JP2004096703A - Ofdm復調方法及びofdm復調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】OFDM変復調を用いた地上デジタル放送の受信において、伝送路特性の推定精度の向上により、受信性能を向上するOFDM復調方法及び復調装置を提供すること。
【解決手段】第1の等化部Aにおいて、分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間して、伝送路特性Hを求める。そしてFFT後の受信信号Yを伝送路特性で複素除算することにより各信号を復元する。第2の等化部Bでは、得られた信号を硬判定して、マッピングベクトルXを得た後、受信信号YをXで除算することにより、再度伝送路特性を求める。信頼性があると判断される伝送路特性を、分散パイロット信号により得られた伝送路特性と置き換え、周波数軸方向にフィルター処理し、再度伝送路特性H’ を求め、信号点を復元する。
【選択図】 図1
【解決手段】第1の等化部Aにおいて、分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間して、伝送路特性Hを求める。そしてFFT後の受信信号Yを伝送路特性で複素除算することにより各信号を復元する。第2の等化部Bでは、得られた信号を硬判定して、マッピングベクトルXを得た後、受信信号YをXで除算することにより、再度伝送路特性を求める。信頼性があると判断される伝送路特性を、分散パイロット信号により得られた伝送路特性と置き換え、周波数軸方向にフィルター処理し、再度伝送路特性H’ を求め、信号点を復元する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式によるデジタル放送に用いられるOFDM復調方法及びOFDM復調装置に関し、特に移動体受信環境下での受信性能の向上のために用いられるOFDM復調方法及びOFDM復調装置である。
【0002】
【従来の技術】
近年、地上デジタルテレビジョン放送システムの研究が盛んである。米国はVSB方式を採用しているが、欧州及び日本では直交周波数分割多重(OFDM)方式を伝送方式として採用している。英国、シンガポール等では既に商用サービスが始まっている。このOFDM方式は、互いに直交関係にある多数の搬送波に伝送信号を分割して多重して伝送する方式である。
【0003】
OFDM信号は多数の搬送波を用いるために、シンボル間隔を長く取ることができる。このため、信号の一部を巡回的に複写して伝送する期間、いわゆるガード期間を設けることができる。このガード期間内の遅延波であれば、シンボル間干渉を生じないため、OFDM復調装置の等化器が簡易に構成できるという特徴がある。
【0004】
欧州及び日本のOFDM方式は、受信側で伝送路特性を推定するため、送信側では、シンボル時間及びキャリア周波数方向に周期的に分散した搬送波を、特定の位相及び振幅で変調する分散パイロット信号(SP信号)が配されている。
【0005】
これまでの技術によれば、受信側では分散パイロット信号を取り出し、既知の振幅・位相で除算することにより、分散パイロット信号位置での伝送路特性を求めた。そして各情報キャリア位置の伝送路特性は、この分散パイロット信号をシンボル時間方向及びキャリア周波数方向に補間することによって求めた。
【0006】
一方、SP信号を時間軸方向及び周波数方向に補間処理を行って、各キャリア位置での伝送路特性を推定する方法が記載されたものがある(非特許文献1)。この方法は、遅延波の遅延時間に応じて前記の補間処理のフィルタの帯域を制限することによりノイズを低減し、受信性能の向上を図るものである。しかしながらこの方法では、SP信号が正しく受信されているとして伝送路特性が求めているものであり、SP信号が正しく受信されていない場合は性能が劣化するという欠点がある。
【0007】
また地上デジタル放送は、HDTV信号の固定受信が主として考えられ、固定受信の環境下ではシンボル方向の補間については回路規模削減のために零次ホールドのフィルターが利用されつつある。
【0008】
【非特許文献1】
「OFDM復調における適応等化方法の検討」
筆者:林健一郎、木村知弘、影山定司、原田泰男、木曽田昇、坂下誠司
テレビジョン学会技術報告、VOL.20、NO.53 、1996年10月
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
近年、地上デジタル放送の特徴の一つである移動体受信が注目を浴びている。移動体の受信環境下では伝送路の変動は非常に激しい。このため、シンボル方向への分散パイロット信号の零次ホールドを用いたフィルターによる伝送路推定は限界がある。そのため、シンボル時間方向へ分散パイロット信号を直線補間することは、必須の技術として考えられるようになってきた。しかし、分散パイロット信号の直線補間だけでは、移動体の受信環境下での特性は十分ではない。このためダイバーシティー等を併用することも検討されている。
【0010】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、特に移動受体の信環境下において、伝送路特性推定の精度を高めると共に、移動体の受信環境下での受信性能を向上できるOFDM復調方法及びOFDM復調装置を実現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、前記マッピングベクトルX’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第1次伝送路特性H’n,lを求め、前記H’n,lを周波数方向にフィルター処理することにより、第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記Yn,l を前記H’’n,l で除算することにより第2次マッピングベクトルX’’n,l を求め、情報伝送信号を復元することを特徴とするものである。
【0012】
本願の請求項2の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に、連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、前記硬判定の際にマッピングの種類毎に所定のスレッショールドを設け、所定のスレッショールド以内の信号点を用いて得られた第1次伝送路特性H’n,lを、前記キャリア位置での伝送路特性Hn,l と置き換え、得られた伝送路特性H’n,lを周波数軸方向にフィルタをかけることにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記受信信号Yn,l を前記H’’n,l で除算することにより第2次マッピングベクトルX’’n,l を求め、情報伝送信号を復調することを特徴とするものである。
【0013】
本願の請求項3の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に、連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、得られた伝送路特性Hn,l で、前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、前記マッピングベクトルX’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第1次伝送路特性H’n,lを求め、前記H’n,lを周波数方向にフィルター処理することにより、第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記Yn,l をH’’n,l で除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号の第2次マッピングベクトルX’’n,l を復元し、前記マッピングベクトルX’’n,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第3次マッピングベクトルX’’’n,lを求め、前記マッピングベクトルX’’’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第3次伝送路特性H’’’n,lを求め、前記H’’’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより、第4次伝送路特性H’’’’n,l を算出し、前記Yn,l を前記H’’’’n,l で除算することにより第4次マッピングベクトルX’’’’n,l を求め、情報伝送信号を復元することを特徴とするものである。
【0014】
本願の請求項4の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、前記硬判定の際にマッピングの種類毎に所定の第1のスレッショールドを設け、所定のスレッショールド以内の信号点を用いて得られた第1次伝送路特性H’n,lを、前記キャリア位置での前記伝送路特性Hn,l と置き換え、前記伝送路特性H’n,lを周波数軸方向にフィルタをかけることにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記伝送路特性H’’n,l で前記受信信号Yn,l を除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号の第2次マッピングベクトルX’’n,l を復元し、前記マッピングベクトルX’’n,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第3次マッピングベクトルX’’’n,lを求め、前記硬判定の際にマッピングの種類毎に所定の第2のスレッショールドを設け、所定のスレッショールド以内の信号点を用いて得られた第3次伝送路特性H’’’n,lを、前記キャリア位置での前記伝送路特性H’’n,l と置き換え、前記伝送路特性H’’’n,lを周波数軸方向にフィルタをかけることにより第4次伝送路特性H’’’’n,l を求め、前記伝送路特性H’’’’n,l で前記受信信号Yn,l を除算することにより第4次マッピングベクトルX’’’’n,l を求め、情報伝送信号を復調することを特徴とするものである。
【0015】
本願の請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか1項のOFDM復調方法において、前記伝送路特性を利用して各キャリア位置に配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号を求め、得られた信号を硬判定することによりマッピングベクトルを得、前記マッピングベクトルを利用して、新たな伝送路特性を得ることを繰り返し行い、情報伝送信号を復元することを特徴とするものである。
【0016】
本願の請求項6の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、前記マッピングベクトルX’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第1次伝送路特性H’n,lを求め、前記H’n,lを周波数方向にフィルター処理することにより、第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記伝送路特性H’’n,l から前記分散パイロット信号SPn,k の伝送路特性を抽出し、前記抽出した伝送路特性を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより、第3次伝送路特性H’’’n,lを算出し、前記Yn,l を前記H’’’n,lで除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n,l を求め、情報伝送信号を復元することを特徴とするものである。
【0017】
本願の請求項7の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、前記マッピングベクトルX’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第1次伝送路特性H’n,lを求め、前記H’n,lを周波数方向にフィルター処理することにより、第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記伝送路特性H’’n,l を2シンボル遅延し、2シンボル遅延された伝送路特性H’’’n−2,lとシンボル遅延の無い伝送路特性H’’’n,lとから、その間のシンボルの第3次伝送路特性H’’’n−1,lを算出し、前記Yn−1,l を前記H’’’n−1,lで除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n−1,l を求め、情報伝送信号を復元することを特徴とするものである。
【0018】
本願の請求項8の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、前記マッピングベクトルX’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第1次伝送路特性H’n,lを求め、前記H’n,lを周波数方向にフィルター処理することにより、第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記伝送路特性H’’n,l を1シンボル及び2シンボル遅延し、2シンボル遅延された前記伝送路特性H’’n−2,l と1シンボル遅延された伝送路特性H’’n−1,l とシンボル遅延無しの伝送路特性H’’n,l とから、その間のシンボルの第3次伝送路特性H’’’n−1,lを算出し、前記受信信号が1シンボル遅延されたYn−1,l を前記H’’’n−1,lで除算することにより第2次マッピングベクトルX’’n−1,l を求め、情報伝送信号を復元することを特徴とするものである。
【0019】
本願の請求項9の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合の信号を復調するOFDM復調装置であって、前記分散パイロット信号SPn,k を用いてOFDMの受信信号Yn,l (lは整数)を等化し、伝送路特性Hn,l 及び各キャリアに配置された信号のマッピングベクトルXn,l を算出する第1の等化部と、前記第1の等化部で得られたマッピングベクトルXn,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第1次マッピングベクトルX’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第1次伝送路特性H’n,lを算出し、前記伝送路特性H’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記伝送路特性H’’n,l 用いて前記受信信号Yn,l を再等化し、第2次マッピングベクトルX’’n,l を算出する第2の等化部と、を具備することを特徴とするものである。
【0020】
本願の請求項10の発明は、請求項9のOFDM復調装置において、前記第1の等化部は、既知のSP信号を発生するSP信号発生器、FFT後の受信信号Yn,l の内、前記分散パイロット信号SPn,k を前記SP信号発生器の出力で複素除算する第1の複素除算器、前記第1の複素除算器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部を有する第1の伝送路特性推定部と、前記伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する第2の複素除算器と、を含むものであり、前記第2の等化部は、前記第1の等化部の出力Xn,l を硬判定する硬判定器、前記硬判定器の判定結果に基づいてマッピングベクトルX’n,lを算出するマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する信頼性情報抽出部を有する硬判定処理部と、前記マッピングベクトルX’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第3の複素除算器、前記第3の複素除算器の出力H’n,lと前記伝送路特性Hn,l とのいずれかを前記信頼性情報抽出部の出力に従って選択する選択器、前記選択器の出力をフィルタ処理する周波数軸フィルタを有する第2の伝送路特性推定部と、前記周波数軸フィルタの出力H’’n,l で前記Yn,l を複素除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n,l を求める第4の複素除算器とを含むことを特徴とするものである。
【0021】
本願の請求項11の発明は、請求項10のOFDM復調装置において、前記信頼性情報抽出部は、マッピングの種類毎に所定のスレッショールドを設け、マッピングベクトルXn,l が所定のスレッショールド以内にあるか否かを判断し、所定のスレッショールド以内の場合は、前記選択器は前記H’n,lを選択することを特徴とするものである。
【0022】
本願の請求項12の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(nmod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合の信号を復調するOFDM復調装置であって、前記分散パイロット信号SPn,k を用いてOFDMの受信信号Yn,l (lは整数)を等化し、伝送路特性Hn,l 及び各キャリアに配置された信号のマッピングベクトルXn,l を算出する第1の等化部と、前記第1の等化部で得られたマッピングベクトルXn,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第1次マッピングベクトルX’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第1次伝送路特性H’n,lを算出し、前記伝送路特性H’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記伝送路特性H’’n,l 用いて前記受信信号Yn,l を再等化し、第2次マッピングベクトルX’’n,l を算出する第2の等化部と、前記第2の等化部で得られたマッピングベクトルX’’n,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第3次マッピングベクトルX’’’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第3次伝送路特性H’’’n,lを算出し、前記伝送路特性H’’’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第4次伝送路特性H’’’’n,l を算出し、前記伝送路特性H’’’’n,l 用いて前記受信信号Yn,l を再再等化し、第4次マッピングベクトルX’’’’n,l を算出する第3の等化部と、を具備することを特徴とするものである。
【0023】
本願の請求項13の発明は、請求項12のOFDM復調装置において、前記第1の等化部は、既知のSP信号を発生するSP信号発生器、FFT後の受信信号Yn,l の内、前記分散パイロット信号SPn,k を前記SP信号発生器の出力で複素除算する第1の複素除算器、前記第1の複素除算器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部を有する第1の伝送路特性推定部と、前記伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する第2の複素除算器とを含むものであり、前記第2の等化部は、前記第1の等化部の出力Xn,l を硬判定する第1の硬判定器、前記第1の硬判定器の出力のマッピングベクトルX’n,lを算出する第1のマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する第1の信頼性情報抽出部を有する硬判定処理部と、前記マッピングベクトルX’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第3の複素除算器、前記第3の複素除算器の出力H’n,lと前記伝送路特性Hn,l とのいずれかを前記信頼性情報抽出部の出力に従って選択する第1の選択器、前記第1の選択器の出力をフィルタ処理する第1の周波数軸フィルタを有する第2の伝送路特性推定部と、前記第1の周波数軸フィルタの出力H’’n,l で前記Yn,l を複素除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n,l を求める第4の複素除算器とを含むものであり、前記第3の等化部は、前記第2の等化部の出力X’’n,l を硬判定する第2の硬判定器、前記第2の硬判定器の出力のマッピングベクトルX’’’n,lを算出する第2のマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する第2の信頼性情報抽出部を有する第2の硬判定処理部と、前記マッピングベクトルX’’’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第5の複素除算器、前記第5の複素除算器の出力H’’’n,lと前記伝送路特性H’’n,l とのいずれかを前記第2の信頼性情報抽出部の出力に従って選択する第2の選択器、前記第2の選択器の出力をフィルタ処理する第2の周波数軸フィルタを有する第3の伝送路特性推定部と、前記第2の周波数軸フィルタの出力H’’’’n,l で前記Yn,l を複素除算することにより、第4次マッピングベクトルX’’’’n,l を求める第6の複素除算器とを含むことを特徴とするものである。
