JP2004107774A - スパッタ成膜方法、スパッタ成膜装置および電気光学装置の製造方法 - Google Patents

スパッタ成膜方法、スパッタ成膜装置および電気光学装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】異常放電を防止してスパッタレートを安定させ、異常放電によるパーティクルの発生を抑制し、安定した金属酸化物の薄膜からメタル膜への遷移を防止すること。
【解決手段】反応性ガスとしてのOガスおよび不活性ガスとしてのArガスを導入して反応性直流スパッタリングにより、基板12a、12bに金属酸化物としての五酸化タンタルの薄膜を成膜するスパッタ成膜装置において、制御部21は、可変電源15を制御して、ターゲット14に供給される成膜電力を、所定の遮断周期で所定の遮断時間、遮断させる。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反応性直流スパッタリングによる金属酸化物(例えば、五酸化タンタル)の薄膜を形成するためのスパッタ成膜方法、スパッタ成膜装置および電気光学装置の製造方法に関するものであり、特に、異常放電を防止してスパッタレートを安定させ、異常放電によるパーティクルの発生を抑制することができ、安定した金属酸化物の薄膜からメタル膜への遷移を防止することができるスパッタ成膜方法、スパッタ成膜装置および電気光学装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、反応性直流スパッタリングにより薄膜を製造する場合には、例えば、反応性ガスとして酸素ガスを、不活性ガスとしてアルゴンガスをそれぞれ導入して、金属製のターゲットに対するスパッタリングを定電力制御または定電流制御で行われている。ターゲットとは、スパッタ成膜装置において陰極表面に設置され、イオン衝撃されて膜となる材料物質をいう(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、金属酸化物の一種である五酸化タンタルの薄膜は、光に対して高い屈折率を有するため、高屈折率物質として、光学用コーティング膜、耐摩耗膜に利用されている。
【0004】
また、最近では、五酸化タンタルの薄膜は、LSI(Large Scale Integration)などのMOS(Metal Oxide Semiconductor)構造の絶縁膜、EL(Electronic Luminescent)素子の絶縁膜、EC(ElectroChromic)素子の固体電解質膜として、さらに、高屈折率を生かし、光半導体等にも利用されている。
【0005】
ここで、従来より、上述した金属酸化物の薄膜を成膜する方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法(以下、スパッタリングと略す)、イオンプレーディング法の薄膜形成法が利用されてきた。この中で、スパッタリング法は、大面積の基板に効率良く薄膜を形成できるという利点がある。
【0006】
また、スパッタリング法にも様々な形式のものがあり、放電形式によって、高周波スパッタリングと、直流スパッタリングとに大別される。
【0007】
また、スパッタリングの際に、ターゲットに金属を用い、プラズマ中に反応性ガスとして窒素ガスや酸素ガス等を導入した場合には、金属窒化物や金属酸化物等の薄膜を形成することができる。このようにして成膜する方法を反応性スパッタリングという。
【0008】
ここで、反応性スパッタリングに直流放電を利用する反応性直流スパッタリングを用いて化合物薄膜を成膜する場合には、電源装置の構成が簡単であり、金属ターゲットを用いるため酸化物ターゲットのように焼結させる必要がなく、大きなターゲットを容易に作成できるという利点がある。
【0009】
また、反応性直流スパッタリングは、高周波スパッタリングと比べると、成膜する基板に生じる温度上昇が小さいため、高パワーでの成膜ができ、成膜時間が短縮できる等の利点がある。
【0010】
かかる利点より、反応性直流スパッタリングは、大面積の基板に均一に薄膜を形成させることが可能であるため、建材用板ガラスのコーティング、LCD(Liquid Crystal Display)基板等に広く用いられている。
【0011】
また、上述した五酸化タンタルの薄膜の成膜に際しても、一般には、ターゲットにタンタルの単体を、反応性ガスに酸素ガスを用いた反応性直流スパッタリングが用いられており、LCDの表示板が大型化していく昨今の重要な技術となっている。
