JP2004099869A - 発泡体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱可塑性加硫物を発泡させる工程を含む方法により調製される発泡形材であって、当該工程において、当該熱可塑性加硫物は、ゴム及びそれと組み合わされる熱可塑性成分の総重量に基づき、約15乃至約95重量%のゴム及び約5乃至約85重量%の熱可塑性成分を包含する混合物内のゴムを動的に加硫させる工程を含む方法により調製され、さらに、当該熱可塑性成分は、当該熱可塑性成分の総重量に基づき、約65乃至約90重量%の従来型熱可塑性樹脂及び約10乃至約35重量%のランダムプロピレンコポリマーを包含する、当該発泡形材。
【選択図】なし
Description
発明の属する技術分野
本発明は、発泡体、及び熱可塑性加硫物から発泡体を製造する方法に関するものである。
【0002】
発明の背景
熱可塑性エラストマーは公知である。それらは、熱硬化性エラストマーの性質の多くを有しており、しかも、熱可塑性樹脂のように加工可能である。熱可塑性エラストマーの1つのタイプは熱可塑性加硫物であり、それは、プラスチック内に分散する細かく分割されたゴム粒子により特徴付けられる。これらのゴム粒子は架橋されて、弾性を助長する。熱可塑性加硫物は、通常、動的加硫により製造される。当該動的加硫とは、非加硫性ポリマーが高温で(好ましくは、当該非加硫性ポリマーの溶融温度より高い温度で)混合又は混錬されている間に、少なくとも1の非加硫性ポリマーを有するブレンド内でゴムを硬化又は加硫するという方法である。
【0003】
特定の熱可塑性加硫物を発泡させると、気泡性製品が得られる。熱可塑性加硫物を発泡させる能力は、組成物中におけるプラスチックの量に依存する。例えば、通常の熱可塑性加硫物を用いる場合、技術的に有用な発泡体を製造するためには、ゴム100部に対し約40部のプラスチックが必要である。
【0004】
しかしながら、軟質の発泡体を得る能力は、必要とされるプラスチックの量に阻害される。つまり、発泡体を得るためには最小限の量のプラスチックが必要される一方で、発泡体の硬度はプラスチックの量に直接関連するのである。例えば、ゴム100部に対して42部のプラスチックを用いる場合、熱可塑性加硫物は約68のショアーA硬度(ASTM 2240)を有する。結果として生じる発泡体は、高い圧縮永久歪(compression set)及び高い圧縮荷重撓み(compression load deflection)をもたらすことになる高い硬度のために、多くの用途において望ましくないであろう。
【0005】
発明の開示
概略すると、本発明は、熱可塑性加硫物を発泡させる工程を含む方法により調製される発泡形材であって、当該工程において、当該熱可塑性加硫物は、ゴム及びそれと組み合わされる熱可塑性成分の総重量に基づき、約15乃至約95重量%のゴム及び約5乃至約85重量%の熱可塑性成分を包含する混合物内のゴムを動的に加硫させる工程を含む方法により調製され、さらに、当該熱可塑性成分は、当該熱可塑性成分の総重量に基づき、約65乃至約90重量%の従来型(conventional)熱可塑性樹脂及び約10乃至約35重量%のランダムプロピレンコポリマーを包含する、当該発泡形材を提供するものである。
【0006】
また、本発明には、熱可塑性加硫物を発泡させる工程を含む方法により調製される発泡形材であって、当該工程において、当該熱可塑性加硫物は、ゴム及びそれと組み合わされる熱可塑性成分の総重量に基づき約5乃至約85重量%の熱可塑性成分、及び加硫ゴムを含み、さらに、当該熱可塑性成分は、当該熱可塑性成分の総重量に基づき、約65乃至約90重量%の従来型熱可塑性樹脂及び約10乃至約35重量%のランダムプロピレンコポリマーを包含する、当該発泡形材が含まれる。
【0007】
さらに、本発明には、発泡した熱可塑性加硫物を含む発泡形材であって、ここで、当該熱可塑性加硫物は、ゴム及びそれと組み合わされる熱可塑性成分の総重量に基づき約5乃至約85重量%の熱可塑性成分、及び加硫ゴムを含み、さらに、当該熱可塑性成分は、当該熱可塑性成分の総重量に基づき、約65乃至約90重量%の従来型熱可塑性樹脂及び約10乃至約35重量%のランダムプロピレンコポリマーを包含する、当該発泡形材が含まれる。
【0008】
ここでは、驚くべきことに、特定量のランダムプロピレンコポリマーを含有する熱可塑性加硫物を用いることにより、熱可塑性加硫物から製造される従来技術の発泡体に関する多くの問題に影響されない発泡体を製造できることを見出した。特に、本発明に用いる熱可塑性加硫物が約50乃至約60のショアーA硬度(ASTM 2250)を有する場合であっても、当該熱可塑性加硫物を発泡させて、有益なほど低い圧縮永久歪及び有益なほど低い圧縮荷重撓みを有する、技術的に有用な発泡体を製造することができる。
【0009】
発明の実施のための好ましい実施態様
本発明における発泡体の製造に用いられる熱可塑性加硫物は、少なくとも1の硬化ゴム、少なくとも1のランダムプロピレンコポリマー、及び少なくとも1の従来型熱可塑性樹脂を含む。これらの熱可塑性加硫物は、発泡剤を用いることによって発泡される。
【0010】
架橋又は硬化され得る任意のゴム又はそれらの混合物を、ゴム成分として用いることができる。ゴムへの言及には、2以上のゴムの混合物が含まれ得る。有用なゴムは、一般に、ポリマーの主鎖にある程度の不飽和を含む。これらのゴムについての非限定的な例には、弾性(elastomeric)コポリマー、ブチルゴム、天然ゴム、スチレン−ブタジエンコポリマーゴム、ブタジエンゴム、アクリロニトリルゴム、臭素化及び塩素化イソブチレン−イソプレンコポリマーゴム等のハロゲン化ゴム、ブタジエン−スチレン−ビニルピリジンゴム、ウレタンゴム、ポリイソプレンゴム、エピクロロヒドリンターポリマーゴム、及びポリクロロプレンが含まれる。好ましいゴムは、弾性コポリマー及びブチルゴムである。
【0011】
