JP2004106216A - インクジェットヘッドおよびそれを備えたインクジェット式記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インク液が充填される複数の圧力室11と、圧力室11内へインク液を供給する共通液室13と、圧力室11と共通液室13とを連通するインク供給路22と、圧力室11上に形成され、圧力室11の容積を変化させて当該圧力室11内のインク液をノズル孔15から吐出させる複数の第1のアクチュエータ12と、インク供給路22上に形成され、インク液を吐出するときにはインク供給路22の圧力を上昇させるように変位し、インク液を吐出した後にはインク供給路22の圧力を低下させるように変位する第2のアクチュエータ14とを有する構成のインクジェットヘッドとする。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドおよびそれを備えたインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット式記録装置のインクジェットヘッド特開平9−1796号公報の図1に示すようには、インク液を収容する圧力室の容積をアクチュエータの変位により変化させてノズル孔からインク滴を吐出し、これを記録媒体に着弾させることにより印刷を行っている。
【0003】
以下この点をさらに詳細に説明すると、インクジェットヘッドは、図15(a)に示すように、区画壁10で区画されてインク液が充填される複数の圧力室11を備えており、それぞれの圧力室11に対応してアクチュエータ12が設けられている。また、インク滴が吐出されるノズル孔15、および圧力室11内へインク液を供給する共通液室13が、インク供給路22を介して圧力室11に連通して形成されている。
【0004】
アクチュエータ12は、圧電体膜16と、この圧電体膜16に電圧を印加して収縮・伸張させる上方の個別電極17および下方の振動板兼共通電極18とを備えており、圧電体膜16の圧電効果により圧力室11の容積を変化させてインク滴をノズル孔15から吐出させる。
【0005】
このような構成を有するインクジェットヘッドの電極17,18に電圧を印加してアクチュエータ12を変位させると(図15(b))、圧力室11内の圧力が上昇してノズル孔15から液滴が吐出される。これと同時に、圧力室11内の圧力上昇により、圧力室11からインク供給路22を通って共通液室13へと向かうインクの流れが発生する。したがって、アクチュエータ12の変位による圧力室11の圧力変動量がノズル孔15からのインク滴吐出と共通液室13へのインク流とに分散されてしまう。
【0006】
次に、図15(c)で示すように、アクチュエータ12がこれとは反対方向に変位して圧力室11内の圧力が低下すると、インクが共通液室13からインク供給路22を通って圧力室11へと導入される。
【0007】
このようなことから、圧力室11と共通液室13とを連通するインク供給路22は、アクチュエータ12で振動板兼共通電極18を変形させて圧力室11内のインクをノズル孔15から吐出する場合には、インクはノズル孔15の方向へより多く流れる方が良いため、インク供給路22の断面積が小さくインクが流れにくい方が望ましい。
【0008】
逆に、インクの吐出が終わった後、共通液室13から圧力室11へのインクの供給をスムーズにするためには、インク供給路22の断面積が大きくインクが流れやすい方が望ましい。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−1796号公報(図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のように、従来の技術では、インク供給路22における流動制御についての配慮はなされていない。
【0011】
また、環境温度が変わるとインクの粘度が変化し(高温では低粘度になり、低温では高粘度になる)、断面積の小さいインク供給路22は粘度変化の影響を非常に受けやすい。そして、環境変化に拘わらず一定の吐出性能を得るためには、インク供給路22においては、高温時では断面積が小さい方が望ましく、逆に低温時では断面積が大きい方が望ましい。
【0012】
そこで、本発明は、安定したインク吐出特性を持つインクジェットヘッドおよびそれを備えたインクジェット式記録装置を得ることのできる技術を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明のインクジェットヘッドは、インク液が充填される複数の圧力室と、圧力室内へインク液を供給する共通液室と、圧力室と共通液室とを連通するインク供給路と、圧力室上に形成され、圧力室の容積を変化させて当該圧力室内のインク液をノズル孔から吐出させる複数の第1のアクチュエータと、インク供給路上に形成され、インク液を吐出するときにはインク供給路の圧力を上昇させるように変位し、インク液を吐出した後にはインク供給路の圧力を低下させるように変位する第2のアクチュエータとを有する構成としたものである。
【0014】
