JP2004110967A - 電子線照射装置、電子線照射方法、ディスク状体の製造装置及びディスク状体の製造方法 - Google Patents

電子線照射装置、電子線照射方法、ディスク状体の製造装置及びディスク状体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】紫外線照射では硬化が困難である材料をも容易に硬化できる電子線照射装置及び電子線照射方法を提供する。また、紫外線照射では硬化が困難である材料による潤滑層等をディスク状体上に効率よく形成できるようにしたディスク状体の製造装置及びディスク状体の製造方法を提供する。
【解決手段】この電子線照射装置1は、被回転体2を回転駆動する回転駆動部17と、被回転体を回転可能に収容する遮蔽容器10と、被回転体の表面に対し電子線がその照射窓11aから照射されるように遮蔽容器に設けられた電子線照射部11とを具備し、被回転体の回転中にその表面に電子線照射部の照射窓から電子線を照射する。これにより、回転中の被回転体の表面に対し紫外線よりも大きなエネルギを有する電子線を効率よく照射できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子線照射のための電子線照射装置、電子線照射方法、ディスク状体の製造装置及びディスク状体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光情報記録媒体としてCD(コンパクトディスク)やDVD(デジタルバーサタイルディスク)等の光ディスクが実用化されているが、最近、発振波長が400nm程度の青紫色半導体レーザの開発が進んでおり、かかる青紫色半導体レーザを用いてDVDよりも高密度記録の可能な高密度DVD等の次世代の高密度光ディスクの開発が行われている。
【0003】
かかる次世代の高密度光ディスクの現在考えられている層構成の例を図12に示す。この高密度光ディスクは、ポリカーボネート等の樹脂材料からなる基材90の上に、情報記録のための記録層91と、記録・再生のためのレーザ光が記録層91に入射するように透過する光透過層92と、光ピックアップ側の部材との接触を考慮した潤滑層93とが順に積層されている。
【0004】
これらの光透過層層92及び潤滑層93は、それらの形成時に硬化のために塗布後に紫外線が照射されるが、特に潤滑層等をラジカル重合性二重結合を有するシリコーン化合物及びフッ素化合物等の材料から形成する場合に、反応開始剤を添加すると潤滑層等としての特性が劣る場合があり、このような場合反応開始剤を添加しないと、紫外線照射では硬化が困難であり、充分な品質の潤滑層を形成することができない。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−019839号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平11−162015号公報
【0007】
【特許文献3】
特開平7−292470号公報
【0008】
【特許文献4】
特開2000−64042公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、紫外線照射では硬化が困難である材料をも容易に硬化できる電子線照射装置及び電子線照射方法を提供することを目的とする。また、紫外線照射では硬化が困難である材料による潤滑層等をディスク状体上に効率よく形成できるようにしたディスク状体の製造装置及びディスク状体の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による電子線照射装置は、被回転体を回転駆動する回転駆動部と、前記被回転体を回転可能に収容する遮蔽容器と、前記被回転体の表面に対し電子線がその照射窓から照射されるように前記遮蔽容器に設けられた電子線照射部と、を具備し、前記被回転体の回転中にその表面に前記電子線照射部の照射窓から電子線を照射することを特徴とする。
【0011】
この電子線照射装置によれば、回転中の被回転体の表面に対し電子線を照射するので、被回転体の表面に紫外線よりも大きなエネルギを有する電子線を効率よく照射することができる。このため、例えば、紫外線照射では硬化が困難である材料による潤滑性を有する層等を容易に硬化できる。なお、以下、「潤滑性を有する層」を単に「潤滑層」と記す。
【0012】
上記電子線照射装置において、前記電子線照射部は低加速電圧による電子線を発生することが好ましく、特に、その加速電圧が20乃至100kVであることが好ましい。これにより、特に、表面から薄い範囲に例えば潤滑層に効率よく電子線エネルギを与え、その下方に存在する基材等に電子線による影響を与えない。
【0013】
また、前記遮蔽容器内を例えば窒素ガスやアルゴンガスやこれらの混合ガス等の不活性ガスの雰囲気とし、前記照射窓の近傍に不活性ガスが流れるようにガス導入口及びガス排出口を前記遮蔽容器に設けることが好ましい。この不活性ガスの流れにより照射窓を冷却することができる。
【0014】
この場合、前記照射窓の近傍に温度センサを設け、前記温度センサによる測定温度に基づいて前記不活性ガスの流量を調整することにより、照射窓の近傍を一定温度以下に制御できる。
【0015】
また、前記遮蔽容器内の酸素濃度を測定するための酸素濃度計が設けられていることが好ましい。これにより、遮蔽容器内が一定の酸素濃度以下であることが確認でき、例えば、電子線の照射される被回転体の照射表面近傍での酸素によるラジカル反応阻害が発生し難くなり、良好な硬化反応を確保できる。
【0016】
また、前記遮蔽容器内を減圧するための真空装置が設けられていることが好ましい。これにより、所定圧力に減圧した遮蔽容器内で電子線照射を行うことが可能となり、また、遮蔽容器内を不活性ガスの雰囲気に置換することを簡単かつ効率的に行うことができる。
【0017】
また、前記被回転体はディスク形状を有し、前記表面の少なくとも一半径方向に延びる領域に電子線を照射するようにできる。このため、電子線照射部を一半径方向に配置するだけで、回転中のディスク状の被回転体の全体に簡単かつ効率的に電子線を照射することができる。なお、複数の電子線照射部を配置し、複数の半径方向箇所で電子線を照射するようにしてもよい。
【0018】
また、前記被回転体はディスク形状を有し、前記電子線照射部は複数の電子線照射管を備え、前記各電子線照射管が前記表面の複数の領域にそれぞれ電子線を照射するようにしてもよい。この場合、複数の電子線照射管を一半径方向に同一直線上に並ぶように配置してもよく、また少なくとも1つを一半径方向の同一直線から外れた位置に配置してもよく、また全部を一半径方向の同一直線上にはないように配置してもよい。
【0019】
また、前記照射窓と前記被回転体の表面との間にシャッタ部材を配置し、前記シャッタ部材を前記照射窓からの電子線が透過する開位置と遮られる閉位置との間をシャッタ駆動機構により移動させることで前記被回転体の表面に対する電子線の照射と非照射とを切り換えるように制御することが好ましい。これにより、電子線の照射の制御を簡単に実行できる。
