JP2004105635A - 殺菌装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】病院で使用された注射器などの感染性廃棄物の殺菌処理に用いて好適な殺菌装置を提供する。
【構成】炉体1と吸気源8とを管路9を介して連結する。炉体1は電気ヒータ5をもつ内窯2と、これを内蔵する外窯3との二重構造とし、内窯2内にはバケット4を格納する。外窯3には吸気用の管路を構成する本管10の一端を接続し、内窯2には一端が外窯に接続した本管10の一端に臨む副導管11を通す。本管10には炉体1から吸い出した空気を濾過するためのフィルタ装置12を介在せしめる。フィルタ装置12は、複数の密閉容器12A〜12Dを順次連結して成り、各密閉容器内はフィルタエレメント26により上部領域Sと下部領域Sに区分する。各下部領域Sには空気拡散器27を設け、上流側の密閉容器12A〜12Bにはその各下部領域Sに溶解液Lとこれを撹拌する粒状体28を入れる。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は殺菌装置に係わり、特に病院内で使用される注射器、点滴用具、又は輸血用具といった感染性廃棄物を殺菌処理して一般廃棄物乃至は産業廃棄物と化すための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、殺菌法は加熱殺菌と冷熱殺菌とに大別される。このうち、加熱殺菌には、100℃以下で処理する低温加熱法と、100℃以上で処理する高温加熱法があり、牛乳やハムなどには低温加熱殺菌法が広く用いられている。又、高温加熱法には水蒸気を用いる湿式と、加熱空気、紫外線、又は高周波などを用いる乾式とがある。一方、冷熱殺菌には、薬剤、放射線、紫外線、又は超高圧などを用いる方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然し乍ら、それらは主に食品の殺菌に用いられるものであり、病院で使用された注射器などの感染性廃棄物を好適に処理することのできる殺菌装置の実用例は皆無に等しい。このため、その種の感染性廃棄物は特定の業者により回収され、焼却処理などに供されるが、その処理コストは大きく、しかも多くがプラスチック製であるので簡易焼却ではダイオキシンを発生するなどの問題がある。
【0004】
このため、処分に窮した者などによる感染性廃棄物の山林などへの不法投棄が頻発し、大きな社会問題となっている。
【0005】
本発明は以上のような事情に鑑みて成されたものであり、その目的は病院で使用された注射器など感染性廃棄物の処理に用いて好適な殺菌装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、気密性を有する炉体と該炉体内の空気を吸い出すための吸気源とを備えて成る殺菌装置であって、前記炉体は感染性廃棄物を収容したバケットを格納するための内窯と、この内窯を内蔵する外窯とを有し、前記内窯はバケット内の感染性廃棄物を加熱殺菌するための加熱手段を備え、前記外窯には吸気源に通じる吸込口が形成されると共に、前記内窯の隔壁には該内窯内の空気を前記吸込口に接続する本管内へ誘導するための副導管が貫通せしめられて成ることを特徴とする。
【0007】
又、気密性を有する炉体と吸気源とを管路を介して連結した殺菌装置であって、前記炉体は感染性廃棄物を収容したバケットを格納するための内窯と、この内窯を内蔵する外窯とを有し、前記内窯にはバケット内の感染性廃棄物を加熱殺菌するための加熱手段が設けられ、前記管路は外窯に接続する本管と内窯内に通される副導管とを備え、その副導管は前記加熱手段に沿う被加熱部を形成して一端が前記外窯に接続する本管の一端に臨み、前記本管には吸気源に導かれる空気を濾過するためのフィルタ装置が介在されて成ることを特徴とする。
【0008】
特に、フィルタ装置は、複数の密閉容器を管路で順次連結せしめて成り、その各密閉容器は通気性を有するフィルタエレメントにより内部が上下二つの領域に区分され、前記管路は外方から各密閉容器の下部領域に通される導入管と、外方から各密閉容器の上部領域に通される排気管とを有し、各密閉容器の下部領域には前記導入管より送り込まれた空気を拡散するための空気拡散器が設けられると共に、少なくとも一つの密閉容器にはその下部領域に空気拡散器を浸す溶解液が貯蔵されて成る。
【0009】