このように、インク供給路上に第2のアクチュエータを形成し、インク吐出時にはインク供給路の圧力を上昇させてノズル孔の方向へより多くのインクを流し、インク吐出後にはインク供給路の圧力を低下させてインクが共通液室からインク供給路を通ってスムーズに圧力室へ導入するようにしているので、安定したインク吐出特性を得ることが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、インク液が充填される複数の圧力室と、圧力室内へインク液を供給する共通液室と、圧力室と共通液室とを連通するインク供給路と、圧力室上に形成され、圧力室の容積を変化させて当該圧力室内のインク液をノズル孔から吐出させる複数の第1のアクチュエータと、インク供給路上に形成され、インク液を吐出するときにはインク供給路の圧力を上昇させるように変位し、インク液を吐出した後にはインク供給路の圧力を低下させるように変位する第2のアクチュエータとを有するインクジェットヘッドであり、安定したインク吐出特性を得ることが可能になるという作用を有する。
【0016】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、第2のアクチュエータは、それぞれの第1のアクチュエータに対向して延びる複数の主部と、これら主部相互間を連結する連結部とから構成されるインクジェットヘッドであり、安定したインク吐出特性を得ることが可能になるという作用を有する。
【0017】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1記載の発明において、第2のアクチュエータは、それぞれの第1のアクチュエータに対向して分割形成され、相互に独立した電圧が印加されるインクジェットヘッドであり、安定したインク吐出特性を得ることが可能になるという作用を有する。
【0018】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、環境温度を測定する温度センサが設けられ、第2のアクチュエータは、温度センサにより測定された温度が高い場合よりも低い場合の方が大きな変位量とされているインクジェットヘッドであり、安定したインク吐出特性を得ることが可能になるという作用を有する。
【0019】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載のインクジェットヘッドを備えたインクジェット式記録装置であり、安定したインク吐出特性が得られることから、印字画像の高品質化を図ることが可能になるという作用を有する。
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図14を用いて説明する。なお、これらの図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。
【0021】
図1は本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドが用いられたインクジェット式記録装置の全体概略構成を示す斜視図、図2は本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドを示す平面図、図3は図2のA−A線に沿った断面図、図4は本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドの駆動機構を示すブロック図、図5は本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドにおける圧力室とインク供給路との圧力変動の状態を示す説明図、図6は本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドにおける第1のアクチュエータへの印加電圧を示すグラフ、図7は本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドにおける第1のアクチュエータの変位量を示すグラフ、図8は本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドにおいて第1のアクチュエータのみに電圧を印加した場合におけるインク供給路の圧力変動を示すグラフ、図9は本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドにおける第2のアクチュエータへの印加電圧を示すグラフ、図10は本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドにおいて第1のアクチュエータおよび第2のアクチュエータに電圧を印加した場合におけるインク供給路の圧力変動を示すグラフ、図11は本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドにおいて第1のアクチュエータおよび第2のアクチュエータに電圧を印加した場合における第1のアクチュエータの変位量を示すグラフ、図12は本発明の他の実施の形態であるインクジェットヘッドを示す平面図、図13は本発明のさらに他の実施の形態であるインクジェットヘッドを示す平面図、図14は本発明のさらに他の実施の形態であるインクジェットヘッドの駆動機構を示すブロック図である。
