JP2004110520A - 画像処理方法及び画像読取装置並びに指紋読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学的に読み取った画像から指紋などの画像を抽出する画像処理方法及び画像読取装置並びに指紋読取装置に関し、簡単な構成で正確に所望の画像を抽出することができる画像処理方法及び画像読取装置並びに指紋読取装置を提供することを目的とする。
【解決手段】読み取った画像情報から指紋などの所望の画像情報を抽出する際、読み取った画像情報の画素位置毎に画像情報のゲインやオフセットなどの抽出処理のための情報を制御することを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】読み取った画像情報から指紋などの所望の画像情報を抽出する際、読み取った画像情報の画素位置毎に画像情報のゲインやオフセットなどの抽出処理のための情報を制御することを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理方法及び画像読取装置並びに指紋読取装置に係り、特に、光学的に読み取った画像から指紋などの画像を抽出する画像処理方法及び画像読取装置並びに指紋読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
指紋読取装置には、指紋の読取に光学式センサを用いた装置と静電気センサを用いた装置が存在する。また、光学式センサを用いた指紋読取装置には、二次元センサを用いたものと、ラインセンサを用いたものがある。
【0003】
光学式センサを用いた指紋読取装置では、光学系にレンズを有する。レンズは、一般的にその周辺で中心部分に比べて照度が低下し、濃度にむらが発生する。光学ラインセンサによる指紋センサの場合、光学系にレンズアレイを用いることがある。レンズアレイは、微小なレンズを複数に配列したものである。このレンズアレイを用いると、画像上、レンズサイズと等しい周期で縦縞が現れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような、縦縞の周波数、および、コントラストは実際の指紋との差がなく、指紋の認証率を低下させるなどの問題点があった。
【0005】
このような、縦縞を補正する方式として、シェーディング補正と呼ばれる方式が既に確立されている。シェーディング補正は、一般に、AD(analog digital
)
コンバータにより変換されたディジタルデータに対してCPUや高度なASIC(application specific integrated circuit)などのディジタルデバイスを用いて行われる。この場合、1ピクセルを1〜2μSecで処理できるような超高速なASICを使用したり、RAMに画像データを一旦保存した後、処理を行ったりする必要がある。このような構成とすると、コストが高くなる。
【0006】
さらに、指紋認証の場合、通常、シェーディング補正後に、画像の高周波成分を強調することによりエッジ強調を行う。これをCPUやASICなどのディジタルデバイスを用いて場合には、高速フーリエ変換などを実装する必要があり、現実的な時間内で指紋認証を行おうとすると、更に高速なCPUを用いたり、ASICを用いたりする必要があるため、更にコストが上昇するなどの問題点があった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、簡単な構成で正確に所望の画像を抽出することができる画像処理方法、画像読取装置及び指紋読取装置並びに指紋認証装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、読み取った画像情報から指紋などの所望の画像情報を抽出する際、読み取った画像情報の画素位置毎に画像情報のゲインやオフセットなどの抽出処理のための情報を制御することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、読み取った画像情報から指紋などの所望の画像情報を抽出する際、読み取った画像情報の画素位置毎に画像情報のゲインやオフセットなどの抽出処理のための処理制御情報を設定することにより、レンズむらや照度むらなどを考慮して予め処理制御情報を設定することができるため、正確に画像を抽出することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は指紋認証システムのシステム構成図を示す。
【0011】
指紋認証システム1は、指紋認証モジュール11とコンピュータ12とをインタフェースケーブル13を用いて接続し、通信可能とした構成とされている。指紋認証モジュール11は、指紋を読み取り、予め登録された指紋否かを判定し、その判定結果をコンピュータ12に送信する装置である。コンピュータ12は、指紋認証モジュール11で指紋が認証された場合にコンピュータ12を操作可能とする。指紋認証モジュール11とコンピュータ12とは、例えば、USB(universal serial bus)インタフェースなどによってインタフェースがとられている。なお、本実施例では、指紋認証モジュール11とコンピュータ12とをUSBインタフェースによってインタフェースととったが、指紋認証モジュール11とコンピュータ12とのインタフェースは、これに限定されるものではなく、無線LAN、無線通信システムなどを用いたインタフェースを用いてもよい。また、指紋認証モジュール11を接続する相手はコンピュータである必要はなく、例えば、携帯電話機などの携帯端末装置などであってもよく、特定の装置に限定されるものではない。
【0012】
図2は指紋認証モジュール11のブロック構成図を示す。
【0013】
指紋認証モジュール11は、読取窓20、発光ダイオード(LED:light emitting diode)21、CCD(charge coupled device)22、乗算型DAC(digital analog converter)23、アンプ24、DAC(digital analog converter)25、高域強調回路26、二値化回路27、CPU28、インタフェース回路29、メモリ30から構成される。
【0014】
図3は指紋認証モジュール11の要部の斜視図を示す。
【0015】
指40は、読取窓20を通過する。読取窓20には、図3に示すように発光ダイオード21から読取光Lが照射される。読取光Lは、読取窓20を通して指40に照射される。指40で反射された光Lは、読取窓20を通してCCD22に供給される。CCD22は、例えば、ライン型CCDであり、指40から読取窓20を通して供給された光を受光してライン毎に電気信号に変換し、1画素(ピクセル)毎に順次出力する。
