JP2004096346A - 無線通信装置 - Google Patents

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中谷 勇太
Takeshi Toda
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    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field
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    • H04B7/04Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas
    • H04B7/08Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas at the receiving station
    • H04B7/0837Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas at the receiving station using pre-detection combining
    • H04B7/0842Weighted combining
    • H04B7/086Weighted combining using weights depending on external parameters, e.g. direction of arrival [DOA], predetermined weights or beamforming

Abstract

【課題】本発明は、無線通信装置に関し、特に、移動通信システムにおける基地局または移動局の送信系および受信系の装置に関し、無線伝送路の特性が変動しても伝送品質を高く維持できることを目的とする。
【解決手段】複数のアレーアンテナを介して並行して受信された個々の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、素子毎に、これらのアレーアンテナが個別に適応ビームフォーミングアレーアンテナとして機能するウエイトの集合を算出する算出手段と、これらのウエイトの集合の内、伝送品質が最大である受信波が受信されたアレーアンテナに適用されるべき特定のウエイトの集合を複数のアレーアンテナに共通に適用するウエイト設定手段と、複数のアレーアンテナに特定のウエイトの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する合成手段とを備えて構成される。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線通信装置に関し、特に、移動通信システムにおける基地局または移動局の送信系および受信系の装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、無線伝送系や無線応用機器の多くには、高度に進展したディジタル伝送技術やディジタル信号処理技術が適用され、特に、移動通信システムの端末その他の機器には、これらの技術の適用の下で多様なマルチメディアへの適応と付加価値の向上とが厳しく要求されている。
したがって、これらの無線伝送系や無線応用機器の空中線系には、所望の無線伝送路や無線ゾーンが単に形成されるだけではなく、軽量化、小型化、節電、高信頼化その他の要求に併せて、無線伝送路の伝送特性の変動に対する柔軟な適応と高い伝送品質の確保とが安価に達成されることが強く要望されている。
【0003】
従来、このような無線伝送路で生じるフェージングやマルチパスに適応することによって伝送品質の劣化を緩和する技術には、例えば、以下に示す第一ない第三の技術があった。
・ 図5に示すように、アレーアンテナ90として構成され、かつ空間相関が十分に高くなる程度に短い間隔dで配置された2つの素子91−1、91−2に到来した受信波R1、R2と、所定のアルゴリズム(例えば、所定のディジタルビームフォーミングを達成する。)の下で生成されたウエイトW1、W2との積和として、「復調および信号判定の対象となる受信波」が生成されることによって、SN比が実効的に最大となる最大比合成が行われる「第一の技術」
・ 図6に示すように、空間相関が十分に小さくなる程度に長い間隔dで配置された2つのアンテナ101−1、101−2を介して並行して受信された受信波r1、r2と、所定のウエイトw1、w2との積和として、「復調および信号判定の対象となる受信波」が生成されることによって、ダイバーシチ受信が行われる「第二の技術」
・ 図7に示すように、空間相関が十分に小さくなる程度に長い間隔で配置された複数nのアレーアンテナ90−1〜90−nの個々の素子を介して受信された受信波と、これらの素子毎に既述のアルゴリズムの下で生成されたウエイトとの積和として、「復調および信号判定の対象となる受信波」が生成され、かつ上述したディジタルビームフォーミングとダイバーシチ利得との双方に基づくSN比の改善が図られる「第三の技術」
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した第一の技術では、所望の受信波が到来する方向が未知であり、あるいは変化し得る場合であっても、既述のアルゴリズムの下で妨害波が到来する方向にヌル点を形成することが可能であるために、DU比が著しく低く、あるいは大幅に変動している状態であっても伝送品質の大幅な劣化が回避される。
しかし、素子91−1、91−2の間の空間相関が高いために、受信波のレベルの変動は、必ずしも十分には抑圧されなかった。
【0005】
また、上述した第二の技術では、アンテナ101−1、101−2の間における空間相関が十分に小さいために、受信波のレベルの変動は確度高く安定に抑圧されるが、所望の受信波が到来する方向に対する主ローブの形成と、妨害波が到来する方向に対するヌル点の形成とは達成されない。
