JP2004096873A - 電気車の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ソフトウェアの設定変更なく、コンタクタの有無並びにコンタクタコイル駆動用トランジスタの故障検知が可能な電気車の制御装置を提供する。
【解決手段】MSコンタクタコイル13駆動用トランジスタ15のコレクタに低電圧を印加し、このトランジスタのコレクタ出力電圧を調べる。コイル13に電流を供給するバッテリ1からの電圧がこのコイルを通してトランジスタ15のコレクタに印加されてなるコレクタ出力電圧を調べる。これら2種類のコレクタ出力電圧の組み合わせによって、トランジスタ15が故障か否か、並びに、MSコンタクタ7が未装着またはMSコンタクタコイル13が断線か否か調べる。
【選択図】 図4
【解決手段】MSコンタクタコイル13駆動用トランジスタ15のコレクタに低電圧を印加し、このトランジスタのコレクタ出力電圧を調べる。コイル13に電流を供給するバッテリ1からの電圧がこのコイルを通してトランジスタ15のコレクタに印加されてなるコレクタ出力電圧を調べる。これら2種類のコレクタ出力電圧の組み合わせによって、トランジスタ15が故障か否か、並びに、MSコンタクタ7が未装着またはMSコンタクタコイル13が断線か否か調べる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフォークリフト車等の電気車の制御装置に関し、コンタクタ(電磁接触子)の有無検知、並びに、それのコイル駆動用トランジスタの故障検知の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
フォークリフト車の主回路は、動力源として直流モータを使用した場合、図1に示すようなチョッパ制御装置を用いたものになる。図1中、1はバッテリ、2は直流モータの電機子、3は直流モータの界磁コイル、4は直流モータのコンタクト、5は電源コンタクタ、6はチョッパー用のTDM素子、7はTDM素子短絡用コンタクタ(MSコンタクタ)、8は操作制御用コンタクタ(MFコンタクタとMRコンタクタ)、9はフューズ、10は保護ダイオード、11と12は還流用ダイオードを示す。
【0003】
TDM素子短絡用コンタクタ(以下、MSコンタクタ)7は、フォークリフト車の最高速運転時におけるTDM素子6の電圧ドロップによる損失をなくし、更に、モータ印加電圧を高くしてスピードを上げるために用いられる。
【0004】
MSコンタクタ7は通常、スタンダード仕様のフォークリフト車には装着されなく、ユーザの注文によって追加装備するオプション品であるため、作業者の追加装備作業を簡略化する必要がある。
【0005】
通常、MSコンタクタ7のコイル励磁回路には、図2に示すように、そのコンタクタコイル13を励磁駆動するトランジスタ15に対する故障検知回路14が装備されている。故障検知の方法は、コイル駆動(コイル励磁)用トランジスタ15のコレクタ電圧を検出する。図2では、トランジスタ15のコレクタ電圧を2つの抵抗器16、17で分圧し、バッファIC回路18に通し、その出力を図示しないCPU等を用いた制御装置に送るようにしている。19はフォークリフト車のキースイッチである。
【0006】
制御装置では、制御装置自身がコイル駆動用トランジスタ15をオフ(=ベース電流をストップ)している時、▲1▼コレクタ電圧が或る一定以上の電圧であることを検知している場合は、トランジスタ15が正常であると判定し、▲2▼或る一定以下のコレクタ電圧しか検知していない場合は、トランジスタ15が異常であると判定する。
【0007】
ところが、図3に×印20で示すように、コンタクタコイル13が接続されていない場合には、コンタクタコイルを通したバッテリ電圧が供給されないために、コイル駆動用トランジスタ15のコレクタ電圧が略0Vになるため、上記の故障検知方法では、トランジスタ15がショートしていると誤認識してしまう。
【0008】
このエラーを避けるため、スタンダード仕様では、制御装置がトランジスタ15の異常検知を実施しないように、制御装置のソフトウェアを設定しておく必要がある。
【0009】
そして、ユーザからオプション注文を受けてMSコンタクタ7を後で取り付ける時に、自己診断機能として、MSコンタクタ7のコンタクタコイル13駆動用トランジスタ15の故障検知を実施する必要がある。
【0010】
しかし、トランジスタ15の故障検知を実施するには、MSコンタクタ7の取付後に制御装置のソフトウェアの設定変更を実施する必要があり、作業数が増加するという問題がある。
【0011】
このような問題点は、コンタクタコイル駆動用トランジスタ15がFETであっても同様に生じ、また、MSコンタクタ7以外のコンタクタであっても同様に生じ、更に、フォークリフト車以外の電気車であっても同様に生じるものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、係る問題点を解決した電気車の制御装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
