JP2004109650A - 定着ベルト及びそれを用いたベルト定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着ベルトを損傷させずに、定着ベルトの斜行を防止することができ、画像安定性と記録紙の搬送性を向上することができる定着ベルト及びそれを用いたベルト定着装置をを提供する。
【解決手段】記録媒体に未定着トナー画像を定着させるベルト部材17の幅方向外側に、寄り止め防止部材35を突出して設ける。寄り止め防止部材35を、ベルト部材17の端面に接着することも有効である。寄り止め防止部材35に座部を設け、この座部の互い交差する面にベルト部材17の端部を2面拘束状態で取り付ける。定着ベルト16を駆動させるベルトローラ25と、ベルトローラ25との間で定着ベルト16を挟圧する加圧ローラとを備え、トナー画像が形成された記録媒体を定着ベルト16と加圧ローラとの間に通すことにより、トナー画像を記録媒体に定着させる。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真プロセスを用いた画像形成装置としての複写機および印刷機などに適用される定着ベルト及びそれを用いたベルト定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、画像形成装置に用いられる定着装置には、熱ローラ定着方式が採用されてきた。熱ローラ定着方式は、表面が非粘着性の定着ローラ(ベルトローラ)と、この定着ローラに対向する加圧ローラとの間に、トナー画像が転写された記録紙(記録媒体)を通過させて、定着ローラにより記録紙を加熱・加圧することで、トナー画像を定着(融着)させるものである。
【0003】
図4は、熱ローラ定着方式の画像形成プロセスを模式的に示したものである(例えば、特許文献1。)。図示するように、画像形成プロセスは、静電潜像形成プロセスと定着画像形成プロセスとからなっている。
【0004】
静電潜像形成プロセスは、感光体ドラム51を帯電ローラ52によって帯電し、原画像をレーザ光53によって露光し、感光体ドラム51に潜像を形成し、潜像にトナーを吸着させてトナー画像を形成するプロセスである。定着画像形成プロセスは、記録紙54を帯電させた後、記録紙54にトナー画像を転写し、熱可塑性樹脂のトナーを加熱・加圧しながら定着画像を形成するプロセスである。
【0005】
ところで、この定着装置50には、例えば、アルミニウム合金などの中空円筒体からなる芯金の外周面にトナーが粘着するのを防止するため、フッ素系樹脂からなる粘着防止層を設けた定着ローラ55が使用されている。定着ローラ55には、芯金の中空部にハロゲンランプ(図示せず)などの加熱源が配設され、加熱源の輻射熱によって定着ローラ55が加熱されるようになっている。
【0006】
加圧ローラ56は、定着ローラ55と対向する位置に配設されていて、ばねなどの弾性部材(図示せず)により定着ローラ55側に付勢されている。記録紙54が定着ローラ55と加圧ローラ56との間に通され、記録紙54上のトナーが定着ローラ55の熱により溶かされながら加圧されることで、画像の定着が行われるようになっている。
【0007】
近年、画像形成装置はカラー化の傾向にあって、その割合は高まりつつあると言える。カラー画像形成装置としてのカラーレーザプリンタは、4色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)のトナーを記録紙に定着させるものであり、中間色を作り出す際には、ニップ部(定着部)において均一にトナーを溶融状態で混合する必要がある。このため、カラーレーザプリンタには、白黒レーザプリンタの定着ローラを用いることはできない。定着に必要な温度に昇温するのに時間がかかり、また、定着ローラを所定温度に維持する消費電力も大きくなるという難点があるためである。
【0008】
そこで、これらの問題を解決するためにベルト定着方式を採用した定着装置の開発が盛んに行われている。図5に示すベルト定着装置60は、ヒートローラ61によって加熱された無端状の定着ベルト62を駆動するベルトローラ63と、ベルトローラ63に対向して配置される加圧ローラ64との間に定着ベルト62を挟み、この定着ベルト62からの熱を記録紙65に伝え、未定着トナー画像をベルト面で加熱・加圧し、記録紙65に完全な画像を定着させるものである(例えば、特許文献2。)。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−221865号公報(第2頁、第1図)
【特許文献2】
