JP2004108646A - 設備機器監視装置、設備機器監視システムおよび設備機器監視方法 - Google Patents
設備機器監視装置、設備機器監視システムおよび設備機器監視方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】設備機器使用者の安心感を確保することのできる設備機器監視装置、設備機器監視システムおよび設備機器監視方法を提供することを課題とする。
【解決手段】コントローラ20は、監視部21と、第1出力部23と、第1通信部22とを備えている。監視部21は、店舗2内に設置される設備機器50の監視情報を取得する。第1出力部23は、監視情報がローカル監視条件221bを満たす場合に、店舗2内において通報を行う。第1通信部22は、監視情報がローカル監視条件221bよりも緩く設定されているリモート監視条件221aを満たす場合に、店舗2外に設置される監視センター3に通報を行う。
ここで、ローカル監視条件221bおよびリモート監視条件221aとは、例えば、所定の温度条件やその温度条件を満たす時間の時間条件などであり、監視情報に基づいて設備機器50の異常などを判断する際の条件である。
【選択図】 図1
【解決手段】コントローラ20は、監視部21と、第1出力部23と、第1通信部22とを備えている。監視部21は、店舗2内に設置される設備機器50の監視情報を取得する。第1出力部23は、監視情報がローカル監視条件221bを満たす場合に、店舗2内において通報を行う。第1通信部22は、監視情報がローカル監視条件221bよりも緩く設定されているリモート監視条件221aを満たす場合に、店舗2外に設置される監視センター3に通報を行う。
ここで、ローカル監視条件221bおよびリモート監視条件221aとは、例えば、所定の温度条件やその温度条件を満たす時間の時間条件などであり、監視情報に基づいて設備機器50の異常などを判断する際の条件である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、設備機器監視装置、設備機器監視システムおよび設備機器監視方法、特に、建造物内に設置される設備機器を建造物内および遠隔にて監視可能とさせる設備機器監視装置、設備機器監視システムおよび設備機器監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビルなどの建造物に設置された空調設備、冷凍・冷蔵設備あるいはその他の設備機器などを監視および制御する監視制御装置が知られている。この監視制御装置は、前記建造物内に設置され、前記建造物に敷設されたネットワークを介して、設備機器の監視情報の取得や設備機器の動作制御などを行っている。また、監視制御装置は、公衆回線や専用回線などの通信網を介して、設備機器の監視情報を建造物外に設置される遠隔監視装置に通知する。このようなシステムの従来例としては、特許文献1に開示されている空気調和装置の遠隔制御システムが知られている。
【0003】
一般的に、遠隔監視装置は、監視制御装置の提供者などにより運営される監視センターなどに設置される。監視センターでは、遠隔監視装置が受信したデータの管理を行う。また、建造物内の設備機器が異常状態にあると監視制御装置が判断した場合には、監視制御装置は遠隔監視装置に通報を行う。監視センターでは、常駐するオペレータが受け取った通報に基づいて対応を行う。例えば、監視センターのオペレータは、異常を通報した設備機器の管理者などに連絡を取り、必要に応じてサービスエンジニアを派遣し、設備機器の修理にあたらせる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−208405号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一方、このような対応に際しては、設備機器に異常が発生してから所定の時間以内にサービスエンジニアを派遣するという契約が結ばれることがある。また、サービスエンジニアによる素早い対応を取り、設備機器の使用者等(以下、設備機器使用者という)の安心感を確保することが重要となる。特に、冷蔵・冷凍装置を含む設備機器の監視においては、冷蔵・冷凍装置が保存する商品のダメージを少なくするため、少しでも短い時間で対応を取り、設備機器使用者の安心感を確保することが重要となる。
【0006】
そこで、本発明では、設備機器使用者の安心感を確保することのできる設備機器監視装置、設備機器監視システムおよび設備機器監視方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1にかかる設備機器監視装置は、監視手段と、ローカル通報手段と、リモート通報手段とを備えている。監視手段は、建造物内に設置される設備機器の監視情報を取得する。ローカル通報手段は、監視情報がローカル監視条件を満たす場合に、建造物内において通報を行う。リモート通報手段は、監視情報がローカル監視条件よりも緩く設定されているリモート監視条件を満たす場合に、建造物外に設置される監視センターに通報を行う。
【0008】
ここで、設備機器とは、例えば、店舗、オフィスビル、工場、学校、病院などの建造物内に設置される冷蔵・冷凍装置、空気調和装置、照明装置、その他の設備機器などである。ローカル監視条件およびリモート監視条件とは、例えば、所定の温度条件やその温度条件を満たす時間の時間条件などであり、監視情報に基づいて設備機器の異常などを判断する際の条件である。
【0009】
監視手段は、設備機器の監視情報を取得する。リモート監視条件は、ローカル監視条件よりも緩く設定されている。そのため、監視情報は、ローカル監視条件を満足させる前にリモート監視条件を満足させる。すなわち、リモート通報手段は、ローカル通報手段よりも前に通報を行うこととなる。
この設備機器監視装置により、設備機器の異常などの情報は、建造物内に通報されるよりも前に建造物外の監視センターに通報されることとなる。例えば、監視センターでは、通報を受けると設備機器の異常などに対応するサービスエンジニアを待機させておく。さらに、異常が継続するようであれば、設備機器使用者に連絡を取って状況を確認し、待機したサービスエンジニアを即座に派遣することが可能となる。設備機器使用者に異常が通知される前に監視センターから積極的に対応をとることができ、設備機器使用者の安心感を確保することが可能となる。
【0010】
請求項2にかかる設備機器監視装置は、請求項1に記載の設備機器監視装置であって、設備機器は、温度調節対象物の温度調節を行う冷媒使用機器である。また、ローカル監視条件とリモート監視条件とは、温度調節対象物の温度に関する温度条件と温度条件を満たす時間に関する時間条件とを含む。さらに、リモート監視条件の時間条件であるリモート時間条件は、ローカル監視条件の時間条件であるローカル時間条件よりも短く設定されている。
【0011】
