JP2004101862A - シール - Google Patents
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Abstract
【課題】暗所でも視認可能であり、選択的に点灯・非点灯や表示画像が切り替えでき、しかも、生体等の被貼着体であっても表示品位が良好に維持できることから被貼着体の選択幅を広げることが可能となるシールを得る。
【解決手段】所定の画像を表示する有機EL素子13、及び有機EL素子13を外部に付着させる粘着層15を有する。この有機EL素子13は、第1電極17と、第2電極19と、第1電極17と第2電極19との間に設けられ、少なくとも発光層を有する有機EL層21と、第1電極17上に設けられた可撓性の基板23とによって構成される。
【選択図】 図2
【解決手段】所定の画像を表示する有機EL素子13、及び有機EL素子13を外部に付着させる粘着層15を有する。この有機EL素子13は、第1電極17と、第2電極19と、第1電極17と第2電極19との間に設けられ、少なくとも発光層を有する有機EL層21と、第1電極17上に設けられた可撓性の基板23とによって構成される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機EL層を有し、粘着層を介して他のもの(被貼着体)への添付が可能なシールに関する。
【0002】
【従来の技術】
粘着層を有し、様々なものへの添付が可能なフィルム状物(シール、ステッカー或いは簡易フェイスペイント等)において文字・絵・写真等の絵柄を形成する際には、従来、染料、顔料といった所謂色材を塗布したもので構成していた。例えばシール1の場合には、図1に示すように、透明なプラスチックフィルム基板3の一方の面に、色材を画像様に塗布した色材層5を形成し、この色材層5のプラスチックフィルム基板3と反対側の面に粘着層7を形成している。このシール1は、粘着層7を付着させて、被貼着体に貼着することで、プラスチックフィルム基板3を透視して色材層5が視認され、被貼着体に所望の画像を簡便に付すことができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のシールは、自然光を含めた外光照明がないところ、即ち、暗所では、認識することができない。或いは、一部、蓄光材料のように励起光を一端照射すれば、その後は外光を取り去っても一定時間は暗所での認識が可能なものも提案されているが、使用時間に限界があったり、点灯・非点灯を選択的に行うことや表示画像を切り替えることはできなかった。また、特に生体(人体、動物等)への添付を考えた場合には、発汗による水蒸気の影響で絵柄の品位が損なわれてしまう等の問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の請求項1記載のシールは、所定の画像を表示する有機EL素子及び前記有機EL素子を外部に付着させる粘着層を有するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るシールの好適な実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0006】
(第1実施形態)
図2は本発明に係るシールの第1実施形態を表す断面図である。本実施形態によるシール11は、所定の画像を表示する有機EL素子13、及び、この有機EL素子13を外部に付着させる付着手段としての粘着層15とを有する。通常のシールは、紙等の基材表面に染料や顔料によって印刷された画像があるが、シール11は、この染料や顔料による画像の代わりに、画像を表示する有機EL素子13を備えている。
【0007】
有機EL素子13は、第1電極17と、第2電極19と、この第1電極17及び第2電極19の間に設けられ、少なくとも発光層を有する有機EL層21と、第1電極17上に設けられた可撓性を有する透明な基板(例えばプラスチックフィルム基板)23とを有する。有機EL素子13は、表面側が基板23となって、裏面側に粘着層15が形成された積層構造となっている。シール11は、裏面に粘着層15を有することにより、有機ELデバイスとして他の被貼着体(生体を含む)への添付を可能にしている。ここで、基板23は、有機EL素子13の保護材としても機能する。
【0008】
有機EL層21の発光層は、第1、第2電極17、19間に電圧を印加することにより、第1電極及び第2電極から輸送された電子およびホールが再結合し光を発する。発光色は、発光層の組成に応じて決定される。
【0009】
第1電極17及び基板23は、発光層から発した光を透過させる一方、第2電極19は、発光層から発した光を反射させる。つまり、発光層からの光は、第1電極17側のみに出射される。従って、第1電極17は、透明電極となっている。この透明電極としては、ITOを好適に用いることができる。一方、第2電極19は、例えばAl等などの金属薄膜、又は金属粒子を主成分としたインクを塗布して形成した塗布膜とすることができる。このようにして、第2電極19を反射膜とすることにより、発光層からの光を基板23側へ反射させて、発光層からの光の効率的な利用を可能にしている。
