JP2004109518A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】帯電印加電圧、現像バイアスを制御する電源回路のコストを抑え、かつ感光体の経時疲労による帯電時の電位変動が発生してもキャリアが感光体に付着しないようにすることが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】感光体3に対向して配置したトナー濃度センサ15により、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を収容した現像器5中のトナー濃度を検出してトナー濃度制御を行う画像形成装置において、トナー濃度センサ15による非画像形成時の感光体上の反射光量検出値に基づいて画像形成プロセス終了後、露光手段4により感光体表面を全面露光させ、かつ現像バイアス印加電圧を感光体3の全面露光時の電位と概同一にして感光体3を一回転以上駆動させる制御を行う制御手段12を備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】感光体3に対向して配置したトナー濃度センサ15により、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を収容した現像器5中のトナー濃度を検出してトナー濃度制御を行う画像形成装置において、トナー濃度センサ15による非画像形成時の感光体上の反射光量検出値に基づいて画像形成プロセス終了後、露光手段4により感光体表面を全面露光させ、かつ現像バイアス印加電圧を感光体3の全面露光時の電位と概同一にして感光体3を一回転以上駆動させる制御を行う制御手段12を備えた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、本発明は複写機、レーザープリンタ等の電子写真プロセスを有する画像形成装置に関し、特に二成分現像剤を用いる反転現像方式の画像形成装置において、感光体の表面電位と現像スリーブに印加される現像バイアス電圧の両方の制御技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の二成分現像剤を使用する画像形成装置では、感光体の帯電→露光→現像→転写→クリーニングの各プロセス終了後、感光体上の表面電位が概0Vとなるように可視光LED等の手段により除電を行い次の画像形成プロセスに備えている。通常、画像形成終了時には、帯電印加電圧をオフし、現像ローラへのバイアス電圧をオフした後、感光体の一回転以上にわたり除電を行っている。
【0003】
反転現像方式(ネガ−ポジ現像)プロセスで二成分現像剤を用いる場合、感光体上の画像部電位(VL)と、現像ローラ上に印加される現像バイアス電圧(VB)の電位差(以下現像ポテンシャルと呼ぶ)による静電力が、キャリアとトナーが付着している静電力よりも大きくなったときにトナーがキャリアから離れ感光体上に付着(=現像)する。現像ローラ上のキャリアも感光体上の電位と現像バイアス電圧の電位差による静電力により、感光体上に付着しようとする静電力が働くが、現像ローラの磁力により現像ローラ上に留まる様に感光体上表面電位と現像バイアス電圧を制御している。
【0004】
正常な状態ではキャリアが感光体上に付着しようとする静電力は非画像部表面電位(VD)部で最大となるが、この力よりも大きな磁力を現像ローラに付加することによりキャリアが感光体に付着しないよう設計している。
【0005】
ところで、例えば除電器が故障し画像形成プロセス終了後の感光体除電に不具合が生じた場合、画像形成プロセス終了後帯電器がオフであっても感光体上表面電位は、前回の画像形成の履歴により0Vとならず不安定な電位(=残留電位:VR)となってしまう。この状態で現像バイアス電圧をオフすると、残留電位(VR)と現像ローラの電位差が大きくなりキャリアと感光体の間に働く静電力が、現像ローラとキャリアの間に働く磁力を越えてしまうため、キャリアが感光体上に付着してしまい感光体表面、転写部及びクリーニング部等に大きなダメージを与えてしまう場合があった。
【0006】
例えば本出願人のレーザープリンタでは感光体を除電器により概0Vにした後、帯電器により帯電電位(V0)を−900Vに帯電し、現像バイアス電圧(VB)を−700Vに制御している。露光時のMinの画像部電位(VL min)は約−100Vであり最大の現像ポテンシャルは約600Vに制御している。この時、非画像部電位(VD)は帯電電位(V0)とほぼ同一となる。
【0007】