第1発明は上記課題を解決する電気車の制御装置であり、直流モータを駆動源とする電気車の制御装置において、コンタクタのコイルを駆動するトランジスタのコレクタに低電圧を印加し、前記トランジスタのコレクタ出力電圧を調べる第1の加手段と、前記コイルに電流を供給するバッテリからの電圧が前記コイルを通して前記トランジスタのコレクタに印加されてなる前記トランジスタのコレクタ出力電圧を調べる第2の手段と、前記第1の手段で調べたコレクタ出力電圧と前記第2の手段で調べたコレクタ出力電圧との組み合わせに基づいて、前記トランジスタが故障か否か、並びに、前記コンタクタが未装着または断線か否かを調べる第3の手段とを具備することを特徴とする。
【0014】
第2発明は、第1発明の電気車の制御装置において、前記コンタクタがチョッパ素子短絡用のコンタクタであることを特徴とし、あるいは、前記トランジスタがFETであることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る電気車の制御装置の実施の形態を説明する。図5〜図6中で、図1〜図3と同じ機能の部分には同じ符号を付し、説明の重複を省く。
【0016】
本実施の形態では、直流モータで駆動する電気車としてフォークリフト車を例にし、コンタクタの有無またはそれのコイル駆動用トランジスタの故障検知を行うものとして説明する。また、故障検知回路はMSコンタクタコイルの励磁に関して故障検知を行うものとする。更に、コイル駆動用トランジスタのコレクタ出力電圧を利用してコンタクタの有無またはそれのコイル駆動用トランジスタの故障検知を行うものとする。更に、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタのコレクタに低電圧を印加し、このトランジスタのコレクタ出力電圧と、MSコンタクタコイルに電流を供給するバッテリからの電圧がMSコンタクタコイルお通してコレクタに印加されているか否かを調べるコレクタ出力電圧との組み合わせによって、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタの故障(ショート)、及び、MSコンタクタの未装着あるいはMSコンタクタコイルの断線を調べる物とする。
【0017】
図5において、主回路構成は図1と同様であり、1はバッテリ、2は直流モータの回転子、3は直流モータのコイル、4は直流モータのコンタクト、5は電源コンタクタ、6はチョッパー用のTDM素子、7はTDM素子短絡用コンタクタ(MSコンタクタ)、8は操作制御用コンタクタ(MFコンタクタ8aとMRコンタクタ8b)、9はフューズ、10は保護ダイオード、11と12は還流用ダイオードを示す。
【0018】
そして、図5に示すように、制御装置24には、主回路構成中の電源コンタクタ5のコンタクタコイル21、MFコンタクタ8aのコンタクタコイル22、MRコンタクタ8bのコンタクタコイル23、MSコンタクタ7のコンタクタコイル13を励磁する各トランジスタ25、26、27、15が備えられている。
【0019】
各コンタクタコイル21、22、23、15はキースイッチ19を通してバッテリ1とそれぞれに対応するコンタクタコイル駆動用トランジスタ25、26、27、15のコレクタとの間に接続され、コンタクタコイル駆動用トランジスタ25、26、27、15のエミッタは接地されている。28〜31は保護ダイオードである。
【0020】
制御装置24では、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ15のコレクタにダイオード32のカソードが接続され、このダイオード32のアノードに電圧Vccが2つの抵抗器33、34で分圧されて、低電圧が印加されている。また、ダイオード32のアノードにはヒステリシス特性を有するバッファIC回路35の入力端が接続され、その出力端がCPU36に接続されている。バッファIC回路35は入力電圧がある一定以上であるときにハイレベル電圧を出力し、入力電圧がある一定以下であるときにローレベル電圧を出力する。バッファIC回路35のヒステリシス特性はチャタリングによる制御の不安定化を防止するものである。バッファIC回路35の出力電圧をOUT1と表記する。CPU36は制御装置24内にある。
【0021】
また、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ15のコレクタ電圧(コレクタ−エミッタ間電圧)VT4は2つの抵抗器16、17で分圧されて、ヒステリシスを有するバッファIC回路37の入力端が印加され、その出力端がCPU36に接続されている。バッファIC回路37は入力電圧がある一定以上であるときにハイレベル電圧を出力し、入力電圧がある一定以下であるときにローレベル電圧を出力する。バッファIC回路37のヒステリシス特性はチャタリングによる制御の不安定化を防止するものである。バッファIC回路37の出力電圧をOUT2と表記する。
【0022】
