JP2004098657A - 液体噴射ヘッドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電体や振動板を薄膜化することとともにノズル構造や圧力室等の液流路および圧電素子を精度良く作製でき、マルチノズル化を容易に実現できしかも液滴吐出を精度よく制御できる液体噴射ヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】圧電体4上に積層または塗工により振動板5を形成し、振動板5の上に溶解可能な樹脂で圧力室1や液供給路を構成する液流路パターンを形成する。次いで、常温にて固体状のエポキシ樹脂を含む被覆樹脂を溶剤に溶解し、これを溶解可能なパターン樹脂層上に塗工することにより、圧力室1を区画する隔壁1aを含む被覆樹脂層13を形成し、そして、被覆樹脂層13に液吐出口2を形成する。その後に、溶解可能なパターン樹脂層を溶出し、圧電体4を圧力室1に対応するようにパターニングして、液体噴射ヘッドを作製する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液滴を吐出飛翔させて記録媒体等に付着させる液体噴射ヘッドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体噴射方式(インクジェット方式)は、いわゆるノンインパクト記録方式の一つであり、記録時における騒音の発生が無視しうる程度に小さく、高速記録と様々な記録媒体に対する記録が可能であり、いわゆる普通紙に対しても特別な処理を必要とせずに定着し、しかも高精細な画像が廉価に得られることなどの特徴を有している。このような利点から、コンピュータの周辺機器としてのプリンタばかりでなく、複写機、ファクシミリ、ワードプロセッサ等のプリンティングシステムでここ数年急速に普及している。
【0003】
今日、広く一般的に用いられている液体噴射装置の液吐出方法は、電気熱変換素子(ヒーター)を利用する方法と、圧電素子(ピエゾ素子)を利用する方法がある。どちらの方法も、電気的な信号によって液滴の吐出を制御することが可能である。
【0004】
電気熱変換素子を利用する方法は、電気信号を電気熱変換素子に与えることにより、その近傍の液体を瞬時にして沸騰させ、その時の液体の相変化により急激な気泡の成長によって液滴を高速に吐出させるものである。したがって、この方法は、液体噴射ヘッドの構造が簡単でノズルの集積化が容易である等の利点がある。一方、この方法固有の問題としては、液体噴射ヘッド内の蓄熱による飛翔液滴の体積変動、消泡によるキャビテーションの電気熱変換素子に与える悪影響等がある。
【0005】
このような問題を解決するものとして、例えば、特開昭54−161935号公報、特開昭61−185455号公報、特開昭61−249768号公報、特開平4−10940号公報、特開平4−10941号公報に記載された液体噴射記録方法および液体噴射ヘッドがある。これらに記載の液体噴射記録方法は、記録信号に応じて電気熱変換素子上に生じる気泡を外気と連通させることを特徴とするものであり、これは、具体的には、電気熱変換素子と吐出口間の距離を短くした液滴吐出手段などにより達成している。このような方法を用いることにより、飛翔液滴の体積安定性の向上、高速小液滴記録、キャビテーションの解消による電気熱変換素子の耐久性の向上等が可能となり、高精細画像が容易に得られる。
【0006】
また、圧電素子(ピエゾ素子)を利用する方法においては、例えば、液吐出口に連通した液供給室と、その液供給室に連通した圧力室と、その圧力室に設けられて圧電素子が接合された振動板等により構成された装置を用い、液体の吐出方向と圧電素子の振動方向は、従来、同方向である。このような構成において、圧電素子に所定の電圧を印加すると、圧電素子が伸縮することによって、圧電素子と振動板が太鼓状の振動を起こして圧力室内の液体が圧縮され、それにより液吐出口から液滴が吐出する。したがって、この圧電素子を利用する方法は、液体噴射ヘッド内の蓄熱による飛翔液滴の体積変動、消泡によるキャビテーションの電気熱変換素子に与える悪影響等はないが、液体噴射ヘッドを精度よく製造することやノズルの集積化が困難である等の問題点がある。
【0007】
現在、液体噴射装置は、その普及に伴い、印字性能の向上、特に高解像度化および高速印字が求められている。そのため、液体噴射ヘッドを微細化し、マルチノズルヘッド構造を用いて高解像度および高速印字を実現することが試みられている。
【0008】