この装置においては、キャリアが感光体に付着するポテンシャル(感光体表面電位と現像バイアス電圧の電位差)は約400V以上となったときであるが、VDとVBの間は約200Vのポテンシャルであり、正常な状態ではキャリアが感光体に付着することはない。画像形成終了時には感光体は駆動したまま露光装置の露光が終了しその後、帯電器のオフ、続いて現像バイアス電圧のオフが行われた後、感光体の駆動を停止するが、除電器により露光が終了しても感光体の表面電位は概0Vとなっており、現像バイアス電圧との電位差はほぼ同一となりキャリア付着ポテンシャル以下であるため、キャリアが感光体に付着することはない。
【0008】
しかしながら、除電器の故障等が発生した場合、画像形成終了後の感光体は除電されないため、帯電器がオフであるにもかかわらず現像位置で前の画像形成プロセスの影響による電位を保持してしまう。この時現像バイアス電圧は0Vであるため、感光体の表面電位が−400V以上であるとキャリア付着ポテンシャルを越えてしまい、キャリアが感光体に付着し感光体及びクリーニング装置等にダメージを与えてしまうことがあった。
【0009】
キャリア付着を防ぐ技術として、感光体の回転開始時及び回転停止時に感光体の表面電位と現像バイアス電圧との現像ポテンシャルをキャリア付着発生限界最大電圧とトナー付着量最小電位差の範囲内で段階的に制御しキャリア付着を防止する技術がある(特許文献1参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開平7−253693号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
この装置では帯電印加電圧及び現像バイアス印加電圧に非常に細かい制御が必要であり、電圧を印加する電源回路のコストがアップしてしまう。また感光体の継続使用による疲労により、帯電時の感光体表面電位が変動し現像バイアス電圧との電位差が狙いの範囲内から外れてしまう場合がある。
【0012】
本発明は、帯電印加電圧、現像バイアスを制御する電源回路のコストを抑え、かつ感光体の経時疲労による帯電時の電位変動が発生してもキャリアが感光体に付着しないようにすることが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、感光体に対向して配置したトナー濃度センサにより、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を収容した現像器中のトナー濃度を検出してトナー濃度制御を行う画像形成装置において、トナー濃度センサによる非画像形成時の感光体上の反射光量検出値に基づいて画像形成プロセス終了後、露光手段により感光体表面を全面露光させ、かつ現像バイアス印加電圧を感光体の全面露光時の電位と概同一にして感光体を一回転以上駆動させる制御を行う制御手段を備えた画像形成装置を最も主要な特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、制御手段による上記の制御は、トナー濃度センサの出力値がキャリア付着未検出となるまで継続される画像形成装置を主要な特徴とする。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、露光手段にレーザー光源を用い、制御手段は、レーザー光の光量あるいはレーザー光の点灯時間を可変する画像形成装置を主要な特徴とする。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、露光手段に発光ダイオード光源を用いる画像形成装置を主要な特徴とする。
【0017】
本発明では、感光体のキャリア付着を検出した場合、画像形成終了後の感光体を一回転以上露光手段により全面露光させ、感光体全周に渡り一定の表面電位に制御する(VR≒VL)とともに、現像バイアス印加電圧を感光体全面露光時と概同一(VB≒VL)となるように制御することにより、感光体上残留電位と現像ローラ上の電位差を小さくし(VR≒VB≒VL)キャリアが感光体側に働く静電力を小さくすることで、帯電印加電圧、現像バイアスを制御する電源回路(帯電電源、現像バイアス電源)のコストを抑え、かつ感光体の経時疲労による帯電時の電位変動が発生してもキャリアが感光体に付着しないようにする。
【0018】
