JP2004097076A - 刈取り収穫機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ワラ屑や泥土が絡み付くとか堆積しにくい接地センサーによって刈取り前処理部の対地高さを検出できるようにする。
【解決手段】機体横方向に沿う方向視で三角形状のブロック体で成る接地センサー21を、頂点部21bが接地しての接地反力で刈取りフレーム16に対して回動するように構成してある。接地センサー21を回転操作軸22aで一体回動自在に支持しているポテンショメータ22により、接地センサー21の回動角に基づいて刈取り前処理部の対地高さを検出するように構成してある。
【選択図】 図2
【解決手段】機体横方向に沿う方向視で三角形状のブロック体で成る接地センサー21を、頂点部21bが接地しての接地反力で刈取りフレーム16に対して回動するように構成してある。接地センサー21を回転操作軸22aで一体回動自在に支持しているポテンショメータ22により、接地センサー21の回動角に基づいて刈取り前処理部の対地高さを検出するように構成してある。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、刈取り収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】
刈取り収穫機において、刈取り前処理部の対地高さを検出するセンサーを設け、刈取り前処理部の対地高さが設定高さ以下になれば、刈取り前処理部を走行機体に対して自動的に上昇させる制御が行なわれるとか、刈取り前処理部の対地高さが設定範囲内になるように、刈取り前処理部を走行機体に対して自動的に昇降させる制御が行なわれるように構成し、走行機体が前後に傾斜するなどしても、刈取り前処理部の分草具が地面に突っ込むことを回避するとか、穀稈の刈り高さを設定高さに維持しながら作業できるようにされることがある。
【0003】
刈取り前処理部の対地高さを接地センサーによって検出するようになったものとして、従来、たとえば特許文献1に記載されたものがあった。
【0004】
【特許文献1】
実開昭58−26821号公報 ( 第2図 )
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の検出手段にあっては、刈取りフレームに一端側が回動自在に支持され、他端側が接地する湾曲棒材で成るセンサーを利用していることから、ワラ屑がセンサーに絡みつきやすくなっていた。また、棒材の湾曲のためにできる凹部に泥土が付着して溜まりやすくなっていた。殊に、地面に急激な凹凸があってもセンサーが迅速に入り込むとか乗り上がるようにすると、棒材の接地部が先鋭になるように湾曲部の屈曲角度を急角度にする必要があることから、ワラ屑や泥土の絡みつきとか堆積が発生しやすくなっていた。
【0006】
本発明の目的は、接地センサーを利用する割にはワラ屑や泥土の付着や堆積を回避しやすくしながら刈取り部の対地高さを応答性よく検出できる刈取り収穫機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0008】
〔構成〕
機体横方向に沿う方向視で三角形状のブロック体で成る接地センサーを、刈取りフレームに機体横向きの軸芯まわりで回動自在に支持させるとともに頂点部が接地しての接地反力で回動するように構成し、前記接地センサーの回動角に基づいて刈取り前処理部の対地高さを検出する検出部を備えてある。
【0009】
〔作用〕
刈取り前処理部の対地高さが変化すると、刈取りフレームの対地高さが変化することと、接地センサーの頂点部に接地反力が作用していることとのために接地センサーが回動する。これにより、検出部をして接地センサーの回動角を検出し、この検出回動角に基づいて刈取り前処理部の対地高さを検出するものである。そして、接地センサーが三角形状のブロック体で成るものだから、接地センサーにワラ屑や泥土が絡み付きやすくなる凹部を備えさせることなく、刈取り前処理部の対地高さを検出できる。さらに、接地センサーを地面の凹凸に応答性よく入り込むとか乗り上がるように先鋭な頂点部を有するものにしても、接地センサーに凹部ができなくて接地センサーに対するワラ屑や泥土の絡み付きや堆積を発生しにくくしながら検出できる。
【0010】
〔効果〕