弾性コポリマーという語は、エチレン、少なくとも1のα−オレフィンモノマー、及び(所望ならば)少なくとも1のジエンモノマーから重合されるゴム状コポリマーについて適用される。α−オレフィンには、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1ペンテン、1−オクテン、1−デセン、又はそれらの組合せが含まれ得る(ただし、これらに限定されるものではない)。好ましいα−オレフィンは、プロピレン、1−ヘキセン、1−オクテン、又はそれらの組合せである。ジエンモノマーには、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、1,6−オクタジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、1,3−シクロペンタジエン、1,4−シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン等、又はそれらの組合せが含まれ得る(ただし、これらに限定されるものではない)。好ましいジエンモノマーは、5−エチリデン−2−ノルボルネン及び5−ビニル−2−ノルボルネンである。コポリマーがエチレン、α−オレフィン、及びジエンモノマーから調製される場合、当該コポリマーは、多重α−オレフィン又はジエンが用いられる場合のターポリマー、さらにはテトラポリマーとして呼ばれ得る。
【0012】
弾性コポリマーは、Vistalon(登録商標、Exxon Mobil Chemical Co.、Houston、Texas)、Keltan(登録商標、DSM Copolymers、Baton Rouge、Louisiana)、Nordel(登録商標)IP(DuPont Dow Elastomers、Wilmington、Delaware)、ElastoFlo(登録商標、Union Carbide、Danbury、Conneticut)、及びBuna(登録商標、Bayer Corp.、Germany)の商品名の下で市販されている。
【0013】
1の実施態様では、弾性コポリマーは、エチレン、少なくとも1のα−オレフィンモノマー、及び5−ビニル−2−ノルボルネンのターポリマーである。このターポリマーは、米国特許第5,656,693号(これは引用により本明細書に取込まれる)に記載されているように、過酸化物硬化剤が用いられる場合に有利である。このターポリマーは、また、国際公開番号WO98/38226(これは引用により本明細書に取込まれる)に記載されているように、白金含有触媒の存在下においてケイ素含有硬化剤が用いられる場合に有利である。好ましくは、当該ターポリマーは、ターポリマーの総モル数に基づいて、約40乃至約90モルパーセントのエチレン誘導ポリマーユニット、及び約0.2乃至約5モルパーセントのビニルノルボルネン誘導ポリマーユニットを含む(残りは、α−オレフィンモノマー誘導ユニットを含む)。
【0014】
ブチルゴムという語は、イソブチレンとイソプレンのゴム状非晶質コポリマー、又は、イソブチレン、イソプレン、及びジビニル芳香族モノマーの非晶質ターポリマーについて適用される。これらのコポリマー及びターポリマーは、好ましくは、約0.5乃至10重量%、より好ましくは約1乃至約4重量%のイソプレンを含むべきである。ブチルゴムという語には、また、約0.1乃至約10重量%、好ましくは約0.5乃至約3.0重量%の塩素又は臭素によりハロゲン化されたコポリマー及びターポリマーが含まれる。この塩素化されたコポリマーは、一般に、塩素化ブチルゴムと呼ばれる。ブチルゴムは本発明の実施において十分なものではあるが、約0.6乃至約3.0パーセントの不飽和を含有するハロゲンの無いブチルゴムが好ましく、約2.5以下の多分散度を有するブチルゴムが特に好ましい。米国特許第2,356,128号及び2,944,576号に開示されているように、ブチルゴムは、フリーデル−クラフツ触媒の存在下における低温の重合により、商業的に製造される。ブチルゴムは、Rubber World Blue Bookに開示されているように、多くの供給源から市販されている。例えば、ブチルゴムは、商品名Polysar Butyl(登録商標、Bayer、Germany)又は商品名Exxon Butyl(登録商標、Exxon Chemical Co.)により入手可能である。
【0015】
典型的な従来型熱可塑性樹脂には、結晶性ポリオレフィン、ポリイミド、ポリエステル(ナイロン)、及びフッ素含有熱可塑性樹脂が含まれる。また、当該熱可塑性樹脂には、スチレン−エチレンコポリマー等のスチレンを有するポリオレフィンのコポリマーが含まれ得る。好ましい熱可塑性樹脂は、α−オレフィンを重合させることにより得られる結晶性ポリオレフィンであり、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、2−メチル−1−プロペン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、5−メチル−1−ヘキセン、及びそれらの混合物である。エチレン及びプロピレン又はエチレン又はプロピレンと、その他のα−オレフィン、例えば、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、2−メチル−1−プロペン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、5−メチル−1−ヘキセン、又はそれらの混合物とのコポリマーも、また、考慮される。これらのホモポリマー及びコポリマーは、“フィリップス触媒反応”、従来のチーグラー・ナッタ型の重合、及びメタロセン触媒反応(メタロセン−アルモキサン、及びメタロセン−イオン性活性剤の触媒反応を含む、ただし、これらに限定されない)等の、当該技術分野において公知である任意の重合技術(ただし、上記に限定されるわけではない)を用いて合成され得る。
【0016】
従来型熱可塑性樹脂は、好ましくは、約200,000乃至約600,000の重量平均分子量、及び約80,000乃至約200,000の数平均分子量を有する。より好ましくは、これらの樹脂は、約300,000乃至約500,000の重量平均分子量、及び約90,000乃至約150,000の数平均分子量を有する。
【0017】
好ましくは、有用な従来型熱可塑性樹脂は、約150乃至175℃、好ましくは約155乃至170℃、さらに好ましくは約160乃至約170℃の溶融温度(Tm)を有する。これらの樹脂のガラス転移温度(Tg)は、約−5乃至約10℃、好ましくは約−3乃至約5℃である。これらの樹脂の結晶化温度(Tc)は、10℃/分でのDSCによる測定で、約95乃至約135℃、好ましくは約100乃至約120℃である。これらは、また、ASTM D−1238により、約10dg/分未満、好ましくは約2dg/分未満、さらに好ましくは約1.0dg/分未満の溶融流量(melt flow rate)を有する。
