JP2004106422A - テンター装置 - Google Patents

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JP2004106422A JP2002274034A JP2002274034A JP2004106422A JP 2004106422 A JP2004106422 A JP 2004106422A JP 2002274034 A JP2002274034 A JP 2002274034A JP 2002274034 A JP2002274034 A JP 2002274034A JP 2004106422 A JP2004106422 A JP 2004106422A
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Kazuaki Noda
野田 和秋
Tatsuo Shiino
椎野 龍雄
Kiyoshi Fukuzawa
福沢 潔
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Abstract

【課題】延伸によるフィルムの把持緩みを抑える
【解決手段】テンター装置4は、右レール11、左レール12、これらレール11,12に案内される無端チェーン13,14を備える。無端チェーン13,14には、クリップ15が所定ピッチで多数取り付けられる。クリップ15は、フレーム25、フラッパ26、レール取付部27から構成される。レール11、12のレール屈曲位置PC、PDに、クリップクローザ35を設ける。クリップクローザ35は、フレーム36、リニアプッシュハウジングユニット37、バネ38、シャフト39、ストッパ40、クローザ本体41から構成される。クローザ本体41は、レール屈曲位置PC、PDでクリップ15の係合頭部26aに接触してこれを閉じる方向に力を加える。
【選択図】        図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はテンター装置に関し、特に延伸によるフィルムの把持緩みを抑えるように改良したテンター装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2002−86554号公報
【0003】
近年、液晶表示装置の普及に伴い偏光板の需要が急増している。この偏光板を作製するテンター装置では、左右のガイドレールに沿って同一速度で走行するクリップにより、フィルムの側縁部を把持させて移動させながら予熱し、予熱後に幅方向に延伸させている。偏光板用のフィルムは軽量化などの要請により薄いフィルムが要求されており、これに伴いフィルム剛性が小さいフィルムの横延伸が必要になってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般には、偏光板用のフィルムは、染色、硬膜等の液処理後に延伸されるが、フィルム剛性が小さいフィルムの場合には、クリップによって噛み込まれた部分の周辺のフィルムが延伸により薄くなる。そのため、クリップによるフィルム把持力が減少し、延伸中または延伸後に、フィルムがクリップから抜けてしまうことがあった。特に、特許文献1のような斜めに延伸させるテンター装置では、左右のガイドレールは屈曲しており、その屈曲部では、フィルムが斜め方向に引っ張られるため、クリップ内でスリップしてしまい、クリップから抜けてしまうことがあった。また、多段延伸の場合においても、その変化点にてクリップから抜けてしまうことがあった。
【0005】
本発明は上記課題を解決するためのものであり、延伸による把持具のフィルム把持緩みを抑えるようにしたテンター装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のテンター装置は、第1レール及び第2レールに沿って、開閉自在な把持具により両側縁部が把持されたシート状物を搬送して延伸するテンター装置において、前記把持具の把持開始位置から把持開放位置までの範囲に設けられ、把持具を閉じる方向に力を加える把持力加勢手段を有するものである。なお、前記第1レール及び第2レールを複数の延伸を行う複数の延伸エリアから構成した場合には、前記把持力加勢手段を複数の延伸エリアの少なくとも1つの延伸エリアに設けることが好ましい。また、前記第1レール及び第2レールを直線部と円弧状に湾曲する屈曲部とから構成した場合には、前記把持力加勢手段を前記屈曲部の前後に設けることが好ましい。さらに、前記シート状物は、液処理されたフィルムであることが好ましい。