従って、接地センサーにワラ屑や泥土などが絡み付くとか堆積して接地センサーが作動しにくくなるなどの検出不良が発生しにくくなる。接地センサーの接地作用部が地面の凹凸に応答性よく入り込むとか乗り上がって高さ変化に迅速に対応する検出精度のよいものにしても、接地センサーにワラ屑や泥土などが絡み付きにくいとか堆積しにくくて前記した検出不良が発生しにくくて信頼性の高いものになる。
【0011】
請求項2による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0012】
〔構成〕
請求項1による発明の構成において、前記刈取り前処理部を走行機体に対して昇降操作する駆動機構を備え、前記検出部による検出高さが設定検出高さ以下になると、検出部による検出情報を基に、前記駆動機構を刈取り前処理部の上昇側に自動的に操作する制御手段を備えてある。
【0013】
〔作用〕
前記検出部による検出高さが設定検出高さ以下になると、検出部による検出情報に基づく制御手段による駆動機構の自動的操作によって刈取り前処理部が走行機体に対して上昇され、分草具が地面に突っ込むことを防止できるものである。接地センサーが地面の凹凸に応答性よく反応するものであるから、地面の急激な高さ変化があっても、刈取り部前処理部を迅速に上昇操作させて、分草具の突っ込み防止を精度よく行なわせられる。
【0014】
〔効果〕
従って、地面の高さ変化や機体の前後傾斜変化が激しくても、分草具の地面に対する突っ込みを良好に回避しながら作業できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、クローラ式走行装置1によって自走し、運転座席2が装備された搭乗型の運転部、運転座席2の下方に位置するエンジン(図示せず)が備えられた原動部を有した自走機体の機体フレーム3の前部に位置する支持部4に、刈取り前処理部10の機体前後向きの伝動ケース11の基端部を機体横向きの軸芯まわりで回動自在に連結するとともに、前記機体フレーム3の後端側に脱穀装置5および穀粒タンク6を設けて、コンバインを構成してある。
【0016】
このコンバインは、稲・麦などの穀粒を収穫するものであり、前記伝動ケース11の先端側にリンク機構7を介してシリンダロッドが連結している油圧式のリフトシリンダ8を操作すると、このリフトシリンダ8が伝動ケース11を上下に揺動操作して刈取り前処理部10を地面上近くまで下降した作業位置と、地面上から浮上した上昇非作業位置とに昇降操作する。刈取り前処理部10を下降作業位置にして自走機体を走行させると、刈取り前処理部10が機体横方向に並ぶ複数個の分草具12によって複数の植付け条の刈取り対象の植立茎稈を分草して機体横方向に並ぶ複数の引起装置13のうちの対応するものに案内し、この引起装置13の上昇移動する引起し爪(図示せず)によって引起し処理するとともにバリカン型の刈取装置14によって刈取り、刈取り穀稈を株元側に作用する挟持搬送装置と穂先側に作用する係止搬送装置とで成る搬送装置17によって機体後方に搬送して脱穀装置5の脱穀フィードチェン5aの始端部に供給し、脱穀装置5が刈取り前処理部10からの刈取穀稈を脱穀処理し、穀粒タンク6が脱穀装置5からの脱穀粒を貯留していく。
【0017】
自走機体の前記支持部4に基端部が連結している前記伝動ケース11、この前後向き伝動ケース11の先端部に中央部が連結している機体横向きの伝動ケース15、この横向き伝動ケース15の機体横方向での複数箇所から機体前方向きに延出している丸鋼管で成る刈取りフレーム16などにより、刈取り前処理部10の前処理部フレームを構成し、前記複数本の刈取りフレーム16の基端部にわたって前記刈取装置14を取り付け、前記各刈取りフレーム16の先端部に前記分草具12を固定してある。
【0018】
図1に示すように、刈取り前処理部10の前記複数個の分草具12のうちの最も機体横外側に位置する分草具12のやや後側に、接地センサー21によって刈取り前処理部10の対地高さを検出する対地高さ検出機構20を設け、図4に示すように、前記対地高さ検出機構20のポテンショメータ22に連係させた制御手段30を、前記リフトシリンダ8の制御弁31の電磁操作部、及び、運転部に設けた持上げ高さ設定器32に連係させてある。
【0019】