したがって、特にマルチパスが複雑に形成される無線伝送系においては必ずしも十分な伝送品質が得られず、かつ送信時に適用された場合には、受信端が位置しない方向に形成されたグレーティングローブを介して送信波が無用に放射されるために、所望のゾーン構成、チャネル配置および周波数配置には必ずしも適合せず、実際には適用され難い場合が多かった。
【0006】
さらに、上述した第三の技術では、アレーアンテナ90−1〜90−nの何れかに到来した受信波のDU比が著しく低下した場合には、必ずしも十分には妨害波や干渉波が抑圧されず、これらの受信波のダイバーシチ合成の下で得られた信号に対して行われる信号判定の過程でもビット誤りが発生する可能性があった。
本発明は、無線伝送路の構成や特性に柔軟に適応して干渉波が確度高く抑圧され、その無線伝送路の伝送特性の変動が安定に精度よく補償される無線通信装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、伝送品質監視手段は、複数のアレーアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する。算出手段は、複数のアレーアンテナの素子毎に、これらのアレーアンテナが個別に適応ビームフォーミングアレーアンテナとして機能するウエイトの集合を算出する。ウエイト設定手段は、算出手段によって算出されたウエイトの集合の内、伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信されたアレーアンテナに適用されるべき特定のウエイトの集合を選択し、その特定のウエイトの集合を複数のアレーアンテナに共通に適用する。合成手段は、複数のアレーアンテナに特定のウエイトの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する。
【0008】
すなわち、アレーアンテナは、これらのアレーアンテナの内、最も高い伝送品質で受信波が受信されたアレーアンテナに適用されるべき特定のウエイトの集合に基づいて精度よく所望のビームフォーミングを継続することができる。
したがって、個々のアレーアンテナに到来する受信波や妨害波のレベルが広範に変化し得る場合であっても、このようなビームフォーミングと合成手段によって行われる合成処理との下で、希望波と共に到来した妨害波の抑圧に併せてダイバーシチ受信が安定に達成される。
【0009】
請求項2に記載の発明では、伝送品質監視手段は、複数のアレーアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する。算出手段は、複数のアレーアンテナ毎に受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を算出する。ウエイト設定手段は、算出手段によって算出された到来角の内、伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が良好である受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を選択し、アレーアンテナに、その希望波の到来角の方向に主ローブが形成され、この妨害波の到来角の方向にヌル点が形成される特定のウエイトを適用する。合成手段は、複数のアレーアンテナに特定のウエイトの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する。
【0010】
すなわち、アレーアンテナに適用されるべき特定のウエイトの集合は、上述した希望波と妨害波との到来角が所望の精度で算出される限り、何れのアレーアンテナにも適用されないウエイトの集合が無用に求められることなく求められる。
したがって、アレーアンテナに到来する受信波や妨害波のレベルが広範に変化し得る場合であっても、これらのアレーアンテナのビームフォーミングに要する処理量が削減されると共に、このようなビームフォーミングと合成手段によって行われる合成処理との下で、希望波と共に到来した妨害波の抑圧とダイバーシチ受信とが安定に達成される。
【0011】
請求項3に記載の発明では、伝送品質監視手段は、複数のアレーアンテナに到来した個別の受信波の伝送品質を監視する。算出手段は、複数のアレーアンテナ毎に、受信波として到来した希望波と妨害波との到来角と、これらのアレーアンテナが個別に適応ヌルステアリングアレーアンテナとして機能するために適用されるべきウエイトの集合とを算出する。ウエイト設定手段は、算出手段によって算出された到来角の内、伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が良好である受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を選択し、その希望波の到来角の方向とこれら妨害波の到来角の方向とに、伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信されたアレーアンテナの主ローブとヌル点とが形成される値に、算出手段によって算出されたウエイトの集合の内、このアレーアンテナに適用されるべきウエイトの集合を補正してアレーアンテナに共通に適用する。合成手段は、複数のアレーアンテナに特定のウエイトの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する。
【0012】
すなわち、アレーアンテナには、これらのアレーアンテナについて算出手段によって算出された個々のウエイトの集合に、上述した補正が施されることによってなる個別のウエイトの集合が適用される。
したがって、アレーアンテナの間隔や配置に対する柔軟な適応が可能となり、かつこれらのアレーアンテナに個別に到来する受信波や妨害波のレベルが広範に変化し得る場合であっても、所定のビームフォーミングと合成手段によって行われる合成処理との下で妨害波の抑圧に併せてダイバーシチ受信が安定に達成される。
【0013】