【0016】
CCD22から出力された電気信号sigiは、乗算型DAC23に供給される。乗算型DAC23には、CPU28からゲイン設定値gainiが供給されている。乗算型DAC23は、CCD22からの電気信号sigiをゲイン設定値gainiに応じたゲインKvi倍した信号sigxiを出力する。
【0017】
アンプ24は、乗算型DAC23の出力信号sigxiをDAC25から供給されるオフセット電圧offsetiによりオフセットさせる。DAC25は、CPU28から供給されるオフセット設定値ofsiに基づいたオフセット電圧offsetiを出力する。
【0018】
アンプ24の出力信号sigyiは、高域強調回路26及びシェーディング補正値設定用出力ポートP1に供給される。高域強調回路26は、例えば、ハイパスフィルタなどから構成されており、アンプ24からの出力信号sigyiのうち高周波数成分を強調する。高域強調回路26で強調された信号は、二値化回路27に供給される。
【0019】
二値化回路27は、高域強調回路26から供給された信号を二値化する。二値化回路27で二値化された信号Dは、CPU28に供給される。
【0020】
CPU28は、二値化された信号Dに基づいて指紋認証処理を行い、認証結果をインタフェース29に供給する。インタフェース29は、認証結果を入出力ポートP3からインタフェースケーブ13を介してコンピュータ12に送信する。
【0021】
CPU28は、コンピュータ12などの外部機器から入出力ポートP3を介して供給される指示に基づいて乗算型DAC23及びDAC25に供給するゲイン設定値gaini及びオフセット設定値ofsiを取得し、メモリ30に記憶する処理を行う。また、CPU28は、通常動作時にメモリ30に記憶されたゲイン設定値gaini及びオフセット設定値ofsiに基づいて指紋を読み取り、指紋認証を行う。
【0022】
次にシェーディング補正データの取得方法を説明する。
【0023】
シェーディング補正データ取得時には、指紋認証ユニット11をインタフェースケーブル13によりコンピュータ12に接続する。また、指紋認証ユニット11の入力ポートP1及び出力ポートP2にADC(analog digital converter)14を接続する。さらに、2色のシェーディング補正用シートを用意する。
【0024】
図4はシェーディング補正時の動作説明図を示す。
【0025】
図4に示すようにシェーディング補正データ取得時には、シェーディング補正用シート41、42を用意する。シェーディング補正用シート41は、指紋読取時の読み取った指紋画像の白色部分に相当する色が全面に均一に色付けされている。このとき、シェーディング補正用シート41は、実際の指紋画像の白色部分に近似した色に色付けされていることが望まれる。シェーディング補正用シート42は、指紋読取時の読み取った指紋画像の白色部分に相当する色が全面に均一に色付けされている。このとき、シェーディング補正用シート42は、実際の指紋画像の黒色部分に近似した色に色付けされていることが望まれる。
【0026】
シェーディング補正用シート41又はシェーディング補正用シート42を指紋認証モジュール11の読取窓20にかざし、CCD21によりシェーディング補正用シート41又はシェーディング補正用シート42を読み取る。
【0027】
CPU28は、シェーディング補正用シート41及びシェーディング補正用シート42を読み取った結果を外付けされたADC14により二値化せずにディジタルデータに変換して取得し、取得したディジタルデータに基づいてシェーディング補正データを作成する。ADC14は、出荷前のシェーディング補正データの設定時にポートP1、P2に接続され、シェーディング補正データ設定後には、取り外される。
【0028】
図5はシェーディング補正データ取得処理の処理フローチャートを示す。
【0029】
操作者は、シェーディング補正用シート41を読取窓20上に載置した状態で、コンピュータ12からシェーディング補正データ取得処理開始指示を行う。
【0030】
CPU28は、ステップS1−1でコンピュータ12などからシェーディング補正データ取得処理開始指示を受信すると、ステップS1−2でゲイン設定値gaini及びオフセット設定値ofsiを所定の固定値に設定する。
【0031】
次に、CPU28は、ステップS1−3で変数iに1を代入する。次にCPU28は、ステップS1−4でCCD21を駆動し、画像の読み取りを開始する。CPU28は、ステップS1−5でディジタルデータを読み取り、メモリ30に記憶する。
【0032】
次にCPU28は、ステップS1−6で変数iを「i+1」にする。CPU28は、ステップS1−7で変数iがCCD21の画素数(n−1)に達したか否かを判定し、ステップS1−7で変数iがCCD21の画素数(n−1)になるまで、ステップS1−5、S1−6を繰り返す。
【0033】
CPU28は、ステップS1−7でCCD21の画素番号1〜(n−1)のすべての画素から画像データを取得すると、ステップS1−8でmラインの読み取りが終了したか否かを判定する。CPU28は、ステップS1−8でmライン分の画素データが読み取られていなければ、ステップS1−3に戻って次のラインの画素データを読み取る。
【0034】
また、CPU28は、ステップS1−8でmライン分の画素データの読み取りが完了すると、ステップS1−9でシェーディング補正用シート41及び42の両方の画像データが取得されているか否かを判定する。CPU28は、ステップS1−9で他方のシェーディング補正用シート42の画像データが取得されていない場合には、ステップS1−10でシェーディング補正用シート42について画像の読み取りを行う旨の表示を行うようにコンピュータ12に指示する。
【0035】
また、CPU28は、ステップS1−9でシェーディング補正用シート41及び42の両方の画像データが取得された場合には、ステップS1−11で各画素の画素データのmライン平均を算出する。CPU28は、ステップS1−11で各画素データのmライン平均を算出すると、ステップS1−12でシェーディング補正データを算出する。
【0036】
ここで、シェーディング補正データの取得方法について説明する。
【0037】
まず、図2に示す各ブロック間の信号の関係について説明する。
【0038】
図2において、乗算型DAC23の出力信号sigxiは、入力信号をsigi、乗算型DAC23のゲインをKviとすると、
sigxi=Kvi×sigi …(1)
で表すことができる。
【0039】