更に、本発明は複数の密閉容器を管路で順次連結せしめて成るフィルタ装置を具備した殺菌装置であって、前記密閉容器は通気性を有するフィルタエレメントにより内部が上下二つの領域に区分され、前記管路は外方から各密閉容器の下部領域に通される導入管と、外方から各密閉容器の上部領域に通される排気管とを有し、各密閉容器の下部領域には前記導入管より送り込まれた空気を拡散するための空気拡散器が設けられると共に、少なくとも一つの密閉容器にはその下部領域に空気拡散器を浸す溶解液が貯蔵されて成ることを特徴とする。
【0010】
又、溶解液が貯蔵される密閉容器のフィルタエレメントにフロートが取り付けられ、該密閉容器の下部領域には溶解液を撹拌する粒状体が遊動自在に収容されて成り、しかも溶解液が無水アルコール、又はアルコールなどの消毒剤を含む抗感染薬液で成ることを特徴とする。
【0011】
尚、殺菌とは狭義に大部分の有害微生物を殺すことで、微生物を完全に死滅させる滅菌とは区別されるが、本願でいう殺菌は広義に滅菌も指す。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の適用例を図面に基づいて詳細に説明する。先ず、図1に本発明に係る殺菌装置の概略を示す。図1において、1は気密性を有する炉体であり、この炉体1は内窯2と該内窯を内蔵する外窯3で構成される。内窯2と外窯3はステンレス製であり、このうち内窯2内には感染性廃棄物を収容した懸子状のバケット4が格納されるほか、その下部にバケット4内の感染性廃棄物を加熱殺菌する加熱手段として、電気ヒータ5(本例において1Kw/100V)が設けられる。尚、電気ヒータ5は内窯2に設けられる図示せぬ温度センサの検知信号により発熱量を自動制御され、内窯2内を設定温度に維持することができる。
【0013】
一方、外窯3の外壁には、アルミニウム製の送風ダクトを巻き付けるなどして成るジャケット型の冷却室6が形成され、その内部に冷却ファン7より外気が送り込まれる構成としてある。尚、その種の空冷式に代えて冷却室6内に水その他の液状冷媒を供給する水冷式としても良い。
【0014】
8は炉体内の空気(感染性廃棄物の溶融ガスや細菌類を含む)を吸い出すための吸気源(本例において真空ポンプ)、9は炉体と吸気源とを連結する管路であり、この管路9は一端が外窯の底部に接続する本管10と、内窯内に通される副導管11とを備え、本管10には吸気源8に向かう空気(吸気)を濾過するためのフィルタ装置12ほか、公知のエアフィルタ13、チェック弁14、圧力計15、並びに制御弁16が介在されると共に、その区間内にはフィルタ装置12より上流側で本管10内を流れる空気を予冷する手段として空冷ファン17が装置される。尚、外窯3の底部には本管10の一端を接続する凹状の吸込口18が形成されると共に、吸込口18には副導管11が導入してその一端が本管10の一端に臨み、吸気源8を作動させたときに本管10と副導管11を通じて外窯3と内窯2から同時に吸気が行われるようにしてある。
【0015】
ここに、以上のような炉体1、フィルタ装置12、並びに吸気源8をはじめとする空気圧用機器類は、図2に示すようキャスター付きの台車19(本例において、高さ900mm、幅500mm、奥行500mm)に一体的に組み込まれて移動式の殺菌装置を構成するが、これを定置式としても良い。尚、図2において、19Aは炉体1の温度設定や吸気源8の運転操作などを行う操作盤である。
【0016】
次に、図3は炉体の平面図であり、図4には図3におけるX−X断面を示す。これらの図で明らかなように、内窯2は電気ヒータ5を備えた内窯本体2Aと、その上端開口部を塞ぐ上蓋2Bとで構成される。このうち、内窯本体2Aの上部両側にはその内部にバケット4を吊支するための横架軸20が並列に架設され、上蓋2Bの上面には把手21が取り付けられている。一方、外窯3は内窯2を内蔵する外窯本体3Aと、その上端開口部を塞ぐ密閉蓋3Bとで構成される。このうち、外窯本体3Aの底面には内窯2を支持する四つの支持脚22が取り付けられ、密閉蓋3Bの下部には外窯本体3Aの開口縁に密着するシール材23が設けられる。
【0017】
