JP2004105271A - 食器洗い機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】食器洗い機本体8に洗浄槽9を設け、この洗浄槽9に設けた開口部11を上扉体12と下扉体13により開閉する。上扉体12と下扉体13は洗浄槽9の開口部11の下端側に重なって開放されるよう構成する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗浄水の噴射により食器等の洗浄を行う食器洗い機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の食器洗い機は図6に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。
【0003】
図6に示すように、食器洗い機本体1に設けた開口部2を2個の扉体3a、3bで覆い、扉体3aは開口部2の下部に、扉体3bは開口部2の中間にそれぞれ開閉自在に取りつけ、2枚前開きタイプを構成している。
【0004】
また、図7に示すように、食器洗い機本体4に設けた開口部5を2個の扉体6a、6bで覆い、扉体6a、6bは上下方向に各々回動して開口部5を開閉するよう構成し、連動リンク7によって扉体6a、6bは連結されている。このため、一方の扉体を開放すれば、同時に他方の扉体も開放する上下開きタイプを構成している(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
いずれもタイプも扉体を2枚に分割することで、食器洗い機本体1または4の前方もしくは上方に設置に必要なスペースが少なくなるよう構成している。
【0006】
食器洗い機の基本的な動作は一般的によく知られているので、以下に簡単に述べると、使用者が扉体3または6を開いて食器洗い機本体1または4内の洗浄槽に設置された食器かごに汚れた食器類を収容する。このとき、扉体3または6が食器洗い機本体1または4の下部に開閉自在に取り付けられているものは、扉体3または6に食器かごを洗浄槽から引き出してから食器類を収容することができる。
【0007】
扉体3または6を閉めて運転をすると、洗浄槽の底部に配置された洗浄ノズルから洗浄水がヒータによって加熱されながら食器類に向かって噴射され、食器の汚れを落とす洗浄行程を行う。その後、食器を乾かす乾燥行程を行って運転が終了する。
【0008】
【特許文献1】
特開昭50−26356号公報(第6頁、図2)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の構成で、図6に示すように、扉体3が上下に分割され、上の扉体3aが開口部2の途中にあるものは、収容できる食器の大きさが制限される。したがって、上の扉体3aの下方に大きな食器類を収容可能にするためには食器洗い機本体1の大きさを大きくする必要があり、設置スペースによっては高さに大きな制限ができ、その結果、設置性が低下するという問題を有していた。
【0010】
また、図7に示すように、扉体6が上下に分割され、上の扉体6aが食器洗い機本体4の上方に開くタイプでは、開口部5は大きいが食器洗い機本体4の上方にスペースが必要になるという問題を有していた。
【0011】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、食器洗い機本体の前方および上方のスペースを塞ぐことなく、また、食器洗い機本体の大きさを大きくすることなく収容できる食器類の大きさを確保し、設置性を向上することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、食器洗い機本体に洗浄槽を設け、この洗浄槽に設けた開口部を複数個の扉体により開閉するよう構成し、複数個の扉体は洗浄槽の開口部の下端側に重なって開放されるよう構成したものである。
【0013】
これにより、食器洗い機本体の前方および上方のスペースを塞ぐことなく扉体を開放でき、また、食器洗い機本体の大きさを大きくすることなく収容できる食器類の大きさを確保でき、設置性を向上することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、食器洗い機本体と、食器洗い機本体に設けた洗浄槽と、前記洗浄槽に設けた開口部を開閉する複数個の扉体とを備え、前記複数個の扉体は、前記洗浄槽の開口部の下端側に重なって開放されるよう構成したものであり、食器洗い機本体の前方および上方のスペースを塞ぐことなく扉体を開放でき、また、食器洗い機本体の大きさを大きくすることなく収容できる食器類の大きさを確保でき、設置性を向上することができる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、食器洗い機本体と、食器洗い機本体に設けた洗浄槽と、前記洗浄槽に設けた開口部を開閉する複数個の扉体とを備え、前記複数個の扉体は、上向きで重なり合って開放されるよう構成したものであり、食器洗い機本体の前方および上方のスペースを塞ぐことなく扉体を開放でき、また、運転中や運転後に扉体を開放した際に、扉体の内面に付着した水滴が床面や設置面等に滴下するのを防ぐことができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の発明において