【0022】
図1に示すインクジェット式記録装置40は、アクチュエータである強誘電体素子の圧電効果を利用して記録を行う本発明のインクジェットヘッド41を備え、このインクジェットヘッド41から吐出したインク滴を紙等の記録媒体42に着弾させて、記録媒体42に記録を行うものである。インクジェットヘッド41は、主走査方向Xに配置したキャリッジ軸43に設けられたキャリッジ44に搭載されていて、キャリッジ44がキャリッジ軸43に沿って往復動するのに応じて、主走査方向Xに往復動する。さらに、インクジェット式記録装置40は、記録媒体42をインクジェットヘッド41の幅方向(すなわち、主走査方向X)と略垂直方向の副走査方向Yに移動させる複数個のローラ(移動手段)45を備える。
【0023】
次に、インクジェットヘッド41の構造の一実施の形態について、図2および図3を用いて説明する。
【0024】
これらの図面に示すように、インクジェットヘッドは、区画壁10で区画されてインク液が充填される複数の圧力室11を備えており、それぞれの圧力室11に対応して第1のアクチュエータ(アクチュエータ)12が設けられている。そして、圧力室11に連通して、インク滴が吐出するノズル孔15が形成されている。
【0025】
また、圧力室11と隣接する位置には、インク液供給方向に並ぶ圧力室11内へインク液を供給する共通液室13が、インク供給路22を介して圧力室11に連通して形成されている。そして、インク供給路22には第2のアクチュエータ14が形成されている。
【0026】
ここで、第1のアクチュエータ12および第2のアクチュエータ14は、圧電体膜16と、この圧電体膜16に電圧を印加して変位(収縮・伸張)させる上方の個別電極17及び下方の振動板兼共通電極18とを備えている。
【0027】
そして、第1のアクチュエータ12は、電極17,18への電圧印加による圧電体膜16の圧電効果により変位し、圧力室11の容積を変化させて圧力室11内のインク液をノズル孔15から吐出させる。
【0028】
また、第2のアクチュエータ14は、電極17,18への電圧印加により、インク液を吐出するために第1のアクチュエータ12が変位して圧力室11の圧力が上昇した場合にはインク供給路22の圧力を上昇させるように変位し、インク液の吐出が終了して第1のアクチュエータ12がこれとは逆方向に変位して圧力室11の圧力が低下した場合にはインク供給路22の圧力を低下させるように変位する。
【0029】
なお、本実施の形態では共通電極と振動板とを一体とした構造(振動板が共通電極を兼ねている)となっているが、両者は別々に形成されていてもよい。その場合には、区画壁10の上に振動板を形成し、その上に共通電極が形成される。
【0030】
本実施の形態において、個別電極17は例えばPt(白金)で、圧電体膜16は例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)で、振動板兼共通電極18は例えばCu(銅)で、それぞれ形成されている。また、個別電極17は例えば厚さ0.2μmに、圧電体膜16は例えば厚さ3μmに、振動板兼共通電極18は例えば厚さ5.5μmに、各々成膜されている。すなわち第1のアクチュエータ12の膜構造と第2のアクチュエータ14の膜構造とが同一になっている。このような構成とすることにより、両アクチュエータの特性を似たものとすることができ、両アクチュエータの制御を容易に行える。
【0031】
また、個別電極17、圧電体膜16、振動板兼共通電極18などの形成方法は、公知の各種の膜形成法、例えばスクリーン印刷の如き厚膜法やディッピング等の塗布法、スパッタリング法、CVD法、真空蒸着法、ゾルゲル法、メッキ等の薄膜形成法等が適宜採用されさらにエッチングによる型抜きによる形状作製も行え得るが、それらに何等限定されるものではない。
【0032】
そして、第1のアクチュエータ12と第2のアクチュエータ14とは同一の工法で作製されていることが、両アクチュエータの制御が容易となるので好ましい。さらに同一の工程で作製されていることにより、両アクチュエータの特性がほぼ同一となるので、経年変化や温度変化等がほぼ同一になり、制御等をより容易に行えるので、さらに好ましい。
【0033】
なお、本実施の形態に示す振動板兼共通電極18、圧電体膜16、個別電極17のそれぞれの膜間には、例えばそれぞれの膜の接合を良くするなどの目的で、これら以外の層を介在させてもよい。
【0034】
次に、本実施の形態のインクジェットヘッドの駆動機構について図4を用いて説明する。
【0035】
図示するように、第1の駆動波形発生回路19と第2の駆動波形発生回路20とが設けられている。
【0036】
第1の駆動波形発生回路19で生成された第1の駆動波形は選択回路21に入力され、選択回路21において制御信号により第1の駆動波形の印加される第1のアクチュエータ12が選択される。そして、選択された第1のアクチュエータ12に対して選択回路21から第1の駆動波形が印加される。
【0037】
また、第2の駆動波形生成回路20で生成された第2の駆動波形は第2のアクチュエータ14に印加される。そして、第2の駆動波形は、第1の駆動波形の印加された第1のアクチュエータ12の変位による圧力室11内の圧力変動にリンクしてインク供給路22が圧力変動するように第2のアクチュエータ14が変位する波形となっている。
