JP2004108269A - 蓄圧式燃料噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接等の接合手段を用いずに、締結作業のみで確実に、且つ簡単に高圧パイプ2をコモンレール1に組み付けることのできるコモンレール式燃料噴射システムを提供する。
【解決手段】サプライポンプ側の高圧パイプ2の先端部、およびインジェクタ側の高圧パイプ2の先端部の先端形状を、片軸ボルト形状に成形し、複数の貫通孔6、7内にコモンレール1を略直径方向に貫通するように複数の高圧パイプ2を差し込む。次に、複数の高圧パイプ2の先端部外周に形成されたナット締結部21に、複数の袋状ナット3の円筒部32の内周に形成されたナット被締結部35を締め付け固定することで、複数の高圧パイプ2および複数の袋状ナット3をコモンレール1に一体的に組み付けることができる。これにより、組立作業を簡略化できるので、コストパフォーマンスに優れる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コモンレール内に蓄圧した高圧燃料を燃料噴射弁を介して内燃機関の気筒内に噴射供給する蓄圧式燃料噴射装置に関するもので、特にコモンレールと別体で成形した締結部材および高圧配管のコモンレールへの組み付け構造に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ディーゼルエンジン用の燃料噴射システムとして知られる蓄圧式燃料噴射システムでは、燃料供給ポンプによって燃料を加圧圧送し、燃料供給ポンプより吐出された高圧燃料をコモンレール内に蓄圧すると共に、コモンレール内に蓄圧された高圧燃料を、コモンレールより分岐する高圧配管の下流端に接続された複数の燃料噴射弁(インジェクタ)に分配供給し、各気筒のインジェクタからエンジンの各気筒内へ高圧燃料を噴射供給するように構成されている。
【0003】
ここで、従来の蓄圧式燃料噴射システムに使用されているコモンレール100は、図2および図3に示したように、高圧燃料を蓄圧するための蓄圧室101と、この蓄圧室101の軸方向に対して略直交する半径方向の図示下端側に形成された燃料通路孔102と、蓄圧室101の軸方向に対して略直交する半径方向の図示上端側に形成された複数の燃料通路孔103とを備えている。そして、コモンレール100の蓄圧容器本体104には、燃料供給ポンプに接続する高圧パイプとコモンレール100とを接続するための締結部材部105、および各気筒のインジェクタに接続する高圧パイプとコモンレール100とを接続するための複数の締結部材部106が一体的に形成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ところが、従来の蓄圧式燃料噴射システムに使用されているコモンレール100は、例えば低炭素鋼等の低硬度材料を、所定の形状を型彫りした上下一体のダイスよりなる鍛造成形型内に入れて加圧することによって、断面形状が真円形状の真円管、複数の締結部材部を一体的に設けた鍛造成形品を製作し、その後にドリル等の切削工具を用い、回転切削運動とその回転の中心線の方向への直線送り運動との組み合わせにより、真円形状の蓄圧容器本体104に断面形状が真円形状の蓄圧室101を形成する。
【0005】
そして、締結部材部105、106も、ドリル等の切削工具を用い、回転切削運動とその回転の中心線の方向への直線送り運動との組み合わせにより、締結部材部105、106に断面形状が真円形状の燃料通路孔102、103を形成する。また、燃料通路孔102、103の先端部を、外部に向けて内径が徐々に大きくなるように切削することで、高圧パイプの先端部に設けられた鍔状の接続頭部が密着する受圧座面121、122を締結部材部105、106の先端部に形成する。
【0006】
次に、締結部材部105、106の先端部の外周面に螺子切りバイトを用いて切削加工を施すことによって、締結部107、108を形成する。このように鍛造成形品を所定の形状に削り出して、図2および図3に示したように、断面形状が真円形状の蓄圧容器本体104と断面形状が真円管形状の締結部材部105、106とを形成していたが、上述したように切削加工の難しさから高コストとなるという問題がある。