ここで、冷媒使用機器とは、例えば、冷蔵・冷蔵ショーケースなどの冷蔵・冷凍装置、空気調和装置などである。また、ローカル監視条件とリモート監視条件とは、例えば、冷蔵・冷凍装置の庫内の温度条件あるいは空気調和装置の室内機が空気調和する室内の温度条件などと、その温度条件を満足させる時間に関する時間条件とを含む。
【0012】
この設備機器監視装置において、監視手段は、冷媒使用機器の監視情報を取得する。リモート時間条件は、ローカル時間条件よりも短く設定されている。そのため、監視情報は、ローカル監視条件を満足させる前にリモート監視条件を満足させる。すなわち、リモート通報手段は、ローカル通報手段よりも前に通報を行うこととなる。
【0013】
請求項3にかかる設備機器監視装置は、請求項2に記載の設備機器監視装置であって、ローカル時間条件とリモート時間条件との差分時間とローカル時間条件とを設定させる設定手段をさらに備える。また、リモート時間条件は、差分時間とローカル時間条件との設定に基づいて自動的に設定される。
この設備機器監視装置により、ローカル時間条件と差分時間とが設定されると、リモート時間条件が自動的に設定される。これにより、例えば、ローカル時間条件が設備機器使用者により変更された場合でも、リモート通報手段は、差分時間を確保して監視センターに通報を行うことができ、設備機器の異常に対応する体制を整えることが可能となる。
【0014】
請求項4にかかる設備機器監視システムは、請求項1から3のいずれかに記載の設備機器監視装置と、監視センターにより管理され、リモート通報手段による通報を受信するリモート監視装置とを備えている。
この設備機器監視システムにより、設備機器の異常などの情報は、建造物内に通報されるよりも前に監視センターにより管理されるリモート監視装置に通報されることとなる。例えば、監視センターでは、通報を受けると設備機器の異常などに対応するサービスエンジニアを待機させておく。さらに、異常が継続するようであれば、設備機器使用者に連絡を取って状況を確認し、待機したサービスエンジニアを即座に派遣することが可能となる。これにより、設備機器使用者の安心感を確保することが可能となる。
【0015】
請求項5にかかる設備機器監視方法は、第1〜第3ステップを備えている。第1ステップでは、建造物内に設置され、温度調節対象の温度調節を行う冷媒使用機器の監視情報を取得する。第2ステップでは、監視情報がリモート監視条件を満たす場合に前記建造物外に設置されるセンターに通報を行う。第3ステップでは、監視情報がローカル監視条件を満たす場合に前記建造物内に通報を行う。また、ローカル監視条件とリモート監視条件とは、温度調節対象の温度に関する温度条件と温度条件を満たす時間に関する時間条件とを含む。さらに、リモート監視条件の時間条件であるリモート時間条件は、ローカル監視条件の時間条件であるローカル時間条件よりも短く設定されている。
【0016】
ここで、冷媒使用機器とは、例えば、店舗、オフィスビル、工場、学校、病院などの建造物内に設置される冷蔵・冷蔵ショーケースなどの冷蔵・冷凍装置、空気調和装置などである。また、ローカル監視条件とリモート監視条件とは、例えば、冷蔵・冷凍装置の庫内の温度条件あるいは空気調和装置の室内機が空気調和する室内の温度条件などと、その温度条件を満足させる時間に関する時間条件とを含む。
【0017】
第1ステップでは、冷媒使用機器の監視情報が取得される。リモート時間条件は、ローカル時間条件よりも短く設定されている。このため、監視情報は、ローカル監視条件を満足させる前にリモート監視条件を満足させる。すなわち、第2ステップの通報は、第3ステップの通報よりも前に行われることとなる。
この設備機器監視方法により、冷媒使用機器の異常などの情報は、建造物内に通報されるよりも前に建造物外の監視センターに通報されることとなる。例えば、監視センターでは、通報を受けると設備機器の異常などに対応するサービスエンジニアを待機させておく。さらに、異常が継続するようであれば、設備機器使用者に連絡を取って状況を確認し、待機したサービスエンジニアを即座に派遣することが可能となる。これにより、設備機器使用者の安心感を確保することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
〈システムの概要〉
本発明の第1実施形態にかかる監視システム1を図1に示す。監視システム1は、店舗2に設置されるコントローラ20と呼ばれる設備機器50の監視制御装置から得られる情報を店舗2内および店舗2外に設置される監視センター3において遠隔監視するシステムである。コントローラ20は、監視システム1の使用者(以下、使用者という)の店舗2などに設置され、店舗2内の設備機器50の監視および制御を行う。得られた監視情報などは、店舗2内の使用者に通知されるとともに、公衆回線、専用回線などの通信網4を介して監視センター3に設置されるリモート監視装置30に定期的に通知される。また、コントローラ20は、設備機器50の監視情報に異常を発見した場合には、店舗2内の使用者と監視センター3のリモート監視装置30とに不定期に通報を行う。監視センター3は、コントローラ20の提供者などにより運営され、コントローラ20からの通知を収集処理する。また、監視センター3では、オペレータが常駐し、異常の通報を受けた場合の対応を行う。
【0019】
なお、本実施形態においては、設備機器50として、冷蔵ショーケース51と、冷凍ショーケース52と、室外機53aおよび室内機53bを有する空気調和機53が設置されているものとする。また、冷蔵ショーケース51および冷凍ショーケース52は、後述するアダプタ60を介してネットワークに接続されているものとする。
【0020】
〈システムの構成〉
監視システム1は、使用者の店舗2に設置されるコントローラ20と、監視センター3に設置され、コントローラ20と通信網4を介して接続されるリモート監視装置30とから構成される。
コントローラ20は、CPUを搭載すると共にこのCPUが制御するRAM、ROMなどを備えるコンピュータであり、監視部21と、第1通信部22と、第1出力部23と、設定部24とを備えている。
【0021】
監視部21は、取得部21aと、記憶部21bと、処理部21cとを有している。取得部21aは、設備機器50から監視情報を取得する。監視情報とは、例えば、冷蔵ショーケース51あるいは冷凍ショーケース52の庫内温度や空気調和機53の室内機53bが設置される室内の室内温度などである。記憶部21bは、後述するリモート監視条件221aと、ローカル監視条件221bとを有している。処理部21cは、取得部21aの取得した監視情報が記憶部21bの記憶するリモート監視条件221aあるいはローカル監視条件221bを満足させるか否かを判断する。
【0022】
第1通信部22は、監視部21により監視情報がリモート監視条件221aを満たすと判断された場合に、通信網4を介して監視センター3に通報を行う。