又、図4から明らかなように、副導管11はその一端が吸気口11Aとして内窯2の内部上方に立ち上げられ、その下部側は被加熱部11Bとして電気ヒータ5の下部で該電気ヒータに沿ってループ状に曲げられる。特に、被加熱部11Bに連続する下部一端は、内窯2の底部からその隔壁を貫通して本管10の一端に臨ませられる。よって、本管10を通じて外窯3内の空気が吸い出されるとき、内窯2内の空気も同時に副導管11を通じて本管10内に誘導されつつ合流される。斯くて、内窯2と外窯3に圧力差を生ずる事なくそれらの内部から同時に吸気が行われるために、感染性廃棄物により汚染された内窯2内の空気が外窯3内に漏洩せず、細菌類による外窯3の汚染、ひいては大気中への細菌類の拡散を防止することができる。尚、副導管11を別体として本管10から切り離すと、必要に応じて内窯2を外窯3内から取り出して容易に洗浄できるので好ましいが、副導管11を本管10から切り離さず、本管10の一端側を二股に分岐してその一方を外窯3に接続し、他方を副導管11として内窯2内に貫通せしめるようにしても良い。
【0018】
次に、図5はバケットを示す。ここに、バケット4は伝熱性および耐熱性に富むステンレス製であり、その容積は本例において約10リットル(300mm×230mm×150mm)に設定され、その内部に感染性廃棄物としてプラスチック製の注射器や点滴用具(1ccの注射器にして約1000本)などが収容可能とされる。又、図5に示されるように、バケット4の上部には左右一対の把手24が揺動自在に取り付けられ、上部両側にはその開口縁を外側下方に折り曲げて成るフック25が形成される。そして、以上のようなバケット4は、図4に示すようフック25を横架軸20に引掻けることにより内窯2内に格納され、このときバケット4の底面が電気ヒータ5に近接若しくは接触するようになっている。
【0019】
よって、バケット4内に収容した感染性廃棄物は電気ヒータ5により加熱殺菌され、やがて真空下で溶融される。又、その溶融ガスや死滅せずに残った極一部の細菌類は、吸気流に乗って副導管11から本管10を通じて上記のフィルタ装置12に送られ、その濾過により有害な化学成分や細菌類が捕集除去され、浄化された空気のみが吸気源8より大気中に放出される。
【0020】
図6は係るフィルタ装置を示す。図6に示されるように、フィルタ装置12は本例において四つの密閉容器12A〜12Dを管路(本管10)で順次連結せしめて構成される。尚、管路本管10は各密閉容器12A〜12D内に通した金属パイプから成る導入管10Aと排気管10Bとを備え、隣り合う密閉容器の排気管10Bと導入管10Aは可撓性のチューブで成る管継手10Cにより相互に連結される。一方、各密閉容器12A〜12D内は、炭素繊維などで成る通気性を有するフィルタエレメント26(濾布)により上下二つの領域S,Sに区分される。
【0021】
ここに、導入管10Aは密閉容器12A〜12Dの外部から上部領域Sとフィルタエレメント26を貫通して下部領域Sまで通され、上部領域Sには外部より排気管10Bが通される。又、各密閉容器12A〜12Dの下部領域Sには、炉体1から導入管10Aを通じて送り込まれる空気を拡散するための空気拡散器27が設けられる。この空気拡散器27は金属タワシのようにステンレスの繊維化物を球状に丸めて作られ、導入管10Aより噴出される空気を下部領域S内に拡散させる働きをするが、これに多孔質の人工物や鉱物などを用いても良い。
【0022】
又、本例において、最下流の密閉容器12Dは気液分離器としてその下部領域Sに空気拡散器27のみが収納され、それより上流の密閉容器12A〜12Cにはその各下部領域Sに空気拡散器27を浸らしめる曝気用の溶解液Lが貯蔵される。特に、その溶解液Lとして最上流の密閉容器12Aには、消毒剤としてアルコールを水で希釈した抗感染薬液(50%エタノール)が貯蔵され、その下流の密閉容器12Bには無水アルコール(95〜100%エタノール)が貯蔵され、その下流の密閉容器12Cには純水が貯蔵される。更に、それら密閉容器12A〜12Cの下部領域Sには、それぞれ溶解液Lを撹拌するための粒状体28が遊動自在にして収容され、溶解液L上に位置するフィルタエレメント26にはフロート29が取り付けられる。粒状体28は発泡樹脂、発泡ガラス、又は多孔質鉱物などから成る空隙率約20%、直径2〜5mmの球体であり、これは溶解液Lを撹拌してその液中に放出される空気の溶解を促す働きをするほか、同空気に含まれる細菌類や化学成分を物理的吸着作用により捕集する働きをする。又、フロート29は直径6mmのシリコンチューブをフィルタエレメント26の裏面周縁に環状に取り付けて成り、これは密閉容器12A〜12C内が負圧にされたときに膨張してフィルタエレメント26を液面上に支持する働きをする。