【0007】
そこで、図4および図5に示したように、締結部材として蓄圧容器(コモンレール)100と別体の円筒状のスリーブニップル109を使用し、このスリーブニップル109をコモンレール100の外周面に溶接して構成したコモンレール構造がある(例えば、特許文献2参照)。なお、スリーブニップル109の内周面には、高圧パイプ110の先端部を保持した円筒形状のナット111の締結部が締結される被締結部が形成されており、高圧パイプ110の先端部には、接続頭部112が形成されており、高圧パイプ110の内部には、燃料流路113が形成されている。そして、このコモンレール100は、蓄圧室101に連通する燃料通路孔114の先端に形成された逆円錐筒形状の受圧座面115と高圧パイプ110の接続頭部112に形成された円錐筒形状の密着面とにナット111により所定の締結軸力を加えることでシール性を確保するようにしている。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−295723号公報(第2−6頁、図1−図8)
【特許文献2】
特開平10−169527号公報(第2−5頁、図1−図13)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、スリーブニップル109をコモンレール100に溶接する場合には、所定の耐圧強度を確保するために、コモンレール100の溶接面とスリーブニップル109の溶接面とを精度良く仕上げる必要があり、また、材料と溶接の相性を考慮する必要があり、高コストとなるという問題がある。また、所定の接合強度を確保するために、コモンレール100とスリーブニップル109との溶接箇所を大きくとる必要があり、スリーブニップル109の体格が大型化するという問題がある。また、スリーブニップル109とコモンレール100との間で溶接不良が生じると、スリーブニップル109とコモンレール100との間の溶接箇所の、充分なシール性を確保することができない等の問題がある。
【0010】
【発明の目的】
本発明の目的は、溶接等の接合手段を用いずに、締結作業のみで確実に、且つ簡単に高圧配管をコモンレールに組み付けることのできる蓄圧式燃料噴射装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、コモンレールと締結部材とを別体で成形し、溶接等の接合手段を用いずに、コモンレールを略直径方向に貫通するようにコモンレールに組み付けられた高圧配管の一端部に締結部材を締め付け固定するという締結作業のみで、確実に、且つ簡単に高圧配管をコモンレールに組み付けることができる。これにより、組立作業を簡略化できるので、低コストとなる。また、溶接等の接合手段を用いていないので、コモンレールと高圧配管との間のシール性を充分に確保することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、コモンレールの第1受圧座面と高圧配管の密着面とを所定の締結軸力で密着させる締結部材を設けたことにより、コモンレールの第1受圧座面と高圧配管の密着面との間に所望のシール性を確保することができる。また、コモンレールの第2受圧座面と締結部材自身の密着面とを所定の締結軸力で密着させる締結部材を設けたことにより、コモンレールの第2受圧座面と締結部材自身の密着面との間に所望のシール性を確保することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、高圧配管の一端部に袋状ナットを締め付け固定することにより、コモンレールの貫通孔からの燃料漏れが生じない。また、請求項4に記載の発明によれば、燃料供給ポンプより吐出される高圧燃料を高圧配管を介してコモンレールの高圧室内に流入させることにより、燃料の噴射圧力に相当する高圧燃料をコモンレールの高圧室内に蓄圧することができる。