JP2004108198A - 直噴式内燃エンジン用燃料供給装置 - Google Patents

直噴式内燃エンジン用燃料供給装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004108198A
JP2004108198A JP2002269842A JP2002269842A JP2004108198A JP 2004108198 A JP2004108198 A JP 2004108198A JP 2002269842 A JP2002269842 A JP 2002269842A JP 2002269842 A JP2002269842 A JP 2002269842A JP 2004108198 A JP2004108198 A JP 2004108198A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
internal combustion
combustion engine
supply device
passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002269842A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4104942B2 (ja
Inventor
Yoshiaki Hironaka
弘中 佳昭
Masao Sakaguchi
坂口 征男
Masao Iwata
岩田 雅夫
Kiyoshige Enomoto
榎本 清重
Yuichi Tsuyuki
露木 雄一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kioritz Corp
Oppama Industry Co Ltd
Original Assignee
Kioritz Corp
Oppama Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kioritz Corp, Oppama Industry Co Ltd filed Critical Kioritz Corp
Priority to JP2002269842A priority Critical patent/JP4104942B2/ja
Publication of JP2004108198A publication Critical patent/JP2004108198A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4104942B2 publication Critical patent/JP4104942B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】直噴式内燃エンジンが手動始動式であっても、容易に、かつ、確実に始動させることができるようにされた直噴式内燃エンジン用燃料供給装置を提供する。
【解決手段】内燃エンジン(50)の燃焼作動室(53)に燃料を直接噴射する電磁駆動式の燃料噴射弁(20)と、燃料タンク(12)内の燃料を燃料吸入通路(15)を介して吸入するとともに燃料供給通路(35)を介して前記燃料噴射弁(20)に吐出供給せしめるべく前記内燃エンジン(50)により駆動される高圧燃料ポンプ(30)と、前記燃料噴射弁(20)からの余剰燃料を前記燃料タンク(12)に戻す燃料戻し通路(17)に介装された燃圧レギュレータ(40)と、を備えた直噴式内燃エンジン用燃料供給装置(10)であって、前記燃圧レギュレータ(40)より下流側の前記燃料戻し通路(17)、もしくは、前記燃料吸入通路(15)に、手動式燃料ポンプ(45)を介装してなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯型作業機等の動力源として用いられる、比較的小型で、リコイルスタータ等の手動スタータで始動を行うようにされた直噴式の内燃エンジン、特に、直噴式2サイクル内燃エンジン用の燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の直噴式2サイクル内燃エンジン用燃料供給装置として、前記内燃エンジンの燃焼作動室に燃料を直接噴射する電磁駆動式の燃料噴射弁と、前記内燃エンジンにより駆動され、燃料タンク内の燃料を燃料吸入通路を介して吸入するとともに、燃料供給通路を介して前記燃料噴射弁に吐出供給する高圧燃料ポンプと、前記燃料噴射弁から噴射される燃料の圧力を調整すべく、前記燃料供給通路における前記高圧燃料ポンプより下流側に介装された燃圧レギュレータと、を備えたものが知られている(特開平7−133724号公報、特開平11−351093号公報、特許第2792506号公報等参照)。