【0018】
特に好ましい熱可塑性樹脂は、線状で高結晶化度のアイソタクチック又はシンジオタクチックポリプロピレンである、このポリプロピレンは、通常、約0.85乃至約0.91g/ccの密度を有し、大部分がアイソタクチックなポリプロピレンは、約0.90乃至約0.91g/ccの密度を有する。また、分別(fractional)溶融流量を有する高分子量及び超高分子量のポリプロピレンが、非常に好ましい。
【0019】
ランダムプロピレンコポリマーは、プロピレンと少なくとも1のその他のコモノマーのコポリマーであり、ここで当該コモノマーはポリマー全体にわたって統計的(statistical)分布を有する。これらのランダムプロピレンコポリマーは、当該技術分野において公知であり、WO00/69964及びWO00/69963に記載されている。これらのコポリマーにより調製される熱可塑性加硫物は、米国特許第6,288,171B2に記載されており、これは引用により本明細書に取り込まれる。
【0020】
有用なコモノマーは、エチレン、及び4乃至約20の炭素原子(好ましくは4乃至8の炭素原子)を有するα−オレフィンを含む。典型的なα−オレフィンには、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、2−メチル−1−プロペン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、5−メチル−1−ヘキセン、及びそれらの混合物が含まれる。
【0021】
本発明において用いられるランダムプロピレンコポリマーは、約7乃至約22重量パーセントのコモノマー由来のポリマーユニットを含み、残りはプロピレンモノマー由来のユニットを含む。好ましくは、当該ランダムプロピレンコポリマーは、約9乃至約20重量パーセント、より好ましくは約11乃至約18重量パーセントのコモノマー由来のポリマーユニットを含み、残りはプロピレンモノマー由来のユニットを含む。
【0022】
当該ランダムプロピレンコポリマーは、約5,000乃至約1,000,000、好ましくは約100,000乃至約900,000、より好ましくは約150,000乃至約800,000の重量平均分子量(Mw)を有する。本明細書において提供される分子量は、ポリスチレン及び低分子量のポリエチレン標準を用いたゲル透過クロマトグラフィーの測定による、Mwに適用される。好ましくは、当該ランダムプロピレンコポリマーは、狭い分子量分布(MWD)を有し、それは、好ましくは約1.5乃至約5.0、より好ましくは約1.7乃至約4.5、さらにより好ましくは約1.9乃至約3.2である。
【0023】
当該ランダムプロピレンコポリマーは、非晶質ポリマー乃至高結晶性ポリマー(半結晶性ポリマーを含む)の範囲であることができる。それらの溶融温度は、一般に、ゴムの分解温度よりも低いべきである。好ましくは、ランダムプロピレンコポリマーは、示差走査熱量計(DSC)による測定で、単一の融点を有する。好ましくは溶融温度(Tm)は、約20℃乃至約100℃、より好ましくは約30℃乃至約90℃、さらにより好ましくは約40℃乃至約85℃である。それらのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは約−5℃乃至約−40℃、より好ましくは約−10℃乃至約−35℃、さらにより好ましくは約−15℃乃至約−30℃である。結晶化温度(Tc)は、好ましくは約10℃乃至約60℃、より好ましくは約15℃乃至約55℃、さらにより好ましくは約20℃乃至約50℃であるべきである。
【0024】
当該ランダムプロピレンコポリマーは、好ましくは、狭い組成分布(compositional distribution)を有する。コポリマーの組成分布は、ヘキサン又はヘプタン等の溶媒における熱分別(thermal fractionation)により測定され得る。典型的には、ほぼ75重量パーセント(より好ましくは85重量パーセント)のポリマーが、1又は2つの隣り合った、可溶性フラクションとして単離され、残りのポリマーはすぐに連続して又は後に続くフラクションにある。これらのそれぞれのフラクションは、ランダムプロピレンコポリマー成分における平均重量パーセントのエチレン含有量の(相対的に)20重量パーセント以下の差を有する組成(重量パーセントのエチレン含有量)を有する。上記の分別試験を達成するならば、ランダムプロピレンコポリマーは、狭い組成分布である。
【0025】
また、本発明におけるこれらの弾性ポリマーの組成分布は、所定のポリマーの最も近い90%の分別試料に基づいて、4パーセント以下、好ましくは3パーセント以下、より好ましくは2パーセント以下、最も好ましくは1パーセント以下での変化であるべきである。すなわち、ポリマー試料のフラクションが分析される場合、各フラクション内のエチレン含有量は、最も近い分別試料の90パーセントに対して、4パーセント(すなわち、好ましい範囲)より大きくなるべきではない。
【0026】
分析的には、ポリマー試料のエチレン組成分布は、以下の例示的に示す方法により評価され得る。すなわち、5グラムのポリマーを、室温において、ヘキサン又はシクロヘキサン500mlに溶解させる。全ての溶液を150メッシュのステンレス鋼の金網に通すことにより、不溶部を濾過し、乾燥させる。溶液が濁るまで、2−プロパノールを可溶部(すなわち、上澄み液)へ滴下する。おおよそ、1mlより多い2−プロパノールを滴下し、溶液を5分間静置する。さらなるフラクションが所望ならば、ポリマーの大部分が沈殿するまで、上記の手順を繰り返して(通常は、5又は6回まで)さらなるフラクションを得る。不溶部及び残留物を、組成(エチレン及びジエン)に対するFTIRにより分析し、バルク試料の組成と比較する。同様の手順がWO00/22014及び00/22015に記載されており、いずれも引用により本明細書に取込まれる。
【0027】
好ましくは、ランダムプロピレンコポリマーは、アイソタクチックに結晶化可能なアルファ−オレフィン序列(例えば、好ましくはプロピレン序列)を含む。好ましくは、結晶化度は、ポリマーのアニール試料の融解熱の測定(DSC)により、ホモアイソタクチックポリプロピレンの約2乃至約65パーセント、好ましくは約5乃至約40パーセントである。
【0028】