電気熱変換素子を利用する方法においては容易であるヘッドの微細加工と同様に、圧電素子のヘッドの微細加工により、そのヘッドの小型化が強く求められている。圧電素子の小型化のためには、圧電体の厚みを薄くして、振動板を利用してたわみ振動を発生させ液体を吐出させる方法が構造上可能である。しかし、電圧に対する圧電体自身の変位量は非常に小さく、そのため圧電素子を小型化すると、圧電性の低下から十分な応力や振動が発生せず液体を吐出することができない。そこで、小型、マルチノズルヘッドを有した高解像度、高速記録を実現するためには、薄い膜厚においても十分な圧電性を有する圧電薄膜材料を開発し、その製造方法を確立することが試みられている。
【0009】
特に、従来から用いられている焼結体の圧電材料では、素子を切削等の機械的な加工により小型化してきたが、機械的加工では小型化に限界がある上、圧電特性の劣化を招き、小型化と高解像度を両立させることは困難であった。
【0010】
一方、従来の焼結体を用いた圧電素子の課題を解決するものとして、特開平10−286953号公報等において、圧電素子を構成する圧電体や振動板等を薄膜化することにより半導体プロセスで一般に用いられている微細加工が可能な形状とし、さらに膜厚が薄くても大きな圧電特性を有する薄膜材料を開発し、高密度なノズルの構造を実現する構成およびその製造方法の提案がなされている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特開平10−286953号公報等において提案されている製造工程によれば、圧電素子を構成する圧電体や振動板等を薄膜化することで半導体プロセスを用いて微細加工を行っているが、デバイスとしての液体噴射ヘッドの形成については、なんら具体的な製造方法が開示されていない。
【0012】
液体噴射ヘッドにおいては、小型化、マルチノズルヘッドを有した高解像度、高速記録を実現するためには、圧電素子だけではなく、ノズル構造、圧力室、液供給路などの最適設計ができ、液滴を精度よく制御することができる構造の作製が重要な課題となっている。
【0013】
そこで、本発明は、前述した従来技術の有する未解決の課題に鑑みてなされたものであって、圧電体や振動板等を薄膜化することにより半導体プロセスを用いて微細加工を行うことを可能にするとともに、ノズル構造や圧力室等の液流路および圧電素子を精度良く作製でき、マルチノズル化を容易に実現することができしかも液体吐出を精度よく制御できる液体噴射ヘッドの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、第1の発明の液体噴射ヘッドの製造方法は、液体を吐出するための吐出圧力を発生する圧電部材を基板上に形成する工程と、該圧電部材上に振動板を設ける工程と、該振動板上に溶解可能な樹脂を含む液流路パターンを形成する工程と、前記液流路パターンの上に液流路の壁となる樹脂を含む被覆層を形成する工程と、前記液流路パターンを除去して前記液流路を形成する工程と、前記基板を除去する工程と、前記圧電部材を前記液流路に対応するようにパターニングする工程と、を有することを特徴とする。
【0015】
第2の発明の液体噴射ヘッドの製造方法は、液体を吐出するための吐出圧力を発生する圧電部材を基板上に形成する工程と、該圧電部材上に振動板を設ける工程と、該振動板上に溶解可能な樹脂を含む液流路パターンを形成する工程と、前記液流路パターンの上に液流路の壁となる樹脂を含む被覆層を形成する工程と、前記基板を除去する工程と、前記圧電部材を前記液流路に対応するようにパターニングする工程と、前記液流路パターンを除去して前記液流路を形成する工程と、を有することを特徴とする。
【0016】
【作用】
本発明によれば、圧電体や振動板等を薄膜化することにより半導体プロセスを用いて微細加工を行うことを可能にするとともに、ノズル構造や圧力室等の液流路および圧電素子の個々の位置精度を向上させることができ、これらの最適設計を可能にし、さらに、マルチノズル化を容易に実現できるとともに液体吐出を精度よく制御でき、小型化、高解像度および高速記録を可能にする液体噴射ヘッドを作製することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は、本発明の液体噴射ヘッドの製造方法により作製される液体噴射ヘッドを一部破断して示す液吐出方向から見た斜視図であり、図2は、図1に示す液体噴射ヘッドにおける圧力室や液供給路等の液流路を裏面側から見た部分的な概略図であり、図3は、図1に示す液体噴射ヘッドを裏面側から見た部分的な概略図である。
【0019】
本発明の液体噴射ヘッドの製造方法により作製される液体噴射ヘッドは、図1ないし図3に図示するように、液体を収容する圧力室1、液体を吐出する液吐出口2、液吐出口2に連通し圧力室1に圧力を印加するための圧電体4、および圧電体4により振動する金属、セラミック、樹脂等の振動板5を備え、圧力室1は、隔壁1aによりそれぞれ分離され、横方向に複数並列して構成されており、液吐出口2および圧電体4も圧力室1と同数が同様に並列して構成されている。