また、熱処理をする前の位置に前記把持力加勢手段を設けることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、液槽処理され湿潤したフィルムを延伸するテンターに安定的に導入することができるが、以下は、偏光板作製に際し、特に、得率の良いとされる斜め延伸、より好ましくは45°延伸の態様について説明する。なお、テンターとして一般的な一軸延伸、二軸延伸、多段延伸でも効果的である。図1は、本発明を実施したPVAフィルム延伸機2を示す概略の平面図である。PVAフィルム延伸機2は、処理装置3とテンター装置4とから構成される。処理装置3には、PVA(ポリビニルアルコール)フィルム6の搬送方向上流側(図中左側)から順に、洗浄槽7、染色槽8、硬膜槽9が設けられている。洗浄槽7には洗浄液が、染色槽8には沃素等の染色剤の水溶液が、硬膜槽9には硼酸等の硬膜剤の水溶液が所定量貯留されており、入口10から挿入され、図示しない搬送機構により各槽7〜9を搬送されるPVAフィルム6を洗浄、染色、硬膜処理する。各槽7〜9で表面処理されたPVAフィルム6は、湿潤な状態でテンター装置4に搬送される。なお、処理装置3を洗浄槽7、染色槽8、硬膜処理槽9の3槽によって構成したが、必要に応じて着色槽等の新たな槽を追加してもよい。また、染色槽、硬膜槽を1槽に統合すること等により槽数を減らすことも可能である。
【0008】
図1に示すように、テンター装置4は、右レール11と、左レール12と、これらレール11,12に案内される無端チェーン(エンドレスチェーン)13,14とから構成されている。無端チェーン13,14には、把持具としてのクリップ15が所定ピッチで多数取り付けられている。このクリップ15はPVAフィルム6の側縁部を把持しながら、各レール11,12に沿って移動することで、PVAフィルム6を延伸する。
【0009】
無端チェーン13,14は原動スプロケット17,18及び従動スプロケット19,20との間に掛け渡されており、これらスプロケット17〜20の間では、無端チェーン13は右レール11によって、無端チェーン14は左レール12によって案内される。原動スプロケット17,18はテンター入口21側に設けられており、これらは図示しない駆動機構により回転駆動される。また、従動スプロケット19,20はテンター出口22側に設けられている。
【0010】
テンター装置4は、予熱部4a、延伸部4b、熱処理部4cに分かれており、予熱部4a、延伸部4bはPVAフィルム6を延伸しやすくするために高温、高湿に保たれている。
【0011】
図2に示すように、クリップ15は、略コ字形状のフレーム25、フラッパ26、レール取付部27から構成されている。フラッパ26は、取付軸25aによりフレーム25に回動自在に取り付けられている。レール取付部27には、右チェーン13または左チェーン14が取り付けられる。図2は把持開始直前の状態を、図3は把持直後の状態をそれぞれ示している。フラッパ26は鉛直状態となるフィルム把持位置(閉位置)と、開放部材28に係合頭部26aが接触して斜めに回転した状態となる開放位置との間で変位し、通常は自重によりフィルム把持位置となるように付勢されている。フィルム把持位置PAでは、フィルム把持面25bとフラッパ下面26bとによりPVAフィルム6が把持される。搬送ローラ29は、図示しないモータにより回転駆動され、フィルム搬送方向A1に沿ってPVAフィルム6をフィルム把持位置PAに搬送する。
【0012】
レール取付部27は、取付フレーム30と、ガイドローラ31,32,33とから構成されている。取付フレーム30には、右チェーン13または左チェーン14が取り付けられる。ガイドローラ31〜33は、図2に示すように原動スプロケット17,18の各支持面に接触するか、図3に示すように右レール11または左レール12の支持面に接触するかして、回転する。これにより、各スプロケット17,18や各レール11,12からクリップ15が脱落することなく、各レール11,12に沿って案内される。
【0013】
スプロケット17〜20に近接して、図2及び図4に示すように、クリップ15の開放部材28が配置されている。この開放部材28は、テンター入口21側の原動スプロケット17,18では、フィルム把持位置PAの前で、クリップ15の係合頭部26aに接触してこれを開放状態にし、PVAフィルム6の側縁部の受け入れを可能にする。そして、フィルム把持位置PAを通過するときに開放部材28が前記係合頭部26aから離れ、クリップ15が開放位置から把持位置にセットされて、PVAフィルム6の側縁部が把持される。同様にして、テンター出口22側の従動スプロケット19,20では、フィルム把持解除位置PBで開放部材28によりクリップ15が開放位置にされて、PVAフィルム6の側縁部の把持が開放される。
【0014】