請求項4に記載の発明では、伝送品質監視手段は、複数の空間ビームフォーミングアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する。算出手段は、複数の空間ビームフォーミングアンテナの素子毎に装荷されるべきリアクタンスの集合を算出する。リアクタンス設定手段は、算出手段によって算出されたリアクタンスの集合の内、伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信された空間ビームフォーミングアンテナに装荷されるべき特定のリアクタンスの集合を選択し、その特定のリアクタンスの集合を複数の空間ビームフォーミングアンテナに共通に適用する。合成手段は、複数の空間ビームフォーミングアンテナに特定のリアクタンスの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する。
【0014】
すなわち、空間ビームフォーミングアンテナは、これらの空間ビームフォーミングアンテナの内、最も高い伝送品質で受信波が受信された空間ビームフォーミングアンテナに装荷されるべき特定のリアクタンスの集合に基づいて精度よく所望のビームフォーミングを継続することができる。
したがって、個々の空間ビームフォーミングアンテナに到来する受信波や妨害波のレベルが広範に変化し得る場合であっても、このようなビームフォーミングと合成手段によって行われる合成処理との下で、希望波と共に到来した妨害波の抑圧に併せてダイバーシチ受信が安定に達成される。
【0015】
請求項5に記載の発明では、伝送品質監視手段は、複数の適応ビームフォーミングアレーアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する。ウエイト設定手段は、複数の適応ビームフォーミングアレーアンテナの給電に個別に適用されているウエイトの集合の内、伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信された適応ビームフォーミングアレーアンテナに適用されている特定のウエイトの集合を選択し、その特定のウエイトの集合をこれらの適応ビームフォーミングアレーアンテナに適用されるべきウエイトの補正値として適用する。合成手段は、複数の適応ビームフォーミングアレーアンテナよって受信された受信波を合成する。
【0016】
すなわち、適応ビームフォーミングアレーアンテナは、これらの適応ビームフォーミングアレーアンテナに適用されるべきウエイトが個別に好適な値に更新されることが基本的に損なわれることなく、最も高い伝送品質で受信波が受信された適応ビームフォーミングアレーアンテナに適用されるべき特定のウエイトの集合に基づいて、一斉に精度よく所望のビームフォーミングを継続することができる。
【0017】
したがって、個々の適応ビームフォーミングアレーアンテナに到来する受信波や妨害波のレベルが広範に変化し得る場合であっても、このようなビームフォーミングと合成手段によって行われる合成処理との下で、希望波と共に到来した妨害波の抑圧に併せてダイバーシチ受信が安定に達成される。
請求項1に記載の発明に類似した発明では、伝送品質監視手段は、複数のアレーアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する。算出手段は、複数のアレーアンテナの素子毎に、これらのアレーアンテナが個別に適応ヌルステアリングアレーアンテナとして機能するウエイトの集合を算出する。ウエイト設定手段は、算出手段によって算出されたウエイトの集合の内、伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信されたアレーアンテナに適用されるべき特定のウエイトの集合を選択し、その特定のウエイトの集合を複数のアレーアンテナに共通に適用する。合成手段は、複数のアレーアンテナに特定のウエイトの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する。
【0018】
すなわち、アレーアンテナは、これらのアレーアンテナの内、最も高い伝送品質で受信波が受信されたアレーアンテナに適用されるべき特定のウエイトの集合に基づいて、妨害波が到来した方向に精度よくヌル点を形成し続けることができる。
したがって、個々のアレーアンテナに到来する受信波や妨害波のレベルが広範に変化し得る場合であっても、このようなビームフォーミングと合成手段によって行われる合成処理との下で、希望波と共に到来した妨害波の積極的な抑圧に併せてダイバーシチ受信が安定に達成される。
【0019】
請求項2、3に記載の発明の下位概念の発明では、複数のアレーアンテナは、受信波が到来し得る方向に対する配置が共通である素子の組み合わせとして構成される。
すなわち、アレーアンテナの何れにも受信波が平面波として到来する限り、これらのアレーアンテナに対する共通のウエイトの集合の適用が可能となる。
【0020】
したがって、アレーアンテナに適用されるべきウエイトの集合がこれらのアレーアンテナ毎に個別に求められなければならない場合に比べて、構成が簡略化され、かつ応答性および信頼性が向上する。
請求項1ないし請求項3に記載の発明に関連した第一の発明では、送信給電手段は、複数のアレーアンテナの全てまたは一部の給電路に個別に配置され、これらの給電路を介する送信波の送信に、その送信波と受信波との周波数の差に適応した補正が特定のウエイトの集合に施されてなるウエイトの集合を適用する。
【0021】
すなわち、アレーアンテナの全てまたは一部は、受信波と送信波との周波数が異なる場合であっても、これらの受信波の受信と送信波の送信とに共用される。
したがって、既述のビームフォーミングに基づく妨害波の抑圧と受信ダイバーシチとが損なわれることなく、周波数分割方式に基づく全二重の無線伝送路が確度高く形成される。
【0022】
請求項1ないし請求項3に記載の発明に関連した第二の発明では、複数のアレーアンテナの全てまたは一部は、受信波と周波数が異なる送信波の送信に供される送信用のアレーアンテナとの対として構成される。送信給電手段は、送信用のアレーアンテナの給電路に特定のウエイトの集合を適用する。
すなわち、算出手段およびウエイト設定手段は、受信波と送信波との周波数が異なる場合であっても、これらの受信波の受信と送信波の送信とに共用される。
【0023】
したがって、既述のビームフォーミングに基づく妨害波の抑圧と受信ダイバーシチとが損なわれることなく、周波数分割方式に基づく全二重の無線伝送路が確度高く形成される。
