシランガスとキャリアガスとしての窒素ガスを供給して熱CVD法により処理基板1上にシリコン膜を形成する成膜工程とを有する半導体装置の製造方法において、成膜工程では、反応容器50a内に更に水素ガスを供給するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】反応容器50a内に処理基板1を搬入する搬入工程と、反応容器50a内に成膜ガスとしてのシランガスとキャリアガスとしての窒素ガスを供給して熱CVD法により処理基板1上にシリコン膜を形成する成膜工程とを有する半導体装置の製造方法において、成膜工程では、反応容器50a内に更に水素ガスを供給するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱CVD法により基板上にシリコン膜を形成する成膜工程を有する半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
IC、LSI等の半導体装置を製造する工程には、熱CVD法により基板上へアモルファスシリコン膜やポリシリコン膜等のシリコン膜を形成する工程がある。この工程では、成膜ガスとして例えばモノシラン(SiH4)ガスが用いられ、キャリアガスとして窒素(N2)ガスが用いられる。SiH4を用いたポリシリコン膜の形成において、成膜の要因となるのは、SiH4よりも、寧ろその中間生成物であるSiH2によるものが主要因となっている。そのため膜厚均一性向上のためには、反応容器内の温度を精度よく管理する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特にコールドウォールタイプの反応容器を用いて、上記方法により基板上にシリコン膜の成膜を行う場合、コールドウォール装置の性質上、容器全体の温度管理は困難であり、それが原因で基板面内の温度均一性が悪くなるという問題があった。さらには、その結果として、基板面内の膜厚均一性も悪くなるという問題点があった。
【0004】
本発明の目的は、上記の従来技術で問題となる半導体装置の製造方法における基板面内での温度のばらつきを抑制し、基板面内の温度均一性、ひいては基板面内の膜厚均一性を向上させることのできる半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の特徴とするところは、反応容器内に基板を搬入する搬入工程と、前記反応容器内にシランガスと窒素ガスを供給して熱CVD法により基板上にシリコン膜を形成する成膜工程とを有する半導体装置の製造方法において、前記成膜工程では、前記反応容器内に更に水素ガスを供給することを特徴とする半導体装置の製造方法にある。なお、反応容器はコールドウォールタイプであることが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0007】
図1は、本発明の実施の形態に係る基板処理装置としてのコールドウォール型枚葉式CVD装置の一例を示す概略図である。この基板処理装置は、コールドウォール型の反応容器(チャンバ)を有しており、処理基板の加熱を基板保持板からの伝熱によって行うものである。ここで、コールドウォール型の反応容器とは、基板を加熱するための熱の大部分を容器の壁面を加熱することにより得るのではなく、容器の壁面を加熱しないで基板を処理するタイプの容器のことをいう。この場合、基板はランプ等で直接加熱したり、基板を載せる基板支持台に設けられたヒータで直接加熱したり、ヒータにより加熱した基板支持板からの伝熱により加熱したりする。これに対して、基板を加熱するための熱の大部分を容器の壁面を加熱することにより得る、すなわち容器壁面を処理温度と略同じ温度に加熱した状態で基板を処理するタイプの容器のことをホットウォール型の反応容器という。また、容器壁面を反応生成物が付着しない程度の低温(処理温度より低い温度)に加熱した状態で基板を処理するタイプのものもあるが(ウォームウォール型とも呼ばれる。)、本発明ではこのタイプもコールドウォール型に含めることとする。
【0008】
図1の(a)〜(c)において、基板処理装置30は、処理の対象となる処理基板(半導体ウェハ)1を収容する反応容器(チャンバ)50a、反応容器50a内に形成される基板処理室50、基板処理室50内で処理基板1を支持する基板保持板(サセプタ)2、処理基板1を加熱するヒータ3、基板保持板2とヒータ3を含むヒータユニット20、処理基板1を装置30の基板処理室50内に搬入するための基板挿入口8、基板挿入口8を開閉する開閉弁9、処理基板1を基板保持板2に載置する際に、処理基板1を一旦支持する基板支持具4、ヒータユニット20を基板処理室50内で上昇及び降下させる多段階調整可能な昇降機構10(図中、昇降機構自体は図示せず、昇降移動距離範囲のみを双方向矢印によって示す)、基板処理室50内を排気するための排気口7、基板処理室50内にガスを供給するガス供給口6、及び、ガスの処理基板1処理面への供給を均一にするためのガス分散板5を有している。
