JP2004109856A - 液晶装置の製造方法 - Google Patents

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Takehito Washisawa
鷲澤 岳人
Yoichi Momose
百瀬 洋一
Yoshitomo Hirata
平田 祥朋
Masahiro Kosuge
小菅 将洋
Emiko Onizuka
鬼塚 恵美子
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Abstract

【課題】基板間隔を基板面内で均一化することができ、表示品位に優れた液晶装置を安定して製造する方法を提供する。
【解決手段】本発明の液晶装置の製造方法は、スペーサー分散液をインクジェット装置を用いて基板上の所定の位置に滴下する工程と、滴下された液滴中の溶媒を蒸発させることにより、スペーサーの配置密度が50〜300個/mmであり、かつ、インクジェット装置の1滴の滴下点あたり平均で0.2〜3個のスペーサーが存在するようにスペーサーを配置する工程と、スペーサーを配置した基板と残りの基板とを貼り合わせる工程とを有している。そして、インクジェット装置における液滴吐出ノズルの開口径を10μm以上、100μm以下とすることを特徴とする。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶装置の製造方法に関し、特に一対の基板間にスペーサーを配設する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の液晶装置として、下基板と上基板とがそれぞれの基板の周縁部においてシール材を介して貼着され、これら一対の基板間に液晶層が封入された構成のものがある。この場合、基板間隔を基板面内において均一に保持するために、一対の基板間に樹脂ボール、ガラスボール、もしくは樹脂で形成された柱状体等からなるスペーサーを配置する技術が知られている。
【0003】
このような液晶装置は、通常、以下のような工程を経て製造される。まず、下基板、上基板のそれぞれに電極や配向膜等を積層形成した後、例えば下基板の周縁部に液晶注入口となる開口部を形成した形で未硬化のシール材を印刷し、同じ基板もしくはもう一方の基板の表面上にスペーサーを散布してから、シール材を介して下基板と上基板とを貼着することによって空の液晶セルを作製する。そして、未硬化のシール材を硬化し、さらに、真空注入法を用いてシール材に予め形成しておいた液晶注入口から液晶セル内に液晶を注入し、その後、注入口を封止材によって封止する。最後に、下基板および上基板の外面に位相差板や偏光板等の光学フィルムを貼り合わせて液晶装置が製造される。
【0004】
上記の製造工程のうち、スペーサーの散布工程については、例えばスペーサーを所定の溶媒中に分散させたスペーサー分散液を噴霧しながら基板上に均一に散布するという方法が従来から採用されていた。これに対して、インクジェット法(液滴吐出法)を用いて液晶セル内の特定領域にスペーサーを配置する技術が、提案されている(例えば、特許文献1)。また、スペーサーは基板間隔を均一に保持する役目を果たす一方、画素領域に配置された場合には光抜けの原因や液晶の配向不良の原因となるなど、表示にとって悪影響を及ぼすことになる。そのため、液晶セル内の非画素領域にのみ選択的にスペーサーを配置した液晶表示装置(例えば、特許文献2)や製造方法(例えば、特許文献3)、インクジェット法を用いて非画素領域にスペーサーを配置する方法(例えば、特許文献4)などが提案されている。さらに、インクジェット方式を用いた具体的なスペーサー定点配置装置も提案されている(例えば、特許文献5)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−188235号公報
【特許文献2】
特開昭54−107754号公報
【特許文献3】
特開平2−308224号公報
【特許文献4】
特開平9−105946号公報
【特許文献5】
特開2002−72218号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、表示に直接寄与しない非画素領域にスペーサーを配置するという手法は、従来から知られている。また、スペーサーは基板間隔を均一に保持するという観点から液晶セル内に所定の個数以上を配置することが必要となるが、その一方、表示への悪影響を考慮すると必要最低限の個数とすることが好ましい。このような観点から従来の技術を見ると、上記の公報に記載された技術は、いずれもスペーサーの最適な配置個数(配置密度)に関しては全く検討されていなかった。したがって、基板面内でのセル厚(基板間隔)ムラに起因する表示ムラやスペーサーの存在による光抜け、配向不良等に起因するコントラスト低下を抑制し、表示品位をより向上させるべく、最適なスペーサーの配置個数(配置密度)の目安が求められていた。
【0007】
それと同時に、このようなスペーサーの配置個数の制御をインクジェット法により安定的に行える方法の提供が望まれていた。すなわち、インクジェット法は元来インク(液体)のみを飛ばすものであったが、スペーサーのような固形物を含有する分散液を一定の領域にのみ飛ばすためには、インクジェット装置のノズルの開口径を最適化する必要がある。しかしながら、このようなスペーサー分散液にとって最適なノズルの開口径については従来から指標がなかった。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、インクジェット装置等の液滴吐出装置を用いて基板面内の定点にスペーサーを配置するに際して、スペーサーの配置個数(配置密度)を最適化することによって表示品位に優れた液晶装置を安定して製造する方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の液晶装置の製造方法は、一対の基板がシール材を介して対向配置され、前記一対の基板と前記シール材とにより囲まれた空間に液晶とスペーサーとが封入されてなる液晶装置の製造方法であって、スペーサーを所定の溶媒中に分散させたスペーサー分散液を、液滴吐出装置を用いて一対の基板のうちのいずれか一方の基板上の所定の位置に滴下する工程と、基板上に滴下された液滴中の溶媒を蒸発させることにより、スペーサーの配置密度が50〜300個/mmであり、かつ、液滴吐出装置の1滴の滴下点あたり平均で0.2〜3個のスペーサーが存在するようにスペーサーを配置する工程と、スペーサーを配置した基板と残りの基板とを貼り合わせる工程とを有し、液滴吐出装置における液滴吐出ノズルの開口径を10μm以上、100μm以下とすることを特徴とする。液滴吐出ノズルの開口径は、10μm以上、30μm以下とするのがより望ましい。