【0038】
すなわち、図5(a)に示すインクジェットヘッドにおいて第1のアクチュエータ12に電圧を印加すると、図5(b)に示すように圧電体膜16が変形して振動板兼共通電極18が撓んで圧力室11の圧力が上昇し、ノズル孔15からインク滴が吐出する。これと同時に、第2のアクチュエータ14はインク供給路22の圧力を上昇させるように変位する。これにより、振動板兼共通電極18の変位は数十nm程度でインク供給路22の断面積はほとんど変わらないものの、インク供給路22の圧力上昇により圧力室11から共通液室13へ向かうインクの流れが阻止されてノズル孔15の方向へより多く流れる。
【0039】
次に、図5(c)で示すように、第1のアクチュエータ12が図5(b)とは反対方向に変位して圧力室11内の圧力が低下すると、第2のアクチュエータ14もまたインク供給路22の圧力を低下させるように変位する。これにより、インクがインク供給路22を流れやすくなり、共通液室13から圧力室11へインクがスムーズに導入される。
【0040】
ここで、第1のアクチュエータ12にたとえば図6に示す波形の電圧が印加されたとすると、この第1のアクチュエータ12の振動板は図7に示すように変位する。すると、図8に示すように、第1のアクチュエータ12の振動に伴う圧力室11の圧力変動によりインク供給路22の圧力が変動していく。このとき、第2のアクチュエータ14にたとえば図9に示す波形の電圧を印加して図10に示すようにインク供給路22の圧力を制御することにより、圧力室11内の圧力変動にリンクしてインク供給路22が圧力変動し、ノズル孔15からのインク吐出と、インク吐出後における共通液室13から圧力室11へのインク導入とがスムーズに行われる。なお、この場合における第1のアクチュエータ12の変位量は図11に示すようになり、インクの流れの効率化により、第1のアクチュエータ12の変位が増大しているのがわかる。
【0041】
このように、本実施の形態によれば、インク供給路22上に第2のアクチュエータ14を形成し、インク吐出時にはインク供給路22の圧力を上昇させてノズル孔15の方向へより多くのインクを流し、インク吐出後にはインク供給路22の圧力を低下させてインクが共通液室13からインク供給路22を通ってスムーズに圧力室11へ導入できるようにしているので、安定したインク吐出特性を得ることが可能になる。
【0042】
また、第2のアクチュエータ14は第1のアクチュエータ12と同じ工程で、且つ同一の部材で形成できるので、コストが上昇することがない。
【0043】
さらに、第2のアクチュエータ14は個別制御の必要がなく、一体電極で同一波形で制御できるため、コスト上昇が抑制される。
【0044】
そして、このようなインクジェットヘッド41を備えたインクジェット式記録装置によれば、安定したインク吐出特性が得られることから、印字画像の高品質化を図ることが可能になる。
【0045】
次に、インクジェットヘッド41の構造の他の実施の形態について説明する。
【0046】
前述の説明では、第2のアクチュエータ14はインク供給路22上の全面に形成されているが(図2参照)、図12に示すように、それぞれの第1のアクチュエータ12に対向して延びる複数の主部14aと、これら主部14a相互間を連結する連結部14bとから構成される形状に形成してもよい。
【0047】
また、図13に示すように、第2のアクチュエータ14を、それぞれの第1のアクチュエータ12に対向して分割形成し、相互に独立した電圧を印加するようにしてもよい。このようにすれば、変位した第1のアクチュエータ12に対応した第2のアクチュエータ14のみを駆動することができる。
【0048】
なお、環境温度を測定する温度センサ23を設け、温度変化により変動するインクの粘度により第1のアクチュエータ12および第2のアクチュエータ14の変位量を制御するようにしてもよい(図9、図14参照)。
【0049】
すなわち、インクは高温では低粘度になり、低温では高粘度になることから、第2のアクチュエータ14に関しては、温度センサ23により測定された温度が高い場合よりも低い場合の方が大きな変位量となる電圧を印加することで、環境変化の影響を最小限に抑えることができる。なお、第1のアクチュエータ12も同様に、温度センサ23により測定された温度が高い場合よりも低い場合の方が大きな変位量となる電圧を印加する。
【0050】
なお、このような温度センサ23による環境温度に応じた第2のアクチュエータ14の制御をする場合、第2のアクチュエータ14は、図2に示すように上面を四角形としてもよく、図12に示すように主部14aと連結部14bとで形成してもよく、図13に示すように第1のアクチュエータ12に対向して分割形成してもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、インク供給路上に第2のアクチュエータを形成し、インク吐出時にはインク供給路の圧力を上昇させてノズル孔の方向へより多くのインクを流し、インク吐出後にはインク供給路の圧力を低下させてインクが共通液室からインク供給路を通ってスムーズに圧力室へ導入するようにしているので、安定したインク吐出特性を得ることが可能になるという有効な効果が得られる。