【0024】
本願の請求項14の発明は、請求項13のOFDM復調装置において、前記第2の信頼性情報抽出部は、マッピングの種類毎に所定のスレッショールドを設け、マッピングベクトルX’’n,l が所定のスレッショールド以内にあるか否かを判断し、所定のスレッショールド以内の場合は、前記第2の選択器はH’n,l又はH’’’n,lを選択することを特徴とするものである。
【0025】
本願の請求項15の発明は、請求項9〜14のいずれか1項のOFDM復調装置において、前記伝送路特性を利用して各キャリア位置に配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号を求め、得られた信号を硬判定することによりマッピングベクトルを得、前記マッピングベクトルを利用して、新たな伝送路特性を得ることを繰り返し行い、情報伝送信号を復元するように等化部を複数組設けたことを特徴とするものである。
【0026】
本願の請求項16の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(nmod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合の信号を復調するOFDM復調装置であって、前記分散パイロット信号SPn,k を用いてOFDMの受信信号Yn,l (lは整数)を等化し、伝送路特性Hn,l 及び各キャリアに配置された信号のマッピングベクトルXn,l を算出する第1の等化部と、前記第1の等化部で得られたマッピングベクトルXn,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第1次マッピングベクトルX’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第1次伝送路特性H’n,lを算出し、前記伝送路特性H’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出する第2の等化部と、前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l から前記分散パイロット信号SPn,k の伝送路特性を抽出し、前記抽出した伝送路特性を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより、第3次伝送路特性H’’’n,lを算出し、前記Yn,l を前記H’’’n,lで除算することにより、マッピングベクトルX’’n,l を求める第3の等化部と、を具備することを特徴とするものである。
【0027】
本願の請求項17の発明は、請求項16のOFDM復調装置において、前記第1の等化部は、既知のSP信号を発生するSP信号発生器、FFT後の受信信号Yn,l の内、前記分散パイロット信号SPn,k を前記SP信号発生器の出力で複素除算する第1の複素除算器、前記第1の複素除算器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部を有する第1の伝送路特性推定部と、前記伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する第2の複素除算器とを含むものであり、前記第2の等化部は、前記第1の等化部の出力Xn,l を硬判定する硬判定器、前記硬判定器の判定結果に基づいてマッピングベクトルX’n,lを算出するマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する信頼性情報抽出部を有する硬判定処理部と、前記マッピングベクトルX’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第3の複素除算器、前記第3の複素除算器の出力H’n,lと前記伝送路特性Hn,l とのいずれかを前記信頼性情報抽出部の出力に従って選択する選択器、前記選択器の出力をフィルタ処理し、第2次伝送路特性H’’n,l を出力する周波数軸フィルタを有する第2の伝送路特性推定部とを含むものであり、前記第3の等化部は、前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l を用いて分散パイロット信号SPn,k 位置のSP信号を抽出するSP信号抽出器と、前記SP信号抽出器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して第3次伝送路特性H’’’n,lを算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部と、前記伝送路特性H’’’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第4の複素除算器とを含むことを特徴とするものである。
【0028】
本願の請求項18の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(nmod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合の信号を復調するOFDM復調装置であって、前記分散パイロット信号SPn,k を用いてOFDMの受信信号Yn,l (lは整数)を等化し、伝送路特性Hn,l 及び各キャリアに配置された信号のマッピングベクトルXn,l を算出する第1の等化部と、前記第1の等化部で得られたマッピングベクトルXn,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第1次マッピングベクトルX’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第1次伝送路特性H’n,lを算出し、前記伝送路特性H’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出する第2の等化部と、前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l を2シンボル遅延し、2シンボル遅延された伝送路特性H’’n−2,l とシンボル遅延の無い伝送路特性H’’n,l とから、その間のシンボルの第3次伝送路特性H’’’n−1,lを算出し、前記Yn−1,l を前記H’’’n−1,lで除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n−1,l を求める第3の等化部と、を具備することを特徴とするものである。
【0029】
本願の請求項19の発明は、請求項18のOFDM復調装置において、前記第1の等化部は、既知のSP信号を発生するSP信号発生器、FFT後の受信信号Yn,l の内、前記分散パイロット信号SPn,k を前記SP信号発生器の出力で複素除算する第1の複素除算器、前記第1の複素除算器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部を有する第1の伝送路特性推定部と、前記伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する第2の複素除算器とを含むものであり、前記第2の等化部は、前記第1の等化部の出力Xn,l を硬判定する硬判定器、前記硬判定器の出力のマッピングベクトルX’n,lを算出するマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する信頼性情報抽出部を有する硬判定処理部と、前記マッピングベクトルX’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第3の複素除算器、前記第3の複素除算器の出力H’n,lと前記伝送路特性Hn,l とのいずれかを前記信頼性情報抽出部の出力に従って選択する選択器、前記選択器の出力をフィルタ処理し、第2次伝送路特性H’’n,l を出力する周波数軸フィルタを有する第2の伝送路特性推定部とを含むものであり、前記第3の等化部は、前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l を2シンボル遅延する2シンボル遅延器と、前記2シンボル遅延器の出力H’’n−2,l とシンボル遅延無しの伝送路特性H’’n,l を時間軸補間し、第3次伝送路特性H’’’n−1,lを得る時間軸フィルタ部と、前記時間軸フィルタ部の出力H’’’n−1,lで前記受信信号を1シンボル遅延した信号Yn−1,l を複素除算する第4の複素除算器と、を含むものであることを特徴とする。
【0030】
本願の請求項20の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(nmod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合の信号を復調するOFDM復調装置であって、前記分散パイロット信号SPn,k を用いてOFDMの受信信号Yn,l (lは整数)を等化し、伝送路特性Hn,l 及び各キャリアに配置された信号のマッピングベクトルXn,l を算出する第1の等化部と、前記第1の等化部で得られたマッピングベクトルXn,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第1次マッピングベクトルX’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第1次伝送路特性H’n,lを算出し、前記伝送路特性H’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出する第2の等化部と、前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l を 前記伝送路特性H’’n,l を1シンボル及び2シンボル遅延し、1シンボル遅延された前記伝送路特性H’’n−1,l と2シンボル遅延された伝送路特性H’’n−2,l とシンボル遅延無しの伝送路特性H’’n,l とから、その間のシンボルの第3次伝送路特性H’’’n−1,lを算出し、前記受信信号が1シンボル遅延されたYn−1,l を前記H’’’n−1,lで除算することにより第2次マッピングベクトルX’’n−1,l を求める第3の等化部と、を具備することを特徴とするものである。
【0031】
本願の請求項21の発明は、請求項20のOFDM復調装置において、前記第1の等化部は、既知のSP信号を発生するSP信号発生器、FFT後の受信信号Yn,l の内、前記分散パイロット信号SPn,k を前記SP信号発生器の出力で複素除算する第1の複素除算器、前記第1の複素除算器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部を有する第1の伝送路特性推定部と、前記伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する第2の複素除算器とを含むものであり、前記第2の等化部は、前記第1の等化部の出力Xn,l を硬判定する硬判定器、前記硬判定器の判定結果に基づいてマッピングベクトルX’n,lを算出するマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する信頼性情報抽出部を有する硬判定処理部と、前記マッピングベクトルX’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第3の複素除算器、前記第3の複素除算器の出力H’n,lと前記伝送路特性Hn,l とのいずれかを前記信頼性情報抽出部の出力に従って選択する選択器、前記選択器の出力をフィルタ処理し、第2次伝送路特性H’’n,l を出力する周波数軸フィルタを有する第2の伝送路特性推定部とを含むものであり、前記第3の等化部は、前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l を1シンボル及び2シンボル遅延するカスケードシンボル遅延器と、前記カスケードシンボル遅延器の出力H’’n−2,l 及びH’’n−1,l とシンボル遅延無しの伝送路特性H’’n,l を時間軸補間し、第3次伝送路特性H’’’n−1,lを得る時間軸フィルタ部と、前記時間軸フィルタ部の出力H’’’n−1,lで前記受信信号を1シンボル遅延した信号Yn−1,l を複素除算する第4の複素除算器と、を含むことを特徴とするものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を詳細に説明する前に、本発明の基本原理について数式を用いて説明する。nをシンボル番号、kをキャリア番号とし、受信されたFFT後のOFDM信号をYn,k とし、伝送路特性をHn,k とし、各キャリア位置での受信信号(マッピングベクトルともいう)をXn,k とする。受信信号Xn,k は次の(1)式を用いて等化処理される。
Xn,k =Yn,k /Hn,k ・・・(1)
【0033】
伝送路特性Hn,k の算出は、各種文献で説明されており、本発明の実施の形態では具体的に説明するが、分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより求められる。しかし、移動体の受信環境下では、分散パイロット信号により算出されたHn,k は、必ずしも正確な伝送路特性の推定値となっていない場合がある。
【0034】
本発明は、先ず分散パイロット信号を用いて算出した伝送路特性を用いて受信信号Xn,k を復元する。次に各キャリア位置のマッピング情報に従い、Xn,k の硬判定処理を行う。このうち、本来のマッピング点からの距離がスレッショールド(Th)以下である場合には、信頼性があると判断される。
【0035】
次に、上記の(1)式を変形することにより、次の(2)式が得られる。
H’ n,k =Yn,k /Xn,k ・・・(2)
Xn,k が信頼性があると判断された場合、硬判定された後の本来の信号点のマッピングベクトルを用いることにより、(2)式を用いて、そのキャリア位置での新たな伝送路特性H’ n,k が求められる。このキャリア位置で求められたH’ n,k は同じキャリア位置でのHn,k よりも信頼性があるため、Hn,k に代えて置き換えられる。そして新たな伝送路特性が周波数軸方向にフィルタ処理される。このような処理により、新たに求められた伝送路特性はより信頼性があるため、再度(1)式を用いることにより、より正確な受信信号が得られる。この処理は、繰り返し行うことができる。
【0036】
(実施の形態1)
次に本実施の形態1におけるOFDM復調装置について、図面を参照しつつ説明する。図1は本実施の形態1におけるOFDM復調装置の構成図である。このOFDM復調装置は、復調された受信信号を硬判定した後、再度伝送路特性を求める構成を有している。図1に示す受信系において、受信されたOFDM信号は、FFT処理された後、OFDM信号として破線で示す第1の等化部Aに入力される。第1の等化部Aは、第1の伝送路特性推定部L、3シンボル遅延器11、第2の複素除算器16を含んで構成される。第1の等化部Aは、分散パイロット信号を直線補間することにより、伝送路特性を推定し、受信されたOFDM復号の等化処理をする。ここで第1の伝送路特性推定部Lとは、SP信号発生器13、第1の複素除算器12、時間軸直線補間回路14、周波数軸補間回路15を含む部分をいう。
【0037】
図2にOFDM信号の配置の例を示す。modを剰余演算を表す記号とし、pを整数とする。図2で示すように分散パイロット信号(SP信号)はシンボル番号nのシンボルに対し、当該セグメント内のキャリア番号kがk=3(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散して配置される。
【0038】
図1において、OFDM信号から分散パイロット信号を取り出す。そして第1の複素除算器12において、SP信号発生器13から出力された基準のSP信号で分散パイロット信号を複素除算する。分散パイロット信号は、送信時に当該キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された信号である。送信された分散パイロット信号を基準のSP信号で除算することにより、分散パイロット信号の振幅及び位相を一方向にそろえ、分散パイロット信号の位置での伝送路特性を算出することができる。
【0039】
時間軸直線補間回路14は、分散パイロット信号をシンボル時間方向に補間処理するものである。これにより、キャリア番号k=3pの位置での伝送路特性を推定できる。シンボル時間方向へは直線補間を行っているため、FFT後のOFDM信号は3シンボル遅延器11により3シンボル遅延される。
【0040】
周波数軸補間回路15は、伝送路特性を周波数方向に補間するフィルタである。これにより全てのキャリア番号位置での伝送路特性が推定される。第2の複素除算器16はFFT後のOFDM信号を伝送路特性で複素除算し、OFDM信号の位相及び振幅を復元するものである。
【0041】
上記のように、従来のOFDM信号の位相及び振幅は図1の第1の等化部Aで処理され、情報伝送信号の復号が行われる。図2の信号配置からも分かるように、分散パイロット信号の数が少ないため、移動体の受信環境下では、前述した処理だけでは伝送路特性の推定が未だ不十分である。
【0042】
本実施の形態では図1に示すように第2の等化部Bを更に設ける。第2の等化部Bは、第1の等化部Aで振幅及び位相が確定された信号に対して、マッピング情報に基づき各マッピング毎に硬判定処理を行うものである。
【0043】
図3は各マッピング点を示すコンスタレーション図である。各マッピング毎、即ちBPSK、QPSK,16QAM、64QAM毎にマッピング点間のユークリッド距離が異なる。図4は硬判定されたデータのうち、本発明に採用されるBPSK及びQPSKのスレッショールド(Th)を示す説明図である。なお図4では図示されないが、16QAM及び64QAMでも夫々のスレッショールドが用いられる。各マッピングの信号点間距離が近くなる程、スレッショールドを小さくしてもよいが、必ずしもそうでなくても良い。本実施の形態ではスレッショールドを各マッピング毎に設ける。
【0044】
図1の硬判定処理部17において、硬判定器17aで硬判定処理されたデータは信頼性情報抽出部17bに与えられ、その信頼性が上記のスレッショールドを基準に判定される。また、硬判定器17aで硬判定処理されたデータは、マッピングベクトル生成部17cに与えられ、その硬判定点のマッピングベクトルが選ばれる。
【0045】
第3の複素除算器18は、FFT後の信号をマッピングベクトル生成部17cのマッピングベクトルで除算する。除算で得られた信号は、そのキャリア位置での伝送路特性H’n,lとなる。信頼性情報抽出部17bにて信頼性があると判定された場合、選択回路19は周波数軸補間回路15で得られたそのキャリア位置での伝送路特性Hn,l に比べ伝送路特性H’n,lが信頼性が高いので、そのキャリア位置での伝送路特性Hn,l を伝送路特性H’n,lに置き換える。
【0046】
信頼性情報抽出部17bにて信頼性が低いと判断された場合は、選択回路19は周波数軸補間回路15で求められた伝送路特性Hn,l を選択する。選択回路19で選択された伝送路特性は、周波数軸フィルタ20でフィルタ処理がなされる。
【0047】
第4の複素除算器21は、周波数軸フィルタ20で求められた第2の伝送路特性H’’n,l を用いてFFT後の信号Yn,l を除算することにより、新しく振幅及び位相が確定された信号を得る。この信号を第2次マッピングベクトルX’’n,l という。ここで第2の等化部Bにおける第3の複素除算器18、選択回路19、周波数軸フィルタ20を第2の伝送路特性推定部Mと呼ぶ。従って第2の等化部Bは、第2の伝送路特性推定部M、硬判定処理部17、第4の複素除算器21とにより構成される。
【0048】
図5に本実施の形態により得られた信号点の一例を示す。図5(a)は図1の等化部Aの複素除算器16から出力された信号の分布図である。図5(b)は図1の第2の等化部Bの複素除算器21より出力された信号の分布図である。本実施の形態では16QAMの場合の効果を示している。図から明らかなように、図5(b)の方が図5(a)よりコンスタレーションの分布範囲が小さくなっている。こうして復号されたデータは信頼性が向上する。
【0049】
(実施の形態2)
