JP2004103870A - 光モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体発光素子と駆動素子とを接続する配線のインダクタンスを低減できる構造を有する光モジュールを提供する。
【解決手段】基板3上に、第1搭載部材5及び第2搭載部材7が載置される。第1搭載部材5上には、レーザダイオード9及び光学部品11が搭載される。駆動素子13は、第2搭載部材7上に搭載される。光学部品11は、レーザダイオード9と駆動素子13との間に配置される。光学部品11は反射面11aを有しており、レーザダイオード9の光反射面から出射されるモニタ光Bを反射して、反射光Cをフォトダイオード25へ提供する。光学部品11は導電性を有しており、駆動素子13とレーザダイオード9とを接続する配線の一部として用いられる。
【選択図】 図1
【解決手段】基板3上に、第1搭載部材5及び第2搭載部材7が載置される。第1搭載部材5上には、レーザダイオード9及び光学部品11が搭載される。駆動素子13は、第2搭載部材7上に搭載される。光学部品11は、レーザダイオード9と駆動素子13との間に配置される。光学部品11は反射面11aを有しており、レーザダイオード9の光反射面から出射されるモニタ光Bを反射して、反射光Cをフォトダイオード25へ提供する。光学部品11は導電性を有しており、駆動素子13とレーザダイオード9とを接続する配線の一部として用いられる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信システムにおいては、光信号を高速に送受信することが要求される。最近では、10Gbpsといった高速通信が可能な光通信システムが開発中である。こういった高速通信が可能な光通信システムに用いられる光モジュールには、歪みの少ない信号波形を高速に出力できる能力が求められる。
【0003】
光通信用の光モジュールはレーザダイオードと、レーザダイオードを駆動する駆動素子と、レーザダイオードが発生する光の強度を検出するフォトダイオードとを備えている。ある形態の光モジュールでは、フォトダイオードがレーザダイオードと駆動素子との間に配置される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
光モジュールが高速かつ低歪の信号光を出力するためには、レーザダイオードといった半導体発光素子と駆動素子とを接続する配線をできるだけ短くして回路のインダクタンスを低減することが望ましい。発明者はこの配線を短縮できる構造について検討している。この検討によれば、上記した光モジュールでは、駆動素子とレーザダイオードとの間に存在するフォトダイオードが配線を短くすることの制約となっていることを見出した。
【0005】
本発明は、半導体発光素子と駆動素子とを接続する配線のインダクタンスを低減できる構造を有する光モジュールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による光モジュールは、(a)搭載部材と、(b)搭載部材上に搭載され、第1の面及び第2の面を有する半導体発光素子と、(c)半導体発光素子の第1の面に光学的に結合され、所定の軸に沿って伸びる光ファイバと、(d)半導体発光素子に電気的に接続されて半導体発光素子を駆動する駆動素子と、(e)半導体発光素子と駆動素子との間の搭載部材上に設けられ、半導体発光素子の第2の面に光学的に結合され、所定の軸に交差する面に沿って伸びる反射面を有する光学部品と、(f)光学部品の反射面に光学的に結合され、半導体発光素子の第2の面からの光を反射面を介して受ける受光素子とを備える。
【0007】
この光学部品は、受光素子及び受光素子を支持する部材よりも小さく形成することが容易である。このような光学部品を半導体発光素子と駆動素子との間に設けることによって、受光素子を、半導体発光素子と駆動素子との間の位置と異なる他の位置に配置できる。これによって、半導体発光素子と駆動素子との間隔を小さくできるので、半導体発光素子と駆動素子とを接続する配線を短くできる。
【0008】
また、光モジュールは、光学部品が導電性材料からなり、駆動素子が光学部品を介して半導体発光素子と電気的に接続されてもよい。これによって、半導体発光素子と駆動回路とを接続する配線の一部を太くできるので、駆動回路のインダクタンスを低減できる。
【0009】
また、光モジュールは、搭載部材上に設けられた第1の配線パターンと、搭載部材上に設けられ、所定の軸に交差する方向に沿って伸びる接続配線部、及び接続配線部の両端から第1の配線パターンに沿って伸びる配線部を有する第2の配線パターンと、第2の配線パターンに電気的に接続されたリード端子とをさらに備え、光学部品が第1の配線パターン上に搭載されるとともに、半導体発光素子が接続配線部上に搭載されてもよい。このような第1の配線パターン及び第2の配線パターンを半導体発光素子のアノード配線及びカソード配線として用いれば、配線が沿う部分による相互インダクタンスの効果によって駆動回路のインダクタンスを低減できる。また、好適な実施例としては、第1の配線パターンと、第2の配線パターンの配線部との間隔は5μm以上50μm以下の範囲内にあるとよい。
【0010】
また、光モジュールは、半導体発光素子が、p型半導体層と、n型半導体層と、p型半導体層及びn型半導体層の間に設けられた活性層と、p型半導体層に電気的に接続されたアノード電極と、n型半導体層に電気的に接続されたカソード電極とを備え、半導体発光素子が、アノード電極が第2の配線パターンと面するように搭載部材上に搭載されており、カソード電極が、光学部品に電気的に接続されてもよい。
【0011】
本発明による光モジュールは、(a)第1の面及び第2の面を有する半導体発光素子と、(b)半導体発光素子の第1の面に光学的に結合され、所定の軸に沿って伸びる光ファイバと、(c)所定の軸に交差する面に沿って伸びており半導体発光素子の第2の面に光学的に結合された反射面、及び半導体発光素子を搭載するための搭載領域を有する搭載部品と、(d)半導体発光素子に電気的に接続されて半導体発光素子を駆動する駆動素子と、(e)搭載部品の反射面に光学的に結合され、半導体発光素子の第2の面からの光を反射面を介して受ける受光素子と、(f)搭載部品及び駆動素子を搭載するための搭載部材とを備え、搭載部品と駆動素子との間に反射面が設けられる。
【0012】
搭載部品が反射面を有することによって、受光素子を、半導体発光素子と駆動素子との間の位置と異なる他の位置に配置できる。これによって、半導体発光素子と駆動素子とを接続する配線を短くできる。
【0013】
また、光モジュールは、搭載部品が導電性材料からなり、駆動素子は、搭載部品を介して半導体発光素子と電気的に接続されてもよい。これによって、半導体発光素子と駆動回路とを接続する配線の一部を太くできるので、駆動回路のインダクタンスを低減できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面とともに本発明による光モジュールの好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、以下の説明において、信号光が出射される方向を前方とする。
【0015】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明による光モジュールの第1実施形態を示す斜視図である。また、図2は、図1に示す光モジュール1の平面図である。また、図3は、図1に示す光モジュール1のI−I断面を示す側面断面図である。
【0016】
図1〜図3を参照すると、この光モジュール1は、基板3といったハウジング、第1搭載部材5、レーザダイオード9といった半導体発光素子、光ファイバ15、及びフェルール17を備える。
【0017】
第1搭載部材5は、基板3上に載置される。第1搭載部材5は、所定の軸と交差する方向に伸びる溝5aを有する。また、第1搭載部材5は、溝5aの一方の壁面5dから一定の長さをもち、所定の軸方向に伸びる光ファイバ溝5fを有する。また、第1搭載部材5は、光ファイバ溝5fの端部のうち壁面5dとは異なる他の端部から第1搭載部材5の端まで伸びるフェルール溝5gを有する。フェルール溝5gは、光ファイバ溝5fよりも深さ及び幅が大きい。また、光ファイバ溝5fとフェルール溝5gとの間には、所定の軸と交差する方向に伸びる溝5bを有する。
【0018】
また、第1搭載部材5は、溝5aの壁面5dとは異なる他方の壁面5eに沿った領域であり、且つ所定の軸上にある素子搭載領域5h(図2に示す)を有する。レーザダイオード9は、この素子搭載領域5h上に搭載される。レーザダイオード9は、図3に示すように、光出射面9aといった第1の面と光反射面9bといった第2の面とを有する。レーザダイオード9は光出射面9aから信号光Aを出力するとともに、光反射面9bからモニタ光Bを出力する。
【0019】