【0003】
上記従来の燃料供給装置では、前記高圧燃料ポンプからの燃料が、前記燃圧レギュレータで調圧されて前記燃料噴射弁に、供給されたり、前記燃料噴射弁に常時過剰の燃料を供給し、前記燃料噴射弁で噴射されなかった余剰燃料を、燃料タンクに戻して循環させるようにしたり、前記燃料噴射弁から噴射される燃料の圧力を調整すべく、前記燃料噴射弁からの余剰燃料を前記燃料タンクに戻す燃料戻し通路に、燃圧レギュレータを介装したりしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記直噴式内燃エンジン、特に、比較的小型で、リコイルスタータ等の手動スタータで始動を行うようにされた手動始動式内燃エンジンでは、次のような問題が生じる。
すなわち、前記内燃エンジンを始動すべく、始動操作(リコイル操作)を行っても、前記燃料供給通路等に燃料が充填されておらず(空気が溜まっている)、また、始動操作期間が短いこともあって、燃料の圧力が充分には高まらないので、前記燃料噴射弁から必要量の燃料が噴射されず、前記内燃エンジンを始動させるのに難儀するという問題があった。
【0005】
本発明は、前記した如くの問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、直噴式内燃エンジンが手動始動式であっても、容易に、かつ、確実に始動させることができるようにされた直噴式内燃エンジン用燃料供給装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成すべく、本発明に係る直噴式内燃エンジン用燃料供給装置は、基本的には、内燃エンジンの燃焼作動室に燃料を直接噴射する電磁駆動式の燃料噴射弁と、燃料タンク内の燃料を燃料吸入通路を介して吸入するとともに熱料供給通路を介して前記燃料噴射弁に吐出供給せしめるべく前記内燃エンジンにより駆動される高圧燃料ポンプと、前記燃料噴射弁からの余剰燃料を前記燃料タンクに戻す燃料戻し通路に介装された燃圧レギュレータと、を備え、前記燃圧レギュレータより下流側の前記燃料戻し通路、もしくは、前記燃料吸入通路に、手動式燃料ポンプを介装したことを特徴としている。
【0007】
本発明に係る直噴式内燃エンジン用燃料供給装置の好ましい具体的な態様は、前記手動式燃料ポンプは、前記内燃エンジンの始動前に、前記燃料タンクから前記燃圧レギュレータに至る通路部位に燃料を充填させるものであり、前記燃圧レギュレータは、前記燃料噴射弁から噴射される燃料の圧力を調整するものであり、燃料の調圧を解除するための手動解除部材を備えていることを特徴としている。
本発明に係る直噴式内燃エンジン用燃料供給装置の他の好ましい具体的な態様は、前記燃料噴射弁による燃料噴射量を制御するための制御装置を備え、該制御装置は、回転数センサにより検出されたエンジン回転数に基づいて、前記内燃エンジンが始動中であるとき、前記燃料噴射量を最大値もしくはその近傍値とする制御を行うようにされ、前記内燃エンジンは、携帯型作業機等の動力源として用いられることを特徴としている。
【0008】
前記の如くの構成とされた、本発明に係る直噴式内燃エンジン用燃料供給装置の好ましい態様においては、前記内燃エンジンを始動させるにあたっては、始動操作(リコイル操作)を行う前に、前記燃圧レギュレータによる燃料の調圧を、それに備えられた手動解除部材で解除(燃圧を0に)しながら、前記手動式燃料ポンプを操作し、前記燃料タンクから燃料を前記燃料吸入通路を介して吸い出して、前記高圧燃料ポンプ、前記燃料供給通路、及び前記燃料噴射弁等の通路部位に導く。これにより、前記通路部位内の残留空気が追い出されて、代わりに燃料が充填される。
【0009】
この状態で始動操作を行うと、前記内燃エンジンのクランク軸が回転し、前記高圧燃料ポンプが駆動され、該高圧燃料ポンプにより、前記燃料タンク内の燃料が前記燃料吸入通路を介して吸入されるとともに、前記燃料供給通路を介して前記燃料噴射弁に吐出供給される。この場合、前記燃料供給通路等の通路部位には空気が残っておらず、燃料が充填されているので、燃料の圧力が速やかに上昇せしめられ、充分な量の燃料が前記燃料噴射弁に供給される。
【0010】
また、この始動時には、前記制御装置により、前記燃料噴射量(前記燃料噴射弁の開弁期間)を最大値もしくはその近傍値とする制御が行われるので、前記燃料噴射弁からは、必要充分な量の燃料が噴射される。
このように構成とされることにより、前記直噴式内燃エンジンが手動始動式であっても、容易に、かつ、確実に始動させることができる。