さらに、この制御を常時行った場合、画像形成終了毎に露光手段の全点灯が必要となり、露光手段の負荷が増加しその寿命に影響するとともに、不要なエネルギーを消費してしまうため、キャリア付着の有無の検出により上述の制御のオン/オフを切り替えることで露光手段の負荷を軽減し、不要なエネルギー消費を防ぐ。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。以下、その構成を動作と併せて説明する。帯電電源1を介し帯電器2により一様に帯電された感光体3は、画像信号に応じて露光手段4により静電潜像を形成する。
【0020】
続いて現像器5の現像スリーブ上に搬送されたトナーとキャリアからなる現像剤により静電潜像にトナーが付着し、静電潜像は可視像化される。即ち現像スリーブには現像バイアス電源6により現像バイアス電圧が印加されており、感光体3の表面電位(VL)と現像バイアス電圧(VB)の電位差(=現像ポテンシャル)に応じて、トナーが現像スリーブ上から感光体3上へ移動し現像される。
【0021】
そしてこの可視像を感光体3の下方に搬送した転写紙に、転写電源7を介した転写器8により転写し、その後転写紙をそのまま不図示の定着装置へ搬送しそこで画像を定着して不図示の排紙部へと排出する。他方、画像転写後の感光体3の表面には一部未転写トナーが残留するため、クリーニング器9により残留トナーを除去し、その後次の画像形成プロセスに備え感光体3上の表面電位を概0Vになるように除電器10にて除電を行う。
【0022】
帯電電源1、露光手段4、現像バイアス電源6及び転写電源7はI/O装置11を介してCPU12に接続し各々の動作の制御を行う。CPU12にはROM13及びRAM14を接続し、画像形成に関わる様々な制御プログラムを記憶させておく。
【0023】
また、感光体3に対向してトナー濃度センサ15を配置し、通常は感光体3上に一定の現像ポテンシャルを与えた時のトナー付着量と、何も付着させない時の感光体3の反射光量の比により、現像器5内のトナー濃度を検出し、CPU12によりトナー濃度を制御する。さらにこのトナー濃度センサ15をを用いてキャリア付着の有無を以下のようにして検出する。
【0024】
通常、画像形成プロセス終了後の感光体3上は、除電器10にて除電され表面電位は概0Vとなり、かつ現像スリーブに印加される現像バイアス電圧も0Vであるため、キャリアは感光体3に付着しない。除電器10に異常があり感光体表面電位が低下せず、キャリア付着ポテンシャル以上となってしまった場合には、キャリアが感光体3に付着する。
【0025】
すると感光体3の反射光量は、何も付着していない時よりも低下することにより、トナー濃度センサ15からの出力が変動しキャリアが感光体3に付着したことが検出される。図2はトナー濃度特性を示す図、図3はキャリア付着の有無を示す図である。
【0026】
請求項1の発明では、画像形成プロセス終了後のトナー濃度センサ15の出力値によりキャリアが感光体3に付着したことを検知すると以下の制御を実行する。画像形成終了後、帯電印加電圧をオフし、感光体3の駆動手段停止まで露光手段4をオンのままとする。その際、例えば露光手段4の光量は感光体3の表面電位を最も低下させる光量(VL minとなる光量)とする。
【0027】
同時に現像バイアス電圧は、感光体3が露光手段4により低下させられた表面電位と概同一となるよう(VB≒VL min)に印加する(例えば本出願人のレーザープリンタの一例においては、露光時のminの表面電位は−100Vであるため、現像バイアス電圧も−100Vに印加する)。
【0028】
これにより、除電器10が故障した場合であっても、画像プロセス終了後の感光体の表面電位と現像バイアス電圧の電位差は概0Vとなりキャリアが感光体3に付着することはない。尚、現像バイアス電圧は露光手段4の光量に応じて低下させられる感光体表面電位をあらかじめ測定しておき、その電圧となるように制御を行っても良い。
【0029】
この制御を感光体3の一回転以上行った後に画像形成装置の駆動を停止することにより、感光体3の表面電位は全周にわたり一定となり次の画像形成プロセスに備える。通常の画像形成装置におけるタイミングチャートを図4に示し、本発明におけるタイミングチャートを図5に示す。
【0030】
請求項2の発明においては、画像形成プロセス終了後のトナー濃度センサ15の出力値によりキャリアが感光体3に付着したことを検知した後、トナー濃度センサ15の出力値がキャリア付着未検出となるまで請求項1の発明の動作を継続する。また、画像形成プロセス終了後のトナー濃度センサ15の出力値がキャリア付着未検出となった場合に請求項1の発明の動作を停止する。
【0031】