【0009】
基板支持具4は石英製のピンで構成され、基板保持板2はサセプタと総称され、処理基板1を支持するとともに、ヒータ3から処理基板1への伝熱を迅速かつ均一にする役割を果たす。ガス供給口6は、基板処理室50内に所望のガス種を所望のガス流量、ガス比率で供給するためのものであり、そのガスの処理基板1処理面への供給はガス分散板によって均一化されている。排気口7は、未反応ガス及び反応過程で生成したガスを排気するためのものである。
【0010】
この基板処理装置30は、400℃以上850℃以下の高温、100000Paまでの高圧で、単一基板毎の処理を可能とする。
【0011】
次に上記装置を用いて半導体装置の製造工程の一工程として基板を処理する方法について説明する。本実施の形態においては、まずヒータユニット20を基板搬送位置(図1(c)に示した位置)まで移動させ、開閉弁9を図1(c)に示した位置まで下方向に移動して基板挿入口8を開く。処理基板1は、基板処理室50と基板挿入口8を通じて接続された基板搬送室40(図中、その位置のみを示す)に設けられた搬送機構により、基板挿入口8を経て、基板処理室50内に搬入され、基板保持板2と空間を隔てて平行になるように基板支持具4上に置かれる。図1(c)にはこの状態が示されている。
【0012】
次に、基板搬送室40と基板処理室50とを基板処理中に隔離するため、基板挿入口8が開閉弁9によって閉じられる。
【0013】
次に、ヒータユニット20は、基板予備加熱位置まで、すなわち処理基板1と基板保持板2との距離が所定距離となるまで、昇降機構10によって上昇した後停止する。これによって、処理基板1を基板保持板2から所定距離だけ離間させた状態、すなわち図1(b)に示した基板予備加熱状態が実現する。この状態を所定時間保持することによって、処理基板1は基板保持板2からの放射伝熱及び気相伝導伝熱によって予備加熱される。
【0014】
この場合の所定距離とは、上記予備加熱終了時までに、基板保持板2からの伝熱により処理基板1に反りが生じた場合でも、処理基板1が基板保持板2に接触しない程度の距離であり、所定時間とは、処理基板1の平均温度が、この所定時間経過後、処理基板1が基板保持板2上に載置されたときに、処理基板1と基板保持板2との温度差により処理基板1に反りが生じない程度の温度になるまでに要する時間である。上記の所定距離が短く、例えば1mmであって、予備加熱開始直後には、処理基板1に反りが生じたとしても、予備加熱中に処理基板1中の温度不均一性が改善されて反りが無くなり、しかも、処理基板1の平均温度も高くなって、予備加熱後に処理基板1が基板保持板2上に載置されても処理基板1に反りが生じなければ、支障は生じない。
【0015】
上記の所定距離と所定時間とは一義的に決められるものではなく、任意に調節されることは当然である。上記の所定距離は0.5mm以上、10mm以下とし、所定時間は10秒以上、120秒以下とするのが好ましいしい。なお、本実施の形態においては、上記の所定距離を3mm以上、5mm以下とし、所定時間を30秒以上、90秒以下としている。
【0016】
次に、ヒータユニット20は、予備加熱位置(図1(b)に示した位置)から基板処理位置(図1(a)に示した位置)まで、昇降機構10によって上昇する。ヒータユニット20上昇の際、基板支持具4上の処理基板1と基板保持板2との間隔は次第に狭くなり、ヒータユニット20が基板処理位置に到達する前に、その間隔が無くなった時点において、基板支持具4に代わって基板保持板2が処理基板1を保持し、そのままさらに上昇して、図1(a)における位置(基板処理位置)で停止する。処理基板1は、ヒータ3で加熱されて高温となっている基板保持板2からの直接伝熱によって加熱される。
【0017】
次に、このような、図1(a)に示した状態において、加熱された処理基板1に対し、上部のガス供給口6より成膜ガスとしてのモノシラン(SiH4)ガスと、キャリアガスとしての窒素(N2)ガスとを導入する。さらにキャリアガスN2とともに水素(H2)ガスを供給する。SiH4ガスと、N2ガスと、H2ガスは、ガス分散板5で処理基板1の処理面に均等になるように拡散されて供給される。これにより、熱CVD反応が生じ、基板上にポリシリコン膜が形成される。なお、成膜温度としては、550〜780℃、圧力としては6000〜50000Paが例示される。
【0018】
従来は成膜ガスとしてのSiH4ガスと、キャリアガスとしてのN2ガスのみ供給していたが、本実施形態では、キャリアガスN2とともにH2ガスを供給している。H2ガスはN2ガスよりも熱伝導率がはるかに大きいので、基板をより均一に加熱することができ、基板面内の温度均一性を向上できるものと考えられ、その結果、基板面内の膜厚均一性が向上するものと考えられる。
