JP2004100864A - 継手装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】容器外側からの取り付けを可能とすることによって、容器に取り付ける際の作業性を向上させることが可能な継手装置を提供する。
【解決手段】本発明は、容器に対する流体の導入および導出の少なくとも一方を行うために設けられた継手装置10であって、容器の壁面部301に穿孔された孔部に容器の外側から挿入可能であり、容器の内側から孔部に係止する第一係止部を有する締付手段20と、締付手段20に形成された取付孔部に容器の外側から挿入可能であり、容器の内側から第一係止部に係止する第二係止部を有する継手本体部30と、第二係止部を介して、第一係止部を前記壁面部の内面に押さえ付けるべく、継手本体部に外力を作用させる引張手段40,50とを備え、締付手段20が弾性材料を用いて形成されており、縮められた状態で容器の孔部に挿入可能であることを特徴としている。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明は、容器に対する流体の導入および導出の少なくとも一方を行うために設けられた継手装置10であって、容器の壁面部301に穿孔された孔部に容器の外側から挿入可能であり、容器の内側から孔部に係止する第一係止部を有する締付手段20と、締付手段20に形成された取付孔部に容器の外側から挿入可能であり、容器の内側から第一係止部に係止する第二係止部を有する継手本体部30と、第二係止部を介して、第一係止部を前記壁面部の内面に押さえ付けるべく、継手本体部に外力を作用させる引張手段40,50とを備え、締付手段20が弾性材料を用いて形成されており、縮められた状態で容器の孔部に挿入可能であることを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器および管等に対する流体の導入出を行うために設けられた継手装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
容器に貯留された流体を容器の外部に導出するため、あるいは容器の内部に流体を導入するためには、容器を構成する壁面部に導入出用の配管を接続する必要がある。したがって、かかる場合においては、一般的に、配管を接続するための継手装置が、容器の壁面部に設けられる。
【0003】
このような配管を接続するための継手装置は、配管と継手装置との接続部はもちろんのこと、継手装置と容器との接続部についても、流体の漏洩がないように封止性を高める必要がある。よって、各接続部分については、適宜ガスケット等の封止手段が設けられている。
【0004】
ここで、図6は、容器の壁面部に設けられた、従来技術にかかる継手装置を用いて構成された液面計の概略図を示したものである。具体的には、図6(a)は容器および液面計の外観図を示し、図6(b)は図6(a)のX部拡大断面図を示したものである。
【0005】
図6に示すように、従来技術にかかる液面計200は、透明のビニールチューブ等の管状部材を用いて形成されており、その上端部201および下端部202は、上部継手装置101および下部継手装置102を介して、容器300内に連通されている。また、容器300には、その上部に、流体補充用等に利用される開口部が設けられており、通常、その開口部には防塵等のために蓋体310が取り付けられている。
【0006】
容器300に液面計200を取り付けるために設けられた上部継手装置101および下部継手装置102は、基本的に同様の構成を有している。よって、ここでは、下部継手装置102を例にとって、その構成について説明する。
【0007】
図6(b)に示すように、下部継手装置102は、継手1021、ナット1022、およびガスケット1023を用いて構成されている。
継手1021は、液面計200を成す管状部材に接続可能な接続部1021aと、接続部1021aに固着されたフランジ部1021bと、このフランジ部1021bに固着され、容器300内に挿入可能な挿入部1021cとを備えている。継手1021内には、容器300内部側の挿入部1021c端部から、液面計200側の接続部1021a端部まで、連通孔1021Aが形成されている。すなわち、この下部継手装置102においては、容器300に取り付けられた状態で、連通孔1021Aを介して、容器300に対する流体の導入および導出の少なくとも一方が行われる。挿入部1021cには、おねじ部が形成されている。
【0008】
この下部継手装置102を容器300に取り付ける場合には、まず、容器300の外側から、ガスケット1023を介して継手1021の挿入部1021cを、容器300の壁面部301に形成された穿孔部302から、容器300内に挿入する。
次いで、容器300上部の開口部(蓋体310装着部)から、作業者の手あるいはジグ等を用いてナット1022を容器300内に持ち込む。
次いで、容器300内に持ち込まれたナット1022を、挿入部1021cに形成されたおねじ部に螺合させる。
【0009】
このように、ナット1022と挿入部1021cとを適切に螺合させれば、フランジ部1021bとナット1022とにより容器300の壁面部301およびガスケット1023が挟持される。したがって、この図6に示した構成によれば、フランジ部1021bと壁面部301との間に設けられたガスケット1023によって、下部継手装置102と容器300との間における流体の漏洩が適当に防止されることとなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術は、以下のような問題を有していた。
【0011】
上述したように、挿入部1021cに対して適切にナット1022が螺合されれば、封止手段としてガスケット1023を効果的に機能させることが可能ではあるが、この挿入部1021cへナット1022を螺合させる作業が煩雑であるという問題があった。