図4及び図5に示すように、レール11、12のレール屈曲位置PC、PD(図1参照)には、クリップ15のフィルム把持力を回復させるために、クリップクローザ35が配置されている。クリップクローザ35は、フレーム36、リニアブッシュハウジングユニット37、バネ38、シャフト39、ストッパ40、クローザ本体41から構成される。
【0015】
シャフト39は、フレーム36に左右に移動自在に取り付けられており、リニアブッシュハウジングユニット37により固定され、バネ38により外側方向へ付勢されている。バネ38は、ストッパ40により取り付けられており、ストッパ40の位置を変更することにより、バネ38の荷重を変更することができる。リニアブッシュハウジングユニット37は、シャフト39の固定位置を変更することができる。クローザ本体41は、シャフト39に取り付けられており、屈曲部41aは、レール11、12のレール屈曲位置PC、PDの屈曲形状に応じて、屈曲した形状となっている。なお、リニアブッシュハウジングユニット37は、シャフト39を固定することができ、その固定位置を変更可能な形態のものであればよい。
【0016】
クローザ本体41は、レール屈曲位置PC、PDでクリップ15の係合頭部26aに接触してこれを閉じる方向に力を加える。レール11に沿って移動するクリップ15の場合には、フラッパ26を時計方向に回転させ、レール12に沿って移動するクリップ15の場合には、フラッパ26を反時計方向に回転させ、それぞれクリップ15のフィルム把持力を増加させる。
【0017】
クローザ本体41は、フィルム搬送方向A1の上流側にテーパ部41bが形成されており、このテーパ部41bは、係合頭部26aを案内する。クリップ15のフィルム把持力に応じて、リニアブッシュハウジングユニット37によりシャフト39を移動させ、固定する位置を決定する。また、クローザ本体41は、係合頭部26aとの接触抵抗を小さく抑えるために、樹脂製のものが好ましく用いられる。樹脂としては、ナイロン、デルリン等が用いられる。
【0018】
次に、本実施形態の作用を説明する。入口10から挿入されたPVAフィルム6は、処理装置3の洗浄槽7に搬送される。図示しない搬送機構により洗浄槽7、染色槽8、硬膜槽9を搬送されるPVAフィルム6は洗浄、染色、硬膜処理される。各槽7〜9で表面処理されたPVAフィルム6は、テンター装置4に搬送される。
【0019】
テンター装置4に搬送されたPVAフィルム6は、搬送ローラ29によりフィルム把持位置PAに搬送される。なお、テンター入口21にはPVAフィルム6に幅方向への張力を与える張力ローラ対を、フィルム把持位置PA直前にはPVAフィルム6の上方向への変形を抑える上ガイドローラを、それぞれ設けてもよい。また、テンター入口21からフィルム把持位置PAの範囲に、PVAフィルム6の両側縁部を案内する左右のフィルムガイドを設けてもよい。
【0020】
クリップ15は、テンター入り口21では開放部材28により開放状態になっており、PVAフィルム6がフィルム把持位置PAでクリップ15内に入ると、クリップ15が閉じられて、PVAフィルム6が把持される。クリップ15は、PVAフィルム6の側縁部を把持しながら、各チェーン13,14の回動により、レール11,12に沿って移動し、PVAフィルム6を延伸する。予熱部4a、延伸部4bはPVAフィルム6を延伸しやすくするために高温、高湿に保たれている。
【0021】
レール11、12のレール屈曲位置PC、PDには、クリップクローザ35が配置されており、リニアブッシュハウジングユニット37により位置決めされたクローザ本体41は、クリップ15の係合頭部26aに接触してこれを閉じる方向に力を加えることで、クリップ15の減少したフィルム把持力を、クリップクローザー35により回復させる。これにより、PVAフィルム6がクリップ15から抜けることがない。クリップクローザー35は、ストッパ40の位置を変更することにより、バネ38の荷重を変更することができ、クリップ15に加える力を調節し、クリップ15のフィルム把持力も調節することができる。
【0022】
延伸されたPVAフィルム6は、フィルム把持解除位置PBで開放部材28によりクリップ15の把持が開放され、テンター出口22から排出される。
【0023】
テンター出口22から排出されたPVAフィルム6は、斜め延伸によって延伸軸が傾いており、偏光膜として最適なものとなる。この偏光膜にTACフィルムを貼り合わせることにより、偏光板が製造される。斜め延伸としては、45°延伸が好ましい。
【0024】