請求項3の発明においては、請求項1、2の発明の露光手段4にレーザー光を用い、露光手段4の光量の制御を、レーザーパワーあるいはレーザー光の点灯時間を可変させることにより行って感光体3上の表面電位を制御する。レーザー光の光量と感光体3の表面電位低下量は直線比例を示すため、レーザー光の光量に応じて現像バイアス電圧を可変しても良い。
【0032】
請求項4の発明においては、請求項1、2の発明の露光手段4に発光ダイオード光源を用い、光源をオンすることにより感光体3上の表面電位を制御する。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、除電器が故障し作像プロセス終了後の感光体表面電位が不安定な電位となった場合においても、露光を行うことにより、感光体表面電位を一定にし現像バイアス電圧との電位差をキャリア付着ポテンシャル以下にすることが可能となる。この結果、キャリア付着が発生せず感光体表面、転写部及びクリーニング部のダメージを防止することができる。
【0034】
また、請求項2の発明では、その制御のオン/オフを行うことにより除電器に異常が無い場合には露光手段の無駄な点灯を防止でき、露光手段の負荷を低減しかつ省エネルギーにも配慮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。
【図2】トナー濃度特性を示す図である。
【図3】キャリア付着の有無を示す図である。
【図4】通常作像処理のタイミング図である。
【図5】本発明の作像処理のタイミング図である。
【符号の説明】
3 感光体
4 露光手段
5 現像器
12 CPU(制御手段)
15 トナー濃度センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、本発明は複写機、レーザープリンタ等の電子写真プロセスを有する画像形成装置に関し、特に二成分現像剤を用いる反転現像方式の画像形成装置において、感光体の表面電位と現像スリーブに印加される現像バイアス電圧の両方の制御技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の二成分現像剤を使用する画像形成装置では、感光体の帯電→露光→現像→転写→クリーニングの各プロセス終了後、感光体上の表面電位が概0Vとなるように可視光LED等の手段により除電を行い次の画像形成プロセスに備えている。通常、画像形成終了時には、帯電印加電圧をオフし、現像ローラへのバイアス電圧をオフした後、感光体の一回転以上にわたり除電を行っている。
【0003】
反転現像方式(ネガ−ポジ現像)プロセスで二成分現像剤を用いる場合、感光体上の画像部電位(VL)と、現像ローラ上に印加される現像バイアス電圧(VB)の電位差(以下現像ポテンシャルと呼ぶ)による静電力が、キャリアとトナーが付着している静電力よりも大きくなったときにトナーがキャリアから離れ感光体上に付着(=現像)する。現像ローラ上のキャリアも感光体上の電位と現像バイアス電圧の電位差による静電力により、感光体上に付着しようとする静電力が働くが、現像ローラの磁力により現像ローラ上に留まる様に感光体上表面電位と現像バイアス電圧を制御している。
【0004】
正常な状態ではキャリアが感光体上に付着しようとする静電力は非画像部表面電位(VD)部で最大となるが、この力よりも大きな磁力を現像ローラに付加することによりキャリアが感光体に付着しないよう設計している。
【0005】
ところで、例えば除電器が故障し画像形成プロセス終了後の感光体除電に不具合が生じた場合、画像形成プロセス終了後帯電器がオフであっても感光体上表面電位は、前回の画像形成の履歴により0Vとならず不安定な電位(=残留電位:VR)となってしまう。この状態で現像バイアス電圧をオフすると、残留電位(VR)と現像ローラの電位差が大きくなりキャリアと感光体の間に働く静電力が、現像ローラとキャリアの間に働く磁力を越えてしまうため、キャリアが感光体上に付着してしまい感光体表面、転写部及びクリーニング部等に大きなダメージを与えてしまう場合があった。
【0006】
例えば本出願人のレーザープリンタでは感光体を除電器により概0Vにした後、帯電器により帯電電位(V0)を−900Vに帯電し、現像バイアス電圧(VB)を−700Vに制御している。露光時のMinの画像部電位(VL min)は約−100Vであり最大の現像ポテンシャルは約600Vに制御している。この時、非画像部電位(VD)は帯電電位(V0)とほぼ同一となる。
【0007】