【0020】
この場合、前記シャッタ部材が前記開位置のとき前記電子線の発生量を大きくし、前記シャッタ部材が前記閉位置のとき前記電子線の発生量を小さくするように切り換えることが好ましい。
【0021】
また、前記遮蔽容器は開閉可能であり、鉄鋼やステンレス鋼等の金属材料から構成されるとともに前記照射窓からの電子線を遮蔽する遮蔽構造を有することが好ましい。これにより、電子線及び2次X線を遮蔽することができ、電子線及び2次X線が外部に漏れず、被爆に対する安全性の対策上好ましい。なお、前記遮蔽構造の近傍に前記遮蔽容器を密閉するための密閉構造を設けることが好ましく、これにより、密閉構造を構成するOリング等の材料に対して電子線が遮蔽され、電子線照射による材料劣化が起きない。
【0022】
本発明による電子線照射方法は、密閉可能な遮蔽容器内に収容された被回転体を回転駆動し、前記被回転体の回転中の表面に対し電子線を電子線照射部の照射窓から照射することを特徴とする。
【0023】
この電子線照射方法によれば、回転中の被回転体の表面に対し電子線を照射するので、被回転体上に紫外線よりも大きなエネルギを有する電子線を効率よく照射することができる。このため、例えば、紫外線照射では硬化が困難である材料による潤滑層等を容易に硬化できる。
【0024】
上記電子線照射方法において、前記電子線照射部は加速電圧が20乃至100kVである電子線を発生することが好ましい。これにより、特に、表面から薄い範囲に例えば潤滑層に効率よく電子線エネルギを与え、その下方に存在する基材等に電子線による影響を与えない。
【0025】
また、前記遮蔽容器内を減圧してから不活性ガスを導入することで不活性ガス雰囲気に置換することで、遮蔽容器内を簡単かつ効率的に不活性ガスの雰囲気とすることができる。
【0026】
また、前記遮蔽容器内の酸素濃度を測定しながら前記不活性ガスの流量を制御することが好ましく、また、前記不活性ガスをガス導入口からガス排出口に向けて前記照射窓の近傍を通して流すことにより前記照射窓の近傍を冷却することが好ましい。
【0027】
また、前記照射窓の近傍に設けた温度センサによる測定温度に基づいて前記不活性ガスの流量を調整することで冷却温度を制御することが好ましい。
【0028】
また、前記被回転体はディスク形状を有し、前記表面の少なくとも一半径方向に延びる領域に電子線を照射することが好ましい。また、前記被回転体はディスク形状を有し、前記電子線照射部の複数の電子線照射管が前記表面の複数の領域にそれぞれ電子線を照射することが好ましい。
【0029】
また、前記照射窓と前記被回転体の表面との間に配置したシャッタ部材を前記照射窓からの電子線が透過する開位置と遮られる閉位置との間を移動させることで前記被回転体上に対する電子線の照射と非照射とを切り換えることが好ましい。これにより、電子線の照射の制御を簡単に実行でき、また、電子線照射部の電源をオンオフ制御する必要がない。
【0030】
この場合、前記シャッタ部材が前記開位置のとき前記電子線の発生量を大きくし、前記シャッタ部材が前記閉位置のとき前記電子線の発生量を小さくするように切り換えることが好ましい。
【0031】
本発明によるディスク状体の製造装置は、上述の電子線照射装置を備え、前記被回転体をディスク状体として、その上に形成された樹脂層及び/又は潤滑性を有する層を前記電子線照射により硬化させるように構成したことを特徴とする。
【0032】
このディスク状体の製造装置によれば、回転中のディスク状体上に対し電子線を照射するので、ディスク状体上に紫外線よりも大きなエネルギを有する電子線を効率よく照射することができる。このため、紫外線照射では硬化が困難である材料による樹脂層及び/又は潤滑層を簡単に硬化できディスク状体上に効率よく形成できる。
【0033】
本発明によるディスク状体の製造方法は、上述の電子線照射装置を用いるか、または、上述の電子線照射方法を用い、前記被回転体をディスク状体として、その上に形成された樹脂層及び/又は潤滑層を前記電子線照射により硬化させることを特徴とする。
【0034】
このディスク状体の製造方法によれば、回転中のディスク状体上に対し電子線を照射するので、ディスク状体上に紫外線よりも大きなエネルギを有する電子線を効率よく照射することができる。このため、紫外線照射では硬化が困難である材料による樹脂層、潤滑層等を簡単に硬化できディスク状体上に効率よく形成できる。
【0035】
本発明による別のディスク状体の製造装置は、開閉可能な遮蔽容器内に設けられた第1の回動部にディスク状体を収容しかつ前記ディスク状体上に対し電子線を電子線照射部の照射窓から照射する電子線照射装置と、ディスク状体を第2の回動部に収容できかつ前記遮蔽容器に対し独立して密閉及び開閉可能な入替室と、を備える密閉可能なチャンバと、前記遮蔽容器内の第1の回動部と前記入替室内の第2の回動部とを回動させることで前記両回動部を互いに入れ替える回動部と、を具備することを特徴とする。
【0036】
このディスク状体の製造装置によれば、ディスク状体上に対し紫外線よりも大きなエネルギを有する電子線を照射するため、例えば、紫外線照射では硬化が困難である材料による潤滑層等を容易に硬化できる。また、第1の回動部と第2の回動部との回動で両回動部を互いに入れ替えることにより、照射後のディスク状体を排出するとともに照射前のディスク状体を供給し両ディスク状体を効率よく入れ替えることができるので、生産性が向上する。
【0037】
本発明による更に別のディスク状体の製造装置は、開閉可能な遮蔽容器内に設けられた第1の回動部にディスク状体を収容し回転駆動しかつ前記ディスク状体の回転中の表面に対し電子線を電子線照射部の照射窓から照射する電子線照射装置と、ディスク状体を第2の回動部に収容できかつ前記遮蔽容器に対し独立して密閉及び開閉可能な入替室と、を備える密閉可能なチャンバと、前記遮蔽容器内の第1の回動部と前記入替室内の第2の回動部とを回動させることで前記両回動部を互いに入れ替える回動部と、を具備することを特徴とする。
【0038】
このディスク状体の製造装置によれば、回転中のディスク状体上に対し電子線を照射するので、ディスク状体上に紫外線よりも大きなエネルギを有する電子線を効率よく照射することができるため、例えば、紫外線照射では硬化が困難である材料による潤滑層等を容易に硬化できる。また、第1の回動部と第2の回動部との回動で両回動部を互いに入れ替えることにより、照射後のディスク状体を排出するとともに照射前のディスク状体を供給し両ディスク状体を効率よく入れ替えることができるので、生産性が向上する。
【0039】
上記ディスク状体の製造装置において、前記電子線照射部は加速電圧が20乃至100kVである電子線を発生することが好ましい。これにより、特に、表面から薄い範囲に例えば潤滑層に効率よく電子線エネルギを与え、その下方に存在する基材等に電子線による影響を与えない。
【0040】
また、前記入替室の第2の回動部を回動することで前記遮蔽容器内に移動したディスク状体の表面に対し前記電子線照射部から電子線を照射し、前記電子線照射後のディスク状体を収容した前記遮蔽容器の第1の回動部を回動することで前記入替室に移すように構成することが好ましい。