制御回路24においては、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ15のコレクタにダイオード32と2つの抵抗器33、34により或る低い電圧を印加しており、このときの出力電圧OUT1を用いて、トランジスタ15がショートしていないかを検知する。OUT1がハイレベル電圧となる条件はMSコンタクタコイル駆動用トランジスタ15はオフまたはオープンであることであり、OUT1がローレベル電圧となる条件はMSコンタクタコイル駆動用トランジスタ15がショートであることである。
【0023】
また、制御回路24においては、出力電圧OUT2を用いて、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ15のコレクタにはMSコンタクタコイル13に電源を供給するバッテリ1からの電圧VBが同MSコンタクタコイル13を通して印加されているかを検知する。OUT2がハイレベル電圧となる条件はVT4≒VB>>Vccであり、MSコンタクタコイル13が接続されているときがこれに該当する。OUT2がローレベル電圧となる条件はVT4<Vccであり、MSコンタクタコイル13が外れているときか、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ15はショートしているときがこれに該当する。
【0024】
従って、CPU36にて、上記2つの出力電圧OUT1、OUT2の論理演算を行うことにより、MSコンタクタ7の有無、並びに、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ15の故障(ショート)を検知する。
【0025】
つまり、2つの出力電圧OUT1、OUT2の論理演算により、下記のようにケース分けして判定を行うことができる。
ケース(1) は、2つの出力電圧OUT1、OUT2がともにローレベルである場合であり、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ(T4)15がショートしていると判定する。このケース(1) を、図5においてT4ショートエラーと呼ぶ。
ケース(2) は、出力電圧OUT1がローレベルで、OUT2がハイレベルである場合であり、通常この条件はないので、成立する時はCPU35の入力ポート異常と判定する。このケース(2) を、図5において入力ポートエラーと呼ぶ。
ケース(3) は、出力電圧OUT1がハイレベルで、OUT2がローレベルである場合であり、MSコンタクタコイル13の断線、あるいは、MSコンタクタ7が存在しない(未接続)と判定する。このケース(3) を、図5においてコンタクタなしと呼ぶ。
ケース(4) は、2つの出力電圧OUT1、OUT2がともにハイレベルである場合であり、MSコンタクタ7は存在しており(接続済み)、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ(T4)15が正常であると判定する。このケース(4) を、図5においてコンタクタ有と呼ぶ。
【0026】
図5に、CPU36の処理フローチャートを示す。図5において、キースイッチ19がオンの場合、MSコンタクタ有無のチェックを行い(ステップS1)、2つの出力電圧OUT1、OUT2をチェックする(ステップS2)。OUT1とOUT2のチェック結果により、ケース(1) つまりT4ショートエラーである場合及びケース(2) つまり入力ポートエラーの場合は、エラーを検知したとして処理を終了する。ケース(3) つまりコンタクタなしの場合は、MSコンタクタ7がないことに対処するための設定処理を行う(ステップS3)。ケース(4) つまりコンタクタ有の場合は、MSコンタクタ7が有る場合に必要な設定処理を行う(ステップS4)。MSコンタクタ有無のチェックが終了したら、フォークリフト制御のメインルーチンを実行する(ステップS5)。
【0027】
このように、2種類の出力電圧OUT1、OUT2を得る回路を用いることにより、ソフトウェアの設定変更を実施することなく、MSコンタクタ7の有無、並びに、MSコンタクタコイル13駆動用トランジスタ15の故障を検知することができる。
【0028】
上記では、MSコンタクタ7の有無並びにMSコンタクタコイル13駆動用トランジスタ15の故障を検知しているが、電源コンタクタ5の有無並びに電源コンタクタコイル21駆動用トランジスタ25の故障検知、MFコンタクタ8aの有無並びにMFコンタクタコイル22駆動用トランジスタ26の故障検知、MRコンタクタ8bの有無並びにMRコンタクタコイル23駆動用トランジスタ27の故障検知についても、同様の構成で達成できる。つまり、オプション設定された任意のコンタクタに関して、その有無及びそれのコイル駆動用トランジスタの故障検知を行うことができる。
【0029】