【0012】
具体的には、容器300等が所定以上の大きさとなると、容器300上部の開口部から挿入部1021cまでの距離が、手あるいはジグの届きにくい距離となるため、挿入部1021cへナット1022を螺合させる作業が困難となり、場合によっては、螺合作業の際にナット1022の落下が多発し、この螺合作業をを何度も繰り返す必要があった。
【0013】
そこで、本発明は上記従来技術にかかる問題を解決するためになされたものであって、容器外側からの取り付けを可能とすることによって、容器に取り付ける際の作業性を向上させることが可能な継手装置を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
すなわち、上記課題を解決するための本発明は、容器に対する流体の導入および導出の少なくとも一方を行うために設けられた継手装置であって、前記容器の壁面部に穿孔された孔部に前記容器の外側から挿入可能であり、前記容器の内側から前記孔部に係止する第一係止部を有する締付手段と、前記締付手段に形成された取付孔部に前記容器の外側から挿入可能であり、前記容器の内側から前記第一係止部に係止する第二係止部を有する継手本体部と、前記第二係止部を介して、前記第一係止部を前記壁面部の内面に押さえ付けるべく、前記継手本体部に外力を作用させる引張手段とを備え、前記締付手段が弾性材料を用いて形成されており、縮められた状態で前記容器の前記孔部に挿入可能であることを特徴としている。
【0015】
また、本発明にかかる継手装置においては、前記引張手段がスペーサとナットとを用いて構成されており、前記継手本体部の外周部におねじ部が形成され、前記容器の壁面部と前記ナットとの間に前記スペーサを介在させた状態で前記ナットを前記おねじ部に螺合させることによって、前記継手本体部に外力を作用させる構成が好ましい。
【0016】
また、本発明にかかる継手装置においては、前記締付手段を形成する弾性材料として、エチレン・プロピレンゴム(EPM(エチレン−プロピレン共重合体)、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)等)、フッ素ゴム(FKM(6フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン共重合体)等)、および天然ゴム(NR(ポリイソプレン))等のいずれかを含む材料が用いられる構成が好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態にかかる継手装置の概略図を示したものである。また、図2は、本実施形態にかかる継手装置を構成する締付ガスケット(本発明の「締付手段」に相当)の概略図(一部破断図)を示したものであり、図3は、本実施形態にかかる継手装置を構成するエルボ継手(本発明の「継手本体部」に相当)の概略図を示したものである。
なお、この図1は、従来技術を説明する際に用いた図6(b)に対応する箇所に、本実施形態にかかる継手装置を取り付けた状態を示した図面である。
【0019】
図1に示すように、本実施形態にかかる継手装置10は、締付ガスケット20、エルボ継手30、スペーサ40、およびナット50を用いて構成されている。
また、この図1においては、エルボ継手30に、液面計を構成する管状部材200が取り付けられた状態が示されている。
なお、本実施形態にかかる継手装置10を成すスペーサ40とナット50とによって、本発明の「引張手段」が構成されている。詳細は後述する。
【0020】
締付ガスケット20は、弾性材料を用いて形成されており、押しつぶした状態で、容器の外側から容器壁面部301に穿孔された孔部に挿入可能に構成されている。また、図2に示すように、この締付ガスケット20には、容器の内側から孔部に係止する締付係止部21(本発明の「第一係止部」に相当)と、容器に取り付けられた際に容器外側に位置し、その直径が容器の孔部直径よりも大きく形成されたフランジ部22等とを有している。さらに、この締付ガスケット20には、エルボ継手30を挿入可能な取付孔部23が形成されており、この取付孔部23の容器内面側端部には、締付用テーパ部24が設けられている。
なお、締付ガスケット20を形成する弾性材料としては、例えば、EPM、EPDM、FKM、およびNR等のいずれかを含む材料が用いられる。
【0021】
エルボ継手30は、図1および図3に示すように、管状部材200等に接続可能なエルボ形状に形成されたニップル部31と、締付ガスケット20の取付孔部23内に挿入可能な取付挿入部32等とを用いて構成されている。取付挿入部32の容器側先端部には、締付ガスケット20に挿入された状態において、容器の内側から外側方向に対して、締付係止部21に係止する押圧係止部33(本発明の「第二係止部」に相当)が設けられており、また、取付挿入部32のニップル部31側外周部には、おねじ部34が形成されている。そして、このエルボ継手30内には、容器内部側の取付挿入部32端部から、管状部材200等との接続部であるニップル部31端部まで、流体を導入出させるための連通孔30Aが形成されている。
【0022】
図4は、本実施形態にかかる継手装置を容器側壁部に取り付ける際の取付工程概略図を示したものである。この図4においては、図4(a)から図4(d)までの工程を順番に実施することによって、容器側壁部301に対して、継手装置10を取り付けることができる。以下、順番に説明する。
【0023】