【0012】
【特許文献1】
特開平5−230636号公報(第3頁、図1)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述したように、従来の反応性直流スパッタリングでは、スパッタ中に反応性ガスがターゲット(タンタル)と反応して、ターゲットの表面に反応膜が形成され、該反応膜の成長とともに、基板での成膜レート(単位時間あたりの成膜膜厚)が減少し、放電が不安定になるという現象が生じる。
【0014】
ここで、従来の反応性直流スパッタリングでは、基板での成膜レートおよび形成された薄膜の化学組成が、反応性ガスの分圧に大きく依存することが知られている。
【0015】
例えば、金属酸化物の薄膜を成膜する際、反応性ガス(この場合、酸素ガス)の分圧が高い場合には、十分に酸化された薄膜が基板上に成膜されていくが、これと同時に金属のターゲットの表面でも酸化反応が起こる。これにより、ターゲットの表面には、反応膜として酸化物の薄膜が形成される。
【0016】
ところが、従来の反応性直流スパッタリングにおいては、酸化物のスパッタ収率が、金属に比べて小さいため、上記酸化物の薄膜の成長に伴って、ターゲットが十分にスパッタされなくなり、基板の成膜レートが低下するという現象が生じていた。さらに、ターゲットの酸化物が電子絶縁性という特性を有している場合には、アーク放電等の異常放電が起こる虞もあった。
【0017】
一方、反応性ガスの分圧が低い場合には、ターゲットの表面に形成される酸化物の薄膜の成長速度よりも、ターゲットがスパッタされるスパッタ速度のほうが速くなる。この場合には、常にターゲットの表面が露出されている状態となり、高い成膜レートが得られるというメリットがある。
【0018】
その反面、反応性ガスの分圧が低い場合には、基板の表面に供給される酸素ガスが不足するため、成膜された薄膜が十分に酸化されていない「メタルリッチな膜」(以下、不完全酸化膜という)となってしまう。
【0019】
このように、反応性直流スパッタリングには、反応性ガスの分圧が高い場合に起こる「低成膜レート、完全酸化膜の形成」モードと、反応性ガスの分圧が低い場合に起こる「高成膜レート、不完全酸化膜の形成」モードという2つの安定モードが存在する。
【0020】
通常、完全酸化膜が形成され、最高の成膜レートが得られるのは、上記2つの安定モードの遷移点の状態で成膜された場合である。しかしながら、遷移点での成膜は、非常に不安定である。
【0021】
図6は、反応性ガスに酸素ガスを用い、ターゲットにタンタル(Ta)の単体を用いた反応性直流スパッタリングにおけるO/Ar(酸素/アルゴン)比(流量比)と成膜全圧Pとの関係を、成膜電力別(0kW、20kW、35kW、45kW)に表した図である。
【0022】
同図に示したように、成膜電力を徐々に上げた場合には、成膜全圧Pが急激に落ちる点S、Sがある。逆に、成膜電力を徐々に下げた場合には、成膜全圧Pの大きな変化が起きず、ヒステリシスカーブを示す。
【0023】
電圧電流特性では、放電電流を大きくすると、徐々に放電電圧も増大していくが、ある点で電圧が減少する。この点が、十分な酸化膜が形成され、かつ最も高い成膜レートが得られる遷移点である。この遷移点よりも、放電電流を大きくした場合には、前述のように急激な成膜レートの上昇により、基板の表面に不完全酸化膜が形成される。このように遷移点では、不連続性を示す。
【0024】
以上のような理由から、一般に金属酸化物の薄膜の成膜に際しては、完全酸化膜が得られるように、上記遷移点よりもやや低い成膜レートに設定して成膜せざるを得なかった。
【0025】
ところで、理論的には、一定の酸素ガスの分圧下でイオン電流を一定に保てば、定常状態が得られるはずである。しかしながら、実際には、成膜を行うスパッタ成膜装置に生じる様々な要因によって分圧の揺らぎが避けられない。その結果、安定モード下での定常状態の維持が困難になり、遷移点付近での不連続が生じると考えられる。
【0026】
すなわち、低成膜レート側の安定モードの状態で酸素ガスの分圧の低下、またはイオン電流の増加が生じると、前述のように、ターゲットの表面の形成される酸化物の薄膜の成長速度よりも、スパッタリング速度のほうが速くなり、ターゲットの表面に形成されていた酸化物の薄膜が減少する。これにより、ターゲットの表面が露出するようになり、スパッタレートが上昇する。
【0027】