【0010】
本発明者らは、[発明が解決しようとする課題]の項に記載した「最適なスペーサーの配置個数(配置密度)」について鋭意検討した結果、以下のような結果を得た。すなわち、スペーサーの配置密度を50〜300個/mmとし、かつ、スペーサーが単体もしくは凝集体もしくはこれら単体と凝集体とが混在した状態で存在する1点あたりの平均で0.2〜3個のスペーサーが存在する配置とすれば、スペーサーによる表示品位の低下を充分に抑制し、表示品位を向上することができる。
【0011】
なお、本発明の液晶装置の製造方法では、スペーサーを所定の溶媒中に分散させたスペーサー分散液を、液滴吐出装置を用いて基板上に滴下しており、溶液1滴毎にランダムな個数のスペーサーが含まれている。そして、滴下後、溶媒を蒸発させることによって基板上にスペーサーが残存する。このとき、液滴吐出装置を用いているので、スペーサーは、基板上に不規則に配置されることはなく、一方向に延びる互いに平行な複数の仮想線に沿って点状に孤立して配列されることになる。
【0012】
上記の各数値範囲の根拠については[実施例]の項でそれぞれ詳述するが、スペーサーの配置密度が50個/mmよりも小さくなると、スペーサーによって基板間隔が充分に保持されず、セル厚ムラが顕著になって表示品位が著しく低下する。また、スペーサーの配置密度が300個/mmよりも大きくなると、低温時に液晶中に気泡が発生する。これは真空気泡と呼ばれる不良となる。その原因はスペーサーに比べて液晶は熱膨張率が大きいため、低温状態では液晶層中に真空状態となる箇所が局所的に発生するが、スペーサーが多すぎると、基板が内側に凹むように追従できず、真空状態の箇所が残ってしまうからである。
【0013】
また、液滴吐出装置によって吐出される液滴の1点あたりのスペーサーの個数の平均が0.2個より少ないと、1点中にスペーサーが存在しない箇所が多くなり過ぎてスペーサーの配置にバラツキが生じ、セル厚ムラが顕著になることで表示品位が著しく低下する。また、1点あたりの平均が3個より多いと、スペーサーが凝集体の形で存在するものが多くなり過ぎ、セル厚ムラの原因になるとともに光抜けが多く生じるようになり、表示品位が著しく低下する。
【0014】
さらに、液滴吐出ノズルの開口径が10μmより小さいと、一般的に用いられる2〜10μm程度の径のスペーサーがノズルに詰まったり、飛ばしたい数のスペーサーを安定して1滴の液滴中に込めて打ち出すことができない。逆に、ノズルの開口径が100μmより大きいと、液滴がきれいな円形ではなく、尾を引いたような形状となることや、液量が多すぎて隣接する液滴と交わることなどによって結果的にスペーサーが所望の位置に配置されない確率が高くなる。
【0015】
液滴吐出ノズルの開口径をスペーサーの径の2倍以上とすることが望ましい。ノズルの開口径がスペーサーの径の2倍より小さいと、スペーサーがノズルに詰まったり、定点に配置されるスペーサーの個数のばらつきが大きくなるからである。
【0016】
スペーサーは、非画素領域に配置することが望ましい。
スペーサーが表示領域内に存在していると、液晶の配向不良や光抜け等を引き起こし、表示品位を大きく低下させるため、表示に直接寄与しない非画素領域に配置することによって表示品位を飛躍的に向上させることができる。さらに、非画素領域に対応して遮光層を設けると、より確実に光抜け等の表示不良を防止することができる。
【0017】
また、スペーサーの少なくとも表面を着色してもよい。
例えば当該液晶装置を液晶表示装置として用いた場合、黒表示(暗表示)を行う際に、配設されたスペーサーから光が抜け、その部分が白表示(明表示)となってしまう場合があるが、上記のようにスペーサーに対して着色を施すことで、特に黒に着色したスペーサーを用いることで黒表示(暗表示)を確実に行うことが可能となる。
【0018】
また、スペーサーの表面に、液晶の配向を規制する処理を施してもよい。
すなわち、スペーサーの表面付近においては液晶の配向乱れが生じ、コントラストの低下が生じる場合があるが、このようにスペーサーの表面に配向規制手段を具備することで、スペーサー表面付近においても液晶を配向させることが可能となる。その結果、光抜けの発生を防止し、ひいてはコントラスト低下等の不具合の生じ難い液晶装置を提供することができる。なお、配向規制手段としては、例えばシランカップリング剤等を用いて、スペーサー表面に長鎖のアルキル基を付与したもの等を例示することができる。
【0019】
さらに、スペーサーの表面に、スペーサー自身が基板上に固着されるための固着層を設けてもよい。固着層の材料の一例としては、熱硬化型樹脂を用いることができる。
このように熱硬化型樹脂をスペーサーの表面に形成し、例えば基板間の所定位置にスペーサーを配設した後に熱処理を施すことにより、基板に対しスペーサーを安定して固着させることが可能となり、例えばスペーサーが浮遊して所定位置からズレてしまう等の不具合の発生を防止することが可能となる。
【0020】
スペーサー分散液を基板上に滴下する工程においては、基板上に滴下された際の液滴の直径よりも大きな寸法間隔で液滴を滴下することが望ましい。
液滴吐出法によってスペーサーを定点に配置できる原理は、基板上の所定の位置にスペーサーを含む液滴が滴下された後、溶媒を蒸発させるが、この時、液滴の周縁部から徐々に溶媒が蒸発して液滴の中心部が小さくなっていくのに伴ってスペーサーも中心部に集まることによって液滴の中心部近傍にスペーサーが配置されることによる。よって、基板上に滴下された液滴は個々に独立して存在していることが重要であり、そのため、基板上に滴下された際の液滴の直径よりも大きな寸法間隔で液滴を滴下することが望ましいのである。仮に複数の液滴がつながってしまうと、スペーサーの位置は不確定になり、必ずしも各液滴の中心に位置しなくなってしまうからである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