特開2000−89593号公報(第4頁、第1図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のベルト定着装置60では、解決すべき以下の問題点がある。
【0011】
一つには、定着ベルト62が斜行(蛇行)するという問題がある。すなわち、ヒートローラ61とベルトローラ63とに張った状態に架設された定着ベルト62がその幅方向に横ずれしながら進行するという問題である。
【0012】
定着ベルト62が斜行すると、定着ベルト62が変形して定着画像に乱れを発生させたり、定着ベルト62の端部がベルトローラ63の端部に接触し定着ベルト62を摩耗させ、そのカスが異常画像を発生させたり、最悪の場合には定着ベルト62を破損させたりすることもある。この問題は、熱ローラ定着方式では発生せず、ベルト定着方式に固有の問題となっている。
【0013】
定着ベルト62の斜行を防止するために、寄り止め防止部材(図示せず)を設けた場合であっても、定着ベルト62の端部がベルトローラ63の端部に接触すると、弾性層や離型層に摩耗が生じることがある。殊に、弾性層としてのシリコーンゴムは、摩擦抵抗が大きいため摩耗量が多くなり、弾性層が定着ベルト62から剥離して脱落することもある。
【0014】
弾性層の摩耗を防止するために、シリコーン系の潤滑オイルを定着ベルト62表面に塗布する方法などもあるが、この方法は長期的にその潤滑効果が維持されるものではなく、また、オイルが弾性層に含浸して、膨潤が発生するという問題もある。
【0015】
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、定着ベルトを損傷させずに、定着ベルトの斜行を防止することができ、画像安定性と記録紙の搬送性を向上することができる定着ベルト及びそれを用いたベルト定着装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、シート状の記録媒体に未定着トナー画像を定着させるベルト部材と、該ベルト部材の両端部に設けられた寄り止め防止部材とを備え、駆動用のベルトローラに巻き付いて、該ベルトローラとともに回転する定着ベルトであって、前記寄り止め防止部材が、前記ベルト部材の幅方向外側に突出して設けられたことを特徴とする。
【0017】
上記構成によれば、ベルト部材をベルトローラの端部に直接に接触させずに、ベルト部材の斜行を防止することができる。このため、定着ベルトが損傷せず、長期に亘り使用することができ、画像安定性と記録紙の搬送性が向上する。
【0018】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の定着ベルトにおいて、前記寄り止め防止部材が、前記ベルト部材の端面に接着されたことを特徴とする。
【0019】
上記構成によれば、寄り止め防止部材の幅方向の位置決めが行われて、寄り止め防止部材を含む定着ベルトの幅寸法が一定する。また、ベルト部材の各層の端部が寄り止め防止部材で覆われているから、各層の損傷などが効果的に防止される。
【0020】
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の定着ベルトにおいて、前記寄り止め防止部材に前記ベルト部材に対する座部が設けられ、該座部の互い交差する面に該ベルト部材の端部が取り付けられたことを特徴とする。
【0021】
上記構成によれば、ベルト部材の端部に、寄り止め防止部材の互いに交差する2つの面に押し当てられて、寄り止め防止部材が2面拘束状態で取り付けられる。
【0022】
また、請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の定着ベルトと、該定着ベルトを駆動させるベルトローラと、該ベルトローラとの間で該定着ベルトを挟圧する加圧ローラとを備え、トナー画像が形成されたシート状の記録媒体を該定着ベルトと該加圧ローラとの間に通すことにより、該トナー画像を該記録媒体に定着させることを特徴とする。
【0023】
上記構成によれば、トナー画像が形成されたシート状の記録媒体は、ベルトローラにより回転駆動される定着ベルトと加圧ローラとの間に通され、トナーが加熱・加圧されて記録媒体上に画像が定着する。そして、寄り止め防止部材がベルト部材の幅方向外側に突出して設けられているから、ベルト部材の斜行が防止されるとともに、ベルト部材の端部が保護されてその損傷が防止される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態の具体例を図面を用いて詳細に説明する。
先ず、図1に示すベルト定着装置10の概略構成を説明してから、特許請求の範囲の請求項1〜4に対応する各実施形態について説明することとする。