第1出力部23は、監視部21により監視情報がローカル監視条件221bを満たすと判断された場合に、表示画面あるいは警告音などにより店舗2内に通報を行う。
【0023】
設定部24は、記憶部21bの記憶するリモート監視条件221aあるいはローカル監視条件221bの設定をさせる。
リモート監視装置30は、CPUを搭載すると共にこのCPUが制御するRAM、ROM、ハードディスクなどを備えるコンピュータであり、第2通信部31と、第2出力部32とを備えている。第2通信部31は、コントローラ20の備える第1通信部22と通信網4を介して通信する。第2出力部32は、第2通信部31が受信した情報を表示画面あるいは警告音などにより監視センター3内に通報する。
【0024】
〈リモート監視条件221aとローカル監視条件221b〉
ここで、リモート監視条件221aとローカル監視条件221bとについて具体的に説明する。
ローカル監視条件221bは、設定部24により設定される。設定部24は、図2に示す設定画面100を介して、ローカル監視条件221bを設定させる。設定画面100は、上限設定部101と、下限設定部102と、時間設定部103とを有している。またローカル監視条件221bは、冷蔵ショーケース51、冷凍ショーケース52、空気調和機53の一台ごとに設定される。ローカル監視条件221bは、例えば、冷蔵ショーケース51の場合であれば、冷蔵ショーケース51の庫内温度の上限値および下限値の温度条件と、その温度条件を満たす時間に関する時間条件とを含んでいる。
【0025】
図2に示す設定画面100において、上限値は上限設定部101、下限値は下限設定部102、時間は時間設定部103において設定される。また、上限設定部101および下限設定部102に設けられた有効・無効ボタン101aおよび102aにより、上限値あるいは下限値の条件を有効・無効に設定することができる。
【0026】
図2においては、ローカル監視条件221bが上限値20℃、下限値−10℃、時間30分として設定されていることを意味している。これにより、例えば、冷蔵ショーケース51の庫内温度が20℃を超える時間が30分以上続いた場合に、店舗2内に通報が行われる。
また、設定部24は、図示しない設定用コンピュータを介して、リモート監視条件221aを設定させる。具体的には、コントローラ20に設定用コンピュータを接続し、ローカル監視条件221bの時間条件とリモート監視条件221aの差分時間を設定させる。これにより、リモート監視条件221aの時間条件は、ローカル監視条件221bの時間条件より差分時間だけ短い条件として設定される。また、リモート監視条件221aの温度条件は、ローカル監視条件221bの温度条件と同じ条件として設定される。ここで、図2に示すローカル監視条件221bが設定されている場合に、差分時間が−10分として設定されると、リモート監視条件221aは、上限値20℃、下限値−10℃、時間20分として設定される。これにより、例えば、冷蔵ショーケース51の庫内温度が20℃を超える時間が20分以上続いた場合に、監視センター3に通報が行われる。
【0027】
〈システムの作用〉
図1に示す監視システム1の作用を図3のフローチャートを用いて説明する。
まず、コントローラ20の取得部21aは、設備機器50から監視情報を取得する(ステップS301)。
処理部21cは、取得部21aの取得した監視情報が記憶部21bの記憶するリモート監視条件221aを満足させるか否かを判断する(ステップS302)。
【0028】
第1通信部22は、処理部21cにより監視情報がリモート監視条件221aを満たすと判断された場合に、通信網4を介して監視センター3に通報を行う(ステップS303)。監視センター3において、リモート監視装置30の第2通信部31は、第1通信部22から通報を受ける。第2出力部32は、第2通信部31が受信した情報を表示画面あるいは警告音などにより監視センター3内に通報する。
【0029】
さらに、処理部21cは、取得部21aの取得した監視情報が記憶部21bの記憶するローカル監視条件221bを満足させるか否かを判断する(ステップS304)。
第1出力部23は、処理部21cにより監視情報がローカル監視条件221bを満たすと判断された場合に表示画面あるいは警告音などにより店舗2内に通報を行う(ステップS305)。
【0030】
〈システムの効果〉
このコントローラ20により、設備機器50の異常などの情報は、店舗2内に通報されるよりも前に監視センター3に通報されることとなる。例えば、監視センター3では、通報を受けると設備機器50の異常などに対応するサービスエンジニアを待機させておく。さらに、異常が継続するようであれば、店舗2内の使用者に連絡を取って状況を確認し、待機したサービスエンジニアを即座に派遣することが可能となる。これにより、使用者の安心感を確保することが可能となる。
【0031】
また、このコントローラ20により、ローカル監視条件221bと差分時間とが設定されると、リモート監視条件221aが自動的に設定される。これにより、例えば、ローカル監視条件221bの時間条件が店舗2内の使用者により変更された場合でも、第1通信部22は、差分時間を確保して監視センター3に通報を行うことができる。
【0032】
〈アダプタ60〉
アダプタ60について説明を加える。コントローラ20は、冷蔵ショーケース51と冷凍ショーケース52とをネットワークを介して監視するためにアダプタ60を使用する。一台のアダプタ60には、冷蔵ショーケース51と冷凍ショーケース52とを3台接続可能である。冷蔵ショーケース51あるいは冷凍ショーケース52から取得される接点情報と温度情報とは、アダプタ60を介してコントローラ20に通知される。
【0033】
なお、監視システム1がアダプタ60を備えず、冷蔵ショーケース51と冷凍ショーケース52とが直接ネットワークに接続可能であっても本発明の効果は変わらない。
〈設定用コンピュータ〉
設定用コンピュータについて説明を加える。上記実施形態においては、ローカル監視条件221bの時間条件とリモート監視条件221aの時間条件との差分時間の設定の際に、コントローラ20に設定用コンピュータを接続すると説明した。差分時間の設定は、店舗2内の使用者によって不用意に変更されると監視センター3での監視に不都合が生じる。このため、差分時間は設定用コンピュータからのみ設定可能としている。
【0034】
また、監視システム1においては、店舗2内で監視を行う設備機器50と監視センター3で監視を行う設備機器50とを独立に設定することが可能である。この場合、店舗2内で監視を行う設備機器50のローカル監視条件221bについては、店舗2内の使用者に自由に設定させる必要がある。また、監視センター3で監視を行う設備機器50については、使用者に不用意に変更されないよう設定用コンピュータにより設定をさせる必要がある。ただし、それぞれの設備機器50のローカル監視条件221bとリモート監視条件221aとの温度条件が共有されている場合、店舗2内の使用者により設定されたローカル監視条件221bの温度条件が設定用コンピュータにより変更されると不都合が生じる。このため、店舗2内の使用者により設備機器50についての設定がなされた場合、店舗2内の使用者によりされた設定内容は設定用コンピュータにより変更できないという制限を設けている。逆に、監視センター3でのみ監視が行われていた設備機器50を店舗2内で新たに監視を行う際には、店舗2内の使用者が行った設備機器50の設定が設定用コンピュータから行った設定に優先して反映される。