第1搭載部材5の光ファイバ溝5f上には、光ファイバ15が光出射面9aに光学的に結合されるように設けられる。光ファイバ溝5fによって、光ファイバ15の所定の軸と交差する方向の位置が決められる。光ファイバ15の一部には、円筒状のフェルール17が光ファイバ15を覆うように設けられる。壁面5dには光ファイバ15の先端部が当接しており、これによって光ファイバ15の所定の軸方向の位置が決められる。光ファイバ溝5fが伸びる所定の軸方向には、光出射面9aから信号光Aが出射される。信号光Aは、光ファイバ15を介して光モジュール1の外部へ出力される。
【0020】
光モジュール1は、第1の配線パターン29、第2の配線パターン27、及び反射ブロックといった光学部品11をさらに備える。第1の配線パターン29は第1搭載部材5上のレーザダイオード9後方に設けられており、所定の軸方向に素子搭載領域5hから第1搭載部材5の端部まで伸びている。第2の配線パターン27は、レーザダイオード9が搭載された素子搭載領域5h上にも設けられており、所定の軸と交差する方向に伸びる溝5aに沿って設けられた接続配線部27a(図2に示す)を有している。また、第2の配線パターン27は、接続配線部27aの両端から所定の軸と平行な方向に伸びる一対の配線部27b、27c(図2に示す)を有しており、配線部27b、27c各々は第1の配線パターン29に沿って伸びる。第1の配線パターン29は、配線部27bと27cとの間に位置している。これらの配線パターンは、第1の配線パターン29と、第2の配線パターン27の配線部27b及び27cとの間隔dが、第1の配線パターン29と第2の配線パターン27との相互インダクタンスを小さくするため50μm以下となるように設けられる。また、製造上形成可能な間隔として、この間隔dは5μm以上となる。
【0021】
光学部品11は金属などの導電性材料からなり、搭載部材5の主面に交差する方向に伸びる部材であり、例えば三角柱といった形状を有する。そして、光学部品11の一側面は光を反射する反射面11aとなっている。光学部品11は、反射面11aが所定の軸に交差する面に沿って伸びるように第1の配線パターン29上に設けられる。また、光学部品11は、レーザダイオード9の光反射面9bと半導体受光素子25の受光面25a(図2に示す)とが反射面11aを介して光学的に結合されるように設けられる。すなわち、レーザダイオード9の光反射面9bから出射されるモニタ光Bを反射面11aが受ける。反射面11aは、モニタ光Bが出射される方向とは異なる方向へ反射光Cを提供する。
【0022】
光モジュール1は、第2搭載部材7、駆動素子13、ダイキャップ21a及び21bといった容量性素子、フォトダイオード25といった受光素子、フォトダイオード25を支える支持部材23、及び複数のリード端子19a及び19bをさらに備える。
【0023】
複数のリード端子19a、19bは、所定の軸方向に伸びる一対の辺3a、3b(図2に示す)に沿って配列される。リード端子19a及び19bと基板3とにより、リードフレームが構成される。
【0024】
第2搭載部材7は、第1搭載部材5の側面5k及び5n、並びに背面5lに面するように基板3の上面に載置されている。第2搭載部材7は、所定の軸に交差する方向に部材5の背面5lに沿って伸びており駆動素子13を搭載するための駆動素子搭載部7aと、第1搭載部材5の側面5k、5nに沿って駆動素子搭載部7aの両端から伸びる突出部7b、7cを有する。第2搭載部材7は、金属や半導体といった導電性材料からなる。第2搭載部材7は、ボンディングワイヤ31h及び31kを介してリード端子19a及び19bに電気的に接続される。
【0025】
駆動素子13は、搭載部材7の駆動素子搭載部7a上に搭載される。光学部品11は、駆動素子13とレーザダイオード9との間に位置する。駆動素子13は、電源の供給を受けるための電極13b及び13dを有する。電極13bは、第2の配線パターン27の配線部27cにボンディングワイヤ31cを介して電気的に接続される。電極13dは、第2の配線パターン27の配線部27bにボンディングワイヤ31eを介して電気的に接続される。また、駆動素子13は、レーザダイオード9を駆動する信号を提供するための電極13cを有する。電極13cは、第1の配線パターン29にボンディングワイヤ31dを介して電気的に接続される。また、駆動素子13は、送信信号を受ける電極13a及び13eを有する。送信信号は、光信号Aに変換されて光モジュール1の外部へ出力される。電極13aは、リード端子19bにボンディングワイヤ31fを介して電気的に接続される。電極13aも同様に、リード端子19aにボンディングワイヤ31gを介して電気的に接続される。
【0026】
第2搭載部材7の突出部7a及び7bそれぞれの上面は、電子部品を搭載するために利用できる。本実施形態では、突出部7a及び7bの上面に、レーザダイオード9及び駆動素子13へ供給する電源を安定化するためのダイキャップ21a及び21bが搭載される。ダイキャップ21aの上面にある電極は、ボンディングワイヤ31jを介して第2の配線パターン27の接続配線部27aに、ボンディングワイヤ31iを介してリード端子19aに、それぞれ電気的に接続される。ダイキャップ21bの上面にある電極は、ボンディングワイヤ31bを介して接続配線部27aと、ボンディングワイヤ31aを介してリード端子19bとに、電気的に接続される。また、突出部7bには、支持部材23が搭載され、支持部材23の側面23a上にフォトダイオード25が設けられる。支持部材23及びフォトダイオード25は、受光面25aが光学部品11からの反射光Cを受けるように位置決めされる。フォトダイオード25はレーザダイオード9の光反射面9bに、光学部品11の反射面11aを介して光学的に結合される。
【0027】
光モジュール1は、封止樹脂33、及び透明樹脂35(図3に示す)をさらに備える。透明樹脂35は、レーザダイオード9と光ファイバ15との光学的結合、及びレーザダイオード9と反射ブロック1との光学的結合を維持するように、レーザダイオード9周辺の構成要素を封止する。封止樹脂33は、上記した光モジュール1の構成物を封止する。封止樹脂33とリードフレームは、光モジュール1のパッケージを形成する。封止樹脂33は、光ファイバ15、フェルール17、及び複数のリード端子19a及び19bのそれぞれ一部が露出するように光モジュール1全体を封止する。
【0028】
ここで、図4(a)はレーザダイオード9の構成を示す側面断面図である。また、図4(b)は図3に示す側面断面図のうちレーザダイオード9の周辺部分の拡大図である。
【0029】
図4(a)を参照すると、レーザダイオード9は、カソード電極91、n型半導体基板92、n型クラッド層93、活性層94、p型クラッド層95、及びアノード電極96を有する。n型半導体基板92は、レーザダイオード9の基板として設けられる。n型クラッド層93は、n型半導体からなり、n型半導体基板92の主面92a上に設けられる。活性層94は、レーザ光を発生する層であり、n型クラッド層93上に設けられる。p型クラッド層95は、p型半導体からなり、n型クラッド層93とp型クラッド層95との間に活性層94を挟むように活性層94上に設けられる。アノード電極96は、p型クラッド層95と電気的に接続されるようにp型クラッド層95上に設けられる。カソード電極91は、n型半導体基板92と電気的に接続されるようにn型半導体基板92の裏面92b上に設けられる。
【0030】
図4(b)を参照すると、図4(a)に示されたレーザダイオードは、アノード電極96が第2の配線パターン27に面するように搭載される。そして、カソード電極91は、ボンディングワイヤ31mを介して光学部品11に電気的に接続される。アノード電極96は、はんだといった導電性接着剤を介して第2の配線パターン27に電気的に接続される。なお、図4(a)に示すレーザダイオード9は、図4(b)に示すレーザダイオード9と上下逆に示されている。
【0031】
図5は、光モジュール1のパッケージの一例を示す斜視図である。図5を参照すると、光モジュール1は封止樹脂33によって封止されている。封止樹脂33の一側面33aにはリード端子19aが配列され、他側面33bにはリード端子19b(図1及び図2参照)が配列される。封止樹脂33の前面33cには、フェルール17の一部が突出しており、光ファイバ15の端部のうちレーザダイオード9と光学的に結合された端部とは異なる端部が露出している。また、封止樹脂33は、本体部33dとヘッド部33eとを有する。ヘッド部33eの両側面33f及び33gには、光コネクタと嵌め合わされる突起33h及び33iが設けられる。
【0032】
図6(a)は、レーザダイオード9の周辺部分を模式的に示す平面図である。また、図6(b)は、図6(a)に示す部分を模式的に示す側面図である。これらの図を用いて、以下に光モジュール1の動作を説明する。
【0033】
図6(a)を参照すると、複数のリード端子19aのうちの少なくとも1本、及び複数の19bのうちの少なくとも1本が接地端子として利用される。そして、第2搭載部材7がボンディングワイヤ31h、31kを介してリード端子19a、19bに電気的に接続されることにより、第2搭載部材7は接地される。
【0034】