また、トランジスタとしてFET等が使用可能である。FETを使用する場合は、コンタクタコイルにそれの駆動用FETを接続し、FETのソースまたはドレインに低電圧を印加し、FETのソースまたはドレインの出力電圧を調べ、コンタクタコイルに電流を供給するバッテリからの電圧がコンタクタコイルを通してFETのソースまたはドレインに印加されてなる出力電圧を調べ、これら2種類の出力電圧の組み合わせによって、FETが故障か否か、並びに、コンタクタが未装着または断線か否かを調べれば良い。
【0030】
更に、上記では、フォークリフト車の制御装置について説明したが、それ以外の電気車であっても同様にトランジスタが故障か否か、並びに、コンタクタが未装着または断線か否かを調べることができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、オプション設定されたコンタクタを後に取り付けた場合でも、ソフトウェアの設定変更を作業者が行うことなく、自動的にコンタクタの有無を検知し、また、コンタクタコイル駆動用トランジスタの故障を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】直流モータを駆動源とする電気車の主回路構成を示す図。
【図2】従来のトランジスタ故障検知回路を示す図。
【図3】従来のトランジスタ故障検知回路における問題点を説明するための図。
【図4】本発明の実施の形態例に係る電気車の主回路と制御装置の構成を示す図。
【図5】図4におけるCPUの処理フローチャートを示す図。
【符号の説明】
7 MSコンタクタ
13 MSコンタクタコイル
15 MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ
16、17 分圧用抵抗器
24 制御装置
32 ダイオード
33、34 分圧用抵抗器
36 CPU
【発明の属する技術分野】
本発明はフォークリフト車等の電気車の制御装置に関し、コンタクタ(電磁接触子)の有無検知、並びに、それのコイル駆動用トランジスタの故障検知の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
フォークリフト車の主回路は、動力源として直流モータを使用した場合、図1に示すようなチョッパ制御装置を用いたものになる。図1中、1はバッテリ、2は直流モータの電機子、3は直流モータの界磁コイル、4は直流モータのコンタクト、5は電源コンタクタ、6はチョッパー用のTDM素子、7はTDM素子短絡用コンタクタ(MSコンタクタ)、8は操作制御用コンタクタ(MFコンタクタとMRコンタクタ)、9はフューズ、10は保護ダイオード、11と12は還流用ダイオードを示す。
【0003】
TDM素子短絡用コンタクタ(以下、MSコンタクタ)7は、フォークリフト車の最高速運転時におけるTDM素子6の電圧ドロップによる損失をなくし、更に、モータ印加電圧を高くしてスピードを上げるために用いられる。
【0004】
MSコンタクタ7は通常、スタンダード仕様のフォークリフト車には装着されなく、ユーザの注文によって追加装備するオプション品であるため、作業者の追加装備作業を簡略化する必要がある。
【0005】
通常、MSコンタクタ7のコイル励磁回路には、図2に示すように、そのコンタクタコイル13を励磁駆動するトランジスタ15に対する故障検知回路14が装備されている。故障検知の方法は、コイル駆動(コイル励磁)用トランジスタ15のコレクタ電圧を検出する。図2では、トランジスタ15のコレクタ電圧を2つの抵抗器16、17で分圧し、バッファIC回路18に通し、その出力を図示しないCPU等を用いた制御装置に送るようにしている。19はフォークリフト車のキースイッチである。
【0006】
制御装置では、制御装置自身がコイル駆動用トランジスタ15をオフ(=ベース電流をストップ)している時、▲1▼コレクタ電圧が或る一定以上の電圧であることを検知している場合は、トランジスタ15が正常であると判定し、▲2▼或る一定以下のコレクタ電圧しか検知していない場合は、トランジスタ15が異常であると判定する。
【0007】
ところが、図3に×印20で示すように、コンタクタコイル13が接続されていない場合には、コンタクタコイルを通したバッテリ電圧が供給されないために、コイル駆動用トランジスタ15のコレクタ電圧が略0Vになるため、上記の故障検知方法では、トランジスタ15がショートしていると誤認識してしまう。
【0008】
このエラーを避けるため、スタンダード仕様では、制御装置がトランジスタ15の異常検知を実施しないように、制御装置のソフトウェアを設定しておく必要がある。
【0009】
そして、ユーザからオプション注文を受けてMSコンタクタ7を後で取り付ける時に、自己診断機能として、MSコンタクタ7のコンタクタコイル13駆動用トランジスタ15の故障検知を実施する必要がある。
【0010】
しかし、トランジスタ15の故障検知を実施するには、MSコンタクタ7の取付後に制御装置のソフトウェアの設定変更を実施する必要があり、作業数が増加するという問題がある。
【0011】