【0035】
なお、監視システム1の設定に際しては、設定用コンピュータを用いないとしても本発明の効果は変わらない。この場合、例えば、コントローラ20から同様の設定を行うとしてもよいし、通信網4を介して監視センター3から同様の設定を行うとしてもよい。
〈発明の実施の形態の変形例〉
(A)本発明の実施の形態において、設備機器50は、冷蔵ショーケース51と冷凍ショーケース52と室外機53aおよび室内機53bを有する空気調和機53とであるとして説明した。
【0036】
ここで、設備機器50が照明設備、電気設備、その他の設備機器であっても、本発明を適用可能である。例えば、それぞれの設備機器の監視情報について、異常と判定する閾値に差を設けることでリモート監視条件221aとローカル監視条件221bとに差を設け、店舗2内に異常を通報する前に監視センター3に異常を通報することができる。
【0037】
(B)多くの異なる場所に設置されている複数のコントローラ20から送られてくるデータに基づいて、監視センター3のリモート監視装置30で複数物件の設備機器50を集中的に監視する場合には、監視作業が膨大になる恐れが強いため、できるだけ監視に要する人員や時間を抑えられるようにする必要がある。また、主観的な異常判定ではなく、できるだけ客観的な異常判定が行われることが望ましい。
【0038】
このようなことから、リモート監視装置30に以下のような機能を持たせることが考えられる。
まず、リモート監視装置30が、冷蔵ショーケース51や冷凍ショーケース52の庫内温度履歴のデータとともに、冷蔵ショーケース51や冷凍ショーケース52のデフロスト時間やクールダウン時間のデータを入手できるようにする。そして、異常判定において、庫内温度履歴からデフロスト時間などを除いた上で例えば過去24時間の温度変化を確認し、正常動作時の上下限閾値内に収まっていたら「○」、その上下限閾値から外れたが所定時間内に上下限閾値内に戻っていたら「△」、上下限閾値から外れており且つ所定時間内に上下限閾値内に戻っていなければ「×」という判定を行い、各物件について過去24時間における「○」、「△」、あるいは「×」を表示させる。こうすれば、監視センター3の監視者は、「△」あるいは「×」と表示された物件を重点的に監視することができる。また、詳細を見たい場合を想定し、「○」、「△」、あるいは「×」の表示を選択したときに詳細なトレンドグラフやリストが表示されるように構成することも可能である。このときに、異常判定された部分をハイライト表示するなどの工夫も考えられる。さらに、常時監視者でない者に対して、「△」あるいは「×」の判定が出た時点でメール通知するようなことも考えられる。
【0039】
このような機能をリモート監視装置30に持たせれば、客観的な判定ができるようになるとともに、省力化を図ることもできるようになる。
【0040】
【発明の効果】
請求項1にかかる発明では、設備機器の異常などの情報は、建造物内に通報されるよりも前に建造物外の監視センターに通報されることとなる。例えば、監視センターでは、通報を受けると設備機器の異常などに対応するサービスエンジニアを待機させておく。さらに、異常が継続するようであれば、設備機器使用者に連絡を取って状況を確認し、待機したサービスエンジニアを即座に派遣することが可能となる。設備機器使用者に異常が通知される前に監視センターから積極的に対応をとることができ、設備機器使用者の安心感を確保することが可能となる。
【0041】
請求項2にかかる発明では、リモート時間条件は、ローカル時間条件よりも短く設定されている。そのため、監視情報は、ローカル監視条件を満足させる前にリモート監視条件を満足させる。すなわち、リモート通報手段は、ローカル通報手段よりも前に通報を行うこととなる。
請求項3にかかる発明では、ローカル時間条件と差分時間とが設定されると、リモート時間条件が自動的に設定される。これにより、例えば、ローカル時間条件が設備機器使用者により変更された場合でも、リモート通報手段は、差分時間を確保して監視センターに通報を行うことができ、設備機器の異常に対応する体制を整えることが可能となる。
【0042】
請求項4にかかる発明では、設備機器の異常などの情報は、建造物内に通報されるよりも前に監視センターにより管理されるリモート監視装置に通報されることとなる。例えば、監視センターでは、通報を受けると設備機器の異常などに対応するサービスエンジニアを待機させておく。さらに、異常が継続するようであれば、設備機器使用者に連絡を取って状況を確認し、待機したサービスエンジニアを即座に派遣することが可能となる。これにより、設備機器使用者の安心感を確保することが可能となる。
【0043】
請求項5にかかる発明では、冷媒使用機器の異常などの情報は、建造物内に通報されるよりも前に建造物外の監視センターに通報されることとなる。例えば、監視センターでは、通報を受けると設備機器の異常などに対応するサービスエンジニアを待機させておく。さらに、異常が継続するようであれば、設備機器使用者に連絡を取って状況を確認し、待機したサービスエンジニアを即座に派遣することが可能となる。これにより、設備機器使用者の安心感を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としての監視システム1の構成図。
【図2】ローカル監視条件221bの設定画面100。
【図3】監視システム1の作用を説明するフローチャート。
【符号の説明】
1 監視システム
2 店舗
3 監視センター
20 コントローラ
21 監視部
22 第1通信部
23 第1出力部
24 設定部
221a リモート監視条件
221b ローカル監視条件
30 リモート監視装置
50 設備機器
51 冷蔵ショーケース
52 冷凍ショーケース
53 空気調和機
【発明の属する技術分野】
本発明は、設備機器監視装置、設備機器監視システムおよび設備機器監視方法、特に、建造物内に設置される設備機器を建造物内および遠隔にて監視可能とさせる設備機器監視装置、設備機器監視システムおよび設備機器監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビルなどの建造物に設置された空調設備、冷凍・冷蔵設備あるいはその他の設備機器などを監視および制御する監視制御装置が知られている。この監視制御装置は、前記建造物内に設置され、前記建造物に敷設されたネットワークを介して、設備機器の監視情報の取得や設備機器の動作制御などを行っている。また、監視制御装置は、公衆回線や専用回線などの通信網を介して、設備機器の監視情報を建造物外に設置される遠隔監視装置に通知する。このようなシステムの従来例としては、特許文献1に開示されている空気調和装置の遠隔制御システムが知られている。
