JP2004107417A - Biaxially oriented moistureproof polypropylene film - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は防湿性、ラミネート強度、厚薄精度に優れた二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
二軸延伸ポリプロピレンフィルム(以下OPPフィルムと呼ぶことがある)は、その優れた透明性、機械的強度、剛性等を活かして包装材料をはじめ広い分野で使用されている。又、OPPフイルムの防湿性を改良するために、石油樹脂、テルペン樹脂等の粘着付与剤を添加する方法も多々提案されている(特公平1−25503号公報、特公平3−47177号公報、特開平8−253633号公報)。
【0003】
しかしながら、かかる粘着付与剤を添加すると、延伸条件によってはOPPフィルムに厚薄むらが発生し、良好なフィルムが得られない場合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者らは、厚薄精度に優れた二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムの開発を目的として種々検討した結果、OPPフィルムの原料としてプロピレン単独重合体とプロピレン・エチレンランダム共重合体とからなるプロピレン重合体組成物とすることにより、厚薄精度に優れ、且つラミネート強度のも優れた二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムを得ることができた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
【発明の概要】
本発明は、α―オレフィン含有量が0.1〜1.8モル%の範囲にある、プロピレン単独重合体(A)とプロピレン・α−オレフィン共重合体(B)とのプロピレン重合体組成物97〜75重量%と、粘着付与剤3〜25重量%を含むポリプロピレン組成物から得られることを特徴とする二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムを提供するものである。
【0006】
本発明は、前記プロピレン重合体組成物が、プロピレン単独重合体(A)95〜10重量%及びプロピレン・α−オレフィン共重合体(B)5〜90重量%とからなる組成物である二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムを提供するものである。
【0007】
本発明は、又、二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムの少なくとも片面に、プロピレン・α−オレフィン共重合体(C)層が積層されてなる二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムを提供するものである。
【0008】
本発明は、又、ポリプロピレン組成物層の片面にプロピレン・α−オレフィン共重合体(C)層、他の片面に、プロピレン重合体(D)層が積層されてなる二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムを提供するものである。
【0009】
本発明は、又、プロピレン・α−オレフィン共重合体(C)及びプロピレン重合体(D)がブロッキング防止剤を含んでなる二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムを提供するものである。
【0010】
【発明の具体的説明】
プロピレン単独重合体(A)
本発明に係わるプロピレン単独重合体(A)は、プロピレンの単独重合体からなり、通常、MFR(メルトフローレート;ASTM D−1238 荷重2160g、温度230℃)が、通常0.5〜10g/10分、好ましくは2〜5g/10分の範囲にある。
【0011】
プロピレン・α−オレフィン共重合体(B)
本発明に係わるプロピレン・α−オレフィン共重合体(B)は、α―オレフィン含有量が0.4〜2.2モル%、好ましくは0.6〜1.8モル%のプロピレンとのランダム共重合体である。α―オレフィンの含有量が0.4モル%未満のものでは、ニ軸延伸する際の延伸性が改良されず、一方、2.2モル%を越えると得られる二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムが剛性に劣る。α―オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル・1−ペンテン、1−オクテン等が例示できる。これらの中では、エチレンが好ましい。又、MFR(メルトフローレート;ASTM D−1238 荷重2160g、温度230℃)はニ軸延伸フィルムとすることができる限り特に限定はされないが、通常0.5〜10g/10分、好ましくは2〜5.0g/10分の範囲にある。
【0012】
プロピレン・α−オレフィン共重合体(C)
本発明に係わるプロピレン・α−オレフィン共重合体(C)は、融点が125〜157℃、更に好ましくは135〜145℃の範囲にある。融点が157℃を越えると、得られる二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムのヒートシール性、ラミネート強度が改良されない虞があり、一方、125℃未満では得られる二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムにべたが発生し、ブロッキングし易くなる虞がある。α―オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル・1−ペンテン、1−オクテン等が例示できる。具体的な共重合体としては、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテンランダム共重合体、プロピレン・1−ブテンランダム共重合体等が挙げられる。これら共重合体は、単独で用いても良いし、二種以上を混合して用いても良い。本発明に係わるプロピレン・α−オレフィン共重合体(C)のMFR(メルトフローレート;ASTM D−1238 荷重2160g、温度230℃)はニ軸フィルムとすることができる限り特に限定はされないが、通常0.5〜15g/10分、好ましくは2〜10g/10分の範囲にある。
【0013】
本発明に係るプロピレン・α−オレフィン共重合体(C)には耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、スリップ剤、核剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料、染料、無機または有機の充填剤等の通常ポリオレフィンに用いる各種添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加しておいてもよい。
【0014】