【0052】
そして、このようなインクジェットヘッドを備えたインクジェット式記録装置によれば、安定したインク吐出特性が得られることから、印字画像の高品質化を図ることが可能になるという有効な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドが用いられたインクジェット式記録装置の全体概略構成を示す斜視図
【図2】本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドを示す平面図
【図3】図2のA−A線に沿った断面図
【図4】本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドの駆動機構を示すブロック図
【図5】本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドにおける圧力室とインク供給路との圧力変動の状態を示す説明図
【図6】本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドにおける第1のアクチュエータへの印加電圧を示すグラフ
【図7】本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドにおける第1のアクチュエータの変位量を示すグラフ
【図8】本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドにおいて第1のアクチュエータのみに電圧を印加した場合におけるインク供給路の圧力変動を示すグラフ
【図9】本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドにおける第2のアクチュエータへの印加電圧を示すグラフ
【図10】本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドにおいて第1のアクチュエータおよび第2のアクチュエータに電圧を印加した場合におけるインク供給路の圧力変動を示すグラフ
【図11】本発明の一実施の形態であるインクジェットヘッドにおいて第1のアクチュエータおよび第2のアクチュエータに電圧を印加した場合における第1のアクチュエータの変位量を示すグラフ
【図12】本発明の他の実施の形態であるインクジェットヘッドを示す平面図
【図13】本発明のさらに他の実施の形態であるインクジェットヘッドを示す平面図
【図14】本発明のさらに他の実施の形態であるインクジェットヘッドの駆動機構を示すブロック図
【図15】従来のインクジェットヘッドにおけるアクチュエータの変位に伴うヘッドの振動状態を示す説明図
【符号の説明】
10 区画壁
11 圧力室
12 第1のアクチュエータ(アクチュエータ)
13 共通液室
14 第2のアクチュエータ
14a 主部
14b 連結部
15 ノズル孔
16 圧電体膜
17 個別電極
18 振動板兼共通電極
19 第1の駆動波形発生回路
20 第2の駆動波形発生回路
21 選択回路
22 インク供給路
23 温度センサ
40 インクジェット式記録装置
41 インクジェットヘッド
42 記録媒体
43 キャリッジ軸
44 キャリッジ
45 ローラ(移動手段)
Claims (5)
- インク液が充填される複数の圧力室と、
前記圧力室内へ前記インク液を供給する共通液室と、
前記圧力室と前記共通液室とを連通するインク供給路と、
前記圧力室上に形成され、前記圧力室の容積を変化させて当該圧力室内の前記インク液をノズル孔から吐出させる複数の第1のアクチュエータと、
前記インク供給路上に形成され、インク液を吐出するときには前記インク供給路の圧力を上昇させるように変位し、インク液を吐出した後には前記インク供給路の圧力を低下させるように変位する第2のアクチュエータとを有することを特徴とするインクジェットヘッド。 - 前記第2のアクチュエータは、それぞれの前記第1のアクチュエータに対向して延びる複数の主部と、これら主部相互間を連結する連結部とから構成されることを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
- 前記第2のアクチュエータは、それぞれの前記第1のアクチュエータに対向して分割形成され、相互に独立した電圧が印加されることを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
- 環境温度を測定する温度センサが設けられ、
前記第2のアクチュエータは、前記温度センサにより測定された温度が高い場合よりも低い場合の方が大きな変位量とされていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のインクジェットヘッド。 - 請求項1〜4の何れか一項に記載のインクジェットヘッドを備えたことを特徴とするインクジェット式記録装置。
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