【0003】
一般的に、遠隔監視装置は、監視制御装置の提供者などにより運営される監視センターなどに設置される。監視センターでは、遠隔監視装置が受信したデータの管理を行う。また、建造物内の設備機器が異常状態にあると監視制御装置が判断した場合には、監視制御装置は遠隔監視装置に通報を行う。監視センターでは、常駐するオペレータが受け取った通報に基づいて対応を行う。例えば、監視センターのオペレータは、異常を通報した設備機器の管理者などに連絡を取り、必要に応じてサービスエンジニアを派遣し、設備機器の修理にあたらせる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−208405号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一方、このような対応に際しては、設備機器に異常が発生してから所定の時間以内にサービスエンジニアを派遣するという契約が結ばれることがある。また、サービスエンジニアによる素早い対応を取り、設備機器の使用者等(以下、設備機器使用者という)の安心感を確保することが重要となる。特に、冷蔵・冷凍装置を含む設備機器の監視においては、冷蔵・冷凍装置が保存する商品のダメージを少なくするため、少しでも短い時間で対応を取り、設備機器使用者の安心感を確保することが重要となる。
【0006】
そこで、本発明では、設備機器使用者の安心感を確保することのできる設備機器監視装置、設備機器監視システムおよび設備機器監視方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1にかかる設備機器監視装置は、監視手段と、ローカル通報手段と、リモート通報手段とを備えている。監視手段は、建造物内に設置される設備機器の監視情報を取得する。ローカル通報手段は、監視情報がローカル監視条件を満たす場合に、建造物内において通報を行う。リモート通報手段は、監視情報がローカル監視条件よりも緩く設定されているリモート監視条件を満たす場合に、建造物外に設置される監視センターに通報を行う。
【0008】
ここで、設備機器とは、例えば、店舗、オフィスビル、工場、学校、病院などの建造物内に設置される冷蔵・冷凍装置、空気調和装置、照明装置、その他の設備機器などである。ローカル監視条件およびリモート監視条件とは、例えば、所定の温度条件やその温度条件を満たす時間の時間条件などであり、監視情報に基づいて設備機器の異常などを判断する際の条件である。
【0009】
監視手段は、設備機器の監視情報を取得する。リモート監視条件は、ローカル監視条件よりも緩く設定されている。そのため、監視情報は、ローカル監視条件を満足させる前にリモート監視条件を満足させる。すなわち、リモート通報手段は、ローカル通報手段よりも前に通報を行うこととなる。
この設備機器監視装置により、設備機器の異常などの情報は、建造物内に通報されるよりも前に建造物外の監視センターに通報されることとなる。例えば、監視センターでは、通報を受けると設備機器の異常などに対応するサービスエンジニアを待機させておく。さらに、異常が継続するようであれば、設備機器使用者に連絡を取って状況を確認し、待機したサービスエンジニアを即座に派遣することが可能となる。設備機器使用者に異常が通知される前に監視センターから積極的に対応をとることができ、設備機器使用者の安心感を確保することが可能となる。
【0010】
請求項2にかかる設備機器監視装置は、請求項1に記載の設備機器監視装置であって、設備機器は、温度調節対象物の温度調節を行う冷媒使用機器である。また、ローカル監視条件とリモート監視条件とは、温度調節対象物の温度に関する温度条件と温度条件を満たす時間に関する時間条件とを含む。さらに、リモート監視条件の時間条件であるリモート時間条件は、ローカル監視条件の時間条件であるローカル時間条件よりも短く設定されている。
【0011】
ここで、冷媒使用機器とは、例えば、冷蔵・冷蔵ショーケースなどの冷蔵・冷凍装置、空気調和装置などである。また、ローカル監視条件とリモート監視条件とは、例えば、冷蔵・冷凍装置の庫内の温度条件あるいは空気調和装置の室内機が空気調和する室内の温度条件などと、その温度条件を満足させる時間に関する時間条件とを含む。
【0012】
この設備機器監視装置において、監視手段は、冷媒使用機器の監視情報を取得する。リモート時間条件は、ローカル時間条件よりも短く設定されている。そのため、監視情報は、ローカル監視条件を満足させる前にリモート監視条件を満足させる。すなわち、リモート通報手段は、ローカル通報手段よりも前に通報を行うこととなる。
【0013】
請求項3にかかる設備機器監視装置は、請求項2に記載の設備機器監視装置であって、ローカル時間条件とリモート時間条件との差分時間とローカル時間条件とを設定させる設定手段をさらに備える。また、リモート時間条件は、差分時間とローカル時間条件との設定に基づいて自動的に設定される。
この設備機器監視装置により、ローカル時間条件と差分時間とが設定されると、リモート時間条件が自動的に設定される。これにより、例えば、ローカル時間条件が設備機器使用者により変更された場合でも、リモート通報手段は、差分時間を確保して監視センターに通報を行うことができ、設備機器の異常に対応する体制を整えることが可能となる。
【0014】
請求項4にかかる設備機器監視システムは、請求項1から3のいずれかに記載の設備機器監視装置と、監視センターにより管理され、リモート通報手段による通報を受信するリモート監視装置とを備えている。
この設備機器監視システムにより、設備機器の異常などの情報は、建造物内に通報されるよりも前に監視センターにより管理されるリモート監視装置に通報されることとなる。例えば、監視センターでは、通報を受けると設備機器の異常などに対応するサービスエンジニアを待機させておく。さらに、異常が継続するようであれば、設備機器使用者に連絡を取って状況を確認し、待機したサービスエンジニアを即座に派遣することが可能となる。これにより、設備機器使用者の安心感を確保することが可能となる。
【0015】
請求項5にかかる設備機器監視方法は、第1〜第3ステップを備えている。第1ステップでは、建造物内に設置され、温度調節対象の温度調節を行う冷媒使用機器の監視情報を取得する。第2ステップでは、監視情報がリモート監視条件を満たす場合に前記建造物外に設置されるセンターに通報を行う。第3ステップでは、監視情報がローカル監視条件を満たす場合に前記建造物内に通報を行う。また、ローカル監視条件とリモート監視条件とは、温度調節対象の温度に関する温度条件と温度条件を満たす時間に関する時間条件とを含む。さらに、リモート監視条件の時間条件であるリモート時間条件は、ローカル監視条件の時間条件であるローカル時間条件よりも短く設定されている。