中でも、ブロッキング防止剤を0.01〜3.0重量%、好ましくは0.05〜1.0重量%を添加しておくと、透明性に優れ、且つブロッキング防止性を有する二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムとすることができる。ブロッキング防止剤の量が0.01重量%未満では、得られる二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムのブロッキング防止効果が充分でなく、一方、3.0重量%を越えると、得られる二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムの透明性が劣る傾向にある。かかるブロッキング防止剤としては、種々公知のもの、例えば、シリカ、タルク、雲母、ゼオライトや更には金属アルコキシドを焼成して得た金属酸化物等の無機化合物粒子、ポリメタクリル酸メチル、メラミンホルマリン樹脂、メラミン尿素樹脂、ポリエステル樹脂等の有機化合物粒子等を用い得る。これらの中でも、シリカ、ポリメタクリル酸メチルがアンチブロッキング性、透明性の面から特に好ましい。
【0015】
プロピレン重合体(D)
本発明に係わるプロピレン重合体(D)は、プロピレンの単独重合体、若しくはプロピレンと少量のエチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル・1−ペンテン、1−オクテン等のα―オレフィンとの共重合体である。プロピレン重合体(D)のMFR(メルトフローレート;ASTM D−1238 荷重2160g、温度230℃)は延伸フィルムとすることができる限り特に限定はされないが、通常0.5〜15g/10分、好ましくは2〜10g/10分の範囲にある。本発明に係わるプロピレン重合体(D)は、前述のプロピレン単独重合体(A)とプロピレン・α−オレフィン共重合体(B)とのプロピレン重合体組成物と同じであっても良い。
【0016】
本発明に係るプロピレン系重合体(D)は、前記プロピレン・α−オレフィン共重合体(C)と同様に、各種添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加しておいてもよい。又、ブロッキング防止剤を0.01〜3.0重量%、好ましくは0.05〜1.0重量%を添加しておくと、透明性に優れ、且つブロッキング防止性を有する二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムとすることができる。
【0017】
粘着付与剤
本発明に係わる粘着付与剤は、一般に粘着付与剤として製造・販売されている樹脂状物質で、具体的には、クマロン・インデン樹脂等のクマロン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、テルペン・フェノール樹脂、ポリテルペン樹脂及びキシレン・ホルムアルデヒド樹脂等のフェノール,テルペン樹脂、合成ポリテルペン樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、脂肪族系炭化水素樹脂、脂肪族系環状炭化水素樹脂、脂肪族・脂環族系石油樹脂、脂肪族・芳香族系石油樹脂、不飽和炭化水素重合体、水素添加炭化水素樹脂及び炭化水素系粘着化樹脂等の石油系炭化水素樹脂、ロジンのペンタエリスリトール・エステル、ロジンのグリセロール・エステル、水素添加ロジン、水素添加ロジン・エステル、特殊ロジンエステル及びロジン系粘着付与剤等のロジン誘導体及びテルペン系粘着付与剤等を例示できる。
【0018】
これらの中では、軟化点が110℃以上、好ましくは125〜145℃の範囲にある水素添加率が95%以上、更には99%以上の水素添加炭化水素樹脂、水素添加脂肪族系環状炭化水素樹脂、水素添加脂肪族・脂環族系石油樹脂、水素添加テルペン樹脂、水素添加合成ポリテルペン樹脂等の水素添加樹脂が、プロピレン重合体組成物との相溶性に優れるので好ましい。軟化点が110℃未満のものは成形時に発煙の問題が発生し、成形機を汚ごす虞が生ずる場合があり、一方、145℃を超えるものはプロピレン重合体組成物と相溶しづらくなるため二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムの外観が悪くなる虞がある。
【0019】
重合体の製造方法
本発明に係わるプロピレン単独重合体(A)、プロピレン・α−オレフィン共重合体(B)及びプロピレン・α−オレフィン共重合体(C)は種々公知の方法、例えば、典型的には固体状チタン触媒成分と有機金属化合物触媒成分から形成される触媒、あるいはこれら両成分および電子供与体から形成される触媒を用いて製造することができる。
【0020】
固体状チタン触媒成分としては、各種方法で製造された三塩化チタンまたは三塩化チタン組成物、あるいはマグネシウム、ハロゲン、電子供与体、好ましくは芳香族カルボン酸エステルまたはアルキル基含有エーテルおよびチタンを必須成分とする、比表面積が好適には100m2/g以上の担体付チタン触媒成分が挙げられる。特に後者の担体付触媒成分を用いて製造された重合体が好適である。
【0021】
有機金属化合物触媒成分としては、有機アルミニウム化合物が好適であり、具体的には、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド、アルキルアルミニウムセスキハライド、アルキルアルミニウムジハライドなどが挙げられる。これらの化合物のうち、好適な有機金属化合物触媒成分は、使用する上記チタン触媒成分の種類によって異なる。
【0022】
電子供与体は、窒素、リン、イオウ、酸素、ケイ素、ホウ素などを含む有機化合物であり、好適な具体例としては、これらの元素を有する有機エステル、有機エーテルなどを挙げることができる。
【0023】
担体付触媒成分を用いた重合体の製造方法に関しては、たとえば特開昭50−108385号、特開昭50−126590号、特開昭51−20297号、特開昭51−28189号、特開昭52−151691号などの各公報に開示されている。
【0024】
本発明に係わるIsoが高いプロピレン単独重合体およびプロピレン・α−オレフィン共重合体は、またシングルサイト触媒を用いても製造することができる。シングルサイト触媒は、活性点が均一(シングルサイト)である触媒であり、例えばメタロセン触媒(いわゆるカミンスキー触媒)やブルックハート触媒などがあげられる。例えばメタロセン触媒は、メタロセン系遷移金属化合物と、有機アルミニウム化合物および上記メタロセン系遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物とからなる触媒であり、無機物に担持されていてもよい。
【0025】
前記メタロセン系遷移金属化合物としては、例えば特開平5−209014号、特開平6−100579号、特開平1−301704号、特開平3−193796号、特開平5−148284号等に記載された化合物などがあげられる。
【0026】
有機アルミニウム化合物としては、アルキルアルミニウム、または鎖状あるいは環状アルミノキサン等があげられる。上記鎖状あるいは環状アルミノキサンは、アルキルアルミニウムと水とを接触させることにより生成される。例えば重合時にアルキルアルミニウムを加えておいて、後で水を添加するか、あるいは錯塩の結晶水または有機、無機化合物の吸着水とアルキルアルミニウムとを反応させることにより得られる。
【0027】
前記メタロセン系遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物は、例えば特表平1−501950号、特開平3−207704号等に記載された化合物などがあげられる。シングルサイト触媒を担持させる前記無機物としては、シリカゲル、ゼオライト、珪藻土等があげられる。
【0028】
重合方法としては、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、気相重合等があげられる。これらの重合はバッチ法であっても連続法であっても良い。重合条件は通常、重合温度;−100〜+250℃、重合時間;5分〜10時間、反応圧力;常圧〜300Kg/cm2(ゲージ圧)である。