なお、上記実施形態では、クリップクローザ35をレール屈曲位置PC、PDに2個配置したが、これに限定されることなく、フィルム把持位置PAからフィルム把持解除位置PBの範囲内であれば、配置位置及びその個数は適宜変更してもよい。延伸後またはPVAフィルム6に延伸する力が大きく変わる位置の前後、すなわち、延伸工程の前後にクリップクローザ35を配置することが好ましい。さらに、フィルム内部起因の張力変化する位置の前後、例えば、熱処理によるフィルム収縮力が発生し易い部位にクリップクローザ35を配置することも効果的である。特に、熱処理部4cの前に配置することが好ましく、熱処理温度が大きく変化する部位に配置することがさらに好ましい。ここで大きく熱処理温度が変化するとは、5℃以上を示す。
【0025】
また、上記実施形態では、自重落下方式のクリップを用いたが、この他に、バネ付勢により開閉するクリップや、その他の各種駆動手段を有するクリップを用いてもよい。
【0026】
図6に他の実施形態を示す。上記実施形態のものと同様の構成部材には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。この実施形態では、テンター装置4は、多段延伸として2段階にPVAフィルム6を延伸する。そのため、右レール43、左レール44には、2段階にPVAフィルム6を延伸するように、第1延伸エリア43a、44a、第2延伸エリア43b、44bが設けられている。PVAフィルム6を延伸すると、PVAフィルム6が引き延ばされて薄くなり、クリップ15のフィルム把持力が低下する。そのため、第1延伸エリア43a、44a、第2延伸エリア43b、44bの延伸終了位置PE、PFには、それぞれクリップクローザ35が設けられている。クローザ本体41は、延伸終了位置PE、PFでクリップ15の係合頭部26aに接触してこれを閉じる方向に力を加える。これにより、クリップ15のフィルム把持力が増加され、PVAフィルム6がクリップ15から抜けることがない。
【0027】
なお、上記実施形態では、多段延伸として、図6に示すように2段階延伸を例にとって説明したが、この多段延伸は2段階以上であればよい。3段階以上の延伸の場合にも、各段階の延伸終了位置にクリップクローザ35を設けることが好ましい。
【0028】
テンター装置4の出口18でPVAフィルム6の左右に進行速度差があると、出口18におけるシワ、寄りが発生するため、左右のクリップ35の速度差は、実質的に同速度であることが求められる。速度差は好ましくは1%以下であり、さらに好ましくは0.5%未満であり、最も好ましくは0.05%未満である。ここで述べる速度とは、毎分当たりに左右各々のクリップ35が進む軌跡の長さのことである。一般的なテンター装置等では、チェーンを駆動するスプロケットの歯の周期、駆動モータの周波数等に応じ、秒以下のオーダーで発生する速度ムラがあり、しばしば数%のムラを生ずるが、これらは本発明で述べる速度差には該当しない。
【0029】
本発明を実施したPVAフィルム延伸機2により延伸することによって、PVAフィルム6は優れた偏光能を有する偏光膜として利用することができる。得られた偏光膜としてのPVAフィルム6の両面又は片面に保護膜(保護フィルム)を接着剤層を介して設けることにより、偏光板が得られる。得られた偏光板は、優れた単板透過率及び偏光度を有する。したがって、液晶表示装置として用いる場合に、画像のコントラストを高めることができ、有利である。
【0030】
なお、ポリビニルアルコールのケン化度は特に限定されないが、溶解性等の観点から80〜100mol%が好ましく、90〜100mol%が特に好ましい。またポリビニルアルコールの重合度は特に限定されないが、1000〜10000が好ましく、1500〜5000が特に好ましい。
【0031】
延伸前のPVAフィルム6の好ましい弾性率は、ヤング率で表して、0.01MPa以上5000MPa以下、更に好ましくは0.1MPa以上500MPa以下である。弾性率が低すぎると延伸時・延伸後の収縮率が低くなり、シワが消えにくくなり、また高すぎると延伸時にかかる張力が大きくなり、PVAフィルム6の両側縁部を保持する部分の強度を高くする必要が生じ、テンター装置4に対する負荷が大きくなる。
【0032】
延伸前のPVAフィルム6の厚味は特に限定されないが、フィルム把持の安定性、延伸の均質性の観点から、1μm〜1mmが好ましく、20〜200μmが特に好ましい。
【0033】