次に本発明の実施の形態2におけるOFDM復調装置について説明する。図6は本実施の形態2におけるOFDM復調装置の構成図である。このOFDM復調装置も復調された受信信号を硬判定した後、再度伝送路特性を求める構成を有している。実施の形態1と同様に、第1の等化部Aは3シンボル遅延器31、第1の複素除算器32、SP信号発生器33、時間軸直線補間回路34、周波数軸補間回路35、第2の複素除算器36を有している。また第2の等化部Bは、硬判定器37a、信頼性情報抽出部37b、及びマッピングベクトル生成部37cを含む硬判定処理部37、第3の複素除算器38、選択回路39、周波数軸フィルタ40、第4の複素除算器41を有している。
【0050】
実施の形態1と異なる点は、信頼性情報抽出部37bにより信頼性が低いと判定された場合に停止信号が出力され、複素除算器38で複素除算処理を行わないようにしたことである。即ち、信頼性情報抽出部37bは、マッピングの種類毎に所定のスレッショールドを設け、マッピングベクトルXn,l が所定のスレッショールド以内にあるか否かを判断する。そして所定のスレッショールド以内の場合は、選択回路39は第1次の伝送路特性H’n,lを選択する。その他の処理は、全て実施の形態1と同じであり、実施の形態1と同じ効果が得られる。
【0051】
(実施の形態3)
次に本発明の実施の形態3におけるOFDM復調装置について説明する。図7及び図8は本実施の形態3のOFDM復調装置の構成図である。このOFDM復調装置は、図7に示す第1の等化部A、第2の等化部B、図8に示す第3の等化部Cを含んで構成される。
【0052】
第1の等化部Aは、実施の形態1と同様に、第1の伝送路特性推定部Lと3シンボル遅延器51と第2の複素除算器56とを有している。第1の伝送路特性推定部Lは、第1の複素除算器52、SP信号発生器53、時間軸直線補間回路54、周波数軸補間回路55を含んで構成される。
【0053】
SP信号発生器53は既知のSP信号を発生する。第1の複素除算器52はFFT後の受信信号Yn,l の内、分散パイロット信号SPn,k をSP信号発生器53の出力で複素除算する。時間軸直線補間回路54は第1の複素除算器52の出力を時間軸方向に補間処理する。周波数軸補間回路55は時間軸直線補間回路54の出力を周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を出力する。第2の複素除算器56は伝送路特性Hn,l でYn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する。
【0054】
第2の等化部Bは、第2の伝送路特性推定部Mと第1の硬判定処理部57と第4の複素除算器61とを有している。第2の伝送路特性推定部Mは、第3の複素除算器58、第1の選択回路59、第1の周波数軸フィルタ60を含んで構成される。第3の複素除算器58はマッピングベクトルX’n,lで受信信号Yn,l を複素除算する。第1の選択回路59は第3の複素除算器58の出力H’n,lと伝送路特性Hn,l とのいずれかを信頼性情報抽出部57bの出力に従って選択する。第1の周波数軸フィルタ60は第1の選択回路59の出力をフィルタ処理する。
【0055】
第1の硬判定処理部57は、第1の硬判定器57a、第1の信頼性情報抽出部57b、第1のマッピングベクトル生成部57cを含んで構成される。第1の硬判定器57aは第1の等化部Aの出力Xn,l を硬判定する。第1の信頼性情報抽出部57bは硬判定処理結果の信頼性を抽出する。第1のマッピングベクトル生成部57cは第1の硬判定器57aの判定結果に基づいて第1次マッピングベクトルX’n,lを算出する。第4の複素除算器61は第1の周波数軸フィルタ60の出力H’’n,l で受信信号Yn,l を複素除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n,l を求める。
【0056】
図8に示す第3の等化部Cは、第2の等化部Bで行った処理を再度繰り返すブロックであり、第3の伝送路特性推定部N、第2の硬判定処理部62、第6の複素除算器66を有している。第3の伝送路特性推定部Nは、第5の複素除算器63、第2の選択回路64、第2の周波数軸フィルタ65を含んで構成される。第5の複素除算器63はマッピングベクトルX’’’n,lで受信信号Yn,l を複素除算する。第2の選択回路64は第5の複素除算器63の出力H’’’n,lと伝送路特性H’’n,l とのいずれかを第2の信頼性情報抽出部62bの出力に従って選択する。第2の周波数軸フィルタ65は第2の選択回路64の出力をフィルタ処理する。
【0057】
第2の硬判定処理部62は、第2の硬判定器62a、第2の信頼性情報抽出部62b、マッピングベクトル生成部62cを含んで構成される。第2の硬判定器62aは第2の等化部Bの出力X’’n,l を硬判定する。第2の信頼性情報抽出部62bは硬判定処理結果の信頼性を抽出する。第2のマッピングベクトル生成部62cは第2の硬判定器62aの判定結果に基づいてマッピングベクトルX’’’n,lを算出する。第6の複素除算器66は、第2の周波数軸フィルタ65の出力H’’’’n,l で受信信号Yn,l を複素除算することにより、第4次マッピングベクトルX’’’’n,l を求める。
【0058】
第3の等化部Cが第2の等化部Bと同様の処理を再度繰り返し行うことにより、図5(c)で示すように受信信号のマッピング点を、更に各シンボル点の中央位置に収束させることができる。
【0059】
(実施の形態4)
次に本発明の実施の形態4におけるOFDM復調装置について説明する。図9及び図10は本実施の形態4におけるOFDM復調装置の構成図である。このOFDM復調装置は、図9に示す第1の等化部A及び第2の等化部Bと、図10に示す第3の等化部Cとを有している。
【0060】
第1の等化部Aは、実施の形態1〜3と同様に、3シンボル遅延器71、第1の複素除算器72、SP信号発生器73、時間軸直線補間回路74、周波数軸補間回路75、第2の複素除算器76を有している。
【0061】
第2の等化部Bは、第1の硬判定処理部77、第3の複素除算器78、第1の選択回路79、第1の周波数軸フィルタ80、第4の複素除算器81を有している。第1の硬判定処理部77は第1の硬判定器77a、第1の信頼性情報抽出部77b、第1のマッピングベクトル生成部77cを含んで構成される。
【0062】
第3の等化部Cは第2の等化部Bで行った処理を再度繰り返すブロックである。図10に示すように第3の等化部Cは、第2の硬判定処理部82、第5の複素除算器83、第2の選択回路84、第2の周波数軸フィルタ85、第6の複素除算器86を有している。第2の硬判定処理部82は第2の硬判定器82a、第2の信頼性情報抽出部82b、第2のマッピングベクトル生成部82cを含んで構成される。
【0063】
本実施の形態は、選択回路84に入力される一つの信号が、周波数軸フィルタ80の出力から図9の選択回路79の出力に変わっていることのみが実施の形態3と相違する。即ち、第2の信頼性情報抽出部82bは、マッピングの種類毎に所定のスレッショールドを設け、マッピングベクトルX’’n,l が所定のスレッショールド以内にあるか否かを判断する。そして所定のスレッショールド以内の場合は、第2の選択回路84は選択回路7の出力する伝送路特性、又はH’’’n,lを選択する。本実施の形態によれば、実施の形態3のOFDM復調装置とほぼ同じ効果が得られる。
【0064】
(実施の形態5)
次に本発明の実施の形態5におけるOFDM復調装置について説明する。図11及び図12は本実施の形態5におけるOFDM復調装置の構成図である。このOFDM復調装置は、図11に示す第1の等化部A及び第2の等化部Bと、図12に示す第3の等化部Dとを有している。
【0065】
第1の等化部Aは、SP信号抽出器110、3シンボル遅延器111、第1の伝送路特性推定部L、第2の複素除算器116を有している。SP信号抽出器110はFFT後の受信信号Yn,l からSP信号を抽出する。第1の伝送路特性推定部Lは、第1の複素除算器112、SP信号発生器113、時間軸直線補間回路114、周波数軸補間回路115を含んで構成される。
【0066】
SP信号発生器113は既知のSP信号を発生する。第1の複素除算器112はFFT後の受信信号Yn,l の内、分散パイロット信号SPn,k をSP信号発生器113の出力で複素除算する。時間軸直線補間回路114は第1の複素除算器112の出力を時間軸方向に直線補間処理する。周波数軸補間回路115は時間軸直線補間回路114の出力を周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する。第2の複素除算器116は伝送路特性Hn,l で受信信号Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する。
【0067】
第2の等化部Bは、硬判定処理部117と第2の伝送路特性推定部Mとを有している。硬判定処理部117は、硬判定器117a、信頼性情報抽出部117b、マッピングベクトル生成部117cを含んで構成される。硬判定器117aは第1の等化部Aの出力Xn,l を硬判定する。信頼性情報抽出部117bは硬判定処理結果の信頼性を抽出する。マッピングベクトル生成部117cは硬判定器117aの判定結果に基づいて第1次マッピングベクトルX’n,lを算出する。
【0068】
第2の伝送路特性推定部Mは、第3の複素除算器118、選択回路119、周波数軸フィルタ120を含んで構成される。第3の複素除算器118はマッピングベクトルX’n,lで受信信号Yn,l を複素除算する。選択回路119は第3の複素除算器118から出力された伝送路特性H’n,lと、伝送路特性Hn,l とのいずれかを信頼性情報抽出部117bの出力に従って選択する。周波数軸フィルタ120は選択回路119の出力をフィルタ処理し、第2次伝送路特性H’’n,l を出力する。
【0069】
第3の等化部Dは、図12に示すように、SP信号抽出器121、時間軸直線補間回路122、周波数軸補間回路123、3シンボル遅延器124、第4の複素除算器125を有している。SP信号抽出器121は第2の等化部Bで得られた伝送路特性H’’n,l を用いて分散パイロット信号SPn,k 位置のSP信号を抽出する。時間軸直線補間回路122はSP信号抽出器121の出力を時間軸方向に直線補間処理する。周波数軸補間回路123は時間軸直線補間回路122の出力を周波数軸方向に補間処理して第3次伝送路特性H’’’n,lを算出する。第4の複素除算器125は伝送路特性H’’’n,lで3シンボル遅延器124で遅延された受信信号Yn,l を複素除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n,l を出力する。
【0070】
図11では、第3の等化部Dと第1の等化部Aとの比較のため、第1の等化部AにSP信号抽出器110を明示しているが、実施の形態1〜4ではSP信号抽出器110の図示を省略している。
【0071】
ここでは実施の形態1で求めた伝送路特性と同様に、周波数軸フィルタ120の出力から、SP信号抽出器121でSP信号位置の伝送路特性を抽出する。そして時間軸直線補間回路122でSP信号位置の伝送路特性を時間軸方向に補間する。これによりキャリア番号k=3p(pは整数)の位置での伝送路特性を推定する。なお、シンボル方向へ直線補間を行うため、3シンボル遅延器124でFFT後のOFDM信号を更に3シンボル遅延する。なお、SP信号抽出器121で取り出された伝送路特性は、図11の複素除算器112の伝送路特性に比べ、ノイズが除去されて信頼性が高いものとなる。この後に続く時間軸直線補間回路122及び周波数軸補間回路123は、第1の等化部Aにおける時間軸直線補間回路114及び周波数軸補間回路115と同様の動作をする。
【0072】
このようにして再度求められた周波数軸補間回路123の出力である伝送路特性を用いて、3シンボル遅延器124の出力を複素除算器125で除算することにより、各キャリア位置の受信信号を高精度に復元できる。
【0073】
(実施の形態6)
次に本発明の実施の形態6におけるOFDM復調装置について説明する。図13及び図14は本実施の形態6におけるOFDM復調装置の構成図である。このOFDM復調装置は、図13に示す第1の等化部A及び第2の等化部Bと、図14に示す第3の等化部Eとを有している。
【0074】
第1の等化部Aは、第1の伝送路特性推定部L、3シンボル遅延器131、第2の複素除算器136を有している。第1の伝送路特性推定部Lは、第1の複素除算器132、SP信号発生器133、時間軸直線補間回路134、周波数軸補間回路135を含んで構成される。
【0075】
SP信号発生器133は既知のSP信号を発生する。第1の複素除算器132はFFT後の受信信号Yn,l の内、分散パイロット信号SPn,k をSP信号発生器133の出力で複素除算する。時間軸直線補間回路134は第1の複素除算器132の出力を時間軸方向に直線補間処理をする。周波数軸補間回路135は時間軸直線補間回路134の出力を周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する。第2の複素除算器136は、伝送路特性Hn,l で受信信号Yn,l を複素除算して第1次マッピングベクトルXn,l を出力する。
【0076】
第2の等化部Bは、硬判定処理部137、第2の伝送路特性推定部Mを有している。硬判定処理部137は、硬判定器137a、信頼性情報抽出部137b、マッピングベクトル生成部137cを含んで構成される。硬判定器137aは第1の等化部Aの出力Xn,l を硬判定する。信頼性情報抽出部137bは硬判定処理結果の信頼性を抽出する。マッピングベクトル生成部137cは硬判定器137aの出力のマッピングベクトルX’n,lを算出する。
【0077】
第2の伝送路特性推定部Mは、第3の複素除算器138、選択回路139、周波数軸フィルタ140を含んで構成される。第3の複素除算器138はマッピングベクトルX’n,lで受信信号Yn,l を複素除算する。選択回路139は第3の複素除算器138の出力する伝送路特性H’n,l、及び伝送路特性Hn,l のいずれかを信頼性情報抽出部137bの出力に従って選択する。周波数軸フィルタ140は選択回路139の出力をフィルタ処理し、第2次伝送路特性H’’n,l を出力する。
【0078】
第3の等化部Eは、2シンボル遅延器141、時間軸フィルタ142、1シンボル遅延器143、第4の複素除算器144を有している。2シンボル遅延器141は第2の等化部Bで得られた伝送路特性H’’n,l を2シンボル遅延する。時間軸フィルタ142は2シンボル遅延器141の出力H’’n−2,l とシンボル遅延無しの伝送路特性H’’n,l を時間軸補間し、第3次伝送路特性H’’’n−1,lを得る。1シンボル遅延器143は第1の等化部Aから与えられた受信信号Yn,l を1シンボル遅延する。第4の複素除算器144は時間軸フィルタ142の出力H’’’n−1,lで1シンボル遅延した信号Yn−1,l を複素除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n,l を出力する。
【0079】
本実施の形態では、第2の等化部Bの周波数軸フィルタ140から出力された伝送路特性を2シンボル遅延回路141で2シンボル遅延する。そして、2シンボル遅延された伝送路特性と、遅延していない伝送路特性の同一キャリア位置における伝送路特性を時間軸フィルタ142で平均し、その中間のシンボル位置での伝送路特性を次の(3)式を用いて算出する。
H(n−1,k)=[ H(n,k) +H(n−2,k)]/2 ・・・(3)
なお、この処理に遅延時間を合わせるために、FFT後の信号は、1シンボル遅延回路143にて更に1シンボル遅延される。
【0080】
(実施の形態7)
次に本発明の実施の形態7におけるOFDM復調装置について説明する。図15及び図16は本実施の形態7におけるOFDM復調装置の構成図である。このOFDM復調装置は、図15に示す第1の等化部A及び第2の等化部Bと、図16に示す第3の等化部Fとを有している。
【0081】
第1の等化部Aは、第1の伝送路特性推定部L、3シンボル遅延器151、第2の複素除算器156を有している。第1の伝送路特性推定部Lは、第1の複素除算器152、SP信号発生器153、時間軸直線補間回路154、周波数軸補間回路155を含んで構成される。
【0082】
SP信号発生器153は既知のSP信号を発生する。第1の複素除算器152はFFT後の受信信号Yn,l の内、分散パイロット信号SPn,k をSP信号発生器153の出力で複素除算する。時間軸直線補間回路154は第1の複素除算器152の出力を時間軸方向に直線補間処理をする。周波数軸補間回路155は時間軸直線補間回路154の出力を周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する。第2の複素除算器156は、伝送路特性Hn,l で受信信号Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する。
【0083】
前記第2の等化部Bは、硬判定処理部157、第2の伝送路特性推定部Mを有する。硬判定処理部157は、硬判定器157a、信頼性情報抽出部157b、マッピングベクトル生成部157cを含んで構成される。硬判定器157aは第1の等化部Aの出力Xn,l を硬判定する。信頼性情報抽出部157bは硬判定処理結果の信頼性を抽出する。マッピングベクトル生成部157cは硬判定器157aの判定結果に基づいてマッピングベクトルX’n,lを算出する。
【0084】
第2の伝送路特性推定部Mは、第3の複素除算器158、選択回路159、周波数軸フィルタ160を含んで構成される。第3の複素除算器158はマッピングベクトルX’n,lで受信信号Yn,l を複素除算する。選択回路159は第3の複素除算器158の出力する伝送路特性H’n,lと、伝送路特性Hn,l とのいずれかを信頼性情報抽出部157bの出力に従って選択する。周波数軸フィルタ160は選択回路159の出力をフィルタ処理し、第2次伝送路特性H’’n,l を出力する。
【0085】
第3の等化部Fは、カスケードシンボル遅延器である1シンボル遅延器161及び162、時間軸フィルタ163、1シンボル遅延器164、第4の複素除算器165を有している。カスケードシンボル遅延器は第2の等化部Bで得られた伝送路特性H’’n,l を1シンボル及び2シンボル遅延する。時間軸フィルタ163はカスケードシンボル遅延器の出力H’’n−2,l 及びH’’n−1,l とシンボル遅延無しの伝送路特性H’’n,l を時間軸補間し、第3次伝送路特性H’’’n−1,lを出力する。1シンボル遅延器164は第1の等化部Aから与えられた受信信号Yn,l を1シンボル遅延する。第4の複素除算器165は時間軸フィルタ163の出力H’’’n−1,lで受信信号の1シンボル遅延した信号Yn−1,l を複素除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n,l を出力する。
【0086】
本実施の形態では、第2の等化部Bの周波数軸フィルタ160から出力された伝送路特性を、1シンボル遅延器161及び162でそれぞれ1シンボル遅延する。そして、時間軸フィルタ163で、同一キャリア位置における前後のシンボルの伝送路特性及びそのシンボル位置での伝送路特性から、再度そのシンボル位置での伝送路特性を算出する。本実施の形態では次の(4)式を利用して伝送路特性を算出する。
H(n−1,k) =[ H(n−2,k) +2 H(n−1,k) +H(n,k)]/4 ・・・(4)
なお、この処理に遅延時間を合わせるために、FFT後の信号は1シンボル遅延回路164にて1シンボル遅延される。
【0087】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、復調後の受信データを硬判定し、硬判定後のマッピングベクトルを用いてFFT後の受信データを除算することにより、新たに伝送路特性を算出できる。
【0088】
また本発明によれば、信頼性があると判定された全ての受信データを用いて伝送路特性を求めることができるため、従来の分散パイロット信号のみによる伝送路の推定に比べ、特に移動体受信環境下で、格段に伝送路特性の推定精度が上がる。
【0089】
また、本発明によれば、マッピング毎に信頼性があると判定されるスレッショールドを変えることができる。そのため、例えばQPSKの単一階層の場合でも、分散パイロット信号、連続パイロット信号、制御情報信号及び付加情報伝送信号が、QPSK信号の間にちりばめられていると考えることができ、QPSKのみの場合に比べて、伝送路特性の信頼性が高くなる。
【0090】
また、日本のISDB−T方式では、QPSK,16QAM,64QAMの信号は、同期系の信号として周波数インタリーブ処理が行われる。16QAMの場合は、QPSKが周波数インタリーブされることにより、その復号について考えると、QPSKという信頼性が高いパイロット信号が入っていると考えることができる。従って16QAM単独の場合よりも伝送路の推定の信頼性が向上する。
【0091】
同様に64QAMの場合は、16QAM及びQPSKというパイロット信号が入ったと考えることができ、64QAM単独の場合よりも伝送路の推定の信頼性が向上する。
【0092】