[液晶装置]
最初に、本実施の形態の液晶装置の製造方法によって得られる液晶装置について説明する。
以下に示す液晶装置は、スイッチング素子としてTFT(Thin Film Transistor)素子を用いたアクティブマトリクスタイプの透過型液晶装置である。図1は本実施形態の透過型液晶装置のマトリクス状に配置された複数の画素におけるスイッチング素子、信号線等の等価回路図である。図2はデータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の構造を示す要部平面図である。図3は図2のA−A’線断面図で、図4は本実施形態の透過型液晶装置全体の平面構造について示す全体平面図である。なお、図3においては、図示上側が光入射側、図示下側が視認側(観察者側)である場合について図示している。また、各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
【0022】
本実施の形態の液晶装置において、図1に示すように、マトリクス状に配置された複数の画素には、画素電極9と当該画素電極9への通電制御を行うためのスイッチング素子であるTFT素子30とがそれぞれ形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT素子30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給されるか、あるいは相隣接する複数のデータ線6aに対してグループ毎に供給される。
【0023】
また、走査線3aがTFT素子30のゲートに電気的に接続されており、複数の走査線3aに対して走査信号G1、G2、…、Gmが所定のタイミングでパルス的に線順次で印加される。また、画素電極9はTFT素子30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT素子30を一定期間だけオンすることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。
【0024】
画素電極9を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、後述する共通電極との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能にする。ここで、保持された画像信号がリークすることを防止するために、画素電極9と共通電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。
【0025】
次に、図2に基づいて、本実施の形態の液晶装置の要部の平面構造について説明する。図2に示すように、TFTアレイ基板上にインジウム錫酸化物(IndiumTin Oxide, 以下、ITOと略記する)等の透明導電性材料からなる矩形状の画素電極9(点線部9Aにより輪郭を示す)が複数、マトリクス状に設けられており、画素電極9の縦横の境界に各々沿ってデータ線6a、走査線3aおよび容量線3bが設けられている。本実施の形態において、各画素電極9および各画素電極9を囲むように配設されたデータ線6a、走査線3a、容量線3b等が形成された領域が画素であり、マトリクス状に配置された各画素毎に表示を行うことが可能な構造になっている。
【0026】
データ線6aは、TFT素子30を構成する例えばポリシリコン膜からなる半導体層1aのうち、後述のソース領域にコンタクトホール5を介して電気的に接続されており、画素電極9は、半導体層1aのうち、後述のドレイン領域にコンタクトホール8を介して電気的に接続されている。また、半導体層1aのうち、後述のチャネル領域(図中左上がりの斜線の領域)に対向するように走査線3aが配置されており、走査線3aはチャネル領域に対向する部分でゲート電極として機能する。
【0027】
容量線3bは、走査線3aに沿って略直線状に伸びる本線部(すなわち、平面的に見て、走査線3aに沿って形成された第1領域)と、データ線6aと交差する箇所からデータ線6aに沿って前段側(図中上向き)に突出した突出部(すなわち、平面的に見て、データ線6aに沿って延設された第2領域)とを有する。そして、図2中、右上がりの斜線で示した領域には、複数の第1遮光膜11aが設けられている。
【0028】
次に、図3に基づいて、本実施の形態の液晶装置の断面構造について説明する。図3は上述した通り、図2のA−A’線に沿う断面図であり、TFT素子30が形成された領域の構成について示す断面図である。本実施の形態の液晶装置においては、TFTアレイ基板10と、これに対向配置される対向基板20との間に液晶層50が挟持されている。
【0029】
液晶層50は、強誘電性液晶であるスメクティック液晶にて構成され、電圧変化に対する液晶駆動の応答性が速いものとされている。TFTアレイ基板10は、石英等の透光性材料からなる基板本体10Aと、その液晶層50側表面に形成されたTFT素子30、走査線3a、容量線3b、データ線6a、画素電極9、配向膜40などから構成されている。対向基板20は、ガラスや石英等の透光性材料からなる基板本体20Aと、その液晶層50側表面に形成された共通電極21と配向膜60などから構成されている。そして、各基板10,20は、スペーサー15を介して所定の基板間隔が保持されている。図3においては、データ線6aの上方に単体で存在しているスペーサー15を図示しているが、本実施の形態ではこのようにスペーサー15が非画素領域に配置されている。なお、「非画素領域」とは、データ線6a、走査線3a、容量線3b等の配線やTFT素子30が形成され、実質的に表示に寄与しない領域のことである。
【0030】