まず、本実施形態においては、図4(a)に示すように、容器側壁部301に穿孔された孔部302に、締付ガスケット20が、容器の外側から挿入して取り付けられる。締付ガスケット20の締付係止部21は、孔部302に取り付けられた状態で、容器内側から孔部302に係止すべく機能する。すなわち、締付係止部21の直径が、孔部302の直径よりも大きく形成されている。したがって、本実施形態にかかる締付ガスケット20は、上述すべく弾性材料を用いて形成されており、締付ガスケット20は押しつぶした状態で孔部302に取り付けられ、取り付けられた後には弾性作用によって孔部302内で広がって、孔部302内側から適切に係止された状態となる。
また、フランジ部22直径も孔部302の直径よりも大きく形成されており、孔部302への挿入時において、締付ガスケット20が容器内部に落下することを適切に防止している。さらに、締付係止部21直径もフランジ部22直径と同様、孔部302の内径よりも大きく形成されているため、締付係止部21のフランジ部の厚さ等によって、締付ガスケット20取付時の位置決めを行うことができる。
なお、本実施形態においては、孔部302に取り付けられた状態において、取付用テーパ部24の角度が取り付け前と略同様の角度となるように、締付ガスケット20が形成されている(図4(b)参照)。
【0024】
次に、本実施形態においては、図4(b)に示すように、孔部302に挿入された締付ガスケット20の取付孔部23に、エルボ継手30の取付挿入部32が、挿入して取り付けられる。ここで、取付挿入部32の先端に設けられた押圧係止部33は、締付ガスケット20の取付孔部23より大きく形成されているが、締付ガスケット20が弾性材料を用いて形成されているため、押圧係止部33が取付孔部23および締付用テーパ部24を押し広げながら、取付挿入部32は孔部302に取り付けられることとなる。
また、本実施形態においては、取付挿入部32の外径と締付ガスケット20の取付孔部23の孔径とが略同様(あるいは取付挿入部32の外径の方がやや大きめ)の直径に形成されているため、押圧係止部33が取付孔部23を通り抜けて容器内部に突出した状態となれば、締付用テーパ部24は、取付挿入部32によって、矢印W方向に押し広げられる(図4(c)参照)。さらに、この締付用テーパ部24の動きに伴い、締付係止部21も容器側壁部301の内面側により押し付けられることとなる。
なお、本発明における各部の寸法は、上記実施形態の関係に限定されず、取付挿入部32を取付孔部23に挿入した状態にて、締付用テーパ部24が矢印W方向に押し広げられ、締付ガスケット20によってエルボ継手30が適切に取付可能であればよい。したがって、締付用テーパ部24を適切に押し広げることが可能な寸法に取付挿入部32が形成されておれば、取付挿入部32が取付孔部23と略同様の寸法、あるいは取付孔部23以下の寸法等であってもよい。
【0025】
次に、本実施形態においては、図4(c)に示すように、スペーサ40およびナット50をニップル部31から挿入する。
そして、図4(d)に示すように、容器側壁部301とナット50との間にスペーサ40を介在させた状態で、ナット50をエルボ継手30のおねじ部34に螺合させる。
この図4(d)に示すように、スペーサ40を介してナット50をおねじ部34に螺合させれば、スペーサ40が容器側壁部301に接した状態でナット50の増し締めを行うことによって、エルボ継手30には矢印S方向の引張力(外力)が作用することとなる。すなわち、本実施形態によれば、このスペーサ40とナット50と(本発明の「引張手段」に相当)を用いることによって、押圧係止部33を介して、締付係止部21を容器側壁部301の内面側に効果的に押さえ付けることができる。
【0026】
本実施形態にかかる継手装置10は、以上のように(図1から図4に示したように)構成されているため、容器側壁部301に穿孔された孔部302に継手装置10を取り付ける際には、全ての取り付け作業工程を容器の外側から実施することができる。
つまり、継手装置の取り付けに際して、容器内側からの工程を完全に無くすことが可能となるため、従来技術に比して、大幅に取り付け作業の簡易化を図ることが可能となる。すなわち、容器が大きいためにその内部でジグ等の届きにくい箇所、あるいは容器が小さいためにその内部にジグ等が入らない箇所等のいかなる箇所でも、任意の箇所に継手装置の取り付けを行うことが可能となる。
【0027】
具体的には、本実施形態にかかる継手装置10は、弾性材料を用いて形成された締付ガスケット20を備え、この締付ガスケット20の取付孔部23にエルボ継手30(の取付挿入部32)を挿入等して構成されている。
したがって、本実施形態によれば、押しつぶした状態で締付ガスケット20を取り付け、その後、締付ガスケット20の弾性作用を利用してエルボ継手30を挿入することができるため、容易に容器外側から取り付け可能な継手装置を構成することができる。
【0028】
また、この締付ガスケット20は、締付係止部21と締付用テーパ部24とを有し、エルボ継手30は、締付用テーパ部24を押し広げ、締付係止部21を容器側壁部301に押し付けるべく機能する、押圧係止部33等を有している。
したがって、本実施形態によれば、締付用テーパ部24および締付係止部21等によって、容器(の孔部302)と継手装置10との間における良好な封止性能を実現することが可能となる。すなわち、取付容易性に加え、流体の漏洩を適切に防止可能な継手装置10を構成することができる。
【0029】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0030】
上記実施形態においては、締付ガスケット20がフランジ状の締付係止部21を有する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、エルボ継手30等から成る継手装置を適切に取り付け可能であれば、締付ガスケット20の形状は、特に限定されない。したがって、例えば、図5に示すように、フランジ状ではない締付係止部を有する締付ガスケットを用いてもよい。ここで、図5は、他の実施形態にかかる継手装置を容器側壁部に取り付ける際の取付工程概略図を示したものである。この図5においては、図5(a)から図5(d)までの工程を順番に実施することによって、容器側壁部301に対して、継手装置を取り付けることができる。以下、順番に説明する。