以上のように本発明によれば、単一階層の場合でも十分な効果を発揮するが、周波数インタリーブされ、各マッピングが混在した場合に、特に64QAMの性能改善に大きな効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるOFDM復調装置の構成を示すブロック図である。
【図2】OFDM信号のキャリア配置を示す説明図である。
【図3】本発明のOFDM復調装置で使用される受信信号の配置を示すマッピング図である。
【図4】硬判定処理されたデータのうち、伝送路特性算出のため用いられるマッピング点のスレッショールドを示す説明図である。
【図5】従来の復号方法及び本実施の形態の復号方法で得られた受信信号の配置を示す説明図である。
【図6】本発明の実施の形態2におけるOFDM復調装置の全体構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態3におけるOFDM復調装置の第1の等化部Aと第2の等化Bの構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態3におけるOFDM復調装置の第3の等化部Cの構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態4におけるOFDM復調装置の第1の等化部Aと第2の等化部Bの構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態4におけるOFDM復調装置の第3の等化部Cの構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態5におけるOFDM復調装置の第1の等化部Aと第2の等化部Bの構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の実施の形態5におけるOFDM復調装置の第3の等化部Dの構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施の形態6におけるOFDM復調装置の第1の等化部Aと第2の等化部Bの構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態6におけるOFDM復調装置の第3の等化部Eの構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の実施の形態7におけるOFDM復調装置の第1の等化部Aと第2の等化部Bの構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の実施の形態7におけるOFDM復調装置の第3の等化部Fの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11,31,51,71,111,124,131,151 3シンボル遅延器
12,16,18,21,32,36,38,41,52,56,58,61,63,66,72,76,78,81,83,86,112,116,118,125,132,136,138,144,152,156,158,165
複素除算器
13,33,53,73,113,133,153 SP信号発生器
15,35,55,75,115,123,135,155 周波数軸補間回路
14,34,54,74,114,122,134,154 時間軸直線補間回路
17,37,57,62,77,82,117,137,157 硬判定処理部
17a,37a,57a,62a,77a,82a,117a,137a,157a 硬判定器
17b,37b,57b,62b,77b,82b,117b,137b,157b 信頼性情報抽出部
17c,37c,57c,62c,77c,82c,117c,137c,157c マッピングベクトル生成部
19,39,59,64,79,84,119,139,159 選択回路
20,40,60,65,80,85,120,140,160 周波数軸フィルタ
110,121 SP信号抽出器
141 2シンボル遅延器
142,163 時間軸フィルタ
143,161,162,164 1シンボル遅延器
A 第1の等化部
B 第2の等化部
C〜F 第3の等化部
L,M 伝送路特性推定部
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式によるデジタル放送に用いられるOFDM復調方法及びOFDM復調装置に関し、特に移動体受信環境下での受信性能の向上のために用いられるOFDM復調方法及びOFDM復調装置である。
【0002】
【従来の技術】
近年、地上デジタルテレビジョン放送システムの研究が盛んである。米国はVSB方式を採用しているが、欧州及び日本では直交周波数分割多重(OFDM)方式を伝送方式として採用している。英国、シンガポール等では既に商用サービスが始まっている。このOFDM方式は、互いに直交関係にある多数の搬送波に伝送信号を分割して多重して伝送する方式である。
【0003】
OFDM信号は多数の搬送波を用いるために、シンボル間隔を長く取ることができる。このため、信号の一部を巡回的に複写して伝送する期間、いわゆるガード期間を設けることができる。このガード期間内の遅延波であれば、シンボル間干渉を生じないため、OFDM復調装置の等化器が簡易に構成できるという特徴がある。
【0004】
欧州及び日本のOFDM方式は、受信側で伝送路特性を推定するため、送信側では、シンボル時間及びキャリア周波数方向に周期的に分散した搬送波を、特定の位相及び振幅で変調する分散パイロット信号(SP信号)が配されている。
【0005】
これまでの技術によれば、受信側では分散パイロット信号を取り出し、既知の振幅・位相で除算することにより、分散パイロット信号位置での伝送路特性を求めた。そして各情報キャリア位置の伝送路特性は、この分散パイロット信号をシンボル時間方向及びキャリア周波数方向に補間することによって求めた。
【0006】
一方、SP信号を時間軸方向及び周波数方向に補間処理を行って、各キャリア位置での伝送路特性を推定する方法が記載されたものがある(非特許文献1)。この方法は、遅延波の遅延時間に応じて前記の補間処理のフィルタの帯域を制限することによりノイズを低減し、受信性能の向上を図るものである。しかしながらこの方法では、SP信号が正しく受信されているとして伝送路特性が求めているものであり、SP信号が正しく受信されていない場合は性能が劣化するという欠点がある。
【0007】
また地上デジタル放送は、HDTV信号の固定受信が主として考えられ、固定受信の環境下ではシンボル方向の補間については回路規模削減のために零次ホールドのフィルターが利用されつつある。
【0008】
【非特許文献1】
「OFDM復調における適応等化方法の検討」
筆者:林健一郎、木村知弘、影山定司、原田泰男、木曽田昇、坂下誠司
テレビジョン学会技術報告、VOL.20、NO.53 、1996年10月
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
近年、地上デジタル放送の特徴の一つである移動体受信が注目を浴びている。移動体の受信環境下では伝送路の変動は非常に激しい。このため、シンボル方向への分散パイロット信号の零次ホールドを用いたフィルターによる伝送路推定は限界がある。そのため、シンボル時間方向へ分散パイロット信号を直線補間することは、必須の技術として考えられるようになってきた。しかし、分散パイロット信号の直線補間だけでは、移動体の受信環境下での特性は十分ではない。このためダイバーシティー等を併用することも検討されている。
【0010】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、特に移動受体の信環境下において、伝送路特性推定の精度を高めると共に、移動体の受信環境下での受信性能を向上できるOFDM復調方法及びOFDM復調装置を実現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、前記マッピングベクトルX’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第1次伝送路特性H’n,lを求め、前記H’n,lを周波数方向にフィルター処理することにより、第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記Yn,l を前記H’’n,l で除算することにより第2次マッピングベクトルX’’n,l を求め、情報伝送信号を復元することを特徴とするものである。
【0012】
本願の請求項2の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に、連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、前記硬判定の際にマッピングの種類毎に所定のスレッショールドを設け、所定のスレッショールド以内の信号点を用いて得られた第1次伝送路特性H’n,lを、前記キャリア位置での伝送路特性Hn,l と置き換え、得られた伝送路特性H’n,lを周波数軸方向にフィルタをかけることにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記受信信号Yn,l を前記H’’n,l で除算することにより第2次マッピングベクトルX’’n,l を求め、情報伝送信号を復調することを特徴とするものである。
【0013】
本願の請求項3の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に、連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、得られた伝送路特性Hn,l で、前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、前記マッピングベクトルX’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第1次伝送路特性H’n,lを求め、前記H’n,lを周波数方向にフィルター処理することにより、第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記Yn,l をH’’n,l で除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号の第2次マッピングベクトルX’’n,l を復元し、前記マッピングベクトルX’’n,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第3次マッピングベクトルX’’’n,lを求め、前記マッピングベクトルX’’’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第3次伝送路特性H’’’n,lを求め、前記H’’’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより、第4次伝送路特性H’’’’n,l を算出し、前記Yn,l を前記H’’’’n,l で除算することにより第4次マッピングベクトルX’’’’n,l を求め、情報伝送信号を復元することを特徴とするものである。
【0014】
本願の請求項4の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、前記硬判定の際にマッピングの種類毎に所定の第1のスレッショールドを設け、所定のスレッショールド以内の信号点を用いて得られた第1次伝送路特性H’n,lを、前記キャリア位置での前記伝送路特性Hn,l と置き換え、前記伝送路特性H’n,lを周波数軸方向にフィルタをかけることにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記伝送路特性H’’n,l で前記受信信号Yn,l を除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号の第2次マッピングベクトルX’’n,l を復元し、前記マッピングベクトルX’’n,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第3次マッピングベクトルX’’’n,lを求め、前記硬判定の際にマッピングの種類毎に所定の第2のスレッショールドを設け、所定のスレッショールド以内の信号点を用いて得られた第3次伝送路特性H’’’n,lを、前記キャリア位置での前記伝送路特性H’’n,l と置き換え、前記伝送路特性H’’’n,lを周波数軸方向にフィルタをかけることにより第4次伝送路特性H’’’’n,l を求め、前記伝送路特性H’’’’n,l で前記受信信号Yn,l を除算することにより第4次マッピングベクトルX’’’’n,l を求め、情報伝送信号を復調することを特徴とするものである。
【0015】
本願の請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか1項のOFDM復調方法において、前記伝送路特性を利用して各キャリア位置に配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号を求め、得られた信号を硬判定することによりマッピングベクトルを得、前記マッピングベクトルを利用して、新たな伝送路特性を得ることを繰り返し行い、情報伝送信号を復元することを特徴とするものである。
【0016】
本願の請求項6の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、前記マッピングベクトルX’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第1次伝送路特性H’n,lを求め、前記H’n,lを周波数方向にフィルター処理することにより、第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記伝送路特性H’’n,l から前記分散パイロット信号SPn,k の伝送路特性を抽出し、前記抽出した伝送路特性を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより、第3次伝送路特性H’’’n,lを算出し、前記Yn,l を前記H’’’n,lで除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n,l を求め、情報伝送信号を復元することを特徴とするものである。
【0017】
本願の請求項7の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、前記マッピングベクトルX’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第1次伝送路特性H’n,lを求め、前記H’n,lを周波数方向にフィルター処理することにより、第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記伝送路特性H’’n,l を2シンボル遅延し、2シンボル遅延された伝送路特性H’’’n−2,lとシンボル遅延の無い伝送路特性H’’’n,lとから、その間のシンボルの第3次伝送路特性H’’’n−1,lを算出し、前記Yn−1,l を前記H’’’n−1,lで除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n−1,l を求め、情報伝送信号を復元することを特徴とするものである。
【0018】
本願の請求項8の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、前記マッピングベクトルX’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第1次伝送路特性H’n,lを求め、前記H’n,lを周波数方向にフィルター処理することにより、第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記伝送路特性H’’n,l を1シンボル及び2シンボル遅延し、2シンボル遅延された前記伝送路特性H’’n−2,l と1シンボル遅延された伝送路特性H’’n−1,l とシンボル遅延無しの伝送路特性H’’n,l とから、その間のシンボルの第3次伝送路特性H’’’n−1,lを算出し、前記受信信号が1シンボル遅延されたYn−1,l を前記H’’’n−1,lで除算することにより第2次マッピングベクトルX’’n−1,l を求め、情報伝送信号を復元することを特徴とするものである。
【0019】
本願の請求項9の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合の信号を復調するOFDM復調装置であって、前記分散パイロット信号SPn,k を用いてOFDMの受信信号Yn,l (lは整数)を等化し、伝送路特性Hn,l 及び各キャリアに配置された信号のマッピングベクトルXn,l を算出する第1の等化部と、前記第1の等化部で得られたマッピングベクトルXn,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第1次マッピングベクトルX’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第1次伝送路特性H’n,lを算出し、前記伝送路特性H’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記伝送路特性H’’n,l 用いて前記受信信号Yn,l を再等化し、第2次マッピングベクトルX’’n,l を算出する第2の等化部と、を具備することを特徴とするものである。
【0020】
本願の請求項10の発明は、請求項9のOFDM復調装置において、前記第1の等化部は、既知のSP信号を発生するSP信号発生器、FFT後の受信信号Yn,l の内、前記分散パイロット信号SPn,k を前記SP信号発生器の出力で複素除算する第1の複素除算器、前記第1の複素除算器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部を有する第1の伝送路特性推定部と、前記伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する第2の複素除算器と、を含むものであり、前記第2の等化部は、前記第1の等化部の出力Xn,l を硬判定する硬判定器、前記硬判定器の判定結果に基づいてマッピングベクトルX’n,lを算出するマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する信頼性情報抽出部を有する硬判定処理部と、前記マッピングベクトルX’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第3の複素除算器、前記第3の複素除算器の出力H’n,lと前記伝送路特性Hn,l とのいずれかを前記信頼性情報抽出部の出力に従って選択する選択器、前記選択器の出力をフィルタ処理する周波数軸フィルタを有する第2の伝送路特性推定部と、前記周波数軸フィルタの出力H’’n,l で前記Yn,l を複素除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n,l を求める第4の複素除算器とを含むことを特徴とするものである。
【0021】
本願の請求項11の発明は、請求項10のOFDM復調装置において、前記信頼性情報抽出部は、マッピングの種類毎に所定のスレッショールドを設け、マッピングベクトルXn,l が所定のスレッショールド以内にあるか否かを判断し、所定のスレッショールド以内の場合は、前記選択器は前記H’n,lを選択することを特徴とするものである。
【0022】
本願の請求項12の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(nmod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合の信号を復調するOFDM復調装置であって、前記分散パイロット信号SPn,k を用いてOFDMの受信信号Yn,l (lは整数)を等化し、伝送路特性Hn,l 及び各キャリアに配置された信号のマッピングベクトルXn,l を算出する第1の等化部と、前記第1の等化部で得られたマッピングベクトルXn,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第1次マッピングベクトルX’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第1次伝送路特性H’n,lを算出し、前記伝送路特性H’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記伝送路特性H’’n,l 用いて前記受信信号Yn,l を再等化し、第2次マッピングベクトルX’’n,l を算出する第2の等化部と、前記第2の等化部で得られたマッピングベクトルX’’n,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第3次マッピングベクトルX’’’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第3次伝送路特性H’’’n,lを算出し、前記伝送路特性H’’’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第4次伝送路特性H’’’’n,l を算出し、前記伝送路特性H’’’’n,l 用いて前記受信信号Yn,l を再再等化し、第4次マッピングベクトルX’’’’n,l を算出する第3の等化部と、を具備することを特徴とするものである。