請求項4に記載の発明に類似した第一の発明では、伝送品質監視手段は、複数の空間ビームフォーミングアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する。算出手段は、複数の空間ビームフォーミングアンテナの素子毎に、これらの空間ビームフォーミングアンテナが個別に適応ヌルステアリングアレーアンテナとして機能するために装荷されるべきリアクタンスの集合を算出する。リアクタンス設定手段は、算出手段によって算出されたリアクタンスの集合の内、伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信された空間ビームフォーミングアンテナに装荷されるべき特定のリアクタンスの集合を選択し、その特定のリアクタンスの集合を複数の空間ビームフォーミングアンテナに共通に適用する。合成手段は、複数の空間ビームフォーミングアンテナに特定のリアクタンスの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する。
【0024】
すなわち、空間ビームフォーミングアンテナは、これらの空間ビームフォーミングアンテナの内、最も高い伝送品質で受信波が受信された空間ビームフォーミングアンテナに装荷されるべき特定のリアクタンスの集合に基づいて、妨害波が到来した方向に精度よくヌル点を形成し続けることができる。
したがって、個々のアレーアンテナ空間ビームフォーミングアンテナに到来する受信波や妨害波のレベルが広範に変化し得る場合であっても、このようなビームフォーミングと合成手段によって行われる合成処理との下で、希望波と共に到来した妨害波の積極的な抑圧に併せてダイバーシチ受信が安定に達成される。
【0025】
請求項4に記載の発明に類似した第二の発明では、伝送品質監視手段は、複数の空間ビームフォーミングアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する。算出手段は、複数の空間ビームフォーミングアンテナ毎に受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を算出する。リアクタンス設定手段は、算出手段によって算出された到来角の内、伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が良好である受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を選択し、空間ビームフォーミングアンテナに、その希望波の到来角の方向に主ローブが形成され、この妨害波の到来角の方向にヌル点が形成される特定のリアクタンスを適用する。合成手段は、複数の空間ビームフォーミングアンテナに特定のリアクタンスの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する。
【0026】
すなわち、空間ビームフォーミングアンテナに装荷されるべき特定のリアクタンスの集合は、上述した希望波と妨害波との到来角が所望の精度で算出される限り、何れの空間ビームフォーミングアンテナにも装荷されないリアクタンスの集合が無用に求められることなく求められる。
したがって、空間ビームフォーミングアンテナに到来する受信波や妨害波のレベルが広範に変化し得る場合であっても、これらの空間ビームフォーミングアンテナのビームフォーミングに要する処理量が削減されると共に、このようなビームフォーミングと合成手段によって行われる合成処理との下で、希望波と共に到来した妨害波の抑圧とダイバーシチ受信とが安定に達成される。
【0027】
請求項4に記載の発明に類似した第三の発明では、伝送品質監視手段は、複数の空間ビームフォーミングアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する。算出手段は、複数の空間ビームフォーミングアンテナ毎に、受信波として到来した希望波と妨害波との到来角と、これらの空間ビームフォーミングアンテナが個別に適応ヌルステアリングアレーアンテナとして機能するために装荷されるべきリアクタンスの集合とを算出する。リアクタンス設定手段は、算出手段によって算出された到来角の内、伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が良好である受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を選択し、これらの希望波の到来角の方向とこの妨害波の到来角の方向とに、伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信された空間ビームフォーミングアンテナの主ローブとヌル点とが形成される値に、算出手段によって算出されたリアクタンスの集合の内、この空間ビームフォーミングアンテナに装荷されるべきリアクタンスの集合を補正して空間ビームフォーミングアンテナに共通に適用する。合成手段は、複数の空間ビームフォーミングアンテナに特定のリアクタンスの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する。
【0028】
すなわち、空間ビームフォーミングアンテナには、これらの空間ビームフォーミングアンテナについて算出手段によって算出された個々のリアクタンスの集合に、上述した補正が施されることによってなる個別のリアクタンスの集合が適用される。
したがって、空間ビームフォーミングアンテナの間隔や配置に対する柔軟な適応が可能となり、かつこれらの空間ビームフォーミングアンテナに個別に到来する受信波や妨害波のレベルが広範に変化し得る場合であっても、所定のビームフォーミングと合成手段によって行われる合成処理との下で妨害波の抑圧に併せてダイバーシチ受信が安定に達成される。
【0029】
請求項4に記載の発明に関連した第一の発明では、複数の空間ビームフォーミングアンテナは、受信波が到来し得る方向に対する配置が共通である素子の組み合わせとして構成される。