【0031】
図5に示すように、本実施形態にかかる締付ガスケット70は、所定の内径cと外径bとを有する締付係止部71(本発明の「第一係止部」に相当)、および容器に取り付けられた際に容器外側に位置し、その直径が容器の孔部302直径よりも大きく形成されたフランジ部72を備えている。
そして、本実施形態においては、まず、図5(a)に示すように、容器側壁部301に穿孔された孔部302に、締付ガスケット70が、容器の外側から挿入される。図5に示された本実施形態においては、締付係止部71の外径bが、孔部302の内径aよりも小さく形成されているため、締付ガスケット70は、孔部302に簡単に挿入することができる。なお、フランジ部72の外径は、孔部302の内径よりも大きく形成されているため、締付ガスケット70を孔部302へ挿入する際、締付ガスケット70が容器内部に落下することを適切に防止することができる。
次いで、本実施形態においては、図5(b)に示すように、孔部302に挿入された締付ガスケット70の取付孔部73に、エルボ継手30の取付挿入部32が、挿入して取り付けられる。ここで、取付挿入部32の先端に設けられた押圧係止部33の外径、および取付挿入部32の外径dは、締付ガスケット70の内径cよりも大きく形成されている。また、締付ガスケット70は、弾性材料を用いて形成されている。したがって、本実施形態においては、取付挿入部32が、締付用テーパ部74を押し広げながら取り付けられることとなる。つまり、押圧係止部33が取付孔部73を通り抜けて容器内部に突出した状態となれば、締付用テーパ部74は、取付挿入部32によって矢印W方向に押し広げられ、その結果、締付係止部71は変形し外径eを有することとなる(図5(c)参照)。
次いで、本実施形態においては、図5(c)に示すように、スペーサ40およびナット50をニップル部31から挿入する。そして、図5(d)に示すように、容器側壁部301とナット50との間にスペーサ40を介在させた状態で、ナット50をエルボ継手30のおねじ部34に螺合させる。
この図5(d)に示すように、スペーサ40を介してナット50をおねじ部34に螺合させれば、スペーサ40が容器側壁部301に接した状態でナット50が締め付けられて、エルボ継手30には矢印S方向の引張力(外力)が作用することとなる。よって、本実施形態によれば、このスペーサ40とナット50と(本発明の「引張手段」に相当)を用いることによって、押圧係止部33を介して、締付係止部71を容器側壁部301の内面側に効果的に押さえ付けることができる。
本実施形態においては、取付挿入部32を取付孔部73内に挿入させることによって、締付係止部71の内径が、内径cから内径dに変形し、それに伴い、締付係止部71の外径が、孔部302の内径aよりも小さい外径bから、内径aよりも大きい外径eに変形する。したがって、本実施形態によれば、上記のように、締付ガスケット70等を用いて、エルボ継手30を適切に取り付けることができる。
また、本実施形態にかかる継手装置は、上述したように、全ての取り付け作業工程を容器の外側から実施することができるので、先に説明した実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0032】
さらに、上記各実施形態においては、液面計(管状部材200)を取り付けるために継手装置10を用いる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、必要に応じて、種々の用途に使用可能である。
また、この継手装置10は、上記実施形態にて説明した直方体形状の容器等への装着には限定されず、例えば、流体の搬送供給等に用いられるパイプ等から成る配管部に直接孔部を形成して、適宜取り付け等行ってもよい。
すなわち、本実施形態にかかる継手装置は、容器(あるいは配管部)の内側からの作業を行うことなく、外側からの作業のみで取り付けを行うことが可能であるため、広範囲の目的(例えば、新規配管、バイパス配管の増設等)に適用できる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる継手装置は、容器外側からの取り付けを実現可能な締付ガスケット、エルボ継手、スペーサ、およびナットを用いて構成されている。
したがって、本発明によれば、容器外側からの取り付けを可能とする締付ガスケット等を用いることによって、容器に取り付ける際の作業性を向上させることが可能な継手装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる継手装置の概略図を示したものである。
【図2】本実施形態にかかる継手装置を成す締付ガスケットの概略図を示したものである。
【図3】本実施形態にかかる継手装置を成すエルボ継手の概略図を示したものである。
【図4】本実施形態にかかる継手装置を容器側壁部に取り付ける際の取付工程概略図を示したものである。取り付けに際しては、図4(a)から図4(d)までの工程が順番に実施される。
【図5】他の実施形態にかかる継手装置を容器側壁部に取り付ける際の取付工程図を示したものである。取付に際しては、図5(a)から図5(d)までの工程が順番に実施される。
【図6】従来技術にかかる継手装置を用いて構成された液面計の概略図を示したものである。図6(a)は容器および液面計の外観図を示し、図6(b)は図6(a)のX部拡大断面図を示している。
【符号の説明】