本発明に用いられる染色剤としては、ヨウ素−ヨウ化カリウムで生成したI3−、I5−等の多ヨウ素イオンおよび/または有機二色性色素である。二色性色素の具体例としては、例えばアゾ系色素、スチルベン系色素、ピラゾロン系色素、トリフェニルメタン系色素、キノリン系色素、オキサジン系色素、チアジン系色素、アントラキノン系色素等の色素系化合物を挙げることができる。水溶性のものが好ましいが、この限りではない。また、これらの二色性分子にスルホン酸基、アミノ基、水酸基などの親水性置換基が導入されていることが好ましい。二色性分子の具体例としては、例えばシー.アイ.ダイレクト.イエロー12、シー.アイ.ダイレクト.オレンジ39、シー.アイ.ダイレクト.オレンジ72、シー.アイ.ダイレクト.レッド39、シー.アイ.ダイレクト.レッド79、シー.アイ.ダイレクト.レッド81、シー.アイ.ダイレクト.レッド83、シー.アイ.ダイレクト.レッド89、シー.アイ.ダイレクト.バイオレット48、シー.アイ.ダイレクト.ブルー 67、シー.アイ.ダイレクト.ブルー90、シー.アイ.ダイレクト.グリーン59、シー.アイ.アシッド.レッド37等が挙げられ、さらに特開昭62−70802号、特開平1−161202号、特開平1−172906号、特開平1−172907号、特開平1−183602号、特開平1−248105号、特開平1−265205号、特開平7−261024号の各公報記載の色素等が挙げられる。これらの二色性分子は遊離酸、あるいはアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン類の塩として用いられる。これらの二色性分子は2種以上を配合することにより、各種の色相を有する偏光子を製造することができる。偏光板として吸収軸を直交させた時に黒色を呈する化合物(色素)や黒色を呈するように各種の二色性分子を配合したものが単板透過率、偏光度とも優れており好ましい。本発明のPVAフィルム延伸機2により延伸されたフィルムに対しては、特にヨウ素−ヨウ化カリウムで生成したI3−、I5−等の多ヨウ素イオンが好ましく使用される。
【0034】
ヨウ素−ヨウ化カリウムで生成したI3−、I5−等の多ヨウ素イオンを偏光子として使用する場合、ヨウ素は0.1〜20g/l、ヨウ化カリウムは1〜200g/l、ヨウ素とヨウ化カリウムの質量比は1〜200が好ましい。染色時間は10〜5000秒が好ましく、液温度は5〜60℃が好ましい。
【0035】
硬膜剤(架橋剤)としては、米国再発行特許第232897号に記載のものが使用できるが、ホウ酸、ホウ砂が実用的に好ましく用いられる。また、亜鉛、コバルト、ジルコニウム、鉄、ニッケル、マンガン等の金属塩も併せて用いることができる。
【0036】
また、PVAフィルム6を延伸する速度は、単位時間当りの延伸倍率で表すと、1.1倍/分以上、好ましくは2倍/分以上で、早いほうが好ましい。また、長手方向の進行速度は、0.1m/分以上、好ましくは1m/分以上で、早いほうが生産性の観点から見て好ましい。いずれの場合も、上限は、延伸するPVAフィルム6及びテンター装置4により異なる。
【0037】
本発明の光学用ポリマーフィルム延伸機2において、PVAフィルム6の両側縁をクリップ35により把持する際、把持しやすいようにPVAフィルム6を張った状態にしておくことが好ましい。具体的には、PVAフィルム6の長手方向に張力をかけてフィルムを張るなどの方法が挙げられる。
【0038】
延伸時の環境温度は、25℃以上90℃以下が好ましく、さらに好ましい温度範囲は40℃以上90℃以下である。
【0039】
延伸時の湿度に関しては、調湿雰囲気下で延伸することが好ましく、より好ましくは50%以上100%以下、さらに好ましくは80%以上100%以下である。
【0040】
本発明の光学用ポリマーフィルム延伸機2で得られた偏光膜には、各種機能膜を保護膜として直接片面または両面に貼合することができる。機能膜の例としては、λ/4板、λ/2板などの位相差膜、光拡散膜、偏光板と反対面に導電層を設けたプラスチックセル、異方性散乱や異方性光学干渉機能等をもつ輝度向上膜、反射板、半透過機能を持つ反射板等があげられる。
【0041】
保護膜としては、上に述べた好ましい保護膜を一枚、または複数枚積層して用いることができる。偏光膜の両面に同じ保護膜を貼合しても良いし、両面に異なる機能、物性をもつ保護膜をそれぞれ貼合しても良い。また、片面のみに上記保護膜を貼合し、反対面には直接液晶セルを貼合するために、粘着剤層を直接設けて保護膜を貼合しないことも可能である。この場合粘着剤の外側には、剥離可能なセパレータフィルムを設けることが好ましい。
【0042】