この装置においては、キャリアが感光体に付着するポテンシャル(感光体表面電位と現像バイアス電圧の電位差)は約400V以上となったときであるが、VDとVBの間は約200Vのポテンシャルであり、正常な状態ではキャリアが感光体に付着することはない。画像形成終了時には感光体は駆動したまま露光装置の露光が終了しその後、帯電器のオフ、続いて現像バイアス電圧のオフが行われた後、感光体の駆動を停止するが、除電器により露光が終了しても感光体の表面電位は概0Vとなっており、現像バイアス電圧との電位差はほぼ同一となりキャリア付着ポテンシャル以下であるため、キャリアが感光体に付着することはない。
【0008】
しかしながら、除電器の故障等が発生した場合、画像形成終了後の感光体は除電されないため、帯電器がオフであるにもかかわらず現像位置で前の画像形成プロセスの影響による電位を保持してしまう。この時現像バイアス電圧は0Vであるため、感光体の表面電位が−400V以上であるとキャリア付着ポテンシャルを越えてしまい、キャリアが感光体に付着し感光体及びクリーニング装置等にダメージを与えてしまうことがあった。
【0009】
キャリア付着を防ぐ技術として、感光体の回転開始時及び回転停止時に感光体の表面電位と現像バイアス電圧との現像ポテンシャルをキャリア付着発生限界最大電圧とトナー付着量最小電位差の範囲内で段階的に制御しキャリア付着を防止する技術がある(特許文献1参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開平7−253693号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
この装置では帯電印加電圧及び現像バイアス印加電圧に非常に細かい制御が必要であり、電圧を印加する電源回路のコストがアップしてしまう。また感光体の継続使用による疲労により、帯電時の感光体表面電位が変動し現像バイアス電圧との電位差が狙いの範囲内から外れてしまう場合がある。
【0012】
本発明は、帯電印加電圧、現像バイアスを制御する電源回路のコストを抑え、かつ感光体の経時疲労による帯電時の電位変動が発生してもキャリアが感光体に付着しないようにすることが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、感光体に対向して配置したトナー濃度センサにより、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を収容した現像器中のトナー濃度を検出してトナー濃度制御を行う画像形成装置において、トナー濃度センサによる非画像形成時の感光体上の反射光量検出値に基づいて画像形成プロセス終了後、露光手段により感光体表面を全面露光させ、かつ現像バイアス印加電圧を感光体の全面露光時の電位と概同一にして感光体を一回転以上駆動させる制御を行う制御手段を備えた画像形成装置を最も主要な特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、制御手段による上記の制御は、トナー濃度センサの出力値がキャリア付着未検出となるまで継続される画像形成装置を主要な特徴とする。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、露光手段にレーザー光源を用い、制御手段は、レーザー光の光量あるいはレーザー光の点灯時間を可変する画像形成装置を主要な特徴とする。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、露光手段に発光ダイオード光源を用いる画像形成装置を主要な特徴とする。
【0017】
本発明では、感光体のキャリア付着を検出した場合、画像形成終了後の感光体を一回転以上露光手段により全面露光させ、感光体全周に渡り一定の表面電位に制御する(VR≒VL)とともに、現像バイアス印加電圧を感光体全面露光時と概同一(VB≒VL)となるように制御することにより、感光体上残留電位と現像ローラ上の電位差を小さくし(VR≒VB≒VL)キャリアが感光体側に働く静電力を小さくすることで、帯電印加電圧、現像バイアスを制御する電源回路(帯電電源、現像バイアス電源)のコストを抑え、かつ感光体の経時疲労による帯電時の電位変動が発生してもキャリアが感光体に付着しないようにする。
【0018】
さらに、この制御を常時行った場合、画像形成終了毎に露光手段の全点灯が必要となり、露光手段の負荷が増加しその寿命に影響するとともに、不要なエネルギーを消費してしまうため、キャリア付着の有無の検出により上述の制御のオン/オフを切り替えることで露光手段の負荷を軽減し、不要なエネルギー消費を防ぐ。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。以下、その構成を動作と併せて説明する。帯電電源1を介し帯電器2により一様に帯電された感光体3は、画像信号に応じて露光手段4により静電潜像を形成する。