10…継手装置
20,70…締付ガスケット、21,71…締付係止部、22,72…フランジ部、23,73…取付孔部、24,74…締付用テーパ部
30…エルボ継手、31…ニップル部、32…取付挿入部、33…押圧係止部、34…おねじ部
40…スペーサ
50…ナット
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器および管等に対する流体の導入出を行うために設けられた継手装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
容器に貯留された流体を容器の外部に導出するため、あるいは容器の内部に流体を導入するためには、容器を構成する壁面部に導入出用の配管を接続する必要がある。したがって、かかる場合においては、一般的に、配管を接続するための継手装置が、容器の壁面部に設けられる。
【0003】
このような配管を接続するための継手装置は、配管と継手装置との接続部はもちろんのこと、継手装置と容器との接続部についても、流体の漏洩がないように封止性を高める必要がある。よって、各接続部分については、適宜ガスケット等の封止手段が設けられている。
【0004】
ここで、図6は、容器の壁面部に設けられた、従来技術にかかる継手装置を用いて構成された液面計の概略図を示したものである。具体的には、図6(a)は容器および液面計の外観図を示し、図6(b)は図6(a)のX部拡大断面図を示したものである。
【0005】
図6に示すように、従来技術にかかる液面計200は、透明のビニールチューブ等の管状部材を用いて形成されており、その上端部201および下端部202は、上部継手装置101および下部継手装置102を介して、容器300内に連通されている。また、容器300には、その上部に、流体補充用等に利用される開口部が設けられており、通常、その開口部には防塵等のために蓋体310が取り付けられている。
【0006】
容器300に液面計200を取り付けるために設けられた上部継手装置101および下部継手装置102は、基本的に同様の構成を有している。よって、ここでは、下部継手装置102を例にとって、その構成について説明する。
【0007】
図6(b)に示すように、下部継手装置102は、継手1021、ナット1022、およびガスケット1023を用いて構成されている。
継手1021は、液面計200を成す管状部材に接続可能な接続部1021aと、接続部1021aに固着されたフランジ部1021bと、このフランジ部1021bに固着され、容器300内に挿入可能な挿入部1021cとを備えている。継手1021内には、容器300内部側の挿入部1021c端部から、液面計200側の接続部1021a端部まで、連通孔1021Aが形成されている。すなわち、この下部継手装置102においては、容器300に取り付けられた状態で、連通孔1021Aを介して、容器300に対する流体の導入および導出の少なくとも一方が行われる。挿入部1021cには、おねじ部が形成されている。
【0008】
この下部継手装置102を容器300に取り付ける場合には、まず、容器300の外側から、ガスケット1023を介して継手1021の挿入部1021cを、容器300の壁面部301に形成された穿孔部302から、容器300内に挿入する。
次いで、容器300上部の開口部(蓋体310装着部)から、作業者の手あるいはジグ等を用いてナット1022を容器300内に持ち込む。
次いで、容器300内に持ち込まれたナット1022を、挿入部1021cに形成されたおねじ部に螺合させる。
【0009】
このように、ナット1022と挿入部1021cとを適切に螺合させれば、フランジ部1021bとナット1022とにより容器300の壁面部301およびガスケット1023が挟持される。したがって、この図6に示した構成によれば、フランジ部1021bと壁面部301との間に設けられたガスケット1023によって、下部継手装置102と容器300との間における流体の漏洩が適当に防止されることとなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術は、以下のような問題を有していた。
【0011】
上述したように、挿入部1021cに対して適切にナット1022が螺合されれば、封止手段としてガスケット1023を効果的に機能させることが可能ではあるが、この挿入部1021cへナット1022を螺合させる作業が煩雑であるという問題があった。
【0012】
具体的には、容器300等が所定以上の大きさとなると、容器300上部の開口部から挿入部1021cまでの距離が、手あるいはジグの届きにくい距離となるため、挿入部1021cへナット1022を螺合させる作業が困難となり、場合によっては、螺合作業の際にナット1022の落下が多発し、この螺合作業をを何度も繰り返す必要があった。
【0013】
そこで、本発明は上記従来技術にかかる問題を解決するためになされたものであって、容器外側からの取り付けを可能とすることによって、容器に取り付ける際の作業性を向上させることが可能な継手装置を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
すなわち、上記課題を解決するための本発明は、容器に対する流体の導入および導出の少なくとも一方を行うために設けられた継手装置であって、前記容器の壁面部に穿孔された孔部に前記容器の外側から挿入可能であり、前記容器の内側から前記孔部に係止する第一係止部を有する締付手段と、前記締付手段に形成された取付孔部に前記容器の外側から挿入可能であり、前記容器の内側から前記第一係止部に係止する第二係止部を有する継手本体部と、前記第二係止部を介して、前記第一係止部を前記壁面部の内面に押さえ付けるべく、前記継手本体部に外力を作用させる引張手段とを備え、前記締付手段が弾性材料を用いて形成されており、縮められた状態で前記容器の前記孔部に挿入可能であることを特徴としている。