そして、前記内燃エンジンが始動した後は、前記高圧燃料ポンプから前記燃料噴射弁に常時過剰の燃料が供給されるとともに、前記燃料戻し通路に介装された燃圧レギュレータにより、前記燃料タンクに戻される燃料の量が調整され、これによって、前記燃料噴射弁から噴射される燃料の圧力が適正値に維持され、前記燃料噴射弁の開弁期間に応じた量の燃料が、前記燃焼作動室に噴射される。
【0011】
また、前記燃圧レギュレータから前記燃料タンクに戻された燃料は、前記高圧燃料ポンプにより、再び前記燃料噴射弁に吐出供給されて、循環せしめられる。このように燃料を循環させることにより、燃料噴射量が少ないために、前記燃焼作動室からの熱伝導により上昇しがちな、燃料の温度上昇を抑えられる等の利点が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明に係る燃料供給装置の一実施形態を示す概略構成図、図2は図1に示される燃料供給装置が適用された小形空冷直噴式2サイクル内燃エンジンの縦断面図である。
図2に示される内燃エンジン50は、刈払機等の携帯型作業機に搭載されるもので、ピストン54が上下方向に摺動自在に嵌挿されたシリンダ52と、該シリンダ52の下側に連結されて、内部にクランク室56を形成するクランクケース55と、を備え、前記シリンダ52の外周には、多数の冷却フィン58が形成されるとともに、前記シリンダ52における前記ピストン54上方の燃焼作動室53の頂部(燃焼室53a)に、燃料噴射弁20(後述)と点火プラグ59が装着されている。
【0013】
前記クランク室56の左右方向中央には、クランク軸60が軸支され、該クランク軸60のクランクピン71には、連接ロッド72を介して前記ピストン54が枢支連結されるとともに、前記連接ロッド72を挟むように、前記クランクピン71の左右にクランクウエブ74が固定されている。
【0014】
前記シリンダ52には、前記クランク軸60の軸線に直交する方向に排気口62が形成されるとともに、該排気口62に対向する(180°ずれた位置)に、段下げ状態で吸気口63が形成され、前記排気口62及び前記吸気口63と90°ずれた左右両側位置に、シュニューレ掃気式をとる、一対の掃気通路64、64が形成されている。
【0015】
前記クランク軸60の右端側には、本実施形態の燃料供給装置10の主要部を構成する高圧燃料ポンプ30(後述)と、リコイルスタータ80が設けられている。
一方、前記燃料供給装置10は、図1に示される如くに、前記内燃エンジン50の前記燃焼室53aに燃料を直接噴射する電磁駆動式の前記燃料噴射弁20と、前記内燃エンジン50の前記クランク軸60により駆動され、燃料タンク12内の燃料を、燃料吸入通路15を介して吸入するとともに、燃料供給通路35を介して前記燃料噴射弁20に過剰に吐出供給する前記高圧燃料ポンプ30と、前記燃料噴射弁20から噴射される燃料の圧力を調整すべく、前記燃料噴射弁20から余剰燃料を前記燃料タンク12に戻す燃料戻し通路17に介装された燃圧レギュレータ40と、前記燃料噴射弁20による燃料噴射量を制御するための制御装置100と、を備え、前記内燃エンジン50の始動前に、前記燃料タンク12から前記燃圧レギュレータ40に至る通路部位、つまり、前記燃料吸入通路15、前記高圧燃料ポンプ30、前記燃料供給通路35、前記燃料噴射弁20、前記燃料戻し通路17の上流側部分、及び、前記燃圧レギュレータ40に燃料を充填させるべく、前記燃料戻し通路17における前記燃圧レギュレータ40より下流側に、手動式燃料ポンプ45が介装されている。
【0016】
より詳しくは、前記燃料噴射弁20は、円筒形のハウジング21、ソレノイド22、ステータ(吸引子)23、先端部が半球状の弁体(プランジャ)24、該弁体24が摺動自在に挿入された通路部26及び前記弁体24により開閉される噴射口27を有する弁座部材25、前記ステータ23と前記弁体24との間に介装されて、前記弁体24を常時前記噴射口27を閉じる方向に付勢する圧縮コイルばね28等からなっており、前記ソレノイド22に、前記制御装置100から、前記内燃エンジン50の運転状態に応じたパルス幅(デューティ比)を持つパルス信号を、所定のタイミングをもって(例えば、吸入行程開始時に)供給して、前記ソレノイド22を通電励磁し、前記パルス幅に応じた期間(通電励磁期間)Tだけ、前記弁体24を前記コイルばね28の付勢力に抗して引き上げて、前記噴射口27を開かせることによって、燃料噴射量を調整するようになっている。
【0017】
前記高圧燃料ポンプ30は、プランジャポンプとされ、前記クランク軸60によって、カム機構35を介して駆動されるようになっている。該カム機構35は、前記クランク軸60に対して直交配置されたカム軸36を有し、該カム軸36は、それに外嵌固定されたウォームホイール67と、前記クランク軸60に外嵌固定されたウォーム66と、からなる減速機構により、前記クランク軸60の回転数の1/20程度に減速されて、回転せしめられる。前記カム軸36の左端面には、その回転軸線Oaからは偏心してピン37(中心軸線Ob)が垂直に立設されており、該ピン37には、ボールベアリング38が外嵌されている。