【0010】
発光層の発光領域は、ベタ(全面塗布)であっても、パターン化されていても良い。ベタとする場合には、例えばバックライトとしての利用も可能となる。この場合には、基板23を乳白色としてもよい。また、パターン化する場合には、単体のパターン、独立した複数のパターンとしてもよい。なお、独立複数の単体パターンを形成する場合には、パターンごとに、第1、第2電極17、19を設ければ、パターンごとの個別発光も可能にすることができる。
【0011】
シール11は、基板23と第1電極17との間に、ガスバリア膜25aを形成している。ガスバリア膜25aは、特にガスバリア性を確保するためのもので、SiONを代表とする例えば無機ガスバリア膜を付設している。このガスバリア膜25aを設けることで、外部からの水、水蒸気等の侵入を防ぐことができる。また、シール11は、粘着層15と第2電極19との間にも、ガスバリア膜25bを形成している。このガスバリア膜25bを設けることで、シール11を人の肌上に貼着しても、汗等により劣化することがなくなる。
【0012】
ガスバリア膜25a、25bの材料は、金属或いは金属酸化物が使用され、例えば真空成膜法によって形成することができ、その厚みは数十nm程度とすることができる。また、ガスバリア膜25a、25bは、ITO、ZnO系、SnO2系などの透明酸化物電極も併せて形成することもできる。なお、このガスバリア膜25a、25bと第1、第2電極17、19との間には、耐溶剤層を設けても良い。このように、シール11は、ガスバリア膜25a、25bによって有機EL層21を表裏から覆うことで、発光層を雰囲気(特に湿気)から遮断して発光層の安定性を高めている。
【0013】
有機ELデバイスとなるシール11を発光させるための電源は、別構成として電線により接続してもよいが、シート状の電源(例えばポリマー電池)をシール11と積層して一体化させてもよい。このような構成とすることで、電線を無くしてシール11単体での発光が可能となり、使用範囲を広げることができる。
【0014】
第1、第2電極17、19に入力する表示データは、固定でも可変でも良い。オン・オフ制御のみとする場合には、スイッチを付設してもよい。また、表示データは、シール11に内蔵した記憶手段に格納しても良く、また、外部から供給可能となっていても良い。
【0015】
有機EL層21は、組成に依存して発光色が変化する。発光層から発した光は、白色光とすることができる。この場合、シール11をバックライトとして好適に用いることができる。また、発光層から発した光は、青色光とすることができる。この場合、色変換法を採用した画像表示が可能となる。色変換法は、発光層からの光を、蛍光色素を分散した媒体(後述の色材層等)に吸収させ、より長波長の蛍光に変換する。従って、一種類の発光色を蛍光色素の設計次第で、多彩な蛍光色に変換でき、同じ色材層を有機EL層上に配置しても、発光色により、吸収される色が異なるため、実際に見える色材層の色を変化させることができる。
【0016】
粘着層15としては、粘着性を有する有機物等からなる朔を用いることが可能である。また、粘着層15のかわりに、磁石等を用いて有機EL素子13を外部に付着させるよう構成してもよい。この磁石を用いる場合には、有機EL素子13に磁力の影響が及ばないように配慮する必要がある。
【0017】
この実施形態によるシール11によれば、自発光デバイスである有機EL層21を備えるため、暗所でも視認可能であり、また、選択的に点灯・非点灯を切り替えることができ、或いは、表示画像を切り替えることもできる。
更に、ガスバリア膜25a、25bを設けているので、人体のように発汗性を有する非貼着体であっても、有機EL層21の劣化を防止して、良好な表示品位を持たせることが可能であり、被貼着体の選択の幅を広げることが可能となる。
【0018】
(第2実施形態)
次に、本発明に係るシールの第2実施形態を説明する。図3は本発明に係るシールの第2実施形態を表す断面図である。
なお、以下の各実施形態において、図2に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
【0019】
この実施形態によるシール41は、シール表示面と反対側にあるガスバリア膜25bと粘着層15との間に、ガスバリア膜25bを補強するための保護シート43を設けている。保護シート43としては、基板23と同様のプラスチックフィルムを用いることができる。また、この保護シート43は、透明であることが必須の条件とはならないが、雰囲気(特にH2O)の影響を遮断し長期安定性を確保するために、透湿性の低い材料とすることが好ましく、例えば、金属薄が好適となる。