前記制御手段30は、マイクロコンピュータを利用して成り、前記対地高さ検出機構20による検出情報、前記持上げ高さ設定器32による設定情報、前記伝動ケース11の前記支持部4に対する回動角度に基づいて刈取り前処理部10の自走機体に対する持ち上げ高さを検出するポテンショメータで成る持上げ高さセンサー33による検出情報のそれぞれに基づいてリフトシリンダ8を自動的に操作するように構成してある。
すなわち、対地高さ検出機構20による検出高さが、マイクロコンピュータの記憶部に予め入力してある設定検出高さ以下になると、対地高さ検出機構20による検出情報を基に制御弁31の電磁操作部に上昇操作信号を出力して制御弁31を上昇駆動位置に切り換え操作することにより、リフトシリンダ8を刈取り前処理部10の上昇側に自動的に駆動操作する。刈取り前処理部10が自走機体に対して上昇して持上げ高さ設定器32による設定持上げ高さまで上昇し、このことを持上げ高さセンサー33が検出すると、この持上げ高さセンサー33による検出結果を基に、制御弁31の電磁操作部に停止操作信号を出力して制御弁31を中立位置に切り換え操作することにより、リフトシリンダ8を停止させて刈取り前処理部10を設定持上げ高さに維持させる。
【0020】
図4に示す昇降レバー34は、運転部に人為操作するように設けられ、操作されると刈取り前処理部10を上昇や下降させる指令を制御手段30に出力することによって刈取り前処理部10の人為昇降操作を可能にしているものである。制御手段30は、対地高さ検出機構20が設定検出高さ以下の対地高さを検出した場合、前記昇降レバー34による操作指令に優先して制御弁31を切り換え操作してリフトシリダ8を刈取り前処理部10の上昇側に操作するように構成してある。
【0021】
これにより、昇降レバー34の操作により刈取り前処理部10を下降作業位置に下降させて収穫作業を行なっていくのであるが、刈取り前処理部10が走行地面より高レベルの地面に進入するとか、自走機体が前下がり傾斜の姿勢になるなどして刈取り前処理部10の対地高さが前記設定検出高さ以下になると、対地高さ検出機構20及び持上げ高さセンサー33による検出情報に基づく制御手段30によるリフトシリンダ8の自動操作によって刈取り前処理部10が持上げ高さ設定器32による設定持上げ高さまで自動的に上昇操作され、刈取り前処理部10の前記進入であるとか自走機体の前下がり傾斜などにかかわらず、分草具12が地面に突っ込んでしまうことを回避しながら作業できる。
【0022】
前記対地高さ検出機構20は、図2、図3に示すように、前記複数本の刈取りフレーム16のうち、前記最機体横外側の分草具12が先端部に固定されている刈取りフレーム16の分草具12のやや後側に位置する部分にメータケースが固定されている回転式の前記ポテンショメータ22と、このポテンショメータ22の回転操作軸22aに一体回動自在に取り付けることにより、前記刈取りフレーム16で機体横向きの前記回転操作軸22aの軸芯Xまわりで回動自在に支持されるように構成した前記接地センサー21とを備えて構成してある。
【0023】
接地センサー21は、これの回転軸芯Xに沿う方向視、すなわち機体横方向に沿う方向視で三角形状になっているブロック体によって構成してある。このブロック体は頂点側が下向きになり、かつ、ブロック体重心21aと回転軸芯Xが位置ずれする取り付け姿勢にして前記回転操作軸22aに一体回転自在に取り付けてある。これにより、接地センサー21は、ポテンショメータ22の回転操作軸22aが有している回転復元力と、ブロック体の自重とのために、頂点部21bが接地する状態に刈取りフレーム16に対して回転付勢されているように構成してある。
【0024】
すなわち、刈取り前処理部10の対地高さが変化すると、刈取りフレーム16の対地高さが変化し、接地センサー21の頂点部21bに作用している接地反力と、接地センサー21の下降付勢とのために接地センサー21が軸芯Xまわりで刈取りフレーム16に対して回動する。これにより、対地高さ検出機構20は、回転操作軸22aが接地センサー21と共に回動するポテンショメータ22により、接地センサー21の刈取りフレーム16に対する回動角を検出してこの検出回動角に基づいて刈取り前処理部10の対地高さを検出し、この検出高さを電気信号にして制御手段30に出力する。
【0025】
〔別実施形態〕