また、光モジュール1は、複数のリード端子19aのうちの少なくとも1本及び複数の19bのうちの少なくとも1本に電源45から正の電源電圧V1を受ける。そして、リード端子19aに受けた電源電圧V1はボンディングワイヤ31iを介してダイキャップ21aのプラス端子に提供される。ダイキャップ21aのマイナス端子は第2搭載部材7に電気的に接続されるので、ダイキャップ21aによって電源電圧V1が安定化される。電源電圧V1は、ダイキャップ21aのプラス端子からボンディングワイヤ31jを介して第2の配線パターン27に提供される。
【0035】
また、リード端子19bに受けた電源電圧V1はボンディングワイヤ31aを介してダイキャップ21bのプラス端子に提供される。ダイキャップ21bのマイナス端子は第2搭載部材7に電気的に接続されるので、ダイキャップ21bによって電源電圧V1が安定化される。電源電圧V1は、ダイキャップ21bのプラス端子からボンディングワイヤ31bを介して第2の配線パターン27に提供される。
【0036】
こうして第2の配線パターン27に提供された電源電圧V1によって、レーザダイオード9および駆動素子13に電源が提供される。すなわち、電源電流I1が第2の配線パターン27の接続配線部27aを介してレーザダイオード9に提供され、電源電流I2が第2の配線パターンの配線部27b及び27c、並びにボンディングワイヤ31c及び31eを介して駆動素子13に提供される。
【0037】
また、光モジュール1は、複数のリード端子19aのうちの少なくとも1本及び複数の19bのうちの少なくとも1本に信号生成回路41から送信信号S1を受ける。本実施形態においては、信号生成回路41は光モジュール1の外部に設けられる。リード端子19aに受けた送信信号S1はボンディングワイヤ31gを介して駆動素子13に提供される。また、リード端子19bに受けた送信信号S1はボンディングワイヤ31fを介して駆動素子13に提供される。
【0038】
駆動素子13は、こうして受けた送信信号S1に基づいてレーザダイオード9を駆動するための駆動信号S2を生成する。駆動信号S2は、駆動素子13からボンディングワイヤ31dを介して第1の配線パターン29に提供される。さらに駆動信号S2は、導電性材料からなる光学部品11、及びボンディングワイヤ31mを介してレーザダイオード9へ提供される。
【0039】
レーザダイオード9は、こうして提供された電源電流I1及び駆動信号S2に基づいて、活性層94において光を発生する。活性層94において発生した光は、レーザダイオード9の光出射面9aから信号光Aとして出力される。信号光Aは光ファイバ15へ入射され、光ファイバ15を伝搬して光モジュール1の外部へ出力される。また、レーザダイオード9の光反射面9bからは、活性層94にて発生したモニタ光Bが出力される。モニタ光Bは光学部品11の反射面11aにおいて反射し、反射光Cとなってフォトダイオード25の受光面25aに入射する。そして、フォトダイオード25においてモニタ光Bの光強度に応じた検出信号S4が生成される。検出信号S4はフォトダイオード25からボンディングワイヤ31nを介して複数のリード端子19bのうちの少なくとも1本に提供される。そして、検出信号S4が検出回路43に提供され、モニタ光Bの光強度が検出される。本実施形態では、検出回路43は光モジュール1の外部に設けられる。
【0040】
以上に説明した第1実施形態による光モジュール1は、以下に述べる効果を有する。上記した構成により、レーザダイオードと駆動素子との間隔が小さくなる。従来の光モジュールは、レーザダイオードの光反射面から出射されるモニタ光を効率よく検出するために、レーザダイオードとフォトダイオードとの距離が短くなるようレーザダイオードと駆動素子との間にフォトダイオードを設けている。発明者は、駆動回路のインダクタンスを低減するために配線が短くなるような構造を検討し、レーザダイオードと駆動素子との間に存在するフォトダイオードが配線を短くする上で制約になっていることを見出している。
【0041】
本実施形態の光モジュールの光学部品は、フォトダイオード及びフォトダイオードを支持する支持部材よりも小さく形成することが可能である。例えば、光モジュールに用いられるフォトダイオードが一辺約0.5mm程度、これを支持する支持部材が一辺約1mm程度なのに対し、光学部品は1辺約0.2mm程度に形成することが可能である。こういった小さな光学部品をレーザダイオードと駆動素子との間に設け、レーザダイオードの光反射面から出射される光を反射ブロックによって反射させることによって、レーザダイオードと駆動素子との間の位置とは異なる他の位置にフォトダイオードを配置できる。これにより、光反射面から出射される光をフォトダイオードにおいて効率よく検出できるとともに、レーザダイオードと駆動素子との間隔を小さくできる。よって、レーザダイオードと駆動素子とを接続するボンディングワイヤといった配線を短くでき、駆動信号が伝わる配線のインダクタンスを低減できる。
【0042】
また、本実施形態による光モジュールは、光学部品が導電性材料からなるので、光学部品は駆動信号が伝わる信号結路の一部を構成することができる。レーザダイオードと駆動素子との接続に用いられるボンディングワイヤといった配線は細いため、そのインダクタンスが問題となる。これに対し、光学部品はボンディングワイヤと比べて太いので、駆動信号が伝わる配線のインダクタンスを低減できる。
【0043】
また、本実施形態による光モジュールは、第1の配線パターン及び第2の配線パターンを備え、第2の配線パターンが第1の配線パターンに沿って伸びる配線部を有する。第1の配線パターンにはレーザダイオードへ提供される駆動信号が流れ、第2の配線パターンにはレーザダイオード及び駆動素子へ提供される電源電流が流れる。すなわち、第1の配線パターンを流れる電流と第2の配線パターンを流れる電流とは逆向きとなる。これにより、第1の配線パターン及び第2の配線パターンには自己インダクタンスを相殺する方向に相互インダクタンスが発生する。第1の配線パターンと第2の配線パターンとの距離を小さくすると、相互インダクタンスが自己インダクタンスを相殺する度合いが増すので、配線のインダクタンスが小さくなる。第2の配線パターンが上記した配線部を有することによって、第1の配線パターンと第2の配線パターンとの間隔を短くすることができ、駆動信号が伝わる配線のインダクタンスを低減できる。
【0044】
また、本実施形態による光モジュールは、レーザダイオードが、アノード電極が第2のパターンに面するように第1搭載部材上に搭載される。これにより、レーザダイオードの活性層と光ファイバとの位置を合わせ、光学的に結合できる。
【0045】
(第2の実施の形態)
図7は、本発明による光モジュールの第2実施形態を示す斜視図である。また、図8は、図7に示す光モジュール2の平面図である。また、図9は、図7に示す光モジュール2のII−II断面を示す側面断面図である。
【0046】
図7〜図9を参照すると、この光モジュール2は、基板53といった搭載部材、ファイバ搭載部材55、レーザダイオード59といった半導体発光素子、LD搭載部品61といった搭載部品、光ファイバ65、及びフェルール67を備える。このうち、レーザダイオード59、及びフェルール67の構成は、第1実施形態のレーザダイオード9、及びフェルール17と同様の構成にできるので、その詳細な説明を省略する。
【0047】
LD搭載部品61は、所定の軸方向に配置されたデバイス搭載部61a及び電極部61b(図9に示す)を有する。デバイス搭載部61aは、基準面に沿って伸びておりレーザダイオード59を搭載するための搭載面61c(図8に示す)を有する。電極部61bは、基準面に交差する方向に伸びる。電極部61bは、所定の軸に交差する面に沿って設けられた反射面61dを有する。LD搭載部品61は、金属などの導電性材料からなり、基板53上に載置される。レーザダイオード59は、LD搭載部品61の搭載面61c上に、信号光Aを所定の軸方向に出射するように搭載される。
【0048】
ファイバ搭載部材55は、基板53上のLD搭載部品61の前方にLD搭載部品61に接して載置される。また、ファイバ搭載部材55は、LD搭載部品61に接する部分から一定の長さをもち、所定の軸方向に伸びる光ファイバ溝55fを有する。また、ファイバ搭載部材55は、光ファイバ溝55fのLD搭載部品61側の端部とは異なる他方の端部からファイバ搭載部材55の端まで伸びるフェルール溝55gを有する。フェルール溝55gは、光ファイバ溝55fよりも深さ及び幅が大きい。また、光ファイバ溝55fとフェルール溝55gとの間には、所定の軸と交差する方向に伸びる溝55aを有する。
【0049】
ファイバ搭載部材55の光ファイバ溝55f上には、光ファイバ65が光出射面59a(図9に示す)に光学的に結合されるように設けられる。光ファイバ65は、光ファイバ溝55fによって所定の軸と交差する方向の位置が決められる。光ファイバ溝55fが伸びる所定の軸方向には、光出射面9aから信号光Aが出射される。信号光Aは、光ファイバ15を介して光モジュール1の外部へ出力される。また、レーザダイオード59の光反射面59bから出射されるモニタ光Bを反射面61dが受ける。反射面61dは、モニタ光Bが出射される方向とは異なる方向に反射光Cを提供する。