一方、基板および真空容器内部の壁面では、スパッタされた金属(タンタル)が付着してゆく。また、付着した金属が酸素ガスと反応し酸化物を形成するため、酸素の消費量が増える(これをゲッタリングという)。
【0028】
従って、スパッタレートの上昇に伴って、酸素ガスの分圧がさらに低下するが、酸素ガスの分圧が低下すれば、前述のごとくスパッタレートが上昇する。
【0029】
つまり、この場合には、「スパッタレートの上昇」を抑制するため、酸素ガスの分圧が低下しないだけの酸素ガスを過剰に供給する必要がある。また、異常放電により、ターゲットに対するイオン電流密度の上昇があると、急激に成膜レートが高まり、局所的にマイクロアーク放電が発生し、メタル状のパーティクル(霧状の数μm程度の異物:スプラッシュ)が多発し、製品品質を著しく低下させる。
【0030】
例えば、可変電源からターゲットに供給される成膜電力の制御を行う場合には、メタル成膜になるのを防ぐために行う成膜電力のタイミングにバラツキが発生し、スパッタ放電電圧の変動が大きくなり、基板に成膜される酸化膜の膜厚のバラツキが大きくなる。
【0031】
特に、異常放電が多発する場合には、異常放電によるアークへの遷移が1μsec以下であるため、手動による成膜電力の制御が困難であり、膜厚のバラツキがさらに増大することとなる。
【0032】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、異常放電を防止してスパッタレートを安定させ、異常放電によるパーティクルの発生を抑制することができ、安定した金属酸化物の薄膜からメタル膜への遷移を防止することができるスパッタ成膜方法、スパッタ成膜装置および電気光学装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、反応性ガスおよび不活性ガスを導入して反応性直流スパッタリングにより、基板に金属酸化物の薄膜を成膜するスパッタ成膜方法において、ターゲットに供給される成膜電力を、所定の遮断周期で所定の遮断時間、遮断させる成膜電力制御工程、を含むことを特徴とする。
【0034】
この発明によれば、反応性ガスおよび不活性ガスを導入して反応性直流スパッタリングにより、基板に金属酸化物の薄膜を成膜する場合において、ターゲットに供給される成膜電力を、所定の遮断周期で所定の遮断時間、遮断させることとしたので、ターゲット表面のチャージアップが防止されることにより、異常放電を防止してスパッタレートを安定させ、異常放電によるパーティクルの発生を抑制することができる。
【0035】
また、本発明は、上記スパッタ成膜方法において、前記成膜電力制御工程の前に、前記ターゲットの表面の酸化膜を除去するクリーニング工程と、前記ターゲットの表面に初期酸化膜を成膜させる初期酸化膜成膜工程と、を含むことを特徴とする。
【0036】
この発明によれば、ターゲットの表面の酸化膜を除去し、ターゲットの表面に初期酸化膜を成膜させることとしたので、初期の成膜レートをアップさせることができる。
【0037】
また、本発明は、上記スパッタ成膜方法において、前記反応性ガスは、流量比と成膜全圧との関係を表すヒステリシスカーブのサチュレーションポイント以上の流量比で導入されることを特徴とする。
【0038】
この発明によれば、反応ガスが、流量比と成膜全圧との関係を表すヒステリシスカーブのサチュレーションポイント以上の流量比で導入されることとしたので、安定した金属酸化物の薄膜からメタル膜への遷移を防止することができる。
【0039】
また、本発明は、上記スパッタ成膜方法において、前記初期酸化膜成膜工程では、前記ターゲット表面の初期酸化膜の比抵抗を10Ωcm以下とすることを特徴とする。
【0040】
また、本発明は、上記スパッタ成膜方法において、前記遮断周期は、100マイクロ秒以下であることを特徴とする。
【0041】
また、本発明は、上記スパッタ成膜方法において、前記遮断時間は、5〜20マイクロ秒であることを特徴とする。
【0042】
また、本発明は、上記スパッタ成膜方法において、前記反応性ガスは、酸素ガスであることを特徴とする。
【0043】
また、本発明は、上記スパッタ成膜方法において、前記不活性ガスは、アルゴンガスであることを特徴とする。
【0044】
また、本発明は、反応性ガスおよび不活性ガスを導入して反応性直流スパッタリングにより、基板に金属酸化物の薄膜を成膜するスパッタ成膜装置において、ターゲットに供給される成膜電力を、所定の遮断周期で所定の遮断時間、遮断させる成膜電力制御手段、を備えたことを特徴とする。
【0045】