【0020】
続いて現像器5の現像スリーブ上に搬送されたトナーとキャリアからなる現像剤により静電潜像にトナーが付着し、静電潜像は可視像化される。即ち現像スリーブには現像バイアス電源6により現像バイアス電圧が印加されており、感光体3の表面電位(VL)と現像バイアス電圧(VB)の電位差(=現像ポテンシャル)に応じて、トナーが現像スリーブ上から感光体3上へ移動し現像される。
【0021】
そしてこの可視像を感光体3の下方に搬送した転写紙に、転写電源7を介した転写器8により転写し、その後転写紙をそのまま不図示の定着装置へ搬送しそこで画像を定着して不図示の排紙部へと排出する。他方、画像転写後の感光体3の表面には一部未転写トナーが残留するため、クリーニング器9により残留トナーを除去し、その後次の画像形成プロセスに備え感光体3上の表面電位を概0Vになるように除電器10にて除電を行う。
【0022】
帯電電源1、露光手段4、現像バイアス電源6及び転写電源7はI/O装置11を介してCPU12に接続し各々の動作の制御を行う。CPU12にはROM13及びRAM14を接続し、画像形成に関わる様々な制御プログラムを記憶させておく。
【0023】
また、感光体3に対向してトナー濃度センサ15を配置し、通常は感光体3上に一定の現像ポテンシャルを与えた時のトナー付着量と、何も付着させない時の感光体3の反射光量の比により、現像器5内のトナー濃度を検出し、CPU12によりトナー濃度を制御する。さらにこのトナー濃度センサ15をを用いてキャリア付着の有無を以下のようにして検出する。
【0024】
通常、画像形成プロセス終了後の感光体3上は、除電器10にて除電され表面電位は概0Vとなり、かつ現像スリーブに印加される現像バイアス電圧も0Vであるため、キャリアは感光体3に付着しない。除電器10に異常があり感光体表面電位が低下せず、キャリア付着ポテンシャル以上となってしまった場合には、キャリアが感光体3に付着する。
【0025】
すると感光体3の反射光量は、何も付着していない時よりも低下することにより、トナー濃度センサ15からの出力が変動しキャリアが感光体3に付着したことが検出される。図2はトナー濃度特性を示す図、図3はキャリア付着の有無を示す図である。
【0026】
請求項1の発明では、画像形成プロセス終了後のトナー濃度センサ15の出力値によりキャリアが感光体3に付着したことを検知すると以下の制御を実行する。画像形成終了後、帯電印加電圧をオフし、感光体3の駆動手段停止まで露光手段4をオンのままとする。その際、例えば露光手段4の光量は感光体3の表面電位を最も低下させる光量(VL minとなる光量)とする。
【0027】
同時に現像バイアス電圧は、感光体3が露光手段4により低下させられた表面電位と概同一となるよう(VB≒VL min)に印加する(例えば本出願人のレーザープリンタの一例においては、露光時のminの表面電位は−100Vであるため、現像バイアス電圧も−100Vに印加する)。
【0028】
これにより、除電器10が故障した場合であっても、画像プロセス終了後の感光体の表面電位と現像バイアス電圧の電位差は概0Vとなりキャリアが感光体3に付着することはない。尚、現像バイアス電圧は露光手段4の光量に応じて低下させられる感光体表面電位をあらかじめ測定しておき、その電圧となるように制御を行っても良い。
【0029】
この制御を感光体3の一回転以上行った後に画像形成装置の駆動を停止することにより、感光体3の表面電位は全周にわたり一定となり次の画像形成プロセスに備える。通常の画像形成装置におけるタイミングチャートを図4に示し、本発明におけるタイミングチャートを図5に示す。
【0030】
請求項2の発明においては、画像形成プロセス終了後のトナー濃度センサ15の出力値によりキャリアが感光体3に付着したことを検知した後、トナー濃度センサ15の出力値がキャリア付着未検出となるまで請求項1の発明の動作を継続する。また、画像形成プロセス終了後のトナー濃度センサ15の出力値がキャリア付着未検出となった場合に請求項1の発明の動作を停止する。
【0031】
請求項3の発明においては、請求項1、2の発明の露光手段4にレーザー光を用い、露光手段4の光量の制御を、レーザーパワーあるいはレーザー光の点灯時間を可変させることにより行って感光体3上の表面電位を制御する。レーザー光の光量と感光体3の表面電位低下量は直線比例を示すため、レーザー光の光量に応じて現像バイアス電圧を可変しても良い。