そして、コモンレール内の高圧室内の高圧燃料を、内燃機関の各気筒毎に対応して搭載された複数の燃料噴射弁へ分配供給することにより、内燃機関の各気筒内に高圧燃料を噴射供給することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明によれば、燃料供給ポンプからコモンレールの高圧室内に高圧燃料を流入させる高圧パイプに、少なくとも燃料流路孔または連通孔または絞り孔のいずれか1つ以上を設けたことにより、絞り孔等の精密加工または細部加工を簡単に行なうことができる。また、燃料供給ポンプから高圧パイプに形成された燃料流路孔または連通孔または絞り孔を経て高圧室内へ燃料を容易に流入させることができる。
【0015】
請求項6に記載の発明によれば、コモンレールの高圧室内から燃料噴射弁に向けて高圧燃料を流出させる高圧パイプに、少なくとも燃料流路孔または連通孔または絞り孔のいずれか1つ以上を設けたことにより、絞り孔等の精密加工または細部加工を簡単に行なうことができる。また、高圧室内から高圧パイプに形成された燃料流路孔または連通孔または絞り孔を経て燃料噴射弁へ燃料を容易に流出させることができる。
【0016】
請求項7に記載の発明によれば、コモンレールの軸方向に延長して設けられた高圧室を、貫通孔に対して略直交する軸方向に設けられた燃料通路孔とすることにより、コモンレールの断面形状を略円筒形状に成形することができる。これにより、高圧室を形成するために、鍛造成形品の軸心部を内径切削加工することなく、最初から略円筒形状の鍛造成形品を製作することができるので、コストを低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
[実施形態の構成]
図1は本発明の実施形態を示すもので、図1(a)、(b)はコモンレール式燃料噴射システムに使用されるコモンレールを示した図である。
【0018】
本実施形態のコモンレール式燃料噴射システムは、図示しない燃料供給ポンプ(サプライポンプ)によって加圧圧送された高圧燃料をコモンレール1内に蓄圧すると共に、例えば自動車等の車両に搭載された4気筒のディーゼルエンジン等の内燃機関(以下エンジンと呼ぶ)の各気筒毎に搭載されたインジェクタ(例えば電磁式燃料噴射弁:図示せず)に分配供給し、各気筒のインジェクタからエンジンの各気筒内へ高圧燃料を所定の噴射タイミングで噴射供給する内燃機関用燃料噴射システムである。
【0019】
コモンレール1には、連続的に燃料の噴射圧力に相当する高い圧力が蓄圧される必要があり、そのために、コモンレール1内に蓄圧される高圧燃料は、高圧パイプ2を介してサプライポンプから供給されている。また、コモンレール1内に蓄圧された高圧燃料を、各気筒のインジェクタに分配供給するために、コモンレール1内に蓄圧される高圧燃料は、複数の高圧パイプ2を介して各気筒のインジェクタへ分配供給されている。
【0020】
本実施形態のコモンレール1は、例えば低炭素鋼等の低硬度材料よりなる鍛造成形品またはプレス成形品によって外周面が真円形状に形成され周壁部4、および高圧燃料を一時的に蓄圧するための蓄圧室(本発明の高圧室に相当する)5を有している。また、本実施形態のコモンレール1は、軸方向の周壁部4に所定の間隙を保持して複数の貫通孔6、7を形成した複数の配管継手部を有している。
【0021】
本実施形態の蓄圧室5は、ドリル等の切削工具を用い、回転切削運動とその回転の中心線の方向への直線送り運動との組み合わせにより、例えば真円形状の鍛造成形品の軸心付近に、その鍛造成形品の軸方向に孔開け加工を施すことによって形成される。そして、蓄圧室5は、複数の貫通孔6、7に対して略直交する長手方向と平行な軸方向に設けられ、内部に蓄圧された高圧燃料を複数のインジェクタに分配供給する燃料通路孔である。
【0022】
複数の貫通孔6、7は、ドリル等の切削工具を用い、回転切削運動とその回転の中心線の方向への直線送り運動との組み合わせにより、例えば真円形状の鍛造成形品の長手方向と平行な軸方向に所定の間隙を保持しながら孔開け加工を施すことによって、コモンレール1の周壁部4を長手方向に直交する図示上下方向に貫通するように形成されている。