TFTアレイ基板10において、基板本体10Aの液晶層50側表面には画素電極9が設けられ、各画素電極9に隣接する位置に、各画素電極9をスイッチング制御する画素スイッチング用のTFT素子30が設けられている。TFT素子30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、走査線3a、当該走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜2、データ線6a、半導体層1aの低濃度ソース領域1bおよび低濃度ドレイン領域1c、半導体層1aの高濃度ソース領域1dおよび高濃度ドレイン領域1eを備えている。
【0031】
上記走査線3a上、ゲート絶縁膜2上を含む基板本体10A上には、高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール5、および高濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホール8が開孔した第2層間絶縁膜4が形成されている。つまり、データ線6aは、第2層間絶縁膜4を貫通するコンタクトホール5を介して高濃度ソース領域1dに電気的に接続されている。
【0032】
さらに、データ線6a上および第2層間絶縁膜4上には、高濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホール8が開孔した第3層間絶縁膜7が形成されている。すなわち、高濃度ドレイン領域1eは、第2層間絶縁膜4および第3層間絶縁膜7を貫通するコンタクトホール8を介して画素電極9に電気的に接続されている。
【0033】
本実施の形態では、ゲート絶縁膜2を走査線3aに対向する位置から延設して誘電体膜として用い、半導体膜1aを延設して第1蓄積容量電極1fとし、更にこれらに対向する容量線3bの一部を第2蓄積容量電極とすることにより、蓄積容量70が構成されている。
【0034】
また、TFTアレイ基板10の基板本体10Aの液晶層50側表面において、各画素スイッチング用TFT素子30が形成された領域には、TFTアレイ基板10を透過し、TFTアレイ基板10の図示下面(TFTアレイ基板10と空気との界面)で反射されて、液晶層50側に戻る戻り光が、少なくとも半導体層1aのチャネル領域1a’および低濃度ソース、ドレイン領域1b、1cに入射することを防止するための第1遮光膜11aが設けられている。
【0035】
また、第1遮光膜11aと画素スイッチング用TFT素子30との間には、画素スイッチング用TFT素子30を構成する半導体層1aを第1遮光膜11aから電気的に絶縁するための第1層間絶縁膜12が形成されている。さらに、図2に示したように、TFTアレイ基板10に第1遮光膜11aを設けるのに加えて、コンタクトホール13を介して第1遮光膜11aは、前段あるいは後段の容量線3bに電気的に接続するように構成されている。
【0036】
さらに、TFTアレイ基板10の液晶層50側最表面、すなわち、画素電極9および第3層間絶縁膜7上には、電圧無印加時における液晶層50内の液晶分子の配向を制御する配向膜40が形成されている。したがって、このようなTFT素子30を具備する領域においては、TFTアレイ基板10の液晶層50側最表面、すなわち液晶層50の挟持面には複数の凹凸ないし段差が形成された構成となっている。
【0037】
他方、対向基板20には、基板本体20Aの液晶層50側表面であって、データ線6a、走査線3a、画素スイッチング用TFT素子30の形成領域に対向する領域、すなわち各画素部の開口領域以外の領域に、入射光が画素スイッチング用TFT素子30の半導体層1aのチャネル領域1a’や低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1cに侵入することを防止するための第2遮光膜23が設けられている。さらに、第2遮光膜23が形成された基板本体20Aの液晶層50側には、その略全面にわたって、ITO等からなる共通電極21が形成され、その液晶層50側には、電圧無印加時における液晶層50内の液晶分子の配向を制御する配向膜60が形成されている。
【0038】
なお、図4は、本実施の形態の液晶装置100の全体構成について概略の一例を示す平面模式図であって、TFTアレイ基板10と対向基板20の間には、閉環状のシール材93により封止する形にて液晶層50が形成されている。すなわち、本実施の形態の液晶装置100において、シール材93は、液晶を注入するための注入口を具備しておらず、基板10,20の面内領域において閉ざされた枠形状であって、基板10,20の外縁に露出することなく、基板10,20の外縁に向けた開口を具備しない閉口枠形状に形成されている。
【0039】
本実施の形態においては、上述した通り、液晶層50を挟持する一対の基板10,20間の非画素領域にはスペーサー15が配置され、図4に示すシール材93の内側の領域において、スペーサーの配置密度は50〜300個/mmであり、かつ、スペーサーが単体もしくは凝集体の状態で存在する1点あたりの平均で0.2〜3個のスペーサーが存在している。
【0040】
図5、図6は基板面内におけるスペーサー15の配置を示す図であって、図5(a)、(b)は液滴1点あたりの平均で0.2個のスペーサーが存在しているイメージ(つまり、液滴10点に対して2個のスペーサーが存在している)、図6(a)、(b)は1点あたりの平均で3個のスペーサーが存在しているイメージ(つまり、液滴10点に対して30個のスペーサーが存在している)をそれぞれ示している。図5(a)、図6(a)は滴下直後、図5(b)、図6(b)は溶媒を蒸発させた後の状態であり、ハッチングを付した符号17の円は基板上に滴下した液滴を示し、符号15の円はスペーサーを示している。
【0041】
これらの図に示すように、スペーサー15は、後述するインクジェット装置を用いて配置されるので、全く不規則に配置されることはなく、画素領域19の外側にあたる非画素領域18において、少なくとも一方向に延びる互いに平行な複数の仮想線Kに略沿うように孤立して配列されることになる。図5(a)、(b)から明らかなように、液滴1点あたりの平均で0.2個のスペーサーが存在しているということは、言い換えると、任意の液滴10点に対して1個のスペーサーが含まれている液滴が2点あり、残りの8点の液滴にはスペーサーが含まれていないということである。また、図6(a)、(b)からも明らかなように、1点毎の液滴17に含まれるスペーサー15の数までは制御できず、例えば平均3個といっても全ての液滴に3個ずつのスペーサー15が含まれるわけではない。したがって、液滴1点中のスペーサー15は、単体もしくは凝集体もしくはこれら単体と凝集体が混在した状態で存在している。