【0032】
請求項4の発明においては、請求項1、2の発明の露光手段4に発光ダイオード光源を用い、光源をオンすることにより感光体3上の表面電位を制御する。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、除電器が故障し作像プロセス終了後の感光体表面電位が不安定な電位となった場合においても、露光を行うことにより、感光体表面電位を一定にし現像バイアス電圧との電位差をキャリア付着ポテンシャル以下にすることが可能となる。この結果、キャリア付着が発生せず感光体表面、転写部及びクリーニング部のダメージを防止することができる。
【0034】
また、請求項2の発明では、その制御のオン/オフを行うことにより除電器に異常が無い場合には露光手段の無駄な点灯を防止でき、露光手段の負荷を低減しかつ省エネルギーにも配慮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。
【図2】トナー濃度特性を示す図である。
【図3】キャリア付着の有無を示す図である。
【図4】通常作像処理のタイミング図である。
【図5】本発明の作像処理のタイミング図である。
【符号の説明】
3 感光体
4 露光手段
5 現像器
12 CPU(制御手段)
15 トナー濃度センサ
Claims (4)
- 感光体に対向して配置したトナー濃度センサにより、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を収容した現像器中のトナー濃度を検出してトナー濃度制御を行う画像形成装置において、トナー濃度センサによる非画像形成時の感光体上の反射光量検出値に基づいて画像形成プロセス終了後、露光手段により感光体表面を全面露光させ、かつ現像バイアス印加電圧を感光体の全面露光時の電位と概同一にして感光体を一回転以上駆動させる制御を行う制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1記載の画像形成装置において、制御手段による上記の制御は、トナー濃度センサの出力値がキャリア付着未検出となるまで継続されることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1記載の画像形成装置において、露光手段にレーザー光源を用い、制御手段は、レーザー光の光量あるいはレーザー光の点灯時間を可変することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1記載の画像形成装置において、露光手段に発光ダイオード光源を用いることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002272303A JP2004109518A (ja) | 2002-09-18 | 2002-09-18 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004109518A true JP2004109518A (ja) | 2004-04-08 |
Family
ID=32269353
Family Applications (1)
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JP2002272303A Pending JP2004109518A (ja) | 2002-09-18 | 2002-09-18 | 画像形成装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004109518A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013238689A (ja) * | 2012-05-14 | 2013-11-28 | Konica Minolta Inc | 画像形成装置 |
JP2015219303A (ja) * | 2014-05-15 | 2015-12-07 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像形成装置 |
-
2002
- 2002-09-18 JP JP2002272303A patent/JP2004109518A/ja active Pending
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