【0041】
また、前記遮蔽容器は前記第1または第2の回動部とともに第1の密閉空間を形成しかつ前記電子線照射部が設けられる固定部を備え、前記入替室は前記第2または第1の回動部とともに第2の密閉空間を形成しかつディスク状体を着脱可能な第3の回動部を備え、前記チャンバが密閉された状態で前記第1の回動部が前記固定部に対し移動し、前記第2の回動部が前記第3の回動部に対し移動することで前記ディスク状体の入れ替えを行い、前記第3の回動部がディスク状体を保持しながら前記第2の密閉空間を開放し回動することで照射後のディスク状体を排出するとともに、別の第4の回動部が前記第2の回動部に向けて回動して照射前のディスク状体を前記第2の回動部に供給するように入れ替えを行うことが好ましい。
【0042】
また、前記第3及び第4の回動部によるディスク状体の入れ替えの間に前記第1の密閉空間内で前記電子線照射部から電子線照射を行うように構成することが好ましい。
【0043】
また、前記電子線照射部の照射窓と前記ディスク状体の表面との間にシャッタ部材を配置し、前記シャッタ部材を前記照射窓からの電子線が透過する位置と遮られる位置との間をシャッタ駆動機構により移動させることで前記ディスク状体の表面に対する電子線の照射と非照射とを切り換えるように制御することが好ましい。
【0044】
また、前記入替室を減圧してから不活性ガスの雰囲気に置換するように構成することが好ましい。また、前記照射窓の近傍に不活性ガスが流れるようにすることで前記照射窓を冷却するように構成することが好ましい。
【0045】
また、前記遮蔽容器は金属材料から構成されるとともに前記第1の回動部と前記固定部との合わせ部分に電子線の遮蔽のための遮蔽部を備えることが好ましい。
【0046】
本発明による別のディスク状体の製造方法は、密閉空間内で回動部に収容されたディスク状体を回転駆動しながらその回転中の表面に加速電圧が20乃至100kVである電子線を照射するステップと、前記密閉空間を開放し前記回動部を回動するとともにこの動作と連動して別のディスク状体を収容した別の回動部を回動することで照射後のディスク状体と照射前のディスク状体とを入れ替るステップと、を含むことを特徴とする。
【0047】
このディスク状体の製造方法によれば、回転中のディスク状体の表面に対し電子線を照射するので、ディスク状体上に紫外線よりも大きなエネルギを有する電子線を効率よく照射することができるため、例えば、紫外線照射では硬化が困難である材料による潤滑層等を容易に硬化できる。また、回動部と別の回動部との連動した回動で両回動部を互いに入れ替えることにより、照射後のディスク状体を排出するとともに照射前のディスク状体を供給し両ディスク状体を効率よく入れ替えることができるので、生産性が向上する。また、加速電圧が20乃至100kVである電子線を用いるので、表面から薄い範囲に例えば潤滑層に効率よく電子線エネルギを与え、その下方に存在する基材等に電子線による影響を与えない。
【0048】
上記ディスク状体の製造方法は、前記照射前のディスク状体上に樹脂層及び/又は潤滑層を形成するステップを更に含み、前記樹脂層及び/又は前記潤滑層を前記電子線照射により硬化することができる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による第1の実施の形態による電子線照射装置及び第2の実施の形態によるディスク状媒体の製造装置について図面を用いて説明する。
【0050】
〈第1の実施の形態〉
【0051】
図1は本発明の実施の形態による電子線照射装置を概略的に示すの側面図であり、図2は図1の電子線照射装置のシャッタ部材及びシャッタ駆動機構を概略的に示す平面図であり、図3は図1の電子線照射装置の制御系を示すブロック図であり、図4は図1の電子線照射装置の動作を示すフローチャートである。
【0052】
図1に示すように、電子線照射装置1は、被回転体2を回転可能に収容し電子線を遮蔽するためにステンレス鋼から構成された遮蔽容器10と、被回転体2の中心孔を係合部4に係合することで保持した被回転体2を回転軸3を介して回転駆動するモータ17と、被回転体2に対し半径方向に低加速電圧による電子線を照射窓11aから照射する電子線照射部11と、電子線照射部11に電圧を印加するための電源12と、照射窓11aの近傍に配置された温度センサ24と、温度センサ24と接続されて照射窓11aの近傍の温度を測定する温度測定装置13と、を備える。
【0053】
また、電子線照射装置1は、遮蔽容器10内の密閉空間の酸素濃度を測定する酸素濃度計16と、遮蔽容器10内をバルブ19を介して排気し減圧する真空装置18と、遮蔽容器10内を窒素ガス雰囲気に置換するために窒素ガスを供給する窒素ガス源14と、窒素ガス源14から窒素ガスがガス導入口25から導入され照射窓11aの近傍を通りガス排出口26から排出するように流れるときのガス流量を制御可能なガス流量制御バルブ15と、を備える。
【0054】
電子線照射装置1は、更に、被回転体2よりも直径が大きく被回転体2と電子線照射部11の照射窓11aとの間に配置された開口付き円板21と、円板21と照射窓11aとの間に配置されたシャッタ部材22とシャッタ部材22を駆動するスライダ23とを有するシャッタ駆動機構20と、を備える。
【0055】
図2のように、円板21は扇形状の開口21aを有し、電子線照射部11からの電子線が扇形状の開口21aを通して被回転体2の半径方向の内周側と外周側との間に形成される半径方向領域2aに照射されるようになっている。
【0056】
また、シャッタ部材22は、電子線を遮蔽する鉄鋼やステンレス鋼から矩形状に構成され、スライダ23により図2のスライド方向Hに駆動されると、図2の破線で示すように、円板21の扇形状の開口21aを完全に覆い閉める閉位置に移動し、電子線照射部11からの電子線を遮り、電子線は被回転体2の半径方向領域2aに照射されない。また、シャッタ部材22がスライダ23により上述と反対のスライド方向H’に駆動されると、図2の実線のように、開口21aから完全に退避し開口21aが開く開位置に移動し、電子線照射部11からの電子線を通過させ、電子線が被回転体2の半径方向領域2aに照射される。
【0057】
また、図2に示すように、電子線照射部11は、被回転体2の半径方向に配列された円柱状の電子線照射管31,32,33を備え、各電子線照射管31,32,33はそれぞれ細長の矩形状の照射窓31b,32b,33bを有する。各照射窓31b,32b,33bは、被回転体2の半径方向にそれぞれ延びる複数の直線に沿うように配置される。
【0058】
また、図2の2点鎖線のように、照射窓31bの外周端と照射窓32bの内周端が同心円上に位置し、同様に、照射窓32bの外周端と照射窓33bの内周端が同心円上に位置しており、照射窓31b,32b,33bが被回転体2の表面に対し半径方向に連続するようになっている。
【0059】
各電子線照射管31乃至33は電源12から電圧が印加され、その加速電圧が20乃至100kVである電子線が各照射窓31b,32b,33bから被回転体2の半径方向領域2aに照射される。