分草具12の地面に対する突っ込みを防止するように対地高さ検出機構20による検出結果に基づいてリフトシリンダ8が刈取り前処理部10の上昇側に自動的に操作されるように構成する他、自走機体の前後傾斜にかかわらず刈取装置14の対地高さが設定範囲になるように、対地高さ検出機構20による検出結果に基づいてリフトシリンダ8が刈取り前処理部10の上昇側や下降側に自動的に操作されるように構成する場合にも本発明は適用できる。
【0026】
リフトシリンダ8に替え、電動シリンダなど各種の駆動手段を採用して実施してもよいのであり、これらを総称して駆動機構8と呼称する。
【0027】
前記ポテンショメータ22に替え、接地センサー21の回転支軸によって入り切り操作されるように構成した検出スイッチを採用して実施してもよい。従って、これらポテンショメータ22、検出スイッチなどを総称して検出部22と呼称する。
【0028】
本発明は、コンバインの他、玉ねぎ、人参などを各種の作物を収穫対象とする作業機にも適用できるのであり、これらの作業機を総称して刈取り収穫機と呼称する。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバイン前部の側面図
【図2】対地高さ検出機構の側面図
【図3】対地高さ検出機構の斜視図
【図4】刈取り前処理部昇降制御のブロック図
【符号の説明】
8 駆動機構
10 刈取り前処理部
16 刈取りフレーム
21 接地センサー
22 検出部
30 制御手段
X 接地センサーの回動軸芯
【発明の属する技術分野】
本発明は、刈取り収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】
刈取り収穫機において、刈取り前処理部の対地高さを検出するセンサーを設け、刈取り前処理部の対地高さが設定高さ以下になれば、刈取り前処理部を走行機体に対して自動的に上昇させる制御が行なわれるとか、刈取り前処理部の対地高さが設定範囲内になるように、刈取り前処理部を走行機体に対して自動的に昇降させる制御が行なわれるように構成し、走行機体が前後に傾斜するなどしても、刈取り前処理部の分草具が地面に突っ込むことを回避するとか、穀稈の刈り高さを設定高さに維持しながら作業できるようにされることがある。
【0003】
刈取り前処理部の対地高さを接地センサーによって検出するようになったものとして、従来、たとえば特許文献1に記載されたものがあった。
【0004】
【特許文献1】
実開昭58−26821号公報 ( 第2図 )
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の検出手段にあっては、刈取りフレームに一端側が回動自在に支持され、他端側が接地する湾曲棒材で成るセンサーを利用していることから、ワラ屑がセンサーに絡みつきやすくなっていた。また、棒材の湾曲のためにできる凹部に泥土が付着して溜まりやすくなっていた。殊に、地面に急激な凹凸があってもセンサーが迅速に入り込むとか乗り上がるようにすると、棒材の接地部が先鋭になるように湾曲部の屈曲角度を急角度にする必要があることから、ワラ屑や泥土の絡みつきとか堆積が発生しやすくなっていた。
【0006】
本発明の目的は、接地センサーを利用する割にはワラ屑や泥土の付着や堆積を回避しやすくしながら刈取り部の対地高さを応答性よく検出できる刈取り収穫機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0008】
〔構成〕
機体横方向に沿う方向視で三角形状のブロック体で成る接地センサーを、刈取りフレームに機体横向きの軸芯まわりで回動自在に支持させるとともに頂点部が接地しての接地反力で回動するように構成し、前記接地センサーの回動角に基づいて刈取り前処理部の対地高さを検出する検出部を備えてある。
【0009】
〔作用〕
刈取り前処理部の対地高さが変化すると、刈取りフレームの対地高さが変化することと、接地センサーの頂点部に接地反力が作用していることとのために接地センサーが回動する。これにより、検出部をして接地センサーの回動角を検出し、この検出回動角に基づいて刈取り前処理部の対地高さを検出するものである。そして、接地センサーが三角形状のブロック体で成るものだから、接地センサーにワラ屑や泥土が絡み付きやすくなる凹部を備えさせることなく、刈取り前処理部の対地高さを検出できる。さらに、接地センサーを地面の凹凸に応答性よく入り込むとか乗り上がるように先鋭な頂点部を有するものにしても、接地センサーに凹部ができなくて接地センサーに対するワラ屑や泥土の絡み付きや堆積を発生しにくくしながら検出できる。