、複数個の扉体どうしは、開放状態で隙間を有するものであり、上方の扉体が開放される際に下扉体と接触するのを防止することができる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、上記請求項1〜3に記載の発明において、食器を収容する食器かごを備え、複数個の扉体で、開放時に上になる扉体の内面側に、前記食器かごが引き出し可能としたものであり、上になる扉体の内面側に引き出した食器かごに食器類を収容でき、容易に食器類を収容することができる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、上記請求項1〜4に記載の発明において、複数個の扉体の上側の扉体に、排気口を設けたものであり、蓋体の開放時に排気口に付着した水滴が床面や設置面等に滴下するのを防ぐことができる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
(実施例1)
図1に示すように、食器洗い機本体8は、内部に洗浄槽9を設けており、この洗浄槽9は、内部に食器かご10を配置している。洗浄槽9は前方に開口部11を有し、上扉体(扉体)12と下扉体(扉体)13により開閉するよう構成している。上扉体12に上支持部材14を固定し、この上支持部材14を上固定枢軸15で基盤部材16に回転自在に軸支している。また、下扉体13に下支持部材17を固定し、この下支持部材17を下固定枢軸18で基盤部材16に回転自在に軸支している。
【0021】
また、基盤部材16は、洗浄槽9の左右外壁面にそれぞれ固定されている。また、上支持部材14と下支持部材17を連動する連動手段として、連動リンク19を設けており、それぞれ上リンク枢軸20、下リンク枢軸21で上支持部材14と下支持部材17に軸支し、上扉体12と下扉体13が開閉動作中に互いに接触しないようにしている。また、基盤部材16および上支持部材14、下支持部材17は洗浄槽9の左右両側に設けている。
【0022】
また、上固定枢軸15は、上扉体12が回動し内面側が上方に、かつ、水平になるときに洗浄槽9の開口部11より下方になるよう洗浄槽9の開口部11より上方に配置している。また、下固定枢軸17は、扉の開放時に、図2に示すように、下扉体13が内面側を上方にして、上扉体12の下方に重なり合うように、開放時の上扉体12より下方に配置している。
【0023】
また、基盤部材16には、上扉体12の内面側が扉体の開放状態で洗浄槽9内に設けた洗浄槽9の開口部11より下方になるようストッパー部22を設けている。
【0024】
また、上扉体12の下端には、扉体の開放状態で食器かご10の前方下端に近接するガイド部23を設け、上部に蒸気を排出する排気口24を設けている。また、下扉体13および上扉体12と開口部11のシール、および下扉体13、上扉体12間のシールには弾性体を有するシール部材(図示せず)を設置している。
【0025】
上記構成において作用を説明すると、上扉体12と下扉体13はそれぞれ、上支持部材14、下支持部材17によって、ともに下方に開閉する構成であり、上固定枢軸15および下固定枢軸18の回動によって上扉体12および下扉体13はともに、内面側を上方に向け、洗浄槽9の開口部11より下方に回動する。
【0026】
この際、上扉体12、下扉体13がともに下方に開閉するため、食器洗い機本体8の上方の設置スペースが必要なくなるため、図3に示すように、吊り戸棚25の高さへの制限がなくなるため設置性を向上することができる。また、食器洗い機本体8の天面強度によっては、ものを置くなどの有効利用が可能である。
【0027】
また、食器洗い機本体8の前方は、従来の1枚で構成した扉体に必要とした半分の設置スペースで済む。したがって、図3に示すように、シンク26に横向きに設置してもシンク26を塞ぐのを少なくすることができる。
【0028】
また、上扉体12、下扉体13は、開放時にともに開口部11より下方になるため、開口部11が大きくなり、開口部11とほぼ同じ大きさの食器類を収容することができ、従来の、上扉体が開口部の中間になるものと比較して、収容できる食器類の大きさを確保しつつ、食器洗い機本体8の大きさを小さくすることができるため、設置性を向上することができる。
【0029】
また、上扉体12、下扉体13は、開放時にともに上向きになるため、運転中や運転終了後に上扉体12、下扉体13を開放した際に、上扉体12および下扉体13の内面に付着した水滴を床面や設置面等に滴下するのを防ぐことができる。
【0030】
また、上扉体12、下扉体13は、開放状態で互いに隙間を設けるとともに、連動リンク19によって上扉体12と下扉体13を連動するため、下扉体13を操作するだけで上扉体12と下扉体13の開閉ができ、開閉時に互いが接触することなく動作させることができる。
【0031】
また、上扉体12の外装面や、下扉体13の内面側のシール部を傷つけることがない。また、開放状態で上扉体12と下扉体13との隙間を手が入るように設定するか、開放状態で上扉体のみ独立して動かせるようにしておけば、下扉体13の手入れも容易にできる。
【0032】