【0060】
以上のような図1,図2の電子線照射装置1は、図3に示すように制御部30により全体が制御されながら電子線照射を行うが、電子線照射装置1の動作の各ステップS01乃至S11を図4を参照して説明する。
【0061】
制御部30の制御により、まず、真空装置18が作動し遮蔽容器10内を減圧し(S01)、バルブ19を閉じてから、窒素ガスを窒素ガス源14から流量制御バルブ15を介して遮蔽容器10内に導入する(S02)。これにより、遮蔽容器10内を窒素雰囲気に容易に置換することができる。
【0062】
そして、酸素濃度計16で遮蔽容器10内が所定の酸素濃度まで低下したことを検知し(S03)、モータ17を駆動することで被回転体2を所定の回転速度で回転させる(S04)。一方、電源12から電子線照射部11に電圧を印加し(S05)、電子線を発生させる(S06)。このとき、シャッタ部材22は閉位置にあり、電子線の発生量は小さく制御される。
【0063】
次に、図2の破線の閉位置にあるシャッタ部材22をシャッタ駆動機構20を作動しスライダ23を駆動することでスライド方向H’に移動させて開口21aを開いて開位置にするとともに(S07)、電子線の発生量を大きく制御し、電子線を回転している被回転体2の半径方向領域2aの表面に照射する(S08)。このように回転している被回転体2の半径方向に電子線を照射するので、被回転体2の表面全体に電子線を照射することができる。
【0064】
そして、被回転体2に電子線を所定時間だけ照射してから、同様にシャッタ駆動機構20を作動しシャッタ部材22をスライド方向Hに移動させて開口21aを閉じて閉位置にすることで(S09)、その被回転体2に対する電子線照射を終了する。
【0065】
また、上述の電子線照射部11から電子線が発生している間、窒素ガス源14からの窒素ガスがガス導入口25から照射窓11aの近傍を通りガス排出口26へと流れるようにすることで(S10)、電子線発生時に温度上昇する照射窓11aを冷却でき、またシャッタ部材22も冷却できる。また、照射窓11a近傍の温度を温度センサ24と温度測定装置13とで測定し、その測定温度に基づいて窒素ガスの流量をガス流量制御バルブ15で制御する(S11)。これにより、照射窓11a近傍の温度を一定温度以下に制御できる。
【0066】
以上のように、図1乃至図4の電子線照射装置によれば、回転中の被回転体2の表面に対し電子線を照射するので、被回転体2の表面に紫外線よりも大きなエネルギを有する電子線を効率よく照射することができる。このため、例えば、紫外線照射では硬化が困難である材料による潤滑層等を容易に硬化できる。
【0067】
また、加速電圧が20乃至100kVである低加速電圧による電子線を照射するので、被回転体2の表面から薄い範囲に例えば潤滑層に効率よく電子線エネルギを与え、その下方に存在する基材等に電子線による影響を与えず、基材等の劣化を防止できる。
【0068】
また、遮蔽容器10内が所定の酸素濃度まで低下してから電子線を照射するので、電子線の照射される被回転体2の表面近傍での酸素によるラジカル反応阻害が発生し難くなり、潤滑層等において良好な硬化反応を確保できる。
【0069】
〈第2の実施の形態〉
【0070】
次に、第2の実施の形態としてのディスク状媒体の製造装置について説明する。図5乃至図9は、本実施の形態においてディスク状媒体上に潤滑層等を形成するための各工程を説明する製造装置の側面図である。
【0071】
図5乃至図9に示すように、ディスク状媒体の製造装置(以下、単に「製造装置」という。)50は、加速電圧が20乃至100kVである低加速電圧による電子線を発生しディスク状媒体49の表面に照射する電子線照射装置1と、照射前のディスク状媒体49を電子線照射装置1に供給しかつ照射後のディスク状媒体49aを電子線照射装置1から受け取る入替室52と、照射前のディスク状媒体と照射後のディスク状媒体とを入れ替えるために回動軸53により回動する回動部54と、を密閉可能なチャンバ51内に備える。
【0072】
図5乃至図9のように、製造装置50は、更に、照射前のディスク状媒体を入替室52に供給し照射後のディスク状媒体を排出するようにディスク状媒体の搬送を行うディスク搬送装置60を備える。
【0073】
電子線照射装置1は、図1、図2とほぼ同様に構成されているので、図1,図2と相違する点を説明する。即ち、図1の遮蔽容器10は、図5では、ディスク状媒体49を回転可能に収容するようにトレイ状に構成された図の下側の回動トレイ部10aと、電子照射部11やシャッタ駆動機構20等が設けられる上側の固定部10bとに分割され、回動トレイ部10aは第1の回動部として固定部10bに対し回動部54により上下動及び回動し入替室52側に移動可能になっている。
【0074】
図5のように、回動トレイ部10aの合わせ面10c及び固定部10bの合わせ面10c’には電子線が外部に漏れないように電子線を遮蔽する遮蔽部55が設けられている。図10は遮蔽部55を示す拡大断面図である。図10に示すように、回動トレイ部10aの合わせ面10cには凸部55aが全周に形成され、固定部10bの合わせ面10c’には凸部55aが入り込むことができるように凹部55bが全周に形成されている。
【0075】
また、遮蔽部55を構成する凹部55bの底部には更に窪み55cが形成され、窪み55c内にOリング56aを収め密閉部56を形成している。回動トレイ部10aと固定部10bとを合わせて内部に形成される密閉空間1aの密閉性を密閉部56により高めることができる。
【0076】
図10において、密閉部56のOリング56aは凹部55bの更に底部側の窪み55c内に位置するので、電子線が直接に照射されないので、Oリング56aの劣化を防止できる。
【0077】
図5に示すように、入替室52は、回動部54により上下動及び回動し電子線照射装置1側に移動し回動トレイ部10aと入れ替え可能でありトレイ状に構成された第2の回動部としての回動トレイ部52aと、ディスク搬送装置60により照射前のディスク状媒体を受け取り照射後のディスク状媒体を外部に排出するように回動する搬送回動トレイ部52bと、を備える。
【0078】
チャンバ51は入替室52の一部を構成する端部51aと連結部51bとを有する。端部51aと連結部51bが入替室52の回動トレイ部52aと搬送回動トレイ部52bとの間に介在し合わせ面になって、入替室52内に密閉空間52cが形成されるとともに、搬送回動トレイ部52bがチャンバ51の一部を構成する。
【0079】
また、端部51aと搬送回動トレイ部52bとの間の合わせ面及び端部51bと搬送回動トレイ部52bとの間の合わせ面にはそれぞれOリングによる密閉部57が設けられている。また、端部51aと回動トレイ部52aとの間の合わせ面及び連結部51bと回動トレイ部52aとの間の合わせ面にはそれぞれ図10と同様の遮蔽部55,密閉部56が設けられている。
【0080】