【0019】
なお、従来のやり方で、すなわちN2ガスとSiH4ガスとを用い、例えばN2ガス供給流量を19.9slm、SiH4ガス供給流量を0.1slmとしてポリシリコン膜を成膜したところ、基板面内膜厚均一性が5〜6%となったのに対し、本実施形態のやり方で、すなわちN2ガスとSiH4ガスとH2ガスとを用い、例えばN2ガスを17.9slm、SiH4ガスを0.1slm、H2ガスを2slmとしてポリシリコン膜を成膜したところ、基板面内膜厚均一性が1〜2%となり、本発明により、膜厚均一性を大幅に向上させることができることを確認できた。なお、上記従来のやり方の成膜実験と本実施形態のやり方の成膜実験は、同一温度、同一圧力として行った。
【0020】
上記の基板処理後(基板上へのポリシリコン膜形成後)、ヒータユニット20は、基板搬入位置(図1(c)に示した位置)まで降下する。降下の際、基板支持具4は基板保持板2上の処理基板1を突き上げて再び支持し、処理基板1と基板保持板2との間に処理基板1の搬送のための空間を作る。
【0021】
次に、基板挿入口8が開けられ、処理基板1は基板挿入口8から基板搬送室40内の搬送機構により基板搬送室40へ運び出される。
【0022】
以上に説明したように、本発明の実施により、コールドウォール型半導体製造装置を用いてポリシリコン膜を成膜する場合でも、基板を均一に加熱することができ、それにより均一性良く処理することができ、基板処理の歩留りが向上する効果が得られる。
【0023】
なお、上記実施形態ではコールドウォールタイプの枚葉式装置(単一基板処理装置)の場合について説明したが、本発明はホットウォールタイプの装置や、バッチ式の装置(複数枚一括処理装置)にも適用できる。
【0024】
【発明の効果】
本発明を用いることにより、従来技術で問題となる半導体装置の製造方法における基板面内での温度のばらつきを抑制し、基板面内の温度均一性、ひいては基板面内の膜厚均一性を向上させることのできる半導体装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明する図である。
【符号の説明】
1…処理基板、2…基板保持板、3…ヒータ、4…基板支持具、5…ガス分散板、6…ガス供給口、7…排気口、8…基板挿入口、9…開閉弁、10…昇降機構、20…ヒータユニット、30…基板処理装置、40…基板搬送室、50…基板処理室、50a…反応容器。
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱CVD法により基板上にシリコン膜を形成する成膜工程を有する半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
IC、LSI等の半導体装置を製造する工程には、熱CVD法により基板上へアモルファスシリコン膜やポリシリコン膜等のシリコン膜を形成する工程がある。この工程では、成膜ガスとして例えばモノシラン(SiH4)ガスが用いられ、キャリアガスとして窒素(N2)ガスが用いられる。SiH4を用いたポリシリコン膜の形成において、成膜の要因となるのは、SiH4よりも、寧ろその中間生成物であるSiH2によるものが主要因となっている。そのため膜厚均一性向上のためには、反応容器内の温度を精度よく管理する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特にコールドウォールタイプの反応容器を用いて、上記方法により基板上にシリコン膜の成膜を行う場合、コールドウォール装置の性質上、容器全体の温度管理は困難であり、それが原因で基板面内の温度均一性が悪くなるという問題があった。さらには、その結果として、基板面内の膜厚均一性も悪くなるという問題点があった。
【0004】
本発明の目的は、上記の従来技術で問題となる半導体装置の製造方法における基板面内での温度のばらつきを抑制し、基板面内の温度均一性、ひいては基板面内の膜厚均一性を向上させることのできる半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の特徴とするところは、反応容器内に基板を搬入する搬入工程と、前記反応容器内にシランガスと窒素ガスを供給して熱CVD法により基板上にシリコン膜を形成する成膜工程とを有する半導体装置の製造方法において、前記成膜工程では、前記反応容器内に更に水素ガスを供給することを特徴とする半導体装置の製造方法にある。なお、反応容器はコールドウォールタイプであることが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0007】