【0023】
ここで、以上のように構成される本願殺菌装置の作用を説明する。先ず、使用に際してバケット4を内窯2内から取り出し、これをもって処理対象と成す使用済み注射器などの感染性廃棄物を回収する。そして、感染性廃棄物を収容したバケット4を内窯2内に格納し、その上蓋2B並びに外窯の密閉蓋3Bを閉じる。而して、電気ヒータ5に通電して内窯2内を図7のようにT(120℃;0〜300℃の間で可変)でまで昇温し、これを所定時間(t1=0〜15分)維持するのであり、これにより感染性廃棄物に寄生する細菌類の大部分を死滅せしめることができる。
【0024】
その後、内窯2内の温度をT(245℃;0〜300℃の間で可変)まで上げつつ、吸気源8(真空ポンプ)を起動する。これにより、外窯3内の空気は管路の本管10を通じて外部に吸い出され、同時に内窯2内の空気が副導管11から本管10を通じて外部に吸い出され、僅かに残った細菌類もその多くが被加熱部11Bを通過する際にその熱で死滅せしめられる一方、バケット4内に収容されたプラスチック製の感染性廃棄物は真空下で熱化学反応を殆ど生じずに溶融する。
【0025】
そして、炉体1から吸い出された空気は、管路9(本管10)を通じてフィルタ装置12に送られ、密閉容器12A〜12D内を順次通過して濾過された後、吸気源8より大気中に放出される。特に、フィルタ装置12に送られた空気は、先ず導入管10Aから密閉容器12A内に流入し、空気拡散器27より微細な気泡と化して溶解液L中に放出され、この曝気により溶解液L中への空気の溶解が行われる。このとき、吸気源8により排気管11Bを通じて吸気が行われ、密閉容器12Aの上部領域Sが負圧となるために、溶解液L中にキャビティが発生し、粒状体28は浮上し、溶解液面上にはエタノールの気化膜が形成される。
【0026】
特に、キャビティは上部領域Sと下部領域Sの圧力差により円錐状となり、浮上した粒状体28の界面で破壊し、このとき局部的な高圧が発生して粒状体28が沈下する。この繰り返しにより球状体28が躍動して溶解液Lの撹拌が行われ、導入管10Aより送り込まれた空気中に含まれる感染性廃棄物の溶融ガスは溶解液L中に良好に溶け込み、細菌類はアルコールの消毒作用で完全に滅菌される。
【0027】
その後、密閉容器12A内の空気は下流の密閉容器12Bにて同様に濾過処理され、次いで更に下流の密閉容器12C内に送り込まれるが、ここでは主に揮発したアルコールを純水に溶解せしめてその外部流出を防止する処理が行われる。又、最下流の密閉容器12Dでは、過剰な水分を含んだ空気が流出せぬよう水分を除去して空気の湿度を調整する調湿処理が行われる。
【0028】
斯くて、大気中には感染性廃棄物の溶融ガスや細菌類を含まない無臭無害な浄化された空気が放出され、一定時間t経過後(15〜30分)に電気ヒータ5切ればバケット4内からは1/10程度に減容された無害化されたプラスチック固形物が取り出される。
【0029】
以上、本発明について説明したが、係る殺菌装置は上記のような構成に限らず、例えば吸気源として真空ポンプほかエジェクタなどを利用することもできる。
【0030】
又、フィルタ装置は四つ密閉容器を連通して構成されることに限らず、少なくとも二つの密閉容器があれば良い。又、溶解液を貯蔵する密閉容器を一つだけにしても良く、更に溶解液を成す消毒剤としてエタノールのほかイソプロパノールなどのアルコール、又はホルマリン、塩化ベンザルコニウム、フェノール、クレゾール、ヨードチンキ、オキシドール、次亜塩素酸ナトリウムなどを用いても良い。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によればバケットが収容される内窯と該内窯を内蔵する外窯との二重構造で成る高気密性の炉体を有し、その内窯にはバケット内に収容した感染性廃棄物を加熱殺菌する加熱手段が備えられることから、その加熱により病院内で使用された注射器などを直ぐさま細菌類による汚染のない一般廃棄物乃至は産業廃棄物と化すことができ、プラスチック製の感染性廃棄物ではこれを溶融せしめて大幅な減容が図れ、しかも内窯と外窯の空気が吸気源により同時に吸い出されるようにしていることから、内窯内の空気が外窯内に漏洩してその内部を汚染することがない。
【0032】