【0020】
圧力室1は、液供給路3に連通してこの液供給路3とともに液吐出口2へ液体を送る液流路を形成し、圧力室1を区画する隔壁1a等の液流路の壁は後述するように有機高分子材料(被覆樹脂)により構成され、また、圧力室1の一面には振動板5が接合されている。振動板5には圧電体4が形成され、圧電体4の両面には、各圧電体4に信号を送る信号電極6と共通電極7とがそれぞれ配されている。信号電極6は、図3に示すように、各圧電体4それぞれに対応して形成され、信号電極6に対応する信号線9は、ベース基板8にパターニングされ、外部からのフレキシブルな信号線と接触容易に配置される。信号線9と圧電体4上の信号電極6は、それぞれ、Auワイヤー9aによりワイヤーボンディングされ結線されている。
【0021】
液供給口3aは、ベース基板8を裏面側から貫いて液供給路3に連通し、各圧力室1へ液体を送液可能なように設計されている。
【0022】
ここで、圧電素子を構成する圧電体4としては、鉛を含有した誘電体薄膜がその優れた圧電性から効果的であり、膜厚が20μm以下の厚みにおいても十分な圧電特性を有している。また、圧電体の厚みを20μm以下とすることによって、圧電体を薄膜プロセスにより形成できることに加え、微細加工も行えることから、圧電素子の大きさも約10μm程度の幅でも加工することができる。これにより、液吐出口2を微小なピッチ幅で1列に配置することが可能となり、印字解像度を向上させ、さらに印字速度を向上させることができる。
【0023】
次に、本発明の一実施の形態による液体噴射ヘッドの製造方法について図4を用いて説明する。図4は、本発明の液体噴射ヘッドの製造方法の主要工程を断面で示す概略的な工程図である。
【0024】
図4の(a)〜(c)において、MgO基板10上に信号電極6となるPt層を形成し(同図(a))、その信号電極6の上に圧電体4となる圧電部材である鉛系誘電体をrfスパッタリングにより形成し(同図(b))、次いで圧電体4の上に共通電極7となるAu層を形成する(同図(c))。なお、基板10としてMgOを用いているが、MgOに限定されるものではなく、Si基板に酸化膜を形成したものや、MgO等の金属酸化膜を積層堆積したものを用いることもできる。また、圧電体4としての鉛系誘電体は、膜厚3μmのPZT系のc軸方向に配向した配向膜あるいは単結晶膜であれば、良い圧電性を得ることができる。この鉛系誘電体の形成方法としては、rfスパッタ法の他、MOCVDもしくはゾルゲル溶液を用いたスピンコート法においても良好な結晶性を有する圧電性薄膜を形成することができる。
【0025】
次に、同図(d)に示すように、圧電体4上に形成した共通電極7の上に、金属材料、セラミック材料あるいは有機樹脂にて振動板5を形成する。この振動板5の形成は、スピンコート法により振動板を形成したが、PET等のフィルム上に溶剤で溶解した有機樹脂を塗布し、そして乾燥させてドライフィルムを作成し、共通電極7上にラミネート(積層)することによって形成することも可能である。また、樹脂製でなくともCr、Ni、SiO2 、ZrO2 など金属や金属酸化物などをスパッタリングや蒸着、塗布法、ゾルゲル法を用いて積層してもよい。また樹脂との多層積層構造であってもよい。
【0026】
次に、同図(e)〜(f)に示すように、振動板5の上に図2に示すような圧力室1と圧力室1に連通する液供給路3を構成する液流路の溶解可能な樹脂によるパターン樹脂層12を形成する。すなわち、振動板5の上に溶解可能な樹脂材料層11を塗布して(同図(e))、圧力室1と液供給路3を構成する液流路をパターニングし、液流路パターンを形成する(同図(f))。最も一般的な手段としては、感光性有機材料にて形成する手段が挙げられる。感光性有機材料を使用する場合においては、液流路のパターン樹脂層12は溶解可能であるため、ポジ型レジストあるいは溶解性変化型のネガ型レジストの使用が可能である。レジスト層の形成方法としては、感光性材料を適当な溶剤に溶解し、PET等のフィルム上に塗布、乾燥してドライフィルムを作成し、これをラミネートすることにより形成することが好ましい。また、他の塗工方法としては、スピンコートやスクリーン印刷法等の手段にて形成することが可能である。上述したドライフィルムとしては、ポリメチルイソプロピルケトン、ポリビニルケトン等のビニルケトン系光崩壊性高分子化合物を好適に用いることができる。
【0027】
その後に、同図(g)に示すように、液流路パターンである溶解可能なパターン樹脂層12上にさらに樹脂を含む被覆層である被覆樹脂層13を通常のスピンコート、キャストコートあるいはロールコート法等で形成する。
【0028】