図1は、本発明の実施の形態に係る基板処理装置としてのコールドウォール型枚葉式CVD装置の一例を示す概略図である。この基板処理装置は、コールドウォール型の反応容器(チャンバ)を有しており、処理基板の加熱を基板保持板からの伝熱によって行うものである。ここで、コールドウォール型の反応容器とは、基板を加熱するための熱の大部分を容器の壁面を加熱することにより得るのではなく、容器の壁面を加熱しないで基板を処理するタイプの容器のことをいう。この場合、基板はランプ等で直接加熱したり、基板を載せる基板支持台に設けられたヒータで直接加熱したり、ヒータにより加熱した基板支持板からの伝熱により加熱したりする。これに対して、基板を加熱するための熱の大部分を容器の壁面を加熱することにより得る、すなわち容器壁面を処理温度と略同じ温度に加熱した状態で基板を処理するタイプの容器のことをホットウォール型の反応容器という。また、容器壁面を反応生成物が付着しない程度の低温(処理温度より低い温度)に加熱した状態で基板を処理するタイプのものもあるが(ウォームウォール型とも呼ばれる。)、本発明ではこのタイプもコールドウォール型に含めることとする。
【0008】
図1の(a)〜(c)において、基板処理装置30は、処理の対象となる処理基板(半導体ウェハ)1を収容する反応容器(チャンバ)50a、反応容器50a内に形成される基板処理室50、基板処理室50内で処理基板1を支持する基板保持板(サセプタ)2、処理基板1を加熱するヒータ3、基板保持板2とヒータ3を含むヒータユニット20、処理基板1を装置30の基板処理室50内に搬入するための基板挿入口8、基板挿入口8を開閉する開閉弁9、処理基板1を基板保持板2に載置する際に、処理基板1を一旦支持する基板支持具4、ヒータユニット20を基板処理室50内で上昇及び降下させる多段階調整可能な昇降機構10(図中、昇降機構自体は図示せず、昇降移動距離範囲のみを双方向矢印によって示す)、基板処理室50内を排気するための排気口7、基板処理室50内にガスを供給するガス供給口6、及び、ガスの処理基板1処理面への供給を均一にするためのガス分散板5を有している。
【0009】
基板支持具4は石英製のピンで構成され、基板保持板2はサセプタと総称され、処理基板1を支持するとともに、ヒータ3から処理基板1への伝熱を迅速かつ均一にする役割を果たす。ガス供給口6は、基板処理室50内に所望のガス種を所望のガス流量、ガス比率で供給するためのものであり、そのガスの処理基板1処理面への供給はガス分散板によって均一化されている。排気口7は、未反応ガス及び反応過程で生成したガスを排気するためのものである。
【0010】
この基板処理装置30は、400℃以上850℃以下の高温、100000Paまでの高圧で、単一基板毎の処理を可能とする。
【0011】
次に上記装置を用いて半導体装置の製造工程の一工程として基板を処理する方法について説明する。本実施の形態においては、まずヒータユニット20を基板搬送位置(図1(c)に示した位置)まで移動させ、開閉弁9を図1(c)に示した位置まで下方向に移動して基板挿入口8を開く。処理基板1は、基板処理室50と基板挿入口8を通じて接続された基板搬送室40(図中、その位置のみを示す)に設けられた搬送機構により、基板挿入口8を経て、基板処理室50内に搬入され、基板保持板2と空間を隔てて平行になるように基板支持具4上に置かれる。図1(c)にはこの状態が示されている。
【0012】
次に、基板搬送室40と基板処理室50とを基板処理中に隔離するため、基板挿入口8が開閉弁9によって閉じられる。
【0013】
次に、ヒータユニット20は、基板予備加熱位置まで、すなわち処理基板1と基板保持板2との距離が所定距離となるまで、昇降機構10によって上昇した後停止する。これによって、処理基板1を基板保持板2から所定距離だけ離間させた状態、すなわち図1(b)に示した基板予備加熱状態が実現する。この状態を所定時間保持することによって、処理基板1は基板保持板2からの放射伝熱及び気相伝導伝熱によって予備加熱される。
【0014】
この場合の所定距離とは、上記予備加熱終了時までに、基板保持板2からの伝熱により処理基板1に反りが生じた場合でも、処理基板1が基板保持板2に接触しない程度の距離であり、所定時間とは、処理基板1の平均温度が、この所定時間経過後、処理基板1が基板保持板2上に載置されたときに、処理基板1と基板保持板2との温度差により処理基板1に反りが生じない程度の温度になるまでに要する時間である。上記の所定距離が短く、例えば1mmであって、予備加熱開始直後には、処理基板1に反りが生じたとしても、予備加熱中に処理基板1中の温度不均一性が改善されて反りが無くなり、しかも、処理基板1の平均温度も高くなって、予備加熱後に処理基板1が基板保持板2上に載置されても処理基板1に反りが生じなければ、支障は生じない。
【0015】
上記の所定距離と所定時間とは一義的に決められるものではなく、任意に調節されることは当然である。上記の所定距離は0.5mm以上、10mm以下とし、所定時間は10秒以上、120秒以下とするのが好ましいしい。なお、本実施の形態においては、上記の所定距離を3mm以上、5mm以下とし、所定時間を30秒以上、90秒以下としている。