【0025】
ベルト定着装置10は、図示しない画像形成装置としてのコピー機や、ファクシミリや、プリンタ等に適用されるものである。画像形成装置は、静電潜像形成プロセスと定着画像形成プロセスとからなる画像形成プロセスにより、記録紙に画像を形成する装置である。記録紙には、普通紙や厚紙や、OHPシートなどの特殊シートが用いられる。
【0026】
図示するように、ベルト定着装置10は、記録紙(記録媒体)12に画像を定着させるための定着ベルト16と、中央に加熱源を有するヒートローラ20と、モータ等の駆動源により回転駆動されるベルトローラ25と、ベルトローラ25との間で定着ベルト16を挟圧する加圧ローラとを備えている。
【0027】
ヒートローラ20は、中空パイプ状の芯金21と、加熱源としてハロゲンヒータ22とを備えている。芯金21は、熱伝導率の良好なアルミニウム合金などを構成材料としている。
【0028】
芯金21を中空パイプ状としたのは、ヒートローラ20を低熱容量化して、所定の温度に昇温するまでの立ち上がり時間を短くするためである。なお、芯金21はアルミニウム合金に限らずに、銅合金やステンレス鋼などを構成材料にすることもできる。
【0029】
ヒートローラ20は、加熱源としてのハロゲンヒータ22により所定の温度に加熱されるようになっている。ヒートローラ20の温度は、温度検知手段としてのサーミスタ23により測定され、そのときの測定温度に応じてハロゲンヒータ22が図示しないコントローラでオン−オフ制御されるようになっている。ハロゲンヒータ22には700W程度のものが用いられ、ヒートローラ20の温度はコントローラにより160℃程度に温度制御されている。
【0030】
ヒートローラ20は、その両端が図示しないばねにより支持されていて、ヒートローラ20に巻かれる定着ベルト16が、0.1〜0.3N(1〜3kgf)程度の力で引っ張られるようになっている。定着ベルト16が張った状態に架設されるのは、回転中にすべったり、緩んだりしないようにするためである。
【0031】
図2に示すように、ベルト部材17は、耐熱性(200℃以上)の高いPI(ポリイミド)を基体17aとし、シリコーンゴム(ゴム硬度は25°程度)を弾性層17bとし、フッ素系樹脂を離型層17cとする、3層構造を成している。なお、本願発明は、このような3層構造のベルト部材17に限定するものではなく、単層の弾性層17b又は離型層17cを有する2層構造のベルト部材であってもよく、弾性層17bと離型層17cとの間に中間層を有する4層構造のベルト部材であってもよい。
【0032】
基体17aは、50〜90μmの厚みに形成され、弾性層17bのシリコーンゴムは200〜300μmの厚みに形成されている。シリコーンゴムを用いたのは、膜厚のばらつきや当りの不均一さを吸収し、均一に記録紙12に画像を定着させるためである。
【0033】
離型層17cは、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)や、PFA(四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)や、FEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂)などのフッ素系樹脂、またはこれらの樹脂の混合物、耐熱性樹脂にこれらフッ素系樹脂を分散させたものなどが10〜30μm程度の厚みに形成されている。この離型層17cを厚くしすぎるとシリコーンゴムの持つ弾性が失われ画像に光沢ムラなどが生じる関係から、このような寸法に設定されている。
【0034】
なお、ベルト部材17は、高耐熱性で定着性に優れるものであれば、ポリイミド製に限らず、ポリアミド製やニッケル製やステンレス鋼製やゴム製などにすることもできる。
【0035】
定着ベルト16(ベルト部材17)は、記録紙12に画像を定着させるための無端形状の平形ベルトであり、ヒートローラ20とベルトローラ25とに所定の張力で架設されている。すなわち、定着ベルト16の一方はヒートローラ20に巻掛けられ、他方はベルトローラ25に巻掛けられ、両方のローラ20,25に張架されている。
【0036】
定着ベルト16は、所定の巻き付け角で、ヒートローラ20に巻き付いているため、ヒートローラ20からの熱が伝導されやすいようになっている。巻き付け角が大きい程、熱が定着ベルト16に伝わりやすくなり、定着ベルト16のすべりも減少する。定着ベルト16は、ヒートローラ20と同程度の温度になるように温度制御されている。
【0037】