【0015】
また、本発明にかかる継手装置においては、前記引張手段がスペーサとナットとを用いて構成されており、前記継手本体部の外周部におねじ部が形成され、前記容器の壁面部と前記ナットとの間に前記スペーサを介在させた状態で前記ナットを前記おねじ部に螺合させることによって、前記継手本体部に外力を作用させる構成が好ましい。
【0016】
また、本発明にかかる継手装置においては、前記締付手段を形成する弾性材料として、エチレン・プロピレンゴム(EPM(エチレン−プロピレン共重合体)、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)等)、フッ素ゴム(FKM(6フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン共重合体)等)、および天然ゴム(NR(ポリイソプレン))等のいずれかを含む材料が用いられる構成が好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態にかかる継手装置の概略図を示したものである。また、図2は、本実施形態にかかる継手装置を構成する締付ガスケット(本発明の「締付手段」に相当)の概略図(一部破断図)を示したものであり、図3は、本実施形態にかかる継手装置を構成するエルボ継手(本発明の「継手本体部」に相当)の概略図を示したものである。
なお、この図1は、従来技術を説明する際に用いた図6(b)に対応する箇所に、本実施形態にかかる継手装置を取り付けた状態を示した図面である。
【0019】
図1に示すように、本実施形態にかかる継手装置10は、締付ガスケット20、エルボ継手30、スペーサ40、およびナット50を用いて構成されている。
また、この図1においては、エルボ継手30に、液面計を構成する管状部材200が取り付けられた状態が示されている。
なお、本実施形態にかかる継手装置10を成すスペーサ40とナット50とによって、本発明の「引張手段」が構成されている。詳細は後述する。
【0020】
締付ガスケット20は、弾性材料を用いて形成されており、押しつぶした状態で、容器の外側から容器壁面部301に穿孔された孔部に挿入可能に構成されている。また、図2に示すように、この締付ガスケット20には、容器の内側から孔部に係止する締付係止部21(本発明の「第一係止部」に相当)と、容器に取り付けられた際に容器外側に位置し、その直径が容器の孔部直径よりも大きく形成されたフランジ部22等とを有している。さらに、この締付ガスケット20には、エルボ継手30を挿入可能な取付孔部23が形成されており、この取付孔部23の容器内面側端部には、締付用テーパ部24が設けられている。
なお、締付ガスケット20を形成する弾性材料としては、例えば、EPM、EPDM、FKM、およびNR等のいずれかを含む材料が用いられる。
【0021】
エルボ継手30は、図1および図3に示すように、管状部材200等に接続可能なエルボ形状に形成されたニップル部31と、締付ガスケット20の取付孔部23内に挿入可能な取付挿入部32等とを用いて構成されている。取付挿入部32の容器側先端部には、締付ガスケット20に挿入された状態において、容器の内側から外側方向に対して、締付係止部21に係止する押圧係止部33(本発明の「第二係止部」に相当)が設けられており、また、取付挿入部32のニップル部31側外周部には、おねじ部34が形成されている。そして、このエルボ継手30内には、容器内部側の取付挿入部32端部から、管状部材200等との接続部であるニップル部31端部まで、流体を導入出させるための連通孔30Aが形成されている。
【0022】
図4は、本実施形態にかかる継手装置を容器側壁部に取り付ける際の取付工程概略図を示したものである。この図4においては、図4(a)から図4(d)までの工程を順番に実施することによって、容器側壁部301に対して、継手装置10を取り付けることができる。以下、順番に説明する。
【0023】
まず、本実施形態においては、図4(a)に示すように、容器側壁部301に穿孔された孔部302に、締付ガスケット20が、容器の外側から挿入して取り付けられる。締付ガスケット20の締付係止部21は、孔部302に取り付けられた状態で、容器内側から孔部302に係止すべく機能する。すなわち、締付係止部21の直径が、孔部302の直径よりも大きく形成されている。したがって、本実施形態にかかる締付ガスケット20は、上述すべく弾性材料を用いて形成されており、締付ガスケット20は押しつぶした状態で孔部302に取り付けられ、取り付けられた後には弾性作用によって孔部302内で広がって、孔部302内側から適切に係止された状態となる。
また、フランジ部22直径も孔部302の直径よりも大きく形成されており、孔部302への挿入時において、締付ガスケット20が容器内部に落下することを適切に防止している。さらに、締付係止部21直径もフランジ部22直径と同様、孔部302の内径よりも大きく形成されているため、締付係止部21のフランジ部の厚さ等によって、締付ガスケット20取付時の位置決めを行うことができる。
なお、本実施形態においては、孔部302に取り付けられた状態において、取付用テーパ部24の角度が取り付け前と略同様の角度となるように、締付ガスケット20が形成されている(図4(b)参照)。
【0024】
次に、本実施形態においては、図4(b)に示すように、孔部302に挿入された締付ガスケット20の取付孔部23に、エルボ継手30の取付挿入部32が、挿入して取り付けられる。ここで、取付挿入部32の先端に設けられた押圧係止部33は、締付ガスケット20の取付孔部23より大きく形成されているが、締付ガスケット20が弾性材料を用いて形成されているため、押圧係止部33が取付孔部23および締付用テーパ部24を押し広げながら、取付挿入部32は孔部302に取り付けられることとなる。