このような問題点は、コンタクタコイル駆動用トランジスタ15がFETであっても同様に生じ、また、MSコンタクタ7以外のコンタクタであっても同様に生じ、更に、フォークリフト車以外の電気車であっても同様に生じるものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、係る問題点を解決した電気車の制御装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
第1発明は上記課題を解決する電気車の制御装置であり、直流モータを駆動源とする電気車の制御装置において、コンタクタのコイルを駆動するトランジスタのコレクタに低電圧を印加し、前記トランジスタのコレクタ出力電圧を調べる第1の加手段と、前記コイルに電流を供給するバッテリからの電圧が前記コイルを通して前記トランジスタのコレクタに印加されてなる前記トランジスタのコレクタ出力電圧を調べる第2の手段と、前記第1の手段で調べたコレクタ出力電圧と前記第2の手段で調べたコレクタ出力電圧との組み合わせに基づいて、前記トランジスタが故障か否か、並びに、前記コンタクタが未装着または断線か否かを調べる第3の手段とを具備することを特徴とする。
【0014】
第2発明は、第1発明の電気車の制御装置において、前記コンタクタがチョッパ素子短絡用のコンタクタであることを特徴とし、あるいは、前記トランジスタがFETであることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る電気車の制御装置の実施の形態を説明する。図5〜図6中で、図1〜図3と同じ機能の部分には同じ符号を付し、説明の重複を省く。
【0016】
本実施の形態では、直流モータで駆動する電気車としてフォークリフト車を例にし、コンタクタの有無またはそれのコイル駆動用トランジスタの故障検知を行うものとして説明する。また、故障検知回路はMSコンタクタコイルの励磁に関して故障検知を行うものとする。更に、コイル駆動用トランジスタのコレクタ出力電圧を利用してコンタクタの有無またはそれのコイル駆動用トランジスタの故障検知を行うものとする。更に、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタのコレクタに低電圧を印加し、このトランジスタのコレクタ出力電圧と、MSコンタクタコイルに電流を供給するバッテリからの電圧がMSコンタクタコイルお通してコレクタに印加されているか否かを調べるコレクタ出力電圧との組み合わせによって、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタの故障(ショート)、及び、MSコンタクタの未装着あるいはMSコンタクタコイルの断線を調べる物とする。
【0017】
図5において、主回路構成は図1と同様であり、1はバッテリ、2は直流モータの回転子、3は直流モータのコイル、4は直流モータのコンタクト、5は電源コンタクタ、6はチョッパー用のTDM素子、7はTDM素子短絡用コンタクタ(MSコンタクタ)、8は操作制御用コンタクタ(MFコンタクタ8aとMRコンタクタ8b)、9はフューズ、10は保護ダイオード、11と12は還流用ダイオードを示す。
【0018】
そして、図5に示すように、制御装置24には、主回路構成中の電源コンタクタ5のコンタクタコイル21、MFコンタクタ8aのコンタクタコイル22、MRコンタクタ8bのコンタクタコイル23、MSコンタクタ7のコンタクタコイル13を励磁する各トランジスタ25、26、27、15が備えられている。
【0019】
各コンタクタコイル21、22、23、15はキースイッチ19を通してバッテリ1とそれぞれに対応するコンタクタコイル駆動用トランジスタ25、26、27、15のコレクタとの間に接続され、コンタクタコイル駆動用トランジスタ25、26、27、15のエミッタは接地されている。28〜31は保護ダイオードである。
【0020】
制御装置24では、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ15のコレクタにダイオード32のカソードが接続され、このダイオード32のアノードに電圧Vccが2つの抵抗器33、34で分圧されて、低電圧が印加されている。また、ダイオード32のアノードにはヒステリシス特性を有するバッファIC回路35の入力端が接続され、その出力端がCPU36に接続されている。バッファIC回路35は入力電圧がある一定以上であるときにハイレベル電圧を出力し、入力電圧がある一定以下であるときにローレベル電圧を出力する。バッファIC回路35のヒステリシス特性はチャタリングによる制御の不安定化を防止するものである。バッファIC回路35の出力電圧をOUT1と表記する。CPU36は制御装置24内にある。
【0021】
また、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ15のコレクタ電圧(コレクタ−エミッタ間電圧)VT4は2つの抵抗器16、17で分圧されて、ヒステリシスを有するバッファIC回路37の入力端が印加され、その出力端がCPU36に接続されている。バッファIC回路37は入力電圧がある一定以上であるときにハイレベル電圧を出力し、入力電圧がある一定以下であるときにローレベル電圧を出力する。バッファIC回路37のヒステリシス特性はチャタリングによる制御の不安定化を防止するものである。バッファIC回路37の出力電圧をOUT2と表記する。