再び図1に戻って説明すると、ベルトローラ25は、ローラ部26と、軸部27とからなっている。ローラ部26と軸部27とは一体に形成されていて、軸部27が駆動源としての図示しないモータにより回転駆動されることで、ローラ部26が時計方向に回転駆動されるようになっている。
【0038】
ローラ部26は、金属製の筒体に弾性層としてシリコーンゴムが被覆されたものである。このローラ部26の両端部には、ガイド溝28と、このガイド溝28に続く寄り止めリング29が設けられている(図2)。寄り止めリング29は、定着ベルト16がローラ部26から外れないようにするためのものである。
【0039】
なお、シリコーンゴム上にはPFA等のフッ素系樹脂を被覆することもできる。PFAは、フッ素ゴムやフッ素ラテックスなどと比較して耐摩耗性が高いため、ベルトローラ25に擦過痕が生じることを防止する。また、導電性タイプのPFAを用いることで、定着ベルト16の帯電量が減少し、定着ベルト16に対する記録紙12の粘着を防止することもできる。
【0040】
加圧ローラ30は、中空パイプ状の芯金31と、加熱源としてのハロゲンヒータ32とを備えている。芯金31は、ヒートローラの芯金と同様にして、アルミニウム合金や鉄などの熱伝導性の良い金属を構成材料としている。芯金31には、シリコーンゴムが被覆され、さらにその上に非粘着性の離型層としてのPFAなどのフッ素系樹脂が被覆されている。シリコーンゴム層の厚みは1mm程度に形成されている。シリコーンゴム層が厚過ぎると、定着ベルト16に対する加圧力が低下し、トナー13画像の定着性が低下するからである。
【0041】
加圧ローラ30の内側には、加熱源としてハロゲンヒータ32が配設されている。ハロゲンヒータ32は、サーミスタにより測定された加圧ローラ30の温度が、所定の温度になるように、図示しないコントローラによりオン−オフ制御されている。
【0042】
この加圧ローラ30は、図示しないばねなどの弾性体によりベルトローラ25を加圧する向きに付勢されていて、ベルトローラ25に接する位置で、ヒートローラ20寄りに配設されている。このように加圧ローラ30の位置をずらすことで、ニップ部(定着部)33の接触領域を長くすることができ、定着性を向上することができる。また、定着ベルト16が内側に押されることで、ベルトローラ25及びヒートローラ20に対する定着ベルト16の巻き付け角も大きくなり、定着ベルト16の加熱時間が短くなり、すべりも防止されるようにもなっている。殊に、ベルトローラ25とヒートローラ20との軸間距離が短い程、上記の効果が高まる。
【0043】
ベルトローラ25は、図示されていないモータ等の駆動源によって回転駆動され、ベルトローラ25の回転によって定着ベルト16が時計方向に回転する。そして、定着ベルト16が回転することにより、加圧ローラ30が反時計方向に、ヒートローラ20が時計方向にそれぞれ従動回転する。これらの回転により、ヒートローラ20の下側からガイド板14に沿って供給された記録紙12が、トナー13画像が定着ベルト16に接する向きで、ベルトローラ25と加圧ローラ30とで形成されるニップ部33を通過することにより、トナー13が熱と圧力により溶融し、記録紙12に完全な画像が定着されるようになっている。
【0044】
以下に、各請求項ごとの実施形態を説明する。
図2には、請求項1及び4に係る発明の第1の実施形態を示す。図示するように、本実施形態の定着ベルト16は、シート状の記録紙12に未定着トナー13画像を定着させるベルト部材17と、ベルト部材17の両端部に設けられた斜行防止用の寄り止め防止部材35とから構成されており、寄り止め防止部材35がベルト部材17の幅方向外側に突出していることを特徴とする。
【0045】
ベルト部材17は、無端形状の平形ベルトであり、上述したように基体17aと弾性層17bと離型層17cの3層構造を成している。弾性層17bは、回転する基体17a表面にシリコーンゴムなどのゴム材液を塗布することにより形成される。弾性層17bの層厚は、ベルト部材17に柔軟性を与えるため、200〜300μmに設定される。離型層17cは、弾性層17bが形成されたベルト部材17を180〜200℃に加熱し、弾性層17bを固化させた後、融点以上の温度でフッ素系樹脂を焼成することにより形成される。離型層17cの層厚は、ベルト部材17の柔軟性が損なれないように10〜30μmに設定されている。
【0046】
ベルト部材17の幅は、ベルトローラ25のローラ部26より長くなっていて、寄り止め防止部材35はベルトローラ25の両端部の外側に位置している。このため、ローラ部26は両側の寄り止め防止部材35の間に位置している。
【0047】