【0023】
ここで、コモンレール1の図示左端側の配管継手部の貫通孔6の図示上端側は、サプライポンプ側の高圧パイプ2から蓄圧室5内に燃料を流入させるための入口側燃料孔(燃料供給路)を構成する。また、残りの4つの配管継手部の貫通孔6の図示上端側は、蓄圧室5内から各インジェクタ側の高圧パイプ2へ燃料を流出させるための出口側燃料孔(燃料分配路)を構成する。そして、複数の貫通孔6、7内には、サプライポンプ側の高圧パイプ2またはインジェクタ側の高圧パイプ2が、コモンレール1および蓄圧室5を略直径方向に貫通するように挿入されている。
【0024】
なお、複数の貫通孔6の図示上端側には、外部(図示上方)に向けて内径が徐々に大きくなるように切削加工を施すことで、サプライポンプ側の高圧パイプ2またはインジェクタ側の高圧パイプ2に設けられた密着面が密着する略円錐形状の第1受圧座面11がそれぞれ形成されている。また、複数の貫通孔7の図示下端側には、外部(図示下方)に向けて内径が徐々に大きくなるように切削加工および研削加工を施すことで、複数の袋状ナット3に設けられた密着面が密着する略円錐形状の第2受圧座面12がそれぞれ形成されている。
【0025】
高圧パイプ2は、片軸ボルト形状に形成されており、一端部(先端部)の外周にコモンレール1とは別体に成形された複数の袋状ナット3を締め付け固定しており、また、他端部が各気筒のインジェクタの配管継手部に接続されている。また、高圧パイプ2の一端側の先端部(図示下端部)の外周には、複数の袋状ナット3を締め付け固定するための雄ねじ形状のナット締結部21が設けられている。
【0026】
なお、複数の高圧パイプ2のコモンレール側(先端側)の外周には、半径方向外方に突出する円環形状のシール鍔部(鍔状部)22がバルジ加工等の加工手段により形成されている。このシール鍔部22は、逆U字形状の断面を有している。そして、シール鍔部22の略円錐筒形状のシール面(本発明の密着面に相当する)は、コモンレール1の第1受圧座面11にメタルシールされるように構成されている。また、高圧パイプ2のシール鍔部22のコモンレール側端面(図示下端面)には、コモンレール1の第1受圧座面11に対応した形状、例えばシール鍔部22の略軸心部を中心とした曲率の密着面が研削加工を施すことで形成されている。
【0027】
そして、複数の高圧パイプ2内には、コモンレール1の蓄圧室5の略軸心部に対応した部位から他端部に至るまで燃料流路孔23が高圧パイプ2の長手方向(延長方向、軸方向)に形成されている。また、高圧パイプ2の一端側には、燃料流路孔23と蓄圧室5とを連通するための1つまたは2つ以上の連通孔24が高圧パイプ2の半径方向に形成されている。
【0028】
なお、サプライポンプ側の高圧パイプ2に設けられた燃料流路孔23および連通孔24は、サプライポンプの配管継手部(吐出口)からコモンレール1の蓄圧室5内に燃料を流入させるための燃料流入経路を構成する。また、インジェクタ側の高圧パイプ2に設けられた燃料流路孔23および連通孔24は、コモンレール1の蓄圧室5内からインジェクタの内部通路、例えばインジェクタ内に形成される燃料通路、油溜まり、圧力制御室内へ燃料を流出させる(分配供給する)ための燃料流出経路を構成する。
【0029】
複数の袋状ナット3は、鉄鋼材料により略円筒形状に一体成形されており、内部に高圧パイプ2の先端部が差し込まれる挿入穴31を有する円筒部32、この円筒部32の図示下端側を閉塞するように設けられた閉塞部33、およびこの閉塞部33の外周に設けられて、組付工具が係合する鍔状の六角部34等から構成されている。また、円筒部32の内周には、高圧パイプ2のナット締結部21に締め付け固定される雌ねじ形状のナット被締結部35が設けられている。
【0030】