【0020】
この実施形態によるシール41によれば、粘着層15側のガスバリア膜25bの透湿性、耐薬性等を向上させて、有機EL層21の長期安定性を確保することができる。また、物理的強度も高めて、有機EL層21に対する外力の軽減が可能となるので、粘着層15の剥離・再貼着によるシール41の再使用も可能にすることができる。
【0021】
(第3実施形態)
次に、本発明に係るシールの第3実施形態を説明する。図4は本発明に係るシールの第3実施形態を表す断面図である。
【0022】
上記の第1、第2実施形態においては、表示面側の基板23は透明なものとしたが、本実施形態によるシール51は、その一部は非透明でもよく、或いはその一部に一般的な色材を用いて文字・絵柄等を施しても良い。
即ち、この実施形態によるシール51は、基板23上に色材層53を設けたことを特徴としている。この色材層53は、例えば文字・絵柄等として施される。色材層53の真下に有機EL層21がある場合、上記したように、内部から発せられる光の波長を選択吸収し、色材層53を通過してシール表面側に出射される光の色を変化させることが可能となる。また、色材層53は、絵柄としても機能する。
【0023】
この実施形態によるシール51によれば、有機EL層21の点灯・非点灯を切り替えることにより、色材層53を透過する出射光の色を変化させ、その結果、表示画像を切り替えることができる。
【0024】
(第4実施形態)
次に、本発明に係るシールの第4実施形態を説明する。図5は本発明に係るシールの第4実施形態を表す断面図である。
【0025】
この実施形態によるシール61は、色材層53を基板23の内側、即ち、基板23とガスバリア膜25aとの間に形成している。この場合、基板23とガスバリア膜25aとの間には、平坦化層63を設けることが好ましい。
【0026】
この実施形態によるシール61によれば、上記のシール51と同様に、有機EL層21の点灯・非点灯を切り替えることにより、色材層53を透過する出射光の色を変化させ、その結果、表示画像を切り替えることができる。また、シール51が基板23によって覆われるので、色材層53の劣化を防止することができる。更に、平坦化層63を設けることにより、色材層53の厚みを吸収し、有機EL層21側に対する圧接力の不均一や基板表面の凹凸を無くすことができる。
【0027】
(第5実施形態)
次に、本発明に係るシールの第5実施形態を説明する。図6は本発明に係るシールの第5実施形態を表す断面図である。
【0028】
この実施形態によるシール71は、色材層53が、有機EL層21とシール厚さ方向において対向する位置に無いことを特徴としている。換言すれば、有機EL層21は、基板表面の色材層53のない部分にのみある。従って、色材層53のない部分が開口窓部73となって、有機EL層21からの光は、この開口窓部73のみから出射される。
【0029】
この実施形態によるシール71によれば、暗所でも視認可能であり、また、選択的に点灯・非点灯を切り替えることができる。更に、有機EL層21を開口窓部73のみに形成すればよいので、有機EL層21の形成面積を小さくして、製造コストを安価にすることができる。
【0030】
以上説明したように、本発明に係る各実施形態によれば、暗所でも視認可能であり、選択的に点灯・非点灯や表示画像が切り替えでき、しかも、生体等の被貼着体であっても表示品位が良好に維持できることから被貼着体の選択幅を広げることが可能となるシールを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のシールの断面図である。
【図2】本発明に係るシールの第1実施形態を表す断面図である。
【図3】本発明に係るシールの第2実施形態を表す断面図である。
【図4】本発明に係るシールの第3実施形態を表す断面図である。
【図5】本発明に係るシールの第4実施形態を表す断面図である。
【図6】本発明に係るシールの第5実施形態を表す断面図である。
【符号の説明】
11、41、51、61、71…シール
13…有機EL素子
15…粘着層
17…第1電極
19…第2電極
21…有機EL層
23…基板
25a、25b…ガスバリア膜
53…色材層
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機EL層を有し、粘着層を介して他のもの(被貼着体)への添付が可能なシールに関する。
【0002】
【従来の技術】