また、本発明は、上記スパッタ成膜方法を用いて薄膜を形成する工程を含むことを特徴とする。
【0046】
かかる発明によれば、反応性ガスおよび不活性ガスを導入して反応性直流スパッタリングにより、基板に金属酸化物の薄膜を成膜するスパッタ成膜方法において、ターゲットに供給される成膜電力を、所定の遮断周期で所定の遮断時間、遮断させることとしたので、ターゲット表面のチャージアップが防止されることにより、異常放電を防止してスパッタレートを安定させ、異常放電によるパーティクルの発生を抑制することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明にかかるスパッタ成膜方法、スパッタ成膜装置および電気光学装置の製造方法の一実施の形態について詳細に説明する。
【0048】
図1は、本発明にかかる一実施の形態の構成を示す図である。この図には、センタチャンバ式で連続成膜スパッタリングが可能な反応性直流スパッタ装置(スパッタ成膜装置)が図示されている。
【0049】
この反応性直流スパッタ装置は、反応性ガスとして酸素ガスを、不活性ガスとしてアルゴンガスをそれぞれ導入して、金属製のターゲット(タンタル)をスパッタリングし、基板に五酸化タンタル(Ta26)の薄膜を成膜する装置である。
【0050】
同図において、真空槽10には、陽極側の基板ステージ11および陰極側のマグネット13が対向配置されている。これらの基板ステージ11およびマグネット13には、DC(直流)の可変電源15が接続されている。
【0051】
基板12a、12bは、後述するターゲット14に対向するように基板ステージ11にセットされたガラス基板である。この基板12a、12bのそれぞれは、450cm×450cmの面積、0.5mmの厚さを有している。これらの基板12a、12bの表面には、反応性直流スパッタリングにより金属酸化物の一種である五酸化タンタル(Ta26)の薄膜が成膜される。
【0052】
また、基板ステージ11にセットされた基板12a、12bには、弱アルカリ洗剤を用いたブラシ洗浄、超音波洗浄、水すすぎ、エアナイフ乾燥が施されている。なお、実際には、基板ステージ11には、4枚の基板がセットされている。
【0053】
ターゲット14は、陰極側のマグネット13にセットされており、99.99%の純度を有するタンタル(Ta)の単体である。このターゲット14は、例えば、170cm×140cm(縦×横)の面積を有しており、Arイオン24のイオン衝撃によりスパッタされ、基板12aおよび基板12bの表面に成膜される薄膜(Ta26)の材料物質である。Ta26は、スパッタされたタンタルとO25とにより生成される。
【0054】
可変電源15は、スパッタ放電電圧、成膜電力を基板ステージ11およびマグネット13へ供給するための電源であり、後述する制御部21により可変制御される。
【0055】
Arガス供給部16は、制御部21の制御により、所定流量のAr(アルゴン)ガスを管路18を介して真空槽10へ供給する。Oガス供給部17は、制御部21の制御により、所定流用のO(酸素)ガスを管路18を介して真空槽10へ供給する。
【0056】
真空ポンプ19は、制御部21の制御により、真空槽10内が所定の全圧になるように、管路20を介して真空槽10内を脱気する。制御部21は、可変電源15のスパッタ放電電圧の制御や成膜電力の制御、Arガス供給部16およびOガス供給部17の流量制御、真空ポンプ19の駆動制御等の各種制御を実行する。
【0057】
設定部22は、制御部21における制御パラメータに関する設定を行う。制御パラメータとしては、Arガス供給部16およびOガス供給部17における各流量、真空ポンプ19を停止させる圧力、可変電源15におけるスパッタ放電電圧および成膜電力の制御パターン等である。圧力センサ23は、真空槽10内の全圧を検出する。
【0058】
つぎに、一実施の形態の動作について説明する。まず、設定部22により、上述した制御パラメータが制御部21に設定される。つぎに、制御部21は、圧力センサ23からの全圧のフィードバックを受けつつ、真空ポンプ19を制御して、真空槽10内の全圧が例えば5×10−6Torr以下になるまで脱気させる。
【0059】
つぎに、制御部21は、成膜前の予備スパッタとして、Arガス供給部16よりスパッタ圧が3mTorr程度になるようArガスを真空槽10内に導入させた後、可変電源15より35kWの成膜電力を10sec供給させて、ターゲット14の表面をクリーニング(ターゲット14の表面の酸化膜を除去:Cleaning)させる。
【0060】