また、袋状ナット3の円筒部32のコモンレール側端面(図示上端面)には、コモンレール1の第2受圧座面12に対応した形状、例えば円筒部32の略中心部を中心とした曲率の密着面が研削加工を施すことで形成されている。これにより、袋状ナット3は、コモンレール1の第1受圧座面11と高圧パイプ2のシール鍔部22の密着面とを所定の締結軸力で密着させると共に、コモンレール1の第2受圧座面12と袋状ナット3自身の密着面とを所定の締結軸力で密着させる締結部材を構成する。
【0031】
[実施形態の組付方法]
次に、本実施形態のコモンレール1への複数の高圧パイプ2および複数の袋状ナット3の組付方法を図1に基づいて簡単に説明する。
【0032】
蓄圧室5等が設けられたコモンレール1の各貫通孔6、7内に、コモンレール1を略直径方向に貫通するように、図1において図示上方から図示下方へ向けて、先端部(図示下端部)の外周に雄ねじ形状のナット締結部21を有する高圧パイプ2を挿入する。
【0033】
次に、袋状ナット3の円筒部32を、図1において図示下方側から、複数の高圧パイプ2の図示下端(先端)に嵌め込んだ後に、組付工具を六角部34に係合させて所定の方向に袋状ナット3を回転させることにより、高圧パイプ2のナット締結部21に、複数の袋状ナット3のナット被締結部35が螺合することで、高圧パイプ2の先端部外周に袋状ナット3の円筒部32の内周が締め付け(締結)固定される。
【0034】
したがって、コモンレール1とは別体の高圧パイプ2および袋状ナット3がコモンレール1の配管継手部に一体的に組み付けられる。このとき、高圧パイプ2の先端部外周に組み付けられた複数の袋状ナット3の所定の締結軸力によって、コモンレール1の第1受圧座面11と高圧パイプ2のシール鍔部22の密着面とがメタルシールのように液密的に密着することで、コモンレール1の貫通孔6、7の図示上端側と高圧パイプ2のシール鍔部22との間のシール性が確保される。
【0035】
また、コモンレール1の第2受圧座面12と袋状ナット3自身の円筒部32の密着面とがメタルシールのように密着することで、コモンレール1の貫通孔6、7の図示下端側と袋状ナット3の円筒部32との間のシール性が確保される。
以上の組み付け作業を、5回行なうことで、本実施形態のコモンレール1への複数の高圧パイプ2および複数の袋状ナット3の組み付けが完了する。
【0036】
[実施形態の作用]
次に、本実施形態のコモンレール式燃料噴射システムの作用を図1に基づいて簡単に説明する。
【0037】
サプライポンプより吐出された高圧燃料は、サプライポンプの配管継手部に接続するサプライポンプ側の高圧パイプ2を経て、その高圧パイプ2内に形成された燃料流路孔23を経て蓄圧室5に対応した部位(高圧パイプ2の先端側)まで流入する。そして、燃料流路孔23の先端側まで流入した高圧燃料は、連通孔24を経てコモンレール1の蓄圧室5内に流入し、蓄圧室5内で一時的に蓄圧される。
【0038】
ここで、例えば#1気筒のインジェクタから#1気筒内への燃料噴射が開始されると、コモンレール1の蓄圧室5内に蓄圧されていた高圧燃料は、例えば#1気筒に対応した高圧パイプ2の連通孔24からその高圧パイプ2内に形成された燃料流路孔23内に流入する。そして、高圧燃料は、高圧パイプ2内に形成された燃料流路孔23を経て例えば#1気筒のインジェクタの配管継手部からインジェクタ内、例えば燃料通路、油溜まり、圧力制御室内に導かれる。
そして、コモンレール1の蓄圧室5内に蓄圧されていた高圧燃料は、その他の気筒のインジェクタ内、例えば燃料通路、油溜まり、圧力制御室内へ、同様に分配供給される。
【0039】
[実施形態の効果]
以上のように、サプライポンプ側の高圧パイプ2の先端部(図示下端部)、およびインジェクタ側の高圧パイプ2の先端部(図示下端部)の先端形状を、片軸ボルト形状に成形し、複数の貫通孔6、7内にコモンレール1を略直径方向に貫通するように複数の高圧パイプ2を差し込む。次に、複数の高圧パイプ2の先端部外周に、複数の袋状ナット3の円筒部32の内周を締め付け固定することで、複数の高圧パイプ2および複数の袋状ナット3をコモンレール1に一体的に組み付けることができる。これにより、組立作業を簡略化できるので、コストパフォーマンスに優れる。
【0040】