ランダムプロピレンコポリマーは、約5乃至約35、好ましくは約10乃至約33、より好ましくは約25乃至約32のムーニー粘度(125℃において、ML1+4)を有する。
【0029】
任意のメタロセン触媒が、ランダムプロピレンコポリマーの合成に用いられ得る。メタロセンは、一般に、化学式CpmMRnXqで表され、ここで、Cpはシクロペンタジエニル環又はそれらの誘導体、Mは4、5、又は6族の遷移金属、Rは1乃至20の炭素原子を有するヒドロカルビル基又はヒドロカルボキシ基、Xはハロゲン又はアルキル基、mは1乃至3の整数、nは0乃至3の整数、qは0乃至3の整数、そして、m、n、とqの和は遷移金属の酸化状態に等しい。メタロセンは架橋又は未架橋でもよく、構造中にヘテロ原子を含む。特に好ましいメタロセンの例は、米国特許第4,530,914号、4,871,705号、4,937,299号、5,124,418号、5,107,714号、5,120,867号、5,278,119号、5,304,614号、5,324,800号、5,347,025号、5,350,723号、5,391,790号、及び5,391,789号;欧州公開第591756、520732、及び420436;WO公開91/40257、93/08221、93/08199、及び94/01471に説明されている。これらの引用文献はそれぞれ、引用により本明細書に取込まれる。特に好ましいメタロセン成分は、ステレオリジッド(stereorigid)なものであり、4、5、又は6族の遷移金属を含む。例には、ビス−インデニルメタロセン等のビス−シクロペンタジエニル誘導体が含まれる。
【0030】
ゴムを硬化し又は架橋させることができる任意の硬化剤を用いて、ゴム成分を硬化させることができる。これらの非限定的な例には、フェノール樹脂、過酸化物、マレイミド、及びケイ素含有硬化剤が含まれる。好ましいとされる硬化剤は、用いるゴムに依存する。例えば、ビニルノルボルネン由来のユニットを含む弾性コポリマーが用いられる場合には、過酸化物硬化剤が好ましく、それは、必要とされる過酸化物の量が、熱可塑性加硫物の熱可塑性相の工業的性質に対して有害な影響を有しないからである。しかしながら、その他の状況では、熱可塑性加硫物の熱可塑性成分を(ある程度において)分解してしまうことを理由に、過酸化物硬化剤を用いないほうが好ましい場合もある。従って、本発明の特定の熱可塑性加硫物は、熱可塑性加硫物の工業的性質に対して有害な影響を与える過酸化物の非存在下において、又は少なくとも一定量以上が存在しない条件下(この量を、「実質的に過酸化物が存在しない」場合として適用する)において硬化される。これらの状況においては、フェノール樹脂又はケイ素含有硬化剤が好ましい。
【0031】
ゴムポリマーを架橋できる任意のフェノール樹脂が、本発明の実施において用いられ得る。これに関して、米国特許第2,972,600号及び3,287,440号が本明細書中に取込まれる。好ましいフェノール樹脂は、レゾール樹脂と呼ばれるものであることができ、アルカリ性溶液において置換フェノール又は無置換フェノールとアルデヒド(好ましくは、ホルムアルデヒド)との縮合により、又は、二官能性のフェノールジアルコールの縮合により得られる。アルキル置換フェノールのアルキル置換基は、典型的には、1乃至約10の炭素原子を含有する。1乃至約10の炭素原子を含有するアルキル基によりパラ位が置換されている、ジメチロールフェノール又はフェノール樹脂が好ましい。これらのフェノール性硬化剤は、典型的には、熱硬化性樹脂であり、フェノール樹脂硬化剤又はフェノール樹脂と呼ばれ得る。これらのフェノール樹脂は、理想的には、触媒系と併用される。例えば、非ハロゲン化フェノール性硬化樹脂は、好ましくは、ハロゲンドナー及び(所望ならば)ハロゲン化水素掃去剤と共に用いられる。フェノール性硬化樹脂がハロゲン化されている場合、ハロゲンドナーは必要とされないが、ハロゲン化水素掃去剤(例えば、ZnO)の使用が好ましい。熱可塑性加硫物のフェノール樹脂硬化のさらなる説明のついては、米国特許第4,311,628号を参照することができ、これは引用により本明細書中に取込まれる。
【0032】
好ましいフェノール樹脂硬化剤の例は、一般式(I)により定義される。
【0033】
【化1】
【0034】
ここで、Qは、−CH2−、−CH2−O−CH2−からなる群より選択される二価ラジカルであり、mはゼロ又は1乃至20の自然数、及び、R’は有機ラジカルである。好ましくは、Qは二価ラジカル−CH2−O−CH2−であり、mはゼロ又は1乃至10の自然数、及び、R’は20未満の炭素原子を有する有機ラジカルである。さらにより好ましくは、mはゼロ又は1乃至5の自然数であり、及び、R’は4乃至12の炭素原子を有する有機ラジカルである。
【0035】
有用なケイ素含有硬化剤は、一般に、少なくとも2のSiH基を有する水素化ケイ素化合物を含む。これらの化合物は、ヒドロシリル化触媒の存在下において、不飽和ポリマーの炭素−炭素二重結合と反応する。本発明の実施において有用な水素化ケイ素化合物には、メチルハイドロゲンポリシロキサン、メチルハイドロゲンジメチル−シロキサンコポリマー、アルキルメチルポリシロキサン、ビス(シメチルシリル)アルカン、ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、及びそれらの混合物が含まれる(ただし、これらに限定されるわけではない)。
【0036】
好ましい水素化ケイ素化合物は、以下の式により定義される。
【0037】
【化2】
【0038】
ここで、各Rは、1乃至20の炭素原子を含有するアルキル、4乃至12の炭素原子を有するシクロアルキル、及びアリール(aryl)から独立に選択され、mは1乃至約50の範囲の値を有する整数であり、nは1乃至約50の範囲の値を有する整数であり、及び、pは0乃至約6の範囲の値を有する整数である。
【0039】
上記のように、弾性ポリマーのヒドロシリル化硬化は、好ましくは、触媒の存在下において実行される。これらの触媒には、過酸化物触媒、及びVIII族の遷移金属を含有する触媒が含まれ得る(ただし、これらに限定されるものではない)。これらの金属には、パラジウム、ロジウム、及び白金、同様に、これらの金属の錯体が含まれる(ただし、これらに限定されるものではない)。白金触媒が好ましい。熱可塑性加硫物を硬化させるためのヒドロシリル化の使用についてのさらなる説明のために、米国特許第5,936,028号を参照することができ、これは引用により本明細書中に取込まれる。ケイ素含有硬化剤を用いる場合、好ましくは、用いる弾性コポリマーは、ジエン成分として5−ビニル−2−ノルボルネンを含む。