又、複数の密閉容器を管路で順次連結せしめて成るフィルタ装置を備え、その各密閉容器の内部がフィルタエレメントにより上部領域と下部領域に二分され、その下部領域に導入管を通じて送り込まれる空気を拡散する空気拡散器が設けられることから、拡散された空気をフィルタエレメント全面に一様に通して該空気に含まれる細菌類その他の浮遊物質を効率よく吸着捕集することができ、更に少なくとも一つの密閉容器には空気拡散器を浸漬する溶解液が貯蔵されることから拡散空気を溶解せしめてその汚染物質を溶解液中に留めることができる。
【0033】
又、溶解液を撹拌する粒状体が収容されることから、拡散空気の溶解をより一層促すことができ、しかも溶解液が無水アルコール、又はアルコールなどの消毒剤を含む抗感染薬液で成ることから、細菌類を外部に排出せずして完全に死滅させることができる。
【0034】
特に、係る殺菌装置は以上のような加熱殺菌式の炉体と冷熱殺菌式のフィルタ装置を併用していることから、殺菌効果が高く、病院内で使用して院内感染を予防する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る殺菌装置の好適な一例を示した概略図
【図2】同装置の外観を示した側面概略図
【図3】炉体の平面図
【図4】図3におけるX−X断面図
【図5】バケットを示した側面図
【図6】フィルタ装置を示した概略図
【図7】係る殺菌装置による処理工程パターンを示したグラフ
【符号の説明】
1 炉体
2 内窯
3 外窯
4 バケット
5 電気ヒータ(加熱手段)
8 吸気源
9 管路
10 本管
10A 導入管
10B 排気管
11 副導管
11A 吸気口
11B 被加熱部
12 フィルタ装置
12A〜12D 密閉容器
18 吸込口
26 フィルタエレメント
27 空気拡散器
28 粒状体
29 フロート

Claims (6)

  1. 気密性を有する炉体と該炉体内の空気を吸い出すための吸気源とを備えて成る殺菌装置であって、前記炉体は感染性廃棄物を収容したバケットを格納するための内窯と、この内窯を内蔵する外窯とを有し、前記内窯はバケット内の感染性廃棄物を加熱殺菌するための加熱手段を備え、前記外窯には吸気源に通じる吸込口が形成されると共に、前記内窯の隔壁には該内窯内の空気を前記吸込口に接続する本管内へ誘導するための副導管が貫通せしめられて成ることを特徴とする殺菌装置。
  2. 気密性を有する炉体と吸気源とを管路を介して連結した殺菌装置であって、前記炉体は感染性廃棄物を収容したバケットを格納するための内窯と、この内窯を内蔵する外窯とを有し、前記内窯にはバケット内の感染性廃棄物を加熱殺菌するための加熱手段が設けられ、前記管路は外窯に接続する本管と内窯内に通される副導管とを備え、その副導管は前記加熱手段に沿う被加熱部を形成して一端が前記外窯に接続する本管の一端に臨み、前記本管には吸気源に導かれる空気を濾過するためのフィルタ装置が介在されて成ることを特徴とする殺菌装置。
  3. フィルタ装置は、複数の密閉容器を管路で順次連結せしめて成り、その各密閉容器は通気性を有するフィルタエレメントにより内部が上下二つの領域に区分され、前記管路は外方から各密閉容器の下部領域に通される導入管と、外方から各密閉容器の上部領域に通される排気管とを有し、各密閉容器の下部領域には前記導入管より送り込まれた空気を拡散するための空気拡散器が設けられると共に、少なくとも一つの密閉容器にはその下部領域に空気拡散器を浸す溶解液が貯蔵されて成る請求項2記載の殺菌装置。
  4. 複数の密閉容器を管路で順次連結せしめて成るフィルタ装置を具備した殺菌装置であって、前記密閉容器は通気性を有するフィルタエレメントにより内部が上下二つの領域に区分され、前記管路は外方から各密閉容器の下部領域に通される導入管と、外方から各密閉容器の上部領域に通される排気管とを有し、各密閉容器の下部領域には前記導入管より送り込まれた空気を拡散するための空気拡散器が設けられると共に、少なくとも一つの密閉容器にはその下部領域に空気拡散器を浸す溶解液が貯蔵されて成ることを特徴とする殺菌装置。
  5. 溶解液が貯蔵される密閉容器のフィルタエレメントにフロートが取り付けられ、該密閉容器の下部領域には溶解液を撹拌する粒状体が遊動自在に収容されて成る請求項3、又は4記載の殺菌装置。
  6. 溶解液が無水アルコール、又はアルコールなどの消毒剤を含む抗感染薬液で成る請求項3、又は4記載の殺菌装置。
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