チャンバ51は、電子線照射装置1の端部側で固定部10bと連結し、中央部付近で連結部51bが固定部10bと連結し、搬送回動トレイ部52bが端部51a及び連結部51bで密閉されるので、全体として密閉可能になっている。また、チャンバ51、搬送回動トレイ部52b(62)、回動トレイ部10a及び固定部10b等は、鉄鋼やステンレス鋼から構成され、電子線を遮蔽し、電子線が外部に漏れないようになっている。
【0081】
チャンバ51には窒素ガス導入口58から窒素ガスが導入でき、また、入替室52内の密閉空間52cは真空装置59により減圧可能である。図9のようにチャンバ51全体が密閉された状態で回動部54が回動トレイ部10a、52aとともに図の下方に移動し、密閉空間1a、52cが開放された場合は、入替室52は窒素ガスで置換された状態であるため、チャンバ51内が電子線照射装置1の密閉空間1aの窒素ガス雰囲気に影響を及ぼさない。
【0082】
また、入替室52には窒素ガス導入口59bから窒素ガスが導入可能となっている。また、チャンバ51内の窒素ガスはガス排出口58aから排出可能になっている。
【0083】
図5に示すように、ディスク搬送装置60は、入替室52を構成する搬送回動トレイ部52bと入れ替え可能な別の搬送回動トレイ部62と、搬送回動トレイ部52b,62を回動軸63を介して回動させる回動部64と、を備える。搬送回動トレイ部52b,62は、ディスク状媒体49の中心孔の周囲近傍でディスク状媒体49を真空吸着する吸着部61をそれぞれ有する。回動部64は上下動及び回動によりディスク状媒体を入替室52と外部のディスク受渡部70との間で搬送する。
【0084】
ディスク受渡部70から入替室52へと供給されるディスク状媒体49は、外部のスピンコート装置でその表面に樹脂材料を含む光透過層とその上に潤滑剤からなる潤滑層が形成されている。
【0085】
かかる光透過層形成のための材料としては活性エネルギー線硬化性化合物であれば特に限定されないが、(メタ)アクリルイロ基、ビニル基及びメルカプト基の中から選択される少なくとも1つの反応性基を有することが好ましい。その他、公知の光重合開始剤を含んでいてもよい。
【0086】
また、潤滑層形成のための材料としては、例えば、ラジカル重合性二重結合を有するシリコーン化合物及びフッ素化合物があるが、これらには限定されない。これらの潤滑層形成材料は、一般に、光重合開始剤を含まない場合には紫外線による硬化が困難であるが、電子線により瞬時に硬化させることができる。
【0087】
次に、上述の製造装置50の動作についてディスク状媒体への電子線照射及びディスク状媒体の排出・供給に分けて、図5乃至図9、及び図11のフローチャートを参照して説明する。
【0088】
〈ディスク状媒体への電子線照射〉
【0089】
図11に示すように、まず、図9のようにチャンバ51全体が密閉され、回動軸53及び回動部54が回動トレイ部10a、52aとともに図の下方に移動し、密閉空間1a、52cが開放してから、窒素ガス導入口58から窒素ガスをチャンバ51内に導入し、内部を窒素ガス雰囲気に置換する(S21)。このとき、酸素濃度計16によりチャンバ内51の酸素濃度を測定しながら窒素ガスの置換を行うことができる。
【0090】
次に、回動軸53及び回動部54が回動トレイ部10a、52aとともに図の上方に移動すると、図5のように密閉空間1a、52cが形成される。そして、電子線照射装置1では、密閉空間1a内でモータ17によりディスク状媒体49が回転し(S22)、電子線照射部11が所定量の電子線を発生するように制御され(S23)、窒素ガスが導入口25から排出口26へと照射窓11a近傍を通りながら流れる。
【0091】
次に、図6のように、シャッタ駆動機構20によりシャッタ部材22を開くことで(S24)、電子線照射部11から回転中のディスク状媒体49の光透過層上に潤滑層の形成された表面に電子線照射を行う(S25)。図7のように電子線照射を所定時間だけ行ってから、図8のようにシャッタ駆動機構20によりシャッタ部材22を閉じることで(S26)、そのディスク状媒体49の表面に対する電子線照射を終了する。これにより、ディスク状媒体49の光透過層の表面に固着された潤滑層を有するディスク状媒体49aを得ることができる。これは、光透過層が硬化するとともに潤滑剤の反応性基が光透過層表面や他の潤滑剤の反応性基と結合(硬化)するためと思われる。
【0092】
〈ディスク状媒体の排出・供給〉
【0093】
図5のように入替室52内の密閉空間52cが形成されている状態で、図6のように、照射後のディスク状媒体49aが内部にある入替室52の密閉空間52cを開放バルブ59c及び開放口59dを介して大気開放する(S30)。
【0094】
そして、ディスク搬送装置60は回動軸63及び回動部64を介して搬送回動トレイ部52b側の吸着部61を図6の下方に移動させて、ディスク状媒体49aを吸着する(S31)。これとほぼ同時に、外部のディスク受渡部70にある表面に潤滑層の形成された照射前のディスク状媒体49を別の搬送回動トレイ部62側の吸着部61が吸着する(S32)。
【0095】
次に、図7のように、ディスク搬送装置60は回動軸63及び回動部64を図7の上方に移動させることで、吸着部61及び搬送回動トレイ部52bとともにディスク状媒体49aを回動トレイ部52a内から持ち上げ、同時に吸着部61及び搬送回動トレイ部62とともにディスク状媒体49をディスク受渡部70から持ち上げる。そして、回動部64が回動軸63を中心にして回動することで搬送回動トレイ部52bと62との位置を入れ替える(S33)。
【0096】
次に、図8のように、ディスク搬送装置60が回動軸63及び回動部64を図7の下方に移動させることで、ディスク状媒体49を入替室52の回動トレイ部52a内に収める(S34)。一方、ディスク状媒体49aをディスク受渡部70に渡し(S35)、各吸着部61がディスク状媒体49,49aの吸着を止め図の上方に移動する。ディスク受渡部70からディスク状媒体49aが外部に排出される(S36)。
【0097】
そして、上述のようにして再び形成された入替室52内の密閉空間52cを真空装置59により減圧し、窒素ガス導入口59bから窒素ガスを導入し窒素ガス置換をしておく(S37)。
【0098】
以上のようにして、照射後のディスク状媒体49aを入替室52からディスク受渡部70まで搬送し、同時に、照射前のディスク状媒体49をディスク受渡部70から入替室52まで搬送することができ、ディスク状媒体49の交換を回動軸63及び回動部64の1回の回動で行うことができる。
【0099】
また、上述のディスク状媒体49、49aの交換は、密閉空間1aと52cとが独立しているので、図6,図7のように、電子線照射装置1における電子線照射中に実行することができ、効率的である。
【0100】
次に、入替室52と電子線照射装置1との間のディスク状媒体の入れ替え動作について説明する。即ち、上述の図8のように照射前のディスク状媒体49が入替室52の回動トレイ部52a内に収容され、電子線照射装置1では、モータ17による回転が停止し(S38)、電子線照射の終了したディスク状媒体49aが回動トレイ部10a内に収容された状態で、回動軸53及び回動部54が図の下方に移動することで、回動トレイ部52a、10aを下方に移動して密閉空間52c、1aを開放する。なお、このとき密閉空間52c内は窒素ガス雰囲気に置換されているので、チャンバ51内の他の部分への影響はない。