【0040】
過酸化物硬化剤を用いる場合には、それらは一般に有機過酸化物から選択される。有機過酸化物の例には、過酸化ジ−tert−ブチル、過酸化ジクミル、過酸化t−ブチルクミル、α,α−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)吉草酸、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化ジラウロイル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキセン−3、及びそれらの混合物が含まれる(ただし、これらに限定されるものではない)。また、過酸化ジアリール、過酸化ケトン、ペルオキシド二炭酸塩、ペルオキシ酸エステル、過酸化ジアルキル、ヒドロペルオキシド、ペルオキシケタール、及びそれらの混合物も用いられ得る。過酸化物硬化剤についての、及び熱可塑性加硫物の調製のためのそれらの使用についてのさらなる説明のために、米国特許第5,656,693号を参照することができ、これは引用により本明細書中に取込まれる。
【0041】
可塑剤、エキステンダーオイル、合成プロセスオイル、又はそれらの組合せが、熱可塑性加硫物において用いられ得る。エキステンダーオイルには、芳香族系、ナフテン系、及びパラフィン系エキステンダーオイルが含まれる(ただし、これらに限定されるものではない)。好ましい合成プロセスオイルは、ポリ線状(polylinear)α−オレフィンである。本発明の組成物は、有機エステル、アルキルエーテル、又はそれらの組合せを含み得る。これに関して、米国特許第5,290,886号及び5,397,832号が本明細書中に取込まれる。本発明の組成物への、特定の低分子量から中分子量の有機エステル及びアルキルエーテルエステルの添加により、ポリオレフィン及びゴム成分のTg、及び組成物全体のTgが劇的に低下し、さらに、低温特性(特に、柔軟度及び強度)が改善される。一般に、これらの有機エステル及びアルキルエーテルエステルは、一般に約10,000未満の分子量を有する。改善の効果は、低いTgのエステルが組成物のポリオレフィン成分及びゴム成分に分配されることによって達成されると考えられる。特に適切なエステルには、約2000未満(好ましくは、約600未満)の平均分子量を有する単量体材料及びオリゴマー材料が含まれる。当該エステルは、組成物のポリオレフィン及びゴム成分のいずれとも相溶性(又は混和性)であるべきである。すなわち、当該エステルは、その他の成分と混合して単一相を形成する。最も好ましいことが分かったエステルは、脂肪族モノ−或いはジエステル、又は代替的にオリゴマー性の脂肪族エステル又はアルキルエーテルエステルであった。ポリマー性の脂肪族エステル及び芳香族エステルは、非常に効果が少ないことが明らかとなり、さらに、リン酸エステルは大部分が効果薄であった。
【0042】
熱可塑性樹脂、ゴム、硬化剤、及び任意のエキステンダーオイルに加えて、本発明の組成物は、また、補強充填剤及び非補強充填剤、酸化防止剤、安定剤、ワックス、発泡剤、顔料、難燃剤、及び、ゴム配合分野において公知のその他の加工助剤を含み得る。これらの添加物は、組成物全体の約50重量パーセントまで含むことができる。利用され得る充填剤及びエキステンダーには、炭酸カルシウム、クレイ、シリカ、タルク、二酸化チタン、カーボンブラック等の通常の無機物が含まれる。
【0043】
好ましくは、本発明の組成物は、当該ゴム組成物を形成するのに十分な量のゴムを含有する。当業者は、当該ゴム組成物が、100パーセントより大きい極限伸びを有しており、原長の200パーセント伸ばされ、原長の200パーセントにおいて約10分間維持された後に、約10分以内に原長の150パーセント以下まで迅速に収縮することを理解するであろう。
【0044】
従って、本発明の熱可塑性加硫物は、少なくとも約25重量パーセントのゴムを含むべきである。より詳細には、当該熱可塑性加硫物は、ゴムと熱可塑性成分の総重量に基づいて、約15乃至約95重量パーセント、好ましくは約45乃至約90重量パーセント、より好ましくは約60乃至約88重量パーセントのゴムを含む。
【0045】
本発明において用いられる熱可塑性加硫物には、従来型の熱可塑性樹脂とランダムプロピレンコポリマーを含む熱可塑性成分が含まれる。好ましくは、当該熱可塑性加硫物は、ゴムと熱可塑性成分の総重量に基づいて、約5乃至約85重量パーセント、より好ましくは約10乃至約55重量パーセント、さらにより好ましくは約12乃至約40重量パーセントの熱可塑性成分を含む。
【0046】
当該熱可塑性成分は、約65乃至約90重量パーセント、好ましくは約70乃至約85重量パーセント、より好ましくは約75乃至約80重量パーセントの従来型熱可塑性樹脂を含む。従って、当該熱可塑性成分は、また、約10乃至約35重量パーセント、好ましくは約15乃至約30重量パーセント、より好ましくは約20乃至約25重量パーセントのランダムプロピレンコポリマーを含む。驚くべきことに、ランダムプロピレンコポリマーに対する従来型熱可塑性樹脂の相対量に依存して、その結果得られる発泡体の性質及び有用性が著しく変化することを見出した。例えば、ランダムプロピレンコポリマーに対する従来型熱可塑性樹脂の比が非常に高い場合には、結果として得られる発泡体は、高い圧縮荷重撓みをもたらすこととなる高い剛性及び高い硬度による損害を受ける。一方、従来型熱可塑性樹脂に対するランダムプロピレンコポリマーの比が非常に高い場合には、結果として得られる発泡体は、乏しい高温特性(例えば、圧縮永久歪の増加)による損害を受け、さらに、乏しい発泡性及び質の悪い表面状態を究極的にもたらす高い溶融粘度に起因して、加工性が乏しくなる。
【0047】
当業者は、過度の計算又は実験をすることなしに、用いられる加硫剤の十分な又は効果的な量を容易に決定することができるであろう。加硫剤の量は、弾性ポリマーを少なくとも部分的に加硫するのに十分な量であるべきである。好ましくは、弾性ポリマーは完全に加硫される。
【0048】
フェノール樹脂硬化剤を用いる場合、硬化剤の加硫量は、100重量部のゴムに対し、好ましくは約1乃至約20重量部、より好ましくは約3乃至約16重量部、さらにより好ましくは約4乃至約12重量部のフェノール樹脂を含む。
【0049】