【0029】
プロピレン重合体組成物
本発明に係わるプロピレン重合体組成物は、プロピレン単独重合体(A)とプロピレン・α−オレフィン共重合体(B)とから得られ得る組成物で、α―オレフィン含有量が0.1〜1.8モル%、好ましくは0.2〜1.0モル%の範囲にあり、好ましくはプロピレン単独重合体(A)が95〜10重量%、更に好ましくは90〜20重量%の範囲、プロピレン・α−オレフィン共重合体(B)が5〜90重量%、更に好ましくは10〜80重量%の範囲にある。α―オレフィン含有量が0.1モル%未満、更には、プロピレン・α−オレフィン共重合体(B)が5重量%未満では、二軸延伸フィルムを得る場合の延伸温度幅の改良効果が少ない虞があるので、厚薄精度に優れた二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムにならない場合があり、その結果、プロピレン・α−オレフィン共重合体(C)層と積層した場合に、ラミネート強度が改良されない場合がある。一方、α―オレフィン含有量が1.8モル%を越えると、更には90重量%を越えると得られる二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムの剛性、機械的強度等が低下する虞がある。
【0030】
本発明に係わるプロピレン重合体組成物は、プロピレン単独重合体(A)とプロピレン・α−オレフィン共重合体(B)とを種々公知の方法で混合することにより得られる。例えば、予めプロピレン単独重合体(A)とプロピレン・α−オレフィン共重合体(B)とを夫々別個に重合して得たものを、機械的に混合する方法、混合した後溶融混練する方法、あるいはプロピレン単独重合体(A)若しくはプロピレン・α−オレフィン共重合体(B)とを重合した後、引き続きプロピレン・α−オレフィン共重合体(B)若しくはプロピレン単独重合体(A)を重合する方法等により得られる。
【0031】
ポリプロピレン組成物
本発明に係わるポリプロピレン組成物は、プロピレン重合体組成物97〜75重量%、好ましくは96〜85重量%と、粘着付与剤3〜25重量%、好ましくは4〜15重量%を含む組成物である。粘着付与剤の量が3重量%未満では、防湿性に優れた二軸延伸フィルムが得られず、一方、25重量%を超えると防湿性の改良効果が飽和するとともに、押出し成形がし難い傾向にある。
【0032】
本発明のプロピレン単独重合体(A)、プロピレン・α−オレフィン共重合体(B)若しくはプロピレン重合体組成物には、夫々にあるいは何れかに、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、スリップ剤、核剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料、染料、無機または有機の充填剤等の通常ポリオレフィンに用いる各種添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加しておいてもよい。又、アンチ・ブロッキング剤としては、
【0033】
二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルム
本発明の二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムの厚さは用途により種々決められるものであり、特に限定はされないが、通常、ポリプロピレン組成物層が10〜100μm、好ましくは15〜50μmの範囲、プロピレン・α−オレフィン共重合体(C)層を積層する場合は、当該層の厚さが0.5〜15μm、好ましくは1〜10μmの範囲、プロピレン系重合体(D)層を積層する場合は、当該層の厚さが0.5〜15μm、好ましくは1〜10μmの範囲にある。
【0034】
本発明の二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムは必要に応じて片面あるいは両面をコロナ処理、火炎処理等の表面処理をしてもよい。また、本発明の二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムは更に用途により、低温ヒートシール性を付与するために、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、結晶性あるいは低結晶性のエチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとのランダム共重合体あるいはプロピレンとエチレンもしくは炭素数4以上のα−オレフィンとのランダム共重合体、ポリブテン、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の低融点のポリマーを単独あるいはそれらの組成物をプロピレン・α−オレフィン共重合体(C)層上に、積層してもよい。また、ガスバリアー性を付与するために、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、ポリエステル、塩化ビニリデン系重合体等を押出しコーティング等により積層してもよいし、金属あるいはその酸化物、シリカ等を蒸着してもよい。勿論、他の物質との接着性を増すために、延伸フィルムの表面をイミン、ウレタン等の接着剤でアンカー処理してもよいし、無水マレイン酸変性ポリオレフィンを積層してもよい。
【0035】
本発明の二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムは、プロピレン重合体(A)とプロピレン・α―オレフィン共重合体(B)とから得られ得るプロピレン重合体組成物に粘着付与剤を所定量添加したポリプロピレン組成物及び必要に応じてアンチ・ブロッキング剤を所定量添加したプロピレン・α−オレフィン共重合体(C)、更には必要に応じてアンチ・ブロッキング剤を所定量添加したプロピレン重合体(D)とを共押出し成形して得た多層シートを、公知の同時二軸延伸法あるいは逐次二軸延伸法等の二軸延伸フィルム製造方法により得られ得る。二軸延伸の条件は、公知のOPPフィルムの製造条件、例えば、逐次二軸延伸法では、縦延伸温度を125℃〜145℃、延伸倍率を4.5〜6倍の範囲、横延伸温度を165〜190℃、延伸倍率を9〜11倍の範囲にすればよい。
【0036】
本発明に係わるプロピレン重合体組成物は、特に、逐次二軸延伸フィルム製造方法で、横延伸の温度範囲を従来に比べ7℃と広くすることができ、その結果横延伸操作が容易となり、得られる二軸延伸フィルムの厚薄精度、例えば、OPPフィルムの基準厚みに対する厚薄ばらつき(2σ)をプロピレン重合体(A)単独から得られる二軸延伸フィルムに対し20〜50%低減できる。その結果、得られる二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムのラミネート強度、ヒートシール強度が改善される。
【0037】
【発明の効果】
本発明の二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムは、基層に用いるポリプロピレン組成物を、二軸延伸する際にその均一延伸性、広温度域延伸性等の延伸性が改良されており、生産性の安定化(稼働率、得率の向上)がはかれる。また、本発明のプロピレン重合体組成物を基層とした二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムは厚薄精度、剛性、透明性に優れ、ベタがなく、且つ防湿性を有するので、従来防湿OPPフィルムが使用されている海苔類、米菓類等の乾燥食品、たばこ等の嗜好品等の包装用フィルムを始め、あらゆる被包装物の包装用フィルムに使用し得る。