ゴム製の寄り止め防止部材35は、断面五角形状に形成されていて、先端部36が先細になっている。先端部36を先細に形成することで、ベルト部材17とベルトローラ25との回転中における接触抵抗が小さくなり、トルクむらが生じないようになっている。
【0048】
この寄り止め防止部材35は、ベルト部材17の幅方向外側に突出するように、ベルト部材17の裏面18端部に耐熱性接着剤により接着されている。一例として、寄り止め防止部材35の幅D1は7mmに設定され、ベルト部材17の端面から突出代は2mmに設定されている。
【0049】
ベルトローラ25には、寄り止め防止部材35に対するガイド溝28が形成されていて、このガイド溝28に寄り止め防止部材35が位置するようになっている。寄り止め防止部材35がガイド溝28に位置することで、定着ベルト16の正常な回転が維持されて、定着ベルト16の斜行が防止されている。
【0050】
ガイド溝28の溝深さは、寄り止め防止部材35の高さHと同等の寸法に設定され、ガイド溝28の溝幅は、寄り止め防止部材35の幅D1より幅広に形成されている。これにより、ベルト部材17は、その横ずれがある程度許容されていて、ベルト部材17がベルトローラ25の寄り止めリング29に非接触で、スムーズに回転できるようになっている。
【0051】
回転中に定着ベルト16が横ずれした場合は、一側の寄り止め防止部材35の外側面35bが寄り止めリング29に当接して外側から内側に向かって横向きの力を受けることで、定着ベルト16の横ずれが防止される。このとき、ベルト部材17の端部は、寄り止めリング29には接触しないから、ベルト部材17には損傷が生じないようになっている。
【0052】
なお、定着ベルト16が横ずれした場合に、両側の寄り止め防止部材35が、寄り止めリング29及びガイド溝28の両方に当接するようにしてもよい。すなわち、一側の寄り止め防止部材35の外側面35bが寄り止めリング29に当接して外側から内側に向かって横向きの力を受けるようにし、他側の寄り止め防止部材35の内側面35aがガイド溝28の溝壁28aに当接して内側から外側に向かって横向きの力を受けるようにして、定着ベルト16の横ずれを規制するようにしてもよい。
【0053】
この場合、寄り止め防止部材35に作用する横向きの力は、両側の寄り止め防止部材35,35に同時に作用するため、ベルト部材17には引張力と圧縮力とが働くが、引張力と圧縮力とは互いに相殺されるから、ベルト部材17には変形が生じず、寄り止め防止部材35に働くせん断力も小さくなり、ベルト部材17の損傷や寄り止め防止部材35の接着面37からの剥がれなどが防止される。
【0054】
この第1の実施形態によれば、ベルト部材17の幅方向外側に突出して設けられた寄り止め防止部材35が、ベルトローラ25の寄り止めリング29に当接することで、ベルト部材17の端部が損傷せずに、定着ベルト16の斜行が防止される。
【0055】
図3には、請求項2及び3に係る発明の第2の実施形態を示す。
本実施形態と第1の実施形態の同一構成部分については同一符号を付して説明する。本実施形態の定着ベルトは、ベルト部材45の端面48に寄り止め防止部材40が接着されたことを特徴とする。
【0056】
前述したように、ベルト部材45は3層構造を成していて、基体45aと弾性層45bと離型層45cとから構成されている。各層45a,45b,45cの端面は、面一に揃っていて、ベルト部材45の端面48を形成している。そして、ベルト部材45の端面48に寄り止め防止部材40を接着することで、寄り止め防止部材40の幅方向の位置決めが行われて、寄り止め防止部材40を含む定着ベルト44の幅寸法が一定する。
【0057】
また、本実施形態の定着ベルトは、寄り止め防止部材40にベルト部材45に対する座部42を設け、座部42の互い交差する垂直面42a及び水平面42bにベルト部材45の端部を取り付けたことを特徴とする。
【0058】
切欠き状に形成された寄り止め防止部材40の座部42は、互いに直交する垂直面42aと水平面42bとを有している。寄り止め防止部材40の垂直面42aがベルト部材45の端面48に接着され、水平面42bがベルト部材45の裏面47に接着される。すなわち、寄り止め防止部材40は2面拘束状態でベルト部材45に接着される。
【0059】
一例として、寄り止め防止部材40の幅Dは7mmに設定され、ベルト部材45の端部からの突出代は2mmに設定されている。また、座部42の段差δは、0.5mmに設定されていて、寄り止め防止部材40がベルト部材45の厚み方向外側に突出しないようになっている。
【0060】