【0018】
前記高圧燃料ポンプ30は、両側に、互いに逆位相で作動するチェック弁31、32が配されたポンプ室33と、前記カム機構35により往復動せしめられる、前記カム機構35の従節部材に相当するプランジャ34と、を有し、その流入口30Aには、前記燃料吸入通路15の下流端が接続され、その吐出口30Bには、前記燃料供給通路35の上流端が接続されている。
【0019】
前記燃料戻し通路17の上流端は、前記燃料噴射弁20の前記通路部26に接続され、その下流端は、前記燃料タンク12内に挿入されている。この燃料戻し通路17に介装された前記燃圧レギュレータ40は、調圧弁41を備えるとともに、燃料の調圧を解除する(燃料の圧力を0、つまり、素通りさせる)ための手動解除部材として、前記調圧弁41を押し上げて強制的に開かせるプッシュロッド42を備えている。
【0020】
そして、前記燃料戻し通路17における前記燃圧レギュレータ40より下流側に介装された前記手動式燃料ポンプ45は、ゴム製の半球状ポンプ室46と、互いに逆位相で作動するチェック弁47、48が配設された吸入口45A、吐出口45Bと、を備え、前記半球状ポンプ室46は、手指で押圧すると押し潰され、解放すると、それ自体の弾性後元力により、元の半球状に復元するようになっており、この押圧−解放を繰り返すことで、前記半球状ポンプ室46の復元時に生じる吸引力(負圧)により、前記燃料タンク12の燃料が、前記燃料タンク12から吸い出されて、前記燃圧レギュレータ40に至る通路部位(前記燃料吸入通路15、前記高圧燃料ポンプ30、前記燃料供給通路35、前記燃料噴射弁20、前記燃料戻し通路17の上流側部分、前記燃圧レギュレータ40)に充填されるとともに、前記燃料戻し通路17における前記燃圧レギュレータ40と前記手動式燃料ポンプ45との間の部位及び前記手動式燃料ポンプ45にも充填される。
【0021】
また、前記制御装置100には、前記内燃エンジン50の回転数(クランク角)を検出する回転数センサ110からの検出信号や、前記内燃エンジン50の吸気通路83に配設されたスロットル弁85の開度を検出するスロットル開度センサ120からの検出信号等が供給される。前記制御装置100は、前記回転数センサ110により検出されたエンジン回転数や、前記スロットル開度センサ120により検出された前記スロットル弁85の開度等に基づいて、前記燃料噴射弁20による燃料噴射量(開弁期間)を制御するようにされる。
【0022】
この場合、前記制御装置100は、前記回転数センサ110により検出されたエンジン回転数に基づいて、前記リコイルスタータ80によって前記内燃エンジン50が始動中であるとき、前記燃料噴射量を、最大値もしくはその近傍値とする制御を行うようにされている。
より詳しくは、図3に、縦軸に前記燃料噴射弁20の開弁期間T(ms)を、横軸にエンジン回転数N(rpm)をとって、前記スロットル弁85の開度が最小開度(アイドル回転開度)付近にあるときの開弁期間Tminを実線で、また、前記スロットル弁85の開度が最大開度(全開)付近にあるときの開弁期間Tmaxを一点鎖線で示したように、前記スロットル弁85の開度が最小開度付近にあり、かつ、エンジン回転数が設定回転数Na(<アイドル回転数)に達していないときは、始動中であると判断して、前記開弁期間を、前記スロットル弁85が最大に開かれているときと同じ最大値Tmax(5.5ms程度)とする制御を自動的に行うようにされる。そして、エンジン回転数が前記設定アイドル回転数Naに達すると、今度は、前記開弁期間を最小値Tminとする制御を自動的に行うようにされる。また、図の4000(rpm)付近の回転数Nbは、前記クランク軸60に外嵌された、図示しない遠心クラッチのクラッチイン回転数とされ、この回転数Nbを越えたときは、前記開弁期間Tが若干長くされるようになっている。
【0023】
このような構成とされた本実施形態の燃料供給装置10においては、前記内燃エンジン50を始動させるにあたっては、始動操作(リコイル操作)を行う前に、前記燃圧レギュレータ40による燃料の調圧を、それに備えられた手動解除部材としての前記プッシュロッド42で解除しながら、前記手動式燃料ポンプ45を手指で押圧−解放する操作を、繰り返して行う。これにより、前記半球状ポンプ室46の復元時に生じる吸引力(負圧)により、前記燃料タンク12の燃料が前記燃料タンク12から吸い出されて、前記燃料タンク12から前記燃圧レギュレータ40に至る通路部位(前記燃料吸入通路15、前記高圧燃料ポンプ30、前記燃料供給通路35、前記燃料噴射弁20、前記燃料戻し通路17の上流側部分、前記燃圧レギュレータ40)に充填されるとともに、前記燃料戻し通路17における前記燃圧レギュレータ40と前記手動式燃料ポンプ45との間の部位及び前記手動式燃料ポンプ45にも充填される。