粘着層を有し、様々なものへの添付が可能なフィルム状物(シール、ステッカー或いは簡易フェイスペイント等)において文字・絵・写真等の絵柄を形成する際には、従来、染料、顔料といった所謂色材を塗布したもので構成していた。例えばシール1の場合には、図1に示すように、透明なプラスチックフィルム基板3の一方の面に、色材を画像様に塗布した色材層5を形成し、この色材層5のプラスチックフィルム基板3と反対側の面に粘着層7を形成している。このシール1は、粘着層7を付着させて、被貼着体に貼着することで、プラスチックフィルム基板3を透視して色材層5が視認され、被貼着体に所望の画像を簡便に付すことができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のシールは、自然光を含めた外光照明がないところ、即ち、暗所では、認識することができない。或いは、一部、蓄光材料のように励起光を一端照射すれば、その後は外光を取り去っても一定時間は暗所での認識が可能なものも提案されているが、使用時間に限界があったり、点灯・非点灯を選択的に行うことや表示画像を切り替えることはできなかった。また、特に生体(人体、動物等)への添付を考えた場合には、発汗による水蒸気の影響で絵柄の品位が損なわれてしまう等の問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の請求項1記載のシールは、所定の画像を表示する有機EL素子及び前記有機EL素子を外部に付着させる粘着層を有するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るシールの好適な実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0006】
(第1実施形態)
図2は本発明に係るシールの第1実施形態を表す断面図である。本実施形態によるシール11は、所定の画像を表示する有機EL素子13、及び、この有機EL素子13を外部に付着させる付着手段としての粘着層15とを有する。通常のシールは、紙等の基材表面に染料や顔料によって印刷された画像があるが、シール11は、この染料や顔料による画像の代わりに、画像を表示する有機EL素子13を備えている。
【0007】
有機EL素子13は、第1電極17と、第2電極19と、この第1電極17及び第2電極19の間に設けられ、少なくとも発光層を有する有機EL層21と、第1電極17上に設けられた可撓性を有する透明な基板(例えばプラスチックフィルム基板)23とを有する。有機EL素子13は、表面側が基板23となって、裏面側に粘着層15が形成された積層構造となっている。シール11は、裏面に粘着層15を有することにより、有機ELデバイスとして他の被貼着体(生体を含む)への添付を可能にしている。ここで、基板23は、有機EL素子13の保護材としても機能する。
【0008】
有機EL層21の発光層は、第1、第2電極17、19間に電圧を印加することにより、第1電極及び第2電極から輸送された電子およびホールが再結合し光を発する。発光色は、発光層の組成に応じて決定される。
【0009】
第1電極17及び基板23は、発光層から発した光を透過させる一方、第2電極19は、発光層から発した光を反射させる。つまり、発光層からの光は、第1電極17側のみに出射される。従って、第1電極17は、透明電極となっている。この透明電極としては、ITOを好適に用いることができる。一方、第2電極19は、例えばAl等などの金属薄膜、又は金属粒子を主成分としたインクを塗布して形成した塗布膜とすることができる。このようにして、第2電極19を反射膜とすることにより、発光層からの光を基板23側へ反射させて、発光層からの光の効率的な利用を可能にしている。
【0010】
発光層の発光領域は、ベタ(全面塗布)であっても、パターン化されていても良い。ベタとする場合には、例えばバックライトとしての利用も可能となる。この場合には、基板23を乳白色としてもよい。また、パターン化する場合には、単体のパターン、独立した複数のパターンとしてもよい。なお、独立複数の単体パターンを形成する場合には、パターンごとに、第1、第2電極17、19を設ければ、パターンごとの個別発光も可能にすることができる。
【0011】
シール11は、基板23と第1電極17との間に、ガスバリア膜25aを形成している。ガスバリア膜25aは、特にガスバリア性を確保するためのもので、SiONを代表とする例えば無機ガスバリア膜を付設している。このガスバリア膜25aを設けることで、外部からの水、水蒸気等の侵入を防ぐことができる。また、シール11は、粘着層15と第2電極19との間にも、ガスバリア膜25bを形成している。このガスバリア膜25bを設けることで、シール11を人の肌上に貼着しても、汗等により劣化することがなくなる。
【0012】
ガスバリア膜25a、25bの材料は、金属或いは金属酸化物が使用され、例えば真空成膜法によって形成することができ、その厚みは数十nm程度とすることができる。また、ガスバリア膜25a、25bは、ITO、ZnO系、SnO2系などの透明酸化物電極も併せて形成することもできる。なお、このガスバリア膜25a、25bと第1、第2電極17、19との間には、耐溶剤層を設けても良い。このように、シール11は、ガスバリア膜25a、25bによって有機EL層21を表裏から覆うことで、発光層を雰囲気(特に湿気)から遮断して発光層の安定性を高めている。