また、上扉体12はストッパー部22により内面側が扉体の開放状態で洗浄槽9内に設けた食器かご10の下端高さになるとともに、直接上扉体12の負荷を受けることができるため、食器類を収容した食器かご10を引き出すことができる。また、扉体の開放状態でガイド部23が食器かご10の前方下端に近接するため、食器かご10をスムースに引き出すことができるとともに、食器類を収容、取り出しをする際に食器類に付着した水滴や汚れが、洗浄槽9と下扉体13の隙間に滴下するのを防ぐことができる。
【0033】
また、排気口24を上扉体12に設けているため、運転途中や、運転終了後に扉を開放した際に、排気口12に付着した水滴を下扉体13の内面側で受けることができるため、機外への水滴の滴下を防ぐことができる。
【0034】
(実施例2)
図4に示すように、食器洗い機本体27は、内部に洗浄槽28を設けており、この洗浄槽28は、内部に食器かご29を配置している。洗浄槽28は前方に開口部29を有し、上扉体(扉体)30と下扉体(扉体)31により開閉するよう構成している。
【0035】
下扉体31は下端側に下軸32で軸支し、上扉体30と中折れ部で中折れ状態になるように、相互間を中軸33にて回転自在に連結している。また、開放時には、図5に示すように、上扉体30の表面が、食器かご29の下端高さ以下になるよう構成している。また、上扉体30と下扉体31は同等の大きさとしている。
【0036】
上記構成において作用を説明すると、上扉体30と、下扉体31を簡単な中軸33で連結するだけで、2枚の扉体を食器かご29の下端高さ以下に重ね合わせることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明の請求項1に記載の発明によれば、複数個の扉体が洗浄槽の開口部の下端側に重なって開放されるよう構成することにより、食器洗い機本体の前方および上方のスペースを塞ぐことなく扉体を開放でき、また、食器洗い機本体の大きさを大きくすることなく収容できる食器類の大きさを確保でき、設置性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の食器洗い機の扉の閉成状態の断面図
【図2】同食器洗い機の扉の開成状態の断面図
【図3】同食器洗い機の設置状態を示す断面図
【図4】本発明の第2の実施例の食器洗い機の扉の閉成状態の断面図
【図5】同食器洗い機の扉の開成状態の断面図
【図6】従来の食器洗い機の一例の扉の開成状態の断面図
【図7】従来の食器洗い機の他の例の扉の開成状態の一部切欠した側面図
【符号の説明】
8 食器洗い機本体
9 洗浄槽
11 開口部
12 上扉体(扉体)
13 下扉体(扉体)
Claims (5)
- 食器洗い機本体と、食器洗い機本体に設けた洗浄槽と、前記洗浄槽に設けた開口部を開閉する複数個の扉体とを備え、前記複数個の扉体は、前記洗浄槽の開口部の下端側に重なって開放されるよう構成した食器洗い機。
- 食器洗い機本体と、食器洗い機本体に設けた洗浄槽と、前記洗浄槽に設けた開口部を開閉する複数個の扉体とを備え、前記複数個の扉体は、上向きで重なり合って開放されるよう構成した食器洗い機。
- 複数個の扉体どうしは、開放状態で隙間を有する請求項1または2記載の食器洗い機。
- 食器を収容する食器かごを備え、複数個の扉体で、開放時に上になる扉体の内面側に、前記食器かごが引き出し可能とした請求項1〜3のいずれか1項に記載の食器洗い機。
- 複数個の扉体の上側の扉体に、排気口を設けた請求項1〜4のいずれか1項に記載の食器洗い機。
Priority Applications (1)
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JP2002268552A JP2004105271A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | 食器洗い機 |
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JP2004105271A true JP2004105271A (ja) | 2004-04-08 |
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JP (1) | JP2004105271A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019208583A (ja) * | 2018-05-31 | 2019-12-12 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 食器洗い機 |
-
2002
- 2002-09-13 JP JP2002268552A patent/JP2004105271A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019208583A (ja) * | 2018-05-31 | 2019-12-12 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 食器洗い機 |
JP7129593B2 (ja) | 2018-05-31 | 2022-09-02 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 食器洗い機 |
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