なお、ここで、iは、CCD22のピクセル番号を示している。例えば、CCD22が256ピクセルのライン型の構造であれば、iは1〜256を取り得る。
【0040】
乗算型DAC23にCPU28から供給されるゲイン設定値gainiは、0〜1023の設定値に対応するディジタルデータであり、式(1)に示す乗算型DAC23のゲインKviは、
Kvi=−(gaini/1024) …(2)
で表される。
【0041】
アンプ24には、DAC25からオフセット電圧offsetiが供給されており、乗算型DAC23の出力信号sigxiのオフセットはアンプ24で調整される。DAC25は、CPU28から供給されるオフセット設定値ofsiに基づいてオフセット電圧offsetiを生成する。例えば、DAC25のレファレンス電圧をVDAとし、CPU28からのオフセット設定値ofsiが8ビット、0〜255までの値をとるものとすると、DAC25から供給されるオフセット電圧offsetiは、
offseti=(ofsi/256)×VDA …(3)
で表せる。
【0042】
ここで、アンプ24の入力信号sigxiに対するゲインをKg、オフセット電圧offsetiに対するゲインをKo、リファレンス電圧をVref、出力信号sigyiをADC14の入力範囲に入れるためのオフセット電圧をVADとすると、アンプ24の出力信号sigyiは、
sigyi=Kg(sigxi−Vref)+Ko(offseti−Vref)+Vref+VAD…(4)
で表せる。
【0043】
式(4)のsigxiを式(1)の右辺で置き換えると、
で表せる。
【0044】
ここで、シェーディング補正データを
(Kvi×Kg)=Kx
offseti=Vref
として取得するものとすると、式(5)は
sigyi=(Kx×sigi)−(Kg×Vref)+(Vref+VAD) …(6)
で表せる。
【0045】
ここで、シェーディング補正用シート41を読み取った際、アンプ24から出力される信号をsigyXi、シェーディング補正用シート42を読み取った際、アンプ24から出力される信号をsigyYiとする。ここで、シェーディング補正用シート41のsigyXiの平均をsigyX、シェーディング補正用シート42のsigyYiの平均をsigyYとする。
【0046】
シェーディング補正しなかった場合に、第iピクセルの読取値としてsigyXiやsigyYiが読み取れるような入力に対して、sigyXやsigyYを出力するように補正する。また、それ以外の濃度(シェーディング補正シート41、42と異なる濃度)の入力があった時は、直線補間により補正する。(以上の補正をシェーディング補正と呼んでいる。)そのために、以下のような計算でgainiとoffsetiを求める。
【0047】
また、SIGYiを第iピクセルの補正結果とすると、
SIGYi=Ai×sigyi+Bi …(7)
で表せる。
【0048】
ここで、Aiは、ゲインに相当しており、
Ai=(sigyX−sigyY)/(sigyXi−sigyYi) …(8)
で表せる。
【0049】
また、sigyXは、
sigyX=Ai×sigyXi+Bi …(9)
さらに、Biは、
Bi=sigyX−Ai×sigyXi …(10)
また、sigyYは、
sigyY=Ai×sigyYi+Bi …(11)
で表せる。
【0050】
よって、SIGYiは、
SIGYi=Ai{(Kx×sigi)−(Kg×Vref)+(Vref+VAD)}+Bi…(12)
で表せる。
ここで、Kviを
Ai×Kx=Kg×Kvi …(13)
となるように定めると、
Kviは、
Kvi=(Ai×Kx)/Kg …(14)
で表せる。
【0051】
Kx、Kgは既知であり、Aiは式(8)により算出できるので、Kviは式(14)から算出できる。
【0052】
従って、SIGYiは、
SIGYi=(Kg×Kvi×sigi)+〔(−Kg^2×Kvi×Vref)+{Kg×Kvi(Vref+VAD)}〕/Kx+Bi…(15)
ここで、以下のようにoffsetiを定めると式(5)と式(15)が等しくなる。
【0053】
(Ko×offseti)−(Kg+Ko)Vref+(Vref+VAD)=〔(−Kg^2×Kvi×Vref)+{Kg×Kvi(Vref+VAD)}〕/Kx+Bi…(16)
【0054】
式(16)から
(Ko×offseti)=(Kg+Ko)Vref+(Vref+VAD)+〔(−Kg^2×Kvi×Vref)+{Kg×Kvi(Vref+VAD)}〕/Kx+Bi…(17)
で表せる。
【0055】
式(17)よりオフセットoffsetiは、
offseti=〔{(Kg+Ko)Vref+(Vref+VAD)+Bi}/Ko〕+[〔(−Kg^2×Kvi×Vref)+{Kg×Kvi(Vref+VAD)}〕/(Ko×Kx)]…(18)
で表せる。
【0056】
式(18)において、Biは式(10)より求められ、かつ、Bi以外の値は全て既知であるため、式(18)よりオフセットoffsetiを求めることができる。
【0057】
以上によりゲインに相当するKvi及びオフセットoffsetiを求めることができる。
【0058】
ゲイン設定値gainiは、ゲインKviとは式(2)に示す関係にあるので、式(14)で求められたゲインKviより容易に取得できる。また、オフセット設定値ofsiは、オフセットoffsetiと式(3)に示す関係にあるので、式(18)で求められたオフセットoffsetiから容易に取得できる。
【0059】
なお、取得してシェーディング補正データは、メモリ30のシェーディング補正データテーブル31に記憶される。
【0060】
図6はシェーディング補正データテーブル31のデータ構成図を示す。
【0061】
シェーディング補正データテーブル31では、シェーディング補正データであるゲイン設定値gaini及びオフセット設定値ofsiがピクセル番号Pi毎に設定されている。CPU28は、指紋読取時にメモリ30に設定されたシェーディング補正データテーブル31を参照して、読み取ったピクセルに対応するゲイン設定値gaini及びオフセット設定値ofsiを読み取り、読み取られたゲイン設定値gaini及びオフセット設定値ofsiに基づいて増幅を行う。
【0062】
なお、本実施例では、全ピクセルについてシェーディング補正データであるゲイン設定値gaini及びオフセット設定値ofsiを作成したが所定のピクセルについてシェーディング補正データを取得し、他のピクセルについては取得したシェーディング補正データを直線補間することにより求めるようにしてもよい。
【0063】
次にシェーディング補正処理について詳細に説明する。
【0064】