すなわち、空間ビームフォーミングアンテナの何れにも受信波が平面波として到来する限り、これらの空間ビームフォーミングアンテナに対する共通のリアクタンスの集合の装荷が可能となる。
【0030】
したがって、空間ビームフォーミングアンテナに装荷されるべきリアクタンスの集合がこれらの空間ビームフォーミングアンテナ毎に個別に求められなければならない場合に比べて、構成が簡略化され、かつ応答性および信頼性が向上する。
請求項4に記載の発明に関連した第二の発明では、送信給電手段は、複数の空間ビームフォーミングアンテナの全てまたは一部の給電路に個別に配置され、これらの給電路を介して送信波の送信に、その送信波と受信波との周波数の差に適応した補正が特定のリアクタンスの集合に施されてなるリアクタンスの集合を適用する。
【0031】
すなわち、空間ビームフォーミングアンテナの全てまたは一部は、受信波と送信波との周波数が異なる場合であっても、これらの受信波の受信と送信波の送信とに共用される。
したがって、既述のビームフォーミングに基づく妨害波の抑圧と受信ダイバーシチとが損なわれることなく、周波数分割方式に基づく全二重の無線伝送路が確度高く形成される。
【0032】
請求項4に記載の発明に関連した第三の発明では、複数の空間ビームフォーミングアンテナの全てまたは一部は、受信波と周波数が異なる送信波の送信に供される送信用の空間ビームフォーミングアンテナとの対として構成される。送信給電手段は、送信用の空間ビームフォーミングアンテナの給電路に特定のリアクタンスの集合を適用する。
【0033】
すなわち、算出手段およびウエイト設定手段は、受信波と送信波との周波数が異なる場合であっても、これらの受信波の受信と送信波の送信とに共用される。
したがって、既述のビームフォーミングに基づく妨害波の抑圧と受信ダイバーシチとが損なわれることなく、周波数分割方式に基づく全二重の無線伝送路が確度高く形成される。
【0034】
請求項5に記載の発明に類似した第一の発明では、伝送品質監視手段は、複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する。ウエイト設定手段は、複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナの給電に個別に適用されているウエイトの集合の内、伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信された適応ヌルステアリングアレーアンテナに適用されている特定のウエイトの集合を選択し、その特定のウエイトの集合をこれらの適応ヌルステアリングアレーアンテナに適用されるべきウエイトの補正値として適用する。合成手段は、複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナによって受信された受信波を合成する。
【0035】
すなわち、適応ヌルステアリングアレーアンテナは、これらの適応ヌルステアリングアレーアンテナに適用されるべきウエイトが個別に好適な値に更新されることが基本的に損なわれることなく、最も高い伝送品質で受信波が受信された適応ヌルステアリングアレーアンテナに適用されるべき特定のウエイトの集合に基づいて、妨害波が到来した方向に一斉に精度よくヌル点を形成することができる。
【0036】
したがって、個々の適応ヌルステアリングアレーアンテナに到来する受信波や妨害波のレベルが広範に変化し得る場合であっても、このようなビームフォーミングと合成手段によって行われる合成処理との下で、希望波と共に到来した妨害波の積極的な抑圧に併せてダイバーシチ受信が安定に達成される。
請求項5に記載の発明に類似した第二の発明では、伝送品質監視手段は、複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する。算出手段は、複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナ毎に受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を算出する。ウエイト設定手段は、算出手段によって算出された到来角の内、伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が良好である受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を選択し、複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナに適用されるべきウエイトの補正値として、その希望波の到来角の方向に主ローブが形成され、この妨害波の到来角の方向にヌル点が形成される特定のウエイトの集合を適用する。合成手段は、複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナによって受信された受信波を合成する。
【0037】
すなわち、適応ヌルステアリングアレーアンテナに適用されるべき特定のウエイトの集合は、上述した希望波と妨害波との到来角が所望の精度で算出される限り、これらの適応ヌルステアリングアレーアンテナに適用されるべきウエイトが個別に好適な値に更新されることが基本的に損なわれることなく、かつ何れの適応ヌルステアリングアレーアンテナにも適用されないウエイトの集合が無用に求められることなく求められる。
【0038】
したがって、適応ヌルステアリングアレーアンテナに到来する受信波や妨害波のレベルが広範に変化し得る場合であっても、これらの適応ヌルステアリングアレーアンテナのビームフォーミングに要する処理量が削減されると共に、このようなビームフォーミングと合成手段によって行われる合成処理との下で、希望波と共に到来した妨害波の抑圧とダイバーシチ受信とが安定に達成される。
【0039】