【0022】
制御回路24においては、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ15のコレクタにダイオード32と2つの抵抗器33、34により或る低い電圧を印加しており、このときの出力電圧OUT1を用いて、トランジスタ15がショートしていないかを検知する。OUT1がハイレベル電圧となる条件はMSコンタクタコイル駆動用トランジスタ15はオフまたはオープンであることであり、OUT1がローレベル電圧となる条件はMSコンタクタコイル駆動用トランジスタ15がショートであることである。
【0023】
また、制御回路24においては、出力電圧OUT2を用いて、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ15のコレクタにはMSコンタクタコイル13に電源を供給するバッテリ1からの電圧VBが同MSコンタクタコイル13を通して印加されているかを検知する。OUT2がハイレベル電圧となる条件はVT4≒VB>>Vccであり、MSコンタクタコイル13が接続されているときがこれに該当する。OUT2がローレベル電圧となる条件はVT4<Vccであり、MSコンタクタコイル13が外れているときか、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ15はショートしているときがこれに該当する。
【0024】
従って、CPU36にて、上記2つの出力電圧OUT1、OUT2の論理演算を行うことにより、MSコンタクタ7の有無、並びに、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ15の故障(ショート)を検知する。
【0025】
つまり、2つの出力電圧OUT1、OUT2の論理演算により、下記のようにケース分けして判定を行うことができる。
ケース(1) は、2つの出力電圧OUT1、OUT2がともにローレベルである場合であり、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ(T4)15がショートしていると判定する。このケース(1) を、図5においてT4ショートエラーと呼ぶ。
ケース(2) は、出力電圧OUT1がローレベルで、OUT2がハイレベルである場合であり、通常この条件はないので、成立する時はCPU35の入力ポート異常と判定する。このケース(2) を、図5において入力ポートエラーと呼ぶ。
ケース(3) は、出力電圧OUT1がハイレベルで、OUT2がローレベルである場合であり、MSコンタクタコイル13の断線、あるいは、MSコンタクタ7が存在しない(未接続)と判定する。このケース(3) を、図5においてコンタクタなしと呼ぶ。
ケース(4) は、2つの出力電圧OUT1、OUT2がともにハイレベルである場合であり、MSコンタクタ7は存在しており(接続済み)、MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ(T4)15が正常であると判定する。このケース(4) を、図5においてコンタクタ有と呼ぶ。
【0026】
図5に、CPU36の処理フローチャートを示す。図5において、キースイッチ19がオンの場合、MSコンタクタ有無のチェックを行い(ステップS1)、2つの出力電圧OUT1、OUT2をチェックする(ステップS2)。OUT1とOUT2のチェック結果により、ケース(1) つまりT4ショートエラーである場合及びケース(2) つまり入力ポートエラーの場合は、エラーを検知したとして処理を終了する。ケース(3) つまりコンタクタなしの場合は、MSコンタクタ7がないことに対処するための設定処理を行う(ステップS3)。ケース(4) つまりコンタクタ有の場合は、MSコンタクタ7が有る場合に必要な設定処理を行う(ステップS4)。MSコンタクタ有無のチェックが終了したら、フォークリフト制御のメインルーチンを実行する(ステップS5)。
【0027】
このように、2種類の出力電圧OUT1、OUT2を得る回路を用いることにより、ソフトウェアの設定変更を実施することなく、MSコンタクタ7の有無、並びに、MSコンタクタコイル13駆動用トランジスタ15の故障を検知することができる。
【0028】
上記では、MSコンタクタ7の有無並びにMSコンタクタコイル13駆動用トランジスタ15の故障を検知しているが、電源コンタクタ5の有無並びに電源コンタクタコイル21駆動用トランジスタ25の故障検知、MFコンタクタ8aの有無並びにMFコンタクタコイル22駆動用トランジスタ26の故障検知、MRコンタクタ8bの有無並びにMRコンタクタコイル23駆動用トランジスタ27の故障検知についても、同様の構成で達成できる。つまり、オプション設定された任意のコンタクタに関して、その有無及びそれのコイル駆動用トランジスタの故障検知を行うことができる。