図7はシェーディング補正処理の処理フローチャートを示す。
【0065】
CPU28は、ステップS2−1で読取指示が入力されると、ステップS2−2でピクセル番号に相当する変数iを1にセットする。
【0066】
次にCPU28は、ステップS2−3でピクセル番号iに対応するゲイン設定値gaini及びオフセット設定値ofsiをメモリ30のシェーディング補正データテーブルから読み出す。次にCPU28は、ステップS2−4で、二値化回路27で二値化されたデータDを読み取る。CPU28は、ステップS2−5で変数iを(i+1)にする。
【0067】
次にCPU28は、ステップS2−6で変数iが(n+1)に達したか否かを判定する。なお、nは、ピクセル番号の最大値を示す。CPU28は、ステップS2−6で最大のピクセル番号になるまで、ステップS2−3〜S2−6の処理を繰り返す。
【0068】
CPU28は、ステップS2−7で読取処理が終了したか否かを判定する。CPU28は、ステップS2−7で読取処理が終了しない場合には、ステップS2−2で戻って次のラインの読取処理を続ける。
【0069】
また、CPU28は、ステップS2−7で読取処理が終了した場合には、ステップS2−8で処理モードが登録処理か否かを判定する。CPU28は、ステップS2−8で処理モードが登録処理であると判定した場合には、ステップS2−9で指紋を登録するための登録処理を実行する。また、CPU28は、ステップS2−8で処理モードが認証処理であると判定した場合には、ステップS2−10で指紋により認証を行うための認証処理を実行する。
【0070】
【0071】
次に、CPU28は、ステップS2−9、S2−10で認証又は登録処理が終了すると、ステップS2−11で認証結果あるいは登録処理の終了などをコンピュータ12に通知する。
【0072】
【0073】
なお、本実施例では、指紋認証モジュールで指紋検出及び認証処理を行ったが、認証処理をコンピュータ12側で行うようにしてもよい。
【0074】
また、本実施例では、指紋認証モジュールを例に説明を行ったが、一般の画像処理に適用することも可能である。例えば、検査ラインにおける製品の自動検査装置などに適用可能となる。
【0075】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、読み取った画像情報から指紋などの所望の画像情報を抽出する際、読み取った画像情報の画素位置毎に画像情報のゲインやオフセットなどの抽出処理のための処理制御情報を設定することにより、画像情報のむらなどを考慮して予め処理制御情報を設定することができるため、正確に画像を抽出することができるなどの特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】指紋認証システム1のシステム構成図である。
【図2】指紋認証モジュール11のブロック構成図である。
【図3】指紋認証モジュール11の要部の斜視図である。
【図4】シェーディング補正時の動作説明図を示す。
【図5】シェーディング補正データ取得処理の処理フローチャートである。
【図6】シェーディング補正データテーブル31のデータ構成図である。
【図7】シェーディング補正処理の処理フローチャートである。
【符号の説明】
1 指紋認証システム
11 指紋認証モジュール、12 コンピュータ
13 インタフェースケーブル、14 ADC
21 発光ダイオード、22 CCD、23 乗算型DAC、24 アンプ
25 DAC、26 高域強調回路、27 二値化回路、28 CPU
29 インタフェース、30 メモリ
31 シェーディング補正データテーブル
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理方法及び画像読取装置並びに指紋読取装置に係り、特に、光学的に読み取った画像から指紋などの画像を抽出する画像処理方法及び画像読取装置並びに指紋読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
指紋読取装置には、指紋の読取に光学式センサを用いた装置と静電気センサを用いた装置が存在する。また、光学式センサを用いた指紋読取装置には、二次元センサを用いたものと、ラインセンサを用いたものがある。
【0003】
光学式センサを用いた指紋読取装置では、光学系にレンズを有する。レンズは、一般的にその周辺で中心部分に比べて照度が低下し、濃度にむらが発生する。光学ラインセンサによる指紋センサの場合、光学系にレンズアレイを用いることがある。レンズアレイは、微小なレンズを複数に配列したものである。このレンズアレイを用いると、画像上、レンズサイズと等しい周期で縦縞が現れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような、縦縞の周波数、および、コントラストは実際の指紋との差がなく、指紋の認証率を低下させるなどの問題点があった。
【0005】
このような、縦縞を補正する方式として、シェーディング補正と呼ばれる方式が既に確立されている。シェーディング補正は、一般に、AD(analog digital
)
コンバータにより変換されたディジタルデータに対してCPUや高度なASIC(application specific integrated circuit)などのディジタルデバイスを用いて行われる。この場合、1ピクセルを1〜2μSecで処理できるような超高速なASICを使用したり、RAMに画像データを一旦保存した後、処理を行ったりする必要がある。このような構成とすると、コストが高くなる。
【0006】
さらに、指紋認証の場合、通常、シェーディング補正後に、画像の高周波成分を強調することによりエッジ強調を行う。これをCPUやASICなどのディジタルデバイスを用いて場合には、高速フーリエ変換などを実装する必要があり、現実的な時間内で指紋認証を行おうとすると、更に高速なCPUを用いたり、ASICを用いたりする必要があるため、更にコストが上昇するなどの問題点があった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、簡単な構成で正確に所望の画像を抽出することができる画像処理方法、画像読取装置及び指紋読取装置並びに指紋認証装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、読み取った画像情報から指紋などの所望の画像情報を抽出する際、読み取った画像情報の画素位置毎に画像情報のゲインやオフセットなどの抽出処理のための情報を制御することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、読み取った画像情報から指紋などの所望の画像情報を抽出する際、読み取った画像情報の画素位置毎に画像情報のゲインやオフセットなどの抽出処理のための処理制御情報を設定することにより、レンズむらや照度むらなどを考慮して予め処理制御情報を設定することができるため、正確に画像を抽出することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は指紋認証システムのシステム構成図を示す。