【0013】
有機ELデバイスとなるシール11を発光させるための電源は、別構成として電線により接続してもよいが、シート状の電源(例えばポリマー電池)をシール11と積層して一体化させてもよい。このような構成とすることで、電線を無くしてシール11単体での発光が可能となり、使用範囲を広げることができる。
【0014】
第1、第2電極17、19に入力する表示データは、固定でも可変でも良い。オン・オフ制御のみとする場合には、スイッチを付設してもよい。また、表示データは、シール11に内蔵した記憶手段に格納しても良く、また、外部から供給可能となっていても良い。
【0015】
有機EL層21は、組成に依存して発光色が変化する。発光層から発した光は、白色光とすることができる。この場合、シール11をバックライトとして好適に用いることができる。また、発光層から発した光は、青色光とすることができる。この場合、色変換法を採用した画像表示が可能となる。色変換法は、発光層からの光を、蛍光色素を分散した媒体(後述の色材層等)に吸収させ、より長波長の蛍光に変換する。従って、一種類の発光色を蛍光色素の設計次第で、多彩な蛍光色に変換でき、同じ色材層を有機EL層上に配置しても、発光色により、吸収される色が異なるため、実際に見える色材層の色を変化させることができる。
【0016】
粘着層15としては、粘着性を有する有機物等からなる朔を用いることが可能である。また、粘着層15のかわりに、磁石等を用いて有機EL素子13を外部に付着させるよう構成してもよい。この磁石を用いる場合には、有機EL素子13に磁力の影響が及ばないように配慮する必要がある。
【0017】
この実施形態によるシール11によれば、自発光デバイスである有機EL層21を備えるため、暗所でも視認可能であり、また、選択的に点灯・非点灯を切り替えることができ、或いは、表示画像を切り替えることもできる。
更に、ガスバリア膜25a、25bを設けているので、人体のように発汗性を有する非貼着体であっても、有機EL層21の劣化を防止して、良好な表示品位を持たせることが可能であり、被貼着体の選択の幅を広げることが可能となる。
【0018】
(第2実施形態)
次に、本発明に係るシールの第2実施形態を説明する。図3は本発明に係るシールの第2実施形態を表す断面図である。
なお、以下の各実施形態において、図2に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
【0019】
この実施形態によるシール41は、シール表示面と反対側にあるガスバリア膜25bと粘着層15との間に、ガスバリア膜25bを補強するための保護シート43を設けている。保護シート43としては、基板23と同様のプラスチックフィルムを用いることができる。また、この保護シート43は、透明であることが必須の条件とはならないが、雰囲気(特にH2O)の影響を遮断し長期安定性を確保するために、透湿性の低い材料とすることが好ましく、例えば、金属薄が好適となる。
【0020】
この実施形態によるシール41によれば、粘着層15側のガスバリア膜25bの透湿性、耐薬性等を向上させて、有機EL層21の長期安定性を確保することができる。また、物理的強度も高めて、有機EL層21に対する外力の軽減が可能となるので、粘着層15の剥離・再貼着によるシール41の再使用も可能にすることができる。
【0021】
(第3実施形態)
次に、本発明に係るシールの第3実施形態を説明する。図4は本発明に係るシールの第3実施形態を表す断面図である。
【0022】
上記の第1、第2実施形態においては、表示面側の基板23は透明なものとしたが、本実施形態によるシール51は、その一部は非透明でもよく、或いはその一部に一般的な色材を用いて文字・絵柄等を施しても良い。
即ち、この実施形態によるシール51は、基板23上に色材層53を設けたことを特徴としている。この色材層53は、例えば文字・絵柄等として施される。色材層53の真下に有機EL層21がある場合、上記したように、内部から発せられる光の波長を選択吸収し、色材層53を通過してシール表面側に出射される光の色を変化させることが可能となる。また、色材層53は、絵柄としても機能する。
【0023】
この実施形態によるシール51によれば、有機EL層21の点灯・非点灯を切り替えることにより、色材層53を透過する出射光の色を変化させ、その結果、表示画像を切り替えることができる。
【0024】
(第4実施形態)
次に、本発明に係るシールの第4実施形態を説明する。図5は本発明に係るシールの第4実施形態を表す断面図である。
【0025】
この実施形態によるシール61は、色材層53を基板23の内側、即ち、基板23とガスバリア膜25aとの間に形成している。この場合、基板23とガスバリア膜25aとの間には、平坦化層63を設けることが好ましい。
【0026】