請求項5に記載の発明に類似した第三の発明では、伝送品質監視手段は、複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する。算出手段は、複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナ毎に、受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を算出する。ウエイト設定手段は、算出手段によって算出された到来角の内、伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が良好である受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を選択し、これらの希望波の到来角の方向とこれら妨害波の到来角の方向とに、伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信された適応ヌルステアリングアレーアンテナの主ローブとヌル点とが形成される値に、適応ヌルステアリングアレーアンテナに適用されるべきウエイトの集合を補正し、複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナに適用されているウエイトの補正値として共通に適用する。合成手段は、複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナによって受信された受信波を合成する。
【0040】
すなわち、適応ヌルステアリングアレーアンテナには、これらの適応ヌルステアリングアレーアンテナについて算出手段によって算出された個々のウエイトの集合に、上述した補正が施されることによってなる個別のウエイトの集合が適用される。
したがって、適応ヌルステアリングアレーアンテナの間隔や配置に対する柔軟な適応が可能となり、かつこれらの適応ヌルステアリングアレーアンテナに個別に到来する受信波や妨害波のレベルが広範に変化し得る場合であっても、所定のビームフォーミングと合成手段によって行われる合成処理との下で妨害波の抑圧に併せてダイバーシチ受信が安定に達成される。
【0041】
請求項5に記載の発明に関連した第一の発明では、複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナは、受信波が到来し得る方向に対する配置が共通である素子の組み合わせとして構成される。
すなわち、適応ヌルステアリングアレーアンテナの何れにも受信波が平面波として到来する限り、これらの適応ヌルステアリングアレーアンテナに対する共通のウエイトの集合の適用が可能となる。
【0042】
したがって、適応ヌルステアリングアレーアンテナに適用されるべきウエイトの集合がこれらの適応ヌルステアリングアレーアンテナ毎に個別に求められなければならない場合に比べて、構成が簡略化され、かつ応答性および信頼性が向上する。
請求項5に記載の発明に関連した第二の発明では、送信給電手段は、複数の適応ビームフォーミングアレーアンテナの全てまたは一部の給電路に個別に配置され、これらの給電路を介する送信波の送信に、その送信波と受信波との周波数の差に適応した補正が上述した特定のウエイトの集合に施されてなるウエイトの集合を適用する。
【0043】
すなわち、適応ビームフォーミングアレーアンテナの全てまたは一部は、受信波と送信波との周波数が異なる場合であっても、これらの受信波の受信と送信波の送信とに共用される。
したがって、既述のビームフォーミングに基づく妨害波の抑圧と受信ダイバーシチとが損なわれることなく、周波数分割方式に基づく全二重の無線伝送路が確度高く形成される。
【0044】
請求項5に記載の発明に関連した第三の発明では、送信給電手段は、複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナの全てまたは一部の給電路に個別に配置され、これらの給電路を介する送信波の送信に、その送信波と受信波との周波数の差に適応した補正が上述した特定のウエイトの集合に施されてなるウエイトの集合を適用する。
【0045】
すなわち、適応ヌルステアリングアレーアンテナの全てまたは一部は、受信波と送信波との周波数が異なる場合であっても、これらの受信波の受信と送信波の送信とに共用される。
したがって、既述のビームフォーミングに基づく妨害波の抑圧と受信ダイバーシチとが損なわれることなく、周波数分割方式に基づく全二重の無線伝送路が確度高く形成される。
【0046】
請求項5に記載の発明に関連した第四の発明では、複数の適応ビームフォーミングアレーアンテナの全てまたは一部は、受信波と周波数が異なる送信波の送信に供される送信用のアレーアンテナとの対として構成される。送信給電手段は、送信用のアレーアンテナの給電路に特定のウエイトの集合を適用する。
すなわち、ウエイト設定手段は、受信波と送信波との周波数が異なる場合であっても、これらの受信波の受信と送信波の送信とに共用される。
【0047】
したがって、既述のビームフォーミングに基づく妨害波の抑圧と受信ダイバーシチとが損なわれることなく、適応ビームフォーミングアレーアンテナと送信用のアレーアンテナとを介して周波数分割方式に基づく全二重の無線伝送路が確度高く形成される。
請求項5に記載の発明に関連した第五の発明では、複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナの全てまたは一部は、受信波と周波数が異なる送信波の送信に供される送信用のアレーアンテナとの対として構成される。送信給電手段は、送信用のアレーアンテナの給電路に、特定のウエイトの集合を適用する。
【0048】
すなわち、算出手段およびウエイト設定手段は、受信波と送信波との周波数が異なる場合であっても、これらの受信波の受信と送信波の送信とに共用される。
したがって、既述のビームフォーミングに基づく妨害波の抑圧と受信ダイバーシチとが損なわれることなく、周波数分割方式に基づく全二重の無線伝送路が確度高く形成される。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第一ないし第三の実施形態を示す図である。
図において、アレーアンテナ50−1〜50−nは、「何れも受信波(ここでは、簡単のため、平面波として到来すると仮定する。)が到来し得る方向に対する配置が共通であり、かつ構成が同一である複数(=p)個ずつの素子51−11〜51−1p、…、51−n1〜51−np 」から構成されると共に、相互間の空間相関が十分に小さくなる程度に大きな間隔で設置される。なお、以下では、アレーアンテナ50−1〜50−nとの対応関係において共通の事項については、符号「50」または「51」に付加された第一の添え番号「1」〜「n」の何れにも該当し得ることを意味する文字「C」を第一の添え番号として付加して記述する。