【0042】
本実施の形態の液晶装置においては、スペーサー15の配置が最適化され、その配置密度が50〜300個/mmとされ、かつ、液滴1点あたりの平均で0.2〜3個のスペーサー15が存在する配置とされているので、スペーサー15による光抜け、コントラスト低下などの不具合が充分に抑制され、表示品位を向上させることができる。
【0043】
例えば、スペーサー15の配置密度が50個/mmよりも小さくなると、基板間隔がスペーサー15によって充分に保持されず、セル厚ムラが顕著になることで表示品位が著しく低下する。逆に、スペーサー15の配置密度が300個/mmよりも大きくなると、低温時に真空気泡と呼ばれる不良が発生する。また、液滴1点あたりの平均個数が0.2個より少ないと、1点中にスペーサー15が存在しない点が多くなり過ぎてスペーサー15の配置にバラツキが生じ、セル厚ムラが顕著になることで表示品位が著しく低下する。逆に、1点あたりの平均個数が3個より多いと、例えば図7に示すように、スペーサー15が凝集体の形で存在するものが多くなりすぎ、巨大なスペーサー凝集体15Aが非画素領域18からはみ出して画素領域19に位置する場合がある。その結果、セル厚ムラの原因になるばかりでなく、光抜けや配向不良の度合がひどくなり、表示品位が著しく低下する。
【0044】
なお、本実施の形態では白黒表示を前提とした構成としているが、カラー表示を行うべく、カラーフィルタ層を形成することもできる。すなわち、上基板(対向基板)20の内面に、着色層と遮光層(ブラックマトリクス)とを備えたカラーフィルタ層を設け、カラーフィルタ層を保護する保護層を順次形成し、さらに保護層上に共通電極21を形成することができる。表示領域においては、各々異なる色、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の着色層を備えており、したがって、各色の表示領域により画素が構成され、画素毎にカラー表示が可能となる。また、本実施の形態ではアクティブマトリクスタイプの液晶装置を例示したが、例えば単純マトリクスタイプの液晶装置にも本発明に係る構成を採用することも可能である。
【0045】
次に、本実施の形態の液晶装置に用いるスペーサー15の構成について説明する。スペーサー15は、例えば二酸化珪素やポリスチレン等からなる球状部材にて構成することができる。スペーサー15の直径は、液晶装置に封入される液晶層50の厚み(セル厚、すなわち基板間隔)に合わせて設定され、例えば2〜10μmの範囲内から選択される。
【0046】
スペーサー15としては、図8に示すように、表面に熱硬化性樹脂層150が付与された構成のものを採用することができる。この場合、熱硬化性樹脂の硬化によりスペーサー15が下基板(TFTアレイ基板)10と上基板(対向基板)20に対して確実に固着されるようになる。例えば、当該液晶装置の製造工程において、液晶を滴下した基板(例えばTFTアレイ基板10)とは異なる基板(対向基板20)上にスペーサー15を散布した後に熱処理を行い、熱硬化性樹脂を硬化させることにより、対向基板20に対してスペーサー15を固着させることができる。
【0047】
また、スペーサー15の表面には、例えば図9に示すように、長鎖のアルキル基を付与した表面処理層151を設けることができる。長鎖のアルキル基を付与した表面処理層151を設ける手段としては、例えばシランカップリング剤を用いて表面処理を行うことが挙げられる。図11(a)に示すように、表面処理層151の設けられていないスペーサー15を用いた場合、スペーサー15表面付近において液晶分子の配向が乱れ、その部分において光漏れが生じる場合がある。一方、図11(b)に示すように、表面処理層151の設けられたスペーサー15aを用いた場合には、スペーサー15a表面付近において液晶分子を所定の方向に配向(本実施の形態の場合は垂直配向)することが可能となり、その部分において光漏れが生じ難いものとなる。
【0048】
さらに、スペーサーには着色を施すことが可能で、図10に示したスペーサー15bは、黒色に着色されたスペーサーの一例を示している。例えば図12(a)に示すように、無着色スペーサー15を用いると、黒表示(暗表示)時にスペーサーに対応して白色の点表示が発生することとなり、場合によってはコントラスト低下の一因となる場合がある。これに対して、図12(b)に示すように、図10に示したような着色スペーサー15bを用いることで、黒表示(暗表示)時にスペーサーに対応する白色の点表示が発生しないものとなる。なお、白表示(明表示)時にスペーサーに対応する黒色の点表示が発生することとなるが、黒表示(暗表示)時の白色の点表示発生に比してコントラスト低下に対する影響は小さいものとなる。
【0049】
[液晶装置の製造方法]
次に、本実施の形態に示した液晶装置の製造方法について、その一例を図3、図13〜図17を参照しつつ説明する。
まず、図13のステップS1に示すように、ガラス等からなる下側の基板本体10A上に遮光膜11a、第1層間絶縁膜12、半導体層1a、チャネル領域1a’、低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1c、高濃度ソース領域1d、高濃度ドレイン領域1e、蓄積容量電極1f、走査線3a、容量線3b、第2層間絶縁膜4、データ線6a、第3層間絶縁膜7、コンタクトホール8、画素電極9、配向膜40を形成し、下基板(TFTアレイ基板)10を作成する。また、上側の基板本体20A上にも遮光膜23、対向電極21、配向膜60を形成し、上基板(対向基板)20を作成する。
【0050】
次に、図13のステップS2において、下基板(TFTアレイ基板)10上に、当該液晶装置のセル厚に見合った所定量の液晶を滴下する。続いて、図13のステップS3において、上基板20上にシール材93を印刷し、さらにステップS4において、同じく上基板20上にインクジェット装置(液滴吐出装置)を用いてスペーサー15を配置する。この場合、シール材93は、図4に示したように液晶注入口を有しない閉口枠形状に形成する。また、上述したように、スペーサー15の配置密度が50〜300個/mm、液滴1点あたりの平均で0.2〜3個のスペーサー15が存在するように、インクジェット装置に仕込むスペーサー分散液のスペーサー濃度を調製する。