また、本実施形態においては、取付挿入部32の外径と締付ガスケット20の取付孔部23の孔径とが略同様(あるいは取付挿入部32の外径の方がやや大きめ)の直径に形成されているため、押圧係止部33が取付孔部23を通り抜けて容器内部に突出した状態となれば、締付用テーパ部24は、取付挿入部32によって、矢印W方向に押し広げられる(図4(c)参照)。さらに、この締付用テーパ部24の動きに伴い、締付係止部21も容器側壁部301の内面側により押し付けられることとなる。
なお、本発明における各部の寸法は、上記実施形態の関係に限定されず、取付挿入部32を取付孔部23に挿入した状態にて、締付用テーパ部24が矢印W方向に押し広げられ、締付ガスケット20によってエルボ継手30が適切に取付可能であればよい。したがって、締付用テーパ部24を適切に押し広げることが可能な寸法に取付挿入部32が形成されておれば、取付挿入部32が取付孔部23と略同様の寸法、あるいは取付孔部23以下の寸法等であってもよい。
【0025】
次に、本実施形態においては、図4(c)に示すように、スペーサ40およびナット50をニップル部31から挿入する。
そして、図4(d)に示すように、容器側壁部301とナット50との間にスペーサ40を介在させた状態で、ナット50をエルボ継手30のおねじ部34に螺合させる。
この図4(d)に示すように、スペーサ40を介してナット50をおねじ部34に螺合させれば、スペーサ40が容器側壁部301に接した状態でナット50の増し締めを行うことによって、エルボ継手30には矢印S方向の引張力(外力)が作用することとなる。すなわち、本実施形態によれば、このスペーサ40とナット50と(本発明の「引張手段」に相当)を用いることによって、押圧係止部33を介して、締付係止部21を容器側壁部301の内面側に効果的に押さえ付けることができる。
【0026】
本実施形態にかかる継手装置10は、以上のように(図1から図4に示したように)構成されているため、容器側壁部301に穿孔された孔部302に継手装置10を取り付ける際には、全ての取り付け作業工程を容器の外側から実施することができる。
つまり、継手装置の取り付けに際して、容器内側からの工程を完全に無くすことが可能となるため、従来技術に比して、大幅に取り付け作業の簡易化を図ることが可能となる。すなわち、容器が大きいためにその内部でジグ等の届きにくい箇所、あるいは容器が小さいためにその内部にジグ等が入らない箇所等のいかなる箇所でも、任意の箇所に継手装置の取り付けを行うことが可能となる。
【0027】
具体的には、本実施形態にかかる継手装置10は、弾性材料を用いて形成された締付ガスケット20を備え、この締付ガスケット20の取付孔部23にエルボ継手30(の取付挿入部32)を挿入等して構成されている。
したがって、本実施形態によれば、押しつぶした状態で締付ガスケット20を取り付け、その後、締付ガスケット20の弾性作用を利用してエルボ継手30を挿入することができるため、容易に容器外側から取り付け可能な継手装置を構成することができる。
【0028】
また、この締付ガスケット20は、締付係止部21と締付用テーパ部24とを有し、エルボ継手30は、締付用テーパ部24を押し広げ、締付係止部21を容器側壁部301に押し付けるべく機能する、押圧係止部33等を有している。
したがって、本実施形態によれば、締付用テーパ部24および締付係止部21等によって、容器(の孔部302)と継手装置10との間における良好な封止性能を実現することが可能となる。すなわち、取付容易性に加え、流体の漏洩を適切に防止可能な継手装置10を構成することができる。
【0029】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0030】
上記実施形態においては、締付ガスケット20がフランジ状の締付係止部21を有する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、エルボ継手30等から成る継手装置を適切に取り付け可能であれば、締付ガスケット20の形状は、特に限定されない。したがって、例えば、図5に示すように、フランジ状ではない締付係止部を有する締付ガスケットを用いてもよい。ここで、図5は、他の実施形態にかかる継手装置を容器側壁部に取り付ける際の取付工程概略図を示したものである。この図5においては、図5(a)から図5(d)までの工程を順番に実施することによって、容器側壁部301に対して、継手装置を取り付けることができる。以下、順番に説明する。
【0031】
図5に示すように、本実施形態にかかる締付ガスケット70は、所定の内径cと外径bとを有する締付係止部71(本発明の「第一係止部」に相当)、および容器に取り付けられた際に容器外側に位置し、その直径が容器の孔部302直径よりも大きく形成されたフランジ部72を備えている。
そして、本実施形態においては、まず、図5(a)に示すように、容器側壁部301に穿孔された孔部302に、締付ガスケット70が、容器の外側から挿入される。図5に示された本実施形態においては、締付係止部71の外径bが、孔部302の内径aよりも小さく形成されているため、締付ガスケット70は、孔部302に簡単に挿入することができる。なお、フランジ部72の外径は、孔部302の内径よりも大きく形成されているため、締付ガスケット70を孔部302へ挿入する際、締付ガスケット70が容器内部に落下することを適切に防止することができる。