つぎに、制御部21は、初期酸化膜の成膜レートをアップさせるために、Arガス供給部16よりスパッタ圧が3mTorr程度になるようにArガスを供給し、Oガス供給部17よりこのArガスの4.4倍の流量のOガスを真空槽10内に導入させた後、可変電源15より35kWの成膜電力を10sec供給させて、ターゲット14の表面に所定の比抵抗(例えば、10Ωcm)以下の酸化膜を成膜させる(poisoning、pasting)。
【0061】
つぎに、Arガス供給部16およびOガス供給部17を制御して、例えば、スパッタ圧が3mTorr程度になるようにArガスを供給し、Oガス供給部17よりこのArガスの4.4倍の流量のOガスを真空槽10内に導入させ、圧力センサ23からの全圧のフィードバックを受けつつ、真空槽10内の全圧が例えば5.0〜10×10−3Torrになるように真空度を保持させる。
【0062】
ここで、酸素ガスに関する条件としては、図2に示した例えば35kWのヒステリシスカーブのサチュレーションポイントA(成膜全圧Pが急激に落ちる点)以上(例えば30%増し)のO/Ar比(流量比)とされている。なお、B点は、スパッタ放電電圧の成膜電力を増加させ、入力可能な最大値に達した後、さらに成膜電力を増加させた場合にスパッタ放電電圧が大きく減少してメタル成膜となった点である。
【0063】
つぎに、制御部21は、成膜電力条件として、成膜時間を約4minとして、35kWの成膜電力が供給されるように、所定の遮断時間を設けて可変電源15を制御する。具体的には、制御部21は、異常放電を回避するために、可変電源15の成膜電力を5kW程度から目標の35kWまで徐々にステップアップさせる。
【0064】
そして、成膜電力が目標の35kWに達すると、制御部21は、例えば、50μsecの遮断周期で、成膜電力を15μsec遮断する。このように、成膜時間の約4minにおいては、成膜電力の供給と遮断(15μsec)とが50μsecの周期で繰り返される。また、成膜時間内においては、Arイオン24によりターゲット14がスパッタされ、基板12a、12bにTa26の薄膜が成膜される。
【0065】
図3は、成膜中におけるスパッタ放電電圧の変化をデジタルオシロスコープにより観察した結果を示す図である。図4は、上述した酸素条件および成膜電力条件の下で基板12a、12bの表面に成膜された五酸化タンタルの薄膜を分析するためのESCA(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)による分析結果を示す図である。
【0066】
また、上述した方法により成膜された基板12a、12b、・・・(4枚)においては、パーティクルの発生が0.5%以下となり、実用レベルに達し、良好な結果が得られた。さらに、4枚の各基板に成膜された五酸化タンタルの薄膜(透明膜)のそれぞれについて、5点の膜厚および可視光透過率の平均値を良好な結果として以下に示す。
【0067】
膜厚平均値:700nm、可視光透過率:82%(at550nm)
【0068】
また、発明者は、上述した酸素条件をスパッタ圧が3mTorr程度になるようにArガスを供給し、OガスをこのArガスの4.4倍から5.5倍に変更し、成膜電力条件を35kWから45kWに変更した状態で、上述した工程と同様にして、成膜実験を行った。
【0069】
この成膜実験により4枚の各基板に成膜された五酸化タンタルの薄膜(透明膜)のそれぞれについて、5点の膜厚および可視光透過率の平均値を良好な結果として以下に示す。
【0070】
膜厚平均値:700nm、可視光透過率:80%(at550nm)
【0071】
また、発明者は、上述した良好な結果(2例)と比較するために、酸素条件を4.5倍から1.5倍に悪化させ、成膜電力条件を35kWとして、上述した工程と同様にして成膜実験を行った。
【0072】
この結果、4枚の各基板には、五酸化タンタル(金属酸化物)の薄膜が形成されず、メタル膜が成膜された。つまり、上記悪条件で成膜した場合には、各基板の表面に成膜される薄膜が、金属酸化物の薄膜からメタル膜へ遷移したのである。また、上記メタル膜の膜厚は、7000Åと、五酸化タンタルの薄膜の10倍にも達している。
【0073】
ここで、発明者は、上述したスパッタ成膜方法の効果を検証するために、図5(a)および(b)に示したように、成膜電力を35kW、45kWとして、成膜時間、Ar/O流量比、遮断時間、電圧比、デューティ比という各条件を変化させて、マイクロアーク放電回数、膜厚、膜厚比、パーティクル発生を検証し、総合判定を行った。