【0023】
本願の請求項13の発明は、請求項12のOFDM復調装置において、前記第1の等化部は、既知のSP信号を発生するSP信号発生器、FFT後の受信信号Yn,l の内、前記分散パイロット信号SPn,k を前記SP信号発生器の出力で複素除算する第1の複素除算器、前記第1の複素除算器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部を有する第1の伝送路特性推定部と、前記伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する第2の複素除算器とを含むものであり、前記第2の等化部は、前記第1の等化部の出力Xn,l を硬判定する第1の硬判定器、前記第1の硬判定器の出力のマッピングベクトルX’n,lを算出する第1のマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する第1の信頼性情報抽出部を有する硬判定処理部と、前記マッピングベクトルX’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第3の複素除算器、前記第3の複素除算器の出力H’n,lと前記伝送路特性Hn,l とのいずれかを前記信頼性情報抽出部の出力に従って選択する第1の選択器、前記第1の選択器の出力をフィルタ処理する第1の周波数軸フィルタを有する第2の伝送路特性推定部と、前記第1の周波数軸フィルタの出力H’’n,l で前記Yn,l を複素除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n,l を求める第4の複素除算器とを含むものであり、前記第3の等化部は、前記第2の等化部の出力X’’n,l を硬判定する第2の硬判定器、前記第2の硬判定器の出力のマッピングベクトルX’’’n,lを算出する第2のマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する第2の信頼性情報抽出部を有する第2の硬判定処理部と、前記マッピングベクトルX’’’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第5の複素除算器、前記第5の複素除算器の出力H’’’n,lと前記伝送路特性H’’n,l とのいずれかを前記第2の信頼性情報抽出部の出力に従って選択する第2の選択器、前記第2の選択器の出力をフィルタ処理する第2の周波数軸フィルタを有する第3の伝送路特性推定部と、前記第2の周波数軸フィルタの出力H’’’’n,l で前記Yn,l を複素除算することにより、第4次マッピングベクトルX’’’’n,l を求める第6の複素除算器とを含むことを特徴とするものである。
【0024】
本願の請求項14の発明は、請求項13のOFDM復調装置において、前記第2の信頼性情報抽出部は、マッピングの種類毎に所定のスレッショールドを設け、マッピングベクトルX’’n,l が所定のスレッショールド以内にあるか否かを判断し、所定のスレッショールド以内の場合は、前記第2の選択器はH’n,l又はH’’’n,lを選択することを特徴とするものである。
【0025】
本願の請求項15の発明は、請求項9〜14のいずれか1項のOFDM復調装置において、前記伝送路特性を利用して各キャリア位置に配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号を求め、得られた信号を硬判定することによりマッピングベクトルを得、前記マッピングベクトルを利用して、新たな伝送路特性を得ることを繰り返し行い、情報伝送信号を復元するように等化部を複数組設けたことを特徴とするものである。
【0026】
本願の請求項16の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(nmod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合の信号を復調するOFDM復調装置であって、前記分散パイロット信号SPn,k を用いてOFDMの受信信号Yn,l (lは整数)を等化し、伝送路特性Hn,l 及び各キャリアに配置された信号のマッピングベクトルXn,l を算出する第1の等化部と、前記第1の等化部で得られたマッピングベクトルXn,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第1次マッピングベクトルX’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第1次伝送路特性H’n,lを算出し、前記伝送路特性H’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出する第2の等化部と、前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l から前記分散パイロット信号SPn,k の伝送路特性を抽出し、前記抽出した伝送路特性を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより、第3次伝送路特性H’’’n,lを算出し、前記Yn,l を前記H’’’n,lで除算することにより、マッピングベクトルX’’n,l を求める第3の等化部と、を具備することを特徴とするものである。
【0027】
本願の請求項17の発明は、請求項16のOFDM復調装置において、前記第1の等化部は、既知のSP信号を発生するSP信号発生器、FFT後の受信信号Yn,l の内、前記分散パイロット信号SPn,k を前記SP信号発生器の出力で複素除算する第1の複素除算器、前記第1の複素除算器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部を有する第1の伝送路特性推定部と、前記伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する第2の複素除算器とを含むものであり、前記第2の等化部は、前記第1の等化部の出力Xn,l を硬判定する硬判定器、前記硬判定器の判定結果に基づいてマッピングベクトルX’n,lを算出するマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する信頼性情報抽出部を有する硬判定処理部と、前記マッピングベクトルX’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第3の複素除算器、前記第3の複素除算器の出力H’n,lと前記伝送路特性Hn,l とのいずれかを前記信頼性情報抽出部の出力に従って選択する選択器、前記選択器の出力をフィルタ処理し、第2次伝送路特性H’’n,l を出力する周波数軸フィルタを有する第2の伝送路特性推定部とを含むものであり、前記第3の等化部は、前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l を用いて分散パイロット信号SPn,k 位置のSP信号を抽出するSP信号抽出器と、前記SP信号抽出器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して第3次伝送路特性H’’’n,lを算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部と、前記伝送路特性H’’’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第4の複素除算器とを含むことを特徴とするものである。
【0028】
本願の請求項18の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(nmod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合の信号を復調するOFDM復調装置であって、前記分散パイロット信号SPn,k を用いてOFDMの受信信号Yn,l (lは整数)を等化し、伝送路特性Hn,l 及び各キャリアに配置された信号のマッピングベクトルXn,l を算出する第1の等化部と、前記第1の等化部で得られたマッピングベクトルXn,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第1次マッピングベクトルX’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第1次伝送路特性H’n,lを算出し、前記伝送路特性H’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出する第2の等化部と、前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l を2シンボル遅延し、2シンボル遅延された伝送路特性H’’n−2,l とシンボル遅延の無い伝送路特性H’’n,l とから、その間のシンボルの第3次伝送路特性H’’’n−1,lを算出し、前記Yn−1,l を前記H’’’n−1,lで除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n−1,l を求める第3の等化部と、を具備することを特徴とするものである。
【0029】
本願の請求項19の発明は、請求項18のOFDM復調装置において、前記第1の等化部は、既知のSP信号を発生するSP信号発生器、FFT後の受信信号Yn,l の内、前記分散パイロット信号SPn,k を前記SP信号発生器の出力で複素除算する第1の複素除算器、前記第1の複素除算器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部を有する第1の伝送路特性推定部と、前記伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する第2の複素除算器とを含むものであり、前記第2の等化部は、前記第1の等化部の出力Xn,l を硬判定する硬判定器、前記硬判定器の出力のマッピングベクトルX’n,lを算出するマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する信頼性情報抽出部を有する硬判定処理部と、前記マッピングベクトルX’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第3の複素除算器、前記第3の複素除算器の出力H’n,lと前記伝送路特性Hn,l とのいずれかを前記信頼性情報抽出部の出力に従って選択する選択器、前記選択器の出力をフィルタ処理し、第2次伝送路特性H’’n,l を出力する周波数軸フィルタを有する第2の伝送路特性推定部とを含むものであり、前記第3の等化部は、前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l を2シンボル遅延する2シンボル遅延器と、前記2シンボル遅延器の出力H’’n−2,l とシンボル遅延無しの伝送路特性H’’n,l を時間軸補間し、第3次伝送路特性H’’’n−1,lを得る時間軸フィルタ部と、前記時間軸フィルタ部の出力H’’’n−1,lで前記受信信号を1シンボル遅延した信号Yn−1,l を複素除算する第4の複素除算器と、を含むものであることを特徴とする。
【0030】
本願の請求項20の発明は、シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(nmod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合の信号を復調するOFDM復調装置であって、前記分散パイロット信号SPn,k を用いてOFDMの受信信号Yn,l (lは整数)を等化し、伝送路特性Hn,l 及び各キャリアに配置された信号のマッピングベクトルXn,l を算出する第1の等化部と、前記第1の等化部で得られたマッピングベクトルXn,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第1次マッピングベクトルX’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第1次伝送路特性H’n,lを算出し、前記伝送路特性H’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出する第2の等化部と、前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l を 前記伝送路特性H’’n,l を1シンボル及び2シンボル遅延し、1シンボル遅延された前記伝送路特性H’’n−1,l と2シンボル遅延された伝送路特性H’’n−2,l とシンボル遅延無しの伝送路特性H’’n,l とから、その間のシンボルの第3次伝送路特性H’’’n−1,lを算出し、前記受信信号が1シンボル遅延されたYn−1,l を前記H’’’n−1,lで除算することにより第2次マッピングベクトルX’’n−1,l を求める第3の等化部と、を具備することを特徴とするものである。
【0031】
本願の請求項21の発明は、請求項20のOFDM復調装置において、前記第1の等化部は、既知のSP信号を発生するSP信号発生器、FFT後の受信信号Yn,l の内、前記分散パイロット信号SPn,k を前記SP信号発生器の出力で複素除算する第1の複素除算器、前記第1の複素除算器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部を有する第1の伝送路特性推定部と、前記伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する第2の複素除算器とを含むものであり、前記第2の等化部は、前記第1の等化部の出力Xn,l を硬判定する硬判定器、前記硬判定器の判定結果に基づいてマッピングベクトルX’n,lを算出するマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する信頼性情報抽出部を有する硬判定処理部と、前記マッピングベクトルX’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第3の複素除算器、前記第3の複素除算器の出力H’n,lと前記伝送路特性Hn,l とのいずれかを前記信頼性情報抽出部の出力に従って選択する選択器、前記選択器の出力をフィルタ処理し、第2次伝送路特性H’’n,l を出力する周波数軸フィルタを有する第2の伝送路特性推定部とを含むものであり、前記第3の等化部は、前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l を1シンボル及び2シンボル遅延するカスケードシンボル遅延器と、前記カスケードシンボル遅延器の出力H’’n−2,l 及びH’’n−1,l とシンボル遅延無しの伝送路特性H’’n,l を時間軸補間し、第3次伝送路特性H’’’n−1,lを得る時間軸フィルタ部と、前記時間軸フィルタ部の出力H’’’n−1,lで前記受信信号を1シンボル遅延した信号Yn−1,l を複素除算する第4の複素除算器と、を含むことを特徴とするものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を詳細に説明する前に、本発明の基本原理について数式を用いて説明する。nをシンボル番号、kをキャリア番号とし、受信されたFFT後のOFDM信号をYn,k とし、伝送路特性をHn,k とし、各キャリア位置での受信信号(マッピングベクトルともいう)をXn,k とする。受信信号Xn,k は次の(1)式を用いて等化処理される。
Xn,k =Yn,k /Hn,k ・・・(1)
【0033】
伝送路特性Hn,k の算出は、各種文献で説明されており、本発明の実施の形態では具体的に説明するが、分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより求められる。しかし、移動体の受信環境下では、分散パイロット信号により算出されたHn,k は、必ずしも正確な伝送路特性の推定値となっていない場合がある。
【0034】
本発明は、先ず分散パイロット信号を用いて算出した伝送路特性を用いて受信信号Xn,k を復元する。次に各キャリア位置のマッピング情報に従い、Xn,k の硬判定処理を行う。このうち、本来のマッピング点からの距離がスレッショールド(Th)以下である場合には、信頼性があると判断される。
【0035】
次に、上記の(1)式を変形することにより、次の(2)式が得られる。
H’ n,k =Yn,k /Xn,k ・・・(2)
Xn,k が信頼性があると判断された場合、硬判定された後の本来の信号点のマッピングベクトルを用いることにより、(2)式を用いて、そのキャリア位置での新たな伝送路特性H’ n,k が求められる。このキャリア位置で求められたH’ n,k は同じキャリア位置でのHn,k よりも信頼性があるため、Hn,k に代えて置き換えられる。そして新たな伝送路特性が周波数軸方向にフィルタ処理される。このような処理により、新たに求められた伝送路特性はより信頼性があるため、再度(1)式を用いることにより、より正確な受信信号が得られる。この処理は、繰り返し行うことができる。
【0036】
(実施の形態1)
次に本実施の形態1におけるOFDM復調装置について、図面を参照しつつ説明する。図1は本実施の形態1におけるOFDM復調装置の構成図である。このOFDM復調装置は、復調された受信信号を硬判定した後、再度伝送路特性を求める構成を有している。図1に示す受信系において、受信されたOFDM信号は、FFT処理された後、OFDM信号として破線で示す第1の等化部Aに入力される。第1の等化部Aは、第1の伝送路特性推定部L、3シンボル遅延器11、第2の複素除算器16を含んで構成される。第1の等化部Aは、分散パイロット信号を直線補間することにより、伝送路特性を推定し、受信されたOFDM復号の等化処理をする。ここで第1の伝送路特性推定部Lとは、SP信号発生器13、第1の複素除算器12、時間軸直線補間回路14、周波数軸補間回路15を含む部分をいう。
【0037】
図2にOFDM信号の配置の例を示す。modを剰余演算を表す記号とし、pを整数とする。図2で示すように分散パイロット信号(SP信号)はシンボル番号nのシンボルに対し、当該セグメント内のキャリア番号kがk=3(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散して配置される。
【0038】
図1において、OFDM信号から分散パイロット信号を取り出す。そして第1の複素除算器12において、SP信号発生器13から出力された基準のSP信号で分散パイロット信号を複素除算する。分散パイロット信号は、送信時に当該キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された信号である。送信された分散パイロット信号を基準のSP信号で除算することにより、分散パイロット信号の振幅及び位相を一方向にそろえ、分散パイロット信号の位置での伝送路特性を算出することができる。
【0039】
時間軸直線補間回路14は、分散パイロット信号をシンボル時間方向に補間処理するものである。これにより、キャリア番号k=3pの位置での伝送路特性を推定できる。シンボル時間方向へは直線補間を行っているため、FFT後のOFDM信号は3シンボル遅延器11により3シンボル遅延される。
【0040】
周波数軸補間回路15は、伝送路特性を周波数方向に補間するフィルタである。これにより全てのキャリア番号位置での伝送路特性が推定される。第2の複素除算器16はFFT後のOFDM信号を伝送路特性で複素除算し、OFDM信号の位相及び振幅を復元するものである。
【0041】
上記のように、従来のOFDM信号の位相及び振幅は図1の第1の等化部Aで処理され、情報伝送信号の復号が行われる。図2の信号配置からも分かるように、分散パイロット信号の数が少ないため、移動体の受信環境下では、前述した処理だけでは伝送路特性の推定が未だ不十分である。
【0042】
本実施の形態では図1に示すように第2の等化部Bを更に設ける。第2の等化部Bは、第1の等化部Aで振幅及び位相が確定された信号に対して、マッピング情報に基づき各マッピング毎に硬判定処理を行うものである。
【0043】
図3は各マッピング点を示すコンスタレーション図である。各マッピング毎、即ちBPSK、QPSK,16QAM、64QAM毎にマッピング点間のユークリッド距離が異なる。図4は硬判定されたデータのうち、本発明に採用されるBPSK及びQPSKのスレッショールド(Th)を示す説明図である。なお図4では図示されないが、16QAM及び64QAMでも夫々のスレッショールドが用いられる。各マッピングの信号点間距離が近くなる程、スレッショールドを小さくしてもよいが、必ずしもそうでなくても良い。本実施の形態ではスレッショールドを各マッピング毎に設ける。