ここで、被覆樹脂層13を形成する工程において、溶解可能なパターン樹脂層12を変形せしめない等の特性が必要となる。すなわち、被覆樹脂を溶剤に溶解し、これをスピンコートあるいはロールコート等で溶解可能なパターン樹脂層12上に形成する場合、溶解可能なパターン樹脂層12を溶解しないように溶剤を選択する必要がある。被覆樹脂としては、液吐出口2をフォトリソグラフィーで容易にかつ精度よく形成できるように、感光性のものが好ましい。このような感光性被覆樹脂層13は、構造材料としての高い機械的強度、振動板5との接着性、耐インク性と、同時に液吐出口2の微細なパターンをパターニングするための解像性が要求される。そのためには、エポキシ樹脂のカチオン重合硬化物が、構造材料として優れた強度、密着性、耐インク性を有し、かつ前記エポキシ樹脂が常温にて固体状であれば、一層優れたパターニング特性を有する。
【0029】
エポキシ樹脂のカチオン重合硬化物は、通常の酸無水物もしくはアミンによる硬化物に比較して高い架橋密度(高Tg)を有するため、構造材として優れた特性を示す。また、常温にて固体状のエポキシ樹脂を用いることで、光照射によりカチオン重合開始剤より発生した重合開始種のエポキシ樹脂中への拡散が抑えられ、優れたパターニング精度と形状を得ることができる。
【0030】
溶解可能なパターン樹脂層12上に被覆樹脂層13を形成する方法としては、常温で固体状の被覆樹脂を溶剤に溶解し、スピンコート法で形成することが望ましい。薄膜コーティング技術であるスピンコート法を用いることで、被覆樹脂層13は均一にかつ精度よく形成することができる。本発明に用いる固体状のエポキシ樹脂としては、ビスフェノールAとエピクロヒドリンとの反応物のうち分子量がおよそ900以上のもの、含ブロモビスフェノールAとエピクロヒドリンとの反応物、フェノールノボラックあるいはo−クレゾールノボラックとエピクロヒドリンとの反応物、あるいは、特開昭60−161973号公報、特開昭63−221121号公報、特開昭64−9216号公報、特開平2−140219号公報等に記載のオキシシクロヘキサン骨格を有する多感応エポキシ樹脂等が挙げられるが、もちろん本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
【0031】
また、前述したエポキシ化合物においては、好ましくはエポキシ当量が2000以下、さらに好ましくはエポキシ当量が1000以下の化合物が好適に用いられる。これは、エポキシ当量が2000を超えると、硬化反応の際に架橋密度が低下し、硬化物のTgもしくは熱変形温度が低下し、密着性や耐インク性に問題が生じる場合があるからである。
【0032】
前記エポキシ樹脂を硬化させるための光カチオン重合開始剤としては、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩[J.POLYMER SCI:Symposium No.56 383−395(1976)参照]や旭電化工業株式会社より上市されているSP−150、SP−170等が挙げられる。また、光カチオン重合開始剤は、還元剤を併用し加熱することによって、カチオン重合を促進(単独の光カチオン重合に比較して架橋密度が向上する)させることができる。ただし、光カチオン重合開始剤と還元剤を併用する場合、常温では反応せず一定温度以上(好ましくは60℃以上)で反応するいわゆるレドックス型の開始剤系になるように、還元剤を選択する必要がある。このような還元剤としては、銅化合物、特に反応性とエポキシ樹脂への溶解性を考慮して銅トリフラート(トリフルオロメタンスルフォン酸銅(II))が最適である。また、アスコルビン酸等の還元剤も有用である。また、ノズル数の増加(高速印刷性)、非中性インクの使用(着色剤の耐水性の改良)等、より高い架橋密度(高Tg)が必要な場合は、上述した還元剤を後述のように前記被覆樹脂層の現像工程後に溶液の形で用いて被覆樹脂層を浸漬および加熱する後工程によって、架橋密度をあげることができる。さらに、上記組成物に対して必要に応じて添加物等を適宜添加することが可能である。例えば、エポキシ樹脂の弾性率を下げる目的で可撓性付与剤を添加したり、あるいは基板との更なる密着力を得るためにシランカップリング剤を添加することなどが挙げられる。
【0033】
次いで、同図(h)に示すように、前記のような化合物からなる感光性被覆樹脂層13に対して液吐出口2を形成する。そのために、先ず、マスクを介してパターン露光を行う。本実施の形態の感光性被覆樹脂層13はネガ型であり、液吐出口2を形成する部分をマスクで遮蔽する。パターン露光は、使用する光カチオン重合開始剤の感光領域に合わせて紫外線、Deep−UV光、電子線、X線等から適宜選択することができる。
【0034】