【0010】
〔効果〕
従って、接地センサーにワラ屑や泥土などが絡み付くとか堆積して接地センサーが作動しにくくなるなどの検出不良が発生しにくくなる。接地センサーの接地作用部が地面の凹凸に応答性よく入り込むとか乗り上がって高さ変化に迅速に対応する検出精度のよいものにしても、接地センサーにワラ屑や泥土などが絡み付きにくいとか堆積しにくくて前記した検出不良が発生しにくくて信頼性の高いものになる。
【0011】
請求項2による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0012】
〔構成〕
請求項1による発明の構成において、前記刈取り前処理部を走行機体に対して昇降操作する駆動機構を備え、前記検出部による検出高さが設定検出高さ以下になると、検出部による検出情報を基に、前記駆動機構を刈取り前処理部の上昇側に自動的に操作する制御手段を備えてある。
【0013】
〔作用〕
前記検出部による検出高さが設定検出高さ以下になると、検出部による検出情報に基づく制御手段による駆動機構の自動的操作によって刈取り前処理部が走行機体に対して上昇され、分草具が地面に突っ込むことを防止できるものである。接地センサーが地面の凹凸に応答性よく反応するものであるから、地面の急激な高さ変化があっても、刈取り部前処理部を迅速に上昇操作させて、分草具の突っ込み防止を精度よく行なわせられる。
【0014】
〔効果〕
従って、地面の高さ変化や機体の前後傾斜変化が激しくても、分草具の地面に対する突っ込みを良好に回避しながら作業できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、クローラ式走行装置1によって自走し、運転座席2が装備された搭乗型の運転部、運転座席2の下方に位置するエンジン(図示せず)が備えられた原動部を有した自走機体の機体フレーム3の前部に位置する支持部4に、刈取り前処理部10の機体前後向きの伝動ケース11の基端部を機体横向きの軸芯まわりで回動自在に連結するとともに、前記機体フレーム3の後端側に脱穀装置5および穀粒タンク6を設けて、コンバインを構成してある。
【0016】
このコンバインは、稲・麦などの穀粒を収穫するものであり、前記伝動ケース11の先端側にリンク機構7を介してシリンダロッドが連結している油圧式のリフトシリンダ8を操作すると、このリフトシリンダ8が伝動ケース11を上下に揺動操作して刈取り前処理部10を地面上近くまで下降した作業位置と、地面上から浮上した上昇非作業位置とに昇降操作する。刈取り前処理部10を下降作業位置にして自走機体を走行させると、刈取り前処理部10が機体横方向に並ぶ複数個の分草具12によって複数の植付け条の刈取り対象の植立茎稈を分草して機体横方向に並ぶ複数の引起装置13のうちの対応するものに案内し、この引起装置13の上昇移動する引起し爪(図示せず)によって引起し処理するとともにバリカン型の刈取装置14によって刈取り、刈取り穀稈を株元側に作用する挟持搬送装置と穂先側に作用する係止搬送装置とで成る搬送装置17によって機体後方に搬送して脱穀装置5の脱穀フィードチェン5aの始端部に供給し、脱穀装置5が刈取り前処理部10からの刈取穀稈を脱穀処理し、穀粒タンク6が脱穀装置5からの脱穀粒を貯留していく。
【0017】
自走機体の前記支持部4に基端部が連結している前記伝動ケース11、この前後向き伝動ケース11の先端部に中央部が連結している機体横向きの伝動ケース15、この横向き伝動ケース15の機体横方向での複数箇所から機体前方向きに延出している丸鋼管で成る刈取りフレーム16などにより、刈取り前処理部10の前処理部フレームを構成し、前記複数本の刈取りフレーム16の基端部にわたって前記刈取装置14を取り付け、前記各刈取りフレーム16の先端部に前記分草具12を固定してある。
【0018】
図1に示すように、刈取り前処理部10の前記複数個の分草具12のうちの最も機体横外側に位置する分草具12のやや後側に、接地センサー21によって刈取り前処理部10の対地高さを検出する対地高さ検出機構20を設け、図4に示すように、前記対地高さ検出機構20のポテンショメータ22に連係させた制御手段30を、前記リフトシリンダ8の制御弁31の電磁操作部、及び、運転部に設けた持上げ高さ設定器32に連係させてある。
【0019】