上記構成によれば、寄り止め防止部材40には、互いに交差する垂直面42a及び水平面42bを有する座部42が設けられているから、寄り止め防止部材40の垂直面42a及び水平面42bがベルト部材45の端部に押し当てられて、寄り止め防止部材40が2面拘束状態で取り付けられる。このため、ベルト部材45に対する寄り止め防止部材40の取り付け強度が向上して、寄り止め防止部材40の剥がれなどが防止される。
【0061】
なお、前記の実施形態から把握できる請求項記載以外の技術思想について、以下にその効果とともに記載する。
両側の寄り止め防止部材40,40が、ベルトローラ25の両側に設けられたガイド溝28と寄り止めリング29とにより同時に拘束されることを特徴する。このようにすれば、ベルト部材45の引張力と圧縮力とが相殺されて、ベルト部材45の変形が防止され、片側の寄り止め防止部材40に働くせん断力も小さくなり、ベルト部材45の損傷や寄り止め防止部材40の接着面43からの剥がれなどが防止される。
【0062】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1記載の発明によれば、寄り止め防止部材がベルト部材の幅方向外側に突出して設けられているから、ベルト部材をベルトローラの端部に直接に接触させずに、ベルト部材の斜行を防止することができる。
従って、定着ベルトの損傷が防止され、定着ベルトを長期間使用することができ、画像安定性と記録紙の搬送性を向上することができる。
【0063】
また、請求項2記載の発明によれば、ベルト部材の端面に寄り止め防止部材を接着することで、寄り止め防止部材の幅方向の位置決めが行われて、寄り止め防止部材を含む定着ベルトの幅寸法が一定する。従って、請求項1記載の効果に加えて、寄り止め防止部材の接着作業性が向上し、定着ベルトの製造が簡易化する。
【0064】
また、請求項3記載の発明によれば、寄り止め防止部材には、互いに交差する2つの面が設けられているから、寄り止め防止部材は、これらの面をベルト部材の端部に押し当てて、2面拘束状態で取り付けられる。従って、ベルト部材に対する寄り止め防止部材の取り付け強度が向上して、寄り止め防止部材の剥がれなどが防止される。
【0065】
また、請求項4記載の発明によれば、トナー画像が形成されたシート状の記録媒体は、ベルトローラにより回転駆動される定着ベルトと加圧ローラとの間に通され、トナーが加熱・加圧されて記録媒体上に画像が定着する。そして、寄り止め防止部材がベルト部材の幅方向外側に突出して設けられているから、ベルト部材の斜行が防止されるとともに、ベルト部材の端部が保護されてその損傷が防止される。従って、請求項1記載の効果と同等の効果を奏し、定着ベルトを長期間使用することができ、画像安定性と記録紙の搬送性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るベルト定着装置の概略構成図である。
【図2】図1に示す定着ベルトの第1の実施形態を示す図である。
【図3】図1に示す定着ベルトの第2の実施形態を示す図である。
【図4】従来のベルト定着装置の一例を示す図である。
【図5】従来のベルト定着装置の他の一例を示す図である。
【符号の説明】
10       ベルト定着装置
12       記録紙(記録媒体)
16,44    定着ベルト
17,45    ベルト部材
25       ベルトローラ
30       加圧ローラ
35,40    寄り止め防止部材
42       座部

Claims (4)

  1. シート状の記録媒体に未定着トナー画像を定着させるベルト部材と、該ベルト部材の両端部に設けられた寄り止め防止部材とを備え、駆動用のベルトローラに巻き付いて、該ベルトローラとともに回転する定着ベルトであって、
    前記寄り止め防止部材が、前記ベルト部材の幅方向外側に突出して設けられたことを特徴とする定着ベルト。
  2. 前記寄り止め防止部材が、前記ベルト部材の端面に接着されたことを特徴とする請求項1記載の定着ベルト。
  3. 前記寄り止め防止部材に前記ベルト部材に対する座部が設けられ、該座部の互い交差する面に該ベルト部材の端部が取り付けられたことを特徴とする請求項1又は2記載の定着ベルト。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の定着ベルトと、該定着ベルトを駆動させるベルトローラと、該ベルトローラとの間で該定着ベルトを挟圧する加圧ローラとを備え、トナー画像が形成されたシート状の記録媒体を該定着ベルトと該加圧ローラとの間に通すことにより、該トナー画像を該記録媒体に定着させることを特徴とするベルト定着装置。
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