【0024】
この状態で始動操作(リコイル操作)を行うと、前記内燃エンジン50の前記クランク軸60が回転し、前記高圧燃料ポンプ30が駆動され、該高圧燃料ポンプ30により、前記燃料タンク12内の燃料が、前記燃料吸入通路15を介して吸入されるとともに、前記燃料供給通路35を介して前記燃料噴射弁20に吐出供給される。この場合、前記燃料供給通路35等の通路部位には空気が残っておらず、燃料が充填されているので、燃料の圧力が速やかに上昇せしめられ、充分な量の燃料が、前記燃料噴射弁20に供給される。
【0025】
また、この始動時には、前記制御装置100により、前記燃料噴射弁20の開弁期間を最大値とする制御が行われるので、前記燃料噴射弁20からは必要充分な量の燃料が噴射される。
このようにされることにより、高温始動性も向上し、前記直噴式内燃エンジン50が、手動始動式であっても、容易に、かつ、確実に始動させることができる。
【0026】
そして、前記内燃エンジン50が始動した後は、前記高圧燃料ポンプ30から前記燃料噴射弁20に常時過剰の燃料が供給されるとともに、前記燃料戻し通路17に介装された前記燃圧レギュレータ40により、前記燃料タンク12に戻される燃料の量が調整され、これによって、前記燃料噴射弁20から噴射される燃料の圧力が適正値に維持され、前記燃料噴射弁20の開弁期間に応じた量の燃料が、前記燃焼作動室53に噴射される。
【0027】
また、前記燃圧レギュレータ40から前記燃料タンク12に戻された燃料は、前記高圧燃料ポンプ30により、再び前記燃料噴射弁20に吐出供給されて循環せしめられる。このように燃料を循環させることにより、燃料の温度上昇によるベーパーロックを抑えられる等の利点が得られる。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の精神を逸脱しない範囲で、設計において、種々の変更ができるものである。
【0028】
例えば、前記実施形態では、前記手動式燃料ポンプ45を、前記燃料戻し通路17における前記燃圧レギュレータ40より下流側に介装し、前記手動式燃料ポンプ45の復元時の吸引力を利用して、燃料を前記燃料供給通路35等の通路部位(15、30、35、20、17、40)に充填するようにしているが、前記手動式燃料ポンプ45の位置は、これに限られることはなく、図4に示される如くに、前記燃料吸入通路15に介装して、前記手動式燃料ポンプ45の押し出し力を利用し、前記燃料供給通路等の通路部位(15、30、35、20、17、40)に燃料を充填するようにしてもよく、その場合は、前記燃料タンク12と一体的に形成することもできるので、部品としての取り回しが容易化される。ただし、前記実施形態のように、前記手動式燃料ポンプ45を、前記燃料戻し通路17に介装せしめれば、前記燃料タンク12が、前記内燃エンジン50より上方にあっても下方にあっても良好な結果が得られるが、前記手動式燃料ポンプ45を、前記燃料吸入通路15に介装すると、前記燃料タンク12が前記内燃エンジン50より下方にある場合、前記通路部位に空気が残りやすくなり、良好な結果が得られなくなるおそれがある。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、本発明に係る直噴式内燃エンジン用燃料供給装置置は、始動前に、手動式燃料ポンプで、燃料タンクから燃圧レギュレータに至る通路部位に燃料を確実に充填することができるので、直噴式内燃エンジンが手動始動式であっても、容易に、かつ、確実に始動させることができる。
また、燃料を循環させるようにしているので、燃料の温度上昇を抑えられる等の利点も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料供給装置の一実施形態を示す概略構成図。
【図2】図1に示される燃料供給装置が適用された小形空冷直噴式2サイクル内燃エンジンの縦断面図。
【図3】図1に示される燃料供給装置に備えられた制御装置の制御内容の説明に供されるグラフ。
【図4】図1に示される燃料供給装置の変形例を示す概略構成図。
【符号の説明】
10 直噴式内燃エンジン用燃料供給装置
12 燃料タンク
15 燃料吸入通路
17 燃料戻し通路
20 燃料噴射弁
30 高圧燃料ポンプ
35 燃料供給通路
40 燃圧レギュレータ
42 プッシュロッド(手動解除部材)
45 手動式燃料ポンプ
50 小形空冷直噴式内燃エンジン
53 燃焼作動室
55 圧縮コイルばね(ばね手段)
100 制御装置
110 回転数センサ