【0016】
次に、ヒータユニット20は、予備加熱位置(図1(b)に示した位置)から基板処理位置(図1(a)に示した位置)まで、昇降機構10によって上昇する。ヒータユニット20上昇の際、基板支持具4上の処理基板1と基板保持板2との間隔は次第に狭くなり、ヒータユニット20が基板処理位置に到達する前に、その間隔が無くなった時点において、基板支持具4に代わって基板保持板2が処理基板1を保持し、そのままさらに上昇して、図1(a)における位置(基板処理位置)で停止する。処理基板1は、ヒータ3で加熱されて高温となっている基板保持板2からの直接伝熱によって加熱される。
【0017】
次に、このような、図1(a)に示した状態において、加熱された処理基板1に対し、上部のガス供給口6より成膜ガスとしてのモノシラン(SiH4)ガスと、キャリアガスとしての窒素(N2)ガスとを導入する。さらにキャリアガスN2とともに水素(H2)ガスを供給する。SiH4ガスと、N2ガスと、H2ガスは、ガス分散板5で処理基板1の処理面に均等になるように拡散されて供給される。これにより、熱CVD反応が生じ、基板上にポリシリコン膜が形成される。なお、成膜温度としては、550〜780℃、圧力としては6000〜50000Paが例示される。
【0018】
従来は成膜ガスとしてのSiH4ガスと、キャリアガスとしてのN2ガスのみ供給していたが、本実施形態では、キャリアガスN2とともにH2ガスを供給している。H2ガスはN2ガスよりも熱伝導率がはるかに大きいので、基板をより均一に加熱することができ、基板面内の温度均一性を向上できるものと考えられ、その結果、基板面内の膜厚均一性が向上するものと考えられる。
【0019】
なお、従来のやり方で、すなわちN2ガスとSiH4ガスとを用い、例えばN2ガス供給流量を19.9slm、SiH4ガス供給流量を0.1slmとしてポリシリコン膜を成膜したところ、基板面内膜厚均一性が5〜6%となったのに対し、本実施形態のやり方で、すなわちN2ガスとSiH4ガスとH2ガスとを用い、例えばN2ガスを17.9slm、SiH4ガスを0.1slm、H2ガスを2slmとしてポリシリコン膜を成膜したところ、基板面内膜厚均一性が1〜2%となり、本発明により、膜厚均一性を大幅に向上させることができることを確認できた。なお、上記従来のやり方の成膜実験と本実施形態のやり方の成膜実験は、同一温度、同一圧力として行った。
【0020】
上記の基板処理後(基板上へのポリシリコン膜形成後)、ヒータユニット20は、基板搬入位置(図1(c)に示した位置)まで降下する。降下の際、基板支持具4は基板保持板2上の処理基板1を突き上げて再び支持し、処理基板1と基板保持板2との間に処理基板1の搬送のための空間を作る。
【0021】
次に、基板挿入口8が開けられ、処理基板1は基板挿入口8から基板搬送室40内の搬送機構により基板搬送室40へ運び出される。
【0022】
以上に説明したように、本発明の実施により、コールドウォール型半導体製造装置を用いてポリシリコン膜を成膜する場合でも、基板を均一に加熱することができ、それにより均一性良く処理することができ、基板処理の歩留りが向上する効果が得られる。
【0023】
なお、上記実施形態ではコールドウォールタイプの枚葉式装置(単一基板処理装置)の場合について説明したが、本発明はホットウォールタイプの装置や、バッチ式の装置(複数枚一括処理装置)にも適用できる。
【0024】
【発明の効果】
本発明を用いることにより、従来技術で問題となる半導体装置の製造方法における基板面内での温度のばらつきを抑制し、基板面内の温度均一性、ひいては基板面内の膜厚均一性を向上させることのできる半導体装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明する図である。
【符号の説明】
1…処理基板、2…基板保持板、3…ヒータ、4…基板支持具、5…ガス分散板、6…ガス供給口、7…排気口、8…基板挿入口、9…開閉弁、10…昇降機構、20…ヒータユニット、30…基板処理装置、40…基板搬送室、50…基板処理室、50a…反応容器。
Claims (1)
- 反応容器内に基板を搬入する搬入工程と、前記反応容器内にシランガスと窒素ガスを供給して熱CVD法により基板上にシリコン膜を形成する成膜工程とを有する半導体装置の製造方法において、前記成膜工程では、前記反応容器内に更に水素ガスを供給することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002274760A JP2004111785A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | 半導体装置の製造方法 |
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