【0038】
又、本発明のポリプロピレン組成物層の両面にプロピレン・α−オレフィン共重合体(C)層を積層してなる二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムはオーバーラップ包装用フィルムとして好適であり、片面にプロピレン・α−オレフィン共重合体(C)層、他の片面に、プロピレン重合体(D)層が積層されてなる二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムは、プロピレン・α−オレフィン共重合体(C)層へのラミネート適性に優れているので、前述のガスバリアー性を有する機能層と積層することにより、油性食品等の包装用フィルムとして好適に使用し得る。
【0039】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれらの実施例に制約されるものではない。
【0040】
実施例及び比較例における物性値等は、以下の評価方法により求めた。
(評価方法)
1)弾性率:JIS K 7127に準じて測定した。
2)フィルム厚みムラ:規定幅の標準偏差を測定した。
3)ラミネート強度:二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムのラミネート層に30μmの無延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミし15mm幅に切り出し引張り試験機(東洋精機社製)を用い引張速度300mm/分で90度の剥離強度を測定した。
4)透湿性の評価:JIS Z 0208に準じ、条件A;温度40℃、湿度90%RHで測定した。
【0041】
実施例1
<基層:ポリプロピレン組成物層>
プロピレン単独重合体(MFR:3.0g/10分)40重量%に対しプロピレン・エチレンーランダム共重合体(エチレン含有量:1.3モル% MFR:3.0g/10分)を60重量%配合したエチレン含有量が0.8モル%のポリプロピレン組成物に耐熱安定剤としてテトラキス[メチレンー3−(3‘、5’―ジーt―ブチルー4‘ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(日本チバガイキー社製品 製品名イルガノックス1010)1000ppm及びステアリン酸カルシウム(日本油脂製)1000ppmを加えたプロピレン重合体組成物を用意し、当該プロピレン重合体組成物95重量%に対しテルペン系石油樹脂(商品名 クリアロンP−125 ヤスハラケミカル社製、軟化点;125℃)5重量%配合した。
<ラミネート層:プロピレン・エチレン共重合体組成物層>
エチレン含有量:4.0モル%、ブテンー1含有量:1.1モル%、融点138℃、MFR:7g/10分のプロピレン・エチレン・1−ブテンランダム共重合体に先に記載した酸化防止剤及びアンチブロッキング剤としてシリカを1000ppm配合した。
<ブロッキング防止層:プロピレン系重合体組成物層>
ブロッキング防止層を構成する重合体として融点162℃、MFR2.4g/10分のプロピレン単独重合体に、粒径2.8μmのポリメチルメタクリレート粒子からなるアンチ・ブロッキング剤を0.10重量%、耐熱安定剤としてテトラキス[メチレンー3−(3‘、5’―ジーt―ブチルー4‘ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(日本チバガイキー社製品 製品名イルガノックス1010)1000ppm及びステアリン酸カルシウム(日本油脂製)1000ppmを加えたプロピレン系重合体組成物を用意した。
<二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムの製造>
前記、ポリプロピレン組成物、プロピレン・エチレン共重合体組成物及びプロピレン系重合体組成物を押出量比(1/10/1)になるよう各々スクリュー押出機を用いて溶融押出しマルチマニホールドタイプT−ダイを用いて賦形し、冷却ロール上にて急冷し厚さ約1.5mmの多層シートを得た。このシートを約125℃に加熱しフィルムの流れ方向(縦方向)に5倍延伸した。この5倍延伸したシートを155℃に加熱し流れ方向に対して直交する方向(横方向)に10倍延伸した。この二軸延伸ポリプロピレンフィルムのラミネート層面にコロナ処理を施し、基層の厚さ:25μm、ラミネート層の厚さ:2.5μm及びブロキング防止層の厚さ:2.5μm(合計厚さ:30μm)の二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムを得た。かかる二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムの物性等を前記記載の方法で測定した。結果を表1に示す。
【0042】
比較例1
基層に用いた樹脂を実施例1で用いたプロピレン単独重合体に変えた他は実施例1と同様に行い、厚さ30μmの二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムを得た。かかる二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムの物性等を前記記載の方法で測定した。結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
表1の結果から明らかなように、本発明のプロピレン単独重合体(A)、プロピレン・α―オレフィン共重合体(B)及び粘着付与剤とから得られ得るポリプロピレン組成物を基層とした二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムは、比較例に示した二軸延伸防湿ポリプロピレンフィルムに比べ、フィルムの厚みむらが低減されており、又、同一温度でのラミネート強度も強くなることが分かる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a biaxially stretched moisture-proof polypropylene film having excellent moisture-proof properties, lamination strength, and thickness / thinness.
[0002]
[Prior art]
BACKGROUND ART Biaxially stretched polypropylene films (hereinafter sometimes referred to as OPP films) are used in a wide range of fields including packaging materials by utilizing their excellent transparency, mechanical strength, rigidity and the like. Also, in order to improve the moisture-proof properties of the OPP film, various methods of adding a tackifier such as a petroleum resin or a terpene resin have been proposed (Japanese Patent Publication No. 1-25033, Japanese Patent Publication No. 3-47177, JP-A-8-253633.
[0003]
However, when such a tackifier is added, the OPP film may become uneven in thickness depending on the stretching conditions, and a good film may not be obtained.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present inventors have conducted various studies with the aim of developing a biaxially stretched moisture-proof polypropylene film having excellent thickness and thinness accuracy. As a result, the propylene polymer comprising a propylene homopolymer and a propylene / ethylene random copolymer as a raw material of an OPP film was obtained. By using the coalesced composition, a biaxially stretched moisture-proof polypropylene film having excellent thickness and thinness and excellent lamination strength could be obtained.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
Summary of the Invention
The present invention provides a propylene polymer composition of a propylene homopolymer (A) and a propylene / α-olefin copolymer (B) having an α-olefin content in the range of 0.1 to 1.8 mol%. An object of the present invention is to provide a biaxially stretched moisture-proof polypropylene film obtained from a polypropylene composition containing 97 to 75% by weight and 3 to 25% by weight of a tackifier.
[0006]
The present invention provides a biaxial composition, wherein the propylene polymer composition comprises 95 to 10% by weight of a propylene homopolymer (A) and 5 to 90% by weight of a propylene / α-olefin copolymer (B). The present invention provides a stretched moisture-proof polypropylene film.
[0007]
The present invention also provides a biaxially stretched moisture-proof polypropylene film in which a propylene / α-olefin copolymer (C) layer is laminated on at least one surface of the biaxially stretched moisture-proof polypropylene film.
[0008]
The present invention also provides a biaxially stretched moisture-proof polypropylene film in which a propylene / α-olefin copolymer (C) layer is laminated on one side of a polypropylene composition layer and a propylene polymer (D) layer is laminated on the other side. To provide.
[0009]
The present invention also provides a biaxially stretched moisture-proof polypropylene film in which the propylene / α-olefin copolymer (C) and the propylene polymer (D) contain a blocking inhibitor.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Propylene homopolymer (A)
The propylene homopolymer (A) according to the present invention comprises a propylene homopolymer, and usually has an MFR (melt flow rate; ASTM D-1238, load 2160 g, temperature 230 ° C.) of usually 0.5 to 10 g / 10. Min, preferably in the range of 2 to 5 g / 10 min.
[0011]
Propylene / α-olefin copolymer (B)
The propylene / α-olefin copolymer (B) according to the present invention has a random copolymer with propylene having an α-olefin content of 0.4 to 2.2 mol%, preferably 0.6 to 1.8 mol%. It is a polymer. If the content of α-olefin is less than 0.4 mol%, the stretchability in biaxial stretching is not improved, while if it exceeds 2.2 mol%, the obtained biaxially stretched moisture-proof polypropylene film has rigidity. Inferior. Examples of the α-olefin include ethylene, 1-butene, 1-hexene, 4-methyl-1-pentene, 1-octene and the like. Of these, ethylene is preferred. The MFR (melt flow rate; ASTM D-1238, load 2160 g, temperature 230 ° C.) is not particularly limited as long as it can be a biaxially stretched film, but is usually 0.5 to 10 g / 10 min, preferably 2 to 10 g / 10 min. It is in the range of 5.0 g / 10 minutes.
[0012]
Propylene / α-olefin copolymer (C)
The propylene / α-olefin copolymer (C) according to the present invention has a melting point of 125 to 157 ° C, more preferably 135 to 145 ° C. When the melting point exceeds 157 ° C, the heat-sealability of the obtained biaxially-stretched moisture-proof polypropylene film may not be improved in lamination strength. There is a possibility that blocking is likely to occur. Examples of the α-olefin include ethylene, 1-butene, 1-hexene, 4-methyl-1-pentene, 1-octene and the like. Specific copolymers include propylene / ethylene random copolymer, propylene / ethylene / 1-butene random copolymer, propylene / 1-butene random copolymer and the like. These copolymers may be used alone or as a mixture of two or more. The MFR (melt flow rate; ASTM D-1238, load 2160 g, temperature 230 ° C.) of the propylene / α-olefin copolymer (C) according to the present invention is not particularly limited as long as it can be formed into a biaxial film. It is in the range of 0.5 to 15 g / 10 min, preferably 2 to 10 g / 10 min.
[0013]
The propylene / α-olefin copolymer (C) according to the present invention contains a heat stabilizer, a weather stabilizer, an ultraviolet absorber, a lubricant, a slip agent, a nucleating agent, an antiblocking agent, an antistatic agent, an antifogging agent, and a pigment. Various additives commonly used for polyolefins, such as dyes, inorganic or organic fillers, may be added within a range not to impair the object of the present invention.
[0014]
Above all, when the antiblocking agent is added in an amount of 0.01 to 3.0% by weight, preferably 0.05 to 1.0% by weight, biaxially stretched moisture-proof polypropylene having excellent transparency and antiblocking property is obtained. It can be a film. When the amount of the antiblocking agent is less than 0.01% by weight, the obtained biaxially stretched moisture-proof polypropylene film has an insufficient blocking prevention effect, and when the amount exceeds 3.0% by weight, the obtained biaxially stretched moisture-proof polypropylene film is obtained. Tends to have poor transparency. As such an antiblocking agent, various known ones, for example, silica, talc, mica, zeolite or further inorganic compound particles such as metal oxide obtained by firing metal alkoxide, polymethyl methacrylate, melamine formalin resin, Organic compound particles such as melamine urea resin and polyester resin can be used. Among these, silica and polymethyl methacrylate are particularly preferred from the viewpoint of antiblocking properties and transparency.
[0015]
Propylene polymer (D)
The propylene polymer (D) according to the present invention is a propylene homopolymer, or propylene and a small amount of an α-olefin such as ethylene, 1-butene, 1-hexene, 4-methyl-1-pentene, 1-octene and the like. Is a copolymer of The MFR (melt flow rate; ASTM D-1238, load 2160 g, temperature 230 ° C.) of the propylene polymer (D) is not particularly limited as long as it can be made into a stretched film, but is usually 0.5 to 15 g / 10 minutes, preferably. Is in the range of 2 to 10 g / 10 minutes. The propylene polymer (D) according to the present invention may be the same as the propylene polymer composition of the propylene homopolymer (A) and the propylene / α-olefin copolymer (B).
[0016]
As with the propylene / α-olefin copolymer (C), various additives may be added to the propylene-based polymer (D) according to the present invention as long as the object of the present invention is not impaired. When the anti-blocking agent is added in an amount of 0.01 to 3.0% by weight, preferably 0.05 to 1.0% by weight, biaxially stretched moisture-proof polypropylene having excellent transparency and anti-blocking properties is provided. It can be a film.
[0017]
Tackifier according to tackifiers <br/> present invention is a generally resinous materials which are manufactured and sold as a tackifier, specifically, coumarone resins such as coumarone-indene resins, phenol-formaldehyde resin Phenol, terpene resin, synthetic polyterpene resin, aromatic hydrocarbon resin, aliphatic hydrocarbon resin, aliphatic cyclic hydrocarbon resin, aliphatic / fatty acid, terpene / phenol resin, polyterpene resin and xylene / formaldehyde resin Petroleum hydrocarbon resins such as cyclic petroleum resins, aliphatic / aromatic petroleum resins, unsaturated hydrocarbon polymers, hydrogenated hydrocarbon resins and hydrocarbon-based tackifying resins, pentaerythritol ester of rosin, rosin Glycerol ester, hydrogenated rosin, hydrogenated rosin ester, special rosin ester and rosin Rosin derivatives such as tackifiers and terpene-based tackifier and the like.
[0018]
Among them, hydrogenated hydrocarbon resins and hydrogenated aliphatic cyclic hydrocarbons having a softening point of 110 ° C. or more, preferably in the range of 125 to 145 ° C., and a hydrogenation rate of 95% or more, and more preferably 99% or more. Hydrogenated resins such as resins, hydrogenated aliphatic / alicyclic petroleum resins, hydrogenated terpene resins, and hydrogenated synthetic polyterpene resins are preferred because of their excellent compatibility with the propylene polymer composition. If the softening point is lower than 110 ° C., a problem of smoking occurs at the time of molding, and there is a possibility that the molding machine may be contaminated. Therefore, the appearance of the biaxially stretched moisture-proof polypropylene film may be deteriorated.
[0019]
Method for producing polymer The propylene homopolymer (A), propylene / α-olefin copolymer (B) and propylene / α-olefin copolymer (C) according to the present invention can be produced by various known methods, For example, it can be produced using a catalyst typically formed from a solid titanium catalyst component and an organometallic compound catalyst component, or a catalyst formed from both components and an electron donor.
[0020]
As the solid titanium catalyst component, titanium trichloride or a titanium trichloride composition produced by various methods, or magnesium, a halogen, an electron donor, preferably an aromatic carboxylic acid ester or an alkyl group-containing ether and titanium are essential components. A titanium catalyst component with a carrier having a specific surface area of preferably 100 m 2 / g or more is exemplified. In particular, a polymer produced using the latter catalyst component with a carrier is preferred.
[0021]
As the organometallic compound catalyst component, an organoaluminum compound is preferable, and specific examples include trialkylaluminum, dialkylaluminum halide, alkylaluminum sesquihalide, and alkylaluminum dihalide. Among these compounds, suitable organometallic compound catalyst components differ depending on the type of the titanium catalyst component used.
[0022]
The electron donor is an organic compound containing nitrogen, phosphorus, sulfur, oxygen, silicon, boron, and the like, and preferable specific examples include organic esters and organic ethers having these elements.
[0023]
With respect to a method for producing a polymer using a catalyst component with a carrier, for example, JP-A-50-108385, JP-A-50-126590, JP-A-51-20297, JP-A-51-28189, It is disclosed in each gazette such as JP-A-52-151691.
[0024]
The propylene homopolymer having a high Iso and the propylene / α-olefin copolymer according to the present invention can be produced using a single-site catalyst. The single-site catalyst is a catalyst having a uniform active site (single-site), and examples thereof include a metallocene catalyst (so-called Kaminski catalyst) and a Brookhart catalyst. For example, a metallocene catalyst is a catalyst comprising a metallocene-based transition metal compound and at least one compound selected from the group consisting of an organoaluminum compound and a compound which forms an ion pair by reacting with the metallocene-based transition metal compound. May be carried.
[0025]
Examples of the metallocene-based transition metal compound include compounds described in JP-A-5-209014, JP-A-6-100579, JP-A-1-301704, JP-A-3-193796, JP-A-5-148284, and the like. And so on.
[0026]
Examples of the organoaluminum compound include alkylaluminum, and a chain or cyclic aluminoxane. The chain or cyclic aluminoxane is produced by bringing alkylaluminum into contact with water. For example, it can be obtained by adding alkyl aluminum during polymerization and adding water later, or reacting water of crystallization of a complex salt or water of adsorption of an organic or inorganic compound with alkyl aluminum.
[0027]
Examples of the compound which forms an ion pair by reacting with the metallocene-based transition metal compound include compounds described in JP-A-1-501950 and JP-A-3-207704. Examples of the inorganic substance supporting the single-site catalyst include silica gel, zeolite, and diatomaceous earth.
[0028]
Examples of the polymerization method include bulk polymerization, solution polymerization, suspension polymerization, and gas phase polymerization. These polymerizations may be a batch method or a continuous method. The polymerization conditions are usually: polymerization temperature; -100 to + 250 ° C, polymerization time: 5 minutes to 10 hours, reaction pressure: normal pressure to 300 kg / cm 2 (gauge pressure).
[0029]
Propylene polymer composition The propylene polymer composition according to the present invention is a composition obtainable from a propylene homopolymer (A) and a propylene / α-olefin copolymer (B). The olefin content is in the range of 0.1 to 1.8 mol%, preferably 0.2 to 1.0 mol%, preferably 95 to 10% by weight, more preferably 90 to 90% by weight of propylene homopolymer (A). The content of the propylene / α-olefin copolymer (B) is in the range of 5 to 90% by weight, more preferably 10 to 80% by weight. When the α-olefin content is less than 0.1 mol%, and furthermore, the propylene / α-olefin copolymer (B) is less than 5% by weight, the effect of improving the stretching temperature range in obtaining a biaxially stretched film is small. There is a possibility that the biaxially stretched moisture-proof polypropylene film having excellent thickness and thinness accuracy may not be obtained. As a result, when laminated with the propylene / α-olefin copolymer (C) layer, the laminate strength may not be improved. is there. On the other hand, if the α-olefin content exceeds 1.8 mol%, and if it exceeds 90 wt%, the rigidity and mechanical strength of the obtained biaxially stretched moisture-proof polypropylene film may be reduced.
[0030]
The propylene polymer composition according to the present invention can be obtained by mixing a propylene homopolymer (A) and a propylene / α-olefin copolymer (B) by various known methods. For example, a method in which propylene homopolymer (A) and a propylene / α-olefin copolymer (B) are separately polymerized in advance, respectively, are mechanically mixed, a method of mixing and then melt-kneading, Alternatively, a method of polymerizing the propylene homopolymer (A) or the propylene / α-olefin copolymer (B), and then polymerizing the propylene / α-olefin copolymer (B) or the propylene homopolymer (A). And so on.
[0031]
Polypropylene composition The polypropylene composition according to the present invention comprises 97 to 75% by weight, preferably 96 to 85% by weight of a propylene polymer composition, and 3 to 25% by weight, preferably 4 to 15% by weight of a tackifier. It is a composition containing% by weight. If the amount of the tackifier is less than 3% by weight, a biaxially stretched film having excellent moisture resistance cannot be obtained. On the other hand, if it exceeds 25% by weight, the effect of improving the moisture resistance is saturated and extrusion molding tends to be difficult. It is in.
[0032]
The propylene homopolymer (A), the propylene / α-olefin copolymer (B) or the propylene polymer composition of the present invention may contain a heat stabilizer, a weather stabilizer, an ultraviolet absorber, Various additives such as a lubricant, a slip agent, a nucleating agent, an antiblocking agent, an antistatic agent, an antifogging agent, a pigment, a dye, and an inorganic or organic filler, which are commonly used in polyolefins, are added within a range that does not impair the object of the present invention. You may keep it. Also, as an anti-blocking agent,
[0033]
Biaxially oriented moisture polypropylene film <br/> biaxially stretched thickness of the moisture-proof polypropylene film of the present invention are those which are variously determined depending on the use, but are not particularly limited, usually, the polypropylene composition layer 10 to 100 [mu] m, preferably When the propylene / α-olefin copolymer (C) layer is laminated, the thickness of the layer is in the range of 0.5 to 15 μm, preferably 1 to 10 μm, and the propylene-based polymer ( D) When laminating layers, the thickness of the layer is in the range of 0.5 to 15 μm, preferably 1 to 10 μm.
[0034]
The biaxially stretched moisture-proof polypropylene film of the present invention may be subjected to a surface treatment such as a corona treatment or a flame treatment on one side or both sides as necessary. In addition, the biaxially stretched moisture-proof polypropylene film of the present invention may further comprise a high-pressure low-density polyethylene, a linear low-density polyethylene, crystalline or low-crystalline ethylene, Or a low-melting polymer such as a random copolymer with α-olefin of 10 to 10 or a random copolymer of propylene with ethylene or an α-olefin having 4 or more carbon atoms, polybutene, ethylene-vinyl acetate copolymer or the like. These compositions may be laminated on the propylene / α-olefin copolymer (C) layer. Further, in order to impart gas barrier properties, an ethylene / vinyl alcohol copolymer, polyamide, polyester, vinylidene chloride-based polymer or the like may be laminated by extrusion coating or the like, or a metal or its oxide, silica, etc. It may be deposited. Of course, the surface of the stretched film may be anchored with an adhesive such as imine, urethane or the like, or a maleic anhydride-modified polyolefin may be laminated in order to increase the adhesion to other substances.
[0035]
The biaxially stretched moisture-proof polypropylene film of the present invention is a polypropylene composition obtained by adding a predetermined amount of a tackifier to a propylene polymer composition obtained from a propylene polymer (A) and a propylene / α-olefin copolymer (B). And a propylene / α-olefin copolymer (C) to which a predetermined amount of an anti-blocking agent is added, if necessary, and a propylene polymer (D) to which a predetermined amount of an anti-blocking agent is added, if necessary. The multilayer sheet obtained by co-extrusion molding can be obtained by a known biaxially stretched film production method such as a simultaneous biaxial stretching method or a sequential biaxial stretching method. The biaxial stretching conditions include known OPP film production conditions, for example, in the sequential biaxial stretching method, the longitudinal stretching temperature is 125 ° C. to 145 ° C., the stretching ratio is in the range of 4.5 to 6 times, and the transverse stretching temperature is What is necessary is just to make it into the range of 165-190 degreeC, and a draw ratio of 9-11 times.
[0036]
In particular, the propylene polymer composition according to the present invention can increase the temperature range of transverse stretching to 7 ° C. in comparison with the conventional method by the method for producing a biaxially stretched film, thereby facilitating the transverse stretching operation. The thickness accuracy of the obtained biaxially stretched film, for example, the thickness variation (2σ) with respect to the reference thickness of the OPP film can be reduced by 20 to 50% compared to the biaxially stretched film obtained from the propylene polymer (A) alone. As a result, the laminate strength and heat seal strength of the obtained biaxially stretched moisture-proof polypropylene film are improved.
[0037]
【The invention's effect】
The biaxially stretched moisture-proof polypropylene film of the present invention has improved stretchability such as uniform stretchability and wide temperature range stretchability when the polypropylene composition used for the base layer is biaxially stretched, and stabilizes productivity. (Improvement of operating rate and yield). Further, since the biaxially stretched moisture-proof polypropylene film based on the propylene polymer composition of the present invention is thick, thin, accurate, rigid, excellent in transparency, solid, and has moisture-proof properties, the conventional moisture-proof OPP film has been used. It can be used as a packaging film for all kinds of articles to be packed, including packaging films for dried foods such as dried laver, rice confectionery and the like, and luxury goods such as tobacco.
[0038]
Further, a biaxially stretched moisture-proof polypropylene film obtained by laminating a propylene / α-olefin copolymer (C) layer on both sides of the polypropylene composition layer of the present invention is suitable as an overlap packaging film, and propylene / α-olefin copolymer film is provided on one side. The biaxially stretched moisture-proof polypropylene film having the α-olefin copolymer (C) layer and the propylene polymer (D) layer laminated on the other surface is used for forming the propylene / α-olefin copolymer (C) layer. Since it is excellent in lamination suitability, it can be suitably used as a packaging film for oily foods and the like by laminating it with the above-mentioned functional layer having gas barrier properties.
[0039]
【Example】
Next, the present invention will be described more specifically with reference to examples. However, the present invention is not limited to these examples unless it exceeds the gist.
[0040]
Physical property values and the like in Examples and Comparative Examples were determined by the following evaluation methods.
(Evaluation method)
1) Elastic modulus: Measured according to JIS K 7127.
2) Film thickness unevenness: Standard deviation of a specified width was measured.
3) Lamination strength: A 30 μm unstretched polypropylene film was dry-laminated on a laminate layer of a biaxially stretched moisture-proof polypropylene film, cut into 15 mm widths, and peeled at 90 ° at a pulling speed of 300 mm / min using a tensile tester (manufactured by Toyo Seiki Co., Ltd.). Was measured.
4) Evaluation of moisture permeability: Measured according to JIS Z 0208 at condition A: temperature of 40 ° C. and humidity of 90% RH.
[0041]
Example 1
<Base layer: polypropylene composition layer>
60% by weight of a propylene / ethylene-random copolymer (ethylene content: 1.3 mol%; MFR: 3.0g / 10 minutes) with respect to 40% by weight of a propylene homopolymer (MFR: 3.0 g / 10 minutes). Tetrakis [methylene-3- (3 ′, 5′-di-tert-butyl-4′hydroxyphenyl) propionate] methane (a product of Nippon Ciba-Gaiky Co., Ltd.) as a heat stabilizer in a blended polypropylene composition having an ethylene content of 0.8 mol%. A propylene polymer composition prepared by adding 1000 ppm of Irganox 1010) and 1000 ppm of calcium stearate (manufactured by NOF Corporation) was prepared, and a terpene-based petroleum resin (trade name: CLEARON P-125 Yashara Chemical) was added to 95% by weight of the propylene polymer composition. (Softening point; 125 ° C.) 5% by weight.
<Laminate layer: Propylene / ethylene copolymer composition layer>
Ethylene content: 4.0 mol%, butene-1 content: 1.1 mol%, melting point: 138 ° C., MFR: 7 g / 10 min, antioxidant described above in the propylene / ethylene / 1-butene random copolymer 1000 ppm of silica was added as an agent and an anti-blocking agent.
<Anti-blocking layer: Propylene polymer composition layer>
0.10% by weight of an anti-blocking agent composed of polymethyl methacrylate particles having a particle size of 2.8 μm was added to a propylene homopolymer having a melting point of 162 ° C. and an MFR of 2.4 g / 10 minutes as a polymer constituting the anti-blocking layer. As stabilizers, 1000 ppm of tetrakis [methylene-3- (3 ′, 5′-di-tert-butyl-4′hydroxyphenyl) propionate] methane (product name: Irganox 1010, a product of Nippon Ciba-Gaiky Co., Ltd.) and 1000 ppm of calcium stearate (manufactured by Nippon Oil & Fats) were added. A propylene-based polymer composition was prepared.
<Production of biaxially stretched moisture-proof polypropylene film>
The above-mentioned polypropylene composition, propylene / ethylene copolymer composition and propylene-based polymer composition are each melt-extruded using a screw extruder so as to have an extrusion rate (1/10/1), and a multi-manifold type T-die is used. And rapidly cooled on a cooling roll to obtain a multilayer sheet having a thickness of about 1.5 mm. This sheet was heated to about 125 ° C. and stretched 5 times in the film flow direction (longitudinal direction). The 5-fold stretched sheet was heated to 155 ° C. and stretched 10-fold in a direction (lateral direction) perpendicular to the flow direction. The laminate layer surface of this biaxially stretched polypropylene film is subjected to a corona treatment to obtain a base layer having a thickness of 25 μm, a laminate layer having a thickness of 2.5 μm, and a blocking preventing layer having a thickness of 2.5 μm (total thickness: 30 μm). A biaxially stretched moisture-proof polypropylene film was obtained. The properties and the like of the biaxially stretched moisture-proof polypropylene film were measured by the methods described above. Table 1 shows the results.
[0042]
Comparative Example 1
A biaxially stretched moisture-proof polypropylene film having a thickness of 30 μm was obtained in the same manner as in Example 1 except that the resin used for the base layer was changed to the propylene homopolymer used in Example 1. The properties and the like of the biaxially stretched moisture-proof polypropylene film were measured by the methods described above. Table 1 shows the results.
[0043]
[Table 1]
[0044]
As is clear from the results in Table 1, a biaxial polymer having a base layer of a polypropylene composition obtained from the propylene homopolymer (A), the propylene / α-olefin copolymer (B), and the tackifier according to the present invention. It can be seen that the stretched moisture-proof polypropylene film has reduced thickness unevenness and a higher laminate strength at the same temperature than the biaxially stretched moisture-proof polypropylene film shown in the comparative example.
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