【0050】
また、光モジュール2は、駆動素子63、ダイキャップ71a及び71bといった容量性素子、フォトダイオード75といった受光素子、フォトダイオード75を支える支持部材73、及び複数のリード端子69a及び69bをさらに備える。複数のリード端子69a、69bは、所定の軸方向に伸びる一対の辺53a、53b(図8に示す)に沿って配列される。
【0051】
反射面61dは、レーザダイオード59と駆動素子63との間に位置する。すなわち、所定の軸に沿って順に光ファイバ65、レーザダイオード59、反射面61d、駆動素子63と並んで設けられるように、基板53は、ファイバ搭載部材55、LD搭載部品61、及び駆動素子63を搭載する。
【0052】
駆動素子63は、レーザダイオード59を駆動する駆動信号S2(図8に示す)を提供するための電極63bを有する。電極63bは、LD搭載部品61の電極部61bの上面にボンディングワイヤ81bを介して電気的に接続される。また、駆動素子63は、光モジュール2の外部から入力される送信信号S1(図8に示す)を受ける電極63a及び63cを有する。送信信号S1は、光信号Aに変換されて光モジュール2の外部へ出力される。電極63cは、リード端子69aにボンディングワイヤ81cを介して電気的に接続される。電極63aも同様に、リード端子69bにボンディングワイヤ81aを介して電気的に接続される。
【0053】
ダイキャップ71a及び71bは、レーザダイオード59へ供給する電源を安定化するための素子である。ダイキャップ71a及び71bは、基板53上に載置される。また、ダイキャップ71a及び71bは、LD搭載部品61をそれぞれの間に挟むように、所定の軸と交差する方向に並んで配置される。ダイキャップ71aの上面にある電極は、ボンディングワイヤ81gを介してレーザダイオード59と、ボンディングワイヤ81eを介してリード端子69aとに、それぞれ電気的に接続される。ダイキャップ71bの上面にある電極は、ボンディングワイヤ81fを介してレーザダイオード59と、ボンディングワイヤ81dを介してリード端子69bとに、それぞれ電気的に接続される。
【0054】
また、基板53上には支持部材73が載置され、支持部材73の側面73a上にフォトダイオード75が設けられる。支持部材73及びフォトダイオード75は、受光面75aが反射面61dからの反射光Cを受けるように位置決めされる。フォトダイオード75はレーザダイオード59の光反射面59bに、反射面61dを介して光学的に結合される。
【0055】
光モジュール2は、封止樹脂83、及び透明樹脂85(図9に示す)をさらに備える。これらは第1実施形態の封止樹脂33及び透明樹脂35と構成を同様にできるため、詳細な説明を省略する。
【0056】
次いで、図8を参照しつつ、本実施形態による光モジュール2の動作を説明する。
【0057】
光モジュール2は、リード端子69a及び69bに電源電圧V1を受ける。そして、リード端子69aに受けた電源電圧V1はボンディングワイヤ81eを介してダイキャップ71aの一方の端子に提供される。ダイキャップ71aの他方の端子は接地されており(図示を省略)、ダイキャップ71aによって電源電圧V1が安定化される。電源電圧V1は、ダイキャップ71aの一方の端子からボンディングワイヤ81gを介してレーザダイオード59に提供される。
【0058】
また、リード端子69bに受けた電源電圧V1もリード端子69aに受けた電源電圧V1と同様に、ボンディングワイヤ81dを介してダイキャップ71bの一方の端子に提供される。ダイキャップ71bの他方の端子は接地されており(図示を省略)、ダイキャップ71bによって電源電圧V1が安定化される。電源電圧V1は、ダイキャップ71bの一方の端子からボンディングワイヤ81fを介してレーザダイオード59に提供される。
【0059】
また、光モジュール2は、リード端子69a及び69bに送信信号S1を受ける。そして、リード端子69aに受けた送信信号S1はボンディングワイヤ81aを介して駆動素子63に提供される。また、リード端子69bに受けた送信信号S1はボンディングワイヤ81cを介して駆動素子63に提供される。駆動素子63は、送信信号S1に基づいて駆動信号S2を生成し、ボンディングワイヤ81b及びLD搭載部品61を介してレーザダイオード59に駆動信号S2を提供する。
【0060】
レーザダイオード59は、こうして提供された電源電圧V1及び駆動信号S2に基づいて光を発生する。発生した光は、レーザダイオード59の光出射面59aから信号光Aとして出力される。信号光Aは光ファイバ65へ入射され、光ファイバ65を所定の軸方向に伝搬して光モジュール2の外部へ出力される。また、レーザダイオード59の光反射面59bからは、モニタ光Bが出力される。モニタ光BはLD搭載部品61の反射面61dにおいて反射し、反射光Cとなってフォトダイオード75に入射する。そして、フォトダイオード75においてモニタ光Bの光強度に応じた検出信号が生成される。
【0061】
本実施形態による光モジュールは、反射面がLD搭載部材に設けられており、レーザダイオードの光反射面からのモニタ光を反射してフォトダイオードに提供する。この反射面によって、第1実施形態の光学部品の反射面と同様の効果が得られる。すなわち、光反射面から出射されるモニタ光をフォトダイオードにおいて効率よく検出できるとともに、レーザダイオードと駆動素子との間隔を小さくできる。これによって、レーザダイオードと駆動素子とを接続する配線を短くでき、駆動信号が伝わる配線のインダクタンスを低減できる。
【0062】
また、本実施形態による光モジュールは、LD搭載部材が導電性材料からなる。LD搭載部材はボンディングワイヤと比べて太いので、導電性を有するLD搭載部材を配線の一部として使用することによって、駆動信号が伝わる配線のインダクタンスを低減できる。
【0063】
本発明による光モジュールは、上記した実施形態に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記した2つの実施形態では、レーザダイオードと光ファイバとが並んで搭載されている。これ以外にも、レーザダイオードの光出射面から出射された信号光が、レンズといった光学部品を介して光ファイバに入射するような構成でもよい。
【0064】
また、第1実施形態において、光学部品としては導電性材料からなる反射ブロックが用いられている。光学部品としては、これ以外にも例えばプリズムといった部品を用いてもよい。
【0065】
【発明の効果】
本発明による光モジュールによれば、半導体発光素子と駆動素子との間隔を小さくできるので、半導体発光素子と駆動素子とを接続する配線のインダクタンスを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による光モジュールの第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す光モジュールの平面図である。
【図3】図3は、図1に示す光モジュールのI−I断面を示す側面断面図である。
【図4】図4(a)は、レーザダイオードの構成を示す側面断面図である。図4(b)は、図3に示す側面断面図のうちレーザダイオードの周辺部分の拡大図である。
【図5】図5は、光モジュールの外観を示す斜視図である。
【図6】図6(a)は、レーザダイオードの周辺部分を模式的に示す平面図である。図6(b)は、図6(a)に示す部分を模式的に示す側面図である。
【図7】図7は、本発明による光モジュールの第2実施形態を示す斜視図である。
【図8】図8は、図7に示す光モジュールの平面図である。
【図9】図9は、図7に示す光モジュールのI−I断面を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1…光モジュール、3…基板、5…第1搭載部材、7…第2搭載部材、9…レーザダイオード、11…反射ブロック、13…駆動素子、15…光ファイバ、17…フェルール、19a、19b…リード端子,21a、21b…ダイキャップ、23…支持部材、25…フォトダイオード、27…第2の配線パターン、29…第1の配線パターン、31a〜31n…ボンディングワイヤ、33…封止樹脂。
【発明の属する技術分野】
本発明は、光モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信システムにおいては、光信号を高速に送受信することが要求される。最近では、10Gbpsといった高速通信が可能な光通信システムが開発中である。こういった高速通信が可能な光通信システムに用いられる光モジュールには、歪みの少ない信号波形を高速に出力できる能力が求められる。
【0003】
光通信用の光モジュールはレーザダイオードと、レーザダイオードを駆動する駆動素子と、レーザダイオードが発生する光の強度を検出するフォトダイオードとを備えている。ある形態の光モジュールでは、フォトダイオードがレーザダイオードと駆動素子との間に配置される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