【0016】
ここで、冷媒使用機器とは、例えば、店舗、オフィスビル、工場、学校、病院などの建造物内に設置される冷蔵・冷蔵ショーケースなどの冷蔵・冷凍装置、空気調和装置などである。また、ローカル監視条件とリモート監視条件とは、例えば、冷蔵・冷凍装置の庫内の温度条件あるいは空気調和装置の室内機が空気調和する室内の温度条件などと、その温度条件を満足させる時間に関する時間条件とを含む。
【0017】
第1ステップでは、冷媒使用機器の監視情報が取得される。リモート時間条件は、ローカル時間条件よりも短く設定されている。このため、監視情報は、ローカル監視条件を満足させる前にリモート監視条件を満足させる。すなわち、第2ステップの通報は、第3ステップの通報よりも前に行われることとなる。
この設備機器監視方法により、冷媒使用機器の異常などの情報は、建造物内に通報されるよりも前に建造物外の監視センターに通報されることとなる。例えば、監視センターでは、通報を受けると設備機器の異常などに対応するサービスエンジニアを待機させておく。さらに、異常が継続するようであれば、設備機器使用者に連絡を取って状況を確認し、待機したサービスエンジニアを即座に派遣することが可能となる。これにより、設備機器使用者の安心感を確保することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
〈システムの概要〉
本発明の第1実施形態にかかる監視システム1を図1に示す。監視システム1は、店舗2に設置されるコントローラ20と呼ばれる設備機器50の監視制御装置から得られる情報を店舗2内および店舗2外に設置される監視センター3において遠隔監視するシステムである。コントローラ20は、監視システム1の使用者(以下、使用者という)の店舗2などに設置され、店舗2内の設備機器50の監視および制御を行う。得られた監視情報などは、店舗2内の使用者に通知されるとともに、公衆回線、専用回線などの通信網4を介して監視センター3に設置されるリモート監視装置30に定期的に通知される。また、コントローラ20は、設備機器50の監視情報に異常を発見した場合には、店舗2内の使用者と監視センター3のリモート監視装置30とに不定期に通報を行う。監視センター3は、コントローラ20の提供者などにより運営され、コントローラ20からの通知を収集処理する。また、監視センター3では、オペレータが常駐し、異常の通報を受けた場合の対応を行う。
【0019】
なお、本実施形態においては、設備機器50として、冷蔵ショーケース51と、冷凍ショーケース52と、室外機53aおよび室内機53bを有する空気調和機53が設置されているものとする。また、冷蔵ショーケース51および冷凍ショーケース52は、後述するアダプタ60を介してネットワークに接続されているものとする。
【0020】
〈システムの構成〉
監視システム1は、使用者の店舗2に設置されるコントローラ20と、監視センター3に設置され、コントローラ20と通信網4を介して接続されるリモート監視装置30とから構成される。
コントローラ20は、CPUを搭載すると共にこのCPUが制御するRAM、ROMなどを備えるコンピュータであり、監視部21と、第1通信部22と、第1出力部23と、設定部24とを備えている。
【0021】
監視部21は、取得部21aと、記憶部21bと、処理部21cとを有している。取得部21aは、設備機器50から監視情報を取得する。監視情報とは、例えば、冷蔵ショーケース51あるいは冷凍ショーケース52の庫内温度や空気調和機53の室内機53bが設置される室内の室内温度などである。記憶部21bは、後述するリモート監視条件221aと、ローカル監視条件221bとを有している。処理部21cは、取得部21aの取得した監視情報が記憶部21bの記憶するリモート監視条件221aあるいはローカル監視条件221bを満足させるか否かを判断する。
【0022】
第1通信部22は、監視部21により監視情報がリモート監視条件221aを満たすと判断された場合に、通信網4を介して監視センター3に通報を行う。
第1出力部23は、監視部21により監視情報がローカル監視条件221bを満たすと判断された場合に、表示画面あるいは警告音などにより店舗2内に通報を行う。
【0023】
設定部24は、記憶部21bの記憶するリモート監視条件221aあるいはローカル監視条件221bの設定をさせる。
リモート監視装置30は、CPUを搭載すると共にこのCPUが制御するRAM、ROM、ハードディスクなどを備えるコンピュータであり、第2通信部31と、第2出力部32とを備えている。第2通信部31は、コントローラ20の備える第1通信部22と通信網4を介して通信する。第2出力部32は、第2通信部31が受信した情報を表示画面あるいは警告音などにより監視センター3内に通報する。
【0024】
〈リモート監視条件221aとローカル監視条件221b〉
ここで、リモート監視条件221aとローカル監視条件221bとについて具体的に説明する。
ローカル監視条件221bは、設定部24により設定される。設定部24は、図2に示す設定画面100を介して、ローカル監視条件221bを設定させる。設定画面100は、上限設定部101と、下限設定部102と、時間設定部103とを有している。またローカル監視条件221bは、冷蔵ショーケース51、冷凍ショーケース52、空気調和機53の一台ごとに設定される。ローカル監視条件221bは、例えば、冷蔵ショーケース51の場合であれば、冷蔵ショーケース51の庫内温度の上限値および下限値の温度条件と、その温度条件を満たす時間に関する時間条件とを含んでいる。
【0025】
図2に示す設定画面100において、上限値は上限設定部101、下限値は下限設定部102、時間は時間設定部103において設定される。また、上限設定部101および下限設定部102に設けられた有効・無効ボタン101aおよび102aにより、上限値あるいは下限値の条件を有効・無効に設定することができる。
【0026】
図2においては、ローカル監視条件221bが上限値20℃、下限値−10℃、時間30分として設定されていることを意味している。これにより、例えば、冷蔵ショーケース51の庫内温度が20℃を超える時間が30分以上続いた場合に、店舗2内に通報が行われる。
また、設定部24は、図示しない設定用コンピュータを介して、リモート監視条件221aを設定させる。具体的には、コントローラ20に設定用コンピュータを接続し、ローカル監視条件221bの時間条件とリモート監視条件221aの差分時間を設定させる。これにより、リモート監視条件221aの時間条件は、ローカル監視条件221bの時間条件より差分時間だけ短い条件として設定される。また、リモート監視条件221aの温度条件は、ローカル監視条件221bの温度条件と同じ条件として設定される。ここで、図2に示すローカル監視条件221bが設定されている場合に、差分時間が−10分として設定されると、リモート監視条件221aは、上限値20℃、下限値−10℃、時間20分として設定される。これにより、例えば、冷蔵ショーケース51の庫内温度が20℃を超える時間が20分以上続いた場合に、監視センター3に通報が行われる。