【0050】
素子51−C1〜51−Cpの給電端は、それぞれA/D変換器(A/D)52−C1〜52−Cpの入力に接続される。これらのA/D変換器52−C1〜52−Cpの出力は、それぞれ乗算器53−C1〜53−Cpの一方の入力に接続される。乗算器53−C1〜53−Cpの出力は、信号処理部54−Cと加算器(Σ)55−Cとの対応する入力に接続される。加算器55−Cの出力は乗算器56−Cの一方の入力と副信号処理部57の対応する入力とに接続され、その副信号処理部57が有する複数n個の出力はそれぞれ乗算器56−1〜56−nの他方の入力に接続される。乗算器56−1〜56−nの出力は、加算器58の対応する入力に接続される。加算器58の出力は副信号処理部57の対応する入力に接続され、その加算器58の出力には後述する受信波を示す「ベースバンド信号」が得られる。
【0051】
信号処理部54−Cの一方の出力は給電制御部59の対応する入力に接続され、その給電制御部59が有する複数p個の出力はそれぞれ乗算器53−C1〜53−Cpの他方の入力に接続される。信号処理部54−Cの他方の出力は伝送品質判定部60の対応する入力に接続され、その伝送品質判定部60の出力は給電制御部59の制御入力に接続される。
【0052】
以下、図1を参照して本発明の第一の実施形態の動作を説明する。
信号処理部54−Cは、下記の処理を行う。
(1) 素子51−C1〜51−Cnに並行して到来し、これらの素子51−C1〜51−Cnの給電端からA/D変換器52−C1〜52−Cnおよび乗算器53−C1〜53−Cnを介して並行して与えられた受信波yC1〜yCnを要素として含む列ベクトルYC (t) と、これらの受信波yC1〜yCnに共役な複素数yC1〜yCnを要素として含む行ベクトルY(t)とに対して下式で与えられる相関行列RCyyを求める。
【0053】
RCyy=E[YC (t)・YC (t)]  …▲1▼
(2) 上述した受信波yC1〜yCnとして受信された既知の信号(例えば、「パイロット信号」)rC (t) と、既述の列ベクトルYC (t) とに対して下式で示される評価値eC (t) として、伝送品質QCを求める。
eC (t)=|YC (t)−rC (t)|2 …▲2▼
(3) さらに、受信誤差rCer(=E[eC (t)・rC (t)])を求め、この受信誤差rCerに対して下式で示され、かつ乗算器53−C1〜53−Cnの他方の入力に並行して与えられるべきn個のウエイトを時系列の順に含むウエイトベクトルWCoptを一括して求める。
【0054】
WCopt=RCyy−1・rCer …▲3▼
一方、伝送品質判定部60は、上述した伝送品質Q1〜QCの内、最大の伝送品質Qmax を識別し、かつアレーアンテナ50−1〜50−nの内、その伝送品質Qmax で受信波が受信された特定のアレーアンテナを特定する。
給電制御部59は、上述したアレーアンテナ50−1〜50−nについて既述のウエイトベクトルWCoptの要素として一括して求められたウエイトの組み合わせの内、このような特定のアレーアンテナについて求められた特定のウエイトのの組み合わせを乗算器53−11〜53−1p、…、53−n1〜53−npに並行して与える。
【0055】
加算器55−Cは、素子51−C1〜51−Cpに到来し、かつこれらの素子51−C1〜51−Cpの給電端からA/D変換器52−C1〜52−Cpおよび乗算器53−C1〜53−Cpを介して並行して与えられた受信波を合成する。
したがって、加算器55−Cの出力には、アレーアンテナ50−Cに到来した受信波に含まれる妨害波が抑圧されてなる受信波が出力される。
【0056】
乗算器56−1〜56−Cおよび加算器58は、副信号処理部57によって並行して与えられるウエイトとこれらの受信波との積和として既述のベースバンド信号を出力する。
すなわち、アレーアンテナ50−1〜50−nは、到来した受信波のDU比やその受信波に含まれる希望波のレベルが著しく低下しても、これらのアレーアンテナ50−1〜50−nの内、受信された受信波の伝送品質が最大であった特定のアレーアンテナと共通のウエイトが適用されることによって安定にビームフォーミングを行うことができる。
【0057】
さらに、このようなビームフォーミングの下で達成される妨害波の抑圧に併せて、副信号処理部57の配下で作動する乗算器56−1〜56−nおよび加算器58の連係の下でダイバーシチ受信が行われる。
したがって、本実施形態では、例えば、図2に実線で示すように、同図に点線で示す従来例より伝送品質が高く、かつ安定に維持される。
【0058】
なお、本実施形態では、信号処理部54−Cは、希望波が到来する方向に主ローブを形成し、その方向の変動に追従する適応ビームフォーミングアレーアンテナとしてアレーアンテナ50−Cが作動するウエイトを生成している。
しかし、このようなウエイトは、例えば、妨害波が到来する方向にヌル点を併せて形成する適応ヌルステアリングアレーアンテナとしてアレーアンテナ50−Cが作動するウエイトであってもよい。
【0059】
また、本実施形態では、アレーアンテナ50−1〜50−nは、何れも受信波が到来し得る方向に対する配置が共通に設定され、かつ構造が同じ素子の組み合わせとして構成されている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、アレーアンテナ50−1〜50−nを構成する素子が上述した方向に対して共通には配置されず、あるいは構成が異なる素子の組み合わせとして構成された場合には、給電制御部59あるいはその給電制御部59を代替し得る要素によって、「これらのアレーアンテナ50−1〜50−nの構成や方向の相違が吸収されるウエイト」が所望の精度や応答性で求められてもよい。
【0060】
以下、本発明の第二の実施形態について説明する。