光モジュールが高速かつ低歪の信号光を出力するためには、レーザダイオードといった半導体発光素子と駆動素子とを接続する配線をできるだけ短くして回路のインダクタンスを低減することが望ましい。発明者はこの配線を短縮できる構造について検討している。この検討によれば、上記した光モジュールでは、駆動素子とレーザダイオードとの間に存在するフォトダイオードが配線を短くすることの制約となっていることを見出した。
【0005】
本発明は、半導体発光素子と駆動素子とを接続する配線のインダクタンスを低減できる構造を有する光モジュールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による光モジュールは、(a)搭載部材と、(b)搭載部材上に搭載され、第1の面及び第2の面を有する半導体発光素子と、(c)半導体発光素子の第1の面に光学的に結合され、所定の軸に沿って伸びる光ファイバと、(d)半導体発光素子に電気的に接続されて半導体発光素子を駆動する駆動素子と、(e)半導体発光素子と駆動素子との間の搭載部材上に設けられ、半導体発光素子の第2の面に光学的に結合され、所定の軸に交差する面に沿って伸びる反射面を有する光学部品と、(f)光学部品の反射面に光学的に結合され、半導体発光素子の第2の面からの光を反射面を介して受ける受光素子とを備える。
【0007】
この光学部品は、受光素子及び受光素子を支持する部材よりも小さく形成することが容易である。このような光学部品を半導体発光素子と駆動素子との間に設けることによって、受光素子を、半導体発光素子と駆動素子との間の位置と異なる他の位置に配置できる。これによって、半導体発光素子と駆動素子との間隔を小さくできるので、半導体発光素子と駆動素子とを接続する配線を短くできる。
【0008】
また、光モジュールは、光学部品が導電性材料からなり、駆動素子が光学部品を介して半導体発光素子と電気的に接続されてもよい。これによって、半導体発光素子と駆動回路とを接続する配線の一部を太くできるので、駆動回路のインダクタンスを低減できる。
【0009】
また、光モジュールは、搭載部材上に設けられた第1の配線パターンと、搭載部材上に設けられ、所定の軸に交差する方向に沿って伸びる接続配線部、及び接続配線部の両端から第1の配線パターンに沿って伸びる配線部を有する第2の配線パターンと、第2の配線パターンに電気的に接続されたリード端子とをさらに備え、光学部品が第1の配線パターン上に搭載されるとともに、半導体発光素子が接続配線部上に搭載されてもよい。このような第1の配線パターン及び第2の配線パターンを半導体発光素子のアノード配線及びカソード配線として用いれば、配線が沿う部分による相互インダクタンスの効果によって駆動回路のインダクタンスを低減できる。また、好適な実施例としては、第1の配線パターンと、第2の配線パターンの配線部との間隔は5μm以上50μm以下の範囲内にあるとよい。
【0010】
また、光モジュールは、半導体発光素子が、p型半導体層と、n型半導体層と、p型半導体層及びn型半導体層の間に設けられた活性層と、p型半導体層に電気的に接続されたアノード電極と、n型半導体層に電気的に接続されたカソード電極とを備え、半導体発光素子が、アノード電極が第2の配線パターンと面するように搭載部材上に搭載されており、カソード電極が、光学部品に電気的に接続されてもよい。
【0011】
本発明による光モジュールは、(a)第1の面及び第2の面を有する半導体発光素子と、(b)半導体発光素子の第1の面に光学的に結合され、所定の軸に沿って伸びる光ファイバと、(c)所定の軸に交差する面に沿って伸びており半導体発光素子の第2の面に光学的に結合された反射面、及び半導体発光素子を搭載するための搭載領域を有する搭載部品と、(d)半導体発光素子に電気的に接続されて半導体発光素子を駆動する駆動素子と、(e)搭載部品の反射面に光学的に結合され、半導体発光素子の第2の面からの光を反射面を介して受ける受光素子と、(f)搭載部品及び駆動素子を搭載するための搭載部材とを備え、搭載部品と駆動素子との間に反射面が設けられる。
【0012】
搭載部品が反射面を有することによって、受光素子を、半導体発光素子と駆動素子との間の位置と異なる他の位置に配置できる。これによって、半導体発光素子と駆動素子とを接続する配線を短くできる。
【0013】
また、光モジュールは、搭載部品が導電性材料からなり、駆動素子は、搭載部品を介して半導体発光素子と電気的に接続されてもよい。これによって、半導体発光素子と駆動回路とを接続する配線の一部を太くできるので、駆動回路のインダクタンスを低減できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面とともに本発明による光モジュールの好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、以下の説明において、信号光が出射される方向を前方とする。
【0015】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明による光モジュールの第1実施形態を示す斜視図である。また、図2は、図1に示す光モジュール1の平面図である。また、図3は、図1に示す光モジュール1のI−I断面を示す側面断面図である。
【0016】
図1〜図3を参照すると、この光モジュール1は、基板3といったハウジング、第1搭載部材5、レーザダイオード9といった半導体発光素子、光ファイバ15、及びフェルール17を備える。
【0017】
第1搭載部材5は、基板3上に載置される。第1搭載部材5は、所定の軸と交差する方向に伸びる溝5aを有する。また、第1搭載部材5は、溝5aの一方の壁面5dから一定の長さをもち、所定の軸方向に伸びる光ファイバ溝5fを有する。また、第1搭載部材5は、光ファイバ溝5fの端部のうち壁面5dとは異なる他の端部から第1搭載部材5の端まで伸びるフェルール溝5gを有する。フェルール溝5gは、光ファイバ溝5fよりも深さ及び幅が大きい。また、光ファイバ溝5fとフェルール溝5gとの間には、所定の軸と交差する方向に伸びる溝5bを有する。
【0018】
また、第1搭載部材5は、溝5aの壁面5dとは異なる他方の壁面5eに沿った領域であり、且つ所定の軸上にある素子搭載領域5h(図2に示す)を有する。レーザダイオード9は、この素子搭載領域5h上に搭載される。レーザダイオード9は、図3に示すように、光出射面9aといった第1の面と光反射面9bといった第2の面とを有する。レーザダイオード9は光出射面9aから信号光Aを出力するとともに、光反射面9bからモニタ光Bを出力する。
【0019】
第1搭載部材5の光ファイバ溝5f上には、光ファイバ15が光出射面9aに光学的に結合されるように設けられる。光ファイバ溝5fによって、光ファイバ15の所定の軸と交差する方向の位置が決められる。光ファイバ15の一部には、円筒状のフェルール17が光ファイバ15を覆うように設けられる。壁面5dには光ファイバ15の先端部が当接しており、これによって光ファイバ15の所定の軸方向の位置が決められる。光ファイバ溝5fが伸びる所定の軸方向には、光出射面9aから信号光Aが出射される。信号光Aは、光ファイバ15を介して光モジュール1の外部へ出力される。
【0020】
光モジュール1は、第1の配線パターン29、第2の配線パターン27、及び反射ブロックといった光学部品11をさらに備える。第1の配線パターン29は第1搭載部材5上のレーザダイオード9後方に設けられており、所定の軸方向に素子搭載領域5hから第1搭載部材5の端部まで伸びている。第2の配線パターン27は、レーザダイオード9が搭載された素子搭載領域5h上にも設けられており、所定の軸と交差する方向に伸びる溝5aに沿って設けられた接続配線部27a(図2に示す)を有している。また、第2の配線パターン27は、接続配線部27aの両端から所定の軸と平行な方向に伸びる一対の配線部27b、27c(図2に示す)を有しており、配線部27b、27c各々は第1の配線パターン29に沿って伸びる。第1の配線パターン29は、配線部27bと27cとの間に位置している。これらの配線パターンは、第1の配線パターン29と、第2の配線パターン27の配線部27b及び27cとの間隔dが、第1の配線パターン29と第2の配線パターン27との相互インダクタンスを小さくするため50μm以下となるように設けられる。また、製造上形成可能な間隔として、この間隔dは5μm以上となる。
【0021】
光学部品11は金属などの導電性材料からなり、搭載部材5の主面に交差する方向に伸びる部材であり、例えば三角柱といった形状を有する。そして、光学部品11の一側面は光を反射する反射面11aとなっている。光学部品11は、反射面11aが所定の軸に交差する面に沿って伸びるように第1の配線パターン29上に設けられる。また、光学部品11は、レーザダイオード9の光反射面9bと半導体受光素子25の受光面25a(図2に示す)とが反射面11aを介して光学的に結合されるように設けられる。すなわち、レーザダイオード9の光反射面9bから出射されるモニタ光Bを反射面11aが受ける。反射面11aは、モニタ光Bが出射される方向とは異なる方向へ反射光Cを提供する。