前述したこれまでの工程は、すべて従来のフォトリソグラフィー技術を用いた位置合わせが可能であり、従来のオリフィスプレートを別途作製し基板と貼り合せる方法に比べて、格段に精度をあげることができる。こうしてパターン露光された感光性被覆樹脂層13は、必要に応じて反応を促進するために加熱処理を行っても良い。ここで、前述のごとく、感光性被覆樹脂は常温で固体状のエポキシ樹脂で構成されているため、パターン露光で生じるカチオン重合開始種の拡散は制約を受け、優れたパターニング精度や形状を実現できる。
【0035】
次いで、パターン露光された感光性被覆樹脂層13は、適当な溶剤を用いて現像され、同図(h)に示すように液吐出口2が形成される。ここで、未露光の感光性被覆樹脂層13の現像時に同時に液流路を形成する溶解可能なパターン樹脂層12を現像することも可能である。ただし、一般的に、基板10上には複数の同一または異なる形態のヘッドが配置され、切断工程を経て液体噴射ヘッドとして使用されるため、液流路を形成するパターン樹脂層12を残し(液流路内にパターン樹脂層12が残存するため切断時に発生するゴミが入り込まない)、切断工程後にパターン樹脂層12を現像する。また、この際、感光性被覆樹脂層13を現像する時に発生するスカム(現像残渣)は、溶解可能なパターン樹脂層12とともに溶出されるためノズル内には残渣が残らない。
【0036】
前述したように架橋密度を上げる必要がある場合には、この後、液流路(1、3)および液吐出口2が形成された感光性被覆樹脂層13を還元剤が含有された溶液に浸漬および加熱することにより後硬化を行う。これにより、感光性被覆樹脂の架橋密度はさらに高まり、振動板5に対する密着性および耐インク性は非常に良好となる。もちろん、この還元剤含有溶液に浸漬加熱する工程は、感光性被覆樹脂層13をパターン露光し、現像して液吐出口2を形成した直後に行っても一向に差し支えなく、その後で溶解可能なパターン樹脂層12を溶出しても構わない。また、浸漬、加熱工程は、浸漬しつつ加熱しても構わないし、浸漬後に加熱処理を行っても構わない。このような還元剤としては、還元作用を有する物質であれば有用であるが、特に銅トリフラート、酢酸銅、安息香酸銅など銅イオンを含有する化合物が有効である。前記化合物の中でも、特に銅トリフラートは非常に高い効果を示す。さらに前記以外にアスコルビン酸も有用である。
【0037】
次に、同図(i)に示すように、MgO基板10を酸性溶液にてエッチング除去を行う。この酸性溶液として燐酸溶液を用いることでMgOを安定に溶解することができ、かつ圧電体4にダメージを与えることなく溶解することができる。
【0038】
スパッタリングなどの薄膜プロセスによって得られる圧電体4は、MgO基板10上に形成するが、最終的にMgO基板10を除去し、液流路である圧力室1に対応するようにレジストパターンを形成後、酸性溶液によりパターニングする(同図(j))。そして、液供給口3aが形成されたベース基板8を貼り付けるとともに液供給口3aを液流路に連通させ(同図(k))、ベース基板8に形成された信号線9と圧電体4の信号電極6とをAuワイヤー9aにてワイヤーボンディングする(同図(l))。液供給口3aの形成においては、ベース基板8に孔を形成できる手段であれば、いずれの方法も使用できる。例えば、ドリル等の機械的手段にて形成しても構わないし、レーザー等の光エネルギーを使用しても構わない。また、化学的にエッチングしても構わない。
【0039】
このようにして液流路を構成する液供給路3と圧力室1、液吐出口2ならびに圧電素子が形成されたベース基板8に対して、液供給口3aへ液体を供給するための液体供給部材の接合および圧電素子を駆動するための電気的接合を行って、液体噴射ヘッドが作製される。
【0040】
なお、本実施の形態においては、液吐出口2の形成をフォトリソグラフィーによって行ったが、これに限定されるものではなく、マスクを変えることによって、酸素プラズマによるドライエッチングやエキシマレーザーによっても液吐出口を形成することができる。ドライエッチングやエキシマレーザーによって液吐出口を形成する場合には、基板が樹脂パターンで保護されてプラズマやレーザーによって傷つくことがないため、精度と信頼性の高いヘッドを提供することも可能となる。さらに、ドライエッチングやエキシマレーザー等で液吐出口を形成する場合は、被覆樹脂は感光性のもの以外にも熱硬化性のものも適用可能である。
【0041】
以上のように作製される本発明の液体噴射ヘッドは、記録紙の全幅にわたり同時に記録ができるフルラインタイプの液体噴射ヘッドとして有効であり、さらに、液体噴射ヘッドを一体的にあるいは複数個組み合わせたカラー記録ヘッドにも有効である。また、ある温度以上で液化する固体インクにも適用することができる。
【0042】