【0101】
次に、図9のように、チャンバ51内で回動部54が回動軸53を中心に回動することで回動トレイ部52aと10aとの位置を入れ替える(S39)。これにより、回動トレイ部52aに収容された照射前のディスク状媒体49が電子線照射装置1内に移り(S40)、これとほぼ同時に、回動トレイ部10aに収容されたディスク状媒体49aが入替室52内に移る(S41)。
【0102】
上述のようにして、入替室52と電子線照射装置1との間のディスク状媒体49、49aの交換を回動軸53及び回動部54の1回の回動で行うことができる。そして、回動軸53及び回動部54が図の上方に移動することで、回動トレイ部52a、10aを上方に移動させて図5のように密閉空間52c、1aを再び形成し、電子線照射装置1では上述のステップS22に戻り、また、入替室52では上述のステップS30に戻り、同様の動作を繰り返すことができる。
【0103】
なお、モータ17の回転軸3は、回動軸53及び回動部54の回動時には、回動部54及び回動トレイ部10aから下方に退避するようになっており、回動部54が回動できる。
【0104】
以上のように、図5乃至図9の製造装置50によれば、表面に潤滑層等が形成されたディスク状媒体49を回転させ、その回転中のディスク状媒体上に加速電圧が20乃至100kVである低加速電圧による電子線を照射するので、ディスク状媒体上に紫外線よりも大きなエネルギを有する電子線を瞬時に効率よく照射することができるため、紫外線照射では硬化が困難である潤滑層等を容易に硬化・固着でき、潤滑層等を瞬時に形成でき、潤滑層等形成の生産性が向上する結果、ディスク状媒体の生産性向上に寄与できる。
【0105】
また、チャンバ51の内部及びディスク搬送装置60において回動トレイ部と別の回動トレイ部との連動したそれぞれ1回の回動で両回動トレイ部を互いに入れ替えることにより、照射後のディスク状媒体49aを排出するとともに照射前のディスク状媒体49を供給することができ、効率よく入れ替えることができるので、生産性が向上する。
【0106】
また、加速電圧が20乃至100kVである低加速電圧による電子線を用いるので、表面から薄い範囲にある潤滑層等に効率よく電子線エネルギを与え、その下方に存在する基材に電子線による影響を与えない。
【0107】
例えば、電子線照射装置1の電子線照射部11を構成する低加速電圧による電子線照射のための電子線照射管31乃至33(図2)は、ウシオ電機(株)から市販されており、例えば、加速電圧50KV、管電流0.6mA/本の条件で、表面から10乃至20μm程度の深さ範囲内の潤滑層・樹脂層等に効率よく電子線エネルギを与えることができ、1秒未満で瞬時に効率的に硬化させることができる。例えば、図12のような光ディスクの潤滑層93のみならず光透過層92の少なくとも潤滑層93と接する部分をも同時に硬化できる。しかも、例えば図12のような光ディスクにおいて潤滑層93の下方にある基材90には電子線が到達しないので、ポリカーボネート等の樹脂材料からなる基材90にダメージを与えず、変色・変形・劣化等の悪影響が起きない。
【0108】
なお、各電子線照射管31,32,33の照射窓31b,32b,33bを構成する窓材としては厚さ3μm程度のシリコン薄膜が好ましく、従来の照射窓では取り出すことのできない100kV以下の低い加速電圧で加速された電子線を取り出すことができる。
【0109】
なお、本明細書において、「回動」とは、回転のように一方向(またはその反対方向)に連続的に被回転体が回るのではなく、一方向またはその反対方向に所定量だけ回りそこで停止するようにして、その位置を変えるように回ることを意味する。また、被回転体の「半径方向」とは、被回転体の回転中心から放射状に延びる方向及び被回転体の回転中心から偏心した点から被回転体の外周に延びる方向を意味する。
【0110】
以上のように本発明を実施の形態により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、本実施の形態のディスク状媒体の製造装置では、光ディスク等のディスク状媒体の表面近傍に上述のような材料からなる光透過層及び潤滑層を硬化して形成する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、潤滑層以外の樹脂層等を硬化するのに適用してもよいことは勿論である。例えば、図12において潤滑層93の下の光透過層92のみを形成するために適用してもよく、瞬時に硬化させることができ効率的であり、生産性向上に寄与できる。
【0111】
また、電子線照射装置1で電子線を照射可能な被回転体としては各種のディスク状体であってよく、また、製造装置50で製造可能なディスク状体として、光ディスク等のディスク状媒体を例にして説明したが、媒体以外のディスク状体上に各種の樹脂層を形成する場合にも適用できることは勿論である。
【0112】
また、図1の電子線照射装置及び図5乃至図9の製造装置では、電子線を照射の対象となる表面における層厚さを考慮して、電子線照射部11の電子線照射管の管電圧等を決定することが好ましい。また、電子線照射部11を構成する電子線照射管の数は、被照射表面の大きさや面積に応じて適宜増減することができる。
【0113】
また、チャンバ内や電子線照射装置内の雰囲気を置換するガスとしては窒素ガスに限定されず、アルゴンガスやヘリウムガス等の不活性ガスであってもよく、また、これらの2種またはそれ以上の混合ガスであってもよい。
【0114】
また、複数の電子線照射管の位置は図2に限定されずに、被回転体2に対し別の相対位置になるように配置してもよい。例えば、図13のように、複数の電子線照射管31,32,33を被回転体2に対しほぼ等角度間隔に各照射窓31b乃至33bが同心円上になるように配置してもよい。この場合、図2と同様に、各電子線照射管31,32,33を順に内周側、中間、外周側にずらして配置するようにしてもよい。
【0115】
また、図14(a)のように複数の電子線照射管31,32を半径方向に延びる直線上に並べるように配置してもよい。また、図14(b)のように、複数の電子線照射管31,32を半径方向に別々に延びる複数の直線上に配置してもよい。また、図14(c)のように、複数の電子線照射管32,33を半径方向に延びる直線上に並べ、別の電子線照射管31を半径方向に延びる別の直線上に配置してもよい。
【0116】
また、図2,図13,図14では、各照射窓31b乃至33bは回転軸3の中心から放射する半径方向の直線上に沿うように配置されているが、これに限定されず、かかる直線に対し所定角度で傾斜するように配置されてもよい。
【0117】
【発明の効果】
本発明によれば、電子線をディスク状体等の被回転体に効率よく照射することができ、例えば紫外線照射では硬化が困難である材料をも容易に硬化できる電子線照射装置及び電子線照射方法を提供できる。
【0118】