過酸化物硬化剤を用いる場合、硬化剤の加硫量は、100重量部のゴムに対し、好ましくは約1x10−4モル乃至約2x10−2モル、より好ましくは約2x10−4モル乃至約2x10−3モル、さらにより好ましくは約7x10−4モル乃至約1.5x10−3モルを含む。
【0050】
ケイ素含有硬化剤を用いる場合、硬化剤の加硫量は、炭素−炭素二重結合に対して、好ましくは0.1乃至約10モル当量、好ましくは約0.5乃至約5モル当量のSiHを含む。
【0051】
一般に、ゴム100部に対して、約5乃至約300重量部、好ましくは約30乃至約250重量部、より好ましくは約70乃至約200重量部のエキステンダーオイルが添加される。添加されるエキステンダーオイルの量は、所望の性質に依存し、その上限は、特定のオイルとブレンド配合剤の相溶性に依存する。すなわち、エキステンダーオイルの過剰な滲出が生じると、この上限を超える。組成物中のエステル可塑剤の量は、一般に、ゴム100部に対して、約250部未満、好ましくは約175部未満である。
【0052】
カーボンブラックは、ゴム及びそれと組み合わされる熱可塑性材料の100重量部に対して、約40乃至約250、より好ましくは約40乃至約100重量部の量で添加される。用いられ得るカーボンブラックの量は、カーボンブラックのタイプ及び用いるエキステンダーオイルの量に(少なくとも部分的に)依存する。エキステンダーオイルの量は、ゴムのタイプに(少なくとも部分的に)依存する。粘度の高いゴムほど、より油展可能(oil extendable)である。
【0053】
熱可塑性エラストマーは、当該技術分野において周知の技術である、ブレンディング及び動的加硫(dynamically vulcanizing)により調製され得る。好ましくは、熱可塑性エラストマーはワンステップの工程において調製されることができ、ここで、ゴム、従来型熱可塑性樹脂、及びランダムプロピレンコポリマーがブレンドされ、当該ゴムがブレンド内においてワンステップで動的加硫される。または、ランダムプロピレンコポリマーを含まない又は一部のランダムプロピレンコポリマーを含有する熱可塑性エラストマーが、まずワンステップで調製されることができ、そして、ランダムプロピレンコポリマーが溶融状態において当該熱可塑性エラストマーに添加され得る(すなわち、ランダムプロピレンコポリマーが熱可塑性エラストマーに配合され得る)。
【0054】
動的加硫という語は、熱可塑性エラストマー組成物に含有されるゴムの加硫又は硬化方法について適用され、ここで当該ゴムは、ポリオレフィン成分の融点より高い温度において、高いせん断条件の下に加硫される。従って、当該ゴムは、同時に、ポリオレフィンマトリクス中で架橋され、微粒子として分散する(ただし、その他の形態も存在できる)。動的加硫は、練りロール機、バンバリーミキサー、ブラベンダーミキサー、連続ミキサー、混合押出し機等の通常の混合装置において、高温で熱可塑性エラストマー成分を混合することにより実行される。
【0055】
当該技術分野における当業者には、適切な量、硬化系のタイプ、ゴムの加硫を行うために要する加硫条件が明らかであろう。ゴムは、所望の適切な架橋を得るために、硬化剤の量を変更すること、温度を変更すること、及び硬化時間を変更することを用いて加硫され得る。
【0056】
加硫又は硬化ゴムという語は、少なくとも部分的な硬化を受けた弾性ポリマーについて適用される。ゲルの量、逆にいえば、加熱したキシレン又はシクロヘキサンを抽出剤として用いて熱可塑性エラストマーから抽出可能なゴムの量を評価することにより、硬化度が測定できる。この方法は、米国特許第4,311,628号において開示されている。この方法を基礎に用いることにより、本発明の硬化ゴムは、ゴムの35パーセント以下が抽出可能な、好ましくはゴムの10パーセント以下、より好ましくは5パーセント以下が抽出可能であるような硬化度を有するであろう。代替的に、硬化度は、架橋密度という語により表され得る。好ましくは、架橋密度は、ゴム1ミリリットル当り約40乃至約160モルである。これらの説明は全て、当該技術分野において周知であり、米国特許第5,100,947号及び5,157,081号に記載されている(これらは引用により本明細書中に取り込まれる)。
【0057】
ゴム成分が部分的に又は完全に硬化されるにもかかわらず、本発明の組成物は、押出し、射出成形、及び圧縮成形などの通常のプラスチック加工技術により、加工又は再加工され得る。本発明の熱可塑性エラストマーにおけるゴムは、通常は、加硫又は硬化ゴムの微細な、十分に分散した粒子の形態であるが、共連続形態(co−continuous morphology)や転相(phase
inversion)も可能である。
【0058】
本発明の熱可塑性加硫物は、当該技術分野において周知である通常の発泡手順を用いて発泡され得る。一般に、これらの手順には、(I)従来型熱可塑性樹脂、又はランダムプロピレンコポリマー、又はその両方の融点より高い温度まで熱可塑性加硫物を加熱する工程、(ii)発泡剤を添加する工程、(iii)熱可塑性加硫物を大気温度及び大気圧に開放する工程、が含まれる。用いる発泡剤のタイプによっては、発泡工程において熱可塑性加硫物を加熱する前に、発泡剤を熱可塑性加硫物へ添加することができる。しかし、熱可塑性加硫物が溶融状態の間に発泡剤を添加することが好ましい。また、熱可塑性加硫物を大気温度及び大気圧に開放する前に発泡剤が早期発泡することを避けるために、一般には、高圧が必要とされる。化学発泡剤を用いる場合、加熱する工程において、発泡剤の化学的分解を開始させるのに十分な温度まで、熱可塑性加硫物と発泡剤を過熱するべきである。
【0059】
1の実施態様では、本発明の熱可塑性加硫物は、一軸又は二軸スクリュー押出し機などの押出し機を用いて発泡される。熱可塑性加硫物を押出し機から放出するとき、当該押出し物は、例えば、形材を得るための造形ダイ(shapingdie)を経て押出されること等により、造形され得る。または、熱可塑性加硫物は、発泡熱可塑性成形品を製造するための型に注入されることもできる。
【0060】
1の好ましい実施態様では、熱可塑性加硫物は、間隔の空いたブリスター(spaced blister)を含む二段せん断セクション、及び当該ブリスターの間の均質化セクション、及びブリスターの下流の均質化セクション、を含む一軸スクリュー押出し機を用いて発泡される。この押出し機を用いて、水を発泡剤として使用し技術的に有用な発泡形材を製造することができる。この押出し機及びその使用方法が、米国特許第5,567,370号に開示されている(これらは引用により本明細書中に取り込まれる)。