図6は、本発明の別の実施形態に係る概略的な製造工程を示す断面工程図である。図4の実施形態との差異は、パターン樹脂層12の除去を、圧電体4のパターニングの後に行う点である(図6の(j)参照)。本実施形態は、パターン樹脂層12の除去による高精細な液流路の形成を製造工程の流れの中の比較的後の方の工程で行うこととなるので、液流路へ異物が侵入する可能性が減少してヘッドの信頼性が一層向上することから好ましい。
【0043】
〔実施例1〕
次に、本発明の液体噴射ヘッドの製造方法における具体的な実施形態について図4に示す工程手順に従って説明する。
【0044】
先ず、MgO基板10の(100)面上に信号電極6となるPt層を形成し、その信号電極6の上に圧電材料として膜厚3μmのPZT系誘電体層(圧電体4)をrfスパッタリングにより形成した。次に、PZT系誘電体層(圧電体4)の上に共通電極7となるAu層を形成した。
【0045】
そして、共通電極7の上に次のように振動板5を形成した。
【0046】
Figure 2004098657
からなる樹脂組成物をメチルイソブチルケトン/キシレン混合溶媒に20wt%の濃度で分散・溶解し、スピンコートにて2μm厚塗工し、PLA520(CM250)にて振動板5の硬化のための露光を行った。なお、露光は10秒、アフターベークは60℃、30分間行い、振動板5を形成した。この振動板5は、信号電極6と対応する圧電体4が振動するとき、この振動を増幅する作用をし、共通電極7に接する振動板5の厚みが2μmのとき、良好な振動特性が得られた。
【0047】
次に、圧力室1と液供給路3からなる液流路を形成するため、溶解可能な樹脂材料層11として、ポリメチルイソプロペニルケトン(東京応化工業(株)社製ODUR−1010)をPET上に塗布し乾燥させてドライフィルムとしたものをラミネートにより転写した。なお、ODUR−1010は、低粘度であり厚膜形成できないため濃縮して用いた。
【0048】
次いで、120℃にて20分間プリベークした後、キヤノン製マスクアライナーPLA520(コールドミラーCM290)にて液流路のパターン露光を行った。露光は1.5分間、現像はメチルイソブチルケトン/キシレン=2/1、リンスはキシレンを用いた。溶解可能な樹脂で形成されたパターン樹脂層12は、液供給口3aと圧電体4間の液流路を確保するためのものである。なお、現像後のレジストの膜厚は10μmであった。
【0049】
次いで、
Figure 2004098657
からなる樹脂組成物をメチルイソブチルケトン/キシレン混合溶媒に20wt%の濃度で分散・溶解し、スピンコートにて感光性被覆樹脂層13を形成した。このとき溶解可能な液流路パターン上における膜厚は10μmであった。
【0050】
その後に、PLA520(CM250)にて液吐出口形成のためのパターン露光を行った。なお、露光は10秒、アフターベークは60℃、30分間行った。そして、メチルイソブチルケトンで現像を行い、液吐出口2を形成した。なお、本例では、φ30μmの吐出口パターンを形成した。
【0051】
また、前記条件では液流路のパターン樹脂層12は完全に現像されず残存している。通常MgO基板10上に複数の同一または異なる形態のヘッドが配置されているために、この段階でダイサー等により切断し、個々の液体噴射ヘッドを得るが、ここでは、前述したとおり溶解可能なパターン樹脂層12が残存しているため、切断時に発生するゴミがヘッド内に侵入することを防止できる。こうして得られた液体噴射ヘッドは、再び、PLA520(CM250)にて2分間露光し、メチルイソブチルケトン中に超音波を付与しつつ浸漬し、残存している液流路のパターン樹脂層12を溶出した。
【0052】
次いで、液体噴射ヘッドを150℃、1時間加熱し感光性被覆樹脂層13を完全に硬化させて、MgO基板10を酸性溶液でエッチング除去した。信号電極6は、MgO基板10をエッチング除去した後にパターニングする。圧電体4は、MgO基板10をエッチング後に、各圧力室1に対応した分割された形状となるように強酸性溶液を用いてパターニングした。そして、液供給口3aが形成されたベース基板8を貼り付け、信号電極6と信号線9をAuワイヤー9aにてワイヤーボンディングする。
【0053】
最後に、液供給口3aに液体供給部材を接着し、圧電素子を駆動するための電気的接合を行って、液体噴射ヘッドが完成した。
【0054】
このようにして作製された液体噴射ヘッドを液体噴射装置に装着し、純水/ジエチレングリコール/イソプロピルアルコール/酢酸リチウム/黒色染料フードブラック2=79.4/15/3/0.1/2.5からなるインクを用いて記録を行ったところ、安定な印字が可能であり、得られた印字物は高品位なものであった。
【0055】
〔実施例2〕
次に、本発明の液体噴射ヘッドの製造方法における別の具体的な実施形態について図5に示す工程手順に従って説明する。なお、図5は、図4と同様の概略的な工程図であり、樹脂製の振動板5に替えてSiO2 膜と樹脂との2層構造の振動板25を用いた以外は図4と同様であるから同じ符号で示した。