【0011】
指紋認証システム1は、指紋認証モジュール11とコンピュータ12とをインタフェースケーブル13を用いて接続し、通信可能とした構成とされている。指紋認証モジュール11は、指紋を読み取り、予め登録された指紋否かを判定し、その判定結果をコンピュータ12に送信する装置である。コンピュータ12は、指紋認証モジュール11で指紋が認証された場合にコンピュータ12を操作可能とする。指紋認証モジュール11とコンピュータ12とは、例えば、USB(universal serial bus)インタフェースなどによってインタフェースがとられている。なお、本実施例では、指紋認証モジュール11とコンピュータ12とをUSBインタフェースによってインタフェースととったが、指紋認証モジュール11とコンピュータ12とのインタフェースは、これに限定されるものではなく、無線LAN、無線通信システムなどを用いたインタフェースを用いてもよい。また、指紋認証モジュール11を接続する相手はコンピュータである必要はなく、例えば、携帯電話機などの携帯端末装置などであってもよく、特定の装置に限定されるものではない。
【0012】
図2は指紋認証モジュール11のブロック構成図を示す。
【0013】
指紋認証モジュール11は、読取窓20、発光ダイオード(LED:light emitting diode)21、CCD(charge coupled device)22、乗算型DAC(digital analog converter)23、アンプ24、DAC(digital analog converter)25、高域強調回路26、二値化回路27、CPU28、インタフェース回路29、メモリ30から構成される。
【0014】
図3は指紋認証モジュール11の要部の斜視図を示す。
【0015】
指40は、読取窓20を通過する。読取窓20には、図3に示すように発光ダイオード21から読取光Lが照射される。読取光Lは、読取窓20を通して指40に照射される。指40で反射された光Lは、読取窓20を通してCCD22に供給される。CCD22は、例えば、ライン型CCDであり、指40から読取窓20を通して供給された光を受光してライン毎に電気信号に変換し、1画素(ピクセル)毎に順次出力する。
【0016】
CCD22から出力された電気信号sigiは、乗算型DAC23に供給される。乗算型DAC23には、CPU28からゲイン設定値gainiが供給されている。乗算型DAC23は、CCD22からの電気信号sigiをゲイン設定値gainiに応じたゲインKvi倍した信号sigxiを出力する。
【0017】
アンプ24は、乗算型DAC23の出力信号sigxiをDAC25から供給されるオフセット電圧offsetiによりオフセットさせる。DAC25は、CPU28から供給されるオフセット設定値ofsiに基づいたオフセット電圧offsetiを出力する。
【0018】
アンプ24の出力信号sigyiは、高域強調回路26及びシェーディング補正値設定用出力ポートP1に供給される。高域強調回路26は、例えば、ハイパスフィルタなどから構成されており、アンプ24からの出力信号sigyiのうち高周波数成分を強調する。高域強調回路26で強調された信号は、二値化回路27に供給される。
【0019】
二値化回路27は、高域強調回路26から供給された信号を二値化する。二値化回路27で二値化された信号Dは、CPU28に供給される。
【0020】
CPU28は、二値化された信号Dに基づいて指紋認証処理を行い、認証結果をインタフェース29に供給する。インタフェース29は、認証結果を入出力ポートP3からインタフェースケーブ13を介してコンピュータ12に送信する。
【0021】
CPU28は、コンピュータ12などの外部機器から入出力ポートP3を介して供給される指示に基づいて乗算型DAC23及びDAC25に供給するゲイン設定値gaini及びオフセット設定値ofsiを取得し、メモリ30に記憶する処理を行う。また、CPU28は、通常動作時にメモリ30に記憶されたゲイン設定値gaini及びオフセット設定値ofsiに基づいて指紋を読み取り、指紋認証を行う。
【0022】
次にシェーディング補正データの取得方法を説明する。
【0023】
シェーディング補正データ取得時には、指紋認証ユニット11をインタフェースケーブル13によりコンピュータ12に接続する。また、指紋認証ユニット11の入力ポートP1及び出力ポートP2にADC(analog digital converter)14を接続する。さらに、2色のシェーディング補正用シートを用意する。
【0024】
図4はシェーディング補正時の動作説明図を示す。
【0025】
図4に示すようにシェーディング補正データ取得時には、シェーディング補正用シート41、42を用意する。シェーディング補正用シート41は、指紋読取時の読み取った指紋画像の白色部分に相当する色が全面に均一に色付けされている。このとき、シェーディング補正用シート41は、実際の指紋画像の白色部分に近似した色に色付けされていることが望まれる。シェーディング補正用シート42は、指紋読取時の読み取った指紋画像の白色部分に相当する色が全面に均一に色付けされている。このとき、シェーディング補正用シート42は、実際の指紋画像の黒色部分に近似した色に色付けされていることが望まれる。
【0026】
シェーディング補正用シート41又はシェーディング補正用シート42を指紋認証モジュール11の読取窓20にかざし、CCD21によりシェーディング補正用シート41又はシェーディング補正用シート42を読み取る。
【0027】
CPU28は、シェーディング補正用シート41及びシェーディング補正用シート42を読み取った結果を外付けされたADC14により二値化せずにディジタルデータに変換して取得し、取得したディジタルデータに基づいてシェーディング補正データを作成する。ADC14は、出荷前のシェーディング補正データの設定時にポートP1、P2に接続され、シェーディング補正データ設定後には、取り外される。
【0028】
図5はシェーディング補正データ取得処理の処理フローチャートを示す。
【0029】