【0022】
光モジュール1は、第2搭載部材7、駆動素子13、ダイキャップ21a及び21bといった容量性素子、フォトダイオード25といった受光素子、フォトダイオード25を支える支持部材23、及び複数のリード端子19a及び19bをさらに備える。
【0023】
複数のリード端子19a、19bは、所定の軸方向に伸びる一対の辺3a、3b(図2に示す)に沿って配列される。リード端子19a及び19bと基板3とにより、リードフレームが構成される。
【0024】
第2搭載部材7は、第1搭載部材5の側面5k及び5n、並びに背面5lに面するように基板3の上面に載置されている。第2搭載部材7は、所定の軸に交差する方向に部材5の背面5lに沿って伸びており駆動素子13を搭載するための駆動素子搭載部7aと、第1搭載部材5の側面5k、5nに沿って駆動素子搭載部7aの両端から伸びる突出部7b、7cを有する。第2搭載部材7は、金属や半導体といった導電性材料からなる。第2搭載部材7は、ボンディングワイヤ31h及び31kを介してリード端子19a及び19bに電気的に接続される。
【0025】
駆動素子13は、搭載部材7の駆動素子搭載部7a上に搭載される。光学部品11は、駆動素子13とレーザダイオード9との間に位置する。駆動素子13は、電源の供給を受けるための電極13b及び13dを有する。電極13bは、第2の配線パターン27の配線部27cにボンディングワイヤ31cを介して電気的に接続される。電極13dは、第2の配線パターン27の配線部27bにボンディングワイヤ31eを介して電気的に接続される。また、駆動素子13は、レーザダイオード9を駆動する信号を提供するための電極13cを有する。電極13cは、第1の配線パターン29にボンディングワイヤ31dを介して電気的に接続される。また、駆動素子13は、送信信号を受ける電極13a及び13eを有する。送信信号は、光信号Aに変換されて光モジュール1の外部へ出力される。電極13aは、リード端子19bにボンディングワイヤ31fを介して電気的に接続される。電極13aも同様に、リード端子19aにボンディングワイヤ31gを介して電気的に接続される。
【0026】
第2搭載部材7の突出部7a及び7bそれぞれの上面は、電子部品を搭載するために利用できる。本実施形態では、突出部7a及び7bの上面に、レーザダイオード9及び駆動素子13へ供給する電源を安定化するためのダイキャップ21a及び21bが搭載される。ダイキャップ21aの上面にある電極は、ボンディングワイヤ31jを介して第2の配線パターン27の接続配線部27aに、ボンディングワイヤ31iを介してリード端子19aに、それぞれ電気的に接続される。ダイキャップ21bの上面にある電極は、ボンディングワイヤ31bを介して接続配線部27aと、ボンディングワイヤ31aを介してリード端子19bとに、電気的に接続される。また、突出部7bには、支持部材23が搭載され、支持部材23の側面23a上にフォトダイオード25が設けられる。支持部材23及びフォトダイオード25は、受光面25aが光学部品11からの反射光Cを受けるように位置決めされる。フォトダイオード25はレーザダイオード9の光反射面9bに、光学部品11の反射面11aを介して光学的に結合される。
【0027】
光モジュール1は、封止樹脂33、及び透明樹脂35(図3に示す)をさらに備える。透明樹脂35は、レーザダイオード9と光ファイバ15との光学的結合、及びレーザダイオード9と反射ブロック1との光学的結合を維持するように、レーザダイオード9周辺の構成要素を封止する。封止樹脂33は、上記した光モジュール1の構成物を封止する。封止樹脂33とリードフレームは、光モジュール1のパッケージを形成する。封止樹脂33は、光ファイバ15、フェルール17、及び複数のリード端子19a及び19bのそれぞれ一部が露出するように光モジュール1全体を封止する。
【0028】
ここで、図4(a)はレーザダイオード9の構成を示す側面断面図である。また、図4(b)は図3に示す側面断面図のうちレーザダイオード9の周辺部分の拡大図である。
【0029】
図4(a)を参照すると、レーザダイオード9は、カソード電極91、n型半導体基板92、n型クラッド層93、活性層94、p型クラッド層95、及びアノード電極96を有する。n型半導体基板92は、レーザダイオード9の基板として設けられる。n型クラッド層93は、n型半導体からなり、n型半導体基板92の主面92a上に設けられる。活性層94は、レーザ光を発生する層であり、n型クラッド層93上に設けられる。p型クラッド層95は、p型半導体からなり、n型クラッド層93とp型クラッド層95との間に活性層94を挟むように活性層94上に設けられる。アノード電極96は、p型クラッド層95と電気的に接続されるようにp型クラッド層95上に設けられる。カソード電極91は、n型半導体基板92と電気的に接続されるようにn型半導体基板92の裏面92b上に設けられる。
【0030】
図4(b)を参照すると、図4(a)に示されたレーザダイオードは、アノード電極96が第2の配線パターン27に面するように搭載される。そして、カソード電極91は、ボンディングワイヤ31mを介して光学部品11に電気的に接続される。アノード電極96は、はんだといった導電性接着剤を介して第2の配線パターン27に電気的に接続される。なお、図4(a)に示すレーザダイオード9は、図4(b)に示すレーザダイオード9と上下逆に示されている。
【0031】
図5は、光モジュール1のパッケージの一例を示す斜視図である。図5を参照すると、光モジュール1は封止樹脂33によって封止されている。封止樹脂33の一側面33aにはリード端子19aが配列され、他側面33bにはリード端子19b(図1及び図2参照)が配列される。封止樹脂33の前面33cには、フェルール17の一部が突出しており、光ファイバ15の端部のうちレーザダイオード9と光学的に結合された端部とは異なる端部が露出している。また、封止樹脂33は、本体部33dとヘッド部33eとを有する。ヘッド部33eの両側面33f及び33gには、光コネクタと嵌め合わされる突起33h及び33iが設けられる。
【0032】
図6(a)は、レーザダイオード9の周辺部分を模式的に示す平面図である。また、図6(b)は、図6(a)に示す部分を模式的に示す側面図である。これらの図を用いて、以下に光モジュール1の動作を説明する。
【0033】
図6(a)を参照すると、複数のリード端子19aのうちの少なくとも1本、及び複数の19bのうちの少なくとも1本が接地端子として利用される。そして、第2搭載部材7がボンディングワイヤ31h、31kを介してリード端子19a、19bに電気的に接続されることにより、第2搭載部材7は接地される。
【0034】
また、光モジュール1は、複数のリード端子19aのうちの少なくとも1本及び複数の19bのうちの少なくとも1本に電源45から正の電源電圧V1を受ける。そして、リード端子19aに受けた電源電圧V1はボンディングワイヤ31iを介してダイキャップ21aのプラス端子に提供される。ダイキャップ21aのマイナス端子は第2搭載部材7に電気的に接続されるので、ダイキャップ21aによって電源電圧V1が安定化される。電源電圧V1は、ダイキャップ21aのプラス端子からボンディングワイヤ31jを介して第2の配線パターン27に提供される。
【0035】
また、リード端子19bに受けた電源電圧V1はボンディングワイヤ31aを介してダイキャップ21bのプラス端子に提供される。ダイキャップ21bのマイナス端子は第2搭載部材7に電気的に接続されるので、ダイキャップ21bによって電源電圧V1が安定化される。電源電圧V1は、ダイキャップ21bのプラス端子からボンディングワイヤ31bを介して第2の配線パターン27に提供される。
【0036】
こうして第2の配線パターン27に提供された電源電圧V1によって、レーザダイオード9および駆動素子13に電源が提供される。すなわち、電源電流I1が第2の配線パターン27の接続配線部27aを介してレーザダイオード9に提供され、電源電流I2が第2の配線パターンの配線部27b及び27c、並びにボンディングワイヤ31c及び31eを介して駆動素子13に提供される。
【0037】
また、光モジュール1は、複数のリード端子19aのうちの少なくとも1本及び複数の19bのうちの少なくとも1本に信号生成回路41から送信信号S1を受ける。本実施形態においては、信号生成回路41は光モジュール1の外部に設けられる。リード端子19aに受けた送信信号S1はボンディングワイヤ31gを介して駆動素子13に提供される。また、リード端子19bに受けた送信信号S1はボンディングワイヤ31fを介して駆動素子13に提供される。
【0038】
駆動素子13は、こうして受けた送信信号S1に基づいてレーザダイオード9を駆動するための駆動信号S2を生成する。駆動信号S2は、駆動素子13からボンディングワイヤ31dを介して第1の配線パターン29に提供される。さらに駆動信号S2は、導電性材料からなる光学部品11、及びボンディングワイヤ31mを介してレーザダイオード9へ提供される。