また、気筒数が異なるエンジンにコモンレール1を搭載する場合には、コモンレール1の貫通孔6、7の本数を変更するだけで、複数の高圧パイプ2および複数の袋状ナット3の形状を変更することなく、複数の高圧パイプ2および複数の袋状ナット3を使用して組み立てることができる。これにより、気筒数の異なるエンジンの各気筒に搭載されたインジェクタに高圧燃料を分配供給する4気筒用のコモンレール1、6気筒用のコモンレールに組み付ける、複数の高圧パイプ2および複数の袋状ナット3等の組付部品の共通化を行なうことができるので、低コストとなる。
【0041】
また、コモンレール1に形成された複数の貫通孔6、7に蓄圧室5を略直径方向に貫通するように複数の高圧パイプ2を挿入し、更に複数の高圧パイプ2の先端部の外周に、複数の袋状ナット3を締め付け固定するように構成されているので、コモンレール1の蓄圧室5より分岐する複数の燃料流路の内周に、雌ねじ形状の締結部を形成する必要がない。これにより、単純な真円形状の鍛造成形品から、蓄圧室5および複数の貫通孔6、7等を有する、本実施形態のコモンレール形状への切削加工を簡素化できるので、飛躍的に低コストとなる。
【0042】
また、溶接等の接合手段を用いていないので、所定の接合強度を確保するために、材料と溶接の相性を考慮する必要はなく、また、コモンレール1と複数の袋状ナット3との溶接箇所を大きくとる必要はなく、コモンレール1の複数の配管継手部または複数の袋状ナット3の体格を小型化できる。また、溶接等の接合手段を用いずに、複数の袋状ナット3をコモンレール1に組み付けているので、複数の袋状ナット3がコモンレール1の装着箇所からずれた位置に組み付いたり、複数の袋状ナット3とコモンレール1の配管継手部との接合箇所に溶接不良が生じることはない。
【0043】
したがって、複数の袋状ナット3を、複数の高圧パイプ2の先端部外周に締結することによって所定の締結軸力を加えることで、コモンレール1の貫通孔6、7の図示上端側の第1受圧座面11と高圧パイプ2のシール鍔部22の密着面(シール面)との間のシール性を充分に確保することができ、且つコモンレール1の貫通孔6、7の図示下端側の第2受圧座面12と複数の袋状ナット3の円筒部32の密着面(シール面)との間のシール性を充分に確保できる。
【0044】
ここで、コモンレール1のような大型部品ではなく、コモンレール1に別体で成形された小型部品である複数の高圧パイプ2に設けた連通孔24の代わりに絞り孔(オリフィス)を設けた場合には、オリフィス等の精密加工または細部加工を簡単に行なうことができるので、飛躍的に低コストとなる。
【0045】
[他の実施形態]
本実施形態では、例えば低炭素鋼等の低硬度材料よりなる鍛造成形品またはプレス成形品によって蓄圧容器本体(コモンレール1)の断面形状を略真円形状または略真円筒形状に形成したが、蓄圧容器本体(コモンレール1)の断面形状を略楕円形状または略楕円筒形状、あるいは略長円形状または略長円筒形状に形成しても良い。
【0046】
本実施形態では、高圧パイプ2内に形成される燃料流路孔23を蓄圧室5に対応した位置までしか孔開けしていないが、高圧パイプ2内に形成される燃料流路孔23を高圧パイプ2の先端面まで形成して、高圧パイプ2の軸心部を貫通する貫通孔としても良い。この場合でも、袋状ナット3に閉塞部33および円筒部32の密着面により燃料が外部に漏れることはない。
【0047】
また、コモンレール1の軸方向の一端部に、コモンレール1内の燃料圧力、所謂コモンレール圧力に対応した圧力信号を出力する燃料圧力センサ(図示せず)を、液密的に締め付け固定しても良い。また、コモンレール1の軸方向の他端部に、コモンレール1内の燃料圧力が限界設定圧力を超えることがないように、コモンレール1内の燃料圧力を逃がすためのプレッシャリミッタ(図示せず)を、液密的に締め付け固定しても良い。なお、プレッシャリミッタの代わりに、コモンレール圧力を高圧から低圧へ降圧させるための減圧調整弁を組み付けるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はコモンレール式燃料噴射システムに使用されるコモンレールを示した正面図で、(b)は(a)のA−A断面図である(実施形態)。