この実施形態によるシール61によれば、上記のシール51と同様に、有機EL層21の点灯・非点灯を切り替えることにより、色材層53を透過する出射光の色を変化させ、その結果、表示画像を切り替えることができる。また、シール51が基板23によって覆われるので、色材層53の劣化を防止することができる。更に、平坦化層63を設けることにより、色材層53の厚みを吸収し、有機EL層21側に対する圧接力の不均一や基板表面の凹凸を無くすことができる。
【0027】
(第5実施形態)
次に、本発明に係るシールの第5実施形態を説明する。図6は本発明に係るシールの第5実施形態を表す断面図である。
【0028】
この実施形態によるシール71は、色材層53が、有機EL層21とシール厚さ方向において対向する位置に無いことを特徴としている。換言すれば、有機EL層21は、基板表面の色材層53のない部分にのみある。従って、色材層53のない部分が開口窓部73となって、有機EL層21からの光は、この開口窓部73のみから出射される。
【0029】
この実施形態によるシール71によれば、暗所でも視認可能であり、また、選択的に点灯・非点灯を切り替えることができる。更に、有機EL層21を開口窓部73のみに形成すればよいので、有機EL層21の形成面積を小さくして、製造コストを安価にすることができる。
【0030】
以上説明したように、本発明に係る各実施形態によれば、暗所でも視認可能であり、選択的に点灯・非点灯や表示画像が切り替えでき、しかも、生体等の被貼着体であっても表示品位が良好に維持できることから被貼着体の選択幅を広げることが可能となるシールを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のシールの断面図である。
【図2】本発明に係るシールの第1実施形態を表す断面図である。
【図3】本発明に係るシールの第2実施形態を表す断面図である。
【図4】本発明に係るシールの第3実施形態を表す断面図である。
【図5】本発明に係るシールの第4実施形態を表す断面図である。
【図6】本発明に係るシールの第5実施形態を表す断面図である。
【符号の説明】
11、41、51、61、71…シール
13…有機EL素子
15…粘着層
17…第1電極
19…第2電極
21…有機EL層
23…基板
25a、25b…ガスバリア膜
53…色材層
Claims (10)
- 所定の画像を表示する有機EL素子及び前記有機EL素子を外部に付着させる付着手段を有するシール。
- 前記有機EL素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と第2電極との間に設けられ、少なくとも発光層を有する有機EL層と、前記第1電極上に設けられた基板と、を有することを特徴とする請求項1記載のシール。
- 前記基板は、可撓性を有することを特徴とする請求項1記載のシール。
- 前記第1電極及び前記基板は、前記発光層から発した光を透過し、
前記第2電極は、前記発光層から発した光を反射することを特徴とする請求項1乃至3の何れか記載のシール。 - 前記粘着層と前記第2電極との間には、ガスバリア膜が設けられたことを特徴とする請求項2乃至4の何れか記載のシール。
- 前記基板と前記第1電極との間には、ガスバリア膜が設けられたことを特徴とする請求項2乃至5の何れか記載のシール。
- 前記基板上に色材層を設けたことを特徴とする請求項2乃至6の何れか記載のシール。
- 前記色材層は、前記有機EL層とシール厚さ方向において対向する位置に無いことを特徴とする請求項2乃至7の何れか記載のシール。
- 前記発光層から発した光は、白色光であることを特徴とする請求項2乃至8の何れか記載のシール。
- 前記発光層から発した光は、青色光であることを特徴とする請求項2乃至8の何れか記載のシール。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2005099311A1 (ja) * | 2004-04-05 | 2005-10-20 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 有機エレクトロルミネッセンス表示装置 |
-
2002
- 2002-09-10 JP JP2002263538A patent/JP2004101862A/ja not_active Abandoned
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WO2005099311A1 (ja) * | 2004-04-05 | 2005-10-20 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 有機エレクトロルミネッセンス表示装置 |
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