【0051】
また、上基板20上に滴下された際に基板上に広がる液滴17の直径よりも大きな寸法間隔で液滴17を滴下するように、インクジェット装置の条件を設定する必要がある。インクジェット法によってスペーサー15を定点に配置できるのは、インクジェット装置のヘッドから基板上の所定の位置に正確にスペーサー15を含む液滴17を滴下することに加えて、液滴17が滴下された後、溶媒を蒸発させるが、この時、液滴17の周縁部から徐々に溶媒が蒸発して液滴17の中心部が小さくなっていくのに伴ってスペーサー15も中心部に集まることによって液滴17の中心部近傍にスペーサー15が配置されるからである。よって、基板上に滴下された液滴17は個々に独立して存在していることが重要であり、そのため、基板上に滴下された際の液滴17の直径よりも大きな寸法間隔で液滴17を滴下することが望ましい。仮に液滴17の直径よりも小さな寸法間隔で液滴17を滴下し、例えば図15(a)に示すように、隣り合う液滴17同士がつながってしまうと、溶媒を蒸発させた際にスペーサー15の位置は必ずしも各液滴17の中心に位置しなくなり、図15(b)に示すように、画素領域19に配置されるものも生じてしまうからである。
【0052】
ここで用いるインクジェット装置のヘッド26の構造の一例を図16および図17に示す。当該インクジェットヘッド26は、図16に示すように、例えばステンレス製のノズルプレート31と振動板32とを備え、両者は仕切部材(リザーバプレート)33を介して接合されている。ノズルプレート31と振動板32との間には、仕切部材33によって複数の空間34と液溜まり35とが形成されている。各空間34と液溜まり35の内部はスペーサー分散液で満たされており、各空間34と液溜まり35とは供給口36を介して連通している。さらに、ノズルプレート31には、空間34からスペーサー分散液を噴射するためのノズル孔37が設けられている。一方、振動板32には液溜まり35にスペーサー分散液を供給するための孔38が形成されている。
【0053】
また、図17に示すように、振動板32の空間34に対向する面と反対側の面上には圧電素子39が接合されている。この圧電素子39は一対の電極41の間に位置し、通電すると圧電素子39が外側に突出するように撓曲し、同時に圧電素子39が接合されている振動板32も一体となって外側に撓曲する。これによって空間34の容積が増大する。したがって、空間34内に増大した容積分に相当するスペーサー分散液が液溜まり35から供給口36を介して流入する。次に、圧電素子39への通電を解除すると、圧電素子39と振動板32はともに元の形状に戻る。これにより、空間34も元の容積に戻るため、空間34内部のスペーサー分散液の圧力が上昇し、ノズル孔37から基板に向けてスペーサー分散液の液滴27が吐出される。
【0054】
ここで本実施の形態の場合、図18に示すように、ノズル孔37の開口径Rが10μm以上、100μm以下であり、かつ、スペーサー15の径rに対してR>2rを満たすように設定されている。その理由は、開口径Rが10μmより小さいと、スペーサー15を含むスペーサー分散液16(粘度:1〜30mPas)の特定量を安定的に吐出できず、滴下量自体がばらつき、滴下点1点あたりのスペーサーの平均個数もばらつく。逆に、開口径Rが100μmより大きいと、液滴がきれいな円形ではなく、尾を引いたような形状となり、形状が安定しないことでスペーサー15が所望の位置に配置されない確率が高くなる。また、開口径Rがスペーサー15の径rの2倍より小さいと、スペーサー15がノズル孔37に詰まる確率が高まり、定点配置されるスペーサー15の個数のばらつきが大きくなる。
本実施の形態では、各ノズルに一つの圧電素子39と空間34が設けられているが、一つの圧電素子に複数のノズルが配置されているようなインクジェット装置のヘッドにおいても同様の効果が期待できる。
【0055】
そして、図13のステップS5において、これら下基板10と上基板20とを貼り合わせ、さらに下基板10および上基板20の外側に図示しない位相差板、偏光板等の光学フィルムを貼り合わせて、図3に示したセル構造を備える液晶装置が製造される。
【0056】
一方、製造方法の異なる例として、図14に示すような工程によって上記実施の形態の液晶装置を得ることもできる。まず、図14のステップS11に示すように、上述した図13のステップS1と同様、ガラス等からなる下側の基板本体10A上に配向膜40等を形成し、下基板(TFTアレイ基板)10を作成する。また、上側の基板本体20A上にも配向膜60等を形成し、上基板(対向基板)20を作成する。
【0057】
次に、図14のステップS12において、下基板(TFTアレイ基板)10上に上記同様、液晶注入口を有しない閉口枠形状のシール材93を印刷し、さらに、図14のステップS13において、閉口枠形状のシール材93の内側に所定量の液晶を滴下する。続いて、図14のステップS14において、上側基板20上にインクジェット装置を用いてスペーサー15を配置する。この場合も、スペーサー15の配置密度が50〜300個/mm、液滴1点あたりの平均で0.2〜3個のスペーサー15が存在するように、インクジェット装置に仕込むスペーサー分散液のスペーサー濃度を調製する。
【0058】
そして、図14のステップS15において、これら下基板10と上基板20とを貼り合わせ、さらに下基板10および上基板20の外側に図示しない位相差板や偏光板等の光学フィルムを貼り合わせ、図3に示したセル構造を備える液晶装置が製造される。
【0059】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記実施の形態では、液晶注入口を有しない閉じた形状のシール材を設け、一方の基板上に液晶を滴下した後に他方の基板を貼り合わせる製造方法の例を挙げたが、この構成に代えて、液晶注入口を有する一部が開口したシール材を設け、2枚の基板を貼り合わせた後に真空注入法などにより液晶を注入する方法を採用してもよい。また、上記実施の形態では、製造する液晶装置としてTFT素子を用いたアクティブマトリクス方式の透過型液晶装置の例を挙げたが、これに限ることなく、種々の液晶装置に本発明を適用できることは勿論である。