【図2】配管継手を蓄圧容器本体に一体成形したコモンレールを示した断面図である(従来の技術)。
【図3】配管継手を蓄圧容器本体に一体成形したコモンレールを示した断面図である(従来の技術)。
【図4】別体のスリーブニップルを溶接したコモンレールを示した断面図である(従来の技術)。
【図5】図4のB−B断面図である(従来の技術)。
【符号の説明】
1 コモンレール
2 高圧パイプ(高圧配管)
3 袋状ナット(締結部材)
4  周壁部
5  蓄圧室(高圧室)
6 貫通孔
7  貫通孔
11 第1受圧座面
12 第2受圧座面
21 ナット締結部
22 シール鍔部(鍔状部)
23 燃料流路孔
24 連通孔
35 ナット被締結部

Claims (7)

  1. (a)軸方向に延長して設けられた高圧室、およびこの高圧室を略直径方向に貫通する貫通孔を有するコモンレールと、
    (b)このコモンレールを略直径方向に貫通するように前記貫通孔内に挿入されて、少なくとも一端部が前記コモンレールの外周面よりも突出する高圧配管と、
    (c)前記コモンレールに対して別体で成形されて、前記高圧配管の一端部に締め付け固定されると共に、前記コモンレールと前記高圧配管とを所定の締結軸力で密着させる締結部材と
    を備えた蓄圧式燃料噴射装置。
  2. 請求項1に記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記コモンレールは、前記貫通孔の両端部に、外部に向けて内径が徐々に大きくなるような形状の第1、第2受圧座面をそれぞれ有し、
    前記高圧配管は、前記第1受圧座面に対応した形状の密着面を有し、
    前記締結部材は、前記第2受圧座面に対応した形状の密着面を有し、
    前記締結部材の前記高圧配管の一端部への締め付け固定により、前記コモンレールの第1受圧座面と前記高圧配管の密着面とを所定の締結軸力で密着させると共に、前記コモンレールの第2受圧座面と前記締結部材自身の密着面とを所定の締結軸力で密着させることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記締結部材は、前記高圧配管の一端部に締め付け固定される袋状ナットであることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記コモンレールは、燃料供給ポンプより吐出される高圧燃料を前記高圧室内に蓄圧すると共に、前記高圧室内の高圧燃料を、内燃機関の各気筒毎に対応して搭載された複数の燃料噴射弁へ分配供給することを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  5. 請求項4に記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記高圧配管は、前記燃料供給ポンプから前記コモンレールの高圧室内に高圧燃料を流入させる高圧パイプであり、
    前記高圧パイプは、少なくとも燃料流路孔または連通孔または絞り孔のいずれか1つ以上を有していることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記高圧配管は、前記コモンレールの高圧室内から前記燃料噴射弁に向けて高圧燃料を流出させる高圧パイプであり、
    前記高圧パイプは、少なくとも燃料流路孔または連通孔または絞り孔のいずれか1つ以上を有していることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記高圧室は、前記貫通孔に対して略直交する軸方向に設けられた燃料通路孔であり、
    前記コモンレールは、断面形状が略円筒形状に成形されていることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
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