【0061】
発泡剤には、物理的発泡剤、又は化学的発泡剤、又はその両方が含まれ得る。好ましくは、発泡剤は、操作条件の温度及び圧力(すなわち、押出し機にある間)において熱可塑性加硫物の熱可塑性の相へ可溶であり、及び、大気圧及び室温において、又は押出し機における条件よりも低い温度及び圧力において分離相(phase separate)へ可溶であるべきである。
【0062】
物理的発泡剤には、水、ペンタン、プロパン、及びブタン等の炭化水素、フルオロカーボン、ヒドロフルオロカーボン、クロロフルオロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、窒素、二酸化炭素などの超臨界流動体が含まれ得る。
【0063】
物理的発泡剤は、熱可塑性加硫物と発泡剤混合物の総重量に基づいて、約0.1乃至約10重量部、好ましくは約0.5乃至約5重量部の量で用いられるべきである。
【0064】
本発明における1の好ましい実施態様では、水が発泡剤として用いられる。この実施態様において、熱可塑性加硫物の100重量部に対して、約0.1乃至約10重量部の水が添加される。水と共に、洗浄剤、界面活性剤、又はエチレングリコール等のグリコールを用いることができる。熱可塑性加硫物を発泡させるための当該好ましい方法は、米国特許第5,070,111号に開示されている(これは引用により本明細書中に取り込まれる)。
【0065】
化学的発泡剤には、発熱性及び吸熱性の発泡剤の両方が含まれる。これらの化学的発泡剤の例には、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、及び硝酸アンモニウム等の無機発泡剤;N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド及びN,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等の亜硝酸化合物;アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、及びアゾジカルボン酸バリウム等のアゾ化合物;ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、p、p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、及びジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド化合物;及び、アジ化カルシウム、4,4’−ジフェニルジスルホニルアジド、及びp−トルエンスルホニルアジド等のアジド化合物が含まれる。上記化合物のブレンド、例えば、クエン酸と炭酸水素ナトリウムのブレンドも、用いることができる。
【0066】
化学的発泡剤は、熱可塑性加硫物と発泡剤混合物の総重量に基づいて、約0.5乃至約10重量部、好ましくは約1乃至約7重量部の量で用いられるべきである。
【0067】
必要ならば、核剤などの発泡助剤を用いることができる。これらの核剤は、当該技術分野における当業者には周知であり、J.L.Throneによる、THERMOPLASTIC FOAMS、Sherwood Publishers、Hinckley、Ohio、1996年に開示されている(これらは引用により本明細書中に取り込まれる)。
【0068】
本発明の実施を例証するために、本明細書で開示される一般実験項に記載のように、以下の実施例が調製され試験された。しかし、当該実施例は、本発明の範囲を制限するものではない。請求項が、発明を定義するために役立つであろう。
【0069】
一般実験項
試料1−8
熱可塑性加硫物は、通常の配合物、及び、例えば米国特許第4,594,390号(これは引用により本明細書中に取り込まれる)に示すような手順を用いて調製した。ただし、熱可塑性成分は、表1に示すランダムプロピレンコポリマーを含み得る。表1に示す量は、特に断らない限り、本明細書を通じて用いられているように重量部の単位で示している。
【0070】
【表1】
【0071】
ゴムは、商品名Vistalon(登録商標、ExxonMobil)を入手し、従来型熱可塑性樹脂は、商品名D008M(登録商標、Aristech Chemical Corp.)を入手した。
【0072】
ランダムプロピレンコポリマーは、メタロセン触媒を用いて調製した。当該コポリマーの特性は、29のムーニー粘度(125℃において、ML1+4)及び約11%のエチレン含有量を有することである。実験に基づいて以下のデータを得た(ここで、加熱及び冷却における加熱速度は、10℃/分である):Tg=−16.3℃;Tm(開始)=64.09℃、ΔH=30.01J/g、及びTm(ピーク)=83.15℃;及び、Tc(開始)=43.21℃、ΔH=30.84J/g、及びTc(ピーク)=34.72℃。加熱(Tg及びTm)に対して20℃/分、及び冷却(Tc)に対して10℃/分において、同様のデータを得た
:Tm(開始)=57.88℃、ΔH=30.0J/g、及びTm(ピーク)=82.05℃;及び、Tc(開始)=42.13℃、ΔH=34.05J/g、及びTc(ピーク)=34.54℃。
【0073】
試料1−8の熱可塑性加硫物が有する種々の物理的特性について解析した。それを表2に示す。
【0074】
【表2】
【0075】
試料1−8の熱可塑性加硫物を発泡させて形材にした。これは、30:1のL/Dを有する、6ゾーン、直径60mmの一軸スクリュー押出し機を用いて行った。当該熱可塑性加硫物は、約90乃至約500ml毎時の発泡剤(当該発泡剤はゾーン4と5の間で注入した)と共に、約15−40kg毎時の速度で供給した。押出し機の出口において、押出し物を、1mmの壁厚を有するバルブ異形押出ダイ(bulb profile die)を経て放出した。ダイヘッドにおける圧力は少なくとも2.5MPaであり、発泡剤(水)を約14−20MPaで注入した。それぞれの温度ゾーンは、約160℃乃至約200℃の間の温度に設定した。
【0076】