【0074】
上記成膜電力は、制御部21により制御され、可変電源15からターゲット14へ供給される。成膜時間は、基板12a、12bへの五酸化タンタルの薄膜を成膜するために要する時間である。Ar/O比は、制御部21により制御され、Arガス供給部16から真空槽10へ供給されるArガスの流量と、Oガス供給部17から真空槽10へ供給されるOガスの流量との比である。
【0075】
遮断時間は、制御部21により制御され、可変電源15から供給される成膜電力を遮断する時間である。電圧比は、スパッタ放電電圧(図3参照)の電圧比(遮断時間/供給時間)である。デューティ比は、上記スパッタ放電電圧に対応している。
【0076】
マイクロアーク放電回数は、ターゲット14に発生するマイクロアーク放電の回数である。このマイクロアーク放電回数が増加すると、異常放電となる。膜厚は、基板12a、基板12bの表面に実際に成膜された五酸化タンタルの薄膜の厚さである。
【0077】
膜厚比は、目標値(図5(a)および図5(b)では、700Å)である膜厚と、基板12a、12bに実際に成膜された五酸化タンタルの薄膜の膜厚との比である。
【0078】
パーティクル発生は、マイクロアーク放電によりパーティクル(霧状の数μm程度の異物:スプラッシュ)が発生しない度合い(◎:発生しにくい、×:発生しやすい)を表す。総合判定は、成膜レート、放電安定性、異常放電の有無、メタル膜生成の有無等に基づいて、成膜の状態を良否判定(◎:良い、×:悪い)したものである。
【0079】
図5(a)は、成膜電力が35kWの場合の成膜実験の結果を示す図である。この図からわかるように、成膜時間が4min、Ar/O流量比が1:3.4、遮断時間が10μsの条件の場合と、成膜時間が4min、Ar/O流量比が1:4.4、遮断時間が10μsの条件の場合とが、総合判定が最も良い。
【0080】
一方、図5(b)は、成膜電力が45kWの場合の成膜実験の結果を示す図である。この図からわかるように、成膜時間が4min、Ar/O流量比が1:4.4、遮断時間が10μsの条件の場合と、成膜時間が4min、Ar/O流量比が1:5.5、遮断時間が10μsの条件の場合とが、総合判定が最も良い。
【0081】
なお、一実施の形態においては、成膜電力の遮断時間が総合判定が最も良い10μsを含む5〜20μsであることが望ましく、遮断周期が100μs以下であることが望ましい。
【0082】
以上説明したように、一実施の形態によれば、反応性ガスとしてOガスを、および不活性ガスとしてArガスを真空槽10に導入して反応性直流スパッタリングにより、基板12a、12bに五酸化タンタル(金属酸化物)の薄膜を成膜する場合において、可変電源15からターゲット14に供給される成膜電力を、所定の遮断周期(例えば、100μs以下)で所定の遮断時間(例えば、5〜20μs)、遮断させることとしたので、ターゲット14の表面のチャージアップが防止されることにより、異常放電を防止してスパッタレートを安定させ、異常放電によるパーティクルの発生を抑制することができる。
【0083】
また、一実施の形態によれば、ターゲット14の表面の酸化膜を除去し、ターゲット14の表面に初期酸化膜を成膜させることとしたので、初期の成膜レートをアップさせることができる。
【0084】
また、一実施の形態によれば、Oガスが、図2に示したヒステリシスカーブのサチュレーションポイントA以上のO/Ar比で真空槽10に導入されることとしたので、安定した金属酸化物の薄膜からメタル膜への遷移を防止することができる。
【0085】
以上本発明にかかる一実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成例はこの一実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0086】
例えば、前述した一実施の形態においては、反応性ガスとしてOガスを、不活性ガスとしてArガスを例にとって説明したが、これらのガスに限定されることはない。
【0087】