【0027】
〈システムの作用〉
図1に示す監視システム1の作用を図3のフローチャートを用いて説明する。
まず、コントローラ20の取得部21aは、設備機器50から監視情報を取得する(ステップS301)。
処理部21cは、取得部21aの取得した監視情報が記憶部21bの記憶するリモート監視条件221aを満足させるか否かを判断する(ステップS302)。
【0028】
第1通信部22は、処理部21cにより監視情報がリモート監視条件221aを満たすと判断された場合に、通信網4を介して監視センター3に通報を行う(ステップS303)。監視センター3において、リモート監視装置30の第2通信部31は、第1通信部22から通報を受ける。第2出力部32は、第2通信部31が受信した情報を表示画面あるいは警告音などにより監視センター3内に通報する。
【0029】
さらに、処理部21cは、取得部21aの取得した監視情報が記憶部21bの記憶するローカル監視条件221bを満足させるか否かを判断する(ステップS304)。
第1出力部23は、処理部21cにより監視情報がローカル監視条件221bを満たすと判断された場合に表示画面あるいは警告音などにより店舗2内に通報を行う(ステップS305)。
【0030】
〈システムの効果〉
このコントローラ20により、設備機器50の異常などの情報は、店舗2内に通報されるよりも前に監視センター3に通報されることとなる。例えば、監視センター3では、通報を受けると設備機器50の異常などに対応するサービスエンジニアを待機させておく。さらに、異常が継続するようであれば、店舗2内の使用者に連絡を取って状況を確認し、待機したサービスエンジニアを即座に派遣することが可能となる。これにより、使用者の安心感を確保することが可能となる。
【0031】
また、このコントローラ20により、ローカル監視条件221bと差分時間とが設定されると、リモート監視条件221aが自動的に設定される。これにより、例えば、ローカル監視条件221bの時間条件が店舗2内の使用者により変更された場合でも、第1通信部22は、差分時間を確保して監視センター3に通報を行うことができる。
【0032】
〈アダプタ60〉
アダプタ60について説明を加える。コントローラ20は、冷蔵ショーケース51と冷凍ショーケース52とをネットワークを介して監視するためにアダプタ60を使用する。一台のアダプタ60には、冷蔵ショーケース51と冷凍ショーケース52とを3台接続可能である。冷蔵ショーケース51あるいは冷凍ショーケース52から取得される接点情報と温度情報とは、アダプタ60を介してコントローラ20に通知される。
【0033】
なお、監視システム1がアダプタ60を備えず、冷蔵ショーケース51と冷凍ショーケース52とが直接ネットワークに接続可能であっても本発明の効果は変わらない。
〈設定用コンピュータ〉
設定用コンピュータについて説明を加える。上記実施形態においては、ローカル監視条件221bの時間条件とリモート監視条件221aの時間条件との差分時間の設定の際に、コントローラ20に設定用コンピュータを接続すると説明した。差分時間の設定は、店舗2内の使用者によって不用意に変更されると監視センター3での監視に不都合が生じる。このため、差分時間は設定用コンピュータからのみ設定可能としている。
【0034】
また、監視システム1においては、店舗2内で監視を行う設備機器50と監視センター3で監視を行う設備機器50とを独立に設定することが可能である。この場合、店舗2内で監視を行う設備機器50のローカル監視条件221bについては、店舗2内の使用者に自由に設定させる必要がある。また、監視センター3で監視を行う設備機器50については、使用者に不用意に変更されないよう設定用コンピュータにより設定をさせる必要がある。ただし、それぞれの設備機器50のローカル監視条件221bとリモート監視条件221aとの温度条件が共有されている場合、店舗2内の使用者により設定されたローカル監視条件221bの温度条件が設定用コンピュータにより変更されると不都合が生じる。このため、店舗2内の使用者により設備機器50についての設定がなされた場合、店舗2内の使用者によりされた設定内容は設定用コンピュータにより変更できないという制限を設けている。逆に、監視センター3でのみ監視が行われていた設備機器50を店舗2内で新たに監視を行う際には、店舗2内の使用者が行った設備機器50の設定が設定用コンピュータから行った設定に優先して反映される。
【0035】
なお、監視システム1の設定に際しては、設定用コンピュータを用いないとしても本発明の効果は変わらない。この場合、例えば、コントローラ20から同様の設定を行うとしてもよいし、通信網4を介して監視センター3から同様の設定を行うとしてもよい。
〈発明の実施の形態の変形例〉
(A)本発明の実施の形態において、設備機器50は、冷蔵ショーケース51と冷凍ショーケース52と室外機53aおよび室内機53bを有する空気調和機53とであるとして説明した。
【0036】
ここで、設備機器50が照明設備、電気設備、その他の設備機器であっても、本発明を適用可能である。例えば、それぞれの設備機器の監視情報について、異常と判定する閾値に差を設けることでリモート監視条件221aとローカル監視条件221bとに差を設け、店舗2内に異常を通報する前に監視センター3に異常を通報することができる。
【0037】
(B)多くの異なる場所に設置されている複数のコントローラ20から送られてくるデータに基づいて、監視センター3のリモート監視装置30で複数物件の設備機器50を集中的に監視する場合には、監視作業が膨大になる恐れが強いため、できるだけ監視に要する人員や時間を抑えられるようにする必要がある。また、主観的な異常判定ではなく、できるだけ客観的な異常判定が行われることが望ましい。
【0038】
このようなことから、リモート監視装置30に以下のような機能を持たせることが考えられる。
まず、リモート監視装置30が、冷蔵ショーケース51や冷凍ショーケース52の庫内温度履歴のデータとともに、冷蔵ショーケース51や冷凍ショーケース52のデフロスト時間やクールダウン時間のデータを入手できるようにする。そして、異常判定において、庫内温度履歴からデフロスト時間などを除いた上で例えば過去24時間の温度変化を確認し、正常動作時の上下限閾値内に収まっていたら「○」、その上下限閾値から外れたが所定時間内に上下限閾値内に戻っていたら「△」、上下限閾値から外れており且つ所定時間内に上下限閾値内に戻っていなければ「×」という判定を行い、各物件について過去24時間における「○」、「△」、あるいは「×」を表示させる。こうすれば、監視センター3の監視者は、「△」あるいは「×」と表示された物件を重点的に監視することができる。また、詳細を見たい場合を想定し、「○」、「△」、あるいは「×」の表示を選択したときに詳細なトレンドグラフやリストが表示されるように構成することも可能である。このときに、異常判定された部分をハイライト表示するなどの工夫も考えられる。さらに、常時監視者でない者に対して、「△」あるいは「×」の判定が出た時点でメール通知するようなことも考えられる。