操作者は、シェーディング補正用シート41を読取窓20上に載置した状態で、コンピュータ12からシェーディング補正データ取得処理開始指示を行う。
【0030】
CPU28は、ステップS1−1でコンピュータ12などからシェーディング補正データ取得処理開始指示を受信すると、ステップS1−2でゲイン設定値gaini及びオフセット設定値ofsiを所定の固定値に設定する。
【0031】
次に、CPU28は、ステップS1−3で変数iに1を代入する。次にCPU28は、ステップS1−4でCCD21を駆動し、画像の読み取りを開始する。CPU28は、ステップS1−5でディジタルデータを読み取り、メモリ30に記憶する。
【0032】
次にCPU28は、ステップS1−6で変数iを「i+1」にする。CPU28は、ステップS1−7で変数iがCCD21の画素数(n−1)に達したか否かを判定し、ステップS1−7で変数iがCCD21の画素数(n−1)になるまで、ステップS1−5、S1−6を繰り返す。
【0033】
CPU28は、ステップS1−7でCCD21の画素番号1〜(n−1)のすべての画素から画像データを取得すると、ステップS1−8でmラインの読み取りが終了したか否かを判定する。CPU28は、ステップS1−8でmライン分の画素データが読み取られていなければ、ステップS1−3に戻って次のラインの画素データを読み取る。
【0034】
また、CPU28は、ステップS1−8でmライン分の画素データの読み取りが完了すると、ステップS1−9でシェーディング補正用シート41及び42の両方の画像データが取得されているか否かを判定する。CPU28は、ステップS1−9で他方のシェーディング補正用シート42の画像データが取得されていない場合には、ステップS1−10でシェーディング補正用シート42について画像の読み取りを行う旨の表示を行うようにコンピュータ12に指示する。
【0035】
また、CPU28は、ステップS1−9でシェーディング補正用シート41及び42の両方の画像データが取得された場合には、ステップS1−11で各画素の画素データのmライン平均を算出する。CPU28は、ステップS1−11で各画素データのmライン平均を算出すると、ステップS1−12でシェーディング補正データを算出する。
【0036】
ここで、シェーディング補正データの取得方法について説明する。
【0037】
まず、図2に示す各ブロック間の信号の関係について説明する。
【0038】
図2において、乗算型DAC23の出力信号sigxiは、入力信号をsigi、乗算型DAC23のゲインをKviとすると、
sigxi=Kvi×sigi …(1)
で表すことができる。
【0039】
なお、ここで、iは、CCD22のピクセル番号を示している。例えば、CCD22が256ピクセルのライン型の構造であれば、iは1〜256を取り得る。
【0040】
乗算型DAC23にCPU28から供給されるゲイン設定値gainiは、0〜1023の設定値に対応するディジタルデータであり、式(1)に示す乗算型DAC23のゲインKviは、
Kvi=−(gaini/1024) …(2)
で表される。
【0041】
アンプ24には、DAC25からオフセット電圧offsetiが供給されており、乗算型DAC23の出力信号sigxiのオフセットはアンプ24で調整される。DAC25は、CPU28から供給されるオフセット設定値ofsiに基づいてオフセット電圧offsetiを生成する。例えば、DAC25のレファレンス電圧をVDAとし、CPU28からのオフセット設定値ofsiが8ビット、0〜255までの値をとるものとすると、DAC25から供給されるオフセット電圧offsetiは、
offseti=(ofsi/256)×VDA …(3)
で表せる。
【0042】
ここで、アンプ24の入力信号sigxiに対するゲインをKg、オフセット電圧offsetiに対するゲインをKo、リファレンス電圧をVref、出力信号sigyiをADC14の入力範囲に入れるためのオフセット電圧をVADとすると、アンプ24の出力信号sigyiは、
sigyi=Kg(sigxi−Vref)+Ko(offseti−Vref)+Vref+VAD…(4)
で表せる。
【0043】
式(4)のsigxiを式(1)の右辺で置き換えると、
で表せる。
【0044】
ここで、シェーディング補正データを
(Kvi×Kg)=Kx
offseti=Vref
として取得するものとすると、式(5)は
sigyi=(Kx×sigi)−(Kg×Vref)+(Vref+VAD) …(6)
で表せる。
【0045】
ここで、シェーディング補正用シート41を読み取った際、アンプ24から出力される信号をsigyXi、シェーディング補正用シート42を読み取った際、アンプ24から出力される信号をsigyYiとする。ここで、シェーディング補正用シート41のsigyXiの平均をsigyX、シェーディング補正用シート42のsigyYiの平均をsigyYとする。
【0046】
シェーディング補正しなかった場合に、第iピクセルの読取値としてsigyXiやsigyYiが読み取れるような入力に対して、sigyXやsigyYを出力するように補正する。また、それ以外の濃度(シェーディング補正シート41、42と異なる濃度)の入力があった時は、直線補間により補正する。(以上の補正をシェーディング補正と呼んでいる。)そのために、以下のような計算でgainiとoffsetiを求める。
【0047】
また、SIGYiを第iピクセルの補正結果とすると、
SIGYi=Ai×sigyi+Bi …(7)
で表せる。
【0048】
ここで、Aiは、ゲインに相当しており、
Ai=(sigyX−sigyY)/(sigyXi−sigyYi) …(8)
で表せる。
【0049】
また、sigyXは、
sigyX=Ai×sigyXi+Bi …(9)
さらに、Biは、
Bi=sigyX−Ai×sigyXi …(10)
また、sigyYは、
sigyY=Ai×sigyYi+Bi …(11)
で表せる。
【0050】
よって、SIGYiは、
SIGYi=Ai{(Kx×sigi)−(Kg×Vref)+(Vref+VAD)}+Bi…(12)
で表せる。
ここで、Kviを
Ai×Kx=Kg×Kvi …(13)
となるように定めると、
Kviは、
Kvi=(Ai×Kx)/Kg …(14)
で表せる。
【0051】
Kx、Kgは既知であり、Aiは式(8)により算出できるので、Kviは式(14)から算出できる。
【0052】
従って、SIGYiは、
SIGYi=(Kg×Kvi×sigi)+〔(−Kg^2×Kvi×Vref)+{Kg×Kvi(Vref+VAD)}〕/Kx+Bi…(15)