【0056】
先ず、MgO基板10の(100)面上に信号電極6となるPt層を形成し、その信号電極6の上に圧電材料として膜厚5μmのPZT系誘電体層(圧電体4)をrfスパッタリングにより形成した。次に、PZT系誘電体層(圧電体4)の上に共通電極7となるAu層を形成した。
【0057】
そして、共通電極7の上に次のように振動板25を形成した。
まず、rfスパッタリングによりSiO2 を約2μm形成した後に
Figure 2004098657
からなる樹脂組成物をメチルイソブチルケトン/キシレン混合溶媒に50wt%の濃度で分散・溶解し、スピンコートにて1μm厚塗工し、PLA520(CM250)にて振動板25の硬化のための露光を行った。なお、露光は10秒、アフターベークは60℃、30分間行い、振動板25を形成した。この振動板25は、信号電極6と対応する圧電体4が振動するとき、この振動を増幅する作用をし、共通電極7に接する振動板25の厚みが3μmのとき、良好な振動特性が得られた。
【0058】
次に、圧力室1と液供給路3からなる液流路を形成するため、溶解可能な樹脂材料層11として、ポリメチルイソプロペニルケトン(東京応化工業(株)社製ODUR−1010)をPET上に塗布し、乾燥させてドライフィルムとしたものをラミネートにより転写した。なお、ODUR−1010は、低粘度であり厚膜形成できないため濃縮して用いた。
【0059】
次いで、120℃にて20分間プリベークした後、キヤノン製マスクアライナーPLA520(コールドミラーCM290)にて液流路のパターン露光を行った。露光は3分間、現像はメチルイソブチルケトン/キシレン=2/1、リンスはキシレンを用いた。溶解可能な樹脂で形成されたパターン樹脂層12は、液供給口3aと圧電体4間の液流路を確保するためのものである。なお、現像後のレジストの膜厚は50μmであった。
【0060】
次いで、
Figure 2004098657
からなる樹脂組成物をメチルイソブチルケトン/キシレン混合溶媒に20wt%の濃度で分散・溶解し、スピンコートにて感光性被覆樹脂層13を形成した。このとき溶解可能な液流路パターン上における膜厚は30μmであった。
【0061】
その後に、PLA520(CM250)にて液吐出口形成のためのパターン露光を行った。なお、露光は20秒、アフターベークは60℃、45分間行った。そして、メチルイソブチルケトンで現像を行い、液吐出口2を形成した。なお、本例では、φ30μmの吐出口パターンを形成した。
【0062】
また、前記条件では液流路のパターン樹脂層12は完全に現像されず残存している。通常MgO基板10上に複数の同一または異なる形態のヘッドが配置されているために、この段階でダイサー等により切断し、個々の液体噴射ヘッドを得るが、ここでは、前述したとおり溶解可能なパターン樹脂層12が残存しているため、切断時に発生するゴミがヘッド内に侵入することを防止できる。こうして得られた液体噴射ヘッドは、再び、PLA520(CM250)にて2分間露光し、メチルイソブチルケトン中に超音波を付与しつつ浸漬し、残存している液流路のパターン樹脂層12を溶出した。
【0063】
次いで、液体噴射ヘッドを150℃、1時間加熱し感光性被覆樹脂を完全に硬化させて、MgO基板10を酸性溶液でエッチング除去した。信号電極6は、MgO基板10をエッチング除去した後にパターニングする。圧電体4は、MgO基板10をエッチング後に、各圧力室1に対応した分割された形状となるように強酸性溶液を用いてパターニングした。そして、液供給口3aが形成されたベース基板8を貼り付け、信号電極6と信号線9をAuワイヤー9aにてワイヤーボンディングする。
【0064】
最後に、液供給口3aに液体供給部材を接着し、圧電素子を駆動するための電気的接合を行って、液体噴射ヘッドが完成した。
【0065】
このようにして作製された液体噴射ヘッドを液体噴射装置に装着し、純水/ジエチレングリコール/イソプロピルアルコール/酢酸リチウム/黒色染料フードブラック2=79.4/15/3/0.1/2.5からなるインクを用いて記録を行ったところ、安定な印字が可能であり、得られた印字物は高品位なものであった。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、圧電体や振動板等を薄膜化することで半導体プロセスを用いて微細加工を行うことを可能にし、ノズル構造や圧力室等の液流路および圧電素子の個々の位置精度を向上させることができ、これらの最適設計を可能にし、液体吐出を精度よく制御できかつマルチノズル化を容易に実現できるとともに、小型化、高解像度および高速記録を実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体噴射ヘッドの製造方法により作製される液体噴射ヘッドを一部破断して示す液吐出方向から見た斜視図である。