【0060】
【実施例】
次に、本発明者らは、本発明の液晶装置の特性評価を行った。以下、その結果について報告する。
[実施例1]
上記実施の形態で説明したインクジェット装置を用いたスペーサー配置方法を用いて、基板サイズが400mm×500mm、基板間隔が6μmで、スペーサーの配置密度を変えた液晶セルを実際に作製し、「基板間隔の均一性」と「低温気泡の発生の有無」を評価した。スペーサーは、液滴1点あたりの平均スペーサー個数が2個になるように調整し、配置密度は10,50,100,150,300,400個/mmと6種類に変えた。評価結果を下の[表1]に示す。
【0061】
表1において、「基板間隔の均一性」は、目視検査にてセル厚ムラに起因する表示ムラが認められないものを「○」、表示ムラが認められたものを「×」とした。また、「低温気泡の発生の有無」は、目視検査にて気泡の発生が認められないものを「○」、気泡の発生が認められたものを「×」とした。
【0062】
【表1】
Figure 2004109856
【0063】
表1から明らかなように、スペーサーの配置密度が10個/mmのものはセル厚ムラに起因する表示ムラが発生し、スペーサーの配置密度が400個/mmのものは低温気泡が発生し、ともに不良となった。これに対し、スペーサーの配置密度を50〜300個/mmとすれば、セル厚ムラによる表示ムラが発生せず、低温気泡の発生のない、表示品位に優れた液晶セルが得られることがわかった。なお、本発明者は、インクジェット装置を用いない従来のスペーサー散布方法においても、スペーサーの配置密度を50〜300個/mmとすると表示不良の発生を抑えられることを既に確認しており、本実験結果はその結果とも一致している。
【0064】
[実施例2]
次に、実施例1と同様の液晶セルを用いて、スペーサーの配置密度を50〜300個/mmの範囲に限定した上で液滴1点あたりの平均スペーサー個数を変えた液晶セルを実際に作製し、「セル厚ムラに起因する表示品位の低下の有無」と「スペーサー凝集体による光抜けやセル厚ムラに起因する表示品位の低下の有無」を評価した。液滴1点あたりの平均スペーサー個数は、0.08,0.2,0.5,1,3,4,5個と7種類に変えた。評価結果を下の[表2]に示す。
【0065】
表2において、「セル厚ムラに起因する表示品位の低下の有無」は、目視検査にてスペーサーが少なすぎることによるセル厚ムラに起因すると考えられる表示ムラが認められないものを「○」、表示ムラが認められたものを「×」とした。また、「スペーサー凝集体による光抜けやセル厚ムラに起因する表示品位の低下の有無」は、目視検査にてスペーサー凝集体による光抜けやセル厚ムラに起因する表示品位の低下が認められないものを「○」、認められたものを「×」とした。なお、スペーサーが少なすぎる場合にはもやもやとした感じのムラが視認され、スペーサーが多すぎる場合にはスペーサーが凝集することで白い点状の光抜けが視認されることで区別できる。
【0066】
【表2】
Figure 2004109856
【0067】
表2から明らかなように、液滴1点あたりの平均スペーサー個数が0.08個の場合、配置密度50〜300個/mmの条件を満足していても、インクジェット装置で液滴を滴下した全ての滴下点のうち、スペーサーが全く配置されない点が9割を超え、このような点が多すぎるので、結果的にスペーサーの配置に偏りが生じ、セル厚ムラが生じてしまう。また、液滴1点あたりの平均スペーサー個数が3個より多くなると、巨大なスペーサー凝集体が多くなる傾向にあり、明らかにスペーサー凝集体に起因すると思われる光抜けやセル厚ムラに起因する表示品位の低下が生じる。
【0068】
また、表3は、インクジェット装置でスペーサー分散液を滴下する際の滴下間隔(表の縦軸、言い換えると、1点の液滴が存在する基板上の面積)と液滴1点あたり平均のスペーサーの個数(表の横軸)によって決定されるスペーサーの配置密度(欄内)である。表3の縦軸の、例えば「40×40」と示したのは、インクジェット装置におけるX軸走査方向の滴下間隔が40μm、Y軸走査方向の滴下間隔が40μmであるという意味である。表3中に太線で囲んだ範囲の「滴下間隔」と「液滴1点あたり平均のスペーサーの個数」の組み合わせに設定すれば、本発明の液晶装置におけるスペーサーの配置を実現することができる。
【0069】
【表3】
Figure 2004109856
【0070】
[実施例3]
次に、実施例1,2と同様の液晶セルを用いて、スペーサーの配置密度を50〜300個/mm、液滴1点あたりの平均スペーサー個数を2個、スペーサーの径を4μmに限定した上で、インクジェット装置の液滴吐出ノズルの開口径を変え、液晶セルを実際に作製した。そして、「1点あたりの平均スペーサー個数の安定性」、「液滴の形状の安定性」、「1滴あたりの液量の安定性」の3項目を評価した。ノズルの開口径は、6,10,30,100,150μmと5種類に変えた。評価結果を下の[表4]に示す。
【0071】
表4において、「1点あたりの平均スペーサー個数の安定性」は、目視検査にて安定性が全くなく、スペーサー個数に大きなバラツキがあるものを「×」、スペーサー個数にややバラツキがあるものを「△」、スペーサー個数が充分に安定しているものを「○」とした。「液滴の形状の安定性」は、目視検査にて尾を引いたような形状の液滴が確認され、形状が安定しないものを「×」、円形の液滴が安定して得られたものを「○」とした。「1滴あたりの液量の安定性」は、目視検査にてノズルの詰まりが生じたりすることで液量が全く安定しないものを「×」、液量にややバラツキがあるものを「△」、液量が充分に安定しているものを「○」とした。
【0072】
【表4】
Figure 2004109856
【0073】