本発明を実施したPVAフィルム延伸機2で延伸を行うPVAフィルム6としては、その膜厚が薄いものが多いが、ハンドリング時のPVAフィルム6の裂け等のトラブルを回避するため、PVAフィルム6を延伸後、少なくとも片面に保護膜を貼り合わせ、後加熱する工程を有することが好ましい。具体的な貼り付け方法として、熱処理工程中、両端を保持した状態で接着剤を用いてPVAフィルム6に保護膜を貼り付け、その後両端を耳きりする、耳きりの方法としては、刃物などのカッターで切る方法、レーザーを用いる方法など、一般的な技術を用いることができる。貼り合わせ直後に、接着剤を乾燥させるため、および偏光性能を良化させるために、加熱することが好ましい。加熱の条件としては、接着剤により異なるが、水系の場合は、30℃以上が好ましく、さらに好ましくは40℃以上100℃以下、さらに好ましくは50℃以上80℃以下である。これらの工程は一貫した製造ラインで行われることが、性能上及び生産性を高くする上で好ましい。なお、上記実施形態ではテンター装置4内でPVAフィルム6に保護膜を貼り付け、その後両端を耳きりしたが、PVAフィルム6がテンター装置4の出口18から出た後に保護膜を貼り付け、その後両端を耳きりしてもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、把持具の把持開始位置から把持開放位置までの範囲に設けられ、把持具を閉じる方向に力を加える把持力加勢手段を有するから、把持具によるシート状物の把持力が増加され、延伸中及び延伸後にシート状物が把持具から抜けることがなくなる。また、第1レール及び第2レールを複数の延伸を行う複数の延伸エリアから構成した場合には、把持力加勢手段を複数の延伸エリアの少なくとも1つの延伸エリアに設けたから、シート状物が把持具から抜け落ちることがない。さらに、第1レール及び第2レールを直線部と円弧状に湾曲する屈曲部とから構成した場合には、把持力加勢手段を屈曲部の前後に設けたから、屈曲部でシート状物が把持具から抜け落ちることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したPVAフィルム延伸機の概略を示す平面図である。
【図2】クリップの把持開始直前の状態を示す側面図である。
【図3】クリップの把持開始直後の状態を示す側面図である。
【図4】クリップの開閉及びクローザ本体による把持力の回復状態を示す斜視図である。
【図5】クリップのクローザ本体による把持力の回復状態を示す側面図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示す、PVAフィルム延伸機の概略平面図である。
【符号の説明】
2 PVAフィルム延伸機
3 表面処理装置
4 テンター装置
6 PVAフィルム
11,12 レール
15 クリップ
35 クリップクローザ
36 フレーム
37 リニアブッシュハウジングユニット
38 バネ
39 シャフト
40 ストッパ
41 クローザ本体
41a 屈曲部
41b テーパ部
43、44 レール
43a、44a 第1延伸エリア
43b、44b 第2延伸エリア

Claims (5)

  1. 第1レール及び第2レールに沿って、開閉自在な把持具により両側縁部が把持されたシート状物を搬送して延伸するテンター装置において、前記把持具の把持開始位置から把持開放位置までの範囲に設けられ、把持具を閉じる方向に力を加える把持力加勢手段を有することを特徴とするテンター装置。
  2. 前記第1レール及び第2レールを複数の延伸を行う複数の延伸エリアから構成し、前記把持力加勢手段を前記複数の延伸エリアの少なくとも1つの延伸エリアに設けたことを特徴とする請求項1記載のテンター装置。
  3. 前記第1レール及び第2レールを直線部と円弧状に湾曲する屈曲部とから構成し、前記把持力加勢手段を前記屈曲部の前後に設けたことを特徴とする請求項1または2記載のテンター装置。
  4. 前記シート状物は、液処理されたフィルムであることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1つ記載のテンター装置。
  5. 熱処理をする前の位置に前記把持力加勢手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし4いずれか1つ記載のテンター装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010082854A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Fujifilm Corp フィルム延伸装置及び方法
CN101905819A (zh) * 2010-07-16 2010-12-08 中材科技股份有限公司 一种将聚四氟乙烯膜喂入链铗装置中的喂入机构
JP2015147370A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 ヒラノ技研工業株式会社 テンター装置

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