【0029】
また、トランジスタとしてFET等が使用可能である。FETを使用する場合は、コンタクタコイルにそれの駆動用FETを接続し、FETのソースまたはドレインに低電圧を印加し、FETのソースまたはドレインの出力電圧を調べ、コンタクタコイルに電流を供給するバッテリからの電圧がコンタクタコイルを通してFETのソースまたはドレインに印加されてなる出力電圧を調べ、これら2種類の出力電圧の組み合わせによって、FETが故障か否か、並びに、コンタクタが未装着または断線か否かを調べれば良い。
【0030】
更に、上記では、フォークリフト車の制御装置について説明したが、それ以外の電気車であっても同様にトランジスタが故障か否か、並びに、コンタクタが未装着または断線か否かを調べることができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、オプション設定されたコンタクタを後に取り付けた場合でも、ソフトウェアの設定変更を作業者が行うことなく、自動的にコンタクタの有無を検知し、また、コンタクタコイル駆動用トランジスタの故障を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】直流モータを駆動源とする電気車の主回路構成を示す図。
【図2】従来のトランジスタ故障検知回路を示す図。
【図3】従来のトランジスタ故障検知回路における問題点を説明するための図。
【図4】本発明の実施の形態例に係る電気車の主回路と制御装置の構成を示す図。
【図5】図4におけるCPUの処理フローチャートを示す図。
【符号の説明】
7 MSコンタクタ
13 MSコンタクタコイル
15 MSコンタクタコイル駆動用トランジスタ
16、17 分圧用抵抗器
24 制御装置
32 ダイオード
33、34 分圧用抵抗器
36 CPU
Claims (3)
- 直流モータを駆動源とする電気車の制御装置において、コンタクタのコイルを駆動するトランジスタのコレクタに低電圧を印加し、前記トランジスタのコレクタ出力電圧を調べる第1の加手段と、前記コイルに電流を供給するバッテリからの電圧が前記コイルを通して前記トランジスタのコレクタに印加されてなる前記トランジスタのコレクタ出力電圧を調べる第2の手段と、前記第1の手段で調べたコレクタ出力電圧と前記第2の手段で調べたコレクタ出力電圧との組み合わせに基づいて、前記トランジスタが故障か否か、並びに、前記コンタクタが未装着または断線か否かを調べる第3の手段とを具備することを特徴とする電気車の制御装置。
- 請求項1において、前記コンタクタがチョッパ素子短絡用のコンタクタであることを特徴とする電気車の制御装置。
- 請求項1において、前記トランジスタがFETであることを特徴とする電気車の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002253455A JP2004096873A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 電気車の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002253455A JP2004096873A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 電気車の制御装置 |
Publications (1)
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JP2004096873A true JP2004096873A (ja) | 2004-03-25 |
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ID=32059448
Family Applications (1)
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JP2002253455A Withdrawn JP2004096873A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 電気車の制御装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004096873A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015516788A (ja) * | 2012-02-29 | 2015-06-11 | エルジー・ケム・リミテッド | 電気自動車のための駆動回路及び診断方法 |
-
2002
- 2002-08-30 JP JP2002253455A patent/JP2004096873A/ja not_active Withdrawn
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