【0039】
レーザダイオード9は、こうして提供された電源電流I1及び駆動信号S2に基づいて、活性層94において光を発生する。活性層94において発生した光は、レーザダイオード9の光出射面9aから信号光Aとして出力される。信号光Aは光ファイバ15へ入射され、光ファイバ15を伝搬して光モジュール1の外部へ出力される。また、レーザダイオード9の光反射面9bからは、活性層94にて発生したモニタ光Bが出力される。モニタ光Bは光学部品11の反射面11aにおいて反射し、反射光Cとなってフォトダイオード25の受光面25aに入射する。そして、フォトダイオード25においてモニタ光Bの光強度に応じた検出信号S4が生成される。検出信号S4はフォトダイオード25からボンディングワイヤ31nを介して複数のリード端子19bのうちの少なくとも1本に提供される。そして、検出信号S4が検出回路43に提供され、モニタ光Bの光強度が検出される。本実施形態では、検出回路43は光モジュール1の外部に設けられる。
【0040】
以上に説明した第1実施形態による光モジュール1は、以下に述べる効果を有する。上記した構成により、レーザダイオードと駆動素子との間隔が小さくなる。従来の光モジュールは、レーザダイオードの光反射面から出射されるモニタ光を効率よく検出するために、レーザダイオードとフォトダイオードとの距離が短くなるようレーザダイオードと駆動素子との間にフォトダイオードを設けている。発明者は、駆動回路のインダクタンスを低減するために配線が短くなるような構造を検討し、レーザダイオードと駆動素子との間に存在するフォトダイオードが配線を短くする上で制約になっていることを見出している。
【0041】
本実施形態の光モジュールの光学部品は、フォトダイオード及びフォトダイオードを支持する支持部材よりも小さく形成することが可能である。例えば、光モジュールに用いられるフォトダイオードが一辺約0.5mm程度、これを支持する支持部材が一辺約1mm程度なのに対し、光学部品は1辺約0.2mm程度に形成することが可能である。こういった小さな光学部品をレーザダイオードと駆動素子との間に設け、レーザダイオードの光反射面から出射される光を反射ブロックによって反射させることによって、レーザダイオードと駆動素子との間の位置とは異なる他の位置にフォトダイオードを配置できる。これにより、光反射面から出射される光をフォトダイオードにおいて効率よく検出できるとともに、レーザダイオードと駆動素子との間隔を小さくできる。よって、レーザダイオードと駆動素子とを接続するボンディングワイヤといった配線を短くでき、駆動信号が伝わる配線のインダクタンスを低減できる。
【0042】
また、本実施形態による光モジュールは、光学部品が導電性材料からなるので、光学部品は駆動信号が伝わる信号結路の一部を構成することができる。レーザダイオードと駆動素子との接続に用いられるボンディングワイヤといった配線は細いため、そのインダクタンスが問題となる。これに対し、光学部品はボンディングワイヤと比べて太いので、駆動信号が伝わる配線のインダクタンスを低減できる。
【0043】
また、本実施形態による光モジュールは、第1の配線パターン及び第2の配線パターンを備え、第2の配線パターンが第1の配線パターンに沿って伸びる配線部を有する。第1の配線パターンにはレーザダイオードへ提供される駆動信号が流れ、第2の配線パターンにはレーザダイオード及び駆動素子へ提供される電源電流が流れる。すなわち、第1の配線パターンを流れる電流と第2の配線パターンを流れる電流とは逆向きとなる。これにより、第1の配線パターン及び第2の配線パターンには自己インダクタンスを相殺する方向に相互インダクタンスが発生する。第1の配線パターンと第2の配線パターンとの距離を小さくすると、相互インダクタンスが自己インダクタンスを相殺する度合いが増すので、配線のインダクタンスが小さくなる。第2の配線パターンが上記した配線部を有することによって、第1の配線パターンと第2の配線パターンとの間隔を短くすることができ、駆動信号が伝わる配線のインダクタンスを低減できる。
【0044】
また、本実施形態による光モジュールは、レーザダイオードが、アノード電極が第2のパターンに面するように第1搭載部材上に搭載される。これにより、レーザダイオードの活性層と光ファイバとの位置を合わせ、光学的に結合できる。
【0045】
(第2の実施の形態)
図7は、本発明による光モジュールの第2実施形態を示す斜視図である。また、図8は、図7に示す光モジュール2の平面図である。また、図9は、図7に示す光モジュール2のII−II断面を示す側面断面図である。
【0046】
図7〜図9を参照すると、この光モジュール2は、基板53といった搭載部材、ファイバ搭載部材55、レーザダイオード59といった半導体発光素子、LD搭載部品61といった搭載部品、光ファイバ65、及びフェルール67を備える。このうち、レーザダイオード59、及びフェルール67の構成は、第1実施形態のレーザダイオード9、及びフェルール17と同様の構成にできるので、その詳細な説明を省略する。
【0047】
LD搭載部品61は、所定の軸方向に配置されたデバイス搭載部61a及び電極部61b(図9に示す)を有する。デバイス搭載部61aは、基準面に沿って伸びておりレーザダイオード59を搭載するための搭載面61c(図8に示す)を有する。電極部61bは、基準面に交差する方向に伸びる。電極部61bは、所定の軸に交差する面に沿って設けられた反射面61dを有する。LD搭載部品61は、金属などの導電性材料からなり、基板53上に載置される。レーザダイオード59は、LD搭載部品61の搭載面61c上に、信号光Aを所定の軸方向に出射するように搭載される。
【0048】
ファイバ搭載部材55は、基板53上のLD搭載部品61の前方にLD搭載部品61に接して載置される。また、ファイバ搭載部材55は、LD搭載部品61に接する部分から一定の長さをもち、所定の軸方向に伸びる光ファイバ溝55fを有する。また、ファイバ搭載部材55は、光ファイバ溝55fのLD搭載部品61側の端部とは異なる他方の端部からファイバ搭載部材55の端まで伸びるフェルール溝55gを有する。フェルール溝55gは、光ファイバ溝55fよりも深さ及び幅が大きい。また、光ファイバ溝55fとフェルール溝55gとの間には、所定の軸と交差する方向に伸びる溝55aを有する。
【0049】
ファイバ搭載部材55の光ファイバ溝55f上には、光ファイバ65が光出射面59a(図9に示す)に光学的に結合されるように設けられる。光ファイバ65は、光ファイバ溝55fによって所定の軸と交差する方向の位置が決められる。光ファイバ溝55fが伸びる所定の軸方向には、光出射面9aから信号光Aが出射される。信号光Aは、光ファイバ15を介して光モジュール1の外部へ出力される。また、レーザダイオード59の光反射面59bから出射されるモニタ光Bを反射面61dが受ける。反射面61dは、モニタ光Bが出射される方向とは異なる方向に反射光Cを提供する。
【0050】
また、光モジュール2は、駆動素子63、ダイキャップ71a及び71bといった容量性素子、フォトダイオード75といった受光素子、フォトダイオード75を支える支持部材73、及び複数のリード端子69a及び69bをさらに備える。複数のリード端子69a、69bは、所定の軸方向に伸びる一対の辺53a、53b(図8に示す)に沿って配列される。
【0051】
反射面61dは、レーザダイオード59と駆動素子63との間に位置する。すなわち、所定の軸に沿って順に光ファイバ65、レーザダイオード59、反射面61d、駆動素子63と並んで設けられるように、基板53は、ファイバ搭載部材55、LD搭載部品61、及び駆動素子63を搭載する。
【0052】
駆動素子63は、レーザダイオード59を駆動する駆動信号S2(図8に示す)を提供するための電極63bを有する。電極63bは、LD搭載部品61の電極部61bの上面にボンディングワイヤ81bを介して電気的に接続される。また、駆動素子63は、光モジュール2の外部から入力される送信信号S1(図8に示す)を受ける電極63a及び63cを有する。送信信号S1は、光信号Aに変換されて光モジュール2の外部へ出力される。電極63cは、リード端子69aにボンディングワイヤ81cを介して電気的に接続される。電極63aも同様に、リード端子69bにボンディングワイヤ81aを介して電気的に接続される。
【0053】
ダイキャップ71a及び71bは、レーザダイオード59へ供給する電源を安定化するための素子である。ダイキャップ71a及び71bは、基板53上に載置される。また、ダイキャップ71a及び71bは、LD搭載部品61をそれぞれの間に挟むように、所定の軸と交差する方向に並んで配置される。ダイキャップ71aの上面にある電極は、ボンディングワイヤ81gを介してレーザダイオード59と、ボンディングワイヤ81eを介してリード端子69aとに、それぞれ電気的に接続される。ダイキャップ71bの上面にある電極は、ボンディングワイヤ81fを介してレーザダイオード59と、ボンディングワイヤ81dを介してリード端子69bとに、それぞれ電気的に接続される。
【0054】