ここで、以下のようにoffsetiを定めると式(5)と式(15)が等しくなる。
【0053】
(Ko×offseti)−(Kg+Ko)Vref+(Vref+VAD)=〔(−Kg^2×Kvi×Vref)+{Kg×Kvi(Vref+VAD)}〕/Kx+Bi…(16)
【0054】
式(16)から
(Ko×offseti)=(Kg+Ko)Vref+(Vref+VAD)+〔(−Kg^2×Kvi×Vref)+{Kg×Kvi(Vref+VAD)}〕/Kx+Bi…(17)
で表せる。
【0055】
式(17)よりオフセットoffsetiは、
offseti=〔{(Kg+Ko)Vref+(Vref+VAD)+Bi}/Ko〕+[〔(−Kg^2×Kvi×Vref)+{Kg×Kvi(Vref+VAD)}〕/(Ko×Kx)]…(18)
で表せる。
【0056】
式(18)において、Biは式(10)より求められ、かつ、Bi以外の値は全て既知であるため、式(18)よりオフセットoffsetiを求めることができる。
【0057】
以上によりゲインに相当するKvi及びオフセットoffsetiを求めることができる。
【0058】
ゲイン設定値gainiは、ゲインKviとは式(2)に示す関係にあるので、式(14)で求められたゲインKviより容易に取得できる。また、オフセット設定値ofsiは、オフセットoffsetiと式(3)に示す関係にあるので、式(18)で求められたオフセットoffsetiから容易に取得できる。
【0059】
なお、取得してシェーディング補正データは、メモリ30のシェーディング補正データテーブル31に記憶される。
【0060】
図6はシェーディング補正データテーブル31のデータ構成図を示す。
【0061】
シェーディング補正データテーブル31では、シェーディング補正データであるゲイン設定値gaini及びオフセット設定値ofsiがピクセル番号Pi毎に設定されている。CPU28は、指紋読取時にメモリ30に設定されたシェーディング補正データテーブル31を参照して、読み取ったピクセルに対応するゲイン設定値gaini及びオフセット設定値ofsiを読み取り、読み取られたゲイン設定値gaini及びオフセット設定値ofsiに基づいて増幅を行う。
【0062】
なお、本実施例では、全ピクセルについてシェーディング補正データであるゲイン設定値gaini及びオフセット設定値ofsiを作成したが所定のピクセルについてシェーディング補正データを取得し、他のピクセルについては取得したシェーディング補正データを直線補間することにより求めるようにしてもよい。
【0063】
次にシェーディング補正処理について詳細に説明する。
【0064】
図7はシェーディング補正処理の処理フローチャートを示す。
【0065】
CPU28は、ステップS2−1で読取指示が入力されると、ステップS2−2でピクセル番号に相当する変数iを1にセットする。
【0066】
次にCPU28は、ステップS2−3でピクセル番号iに対応するゲイン設定値gaini及びオフセット設定値ofsiをメモリ30のシェーディング補正データテーブルから読み出す。次にCPU28は、ステップS2−4で、二値化回路27で二値化されたデータDを読み取る。CPU28は、ステップS2−5で変数iを(i+1)にする。
【0067】
次にCPU28は、ステップS2−6で変数iが(n+1)に達したか否かを判定する。なお、nは、ピクセル番号の最大値を示す。CPU28は、ステップS2−6で最大のピクセル番号になるまで、ステップS2−3〜S2−6の処理を繰り返す。
【0068】
CPU28は、ステップS2−7で読取処理が終了したか否かを判定する。CPU28は、ステップS2−7で読取処理が終了しない場合には、ステップS2−2で戻って次のラインの読取処理を続ける。
【0069】
また、CPU28は、ステップS2−7で読取処理が終了した場合には、ステップS2−8で処理モードが登録処理か否かを判定する。CPU28は、ステップS2−8で処理モードが登録処理であると判定した場合には、ステップS2−9で指紋を登録するための登録処理を実行する。また、CPU28は、ステップS2−8で処理モードが認証処理であると判定した場合には、ステップS2−10で指紋により認証を行うための認証処理を実行する。
【0070】
【0071】
次に、CPU28は、ステップS2−9、S2−10で認証又は登録処理が終了すると、ステップS2−11で認証結果あるいは登録処理の終了などをコンピュータ12に通知する。
【0072】
【0073】
なお、本実施例では、指紋認証モジュールで指紋検出及び認証処理を行ったが、認証処理をコンピュータ12側で行うようにしてもよい。
【0074】
また、本実施例では、指紋認証モジュールを例に説明を行ったが、一般の画像処理に適用することも可能である。例えば、検査ラインにおける製品の自動検査装置などに適用可能となる。
【0075】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、読み取った画像情報から指紋などの所望の画像情報を抽出する際、読み取った画像情報の画素位置毎に画像情報のゲインやオフセットなどの抽出処理のための処理制御情報を設定することにより、画像情報のむらなどを考慮して予め処理制御情報を設定することができるため、正確に画像を抽出することができるなどの特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】指紋認証システム1のシステム構成図である。
【図2】指紋認証モジュール11のブロック構成図である。
【図3】指紋認証モジュール11の要部の斜視図である。
【図4】シェーディング補正時の動作説明図を示す。
【図5】シェーディング補正データ取得処理の処理フローチャートである。
【図6】シェーディング補正データテーブル31のデータ構成図である。
【図7】シェーディング補正処理の処理フローチャートである。
【符号の説明】
1 指紋認証システム
11 指紋認証モジュール、12 コンピュータ
13 インタフェースケーブル、14 ADC
21 発光ダイオード、22 CCD、23 乗算型DAC、24 アンプ
25 DAC、26 高域強調回路、27 二値化回路、28 CPU
29 インタフェース、30 メモリ
31 シェーディング補正データテーブル
Claims (22)
- 入力画像から所望の画像を抽出する画像処理方法であって、
前記入力画像の処理を制御する処理制御情報を取得する第1手順と、