【0044】
図1の硬判定処理部17において、硬判定器17aで硬判定処理されたデータは信頼性情報抽出部17bに与えられ、その信頼性が上記のスレッショールドを基準に判定される。また、硬判定器17aで硬判定処理されたデータは、マッピングベクトル生成部17cに与えられ、その硬判定点のマッピングベクトルが選ばれる。
【0045】
第3の複素除算器18は、FFT後の信号をマッピングベクトル生成部17cのマッピングベクトルで除算する。除算で得られた信号は、そのキャリア位置での伝送路特性H’n,lとなる。信頼性情報抽出部17bにて信頼性があると判定された場合、選択回路19は周波数軸補間回路15で得られたそのキャリア位置での伝送路特性Hn,l に比べ伝送路特性H’n,lが信頼性が高いので、そのキャリア位置での伝送路特性Hn,l を伝送路特性H’n,lに置き換える。
【0046】
信頼性情報抽出部17bにて信頼性が低いと判断された場合は、選択回路19は周波数軸補間回路15で求められた伝送路特性Hn,l を選択する。選択回路19で選択された伝送路特性は、周波数軸フィルタ20でフィルタ処理がなされる。
【0047】
第4の複素除算器21は、周波数軸フィルタ20で求められた第2の伝送路特性H’’n,l を用いてFFT後の信号Yn,l を除算することにより、新しく振幅及び位相が確定された信号を得る。この信号を第2次マッピングベクトルX’’n,l という。ここで第2の等化部Bにおける第3の複素除算器18、選択回路19、周波数軸フィルタ20を第2の伝送路特性推定部Mと呼ぶ。従って第2の等化部Bは、第2の伝送路特性推定部M、硬判定処理部17、第4の複素除算器21とにより構成される。
【0048】
図5に本実施の形態により得られた信号点の一例を示す。図5(a)は図1の等化部Aの複素除算器16から出力された信号の分布図である。図5(b)は図1の第2の等化部Bの複素除算器21より出力された信号の分布図である。本実施の形態では16QAMの場合の効果を示している。図から明らかなように、図5(b)の方が図5(a)よりコンスタレーションの分布範囲が小さくなっている。こうして復号されたデータは信頼性が向上する。
【0049】
(実施の形態2)
次に本発明の実施の形態2におけるOFDM復調装置について説明する。図6は本実施の形態2におけるOFDM復調装置の構成図である。このOFDM復調装置も復調された受信信号を硬判定した後、再度伝送路特性を求める構成を有している。実施の形態1と同様に、第1の等化部Aは3シンボル遅延器31、第1の複素除算器32、SP信号発生器33、時間軸直線補間回路34、周波数軸補間回路35、第2の複素除算器36を有している。また第2の等化部Bは、硬判定器37a、信頼性情報抽出部37b、及びマッピングベクトル生成部37cを含む硬判定処理部37、第3の複素除算器38、選択回路39、周波数軸フィルタ40、第4の複素除算器41を有している。
【0050】
実施の形態1と異なる点は、信頼性情報抽出部37bにより信頼性が低いと判定された場合に停止信号が出力され、複素除算器38で複素除算処理を行わないようにしたことである。即ち、信頼性情報抽出部37bは、マッピングの種類毎に所定のスレッショールドを設け、マッピングベクトルXn,l が所定のスレッショールド以内にあるか否かを判断する。そして所定のスレッショールド以内の場合は、選択回路39は第1次の伝送路特性H’n,lを選択する。その他の処理は、全て実施の形態1と同じであり、実施の形態1と同じ効果が得られる。
【0051】
(実施の形態3)
次に本発明の実施の形態3におけるOFDM復調装置について説明する。図7及び図8は本実施の形態3のOFDM復調装置の構成図である。このOFDM復調装置は、図7に示す第1の等化部A、第2の等化部B、図8に示す第3の等化部Cを含んで構成される。
【0052】
第1の等化部Aは、実施の形態1と同様に、第1の伝送路特性推定部Lと3シンボル遅延器51と第2の複素除算器56とを有している。第1の伝送路特性推定部Lは、第1の複素除算器52、SP信号発生器53、時間軸直線補間回路54、周波数軸補間回路55を含んで構成される。
【0053】
SP信号発生器53は既知のSP信号を発生する。第1の複素除算器52はFFT後の受信信号Yn,l の内、分散パイロット信号SPn,k をSP信号発生器53の出力で複素除算する。時間軸直線補間回路54は第1の複素除算器52の出力を時間軸方向に補間処理する。周波数軸補間回路55は時間軸直線補間回路54の出力を周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を出力する。第2の複素除算器56は伝送路特性Hn,l でYn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する。
【0054】
第2の等化部Bは、第2の伝送路特性推定部Mと第1の硬判定処理部57と第4の複素除算器61とを有している。第2の伝送路特性推定部Mは、第3の複素除算器58、第1の選択回路59、第1の周波数軸フィルタ60を含んで構成される。第3の複素除算器58はマッピングベクトルX’n,lで受信信号Yn,l を複素除算する。第1の選択回路59は第3の複素除算器58の出力H’n,lと伝送路特性Hn,l とのいずれかを信頼性情報抽出部57bの出力に従って選択する。第1の周波数軸フィルタ60は第1の選択回路59の出力をフィルタ処理する。
【0055】
第1の硬判定処理部57は、第1の硬判定器57a、第1の信頼性情報抽出部57b、第1のマッピングベクトル生成部57cを含んで構成される。第1の硬判定器57aは第1の等化部Aの出力Xn,l を硬判定する。第1の信頼性情報抽出部57bは硬判定処理結果の信頼性を抽出する。第1のマッピングベクトル生成部57cは第1の硬判定器57aの判定結果に基づいて第1次マッピングベクトルX’n,lを算出する。第4の複素除算器61は第1の周波数軸フィルタ60の出力H’’n,l で受信信号Yn,l を複素除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n,l を求める。
【0056】
図8に示す第3の等化部Cは、第2の等化部Bで行った処理を再度繰り返すブロックであり、第3の伝送路特性推定部N、第2の硬判定処理部62、第6の複素除算器66を有している。第3の伝送路特性推定部Nは、第5の複素除算器63、第2の選択回路64、第2の周波数軸フィルタ65を含んで構成される。第5の複素除算器63はマッピングベクトルX’’’n,lで受信信号Yn,l を複素除算する。第2の選択回路64は第5の複素除算器63の出力H’’’n,lと伝送路特性H’’n,l とのいずれかを第2の信頼性情報抽出部62bの出力に従って選択する。第2の周波数軸フィルタ65は第2の選択回路64の出力をフィルタ処理する。
【0057】
第2の硬判定処理部62は、第2の硬判定器62a、第2の信頼性情報抽出部62b、マッピングベクトル生成部62cを含んで構成される。第2の硬判定器62aは第2の等化部Bの出力X’’n,l を硬判定する。第2の信頼性情報抽出部62bは硬判定処理結果の信頼性を抽出する。第2のマッピングベクトル生成部62cは第2の硬判定器62aの判定結果に基づいてマッピングベクトルX’’’n,lを算出する。第6の複素除算器66は、第2の周波数軸フィルタ65の出力H’’’’n,l で受信信号Yn,l を複素除算することにより、第4次マッピングベクトルX’’’’n,l を求める。
【0058】
第3の等化部Cが第2の等化部Bと同様の処理を再度繰り返し行うことにより、図5(c)で示すように受信信号のマッピング点を、更に各シンボル点の中央位置に収束させることができる。
【0059】
(実施の形態4)
次に本発明の実施の形態4におけるOFDM復調装置について説明する。図9及び図10は本実施の形態4におけるOFDM復調装置の構成図である。このOFDM復調装置は、図9に示す第1の等化部A及び第2の等化部Bと、図10に示す第3の等化部Cとを有している。
【0060】
第1の等化部Aは、実施の形態1〜3と同様に、3シンボル遅延器71、第1の複素除算器72、SP信号発生器73、時間軸直線補間回路74、周波数軸補間回路75、第2の複素除算器76を有している。
【0061】
第2の等化部Bは、第1の硬判定処理部77、第3の複素除算器78、第1の選択回路79、第1の周波数軸フィルタ80、第4の複素除算器81を有している。第1の硬判定処理部77は第1の硬判定器77a、第1の信頼性情報抽出部77b、第1のマッピングベクトル生成部77cを含んで構成される。
【0062】
第3の等化部Cは第2の等化部Bで行った処理を再度繰り返すブロックである。図10に示すように第3の等化部Cは、第2の硬判定処理部82、第5の複素除算器83、第2の選択回路84、第2の周波数軸フィルタ85、第6の複素除算器86を有している。第2の硬判定処理部82は第2の硬判定器82a、第2の信頼性情報抽出部82b、第2のマッピングベクトル生成部82cを含んで構成される。
【0063】
本実施の形態は、選択回路84に入力される一つの信号が、周波数軸フィルタ80の出力から図9の選択回路79の出力に変わっていることのみが実施の形態3と相違する。即ち、第2の信頼性情報抽出部82bは、マッピングの種類毎に所定のスレッショールドを設け、マッピングベクトルX’’n,l が所定のスレッショールド以内にあるか否かを判断する。そして所定のスレッショールド以内の場合は、第2の選択回路84は選択回路7の出力する伝送路特性、又はH’’’n,lを選択する。本実施の形態によれば、実施の形態3のOFDM復調装置とほぼ同じ効果が得られる。
【0064】
(実施の形態5)
次に本発明の実施の形態5におけるOFDM復調装置について説明する。図11及び図12は本実施の形態5におけるOFDM復調装置の構成図である。このOFDM復調装置は、図11に示す第1の等化部A及び第2の等化部Bと、図12に示す第3の等化部Dとを有している。
【0065】
第1の等化部Aは、SP信号抽出器110、3シンボル遅延器111、第1の伝送路特性推定部L、第2の複素除算器116を有している。SP信号抽出器110はFFT後の受信信号Yn,l からSP信号を抽出する。第1の伝送路特性推定部Lは、第1の複素除算器112、SP信号発生器113、時間軸直線補間回路114、周波数軸補間回路115を含んで構成される。
【0066】
SP信号発生器113は既知のSP信号を発生する。第1の複素除算器112はFFT後の受信信号Yn,l の内、分散パイロット信号SPn,k をSP信号発生器113の出力で複素除算する。時間軸直線補間回路114は第1の複素除算器112の出力を時間軸方向に直線補間処理する。周波数軸補間回路115は時間軸直線補間回路114の出力を周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する。第2の複素除算器116は伝送路特性Hn,l で受信信号Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する。
【0067】
第2の等化部Bは、硬判定処理部117と第2の伝送路特性推定部Mとを有している。硬判定処理部117は、硬判定器117a、信頼性情報抽出部117b、マッピングベクトル生成部117cを含んで構成される。硬判定器117aは第1の等化部Aの出力Xn,l を硬判定する。信頼性情報抽出部117bは硬判定処理結果の信頼性を抽出する。マッピングベクトル生成部117cは硬判定器117aの判定結果に基づいて第1次マッピングベクトルX’n,lを算出する。
【0068】
第2の伝送路特性推定部Mは、第3の複素除算器118、選択回路119、周波数軸フィルタ120を含んで構成される。第3の複素除算器118はマッピングベクトルX’n,lで受信信号Yn,l を複素除算する。選択回路119は第3の複素除算器118から出力された伝送路特性H’n,lと、伝送路特性Hn,l とのいずれかを信頼性情報抽出部117bの出力に従って選択する。周波数軸フィルタ120は選択回路119の出力をフィルタ処理し、第2次伝送路特性H’’n,l を出力する。
【0069】
第3の等化部Dは、図12に示すように、SP信号抽出器121、時間軸直線補間回路122、周波数軸補間回路123、3シンボル遅延器124、第4の複素除算器125を有している。SP信号抽出器121は第2の等化部Bで得られた伝送路特性H’’n,l を用いて分散パイロット信号SPn,k 位置のSP信号を抽出する。時間軸直線補間回路122はSP信号抽出器121の出力を時間軸方向に直線補間処理する。周波数軸補間回路123は時間軸直線補間回路122の出力を周波数軸方向に補間処理して第3次伝送路特性H’’’n,lを算出する。第4の複素除算器125は伝送路特性H’’’n,lで3シンボル遅延器124で遅延された受信信号Yn,l を複素除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n,l を出力する。
【0070】
図11では、第3の等化部Dと第1の等化部Aとの比較のため、第1の等化部AにSP信号抽出器110を明示しているが、実施の形態1〜4ではSP信号抽出器110の図示を省略している。
【0071】
ここでは実施の形態1で求めた伝送路特性と同様に、周波数軸フィルタ120の出力から、SP信号抽出器121でSP信号位置の伝送路特性を抽出する。そして時間軸直線補間回路122でSP信号位置の伝送路特性を時間軸方向に補間する。これによりキャリア番号k=3p(pは整数)の位置での伝送路特性を推定する。なお、シンボル方向へ直線補間を行うため、3シンボル遅延器124でFFT後のOFDM信号を更に3シンボル遅延する。なお、SP信号抽出器121で取り出された伝送路特性は、図11の複素除算器112の伝送路特性に比べ、ノイズが除去されて信頼性が高いものとなる。この後に続く時間軸直線補間回路122及び周波数軸補間回路123は、第1の等化部Aにおける時間軸直線補間回路114及び周波数軸補間回路115と同様の動作をする。
【0072】
このようにして再度求められた周波数軸補間回路123の出力である伝送路特性を用いて、3シンボル遅延器124の出力を複素除算器125で除算することにより、各キャリア位置の受信信号を高精度に復元できる。
【0073】
(実施の形態6)
次に本発明の実施の形態6におけるOFDM復調装置について説明する。図13及び図14は本実施の形態6におけるOFDM復調装置の構成図である。このOFDM復調装置は、図13に示す第1の等化部A及び第2の等化部Bと、図14に示す第3の等化部Eとを有している。
【0074】
第1の等化部Aは、第1の伝送路特性推定部L、3シンボル遅延器131、第2の複素除算器136を有している。第1の伝送路特性推定部Lは、第1の複素除算器132、SP信号発生器133、時間軸直線補間回路134、周波数軸補間回路135を含んで構成される。
【0075】
SP信号発生器133は既知のSP信号を発生する。第1の複素除算器132はFFT後の受信信号Yn,l の内、分散パイロット信号SPn,k をSP信号発生器133の出力で複素除算する。時間軸直線補間回路134は第1の複素除算器132の出力を時間軸方向に直線補間処理をする。周波数軸補間回路135は時間軸直線補間回路134の出力を周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する。第2の複素除算器136は、伝送路特性Hn,l で受信信号Yn,l を複素除算して第1次マッピングベクトルXn,l を出力する。
【0076】
第2の等化部Bは、硬判定処理部137、第2の伝送路特性推定部Mを有している。硬判定処理部137は、硬判定器137a、信頼性情報抽出部137b、マッピングベクトル生成部137cを含んで構成される。硬判定器137aは第1の等化部Aの出力Xn,l を硬判定する。信頼性情報抽出部137bは硬判定処理結果の信頼性を抽出する。マッピングベクトル生成部137cは硬判定器137aの出力のマッピングベクトルX’n,lを算出する。
【0077】
第2の伝送路特性推定部Mは、第3の複素除算器138、選択回路139、周波数軸フィルタ140を含んで構成される。第3の複素除算器138はマッピングベクトルX’n,lで受信信号Yn,l を複素除算する。選択回路139は第3の複素除算器138の出力する伝送路特性H’n,l、及び伝送路特性Hn,l のいずれかを信頼性情報抽出部137bの出力に従って選択する。周波数軸フィルタ140は選択回路139の出力をフィルタ処理し、第2次伝送路特性H’’n,l を出力する。
【0078】
第3の等化部Eは、2シンボル遅延器141、時間軸フィルタ142、1シンボル遅延器143、第4の複素除算器144を有している。2シンボル遅延器141は第2の等化部Bで得られた伝送路特性H’’n,l を2シンボル遅延する。時間軸フィルタ142は2シンボル遅延器141の出力H’’n−2,l とシンボル遅延無しの伝送路特性H’’n,l を時間軸補間し、第3次伝送路特性H’’’n−1,lを得る。1シンボル遅延器143は第1の等化部Aから与えられた受信信号Yn,l を1シンボル遅延する。第4の複素除算器144は時間軸フィルタ142の出力H’’’n−1,lで1シンボル遅延した信号Yn−1,l を複素除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n,l を出力する。
【0079】
本実施の形態では、第2の等化部Bの周波数軸フィルタ140から出力された伝送路特性を2シンボル遅延回路141で2シンボル遅延する。そして、2シンボル遅延された伝送路特性と、遅延していない伝送路特性の同一キャリア位置における伝送路特性を時間軸フィルタ142で平均し、その中間のシンボル位置での伝送路特性を次の(3)式を用いて算出する。
H(n−1,k)=[ H(n,k) +H(n−2,k)]/2 ・・・(3)
なお、この処理に遅延時間を合わせるために、FFT後の信号は、1シンボル遅延回路143にて更に1シンボル遅延される。
【0080】
(実施の形態7)
次に本発明の実施の形態7におけるOFDM復調装置について説明する。図15及び図16は本実施の形態7におけるOFDM復調装置の構成図である。このOFDM復調装置は、図15に示す第1の等化部A及び第2の等化部Bと、図16に示す第3の等化部Fとを有している。
【0081】
第1の等化部Aは、第1の伝送路特性推定部L、3シンボル遅延器151、第2の複素除算器156を有している。第1の伝送路特性推定部Lは、第1の複素除算器152、SP信号発生器153、時間軸直線補間回路154、周波数軸補間回路155を含んで構成される。
【0082】
SP信号発生器153は既知のSP信号を発生する。第1の複素除算器152はFFT後の受信信号Yn,l の内、分散パイロット信号SPn,k をSP信号発生器153の出力で複素除算する。時間軸直線補間回路154は第1の複素除算器152の出力を時間軸方向に直線補間処理をする。周波数軸補間回路155は時間軸直線補間回路154の出力を周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する。第2の複素除算器156は、伝送路特性Hn,l で受信信号Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する。
【0083】
前記第2の等化部Bは、硬判定処理部157、第2の伝送路特性推定部Mを有する。硬判定処理部157は、硬判定器157a、信頼性情報抽出部157b、マッピングベクトル生成部157cを含んで構成される。硬判定器157aは第1の等化部Aの出力Xn,l を硬判定する。信頼性情報抽出部157bは硬判定処理結果の信頼性を抽出する。マッピングベクトル生成部157cは硬判定器157aの判定結果に基づいてマッピングベクトルX’n,lを算出する。
【0084】
第2の伝送路特性推定部Mは、第3の複素除算器158、選択回路159、周波数軸フィルタ160を含んで構成される。第3の複素除算器158はマッピングベクトルX’n,lで受信信号Yn,l を複素除算する。選択回路159は第3の複素除算器158の出力する伝送路特性H’n,lと、伝送路特性Hn,l とのいずれかを信頼性情報抽出部157bの出力に従って選択する。周波数軸フィルタ160は選択回路159の出力をフィルタ処理し、第2次伝送路特性H’’n,l を出力する。
【0085】
第3の等化部Fは、カスケードシンボル遅延器である1シンボル遅延器161及び162、時間軸フィルタ163、1シンボル遅延器164、第4の複素除算器165を有している。カスケードシンボル遅延器は第2の等化部Bで得られた伝送路特性H’’n,l を1シンボル及び2シンボル遅延する。時間軸フィルタ163はカスケードシンボル遅延器の出力H’’n−2,l 及びH’’n−1,l とシンボル遅延無しの伝送路特性H’’n,l を時間軸補間し、第3次伝送路特性H’’’n−1,lを出力する。1シンボル遅延器164は第1の等化部Aから与えられた受信信号Yn,l を1シンボル遅延する。第4の複素除算器165は時間軸フィルタ163の出力H’’’n−1,lで受信信号の1シンボル遅延した信号Yn−1,l を複素除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n,l を出力する。