Claims (5)

  1. 内燃エンジン(50)の燃焼作動室(53)に燃料を直接噴射する電磁駆動式の燃料噴射弁(20)と、燃料タンク(12)内の燃料を燃料吸入通路(15)を介して吸入するとともに熱料供給通路(35)を介して前記燃料噴射弁(20)に吐出供給せしめるべく前記内燃エンジン(50)により駆動される高圧燃料ポンプ(30)と、前記燃料噴射弁(20)からの余剰燃料を前記燃料タンク(12)に戻す燃料戻し通路(17)に介装された燃圧レギュレータ(40)と、を備えた直噴式内燃エンジン用燃料供給装置(10)であって、
    前記燃圧レギュレータ(40)より下流側の前記燃料戻し通路(17)、もしくは、前記燃料吸入通路(15)に、手動式燃料ポンプ(45)を介装したことを特徴とする直噴式内燃エンジン用燃料供給装置。
  2. 前記手動式燃料ポンプ(45)は、前記内燃エンジン(50)の始動前に、前記燃料タンク(12)から前記燃圧レギュレータ(40)に至る通路部位(15、30、35、20、17、40)に燃料を充填させるものであることを特徴とする請求項1に記載の直噴式内燃エンジン用燃料供給装置。
  3. 前記燃圧レギュレータ(40)は、前記燃料噴射弁(20)から噴射される燃料の圧力を調整するものであり、燃料の調圧を解除するための手動解除部材(42)を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の直噴式内燃エンジン用燃料供給装置。
  4. 前記直噴式内燃エンジン用燃料供給装置は、前記燃料噴射弁(20)による燃料噴射量を制御するための制御装置(100)を備え、該制御装置(100)は、回転数センサ(110)により検出されたエンジン回転数に基づいて、前記内燃エンジン(50)が始動中であるとき、前記燃料噴射量を最大値もしくはその近傍値とする制御を行うようにされていることを特徴とする請求項1〜3のいづれか一項に記載の直噴式内燃エンジン用燃料供給装置。
  5. 前記内燃エンジン(50)は、携帯型作業機等の動力源として用いられることを特徴とする請求項1〜4のいづれか一項に記載の直噴式内燃エンジン用燃料供給装置。
JP2002269842A 2002-09-17 2002-09-17 直噴式内燃エンジン用燃料供給装置 Expired - Fee Related JP4104942B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002269842A JP4104942B2 (ja) 2002-09-17 2002-09-17 直噴式内燃エンジン用燃料供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002269842A JP4104942B2 (ja) 2002-09-17 2002-09-17 直噴式内燃エンジン用燃料供給装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004108198A true JP2004108198A (ja) 2004-04-08
JP4104942B2 JP4104942B2 (ja) 2008-06-18