また、紫外線照射では硬化が困難である材料による潤滑層・樹脂層等をディスク状体上に効率よく形成できるようにしたディスク状体の製造装置及びディスク状体の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による電子線照射装置を概略的に示すの側断面図である。
【図2】図1の電子線照射装置のシャッタ部材及びシャッタ駆動機構を概略的に示す平面図である。
【図3】図1の電子線照射装置の制御系を示すブロック図であり、
【図4】図1の電子線照射装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】第2の実施の形態によるディスク状媒体の製造装置を概略的に示す側断面図であり、ディスク状媒体上に潤滑層等を形成するための電子線照射の直前の工程を説明する図である。
【図6】図5と同様の側断面図であり、ディスク状媒体上に潤滑層等を形成するための電子線照射及びディスク状媒体の外部との入替工程を説明する図である。
【図7】図5と同様の側断面図であり、ディスク状媒体上に潤滑層等を形成するための電子線照射及びディスク状媒体の外部との入替工程を説明する図である。
【図8】図5と同様の側断面図であり、ディスク状媒体上に潤滑層等を形成するためのディスク状媒体の内部での入替工程の準備工程(入替室内の減圧・窒素ガス置換等)を説明する図である。
【図9】図5と同様の側断面図であり、ディスク状媒体上に潤滑層等を形成するためのディスク状媒体の内部での入替工程を説明する図である。
【図10】図5乃至図9の製造装置における遮蔽部55を示す拡大断面図である。
【図11】図5乃至図9の製造装置におけるディスク状媒体への電子線照射の各ステップ及びディスク状媒体の排出・供給の各ステップを示すフローチャートである。
【図12】図5乃至図9の製造装置において製造可能な光ディスクの層構成の例を示す図である。
【図13】図2において被回転体に対し複数の電子線照射管を配置するときの変形例を示す平面図である。
【図14】図2において被回転体に対し複数の電子線照射管を配置するときの別の変形例(a),(b),(c)を示す平面図である。
【符号の説明】
1・・・電子線照射装置
2・・・被回転体
10・・・遮蔽容器
11・・・電子線照射部
11a・・・照射窓
12・・・電源
13・・・温度測定装置
24・・・温度センサ
14・・・窒素ガス源
15・・・ガス流量制御バルブ
16・・・酸素濃度計
17・・・モータ
18・・・真空装置
20・・・シャッタ駆動機構
21・・・円板
21a・・・開口
22・・・シャッタ部材
30・・・制御部
49・・・電子線照射前のディスク状媒体
49a・・・電子線照射後のディスク状媒体
50・・・ディスク状媒体の製造装置
10a・・・回動トレイ部(第1回動部)
10b・・・固定部
51・・・チャンバ
52・・・入替室
52a・・・回動トレイ部(第2回動部)
52b・・・搬送回動トレイ部(第3回動部)
53・・・回動軸
54・・・回動部
55・・・遮蔽部
56・・・密閉部
59・・・真空装置
60・・・ディスク搬送装置
62・・・回動トレイ部(第4回動部)
70・・・ディスク受渡部
92・・・光透過層(樹脂層)
93・・・潤滑層

Claims (37)

  1. 被回転体を回転駆動する回転駆動部と、前記被回転体を回転可能に収容する遮蔽容器と、前記被回転体の表面に対し電子線がその照射窓から照射されるように前記遮蔽容器に設けられた電子線照射部と、を具備し、前記被回転体の回転中にその表面に前記電子線照射部の照射窓から電子線を照射することを特徴とする電子線照射装置。
  2. 前記電子線照射部は低加速電圧による電子線を発生することを特徴とする請求項1に記載の電子線照射装置。
  3. 前記電子線照射部は加速電圧が20乃至100kVであることを特徴とする請求項1または2に記載の電子線照射装置。
  4. 前記遮蔽容器内を不活性ガスの雰囲気とし、前記照射窓の近傍に不活性ガスが流れるようにガス導入口及びガス排出口を前記遮蔽容器に設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子線照射装置。
  5. 前記照射窓の近傍に温度センサを設け、前記温度センサによる測定温度に基づいて前記不活性ガスの流量を調整することを特徴とする請求項4に記載の電子線照射装置。
  6. 前記遮蔽容器内の酸素濃度を測定するための酸素濃度計が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電子線照射装置。
  7. 前記遮蔽容器内を減圧するための真空装置が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電子線照射装置。
  8. 前記被回転体はディスク形状を有し、前記表面の少なくとも一半径方向に延びる領域に電子線を照射することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電子線照射装置。
  9. 前記被回転体はディスク形状を有し、前記電子線照射部は複数の電子線照射管を備え、前記各電子線照射管が前記表面の複数の領域にそれぞれ電子線を照射することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電子線照射装置。
  10. 前記照射窓と前記被回転体の表面との間にシャッタ部材を配置し、前記シャッタ部材を前記照射窓からの電子線が透過する開位置と遮られる閉位置との間をシャッタ駆動機構により移動させることで前記被回転体の表面に対する電子線の照射と非照射とを切り換えるように制御することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電子線照射装置。
  11. 前記シャッタ部材が前記開位置のとき前記電子線の発生量を大きくし、前記シャッタ部材が前記閉位置のとき前記電子線の発生量を小さくするように切り換えることを特徴とする請求項10に記載の電子線照射装置。
  12. 前記遮蔽容器は開閉可能であり金属材料から構成されるとともに前記照射窓からの電子線を遮蔽する遮蔽構造を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の電子線照射装置。
  13. 密閉可能な遮蔽容器内に収容された被回転体を回転駆動し、前記被回転体の回転中の表面に対し電子線を電子線照射部の照射窓から照射することを特徴とする電子線照射方法。
  14. 前記電子線照射部は加速電圧が20乃至100kVである電子線を発生することを特徴とする請求項13に記載の電子線照射方法。
  15. 前記遮蔽容器内を減圧してから不活性ガスを導入することで不活性ガス雰囲気に置換することを特徴とする請求項13または14に記載の電子線照射方法。
  16. 前記遮蔽容器内の酸素濃度を測定しながら前記不活性ガスの流量を制御することを特徴とする請求項15に記載の電子線照射方法。
  17. 前記不活性ガスをガス導入口からガス排出口に向けて前記照射窓の近傍を通して流すことにより前記照射窓の近傍を冷却することを特徴とする請求項15または16に記載の電子線照射方法。
  18. 前記照射窓の近傍に設けた温度センサによる測定温度に基づいて前記不活性ガスの流量を調整することで冷却温度を制御することを特徴とする請求項17に記載の電子線照射方法。
  19. 前記被回転体はディスク形状を有し、前記表面の少なくとも一半径方向に延びる領域に電子線を照射することを特徴とする13乃至18のいずれか1項に記載の電子線照射方法。
  20. 前記被回転体はディスク形状を有し、前記電子線照射部の複数の電子線照射管が前記表面の複数の領域にそれぞれ電子線を照射することを特徴とする13乃至19のいずれか1項に記載の電子線照射方法。
  21. 前記照射窓と前記被回転体の表面との間に配置したシャッタ部材を前記照射窓からの電子線が透過する開位置と遮られる閉位置との間を移動させることで前記被回転体の表面に対する電子線の照射と非照射とを切り換えることを特徴とする請求項13乃至20のいずれか1項に記載の電子線照射方法。
  22. 前記シャッタ部材が前記開位置のとき前記電子線の発生量を大きくし、前記シャッタ部材が前記閉位置のとき前記電子線の発生量を小さくするように切り換えることを特徴とする請求項21に記載の電子線照射方法。
  23. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の電子線照射装置を備え、前記被回転体をディスク状体として、その上に形成された樹脂層及び/又は潤滑性を有する層を前記電子線照射により硬化させるように構成したことを特徴とするディスク状体の製造装置。
  24. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の電子線照射装置を用いるか、または、請求項13乃至22のいずれか1項に記載の電子線照射方法を用い、前記被回転体をディスク状体として、その上に形成された樹脂層及び/又は潤滑性を有する層を前記電子線照射により硬化させることを特徴とするディスク状体の製造方法。
  25. 開閉可能な遮蔽容器内に設けられた第1の回動部にディスク状体を収容しかつ前記ディスク状体の表面に対し電子線を電子線照射部の照射窓から照射する電子線照射装置と、ディスク状体を第2の回動部に収容できかつ前記遮蔽容器に対し独立して密閉及び開閉可能な入替室と、を備える密閉可能なチャンバと、
    前記遮蔽容器内の第1の回動部と前記入替室内の第2の回動部とを回動させることで前記両回動部を互いに入れ替える回動部と、を具備することを特徴とするディスク状体の製造装置。
  26. 開閉可能な遮蔽容器内に設けられた第1の回動部にディスク状体を収容し回転駆動し、前記ディスク状体の回転中の表面に対し電子線を電子線照射部の照射窓から照射する電子線照射装置と、ディスク状体を第2の回動部に収容できかつ前記遮蔽容器に対し独立して密閉及び開閉可能な入替室と、を備える密閉可能なチャンバと、
    前記遮蔽容器内の第1の回動部と前記入替室内の第2の回動部とを回動させることで前記両回動部を互いに入れ替える回動部と、を具備することを特徴とするディスク状体の製造装置。
  27. 前記電子線照射部は加速電圧が20乃至100kVである電子線を発生することを特徴とする請求項25または26に記載のディスク状体の製造装置。
  28. 前記入替室の第2の回動部を回動することで前記遮蔽容器内に移動したディスク状体の表面に対し前記電子線照射部から電子線を照射し、前記電子線照射後のディスク状体を収容した前記遮蔽容器の第1の回動部を回動することで前記入替室に移すように構成したことを特徴とする請求項25,26または27に記載のディスク状体の製造装置。
  29. 前記遮蔽容器は前記第1または第2の回動部とともに第1の密閉空間を形成しかつ前記電子線照射部が設けられる固定部を備え、
    前記入替室は前記第2または第1の回動部とともに第2の密閉空間を形成しかつディスク状体を着脱可能な第3の回動部を備え、
    前記チャンバが密閉された状態で前記第1の回動部が前記固定部に対し移動し、前記第2の回動部が前記第3の回動部に対し移動することで前記ディスク状体の入れ替えを行い、
    前記第3の回動部がディスク状体を保持しながら前記第2の密閉空間を開放し回動することで照射後のディスク状体を排出するとともに、別の第4の回動部が前記第2の回動部に向けて回動して照射前のディスク状体を前記第2の回動部に供給するように入れ替えを行うことを特徴とする請求項25乃至28のいずれか1項に記載のディスク状体の製造装置。
  30. 前記第3及び第4の回動部によるディスク状体の入れ替えの間に前記第1の密閉空間内で前記電子線照射部から電子線照射を行うことを特徴とする請求項29に記載のディスク状体の製造装置。
  31. 前記電子線照射部の照射窓と前記ディスク状体の表面との間にシャッタ部材を配置し、前記シャッタ部材を前記照射窓からの電子線が透過する開位置と遮られる閉位置との間をシャッタ駆動機構により移動させることで前記ディスク状体の表面に対する電子線の照射と非照射とを切り換えるように制御することを特徴とする請求項25乃至30のいずれか1項に記載のディスク状体の製造装置。
  32. 前記入替室内を減圧してから不活性ガスの雰囲気に置換するように構成することを特徴とする請求項25乃至31のいずれか1項に記載のディスク状体の製造装置。
  33. 前記照射窓の近傍に不活性ガスが流れるようにすることで前記照射窓を冷却することを特徴とする請求項25乃至32のいずれか1項に記載のディスク状体の製造装置。
  34. 前記遮蔽容器は金属材料から構成されるとともに前記第1の回動部と前記固定部との合わせ部分に電子線の遮蔽のための遮蔽部を備える請求項25乃至33のいずれか1項に記載のディスク状体の製造装置。
  35. 密閉空間内で回動部に収容されたディスク状体の表面に加速電圧が20乃至100kVである電子線を照射するステップと、
    前記密閉空間を開放し前記回動部を回動するとともにこの動作と連動して別のディスク状体を収容した別の回動部を回動することで照射後のディスク状体と照射前のディスク状体とを入れ替るステップと、を含むことを特徴とするディスク状体の製造方法。
  36. 密閉空間内で回動部に収容されたディスク状体を回転駆動しながらその回転中の表面に加速電圧が20乃至100kVである電子線を照射するステップと、
    前記密閉空間を開放し前記回動部を回動するとともにこの動作と連動して別のディスク状体を収容した別の回動部を回動することで照射後のディスク状体と照射前のディスク状体とを入れ替るステップと、を含むことを特徴とするディスク状体の製造方法。
  37. 前記照射前のディスク状体上に樹脂層及び/又は潤滑性を有する層を形成するステップを更に含み、
    前記樹脂層及び/又は前記潤滑性を有する層を前記電子線照射により硬化することを特徴とする請求項35または36に記載のディスク状体の製造方法。
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