【0086】
本実施の形態では、第2の等化部Bの周波数軸フィルタ160から出力された伝送路特性を、1シンボル遅延器161及び162でそれぞれ1シンボル遅延する。そして、時間軸フィルタ163で、同一キャリア位置における前後のシンボルの伝送路特性及びそのシンボル位置での伝送路特性から、再度そのシンボル位置での伝送路特性を算出する。本実施の形態では次の(4)式を利用して伝送路特性を算出する。
H(n−1,k) =[ H(n−2,k) +2 H(n−1,k) +H(n,k)]/4 ・・・(4)
なお、この処理に遅延時間を合わせるために、FFT後の信号は1シンボル遅延回路164にて1シンボル遅延される。
【0087】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、復調後の受信データを硬判定し、硬判定後のマッピングベクトルを用いてFFT後の受信データを除算することにより、新たに伝送路特性を算出できる。
【0088】
また本発明によれば、信頼性があると判定された全ての受信データを用いて伝送路特性を求めることができるため、従来の分散パイロット信号のみによる伝送路の推定に比べ、特に移動体受信環境下で、格段に伝送路特性の推定精度が上がる。
【0089】
また、本発明によれば、マッピング毎に信頼性があると判定されるスレッショールドを変えることができる。そのため、例えばQPSKの単一階層の場合でも、分散パイロット信号、連続パイロット信号、制御情報信号及び付加情報伝送信号が、QPSK信号の間にちりばめられていると考えることができ、QPSKのみの場合に比べて、伝送路特性の信頼性が高くなる。
【0090】
また、日本のISDB−T方式では、QPSK,16QAM,64QAMの信号は、同期系の信号として周波数インタリーブ処理が行われる。16QAMの場合は、QPSKが周波数インタリーブされることにより、その復号について考えると、QPSKという信頼性が高いパイロット信号が入っていると考えることができる。従って16QAM単独の場合よりも伝送路の推定の信頼性が向上する。
【0091】
同様に64QAMの場合は、16QAM及びQPSKというパイロット信号が入ったと考えることができ、64QAM単独の場合よりも伝送路の推定の信頼性が向上する。
【0092】
以上のように本発明によれば、単一階層の場合でも十分な効果を発揮するが、周波数インタリーブされ、各マッピングが混在した場合に、特に64QAMの性能改善に大きな効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるOFDM復調装置の構成を示すブロック図である。
【図2】OFDM信号のキャリア配置を示す説明図である。
【図3】本発明のOFDM復調装置で使用される受信信号の配置を示すマッピング図である。
【図4】硬判定処理されたデータのうち、伝送路特性算出のため用いられるマッピング点のスレッショールドを示す説明図である。
【図5】従来の復号方法及び本実施の形態の復号方法で得られた受信信号の配置を示す説明図である。
【図6】本発明の実施の形態2におけるOFDM復調装置の全体構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態3におけるOFDM復調装置の第1の等化部Aと第2の等化Bの構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態3におけるOFDM復調装置の第3の等化部Cの構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態4におけるOFDM復調装置の第1の等化部Aと第2の等化部Bの構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態4におけるOFDM復調装置の第3の等化部Cの構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態5におけるOFDM復調装置の第1の等化部Aと第2の等化部Bの構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の実施の形態5におけるOFDM復調装置の第3の等化部Dの構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施の形態6におけるOFDM復調装置の第1の等化部Aと第2の等化部Bの構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態6におけるOFDM復調装置の第3の等化部Eの構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の実施の形態7におけるOFDM復調装置の第1の等化部Aと第2の等化部Bの構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の実施の形態7におけるOFDM復調装置の第3の等化部Fの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11,31,51,71,111,124,131,151 3シンボル遅延器
12,16,18,21,32,36,38,41,52,56,58,61,63,66,72,76,78,81,83,86,112,116,118,125,132,136,138,144,152,156,158,165
複素除算器
13,33,53,73,113,133,153 SP信号発生器
15,35,55,75,115,123,135,155 周波数軸補間回路
14,34,54,74,114,122,134,154 時間軸直線補間回路
17,37,57,62,77,82,117,137,157 硬判定処理部
17a,37a,57a,62a,77a,82a,117a,137a,157a 硬判定器
17b,37b,57b,62b,77b,82b,117b,137b,157b 信頼性情報抽出部
17c,37c,57c,62c,77c,82c,117c,137c,157c マッピングベクトル生成部
19,39,59,64,79,84,119,139,159 選択回路
20,40,60,65,80,85,120,140,160 周波数軸フィルタ
110,121 SP信号抽出器
141 2シンボル遅延器
142,163 時間軸フィルタ
143,161,162,164 1シンボル遅延器
A 第1の等化部
B 第2の等化部
C〜F 第3の等化部
L,M 伝送路特性推定部
Claims (21)
- シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、
シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、
特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、
前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、
FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、
前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、
得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、
前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、
前記マッピングベクトルX’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第1次伝送路特性H’n,lを求め、
前記H’n,lを周波数方向にフィルター処理することにより、第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、
前記Yn,l を前記H’’n,l で除算することにより第2次マッピングベクトルX’’n,l を求め、情報伝送信号を復元することを特徴とするOFDM復調方法。 - シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、
シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、
特定のキャリア位置に、連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、
前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、
FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、
前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、
得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、
前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、
前記硬判定の際にマッピングの種類毎に所定のスレッショールドを設け、所定のスレッショールド以内の信号点を用いて得られた第1次伝送路特性H’n,lを、前記キャリア位置での伝送路特性Hn,l と置き換え、得られた伝送路特性H’n,lを周波数軸方向にフィルタをかけることにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、
前記受信信号Yn,l を前記H’’n,l で除算することにより第2次マッピングベクトルX’’n,l を求め、情報伝送信号を復調することを特徴とするOFDM復調方法。 - シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、
シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、
特定のキャリア位置に、連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、
前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、
FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、
前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、
得られた伝送路特性Hn,l で、前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、
前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、
前記マッピングベクトルX’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第1次伝送路特性H’n,lを求め、
前記H’n,lを周波数方向にフィルター処理することにより、第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、
前記Yn,l をH’’n,l で除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号の第2次マッピングベクトルX’’n,l を復元し、
前記マッピングベクトルX’’n,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第3次マッピングベクトルX’’’n,lを求め、
前記マッピングベクトルX’’’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第3次伝送路特性H’’’n,lを求め、
前記H’’’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより、第4次伝送路特性H’’’’n,l を算出し、
前記Yn,l を前記H’’’’n,l で除算することにより第4次マッピングベクトルX’’’’n,l を求め、情報伝送信号を復元することを特徴とするOFDM復調方法。 - シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、
シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、
特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、
前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、
FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、
前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、
得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、
前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、
前記硬判定の際にマッピングの種類毎に所定の第1のスレッショールドを設け、所定のスレッショールド以内の信号点を用いて得られた第1次伝送路特性H’n,lを、前記キャリア位置での前記伝送路特性Hn,l と置き換え、前記伝送路特性H’n,lを周波数軸方向にフィルタをかけることにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、
前記伝送路特性H’’n,l で前記受信信号Yn,l を除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号の第2次マッピングベクトルX’’n,l を復元し、
前記マッピングベクトルX’’n,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第3次マッピングベクトルX’’’n,lを求め、
前記硬判定の際にマッピングの種類毎に所定の第2のスレッショールドを設け、所定のスレッショールド以内の信号点を用いて得られた第3次伝送路特性H’’’n,lを、前記キャリア位置での前記伝送路特性H’’n,l と置き換え、
前記伝送路特性H’’’n,lを周波数軸方向にフィルタをかけることにより第4次伝送路特性H’’’’n,l を求め、
前記伝送路特性H’’’’n,l で前記受信信号Yn,l を除算することにより第4次マッピングベクトルX’’’’n,l を求め、情報伝送信号を復調することを特徴とするOFDM復調方法。 - 前記伝送路特性を利用して各キャリア位置に配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号を求め、
得られた信号を硬判定することによりマッピングベクトルを得、
前記マッピングベクトルを利用して、新たな伝送路特性を得ることを繰り返し行い、情報伝送信号を復元することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のOFDM復調方法。 - シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、
シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、
特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、
前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、
FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、
前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、
得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、
前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、
前記マッピングベクトルX’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第1次伝送路特性H’n,lを求め、
前記H’n,lを周波数方向にフィルター処理することにより、第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、
前記伝送路特性H’’n,l から前記分散パイロット信号SPn,k の伝送路特性を抽出し、
前記抽出した伝送路特性を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより、第3次伝送路特性H’’’n,lを算出し、
前記Yn,l を前記H’’’n,lで除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n,l を求め、情報伝送信号を復元することを特徴とするOFDM復調方法。 - シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、
シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、
特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、
前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、
FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、
前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、
得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、
前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、
前記マッピングベクトルX’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第1次伝送路特性H’n,lを求め、
前記H’n,lを周波数方向にフィルター処理することにより、第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、
前記伝送路特性H’’n,l を2シンボル遅延し、2シンボル遅延された伝送路特性H’’’n−2,lとシンボル遅延の無い伝送路特性H’’’n,lとから、その間のシンボルの第3次伝送路特性H’’’n−1,lを算出し、
前記Yn−1,l を前記H’’’n−1,lで除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n−1,l を求め、情報伝送信号を復元することを特徴とするOFDM復調方法。 - シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、
シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、
特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、
前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合のOFDM復調方法であって、
FFT後の受信信号Yn,l (lは整数)の内、前記分散パイロット信号SPn,k を取り出し、
前記分散パイロット信号を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより伝送路特性Hn,l を推定し、
得られた伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算することにより、各キャリアに配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号のマッピングベクトルXn,l を復元し、
前記復元されたマッピングベクトルXn,l を硬判定することにより、各キャリア位置での第1次マッピングベクトルX’n,lを求め、
前記マッピングベクトルX’n,lで前記Yn,l を複素除算して、第1次伝送路特性H’n,lを求め、
前記H’n,lを周波数方向にフィルター処理することにより、第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、
前記伝送路特性H’’n,l を1シンボル及び2シンボル遅延し、
2シンボル遅延された前記伝送路特性H’’n−2,l と1シンボル遅延された伝送路特性H’’n−1,l とシンボル遅延無しの伝送路特性H’’n,l とから、その間のシンボルの第3次伝送路特性H’’’n−1,lを算出し、