押出された気泡形材について、物理試験を行った。比重はアルキメデスの方法により測定し、押出し表面荒さ(surface roughness)(Ra)は上述のように測定し、吸水量はASTM D1056により測定し、圧縮永久歪は100℃で22時間後においてASTM D395−89と類似の試験方法を用いて測定した。さらに、圧縮荷重撓みは以下のように測定した。100mmの試料を室温において40%の高さまで均一に圧縮することを3回行い、3度目の押込測定値を圧縮荷重撓みとして報告する。この物理試験を表3に示す。
【0077】
【表3】
【0078】
試料9−11
試料1−8に示したのと同様の手順を用いて、更に3つの熱可塑性加硫物を調製した。用いたランダムプロピレンコポリマーの量を、表4に示す。
【0079】
【表4】
【0080】
ランダムプロピレンコポリマーは、メタロセン触媒を用いて調製した。当該コポリマーの特性は、29のムーニー粘度(125℃において、ML1+4)及び約11%のエチレン含有量を有することである。実験に基づいて以下のデータを得た(ここで、加熱及び冷却における加熱速度は、10℃/分である):Tg=−22.61℃;Tm(開始)=41.51℃、ΔH=36.76J/g、及びTm(ピーク)=52.87℃;及び、Tc(開始)=38.06℃、ΔH=20.05J/g、及びTc(ピーク)=19.22℃。
【0081】
試料9−11の熱可塑性加硫物が有する種々の物理的特性について解析した。それを表5に示す。
【0082】
【表5】
【0083】
試料1−8の場合と同様に、試料9−11の熱可塑性加硫物を発泡させて形材にし、当該形材について物理試験を行った。その結果を表6に示す。試験方法は、試料1−8の場合と同じである。ただし、吸水量の試験は、U型にカットされた12インチの試料を用いる点で変更されており、当該試料の一部分のみを浸水させた。
【0084】
【表6】
【0085】
本発明の最良の形態及び好ましい実施態様を特許法に添って示してきたが、本発明の範囲はそれらに限定されるものではなく、むしろ請求項の記載により定義されるものである。従って、本発明の範囲には、請求項の範囲内に包含され得る全ての修正及び変更が含まれる。
Claims (20)
- 熱可塑性加硫物を発泡させる工程を含む方法により調製される発泡形材であって、
当該工程において、当該熱可塑性加硫物は、ゴム及びそれと組み合わされる熱可塑性成分の総重量に基づき、約15乃至約95重量%のゴム及び約5乃至約85重量%の熱可塑性成分を包含する混合物内のゴムを動的に加硫させる工程を含む方法により調製され、さらに、当該熱可塑性成分は、当該熱可塑性成分の総重量に基づき、約65乃至約90重量%の従来型熱可塑性樹脂及び約10乃至約35重量%のランダムプロピレンコポリマーを包含する、
当該発泡形材。 - 熱可塑性成分が、約70乃至約85重量%の従来型熱可塑性樹脂及び約15乃至約30重量%のランダムプロピレンコポリマーを包含する、請求項1に記載の発泡形材。
- 熱可塑性成分が、約75乃至約80重量%の従来型熱可塑性樹脂及び約20乃至約25重量%のランダムプロピレンコポリマーを包含する、請求項2に記載の発泡形材。
- 熱可塑性加硫物を発泡させる工程を含む方法により調製される発泡形材であって、
当該工程において、当該熱可塑性加硫物は、加硫ゴム、及び当該ゴム及びそれと組み合わされる熱可塑性成分の総重量に基づき約5乃至約85重量%の熱可塑性成分を含み、さらに、当該熱可塑性成分は、当該熱可塑性成分の総重量に基づき、約65乃至約90重量%の従来型熱可塑性樹脂及び約10乃至約35重量%のランダムプロピレンコポリマーを包含する、
当該発泡形材。 - 熱可塑性成分が、約70乃至約85重量%の従来型熱可塑性樹脂及び約15乃至約30重量%のランダムプロピレンコポリマーを包含する、請求項4に記載の発泡形材。
- 熱可塑性成分が、約75乃至約80重量%の従来型熱可塑性樹脂及び約20乃至約25重量%のランダムプロピレンコポリマーを包含する、請求項5に記載の発泡形材。
- ランダムプロピレンコポリマーが、エチレン、4乃至約20の炭素原子を有するα−オレフィン、又はその両方を包含するコモノマーに由来するユニットを含む、請求項4に記載の発泡形材。
- ランダムコポリマーが、約78乃至約93重量%のプロピレン由来のユニット及び約7乃至22重量%のコモノマー由来のユニットを含む、請求項7に記載の発泡形材。
- ランダムプロピレンコポリマーが、約5,000乃至約1,000,000の重量平均分子量を有する、請求項4に記載の発泡形材。
- ランダムプロピレンコポリマーが、約100,000乃至約900,000の重量平均分子量を有する、請求項4に記載の発泡形材。
- ランダムプロピレンコポリマーが、約20℃乃至約100℃の溶融温度を有する、請求項4に記載の発泡形材。
- ランダムプロピレンコポリマーが、約−40℃乃至約−50℃のガラス転移温度を有する、請求項4に記載の発泡形材。
- ランダムプロピレンコポリマーが、約5乃至約35のムーニー粘度(125℃において、ML1+4)を有する、請求項4に記載の発泡形材。
- ランダムプロピレンコポリマーが、ホモアイソタクチックポリプロピレンの約2乃至約65%である結晶化度を有する、請求項4に記載の発泡形材。
- ランダムプロピレンコポリマーがメタロセン触媒を用いて調製される、請求項4に記載の発泡形材。
- 前記発泡工程が、従来型熱可塑性樹脂、ランダムプロピレンコポリマー、又はその両方の融点より高い温度まで熱可塑性加硫物を加熱する工程、発泡剤を添加する工程、及び、熱可塑性加硫物を大気温度及び大気圧に開放する工程を含む、請求項4に記載の発泡形材。
- 前記発泡工程が発泡剤として水を用いる、請求項16に記載の発泡形材。
- 発泡した熱可塑性加硫物を含む発泡形材であって、
ここで、当該熱可塑性加硫物は、加硫ゴム、及び当該ゴム及びそれと組み合わされる熱可塑性成分の総重量に基づき約5乃至約85重量%の熱可塑性成分を含み、さらに、当該熱可塑性成分は、当該熱可塑性成分の総重量に基づき、約65乃至約90重量%の従来型熱可塑性樹脂及び約10乃至約35重量%のランダムプロピレンコポリマーを包含する、
当該発泡形材。 - 熱可塑性成分が、約70乃至約85重量%の従来型熱可塑性樹脂及び約15乃至約30重量%のランダムプロピレンコポリマーを包含する、請求項18に記載の発泡形材。
- 熱可塑性成分が、約75乃至約80重量%の従来型熱可塑性樹脂及び約20乃至約25重量%のランダムプロピレンコポリマーを包含する、請求項18に記載の発泡形材。
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