前記制御手段30は、マイクロコンピュータを利用して成り、前記対地高さ検出機構20による検出情報、前記持上げ高さ設定器32による設定情報、前記伝動ケース11の前記支持部4に対する回動角度に基づいて刈取り前処理部10の自走機体に対する持ち上げ高さを検出するポテンショメータで成る持上げ高さセンサー33による検出情報のそれぞれに基づいてリフトシリンダ8を自動的に操作するように構成してある。
すなわち、対地高さ検出機構20による検出高さが、マイクロコンピュータの記憶部に予め入力してある設定検出高さ以下になると、対地高さ検出機構20による検出情報を基に制御弁31の電磁操作部に上昇操作信号を出力して制御弁31を上昇駆動位置に切り換え操作することにより、リフトシリンダ8を刈取り前処理部10の上昇側に自動的に駆動操作する。刈取り前処理部10が自走機体に対して上昇して持上げ高さ設定器32による設定持上げ高さまで上昇し、このことを持上げ高さセンサー33が検出すると、この持上げ高さセンサー33による検出結果を基に、制御弁31の電磁操作部に停止操作信号を出力して制御弁31を中立位置に切り換え操作することにより、リフトシリンダ8を停止させて刈取り前処理部10を設定持上げ高さに維持させる。
【0020】
図4に示す昇降レバー34は、運転部に人為操作するように設けられ、操作されると刈取り前処理部10を上昇や下降させる指令を制御手段30に出力することによって刈取り前処理部10の人為昇降操作を可能にしているものである。制御手段30は、対地高さ検出機構20が設定検出高さ以下の対地高さを検出した場合、前記昇降レバー34による操作指令に優先して制御弁31を切り換え操作してリフトシリダ8を刈取り前処理部10の上昇側に操作するように構成してある。
【0021】
これにより、昇降レバー34の操作により刈取り前処理部10を下降作業位置に下降させて収穫作業を行なっていくのであるが、刈取り前処理部10が走行地面より高レベルの地面に進入するとか、自走機体が前下がり傾斜の姿勢になるなどして刈取り前処理部10の対地高さが前記設定検出高さ以下になると、対地高さ検出機構20及び持上げ高さセンサー33による検出情報に基づく制御手段30によるリフトシリンダ8の自動操作によって刈取り前処理部10が持上げ高さ設定器32による設定持上げ高さまで自動的に上昇操作され、刈取り前処理部10の前記進入であるとか自走機体の前下がり傾斜などにかかわらず、分草具12が地面に突っ込んでしまうことを回避しながら作業できる。
【0022】
前記対地高さ検出機構20は、図2、図3に示すように、前記複数本の刈取りフレーム16のうち、前記最機体横外側の分草具12が先端部に固定されている刈取りフレーム16の分草具12のやや後側に位置する部分にメータケースが固定されている回転式の前記ポテンショメータ22と、このポテンショメータ22の回転操作軸22aに一体回動自在に取り付けることにより、前記刈取りフレーム16で機体横向きの前記回転操作軸22aの軸芯Xまわりで回動自在に支持されるように構成した前記接地センサー21とを備えて構成してある。
【0023】
接地センサー21は、これの回転軸芯Xに沿う方向視、すなわち機体横方向に沿う方向視で三角形状になっているブロック体によって構成してある。このブロック体は頂点側が下向きになり、かつ、ブロック体重心21aと回転軸芯Xが位置ずれする取り付け姿勢にして前記回転操作軸22aに一体回転自在に取り付けてある。これにより、接地センサー21は、ポテンショメータ22の回転操作軸22aが有している回転復元力と、ブロック体の自重とのために、頂点部21bが接地する状態に刈取りフレーム16に対して回転付勢されているように構成してある。
【0024】
すなわち、刈取り前処理部10の対地高さが変化すると、刈取りフレーム16の対地高さが変化し、接地センサー21の頂点部21bに作用している接地反力と、接地センサー21の下降付勢とのために接地センサー21が軸芯Xまわりで刈取りフレーム16に対して回動する。これにより、対地高さ検出機構20は、回転操作軸22aが接地センサー21と共に回動するポテンショメータ22により、接地センサー21の刈取りフレーム16に対する回動角を検出してこの検出回動角に基づいて刈取り前処理部10の対地高さを検出し、この検出高さを電気信号にして制御手段30に出力する。
【0025】
〔別実施形態〕