【0039】
このような機能をリモート監視装置30に持たせれば、客観的な判定ができるようになるとともに、省力化を図ることもできるようになる。
【0040】
【発明の効果】
請求項1にかかる発明では、設備機器の異常などの情報は、建造物内に通報されるよりも前に建造物外の監視センターに通報されることとなる。例えば、監視センターでは、通報を受けると設備機器の異常などに対応するサービスエンジニアを待機させておく。さらに、異常が継続するようであれば、設備機器使用者に連絡を取って状況を確認し、待機したサービスエンジニアを即座に派遣することが可能となる。設備機器使用者に異常が通知される前に監視センターから積極的に対応をとることができ、設備機器使用者の安心感を確保することが可能となる。
【0041】
請求項2にかかる発明では、リモート時間条件は、ローカル時間条件よりも短く設定されている。そのため、監視情報は、ローカル監視条件を満足させる前にリモート監視条件を満足させる。すなわち、リモート通報手段は、ローカル通報手段よりも前に通報を行うこととなる。
請求項3にかかる発明では、ローカル時間条件と差分時間とが設定されると、リモート時間条件が自動的に設定される。これにより、例えば、ローカル時間条件が設備機器使用者により変更された場合でも、リモート通報手段は、差分時間を確保して監視センターに通報を行うことができ、設備機器の異常に対応する体制を整えることが可能となる。
【0042】
請求項4にかかる発明では、設備機器の異常などの情報は、建造物内に通報されるよりも前に監視センターにより管理されるリモート監視装置に通報されることとなる。例えば、監視センターでは、通報を受けると設備機器の異常などに対応するサービスエンジニアを待機させておく。さらに、異常が継続するようであれば、設備機器使用者に連絡を取って状況を確認し、待機したサービスエンジニアを即座に派遣することが可能となる。これにより、設備機器使用者の安心感を確保することが可能となる。
【0043】
請求項5にかかる発明では、冷媒使用機器の異常などの情報は、建造物内に通報されるよりも前に建造物外の監視センターに通報されることとなる。例えば、監視センターでは、通報を受けると設備機器の異常などに対応するサービスエンジニアを待機させておく。さらに、異常が継続するようであれば、設備機器使用者に連絡を取って状況を確認し、待機したサービスエンジニアを即座に派遣することが可能となる。これにより、設備機器使用者の安心感を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としての監視システム1の構成図。
【図2】ローカル監視条件221bの設定画面100。
【図3】監視システム1の作用を説明するフローチャート。
【符号の説明】
1 監視システム
2 店舗
3 監視センター
20 コントローラ
21 監視部
22 第1通信部
23 第1出力部
24 設定部
221a リモート監視条件
221b ローカル監視条件
30 リモート監視装置
50 設備機器
51 冷蔵ショーケース
52 冷凍ショーケース
53 空気調和機
Claims (5)
- 建造物(2)内に設置される設備機器(50)の監視情報を取得する監視手段(21)と、
前記監視情報がローカル監視条件(221b)を満たす場合に、前記建造物(2)内において通報を行うローカル通報手段(23)と、
前記監視情報が前記ローカル監視条件(221b)よりも緩く設定されているリモート監視条件(221a)を満たす場合に、前記建造物(2)外に設置される監視センター(3)に通報を行うリモート通報手段(22)と、
を備える設備機器監視装置(20)。 - 前記設備機器(50)は、温度調節対象物の温度調節を行う冷媒使用機器(51,52,53)であり、
前記ローカル監視条件(221b)と前記リモート監視条件(221a)とは、前記温度調節対象物の温度に関する温度条件と前記温度条件を満たす時間に関する時間条件とを含み、
前記リモート監視条件(221a)の時間条件であるリモート時間条件は、前記ローカル監視条件(221b)の時間条件であるローカル時間条件よりも短く設定されている、
請求項1に記載の設備機器監視装置(20)。 - 前記ローカル時間条件と前記リモート時間条件との差分時間と前記ローカル時間条件とを設定させる設定手段(24)をさらに備え、
前記リモート時間条件は、前記設定手段(24)にされた前記差分時間と前記ローカル時間条件との設定に基づいて自動的に設定される、
請求項2に記載の設備機器監視装置(20)。 - 請求項1から3のいずれかに記載の設備機器監視装置(20)と、
前記監視センター(3)により管理され、前記リモート通報手段(22)による通報を受信するリモート監視装置(30)と、
を備える設備機器監視システム(1)。 - 建造物(2)内に設置され、温度調節対象の温度調節を行う冷媒使用機器(51,52,53)の監視情報を取得する第1ステップと、
前記監視情報がリモート監視条件(221a)を満たす場合に前記建造物(2)外に設置される監視センター(3)に通報を行う第2ステップと、
前記監視情報がローカル監視条件(221b)を満たす場合に前記建造物(2)内に通報を行う第3ステップと、
を備える設備機器監視方法であって、
前記ローカル監視条件(221b)と前記リモート監視条件(221a)とは、前記温度調節対象の温度に関する温度条件と前記温度条件を満たす時間に関する時間条件とを含み、
前記リモート監視条件(221a)の時間条件であるリモート時間条件は、前記ローカル監視条件(221b)の時間条件であるローカル時間条件よりも短く設定されている、
設備機器監視方法。
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Cited By (2)
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JP2020061635A (ja) * | 2018-10-09 | 2020-04-16 | 株式会社日立ビルシステム | エレベーターとビル設備の監視システム |
-
2002
- 2002-09-18 JP JP2002271056A patent/JP2004108646A/ja active Pending
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