【図2】図1に示す液体噴射ヘッドにおける圧力室や液供給路等の液流路を裏面側から見た部分的な概略図である。
【図3】図1に示す液体噴射ヘッドを裏面側から見た部分的な概略図である。
【図4】本発明の液体噴射ヘッドの製造方法の主要工程を断面で示す概略的な工程図である。
【図5】本発明の液体噴射ヘッドの別の具体的な製造方法の主要工程を断面で示す概略的な工程図である。
【図6】本発明の別の実施形態に係る概略的な製造工程を示す断面工程図である。
【符号の説明】
1  圧力室
1a  隔壁
2  液吐出口
3  液供給路
3a  液供給口
4  圧電体
5、25  振動板
6  信号電極
7  共通電極
8  ベース基板
9  信号線
10  (MgO)基板
11  溶解可能な樹脂材料層
12  溶解可能なパターン樹脂層
13  (感光性)被覆樹脂層

Claims (12)

  1. 液体を吐出するための吐出圧力を発生する圧電部材を基板上に形成する工程と、
    該圧電部材上に振動板を設ける工程と、
    該振動板上に溶解可能な樹脂を含む液流路パターンを形成する工程と、
    前記液流路パターンの上に液流路の壁となる樹脂を含む被覆層を形成する工程と、
    前記液流路パターンを除去して前記液流路を形成する工程と、
    前記基板を除去する工程と、
    前記圧電部材を前記液流路に対応するようにパターニングする工程と、
    を有することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  2. 前記被覆層を形成する工程と前記液流路を形成する工程との間に、前記被覆層に液吐出口を形成する工程を更に有することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  3. 前記振動板を設ける工程は、前記圧電部材上に前記振動板を積層するかあるいは振動板となる樹脂を塗工することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  4. 前記被覆層は常温にて固体状のエポキシ樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  5. 前記被覆層をスピンコートあるいはロールコートで前記基板上に形成することを特徴とする請求項4に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  6. 前記基板および該基板上に形成される樹脂の層は光透過性を有することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  7. 液体を吐出するための吐出圧力を発生する圧電部材を基板上に形成する工程と、
    該圧電部材上に振動板を設ける工程と、
    該振動板上に溶解可能な樹脂を含む液流路パターンを形成する工程と、
    前記液流路パターンの上に液流路の壁となる樹脂を含む被覆層を形成する工程と、
    前記基板を除去する工程と、
    前記圧電部材を前記液流路に対応するようにパターニングする工程と、
    前記液流路パターンを除去して前記液流路を形成する工程と、
    を有することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  8. 前記被覆層を形成する工程と前記基板を除去する工程との間に、前記被覆層に液吐出口を形成する工程を更に有することを特徴とする請求項7に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  9. 前記振動板を設ける工程は、前記圧電部材上に前記振動板を積層するかあるいは振動板となる樹脂を塗工することを特徴とする請求項7に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  10. 前記被覆層は常温にて固体状のエポキシ樹脂を含むことを特徴とする請求項7に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  11. 前記被覆層をスピンコートあるいはロールコートで前記基板上に形成することを特徴とする請求項10に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  12. 前記基板および該基板上に形成される樹脂の層は光透過性を有することを特徴とする請求項7に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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