また、基板53上には支持部材73が載置され、支持部材73の側面73a上にフォトダイオード75が設けられる。支持部材73及びフォトダイオード75は、受光面75aが反射面61dからの反射光Cを受けるように位置決めされる。フォトダイオード75はレーザダイオード59の光反射面59bに、反射面61dを介して光学的に結合される。
【0055】
光モジュール2は、封止樹脂83、及び透明樹脂85(図9に示す)をさらに備える。これらは第1実施形態の封止樹脂33及び透明樹脂35と構成を同様にできるため、詳細な説明を省略する。
【0056】
次いで、図8を参照しつつ、本実施形態による光モジュール2の動作を説明する。
【0057】
光モジュール2は、リード端子69a及び69bに電源電圧V1を受ける。そして、リード端子69aに受けた電源電圧V1はボンディングワイヤ81eを介してダイキャップ71aの一方の端子に提供される。ダイキャップ71aの他方の端子は接地されており(図示を省略)、ダイキャップ71aによって電源電圧V1が安定化される。電源電圧V1は、ダイキャップ71aの一方の端子からボンディングワイヤ81gを介してレーザダイオード59に提供される。
【0058】
また、リード端子69bに受けた電源電圧V1もリード端子69aに受けた電源電圧V1と同様に、ボンディングワイヤ81dを介してダイキャップ71bの一方の端子に提供される。ダイキャップ71bの他方の端子は接地されており(図示を省略)、ダイキャップ71bによって電源電圧V1が安定化される。電源電圧V1は、ダイキャップ71bの一方の端子からボンディングワイヤ81fを介してレーザダイオード59に提供される。
【0059】
また、光モジュール2は、リード端子69a及び69bに送信信号S1を受ける。そして、リード端子69aに受けた送信信号S1はボンディングワイヤ81aを介して駆動素子63に提供される。また、リード端子69bに受けた送信信号S1はボンディングワイヤ81cを介して駆動素子63に提供される。駆動素子63は、送信信号S1に基づいて駆動信号S2を生成し、ボンディングワイヤ81b及びLD搭載部品61を介してレーザダイオード59に駆動信号S2を提供する。
【0060】
レーザダイオード59は、こうして提供された電源電圧V1及び駆動信号S2に基づいて光を発生する。発生した光は、レーザダイオード59の光出射面59aから信号光Aとして出力される。信号光Aは光ファイバ65へ入射され、光ファイバ65を所定の軸方向に伝搬して光モジュール2の外部へ出力される。また、レーザダイオード59の光反射面59bからは、モニタ光Bが出力される。モニタ光BはLD搭載部品61の反射面61dにおいて反射し、反射光Cとなってフォトダイオード75に入射する。そして、フォトダイオード75においてモニタ光Bの光強度に応じた検出信号が生成される。
【0061】
本実施形態による光モジュールは、反射面がLD搭載部材に設けられており、レーザダイオードの光反射面からのモニタ光を反射してフォトダイオードに提供する。この反射面によって、第1実施形態の光学部品の反射面と同様の効果が得られる。すなわち、光反射面から出射されるモニタ光をフォトダイオードにおいて効率よく検出できるとともに、レーザダイオードと駆動素子との間隔を小さくできる。これによって、レーザダイオードと駆動素子とを接続する配線を短くでき、駆動信号が伝わる配線のインダクタンスを低減できる。
【0062】
また、本実施形態による光モジュールは、LD搭載部材が導電性材料からなる。LD搭載部材はボンディングワイヤと比べて太いので、導電性を有するLD搭載部材を配線の一部として使用することによって、駆動信号が伝わる配線のインダクタンスを低減できる。
【0063】
本発明による光モジュールは、上記した実施形態に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記した2つの実施形態では、レーザダイオードと光ファイバとが並んで搭載されている。これ以外にも、レーザダイオードの光出射面から出射された信号光が、レンズといった光学部品を介して光ファイバに入射するような構成でもよい。
【0064】
また、第1実施形態において、光学部品としては導電性材料からなる反射ブロックが用いられている。光学部品としては、これ以外にも例えばプリズムといった部品を用いてもよい。
【0065】
【発明の効果】
本発明による光モジュールによれば、半導体発光素子と駆動素子との間隔を小さくできるので、半導体発光素子と駆動素子とを接続する配線のインダクタンスを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による光モジュールの第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す光モジュールの平面図である。
【図3】図3は、図1に示す光モジュールのI−I断面を示す側面断面図である。
【図4】図4(a)は、レーザダイオードの構成を示す側面断面図である。図4(b)は、図3に示す側面断面図のうちレーザダイオードの周辺部分の拡大図である。
【図5】図5は、光モジュールの外観を示す斜視図である。
【図6】図6(a)は、レーザダイオードの周辺部分を模式的に示す平面図である。図6(b)は、図6(a)に示す部分を模式的に示す側面図である。
【図7】図7は、本発明による光モジュールの第2実施形態を示す斜視図である。
【図8】図8は、図7に示す光モジュールの平面図である。
【図9】図9は、図7に示す光モジュールのI−I断面を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1…光モジュール、3…基板、5…第1搭載部材、7…第2搭載部材、9…レーザダイオード、11…反射ブロック、13…駆動素子、15…光ファイバ、17…フェルール、19a、19b…リード端子,21a、21b…ダイキャップ、23…支持部材、25…フォトダイオード、27…第2の配線パターン、29…第1の配線パターン、31a〜31n…ボンディングワイヤ、33…封止樹脂。
Claims (7)
- 搭載部材と、
前記搭載部材上に搭載され、第1の面及び第2の面を有する半導体発光素子と、
前記半導体発光素子の前記第1の面に光学的に結合され、所定の軸に沿って伸びる光ファイバと、
前記半導体発光素子に電気的に接続されて前記半導体発光素子を駆動する駆動素子と、
前記半導体発光素子と前記駆動素子との間の前記搭載部材上に設けられ、前記半導体発光素子の前記第2の面に光学的に結合され、前記所定の軸に交差する面に沿って伸びる反射面を有する光学部品と、
前記光学部品の前記反射面に光学的に結合され、前記半導体発光素子の前記第2の面からの光を前記反射面を介して受ける受光素子と
を備える光モジュール。 - 前記光学部品は導電性材料からなり、前記駆動素子は、当該光学部品を介して前記半導体発光素子と電気的に接続される請求項1に記載の光モジュール。
- 前記搭載部材上に設けられた第1の配線パターンと、
前記搭載部材上に設けられ、前記所定の軸に交差する方向に沿って伸びる接続配線部、及び前記接続配線部の両端から前記第1の配線パターンに沿って伸びる配線部を有する第2の配線パターンと、
前記第2の配線パターンに電気的に接続されたリード端子と
をさらに備え、
前記光学部品が前記第1の配線パターン上に搭載されるとともに、前記半導体発光素子が前記接続配線部上に搭載される請求項2に記載の光モジュール。 - 前記第1の配線パターンと、前記第2の配線パターンの前記配線部との間隔は5μm以上50μm以下の範囲内にある請求項3に記載の光モジュール。
- 前記半導体発光素子は、
p型半導体層と、
n型半導体層と、
前記p型半導体層及び前記n型半導体層の間に設けられた活性層と、
前記p型半導体層に電気的に接続されたアノード電極と、
前記n型半導体層に電気的に接続されたカソード電極と
を備え、
前記半導体発光素子は、前記アノード電極が前記第2の配線パターンと面するように前記搭載部材上に搭載されており、前記カソード電極は、前記光学部品に電気的に接続されている請求項3または4に記載の光モジュール。 - 第1の面及び第2の面を有する半導体発光素子と、
前記半導体発光素子の前記第1の面に光学的に結合され、所定の軸に沿って伸びる光ファイバと、
前記所定の軸に交差する面に沿って伸びており前記半導体発光素子の前記第2の面に光学的に結合された反射面、及び前記半導体発光素子を搭載するための搭載領域を有する搭載部品と、
前記半導体発光素子に電気的に接続されて前記半導体発光素子を駆動する駆動素子と、
前記搭載部品の前記反射面に光学的に結合され、前記半導体発光素子の前記第2の面からの光を前記反射面を介して受ける受光素子と、
前記搭載部品及び前記駆動素子を搭載するための搭載部材と
を備え、
前記反射面は、前記搭載部品と前記駆動素子との間に設けられる光モジュール。 - 前記搭載部品は導電性材料からなり、前記駆動素子は、当該搭載部品を介して前記半導体発光素子と電気的に接続される請求項6に記載の光モジュール。
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