また、本発明のスパッタ成膜方法は、液晶装置や、エレクトロルミネッセンス装置、特に、有機エレクトロルミネッセンス装置、無機エレクトロルミネッセンス装置等や、プラズマディスプレイ装置、FED(フィールドエミッションディスプレイ)装置、LED(発光ダイオード)表示装置、電気泳動表示装置、薄型のブラウン管、液晶シャッター等を用いた小型テレビ、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を用いた装置などの各種の電気光学装置の製造方法に用いることができる。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、反応性ガスおよび不活性ガスを導入して反応性直流スパッタリングにより、基板に金属酸化物の薄膜を成膜する場合において、ターゲットに供給される成膜電力を、所定の遮断周期で所定の遮断時間、遮断させることとしたので、ターゲット表面のチャージアップが防止されることにより、異常放電を防止してスパッタレートを安定させ、異常放電によるパーティクルの発生を抑制することができるという効果を奏する。
【0089】
また、本発明によれば、ターゲットの表面の酸化膜を除去し、ターゲットの表面に初期酸化膜を成膜させることとしたので、初期の成膜レートをアップさせることができるという効果を奏する。
【0090】
また、本発明によれば、反応性ガスが、流量比と成膜全圧との関係を表すヒステリシスカーブのサチュレーションポイント以上の流量比で導入されることとしたので、安定した金属酸化物の薄膜からメタル膜への遷移を防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわる一実施の形態の構成を示す図である。
【図2】同一実施の形態におけるO/Ar比と成膜全圧Pとの関係を表す図である。
【図3】同一実施の形態におけるスパッタ放電電圧の波形を示す図である。
【図4】同一実施の形態におけるESCAによる分析結果を示す図である。
【図5】同一実施の形態における成膜実験の結果を示す図である。
【図6】従来の反応性直流スパッタリングにおけるO/Ar比と成膜全圧Pとの関係を示す図である。
【符号の説明】
10 真空槽
12a 基板
13 マグネット
14 ターゲット
15 可変電源
16 Arガス供給部
17 Oガス供給部
21 制御部
22  設定部

Claims (10)

  1. 反応性ガスおよび不活性ガスを導入して反応性直流スパッタリングにより、基板に金属酸化物の薄膜を成膜するスパッタ成膜方法において、
    ターゲットに供給される成膜電力を、所定の遮断周期で所定の遮断時間、遮断させる成膜電力制御工程、
    を含むことを特徴とするスパッタ成膜方法。
  2. 前記成膜電力制御工程の前に、前記ターゲットの表面の酸化膜を除去するクリーニング工程と、前記ターゲットの表面に初期酸化膜を成膜させる初期酸化膜成膜工程と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のスパッタ成膜方法。
  3. 前記反応性ガスは、流量比と成膜全圧との関係を表すヒステリシスカーブのサチュレーションポイント以上の流量比で導入されることを特徴とする請求項1または2に記載のスパッタ成膜方法。
  4. 前記初期酸化膜成膜工程では、前記初期酸化膜の比抵抗を10Ωcm以下とすることを特徴とする請求項2または3に記載のスパッタ成膜方法。
  5. 前記遮断周期は、100マイクロ秒以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスパッタ成膜方法。
  6. 前記遮断時間は、5〜20マイクロ秒であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスパッタ成膜方法。
  7. 前記反応性ガスは、酸素ガスであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のスパッタ成膜方法。
  8. 前記不活性ガスは、アルゴンガスであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のスパッタ成膜方法。
  9. 反応性ガスおよび不活性ガスを導入して反応性直流スパッタリングにより、基板に金属酸化物の薄膜を成膜するスパッタ成膜装置において、
    ターゲットに供給される成膜電力を、所定の遮断周期で所定の遮断時間、遮断させる成膜電力制御手段、
    を備えたことを特徴とするスパッタ成膜装置。
  10. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のスパッタ成膜方法を用いて薄膜を形成する工程を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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