Family

ID=32267650

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002269842A Expired - Fee Related JP4104942B2 (ja) 2002-09-17 2002-09-17 直噴式内燃エンジン用燃料供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4104942B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012506966A (ja) * 2008-10-24 2012-03-22 フェデラル−モーグル コーポレイション 燃料レール排気システム

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108843472B (zh) * 2018-04-28 2020-01-03 浙江中力工具制造有限公司 带预进油装置的油锯

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012506966A (ja) * 2008-10-24 2012-03-22 フェデラル−モーグル コーポレイション 燃料レール排気システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4104942B2 (ja) 2008-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7171947B2 (en) Electrically-actuated throttle device for general-purpose engine
US8489310B2 (en) Control apparatus for general-purpose engine
US6971357B2 (en) Method for preparing an internal combustion engine for starting
US6644272B2 (en) Diesel engine
US7801672B2 (en) After-stop fuel pressure control device of direct injection engine
JP2004520533A (ja) 電動燃料噴射装置
US8036818B2 (en) Control apparatus for general-purpose engine
JP4383387B2 (ja) 汎用内燃機関の電子ガバナ装置
US6374782B2 (en) Air-fuel mixture generating device
JP2011106457A (ja) 内燃エンジンの作動方法
JPH11324631A (ja) 内燃エンジンの分離潤滑装置
JP3683047B2 (ja) 過給機付ディーゼル機関の加速制御装置
JP4104942B2 (ja) 直噴式内燃エンジン用燃料供給装置
JP2000213375A (ja) 内燃機関における停止制御方法及び装置
JP4075666B2 (ja) エンジンの始動装置
JP4200712B2 (ja) 内燃機関の可変動弁機構制御装置
JP4924310B2 (ja) ディーゼルエンジンの制御装置
JP4138134B2 (ja) 燃料噴射ポンプの噴射時期制御構造
JP3759291B2 (ja) ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御装置
JP2009041490A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2005076522A (ja) 汎用エンジンのスロットル装置
JP3521707B2 (ja) 内燃機関の始動制御装置
JP6966912B2 (ja) エンジン暖機システム
JP2009144605A (ja) 内燃機関の始動制御装置
JP2622958B2 (ja) 2サイクルデイーゼルエンジン

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050729

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080311

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080326

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130404

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140404

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees