JP2004106742A - 旅客案内表示システム - Google Patents
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Abstract
【課題】旅客の現在の位置,現在の時刻に応じて、構内の目的の乗車位置まで適切にかつ自然に案内することができるように
【解決手段】各案内表示板6〜9には、「駅名」欄14に対象となる駅名を所定の順序で配列する。券売機コーナに設置する料金表表示板6の「料金」欄15には、各駅名毎に料金(運賃)を表示するとともに、各駅毎の現時点での乗車ホームを指示する「出発ホーム」欄16aが設けられている。改札口に設置する改札口表示板7や通のの各所に設置した通路表示板8でも、「出発ホーム」欄16aを設け、さらに、通路表示板8でホームの方向を指示する「方向」欄16bを設けることにより、駅名からそのための乗車ホームへの誘導ができるようにしている。また、ホームに設置されるホーム表示板9では、次の列車に乗車できるか否かを示す「乗車」欄16dや「つぎの乗換駅」欄16cが設けられている。
【選択図】 図5
【解決手段】各案内表示板6〜9には、「駅名」欄14に対象となる駅名を所定の順序で配列する。券売機コーナに設置する料金表表示板6の「料金」欄15には、各駅名毎に料金(運賃)を表示するとともに、各駅毎の現時点での乗車ホームを指示する「出発ホーム」欄16aが設けられている。改札口に設置する改札口表示板7や通のの各所に設置した通路表示板8でも、「出発ホーム」欄16aを設け、さらに、通路表示板8でホームの方向を指示する「方向」欄16bを設けることにより、駅名からそのための乗車ホームへの誘導ができるようにしている。また、ホームに設置されるホーム表示板9では、次の列車に乗車できるか否かを示す「乗車」欄16dや「つぎの乗換駅」欄16cが設けられている。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、交通機関での旅客案内表示システムに係り、特に、列車やバスなどの交通手段に乗車するまでの旅客の案内を行なう旅客案内表示システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄道の駅構内では、各所に表示板が設けられ、旅客の案内に便宜が図られている。例えば、券売機が設けられている場所(券売機コーナ)には、概略的な路線図や表などで各駅までの料金(運賃)が表示され、また、改札口では、各ホーム毎の列車の発車時刻や発車ホームなどが表示され、さらに、ホームへの分岐路では、ホーム名が表示されている。さらに、改札口から各ホームへの長い通路では、各ホームへの方向指示がなされている。旅客は、券売機コーナで各行先駅の料金表示を見て自分の行先駅の料金を知ることができ、この料金を支払って乗車券などを購入する。そして、この乗車券などを改札する改札口では、列車の発車時刻など表示から、自分が目的とする行先駅まで乗車する列車の発車時刻や乗車ホームを知ることができ、通路などの指示に従って、この乗車ホームまで誘導されることになる。
【0003】
バスの場合には、通常、その停留所に運賃と時刻表が表示されており、この時刻表も、行先が異なる複数の路線のバスが発着する場合には、夫々毎に表示されている。また、場合によっては、路線図も表示されている場合もある。
【0004】
また、個人情報を格納したICカードを用いて、その個人情報に応じた案内をすることについても、提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001ー331605号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、都市部などの複数の路線が入り組んでいる駅では、券売機コーナで路線図が示されていても、非常に入り組んで路線が描かれており、しかも、駅数が多いことから、目的とする行先駅名を探すことは容易ではない。特に、たまに来た地域であれば、その行先駅がどの路線にあるのかも分からない場合もあり、探すのに一苦労する。特に、駅名とその料金とが一覧で表示される場合、その駅名が乗車駅から近い順に(即ち、料金が安い順に)配列表示されているため、なおさら、目的地する行先駅名を見つけ出すことが困難となる。しかも、行先駅名を見つけたとしても、そこまでの料金が分かるだけのものである。そこで、券売機で料金を払って乗車券などのチケットを購入したとしても、そのままでは、行先駅までの行き方が分からないため、再度料金の路線図を見て路線を確認するか、改札口で駅員に表示板を見ながら尋ねるといったことをしなければならず、非常に手間がかかり、面倒なものである。
【0007】
また、従来の案内表示は、固定した内容のものであり、ホームへの案内は可能であるが、列車運行の変更や発着ホームの変更には対処することができない。このような変更があった場合には、通常、アナウンスが行なわれるか、あるいは改札口やホーム,待合室での列車やホームの変更が表示されるが、その駅に不案内の旅客は、それがよく分からず、戸惑うことが多い。例えば、列車の発着ホームの変更があった場合、通常、列車については、「……行きの列車」とアナウンスされ、また、表示されるものであるから、この列車が目的の行先駅に行くために使用する列車であるかどうか不明の場合があり、いちいち駅員などに尋ねるなどの処置を取らなければならない。
【0008】
さらに、列車の発車時刻が迫っているような場合、旅客は、その列車の乗るために無理して急ぐこともある。次の列車が分かれば、諦めるなどしてその列車に変更することがあるが、それを知る時間的な余裕がないため、無理をすることになって危険でもあるし、また、それでも間に合わない場合には、次の列車の確認のために、確認できる場所まで戻ってこなければならないといったような事態にもなってしまうことになる。
【0009】
バスの場合でも、ビル内などに設けられたバスなどの発着所では、広いエリアにわたって別々の場所にチケット発売所やバスの発着ホームが配置され、これら間を通路で結合されているような場合もあり、案内などに関して、鉄道での上記と同様な問題が生ずる。
【0010】
また、個人情報を格納したICカードを用いる方法は、全ての人の個人情報や行く先を登録しなければならない点で、不特定多数の人が利用する鉄道やバスなどの交通機関においては、実現が困難である。
【0011】
本発明は、かかる問題を解消し、旅客の現在の位置,現在の時刻に応じて、適切に案内することができるようにした旅客案内表示システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためには、本発明は、駅からの行先駅名に対応する料金や発車ホーム,乗換え駅名などの案内項目情報を記憶する記憶手段と、駅の1以上の場所に設置されており、この記憶手段に記憶されている行先駅名を五十音順に配列して表示するとともに、行先駅名毎に記憶手段に記録されている案内項目情報のうちの設置場所に応じた案内項目情報を、該当する行先駅名に関連付けて、表示する表示手段とを有するものである。
【0013】
また、本発明は、列車の運行を管理する運行管理サーバと、運行管理サーバと通信回線によって接続され運行管理サーバから列車運行の変更に関する変更情報を取得する表示内容管理サーバとを備え、表示内容管理サーバは、この変更情報に基づいて、上記表示手段で表示する案内項目情報の表示内容を変更するものである。
【0014】
さらに、本発明は、上記表示手段は、鉄道の駅構内の券売機近傍,改札口近傍,通路,ホームの少なくともいずれか1つに設置されており、この表示手段の設置位置から乗車位置までの所要時間と現在の時刻とに応じて、この表示手段で表示する案内項目情報の表示内容を決定する手段を有するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面により説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、鉄道を例にして説明するが、バスなどの他の交通機関にも適用可能である。このような他の交通機関の場合、例えば、バスでの停留所が実施形態に記載の鉄道での駅に対応するものである。
【0016】
図1は本発明による旅客案内表示システムの一実施形態を示す構成図であって、1AはA社の運行管理サーバ、1aはA社の運賃・料金サーバ、1a1は列車、1a2は信号器、1a3は切替ポイント、1BはB社の運行管理サーバ、1bはB社の運賃・料金サーバ、2はサービス会社サーバ、3は通信ネットワーク、4はA社のA駅、5は表示板制御部、6は料金表表示板、7は改札口表示板、8は通路表示板、9はホーム表示板、10はB社のB駅、11はPC(パソコン)である。
【0017】
同図において、A社,B社は鉄道会社である。A社は列車の運行などを管理する運行管理サーバ1Aと各駅の運賃・料金を管理する運賃・料金サーバ1aとを備えている。同様に、B社も列車の運行などを管理する運行管理サーバ1Bと各駅の運賃・料金を管理する運賃・料金サーバ1bとを備えている。運行管理サーバ1Aは、運行スケジュールに従ってA社の列車1a1や線路の信号器1a2,切替ポイント1a3を管理し、この運行スケジュールに変更があると、この変更に伴ってA社各駅毎の運行スケジュールの変更内容を作成し、この変更内容を通信回線を介してサービス会社サーバ2に提供する。B社の運行管理サーバ1BもB社の列車に関して同様である。なお、B社の列車や信号器,切替ポイントは省略している。
【0018】
サービス会社サーバ2は、表示内容管理サーバとして機能し、A社やB社の各駅に旅客案内の情報を提供するものであり、時刻表などに基づく標準の列車運行スケジュールをもとにした各駅の旅客案内情報(標準の旅客案内情報)と運行管理サーバ1A,1Bから提供される運行スケジュールの変更内容に基づく旅客案内情報の変更情報とを作成するが、標準の旅客案内情報は時刻表などの標準の列車運行スケジュールに改正があって、新たな列車運行スケジュールが実行されるとき、これによって影響される駅にインターネットなどの通信回線3を介して提供する。また、サービス会社サーバ2は、駅4,10から旅客案内情報の変更情報の要求があると、この要求があった駅が関係する変更情報があると、これをこの駅に提供する。
【0019】
鉄道会社は種々あるが、ここでは、A,B社の2社を示している。また、A駅4はA社の1つの駅であり、旅客案内のために、案内表示板としての料金表表示板6,改札口表示板7,通路表示板8,ホーム表示板9とそれらを制御する表示板制御部5とを備えている。他の各駅(ここでは、そのうちの1つのB駅を示している)も同様であるが、以下では、代表として、A駅について説明する。
【0020】
図2はA駅4の構内を摸式的に示すものであるが、かかるA駅4構内の券売機コーナに料金表表示板6が設置され、改札口に改札口表示板7が、通路の所定の箇所に夫々通路表示板8が、各ホームの所定の箇所に夫々ホーム表示板9が夫々設置される。これら案内表示板6〜9は、例えば、LED(Light−Emitting Diode:発光ダイオード)が画素としてマトリックス状に配列されてなるフラットなパネルが用いられる。
【0021】
これら案内表示板6〜9には、表示板制御部5の制御のもとに、夫々の設置位置に応じて形式で旅客案内情報を表示するが、通常は標準の旅客案内情報に基づいて表示を行ない、サービス会社サーバ2から旅客案内情報の変更情報が提供されると、変更情報に該当する案内項目情報のみが変更されることになる。
【0022】
図3は表示板制御部5のかかる制御動作の一具体例を示すフローチャートである。
【0023】
同図において、表示板制御部5は、サービス会社2から提供された標準の旅客案内情報を格納したメモリ手段(図示せず)を備えており、例えば、始発前にこの表示板制御部5や案内表示板6〜9に電源が投入されると、これら案内表示板6〜9に、後述するが、該当する標準の旅客案内情報を表示させる(ステップ100)。そして、サービス会社サーバ2に該当する旅客案内情報の変更情報の有無を問い合わせ(ステップ101)、なければ(ステップ102)、そのまま案内表示板6〜9に標準の旅客案内情報の表示を継続させるが(ステップ100)、変更情報があれば(ステップ102)、これをサービス会社サーバ2から提供を受け、この変更情報に基づいて、案内表示板6〜9のうちの該当するものの旅客案内情報の表示を変更させる(ステップ103)。サービス会社サーバ2への変更情報の問い合わせは所定時間間隔(例えば、列車運行スケジュールが分単位で行なわれるから、1分間毎)に行なわれ、旅客案内情報の変更がなければ、現状の旅客案内情報(更新情報が現時刻前にあったならば、これによって変更された旅客案内情報)の表示をそのまま継続する。このようにして、夫々の案内表示板6〜9には、最新の旅客案内情報が表示されることになる。
【0024】
なお、ここでは、サービス会社サーバ2は、駅4,10側から要求があると、旅客案内情報を要求があった駅に提供するようにしたが、運行管理サーバ1A,1Bから列車運行スケジュールの変更情報が提供されたとき、旅客案内情報の変更情報を作成し、サービス会社サーバ2側から該当する駅に提供するようにしてもよい。
【0025】
また、図1に示すように、サービス会社サーバ2は、PC11からの要求により、そこにも標準の旅客案内情報や旅客案内情報の変更情報を提供する。
【0026】
図4は案内表示板の一具体的な設置例を、券売機コーナを例として、示す正面図であって、6が上記の料金表表示板であり、12は券売機、13は路線図である。
【0027】
同図において、券売機コーナには、通常、複数台の券売機12が並んで設置され、その上方に見易いように、路線図13とともに、料金表表示板6が設置されている。この料金表表示板6は、このA駅4がこれら券売機12で券売する全ての駅名が五十音順に表示され、後述するように、これら駅名とともに、駅名毎に料金(運賃)と案内項目情報とが表示されている。また、路線図13では、これら全ての駅名が路線上に表示されている。
【0028】
次に、図5により、各案内表示板6〜9の表示について説明する。なお、同図(a)は料金表表示板6の、同図(b)は改札表示板7の、同図(c)は通路表示板8の、同図(d)はホーム表示板9の表示の具体例を夫々示しているが、夫々表示板全体の一部を示すものである。
【0029】
これら案内表示板6〜9では、五十音順に駅名が表示され、夫々の駅名毎に旅客に対する料金情報や案内項目情報が表示される。
【0030】
図5(a)は、図4に示したように設置された料金表表示板6の一部の「ア」行の駅名の最初の部分を示すものであり、ここでは、4個の駅名を示しており、これに図示しない他の駅名が続いている。図5(b)〜(d)に示す案内表示板7〜9についても同様である。
【0031】
図5(a)において、料金表表示板6には、「駅名」欄14,「料金」欄15及び案内項目情報の表示欄としての「出発ホーム」欄16aの3個の欄が設けられている。「駅名」欄14には、この料金表表示板6が設置されている駅(以下、乗車駅という)からの各行先駅の駅名がア,イ,ウ,エ,……と五十音順に配列表示されている。「料金」欄15には、夫々の行先駅毎に、この乗車駅からの料金(運賃)が表示されており、また、「出発ホーム」欄16aには、夫々の行先駅毎に、旅客がそこへ行くための列車の発着ホームが案内項目情報として表示されている。
【0032】
しかし、この料金表示板6に表示される「料金」欄15や「出発ホーム」欄16aの表示内容は、変更があると変更表示される。しかし、「料金」欄15の料金は、料金改正があったときに、変更されるものであり、また、「出発ホーム」欄16aの表示内容も、時刻表(運行スケジュール)の改正によって変更されることもあるが、行先への次の列車に応じても変更表示される。
【0033】
例えば、図示する赤羽駅についてみると、赤羽駅に行くためには、現時刻では、1番ホームに行けば、赤羽駅に行ける列車に乗れるとすると(即ち、1番ホームが乗車ホームとなる)、「出発ホーム」欄16aには、図示するように、「1番」と表示され、1番ホームに行けば、赤羽駅に停車する次の列車Aに乗れることが案内される。しかし、赤羽駅に停車する次の列車Aが2番ホームで乗れるとすると、この場合には、「出発ホーム」欄16aには、「2」番と表示されることになる。
【0034】
また、ホームの指定表示は、この券売機コーナから通常の歩行速度で充分に間に合う程度の時間的余裕を考慮して、行なわれるものである。例えば、赤羽駅まで行く場合、現在の時刻から見て1番ホームに到着する列車Aに間に合わない場合には、次に使える列車Bについて、案内項目情報を表示するものであり、この場合、この列車Bが2番ホームに到着する場合には、この現在の時刻では、赤羽駅の「出発ホーム」欄16aに、この列車Bについて「2番」と表示されることになる。
【0035】
このように、列車の運行状況に応じて、案内項目情報である「出発ホーム」欄16aの表示内容が変更されるものである。そこで、例えば、通常、列車Aは1番ホームに停車するのであるが、その日たまたま臨時通過列車などがあって、列車Aが2番ホームに待機するものとすると、この列車Aに乗ることができる時間帯(上記のように、現在時刻と旅客の通常の歩行速度による。以下、同様)では、「出発ホーム」欄16aには、「1番」ではなく、「2番」と表示されることになる。
【0036】
このようにして、この実施形態では、券売機コーナから旅客が余裕をもって案内される案内項目情報が料金表表示板6に表示されることになる。
【0037】
次に、図5(b)において、改札口表示板7は、図2で説明したように、改札口に設置されており、改札口に入る前からも、改札口に入った後でも、その表示内容を見ることができるようにしている。この改札口表示板7には、料金表表示板6での「駅名」欄14と同様の「駅名」欄14が設けられており、これに各駅名毎の乗車ホームを示す「出発ホーム」欄16aが設けられている。この「出発ホーム」欄16aも、料金表表示板6の「出発ホーム」欄16aと同様、列車の運行状況に応じて、表示される案内項目情報の内容が変更される。
【0038】
このようにして、改札口でも、旅客は、改札口表示板7で自分の行先駅名を見ることにより(この場合、料金表表示板6で自分の行先駅の表示箇所が分かっている)、乗車ホームを確認することができる。
【0039】
次に、図5(c)において、通路表示板8は、図2で説明したように、改札口を入った後の通路の各所に設置されており、図示するように、料金表表示板6での「駅名」欄14と同様の「駅名」欄14と、案内項目情報としての「出発ホーム」欄16aと「方向」欄16bとが設けられている。「駅名」欄14や「出発ホーム」欄16aは料金表表示板6や改札口表示板7での「駅名」欄14や「出発ホーム」欄16aと同様である。
【0040】
「方向」欄16bは、この通路表示板8が設置されている位置に対する「出発ホーム」欄16aで指定されるホームの方向を、例えば、矢印で示すものであって、この通路表示板8での自分の行く先駅を見ることにより、「出発ホーム」欄16aで行こうとする乗車ホームを、また、「方向」欄16bでこの乗車ホームの方向を夫々確認することができる。
【0041】
この通路表示板8でも、料金表表示板6で説明したのと同様、「出発ホーム」欄16aや「方向」欄16bで表示される案内項目情報が列車の運行状況に応じて変更される。
【0042】
また、図2において、図示するように、位置P1,P2,P3に夫々通路表示板8が設置されている場合、これら設置場所での通路表示板8での案内項目情報の表示内容が異なる場合がある。例えば、旅客が図5(c)に示す秋川駅に行きたい場合、その乗車ホームは3番ホームということになるが、いま、この旅客が位置P2,P3に居れば、3番ホームでの列車に間に合うが、位置P1に居るときには、この列車に間に合わない、といった事態が起こる可能性がある。このような場合、位置P2,P3の通路表示板8では、「駅名」欄14での秋川駅に対する「出発ホーム」欄16aに「3番」と表示され、「方向」欄16bには、その3番ホームの方向を指示する矢印が表示されるが、位置P1の通路表示板8では、「駅名」欄14での秋川駅に対する「出発ホーム」欄16aに、次の秋川駅まで行ける列車が発着するホーム、例えば、「2番」が表示され、「方向」欄16bにその2番ホームの方向を示す矢印が表示されることになる。
【0043】
このようにして、通路においても、かかる通路表示板8での案内項目情報の表示内容により、旅客は自然と列車に乗るための乗車ホームに誘導されることになる。
【0044】
次に、図5(d)において、ホーム表示板9は、図2で説明したように、各ホームの1以上の所定の場所に設置されており、図示するように、「駅名」欄14aと、案内項目情報としての「つぎの乗換え駅」欄16cと「乗車」欄16dとが設けられている。
【0045】
「駅名」欄14aでは、このホーム表示板9が設置されているホームに現在停車している列車や、このホームに列車が来ていないときには、次に停車する列車が通る駅名が表示されている。また、「つぎの乗換駅」欄16cには、該当する駅名の行先駅に行く際の乗換駅が表示される。図示する例では、赤羽まで行く場合には、上野駅で乗り換える必要があるし、秋葉原へ行く場合には、乗換えをする必要がないことになる。さらに、「乗車」欄16dには、各駅名毎に、現在停車している列車や次に停車する列車が使えるかどうかを各駅毎に表示したものであって、×印は使えず、○印は使えることを夫々示している。
【0046】
このようにして、旅客は、ホームに到着する列車が使えるかどうかを、ホーム表示板9の行先の駅名を探すだけで分かることになる。
【0047】
なお、ここでは、ホーム表示板9に、現在停車する列車や次に停車する列車が通る駅のみ、その駅名を「駅名」欄14aに表示するようにした。この場合には、このホームに到着する列車の行先に応じて、「駅名」欄14aの表示内容が変化することになる。しかし、これに限らず、この表示欄14aでの表示を、他の表示板6〜8と同様の駅について、駅名を表示するようにしてもよい。この場合には、現在停車する列車や次に停車する列車で行けない駅については、その駅へ行ける次の列車が停車するホームを指示する「出発ホーム」欄を設けるようにしてもよい。これにより旅客が間違ったホームに来ても、他人に聞いたりすることなく、直ちにどのホームへ行ったらよいかを知ることができるし、上記の通路表示板8でもって、間違いなくそのホームに移動することもできる。
【0048】
次に、1つの路線上にある三鷹駅から武蔵境,東小金井,武蔵小金井,国分寺を通って西国分寺までの区間での列車運行スケジュールを模擬的に示し、この列車運行スケジュールに対する三鷹駅での通路表示板8の一表示例について説明する。
【0049】
図6はかかる区間でのA,B,C列車の運行スケジュールを模擬的に示す図であって、A,B列車はこの区間の各駅に停車する普通列車であり、C列車は、三鷹駅に停車すると、次に国分寺駅に停車する高速列車とする。また、普通のA列車は普通のB列車に先行し、高速列車のC列車は三鷹駅でB列車を追い越し、国分寺駅でA列車を追い越すものとする。さらに、三鷹駅では、1番ホームを追越しの場合の待合せホームとし、2番ホームを追越しホームとする。従って、この三鷹駅でC列車がB列車を追い越すときには、B列車が1番ホームで待機してC列車を待ち合わせ、C列車は2番ホームに停車する。但し、追い越しの列車がない場合には、2番ホームが使用されるものとする。従って、三鷹駅では、列車の追い越しがないA列車は、2番ホームに停車することになる。
【0050】
図7は上記列車運行スケジュールに対する三鷹駅の通路表示板8の表示例を示す図である。ここで、同図(a)はこの通路表示板8の設置位置からA列車に乗車可能な図6に示す時間帯t1での表示例を、同図(b)はC列車に乗車可能な図6に示す時間帯t2を夫々示している。この通路表示板8には、その「駅名」欄14に五十音順に上記の駅名が表示されている。
【0051】
まず、図6での時間帯t1では、上記の通路表示板8に図7(a)に示す表示がなされる。ここで、この通路表示板8の設置位置に居る武蔵境駅,東小金井駅,武蔵小金井駅,国分寺駅及び西国分寺駅のいずれかを行先駅とする旅客は、これらの駅を順に停車するA列車に乗ることができるから、図7(a)に図示するように、通路表示板8の「出発ホーム」欄16aには、これら各駅毎に同じホーム番号「2番」が表示され、「方向」欄16bには、2番ホームの方向を示す矢印が表示される。なお、国分寺駅で高速のC列車がA列車を追い越すから、国分寺駅については、A列車でも、また、C列車でも利用でき、しかも、これらA,C列車は三鷹駅で2番ホームに停車するから、国分寺駅に対する「出発ホーム」欄16aは「2番」となり、また、国分寺駅の次の西国分寺駅については、国分寺駅で高速のC列車がA列車を追い越しても、やはりA列車で行くしかないので、その「出発ホーム」欄16aは「2番」となる。
【0052】
時間帯t1が過ぎて次の時間帯t2になると、次の普通のB列車を利用することができるが、高速のC列車も利用できる。このC列車は、B列車よりも早く出発し、また、国分寺駅で先の普通のA列車を追い越すから、国分寺駅はこのC列車を利用できるし、また、西国分寺駅は、国分寺駅でA列車に乗り換えることにより、このC列車を利用することができる。これら以外の武蔵境駅,東小金井駅,武蔵小金井駅は、いずれもB列車を利用することになる。
【0053】
このことからして、上記の通路表示板8には、図7(b)に示すような表示がなされることになる。即ち、国分寺駅及び西国分寺駅については、「出発ホーム」欄16aに「2番」が、「方向」欄16bにこの2番ホームの方向を示す矢印が夫々表示され、武蔵境駅,東小金井駅,武蔵小金井駅については、「出発ホーム」欄16aに「1番」が、「方向」欄16bにこの1番ホームの方向を示す矢印が夫々表示される。
【0054】
旅客は、通路表示板8でのかかる表示を見ることにより、目的とする駅名から乗車ホームとその方向を確認することができ、その指示にしたがって進むことにより、自然と乗車すべき列車が停車している、あるいは停車するホームに進むことができる。
【0055】
図8は時間帯t2での2番ホーム(先発ホーム)のホーム表示板9の表示例を示す図である。
【0056】
同図において、ホーム表示板9の「駅名」欄14に通路表示板8の「駅名」欄14と同じ駅名表示がなされており、「つぎの乗換え駅」欄16cには、この2番ホームで乗車する列車(この場合、C列車)に乗車した場合の乗換駅が表示される。この例では、図6により、行先駅が西国分寺駅であるときだけ、国分寺駅で乗り換えることになるから、西国分寺駅の「つぎの乗換え駅」欄16cに「国分寺駅」と表示がなされる。また、「乗車」欄16dでは、このC列車で行けるかどうかが表示され、この例では、国分寺駅と西国分寺駅については、このC列車を利用できるから、図示するように、○印が付され、これら以外の駅については、C列車を利用できず、×印が付される。勿論、上記のように、このホーム表示板9にも、さらに「出発ホーム」欄16aを設け、このC列車を利用できない駅に対しては、この「出発ホーム」欄16aで乗車ホームを指示するようにしてもよい。
【0057】
このように、乗車できる列車の乗車ホームに到達すると、そのホーム表示板9の表示を見ることにより、この列車に乗車できるか否か、また、乗換駅があればどこか、といったようなことも確認することができ、利用可能な列車に確実に乗車することができる。
【0058】
ところで、図6で示す以上の例は、C列車を標準列車運行スケジュールのものとしたが、このC列車が当日だけの臨時列車であり、通常では、三鷹駅で発車する場合には、A列車の次にB列車が発車することになり、A,B列車のいずれに対しても(即ち、時間帯t1,t2のいずれでも)、通路表示板8の表示は図7(a)に示す通りとなる。
【0059】
しかし、当日臨時の高速のC列車が運行され、三鷹駅での時間帯t2で、図6で図示するように、このC列車がB列車を追い越す列車運行スケジュールの変更があると、このC列車が2番線ホームに停車し、B列車が1番ホームで待機することが旅客項目情報の変更情報となり、これがサービス会社サーバ2から三鷹駅に提供されることになる。そこで、三鷹駅での図6に示す時間帯t2では、武蔵境駅,東小金井駅,武蔵小金井駅に対してこのC列車を利用できなくなるので、通路表示板8の表示が、図7(a)に示す表示から、この変更情報により、これら武蔵境駅,東小金井駅及び武蔵小金井駅の「出発ホーム」欄16aが「2番」からB列車が待機する「1番」に変更され、また、「方向」欄16bも1番ホームの方向を指示する矢印に変更され、図7(b)に示す表示となる。
【0060】
このようにして、列車運行スケジュールが臨時に変更されても、旅客はこの変更に従って正しい列車の乗車に誘導されることになる。
【0061】
次に、他社線への乗換が必要な場合の案内表示板の表示例について説明する。
【0062】
図9はこの場合の路線図を摸式的に示したものであって、東京駅から秋葉原駅へのA1線,大手町駅へのA2線,赤坂見附駅へのA3線及び銀座駅へのA4線は図1でのA社が運営する路線とし、大手町駅から青山一丁目駅へのB1線及び銀座駅から赤羽橋へのB2線は図1でのB社が運営する路線とする。従って、東京駅から青山一丁目駅まで行くためには、A2線を利用し、大手町でB1線に乗り換えることが必要であるし、また、東京駅から赤羽橋駅まで行くためには、A4線を利用し、銀座駅でB2線に乗り換えることが必要である。
【0063】
図10は、このような路線に対し、東京駅に設置されている案内表示板の表示例を示すものであって、図5に対応する部分には同一符号をつけている。
【0064】
案内表示板で他社線の駅の案内もする場合には、図7に示すように、各案内表示板6〜9の「駅名」欄14,14aには、自社線,他社線の区別なく、取り扱う全ての駅名を五十音順に配列表示する。そして、券売機コーナでの料金表表示板6では、図10(a)に示すように、図5(a)に示す料金表表示板6と同様、「料金」欄14,「出発ホーム」欄16aを設けるとともに、案内項目情報としての「乗換駅」欄16eを追加表示する。この「乗換駅」欄16eには、「駅名」欄14に表示される駅名毎に、そこに行くのに乗換駅がある場合には、その乗換駅名が表示されるものであり、図9に示す路線図の場合、青山一丁目駅に対しては、「大手町」が、また、赤羽橋駅に対しては、「銀座」が夫々表示さる。
【0065】
このようにして、他社線も利用する場合でも、その他社線への乗換駅も表示されることになり、利用する乗車ホームとともに、乗換駅も(従って、少なくとも乗換が必要であることも)旅客は知ることができる。
【0066】
図10(b)は改札口表示板7の表示例を示すものであって、その表示内容は図5(b)に示す改札口表示板7と同様であり、また、図10(c)は通路表示板8の表示例を示すものであって、その表示内容も図5(c)に示す通路表示板8と同様である。従って、その説明を省略する。
【0067】
図10(d)はホーム表示板9の表示例を示すものであって、東京駅の2番ホームのものとしており(A3線とA4線は同じ2番ホームが使用されているものとしている)、図5(d)に示すホーム表示板9と同様であるが、この場合の「つぎの乗換駅」欄16cには、他社線へ乗り換える乗換駅名が表示される。この表示例では、図9を参照して、赤坂見附駅に対しては乗り換えの必要がなく、1番ホームの列車に乗車すれば、その列車で行くことができるが、赤坂橋駅へ行く場合には、銀座駅で他社線のB2線に乗り換えなければならないから、その「つぎの乗換駅」欄16cには、「銀座」が表示される。
【0068】
以上のようにして、他社線への乗換が必要な場合も、それを料金表表示板6で知ることができるし、乗車ホームのホーム表示板9でこれを確認することができ、旅客は自然と目的とする列車に誘導されることになる。
【0069】
以上、鉄道を例にして本発明の実施形態を説明したが、本発明は、これのみに限るものではなく、路線が複雑なバスなどといったビル内などに設けられた発着所などにも適用できることはいうまでもない。この場合、乗車チケットの販売所に上記の料金表表示板6が設置され、この販売所からバスの発着ホームまでの通路に上記の通路表示板8が設置され、バスの発着ホームに上記のホーム表示板9が設置されることになる。
【0070】
なお、上記実施形態では、駅名を五十音順に表示するものとしたが、主要駅を最も目立つ場所に表示するなど、利用者が目的の駅名を探し易い表示であれば、他の順次でもよい。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、構内各所に目的とする行く先駅へ誘導する案内項目情報が表示される案内表示板を設置するものであり、かかる案内項目情報を、この案内表示板での所定の順序で配列表示される駅名を見つけることにより、知ることができるものであるから、旅客としては、何ら操作を必要とすることなく、自然と目的のホームに導かれることになる。
【0072】
また、標準の運行スケジュールに対して、変更が生じても、それに即応して案内表示板での表示内容を変更できるものであるから、旅客を常に適切に誘導することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による旅客案内表示システムの一実施形態を示す構成図である。
【図2】図1における駅構内を摸式的に示す図である。
【図3】図1における表示板制御部5の制御動作の一具体例を示すフローチャートである。
【図4】図1における案内表示板の一具体的な設置例を示す図である。
【図5】図1における各各案内表示板の表示例を示す図である。
【図6】A,B,C列車の運行スケジュールを模擬的に示す図である。
【図7】図6に示す列車運行スケジュールでの通路表示板の表示例を示す図である。
【図8】図6に示す列車運行スケジュールでのホーム表示板の表示例を示す図である。
【図9】他社線を含めた路線を摸式的に示す図である。
【図10】図9に示す路線での案内表示板の表示例を示す図である。
【符号の説明】
1A A社の運行管理サーバ
1a A社の運賃・料金サーバ
1B B社の運行管理サーバ
1b B社の運賃・料金サーバ
2 サービス会社サーバ
3 通信ネットワーク
4 A社のA駅
5 表示板制御部
6 料金表表示板
7 改札口表示板
8 通路表示板
9 ホーム表示板
10 B社のB駅
11 PC
12 券売機
13 路線図
14 「駅名」欄
15 「料金」欄
16a 「出発ホーム」
16b 「方向」欄
16c 「つぎの乗換駅」
16d 「乗車」欄
16e 「乗換駅」
【発明が属する技術分野】
本発明は、交通機関での旅客案内表示システムに係り、特に、列車やバスなどの交通手段に乗車するまでの旅客の案内を行なう旅客案内表示システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄道の駅構内では、各所に表示板が設けられ、旅客の案内に便宜が図られている。例えば、券売機が設けられている場所(券売機コーナ)には、概略的な路線図や表などで各駅までの料金(運賃)が表示され、また、改札口では、各ホーム毎の列車の発車時刻や発車ホームなどが表示され、さらに、ホームへの分岐路では、ホーム名が表示されている。さらに、改札口から各ホームへの長い通路では、各ホームへの方向指示がなされている。旅客は、券売機コーナで各行先駅の料金表示を見て自分の行先駅の料金を知ることができ、この料金を支払って乗車券などを購入する。そして、この乗車券などを改札する改札口では、列車の発車時刻など表示から、自分が目的とする行先駅まで乗車する列車の発車時刻や乗車ホームを知ることができ、通路などの指示に従って、この乗車ホームまで誘導されることになる。
【0003】
バスの場合には、通常、その停留所に運賃と時刻表が表示されており、この時刻表も、行先が異なる複数の路線のバスが発着する場合には、夫々毎に表示されている。また、場合によっては、路線図も表示されている場合もある。
【0004】
また、個人情報を格納したICカードを用いて、その個人情報に応じた案内をすることについても、提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001ー331605号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、都市部などの複数の路線が入り組んでいる駅では、券売機コーナで路線図が示されていても、非常に入り組んで路線が描かれており、しかも、駅数が多いことから、目的とする行先駅名を探すことは容易ではない。特に、たまに来た地域であれば、その行先駅がどの路線にあるのかも分からない場合もあり、探すのに一苦労する。特に、駅名とその料金とが一覧で表示される場合、その駅名が乗車駅から近い順に(即ち、料金が安い順に)配列表示されているため、なおさら、目的地する行先駅名を見つけ出すことが困難となる。しかも、行先駅名を見つけたとしても、そこまでの料金が分かるだけのものである。そこで、券売機で料金を払って乗車券などのチケットを購入したとしても、そのままでは、行先駅までの行き方が分からないため、再度料金の路線図を見て路線を確認するか、改札口で駅員に表示板を見ながら尋ねるといったことをしなければならず、非常に手間がかかり、面倒なものである。
【0007】
また、従来の案内表示は、固定した内容のものであり、ホームへの案内は可能であるが、列車運行の変更や発着ホームの変更には対処することができない。このような変更があった場合には、通常、アナウンスが行なわれるか、あるいは改札口やホーム,待合室での列車やホームの変更が表示されるが、その駅に不案内の旅客は、それがよく分からず、戸惑うことが多い。例えば、列車の発着ホームの変更があった場合、通常、列車については、「……行きの列車」とアナウンスされ、また、表示されるものであるから、この列車が目的の行先駅に行くために使用する列車であるかどうか不明の場合があり、いちいち駅員などに尋ねるなどの処置を取らなければならない。
【0008】
さらに、列車の発車時刻が迫っているような場合、旅客は、その列車の乗るために無理して急ぐこともある。次の列車が分かれば、諦めるなどしてその列車に変更することがあるが、それを知る時間的な余裕がないため、無理をすることになって危険でもあるし、また、それでも間に合わない場合には、次の列車の確認のために、確認できる場所まで戻ってこなければならないといったような事態にもなってしまうことになる。
【0009】
バスの場合でも、ビル内などに設けられたバスなどの発着所では、広いエリアにわたって別々の場所にチケット発売所やバスの発着ホームが配置され、これら間を通路で結合されているような場合もあり、案内などに関して、鉄道での上記と同様な問題が生ずる。
【0010】
また、個人情報を格納したICカードを用いる方法は、全ての人の個人情報や行く先を登録しなければならない点で、不特定多数の人が利用する鉄道やバスなどの交通機関においては、実現が困難である。
【0011】
本発明は、かかる問題を解消し、旅客の現在の位置,現在の時刻に応じて、適切に案内することができるようにした旅客案内表示システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためには、本発明は、駅からの行先駅名に対応する料金や発車ホーム,乗換え駅名などの案内項目情報を記憶する記憶手段と、駅の1以上の場所に設置されており、この記憶手段に記憶されている行先駅名を五十音順に配列して表示するとともに、行先駅名毎に記憶手段に記録されている案内項目情報のうちの設置場所に応じた案内項目情報を、該当する行先駅名に関連付けて、表示する表示手段とを有するものである。
【0013】
また、本発明は、列車の運行を管理する運行管理サーバと、運行管理サーバと通信回線によって接続され運行管理サーバから列車運行の変更に関する変更情報を取得する表示内容管理サーバとを備え、表示内容管理サーバは、この変更情報に基づいて、上記表示手段で表示する案内項目情報の表示内容を変更するものである。
【0014】
さらに、本発明は、上記表示手段は、鉄道の駅構内の券売機近傍,改札口近傍,通路,ホームの少なくともいずれか1つに設置されており、この表示手段の設置位置から乗車位置までの所要時間と現在の時刻とに応じて、この表示手段で表示する案内項目情報の表示内容を決定する手段を有するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面により説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、鉄道を例にして説明するが、バスなどの他の交通機関にも適用可能である。このような他の交通機関の場合、例えば、バスでの停留所が実施形態に記載の鉄道での駅に対応するものである。
【0016】
図1は本発明による旅客案内表示システムの一実施形態を示す構成図であって、1AはA社の運行管理サーバ、1aはA社の運賃・料金サーバ、1a1は列車、1a2は信号器、1a3は切替ポイント、1BはB社の運行管理サーバ、1bはB社の運賃・料金サーバ、2はサービス会社サーバ、3は通信ネットワーク、4はA社のA駅、5は表示板制御部、6は料金表表示板、7は改札口表示板、8は通路表示板、9はホーム表示板、10はB社のB駅、11はPC(パソコン)である。
【0017】
同図において、A社,B社は鉄道会社である。A社は列車の運行などを管理する運行管理サーバ1Aと各駅の運賃・料金を管理する運賃・料金サーバ1aとを備えている。同様に、B社も列車の運行などを管理する運行管理サーバ1Bと各駅の運賃・料金を管理する運賃・料金サーバ1bとを備えている。運行管理サーバ1Aは、運行スケジュールに従ってA社の列車1a1や線路の信号器1a2,切替ポイント1a3を管理し、この運行スケジュールに変更があると、この変更に伴ってA社各駅毎の運行スケジュールの変更内容を作成し、この変更内容を通信回線を介してサービス会社サーバ2に提供する。B社の運行管理サーバ1BもB社の列車に関して同様である。なお、B社の列車や信号器,切替ポイントは省略している。
【0018】
サービス会社サーバ2は、表示内容管理サーバとして機能し、A社やB社の各駅に旅客案内の情報を提供するものであり、時刻表などに基づく標準の列車運行スケジュールをもとにした各駅の旅客案内情報(標準の旅客案内情報)と運行管理サーバ1A,1Bから提供される運行スケジュールの変更内容に基づく旅客案内情報の変更情報とを作成するが、標準の旅客案内情報は時刻表などの標準の列車運行スケジュールに改正があって、新たな列車運行スケジュールが実行されるとき、これによって影響される駅にインターネットなどの通信回線3を介して提供する。また、サービス会社サーバ2は、駅4,10から旅客案内情報の変更情報の要求があると、この要求があった駅が関係する変更情報があると、これをこの駅に提供する。
【0019】
鉄道会社は種々あるが、ここでは、A,B社の2社を示している。また、A駅4はA社の1つの駅であり、旅客案内のために、案内表示板としての料金表表示板6,改札口表示板7,通路表示板8,ホーム表示板9とそれらを制御する表示板制御部5とを備えている。他の各駅(ここでは、そのうちの1つのB駅を示している)も同様であるが、以下では、代表として、A駅について説明する。
【0020】
図2はA駅4の構内を摸式的に示すものであるが、かかるA駅4構内の券売機コーナに料金表表示板6が設置され、改札口に改札口表示板7が、通路の所定の箇所に夫々通路表示板8が、各ホームの所定の箇所に夫々ホーム表示板9が夫々設置される。これら案内表示板6〜9は、例えば、LED(Light−Emitting Diode:発光ダイオード)が画素としてマトリックス状に配列されてなるフラットなパネルが用いられる。
【0021】
これら案内表示板6〜9には、表示板制御部5の制御のもとに、夫々の設置位置に応じて形式で旅客案内情報を表示するが、通常は標準の旅客案内情報に基づいて表示を行ない、サービス会社サーバ2から旅客案内情報の変更情報が提供されると、変更情報に該当する案内項目情報のみが変更されることになる。
【0022】
図3は表示板制御部5のかかる制御動作の一具体例を示すフローチャートである。
【0023】
同図において、表示板制御部5は、サービス会社2から提供された標準の旅客案内情報を格納したメモリ手段(図示せず)を備えており、例えば、始発前にこの表示板制御部5や案内表示板6〜9に電源が投入されると、これら案内表示板6〜9に、後述するが、該当する標準の旅客案内情報を表示させる(ステップ100)。そして、サービス会社サーバ2に該当する旅客案内情報の変更情報の有無を問い合わせ(ステップ101)、なければ(ステップ102)、そのまま案内表示板6〜9に標準の旅客案内情報の表示を継続させるが(ステップ100)、変更情報があれば(ステップ102)、これをサービス会社サーバ2から提供を受け、この変更情報に基づいて、案内表示板6〜9のうちの該当するものの旅客案内情報の表示を変更させる(ステップ103)。サービス会社サーバ2への変更情報の問い合わせは所定時間間隔(例えば、列車運行スケジュールが分単位で行なわれるから、1分間毎)に行なわれ、旅客案内情報の変更がなければ、現状の旅客案内情報(更新情報が現時刻前にあったならば、これによって変更された旅客案内情報)の表示をそのまま継続する。このようにして、夫々の案内表示板6〜9には、最新の旅客案内情報が表示されることになる。
【0024】
なお、ここでは、サービス会社サーバ2は、駅4,10側から要求があると、旅客案内情報を要求があった駅に提供するようにしたが、運行管理サーバ1A,1Bから列車運行スケジュールの変更情報が提供されたとき、旅客案内情報の変更情報を作成し、サービス会社サーバ2側から該当する駅に提供するようにしてもよい。
【0025】
また、図1に示すように、サービス会社サーバ2は、PC11からの要求により、そこにも標準の旅客案内情報や旅客案内情報の変更情報を提供する。
【0026】
図4は案内表示板の一具体的な設置例を、券売機コーナを例として、示す正面図であって、6が上記の料金表表示板であり、12は券売機、13は路線図である。
【0027】
同図において、券売機コーナには、通常、複数台の券売機12が並んで設置され、その上方に見易いように、路線図13とともに、料金表表示板6が設置されている。この料金表表示板6は、このA駅4がこれら券売機12で券売する全ての駅名が五十音順に表示され、後述するように、これら駅名とともに、駅名毎に料金(運賃)と案内項目情報とが表示されている。また、路線図13では、これら全ての駅名が路線上に表示されている。
【0028】
次に、図5により、各案内表示板6〜9の表示について説明する。なお、同図(a)は料金表表示板6の、同図(b)は改札表示板7の、同図(c)は通路表示板8の、同図(d)はホーム表示板9の表示の具体例を夫々示しているが、夫々表示板全体の一部を示すものである。
【0029】
これら案内表示板6〜9では、五十音順に駅名が表示され、夫々の駅名毎に旅客に対する料金情報や案内項目情報が表示される。
【0030】
図5(a)は、図4に示したように設置された料金表表示板6の一部の「ア」行の駅名の最初の部分を示すものであり、ここでは、4個の駅名を示しており、これに図示しない他の駅名が続いている。図5(b)〜(d)に示す案内表示板7〜9についても同様である。
【0031】
図5(a)において、料金表表示板6には、「駅名」欄14,「料金」欄15及び案内項目情報の表示欄としての「出発ホーム」欄16aの3個の欄が設けられている。「駅名」欄14には、この料金表表示板6が設置されている駅(以下、乗車駅という)からの各行先駅の駅名がア,イ,ウ,エ,……と五十音順に配列表示されている。「料金」欄15には、夫々の行先駅毎に、この乗車駅からの料金(運賃)が表示されており、また、「出発ホーム」欄16aには、夫々の行先駅毎に、旅客がそこへ行くための列車の発着ホームが案内項目情報として表示されている。
【0032】
しかし、この料金表示板6に表示される「料金」欄15や「出発ホーム」欄16aの表示内容は、変更があると変更表示される。しかし、「料金」欄15の料金は、料金改正があったときに、変更されるものであり、また、「出発ホーム」欄16aの表示内容も、時刻表(運行スケジュール)の改正によって変更されることもあるが、行先への次の列車に応じても変更表示される。
【0033】
例えば、図示する赤羽駅についてみると、赤羽駅に行くためには、現時刻では、1番ホームに行けば、赤羽駅に行ける列車に乗れるとすると(即ち、1番ホームが乗車ホームとなる)、「出発ホーム」欄16aには、図示するように、「1番」と表示され、1番ホームに行けば、赤羽駅に停車する次の列車Aに乗れることが案内される。しかし、赤羽駅に停車する次の列車Aが2番ホームで乗れるとすると、この場合には、「出発ホーム」欄16aには、「2」番と表示されることになる。
【0034】
また、ホームの指定表示は、この券売機コーナから通常の歩行速度で充分に間に合う程度の時間的余裕を考慮して、行なわれるものである。例えば、赤羽駅まで行く場合、現在の時刻から見て1番ホームに到着する列車Aに間に合わない場合には、次に使える列車Bについて、案内項目情報を表示するものであり、この場合、この列車Bが2番ホームに到着する場合には、この現在の時刻では、赤羽駅の「出発ホーム」欄16aに、この列車Bについて「2番」と表示されることになる。
【0035】
このように、列車の運行状況に応じて、案内項目情報である「出発ホーム」欄16aの表示内容が変更されるものである。そこで、例えば、通常、列車Aは1番ホームに停車するのであるが、その日たまたま臨時通過列車などがあって、列車Aが2番ホームに待機するものとすると、この列車Aに乗ることができる時間帯(上記のように、現在時刻と旅客の通常の歩行速度による。以下、同様)では、「出発ホーム」欄16aには、「1番」ではなく、「2番」と表示されることになる。
【0036】
このようにして、この実施形態では、券売機コーナから旅客が余裕をもって案内される案内項目情報が料金表表示板6に表示されることになる。
【0037】
次に、図5(b)において、改札口表示板7は、図2で説明したように、改札口に設置されており、改札口に入る前からも、改札口に入った後でも、その表示内容を見ることができるようにしている。この改札口表示板7には、料金表表示板6での「駅名」欄14と同様の「駅名」欄14が設けられており、これに各駅名毎の乗車ホームを示す「出発ホーム」欄16aが設けられている。この「出発ホーム」欄16aも、料金表表示板6の「出発ホーム」欄16aと同様、列車の運行状況に応じて、表示される案内項目情報の内容が変更される。
【0038】
このようにして、改札口でも、旅客は、改札口表示板7で自分の行先駅名を見ることにより(この場合、料金表表示板6で自分の行先駅の表示箇所が分かっている)、乗車ホームを確認することができる。
【0039】
次に、図5(c)において、通路表示板8は、図2で説明したように、改札口を入った後の通路の各所に設置されており、図示するように、料金表表示板6での「駅名」欄14と同様の「駅名」欄14と、案内項目情報としての「出発ホーム」欄16aと「方向」欄16bとが設けられている。「駅名」欄14や「出発ホーム」欄16aは料金表表示板6や改札口表示板7での「駅名」欄14や「出発ホーム」欄16aと同様である。
【0040】
「方向」欄16bは、この通路表示板8が設置されている位置に対する「出発ホーム」欄16aで指定されるホームの方向を、例えば、矢印で示すものであって、この通路表示板8での自分の行く先駅を見ることにより、「出発ホーム」欄16aで行こうとする乗車ホームを、また、「方向」欄16bでこの乗車ホームの方向を夫々確認することができる。
【0041】
この通路表示板8でも、料金表表示板6で説明したのと同様、「出発ホーム」欄16aや「方向」欄16bで表示される案内項目情報が列車の運行状況に応じて変更される。
【0042】
また、図2において、図示するように、位置P1,P2,P3に夫々通路表示板8が設置されている場合、これら設置場所での通路表示板8での案内項目情報の表示内容が異なる場合がある。例えば、旅客が図5(c)に示す秋川駅に行きたい場合、その乗車ホームは3番ホームということになるが、いま、この旅客が位置P2,P3に居れば、3番ホームでの列車に間に合うが、位置P1に居るときには、この列車に間に合わない、といった事態が起こる可能性がある。このような場合、位置P2,P3の通路表示板8では、「駅名」欄14での秋川駅に対する「出発ホーム」欄16aに「3番」と表示され、「方向」欄16bには、その3番ホームの方向を指示する矢印が表示されるが、位置P1の通路表示板8では、「駅名」欄14での秋川駅に対する「出発ホーム」欄16aに、次の秋川駅まで行ける列車が発着するホーム、例えば、「2番」が表示され、「方向」欄16bにその2番ホームの方向を示す矢印が表示されることになる。
【0043】
このようにして、通路においても、かかる通路表示板8での案内項目情報の表示内容により、旅客は自然と列車に乗るための乗車ホームに誘導されることになる。
【0044】
次に、図5(d)において、ホーム表示板9は、図2で説明したように、各ホームの1以上の所定の場所に設置されており、図示するように、「駅名」欄14aと、案内項目情報としての「つぎの乗換え駅」欄16cと「乗車」欄16dとが設けられている。
【0045】
「駅名」欄14aでは、このホーム表示板9が設置されているホームに現在停車している列車や、このホームに列車が来ていないときには、次に停車する列車が通る駅名が表示されている。また、「つぎの乗換駅」欄16cには、該当する駅名の行先駅に行く際の乗換駅が表示される。図示する例では、赤羽まで行く場合には、上野駅で乗り換える必要があるし、秋葉原へ行く場合には、乗換えをする必要がないことになる。さらに、「乗車」欄16dには、各駅名毎に、現在停車している列車や次に停車する列車が使えるかどうかを各駅毎に表示したものであって、×印は使えず、○印は使えることを夫々示している。
【0046】
このようにして、旅客は、ホームに到着する列車が使えるかどうかを、ホーム表示板9の行先の駅名を探すだけで分かることになる。
【0047】
なお、ここでは、ホーム表示板9に、現在停車する列車や次に停車する列車が通る駅のみ、その駅名を「駅名」欄14aに表示するようにした。この場合には、このホームに到着する列車の行先に応じて、「駅名」欄14aの表示内容が変化することになる。しかし、これに限らず、この表示欄14aでの表示を、他の表示板6〜8と同様の駅について、駅名を表示するようにしてもよい。この場合には、現在停車する列車や次に停車する列車で行けない駅については、その駅へ行ける次の列車が停車するホームを指示する「出発ホーム」欄を設けるようにしてもよい。これにより旅客が間違ったホームに来ても、他人に聞いたりすることなく、直ちにどのホームへ行ったらよいかを知ることができるし、上記の通路表示板8でもって、間違いなくそのホームに移動することもできる。
【0048】
次に、1つの路線上にある三鷹駅から武蔵境,東小金井,武蔵小金井,国分寺を通って西国分寺までの区間での列車運行スケジュールを模擬的に示し、この列車運行スケジュールに対する三鷹駅での通路表示板8の一表示例について説明する。
【0049】
図6はかかる区間でのA,B,C列車の運行スケジュールを模擬的に示す図であって、A,B列車はこの区間の各駅に停車する普通列車であり、C列車は、三鷹駅に停車すると、次に国分寺駅に停車する高速列車とする。また、普通のA列車は普通のB列車に先行し、高速列車のC列車は三鷹駅でB列車を追い越し、国分寺駅でA列車を追い越すものとする。さらに、三鷹駅では、1番ホームを追越しの場合の待合せホームとし、2番ホームを追越しホームとする。従って、この三鷹駅でC列車がB列車を追い越すときには、B列車が1番ホームで待機してC列車を待ち合わせ、C列車は2番ホームに停車する。但し、追い越しの列車がない場合には、2番ホームが使用されるものとする。従って、三鷹駅では、列車の追い越しがないA列車は、2番ホームに停車することになる。
【0050】
図7は上記列車運行スケジュールに対する三鷹駅の通路表示板8の表示例を示す図である。ここで、同図(a)はこの通路表示板8の設置位置からA列車に乗車可能な図6に示す時間帯t1での表示例を、同図(b)はC列車に乗車可能な図6に示す時間帯t2を夫々示している。この通路表示板8には、その「駅名」欄14に五十音順に上記の駅名が表示されている。
【0051】
まず、図6での時間帯t1では、上記の通路表示板8に図7(a)に示す表示がなされる。ここで、この通路表示板8の設置位置に居る武蔵境駅,東小金井駅,武蔵小金井駅,国分寺駅及び西国分寺駅のいずれかを行先駅とする旅客は、これらの駅を順に停車するA列車に乗ることができるから、図7(a)に図示するように、通路表示板8の「出発ホーム」欄16aには、これら各駅毎に同じホーム番号「2番」が表示され、「方向」欄16bには、2番ホームの方向を示す矢印が表示される。なお、国分寺駅で高速のC列車がA列車を追い越すから、国分寺駅については、A列車でも、また、C列車でも利用でき、しかも、これらA,C列車は三鷹駅で2番ホームに停車するから、国分寺駅に対する「出発ホーム」欄16aは「2番」となり、また、国分寺駅の次の西国分寺駅については、国分寺駅で高速のC列車がA列車を追い越しても、やはりA列車で行くしかないので、その「出発ホーム」欄16aは「2番」となる。
【0052】
時間帯t1が過ぎて次の時間帯t2になると、次の普通のB列車を利用することができるが、高速のC列車も利用できる。このC列車は、B列車よりも早く出発し、また、国分寺駅で先の普通のA列車を追い越すから、国分寺駅はこのC列車を利用できるし、また、西国分寺駅は、国分寺駅でA列車に乗り換えることにより、このC列車を利用することができる。これら以外の武蔵境駅,東小金井駅,武蔵小金井駅は、いずれもB列車を利用することになる。
【0053】
このことからして、上記の通路表示板8には、図7(b)に示すような表示がなされることになる。即ち、国分寺駅及び西国分寺駅については、「出発ホーム」欄16aに「2番」が、「方向」欄16bにこの2番ホームの方向を示す矢印が夫々表示され、武蔵境駅,東小金井駅,武蔵小金井駅については、「出発ホーム」欄16aに「1番」が、「方向」欄16bにこの1番ホームの方向を示す矢印が夫々表示される。
【0054】
旅客は、通路表示板8でのかかる表示を見ることにより、目的とする駅名から乗車ホームとその方向を確認することができ、その指示にしたがって進むことにより、自然と乗車すべき列車が停車している、あるいは停車するホームに進むことができる。
【0055】
図8は時間帯t2での2番ホーム(先発ホーム)のホーム表示板9の表示例を示す図である。
【0056】
同図において、ホーム表示板9の「駅名」欄14に通路表示板8の「駅名」欄14と同じ駅名表示がなされており、「つぎの乗換え駅」欄16cには、この2番ホームで乗車する列車(この場合、C列車)に乗車した場合の乗換駅が表示される。この例では、図6により、行先駅が西国分寺駅であるときだけ、国分寺駅で乗り換えることになるから、西国分寺駅の「つぎの乗換え駅」欄16cに「国分寺駅」と表示がなされる。また、「乗車」欄16dでは、このC列車で行けるかどうかが表示され、この例では、国分寺駅と西国分寺駅については、このC列車を利用できるから、図示するように、○印が付され、これら以外の駅については、C列車を利用できず、×印が付される。勿論、上記のように、このホーム表示板9にも、さらに「出発ホーム」欄16aを設け、このC列車を利用できない駅に対しては、この「出発ホーム」欄16aで乗車ホームを指示するようにしてもよい。
【0057】
このように、乗車できる列車の乗車ホームに到達すると、そのホーム表示板9の表示を見ることにより、この列車に乗車できるか否か、また、乗換駅があればどこか、といったようなことも確認することができ、利用可能な列車に確実に乗車することができる。
【0058】
ところで、図6で示す以上の例は、C列車を標準列車運行スケジュールのものとしたが、このC列車が当日だけの臨時列車であり、通常では、三鷹駅で発車する場合には、A列車の次にB列車が発車することになり、A,B列車のいずれに対しても(即ち、時間帯t1,t2のいずれでも)、通路表示板8の表示は図7(a)に示す通りとなる。
【0059】
しかし、当日臨時の高速のC列車が運行され、三鷹駅での時間帯t2で、図6で図示するように、このC列車がB列車を追い越す列車運行スケジュールの変更があると、このC列車が2番線ホームに停車し、B列車が1番ホームで待機することが旅客項目情報の変更情報となり、これがサービス会社サーバ2から三鷹駅に提供されることになる。そこで、三鷹駅での図6に示す時間帯t2では、武蔵境駅,東小金井駅,武蔵小金井駅に対してこのC列車を利用できなくなるので、通路表示板8の表示が、図7(a)に示す表示から、この変更情報により、これら武蔵境駅,東小金井駅及び武蔵小金井駅の「出発ホーム」欄16aが「2番」からB列車が待機する「1番」に変更され、また、「方向」欄16bも1番ホームの方向を指示する矢印に変更され、図7(b)に示す表示となる。
【0060】
このようにして、列車運行スケジュールが臨時に変更されても、旅客はこの変更に従って正しい列車の乗車に誘導されることになる。
【0061】
次に、他社線への乗換が必要な場合の案内表示板の表示例について説明する。
【0062】
図9はこの場合の路線図を摸式的に示したものであって、東京駅から秋葉原駅へのA1線,大手町駅へのA2線,赤坂見附駅へのA3線及び銀座駅へのA4線は図1でのA社が運営する路線とし、大手町駅から青山一丁目駅へのB1線及び銀座駅から赤羽橋へのB2線は図1でのB社が運営する路線とする。従って、東京駅から青山一丁目駅まで行くためには、A2線を利用し、大手町でB1線に乗り換えることが必要であるし、また、東京駅から赤羽橋駅まで行くためには、A4線を利用し、銀座駅でB2線に乗り換えることが必要である。
【0063】
図10は、このような路線に対し、東京駅に設置されている案内表示板の表示例を示すものであって、図5に対応する部分には同一符号をつけている。
【0064】
案内表示板で他社線の駅の案内もする場合には、図7に示すように、各案内表示板6〜9の「駅名」欄14,14aには、自社線,他社線の区別なく、取り扱う全ての駅名を五十音順に配列表示する。そして、券売機コーナでの料金表表示板6では、図10(a)に示すように、図5(a)に示す料金表表示板6と同様、「料金」欄14,「出発ホーム」欄16aを設けるとともに、案内項目情報としての「乗換駅」欄16eを追加表示する。この「乗換駅」欄16eには、「駅名」欄14に表示される駅名毎に、そこに行くのに乗換駅がある場合には、その乗換駅名が表示されるものであり、図9に示す路線図の場合、青山一丁目駅に対しては、「大手町」が、また、赤羽橋駅に対しては、「銀座」が夫々表示さる。
【0065】
このようにして、他社線も利用する場合でも、その他社線への乗換駅も表示されることになり、利用する乗車ホームとともに、乗換駅も(従って、少なくとも乗換が必要であることも)旅客は知ることができる。
【0066】
図10(b)は改札口表示板7の表示例を示すものであって、その表示内容は図5(b)に示す改札口表示板7と同様であり、また、図10(c)は通路表示板8の表示例を示すものであって、その表示内容も図5(c)に示す通路表示板8と同様である。従って、その説明を省略する。
【0067】
図10(d)はホーム表示板9の表示例を示すものであって、東京駅の2番ホームのものとしており(A3線とA4線は同じ2番ホームが使用されているものとしている)、図5(d)に示すホーム表示板9と同様であるが、この場合の「つぎの乗換駅」欄16cには、他社線へ乗り換える乗換駅名が表示される。この表示例では、図9を参照して、赤坂見附駅に対しては乗り換えの必要がなく、1番ホームの列車に乗車すれば、その列車で行くことができるが、赤坂橋駅へ行く場合には、銀座駅で他社線のB2線に乗り換えなければならないから、その「つぎの乗換駅」欄16cには、「銀座」が表示される。
【0068】
以上のようにして、他社線への乗換が必要な場合も、それを料金表表示板6で知ることができるし、乗車ホームのホーム表示板9でこれを確認することができ、旅客は自然と目的とする列車に誘導されることになる。
【0069】
以上、鉄道を例にして本発明の実施形態を説明したが、本発明は、これのみに限るものではなく、路線が複雑なバスなどといったビル内などに設けられた発着所などにも適用できることはいうまでもない。この場合、乗車チケットの販売所に上記の料金表表示板6が設置され、この販売所からバスの発着ホームまでの通路に上記の通路表示板8が設置され、バスの発着ホームに上記のホーム表示板9が設置されることになる。
【0070】
なお、上記実施形態では、駅名を五十音順に表示するものとしたが、主要駅を最も目立つ場所に表示するなど、利用者が目的の駅名を探し易い表示であれば、他の順次でもよい。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、構内各所に目的とする行く先駅へ誘導する案内項目情報が表示される案内表示板を設置するものであり、かかる案内項目情報を、この案内表示板での所定の順序で配列表示される駅名を見つけることにより、知ることができるものであるから、旅客としては、何ら操作を必要とすることなく、自然と目的のホームに導かれることになる。
【0072】
また、標準の運行スケジュールに対して、変更が生じても、それに即応して案内表示板での表示内容を変更できるものであるから、旅客を常に適切に誘導することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による旅客案内表示システムの一実施形態を示す構成図である。
【図2】図1における駅構内を摸式的に示す図である。
【図3】図1における表示板制御部5の制御動作の一具体例を示すフローチャートである。
【図4】図1における案内表示板の一具体的な設置例を示す図である。
【図5】図1における各各案内表示板の表示例を示す図である。
【図6】A,B,C列車の運行スケジュールを模擬的に示す図である。
【図7】図6に示す列車運行スケジュールでの通路表示板の表示例を示す図である。
【図8】図6に示す列車運行スケジュールでのホーム表示板の表示例を示す図である。
【図9】他社線を含めた路線を摸式的に示す図である。
【図10】図9に示す路線での案内表示板の表示例を示す図である。
【符号の説明】
1A A社の運行管理サーバ
1a A社の運賃・料金サーバ
1B B社の運行管理サーバ
1b B社の運賃・料金サーバ
2 サービス会社サーバ
3 通信ネットワーク
4 A社のA駅
5 表示板制御部
6 料金表表示板
7 改札口表示板
8 通路表示板
9 ホーム表示板
10 B社のB駅
11 PC
12 券売機
13 路線図
14 「駅名」欄
15 「料金」欄
16a 「出発ホーム」
16b 「方向」欄
16c 「つぎの乗換駅」
16d 「乗車」欄
16e 「乗換駅」
Claims (3)
- 駅で旅客を案内するための旅客案内表示システムであって、該駅からの行先駅名に対応する料金情報や発車ホーム,乗換え駅名などの案内項目情報を記憶する記憶手段と、
該駅の1以上の場所に設置されており、該記憶手段に記憶されている該行先駅名を所定の順序で配列して表示し、かつ該行先駅名毎に該記憶手段に記録されている該案内項目情報のうちの設置場所に応じた該案内項目情報を、該当する該行先駅名に関連付けて、表示する表示手段と
を有することを特徴とする旅客案内表示システム。 - 請求項1において、
列車の運行を管理する運行管理サーバと、
該運行管理サーバと通信回線によって接続され、該運行管理サーバから列車運行の変更に関する変更情報を取得する表示内容管理サーバと
を備え、
該表示内容管理サーバは、該変更情報に基づいて、前記表示手段で表示する前記案内項目情報の表示内容を変更することを特徴とする旅客案内表示システム。 - 請求項1または2において、
前記表示手段は、鉄道の駅構内の券売機近傍,改札口近傍,通路,ホームの少なくともいずれか1つに設置されており、
前記表示手段の設置位置から乗車位置までの所要時間と現在の時刻とに応じて、前記表示手段で表示する前記案内項目情報の表示内容を決定する手段を有することを特徴とする旅客案内表示システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (4)
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JP4651748B1 (ja) * | 2010-07-09 | 2011-03-16 | 三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社 | 情報表示装置及び情報表示プログラム |
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RU2543430C2 (ru) * | 2013-02-19 | 2015-02-27 | Сергей Владимирович Шалашов | Устройство для определения мест остановки вагонов пассажирского поезда |
-
2002
- 2002-09-19 JP JP2002273401A patent/JP2004106742A/ja active Pending
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