前記受信信号が1シンボル遅延されたYn−1,l を前記H’’’n−1,lで除算することにより第2次マッピングベクトルX’’n−1,l を求め、情報伝送信号を復元することを特徴とするOFDM復調方法。 - シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、
シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、
特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、
前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合の信号を復調するOFDM復調装置であって、
前記分散パイロット信号SPn,k を用いてOFDMの受信信号Yn,l (lは整数)を等化し、伝送路特性Hn,l 及び各キャリアに配置された信号のマッピングベクトルXn,l を算出する第1の等化部と、
前記第1の等化部で得られたマッピングベクトルXn,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第1次マッピングベクトルX’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第1次伝送路特性H’n,lを算出し、前記伝送路特性H’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記伝送路特性H’’n,l 用いて前記受信信号Yn,l を再等化し、第2次マッピングベクトルX’’n,l を算出する第2の等化部と、を具備することを特徴とするOFDM復調装置。 - 前記第1の等化部は、
既知のSP信号を発生するSP信号発生器、FFT後の受信信号Yn,l の内、前記分散パイロット信号SPn,k を前記SP信号発生器の出力で複素除算する第1の複素除算器、前記第1の複素除算器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部を有する第1の伝送路特性推定部と、
前記伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する第2の複素除算器と、を含むものであり、
前記第2の等化部は、
前記第1の等化部の出力Xn,l を硬判定する硬判定器、前記硬判定器の判定結果に基づいてマッピングベクトルX’n,lを算出するマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する信頼性情報抽出部を有する硬判定処理部と、前記マッピングベクトルX’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第3の複素除算器、前記第3の複素除算器の出力H’n,lと前記伝送路特性Hn,l とのいずれかを前記信頼性情報抽出部の出力に従って選択する選択器、前記選択器の出力をフィルタ処理する周波数軸フィルタを有する第2の伝送路特性推定部と、
前記周波数軸フィルタの出力H’’n,l で前記Yn,l を複素除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n,l を求める第4の複素除算器とを含むものであることを特徴とする請求項9記載のOFDM復調装置。 - 前記信頼性情報抽出部は、
マッピングの種類毎に所定のスレッショールドを設け、マッピングベクトルXn,l が所定のスレッショールド以内にあるか否かを判断し、
所定のスレッショールド以内の場合は、前記選択器は前記H’n,lを選択するものであることを特徴とする請求項10記載のOFDM復調装置。 - シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、
シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、
特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、
前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合の信号を復調するOFDM復調装置であって、
前記分散パイロット信号SPn,k を用いてOFDMの受信信号Yn,l (lは整数)を等化し、伝送路特性Hn,l 及び各キャリアに配置された信号のマッピングベクトルXn,l を算出する第1の等化部と、
前記第1の等化部で得られたマッピングベクトルXn,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第1次マッピングベクトルX’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第1次伝送路特性H’n,lを算出し、前記伝送路特性H’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出し、前記伝送路特性H’’n,l 用いて前記受信信号Yn,l を再等化し、第2次マッピングベクトルX’’n,l を算出する第2の等化部と、
前記第2の等化部で得られたマッピングベクトルX’’n,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第3次マッピングベクトルX’’’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第3次伝送路特性H’’’n,lを算出し、前記伝送路特性H’’’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第4次伝送路特性H’’’’n,l を算出し、前記伝送路特性H’’’’n,l 用いて前記受信信号Yn,l を再再等化し、第4次マッピングベクトルX’’’’n,l を算出する第3の等化部と、を具備することを特徴とするOFDM復調装置。 - 前記第1の等化部は、
既知のSP信号を発生するSP信号発生器、FFT後の受信信号Yn,l の内、前記分散パイロット信号SPn,k を前記SP信号発生器の出力で複素除算する第1の複素除算器、前記第1の複素除算器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部を有する第1の伝送路特性推定部と、
前記伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する第2の複素除算器とを含むものであり、
前記第2の等化部は、
前記第1の等化部の出力Xn,l を硬判定する第1の硬判定器、前記第1の硬判定器の出力のマッピングベクトルX’n,lを算出する第1のマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する第1の信頼性情報抽出部を有する硬判定処理部と、
前記マッピングベクトルX’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第3の複素除算器、前記第3の複素除算器の出力H’n,lと前記伝送路特性Hn,l とのいずれかを前記信頼性情報抽出部の出力に従って選択する第1の選択器、前記第1の選択器の出力をフィルタ処理する第1の周波数軸フィルタを有する第2の伝送路特性推定部と、
前記第1の周波数軸フィルタの出力H’’n,l で前記Yn,l を複素除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n,l を求める第4の複素除算器とを含むものであり、
前記第3の等化部は、
前記第2の等化部の出力X’’n,l を硬判定する第2の硬判定器、前記第2の硬判定器の出力のマッピングベクトルX’’’n,lを算出する第2のマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する第2の信頼性情報抽出部を有する第2の硬判定処理部と、
前記マッピングベクトルX’’’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第5の複素除算器、前記第5の複素除算器の出力H’’’n,lと前記伝送路特性H’’n,l とのいずれかを前記第2の信頼性情報抽出部の出力に従って選択する第2の選択器、前記第2の選択器の出力をフィルタ処理する第2の周波数軸フィルタを有する第3の伝送路特性推定部と、
前記第2の周波数軸フィルタの出力H’’’’n,l で前記Yn,l を複素除算することにより、第4次マッピングベクトルX’’’’n,l を求める第6の複素除算器とを含むものであることを特徴とする請求項12記載のOFDM復調装置。 - 前記第2の信頼性情報抽出部は、
マッピングの種類毎に所定のスレッショールドを設け、マッピングベクトルX’’n,l が所定のスレッショールド以内にあるか否かを判断し、
所定のスレッショールド以内の場合は、前記第2の選択器はH’n,l又はH’’’n,lを選択するものであることを特徴とする請求項13記載のOFDM復調装置。 - 前記伝送路特性を利用して各キャリア位置に配置された制御情報信号、付加情報信号、情報伝送信号を求め、得られた信号を硬判定することによりマッピングベクトルを得、前記マッピングベクトルを利用して、新たな伝送路特性を得ることを繰り返し行い、情報伝送信号を復元するように等化部を複数組設けたことを特徴とする請求項9〜14のいずれか1項記載のOFDM復調装置。
- シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、
シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、
特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、
前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合の信号を復調するOFDM復調装置であって、
前記分散パイロット信号SPn,k を用いてOFDMの受信信号Yn,l (lは整数)を等化し、伝送路特性Hn,l 及び各キャリアに配置された信号のマッピングベクトルXn,l を算出する第1の等化部と、
前記第1の等化部で得られたマッピングベクトルXn,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第1次マッピングベクトルX’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第1次伝送路特性H’n,lを算出し、前記伝送路特性H’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出する第2の等化部と、前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l から前記分散パイロット信号SPn,k の伝送路特性を抽出し、前記抽出した伝送路特性を時間軸及び周波数軸方向に補間処理することにより、第3次伝送路特性H’’’n,lを算出し、前記Yn,l を前記H’’’n,lで除算することにより、マッピングベクトルX’’n,l を求める第3の等化部と、を具備することを特徴とするOFDM復調装置。 - 前記第1の等化部は、
既知のSP信号を発生するSP信号発生器、FFT後の受信信号Yn,l の内、前記分散パイロット信号SPn,k を前記SP信号発生器の出力で複素除算する第1の複素除算器、前記第1の複素除算器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部を有する第1の伝送路特性推定部と、
前記伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する第2の複素除算器とを含むものであり、
前記第2の等化部は、
前記第1の等化部の出力Xn,l を硬判定する硬判定器、前記硬判定器の判定結果に基づいてマッピングベクトルX’n,lを算出するマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する信頼性情報抽出部を有する硬判定処理部と、前記マッピングベクトルX’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第3の複素除算器、前記第3の複素除算器の出力H’n,lと前記伝送路特性Hn,l とのいずれかを前記信頼性情報抽出部の出力に従って選択する選択器、前記選択器の出力をフィルタ処理し、第2次伝送路特性H’’n,l を出力する周波数軸フィルタを有する第2の伝送路特性推定部とを含むものであり、
前記第3の等化部は、
前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l を用いて分散パイロット信号SPn,k 位置のSP信号を抽出するSP信号抽出器と、
前記SP信号抽出器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して第3次伝送路特性H’’’n,lを算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部と、
前記伝送路特性H’’’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第4の複素除算器とを含むものであることを特徴とする請求項16記載のOFDM復調装置。 - シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、
シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、
特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、
前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合の信号を復調するOFDM復調装置であって、
前記分散パイロット信号SPn,k を用いてOFDMの受信信号Yn,l (lは整数)を等化し、伝送路特性Hn,l 及び各キャリアに配置された信号のマッピングベクトルXn,l を算出する第1の等化部と、
前記第1の等化部で得られたマッピングベクトルXn,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第1次マッピングベクトルX’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第1次伝送路特性H’n,lを算出し、前記伝送路特性H’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出する第2の等化部と、前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l を2シンボル遅延し、2シンボル遅延された伝送路特性H’’n−2,l とシンボル遅延の無い伝送路特性H’’n,l とから、その間のシンボルの第3次伝送路特性H’’’n−1,lを算出し、前記Yn−1,l を前記H’’’n−1,lで除算することにより、第2次マッピングベクトルX’’n−1,l を求める第3の等化部と、を具備することを特徴とするOFDM復調装置。 - 前記第1の等化部は、
既知のSP信号を発生するSP信号発生器、FFT後の受信信号Yn,l の内、前記分散パイロット信号SPn,k を前記SP信号発生器の出力で複素除算する第1の複素除算器、前記第1の複素除算器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部を有する第1の伝送路特性推定部と、
前記伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する第2の複素除算器とを含むものであり、
前記第2の等化部は、
前記第1の等化部の出力Xn,l を硬判定する硬判定器、前記硬判定器の出力のマッピングベクトルX’n,lを算出するマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する信頼性情報抽出部を有する硬判定処理部と、
前記マッピングベクトルX’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第3の複素除算器、前記第3の複素除算器の出力H’n,lと前記伝送路特性Hn,l とのいずれかを前記信頼性情報抽出部の出力に従って選択する選択器、前記選択器の出力をフィルタ処理し、第2次伝送路特性H’’n,l を出力する周波数軸フィルタを有する第2の伝送路特性推定部とを含むものであり、
前記第3の等化部は、
前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l を2シンボル遅延する2シンボル遅延器と、
前記2シンボル遅延器の出力H’’n−2,l とシンボル遅延無しの伝送路特性H’’n,l を時間軸補間し、第3次伝送路特性H’’’n−1,lを得る時間軸フィルタ部と、前記時間軸フィルタ部の出力H’’’n−1,lで前記受信信号を1シンボル遅延した信号Yn−1,l を複素除算する第4の複素除算器と、を含むものであることを特徴とする請求項18記載のOFDM復調装置。 - シンボル周期毎に互いに直交する周波数関係にある複数の搬送波に変調を施してデジタル情報を伝送する直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式のシステムに用いられ、
シンボル番号をnとし、剰余演算をmodで表し、pを整数とするとき、前記伝送方式のOFDM信号におけるシンボル番号nのシンボルに対し、前記セグメント内のキャリア番号kがk=3*(n mod 4)+12pを満たすキャリア位置に分散パイロット信号SPn,k が配され、
特定のキャリア位置に連続パイロット信号、制御情報信号、付加情報信号が配され、その他のキャリア位置に情報伝送信号が配され、
前記分散パイロット信号及び連続パイロット信号は、前記キャリアの伝送帯域全体でのキャリア番号kにより一意に決定される特定の振幅及び位相で変調された場合の信号を復調するOFDM復調装置であって、
前記分散パイロット信号SPn,k を用いてOFDMの受信信号Yn,l (lは整数)を等化し、伝送路特性Hn,l 及び各キャリアに配置された信号のマッピングベクトルXn,l を算出する第1の等化部と、
前記第1の等化部で得られたマッピングベクトルXn,l を硬判定すると共に、硬判定で得られた第1次マッピングベクトルX’n,lと前記受信信号Yn,l を用いて第1次伝送路特性H’n,lを算出し、前記伝送路特性H’n,lを周波数方向にフィルタ処理することにより第2次伝送路特性H’’n,l を算出する第2の等化部と、前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l を 前記伝送路特性H’’n,l を1シンボル及び2シンボル遅延し、1シンボル遅延された前記伝送路特性H’’n−1,l と2シンボル遅延された伝送路特性H’’n−2,l とシンボル遅延無しの伝送路特性H’’n,l とから、その間のシンボルの第3次伝送路特性H’’’n−1,lを算出し、前記受信信号が1シンボル遅延されたYn−1,l を前記H’’’n−1,lで除算することにより第2次マッピングベクトルX’’n−1,l を求める第3の等化部と、を具備することを特徴とするOFDM復調装置。 - 前記第1の等化部は、
既知のSP信号を発生するSP信号発生器、FFT後の受信信号Yn,l の内、前記分散パイロット信号SPn,k を前記SP信号発生器の出力で複素除算する第1の複素除算器、前記第1の複素除算器の出力を時間軸及び周波数軸方向に補間処理して伝送路特性Hn,l を算出する時間軸補間部及び周波数軸補間部を有する第1の伝送路特性推定部と、
前記伝送路特性Hn,l で前記Yn,l を複素除算してマッピングベクトルXn,l を出力する第2の複素除算器とを含むものであり、
前記第2の等化部は、
前記第1の等化部の出力Xn,l を硬判定する硬判定器、前記硬判定器の判定結果に基づいてマッピングベクトルX’n,lを算出するマッピングベクトル生成部、硬判定処理結果の信頼性を抽出する信頼性情報抽出部を有する硬判定処理部と、前記マッピングベクトルX’n,lで前記受信信号Yn,l を複素除算する第3の複素除算器、前記第3の複素除算器の出力H’n,lと前記伝送路特性Hn,l とのいずれかを前記信頼性情報抽出部の出力に従って選択する選択器、前記選択器の出力をフィルタ処理し、第2次伝送路特性H’’n,l を出力する周波数軸フィルタを有する第2の伝送路特性推定部とを含むものであり、
前記第3の等化部は、
前記第2の等化部で得られた伝送路特性H’’n,l を1シンボル及び2シンボル遅延するカスケードシンボル遅延器と、
前記カスケードシンボル遅延器の出力H’’n−2,l 及びH’’n−1,l とシンボル遅延無しの伝送路特性H’’n,l を時間軸補間し、第3次伝送路特性H’’’n−1,lを得る時間軸フィルタ部と、
前記時間軸フィルタ部の出力H’’’n−1,lで前記受信信号を1シンボル遅延した信号Yn−1,l を複素除算する第4の複素除算器と、を含むものであることを特徴とする請求項20記載のOFDM復調装置。
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