表4から明らかなように、ノズルの開口径を6μmとした場合、スペーサー径が4μmではノズルの詰まりが生じ、これに起因して液量、スペーサー個数がともに不安定であった。一方、ノズルの開口径を150μmとした場合、液量自体が多くなるため、液量、スペーサー個数がともにやや不安定となり、液滴の形状は尾を引いたような形状の液滴が多く見られ、全く安定していなかった。これに対して、ノズルの開口径が10〜100μmの範囲では、液量、スペーサー個数、液滴の形状の3項目ともにほぼ安定していた。ただし、ノズルの開口径が100μmの場合、液量、スペーサー個数ともに若干のバラツキがあり、ノズルの開口径を10μm、30μmとした場合は全く安定していた。
【0074】
以上の結果をまとめると、これら実施例1,2の結果から、スペーサーが少なすぎることによる表示不良、スペーサーが多すぎることによる表示不良ともに抑制でき、良好な表示品位を維持するためには、スペーサーの配置密度を50〜300個/mm、液滴1点あたり平均のスペーサーの個数を0.2〜3個とするのが好ましいことを確認した。さらに、このようなスペーサーの配置を安定的に実現するためには、実施例3の結果から、使用するインクジェット装置のノズルの開口径を10〜100μm(より好ましくは10〜30μm)の範囲とするのが好ましいことを確認した。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、インクジェット装置を用いて液晶セル内の所定の位置にスペーサーを配置する技術において、スペーサーの配置密度と液滴1点あたりに存在するスペーサー個数、および使用する液滴吐出装置のノズルの開口径を最適化したことにより、セル厚ムラやスペーサーによる光抜け等に起因する表示不良を効果的に抑制することができ、表示品位の高い液晶装置を安定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の液晶装置におけるスイッチング素子、信号線等の等価回路図である。
【図2】同、液晶装置におけるTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の構造を示す平面図である。
【図3】同、液晶装置において、その非画素領域における構造を示す断面図である。
【図4】同、液晶装置において、全体構成の概略を示す全体平面模式図である。
【図5】同、液晶装置のスペーサー配置工程において、液滴1点あたりの平均で0.2個のスペーサーが存在している状態の一例を示す平面図であって、図5(a)は滴下直後、図5(b)は溶媒を蒸発させた後の状態を示している。
【図6】同、液晶装置のスペーサー配置工程において、液滴1点あたりの平均で3個のスペーサーが存在している状態の一例を示す平面図であって、図6(a)は滴下直後、図6(b)は溶媒を蒸発させた後の状態を示している。
【図7】同、液晶装置のスペーサー配置工程において、スペーサー凝集体が形成された状態を示す平面図である。
【図8】同、スペーサーの構成を示す模式図である。
【図9】同、スペーサーに表面処理層を設けた場合の構成を示す模式図である。
【図10】スペーサーに着色を施した場合の構成を示す模式図である。
【図11】図9のスペーサーを用いた場合の効果について示す説明図である。
【図12】図10のスペーサーを用いた場合の効果について示す説明図である。
【図13】同、液晶装置の製造方法の一例を示す工程説明図(フローチャート)である。
【図14】同、製造方法の一変形例を示す工程説明図(フローチャート)である。
【図15】同、スペーサー配置工程において、液滴の直径よりも小さな寸法間隔で液滴を滴下した状態を示す模式図である。
【図16】同、スペーサー配置工程で用いるインクジェット装置のヘッドの構成を示す斜視図である。
【図17】同、断面図である。
【図18】同、ヘッドのノズル孔の部分を示す断面図である。
【符号の説明】
10 下側基板(TFTアレイ基板)
15 スペーサー
20 上側基板(対向基板)
50 液晶層
93 シール材

Claims (8)

  1. 一対の基板がシール材を介して対向配置され、前記一対の基板と前記シール材とにより囲まれた空間に液晶とスペーサーとが封入されてなる液晶装置の製造方法であって、
    前記スペーサーを所定の溶媒中に分散させたスペーサー分散液を、液滴吐出装置を用いて前記一対の基板のうちのいずれか一方の基板上の所定の位置に滴下する工程と、
    前記基板上に滴下された液滴中の前記溶媒を蒸発させることにより、前記スペーサーの配置密度が50〜300個/mmであり、かつ、前記液滴吐出装置の1滴の滴下点あたり平均で0.2〜3個のスペーサーが存在するように前記スペーサーを配置する工程と、
    前記スペーサーを配置した基板と残りの基板とを貼り合わせる工程とを有し、前記液滴吐出装置における液滴吐出ノズルの開口径を10μm以上、100μm以下とすることを特徴とする液晶装置の製造方法。
  2. 前記液滴吐出ノズルの開口径を10μm以上、30μm以下とすることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置の製造方法。
  3. 前記液滴吐出ノズルの開口径を前記スペーサーの径の2倍以上とすることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶装置の製造方法。
  4. 前記スペーサーを非画素領域に配置することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  5. 前記スペーサーの少なくとも表面を着色することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  6. 前記スペーサーの表面に液晶の配向を規制する処理を施すことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  7. 前記スペーサーの表面にスペーサー自身が基板上に固着されるための固着層を設けることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  8. 前記スペーサー分散液を基板上に滴下する工程において、基板上に滴下された際の液滴の直径よりも大きな寸法間隔で液滴を滴下することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
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