分草具12の地面に対する突っ込みを防止するように対地高さ検出機構20による検出結果に基づいてリフトシリンダ8が刈取り前処理部10の上昇側に自動的に操作されるように構成する他、自走機体の前後傾斜にかかわらず刈取装置14の対地高さが設定範囲になるように、対地高さ検出機構20による検出結果に基づいてリフトシリンダ8が刈取り前処理部10の上昇側や下降側に自動的に操作されるように構成する場合にも本発明は適用できる。
【0026】
リフトシリンダ8に替え、電動シリンダなど各種の駆動手段を採用して実施してもよいのであり、これらを総称して駆動機構8と呼称する。
【0027】
前記ポテンショメータ22に替え、接地センサー21の回転支軸によって入り切り操作されるように構成した検出スイッチを採用して実施してもよい。従って、これらポテンショメータ22、検出スイッチなどを総称して検出部22と呼称する。
【0028】
本発明は、コンバインの他、玉ねぎ、人参などを各種の作物を収穫対象とする作業機にも適用できるのであり、これらの作業機を総称して刈取り収穫機と呼称する。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバイン前部の側面図
【図2】対地高さ検出機構の側面図
【図3】対地高さ検出機構の斜視図
【図4】刈取り前処理部昇降制御のブロック図
【符号の説明】
8 駆動機構
10 刈取り前処理部
16 刈取りフレーム
21 接地センサー
22 検出部
30 制御手段
X 接地センサーの回動軸芯
Claims (2)
- 機体横方向に沿う方向視で三角形状のブロック体で成る接地センサーを、刈取りフレームに機体横向きの軸芯まわりで回動自在に支持させるとともに頂点部が接地しての接地反力で回動するように構成し、前記接地センサーの回動角に基づいて刈取り前処理部の対地高さを検出する検出部を備えてある刈取り収穫機。
- 前記刈取り前処理部を走行機体に対して昇降操作する駆動機構を備え、前記検出部による検出高さが設定検出高さ以下になると、検出部による検出情報を基に、前記駆動機構を刈取り前処理部の上昇側に自動的に操作する制御手段を備えてある請求項1記載の刈取り収穫機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002262855A JP2004097076A (ja) | 2002-09-09 | 2002-09-09 | 刈取り収穫機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002262855A JP2004097076A (ja) | 2002-09-09 | 2002-09-09 | 刈取り収穫機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004097076A true JP2004097076A (ja) | 2004-04-02 |
Family
ID=32262783
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002262855A Pending JP2004097076A (ja) | 2002-09-09 | 2002-09-09 | 刈取り収穫機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004097076A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11785888B2 (en) | 2020-08-11 | 2023-10-17 | Cnh Industrial America Llc | Combine loose soil detection sensor |
-
2002
- 2002-09-09 JP JP2002262855A patent/JP2004097076A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11785888B2 (en) | 2020-08-11 | 2023-10-17 | Cnh Industrial America Llc | Combine loose soil detection sensor |
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