前記第1の手順で取得された前記処理制御情報に基づいて前記入力画像の処理を制御し、前記入力画像から前記所望の画像を抽出する第2の手順とを有することを特徴とする画像処理方法。 - 前記第1の手順は、前記入力画像情報を直線補間して、前記処理制御情報を取得することを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
- 前記第1の手順は、予め設定された画像の画素位置に応じて前記処理制御情報を取得することを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理方法。
- 前記第2の手順は、前記処理制御情報のうち前記入力画像の入力画素位置に応じた処理制御情報に基づいて前記入力画像の処理を制御することを特徴とする請求項3記載の画像処理方法。
- 前記処理制御情報は、前記入力画像から得られる画像信号を増幅する際のゲイン及び/又はオフセット値であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の画像処理方法。
- 画像を読み取る画像読取手段と、
前記画像読取手段で読み取った画像情報から所望の画像情報を抽出する画像抽出手段と、
前記画像読取手段で読み取った画像情報の画素位置毎に前記画像抽出手段による抽出処理を制御する制御手段とを有することを特徴とする画像読取装置。 - 前記制御手段は、予め入力画像の処理を制御する処理制御情報を取得し、取得された処理制御情報に基づいて前記画像読取手段で読み取った画像情報の前記画像抽出手段での処理を画素位置毎に制御することを特徴とする請求項6記載の画像読取装置。
- 前記制御手段は、前記画像情報を直線補間して、前記処理制御情報を取得することを特徴とする請求項7記載の画像読取装置。
- 前記制御手段は、予め設定された画像の画素位置に応じて前記処理制御情報を取得することを特徴とする請求項7又は8記載の画像読取装置。
- 前記制御手段は、前記処理制御情報のうち前記入力画像の入力画素位置に応じた処理制御情報に基づいて前記入力画像の前記画像抽出手段による処理を制御することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項記載の画像読取装置。
- 前記処理制御情報は、前記入力画像から得られる画像信号を増幅する際のゲイン及び/又はオフセット値であることを特徴とする請求項6乃至10のいずれか一項記載の画像読取装置。
- 前記画像抽出手段は、前記画像信号を増幅する増幅手段と、
前記増幅手段で増幅された画像信号の高周波成分を強調する高周波強調手段と、
前記高周波強調手段で高周波成分が強調された画像信号を二値化する二値化手段とを含むことを特徴とする請求項6乃至11のいずれか一項記載の画像読取装置。 - 前記制御手段は、前記処理制御情報として前記増幅手段のゲイン及び出力信号のオフセットを制御することを特徴とする請求項12記載の画像読取装置。
- 指の画像を読み取る読取手段と、
前記読取手段で読み取った指の画像情報から指紋を抽出する指紋抽出手段と、前記読取手段で読み取った指の画像情報の前記画像抽出手段による抽出処理を画素位置毎に制御する制御手段とを有することを特徴とする指紋読取装置。 - 前記制御手段は、予め入力画像の処理を制御する処理制御情報を取得し、取得された処理制御情報に基づいて前記読取手段で読み取った指の画像情報の前記画像抽出手段での処理を画素位置毎に制御することを特徴とする請求項14記載の指紋読取装置。
- 前記制御手段は、前記画像情報を直線補間して、前記処理制御情報を取得することを特徴とする請求項15記載の指紋読取装置。
- 前記制御手段は、予め設定された画像の画素位置に応じて前記処理制御情報を取得することを特徴とする請求項15又は16記載の指紋読取装置。
- 前記制御手段は、前記処理制御情報のうち入力した指の画像の入力画素位置に応じて予め設定された処理制御情報に基づいて前記入力した指の画像の前記画像抽出手段による抽出処理を制御することを特徴とする請求項14乃至17のいずれか一項記載の指紋読取装置。
- 前記処理制御情報は、前記入力画像から得られる画像信号を増幅する際のゲイン及び/又はオフセット値であることを特徴とする請求項14乃至18のいずれか一項記載の指紋読取装置。
- 前記画像抽出手段は、前記画像信号を増幅する増幅手段と、
前記増幅手段で増幅された画像信号の高周波成分を強調する高周波強調手段と、
前記高周波強調手段で高周波成分が強調された画像信号を二値化する二値化手段とを含むことを特徴とする請求項14乃至19のいずれか一項記載の指紋読取装置。 - 前記制御手段は、前記処理制御情報として前記増幅手段のゲイン及び出力信号のオフセットを制御することを特徴とする請求項20記載の指紋読取装置。
- 前記指紋抽出手段により抽出された指紋に基づいて認証処理を行う認証処理手段を有することを特徴とする請求項14乃至21のいずれか一項記載の指紋読取装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002273386A JP2004110520A (ja) | 2002-09-19 | 2002-09-19 | 画像処理方法及び画像読取装置並びに指紋読取装置 |
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JP2002273386A JP2004110520A (ja) | 2002-09-19 | 2002-09-19 | 画像処理方法及び画像読取装置並びに指紋読取装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2005122082A1 (en) * | 2004-06-10 | 2005-12-22 | Toshiba Elevator Kabushiki Kaisha | Fingerprint authentication device and elevator employing the fingerprint authentication device |
JP2015523664A (ja) * | 2012-07-25 | 2015-08-13 | アイビー コリア リミテッドIB Korea Ltd. | 画像要素輝度の調節 |
CN110097031A (zh) * | 2019-05-14 | 2019-08-06 | 成都费恩格尔微电子技术有限公司 | 一种屏下光学指纹图像的校正方法和装置 |
-
2002
- 2002-09-19 JP JP2002273386A patent/JP2004110520A/ja active Pending
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