次いで、本実施形態においては、図5(b)に示すように、孔部302に挿入された締付ガスケット70の取付孔部73に、エルボ継手30の取付挿入部32が、挿入して取り付けられる。ここで、取付挿入部32の先端に設けられた押圧係止部33の外径、および取付挿入部32の外径dは、締付ガスケット70の内径cよりも大きく形成されている。また、締付ガスケット70は、弾性材料を用いて形成されている。したがって、本実施形態においては、取付挿入部32が、締付用テーパ部74を押し広げながら取り付けられることとなる。つまり、押圧係止部33が取付孔部73を通り抜けて容器内部に突出した状態となれば、締付用テーパ部74は、取付挿入部32によって矢印W方向に押し広げられ、その結果、締付係止部71は変形し外径eを有することとなる(図5(c)参照)。
次いで、本実施形態においては、図5(c)に示すように、スペーサ40およびナット50をニップル部31から挿入する。そして、図5(d)に示すように、容器側壁部301とナット50との間にスペーサ40を介在させた状態で、ナット50をエルボ継手30のおねじ部34に螺合させる。
この図5(d)に示すように、スペーサ40を介してナット50をおねじ部34に螺合させれば、スペーサ40が容器側壁部301に接した状態でナット50が締め付けられて、エルボ継手30には矢印S方向の引張力(外力)が作用することとなる。よって、本実施形態によれば、このスペーサ40とナット50と(本発明の「引張手段」に相当)を用いることによって、押圧係止部33を介して、締付係止部71を容器側壁部301の内面側に効果的に押さえ付けることができる。
本実施形態においては、取付挿入部32を取付孔部73内に挿入させることによって、締付係止部71の内径が、内径cから内径dに変形し、それに伴い、締付係止部71の外径が、孔部302の内径aよりも小さい外径bから、内径aよりも大きい外径eに変形する。したがって、本実施形態によれば、上記のように、締付ガスケット70等を用いて、エルボ継手30を適切に取り付けることができる。
また、本実施形態にかかる継手装置は、上述したように、全ての取り付け作業工程を容器の外側から実施することができるので、先に説明した実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0032】
さらに、上記各実施形態においては、液面計(管状部材200)を取り付けるために継手装置10を用いる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、必要に応じて、種々の用途に使用可能である。
また、この継手装置10は、上記実施形態にて説明した直方体形状の容器等への装着には限定されず、例えば、流体の搬送供給等に用いられるパイプ等から成る配管部に直接孔部を形成して、適宜取り付け等行ってもよい。
すなわち、本実施形態にかかる継手装置は、容器(あるいは配管部)の内側からの作業を行うことなく、外側からの作業のみで取り付けを行うことが可能であるため、広範囲の目的(例えば、新規配管、バイパス配管の増設等)に適用できる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる継手装置は、容器外側からの取り付けを実現可能な締付ガスケット、エルボ継手、スペーサ、およびナットを用いて構成されている。
したがって、本発明によれば、容器外側からの取り付けを可能とする締付ガスケット等を用いることによって、容器に取り付ける際の作業性を向上させることが可能な継手装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる継手装置の概略図を示したものである。
【図2】本実施形態にかかる継手装置を成す締付ガスケットの概略図を示したものである。
【図3】本実施形態にかかる継手装置を成すエルボ継手の概略図を示したものである。
【図4】本実施形態にかかる継手装置を容器側壁部に取り付ける際の取付工程概略図を示したものである。取り付けに際しては、図4(a)から図4(d)までの工程が順番に実施される。
【図5】他の実施形態にかかる継手装置を容器側壁部に取り付ける際の取付工程図を示したものである。取付に際しては、図5(a)から図5(d)までの工程が順番に実施される。
【図6】従来技術にかかる継手装置を用いて構成された液面計の概略図を示したものである。図6(a)は容器および液面計の外観図を示し、図6(b)は図6(a)のX部拡大断面図を示している。
【符号の説明】
10…継手装置
20,70…締付ガスケット、21,71…締付係止部、22,72…フランジ部、23,73…取付孔部、24,74…締付用テーパ部
30…エルボ継手、31…ニップル部、32…取付挿入部、33…押圧係止部、34…おねじ部
40…スペーサ
50…ナット
Claims (2)
- 容器に対する流体の導入および導出の少なくとも一方を行うために設けられた継手装置であって、
前記容器の壁面部に穿孔された孔部に前記容器の外側から挿入可能であり、前記容器の内側から前記孔部に係止する第一係止部を有する締付手段と、
前記締付手段に形成された取付孔部に前記容器の外側から挿入可能であり、前記容器の内側から前記第一係止部に係止する第二係止部を有する継手本体部と、
前記第二係止部を介して、前記第一係止部を前記壁面部の内面に押さえ付けるべく、前記継手本体部に外力を作用させる引張手段とを備え、
前記締付手段が弾性材料を用いて形成されており、縮められた状態で前記容器の前記孔部に挿入可能である
ことを特徴とする継手装置。 - 前記引張手段がスペーサとナットとを用いて構成されており、前記継手本体部の外周部におねじ部が形成され、前記容器の壁面部と前記ナットとの間に前記スペーサを介在させた状態で前記ナットを前記おねじ部に螺合させることによって、前記継手本体部に外力を作用させる
請求項1に記載の継手装置。
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