本実施形態の特徴は、信号処理部54−C、給電制御部59および伝送品質判定部60によって行われる下記の処理の手順にある。
以下、図1を参照して本発明の第二の実施形態の動作を説明する。
給電制御部59は、希望波が到来し得る方向を示す方位角θdと妨害波が到来し得る方向を示す方位角θuとの全ての組み合わせと、これらの組み合わせに応じて個別にアレーアンテナ50−1〜50−nに共通に適用されるべき好適なウエイトの組み合わせとが予め登録された「ウエイトテーブル」を有する。
【0061】
一方、信号処理部54−Cは、既述の伝送品質QC に併せて、下記の通りに「その最大のレベルの妨害波が到来した方向を示す到来角θu」と「希望波の到来角θd」とを求める。
・ 「超分解能アルゴリズム」その他の「到来方向推定アルゴリズム」に基づいて、受信波yC1〜yCnに含まれる「希望波の到来角θd」を求める。
【0062】
・ 受信波yC1〜yCnに含まれる妨害波のレベルの内、最大のレベルを「既述の相関行列RCyyの最大固有値」として特定し、「この最大固有値に対応した相関行列RCyyの固有ベクトル」として「その最大のレベルの妨害波が到来した方向を示す到来角θu」を算出する。
伝送品質判定部60は、上述した伝送品質Q1〜QCの内、最大の伝送品質Qmax を識別し、かつアレーアンテナ50−1〜50−nの内、その伝送品質Qmax で受信波が受信された特定のアレーアンテナを特定する。
【0063】
給電制御部59は、信号処理部54−Cによって求められた到来角θd、θuの内、上述した特定のアレーアンテナについて求められた特定の到来角Θd、Θuを選択する。
さらに、給電制御部59は、乗算器53−11〜53−1p、…、53−n1〜53−npに、これらの特定の到来角Θd、Θuの組み合わせに対応付けられて既述のウエイトテーブルに登録された特定のウエイトの組み合わせを並行して与える。
【0064】
すなわち、アレーアンテナ50−1〜50−nは、到来した受信波のDU比やその受信波に含まれる希望波のレベルが著しく低下しても、これらのアレーアンテナ50−1〜50−nを介して並行して受信された受信波の内、伝送品質が最大である受信波に含まれる希望波と妨害波とが到来した方向に主ローブとヌル点とが共通に形成されるウエイトが適用されることによって、安定にビームフォーミングを行うことができる。
【0065】
したがって、本実施形態によれば、アレーアンテナ50−1〜50−nの全てが適応ヌルステアリングアレーアンテナとして機能することによる妨害波の抑圧に併せて、副信号処理部57の配下で作動する乗算器56−1〜56−nおよび加算器58の連係の下で所定のダイバーシチ受信が行われる。
なお、本実施形態では、乗算器53−11〜53−1p、…、53−n1〜53−npには、アレーアンテナ50−1〜50−nが適応ヌルステアリングアレーアンテナとして機能する特定のウエイトの組み合わせが与えられている。
【0066】
しかし、このような特定のウエイトの組み合わせは、妨害波が到来する方向にヌル点が形成されない単なる適応ビームフォーミングアレーアンテナとして、アレーアンテナ50−1〜50−nが機能するウエイトの組み合わせであってもよい。
また、本実施形態では、乗算器53−11〜53−1p、…、53−n1〜53−npには、アレーアンテナ50−1〜50−nに並行して到来する妨害波の内、レベルが最大である妨害波のみが到来した方向にヌル点が形成されるウエイトの組み合わせが共通に与えられている。
【0067】
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、アレーアンテナ50−1〜50−nに並行して複数の妨害波が到来し得る場合には、『「これらの妨害波に個別に対応する既述の相関行列RCyyの固有値」を重みとして算出され、かつ「これらの固有値に対応した相関行列RCyyの固有ベクトル」の加重平均として与えられる到来角Θu』に、ヌル点が形成されるウエイトの組み合わせが同様に適用されてもよい。
【0068】
さらに、本実施形態では、乗算器53−11〜53−1p、…、53−n1〜53−npに共通に与えられ得るウエイトの組み合わせの全てが既述のウエイトテーブルに予め格納されている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、応答性の低下が許容される場合には、既述の特定の到来角Θd、Θuに応じて適宜行われる算術演算(アレーアンテナ50−1〜50−nの構成、配置その他に適合する。)に基づいて、乗算器53−11〜53−1p、…、53−n1〜53−npに共通に与えられるべきウエイトの組み合わせが算出されることによって、ハードウエアの規模や消費電力の削減が図られてもよい。
【0069】
また、本実施形態では、上述したウエイトテーブルに予め登録されたウエイトの組み合わせの内、給電制御部59によって選択された特定のウエイトの組み合わせが乗算器53−11〜53−1p、…、53−n1〜53−npに共通に与えられている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、乗算器53−11〜53−1p、…、53−n1〜53−npに対して、『「信号処理部54−1〜54−nによって個別に求められたウエイトの組み合わせ」に、「アレーアンテナ50−1〜50−nに並行して到来した個々の受信波に含まれる希望波と妨害波との双方もしくは何れか一方の到来角について、これらの受信波の内、最大の伝送品質で到来した受信波について求められた到来角に対する偏差が圧縮される補正」が施されることによって得られた異なるウエイトの組み合わせ』がそれぞれ与えられることによって、これらのアレーアンテナ50−1〜50−nが設置されるサイトの間の物理的あるいは地理的な隔たりと、アレーアンテナ50−1〜50−nの構成や素子の配置の相違とに対する柔軟な適応が図られてもよい。
【0070】
さらに、このような補正は必ずしも「信号処理部54−1〜54−nによって個別に求められたウエイトの組み合わせ」の全てに施されなくてもよく、例えば、『上述したサイトの間の物理的あるいは地理的な隔たりと、アレーアンテナ50−1〜50−nの構成や素子の配置の相違とが無いと見なされ得るアレーアンテナの後段に配置された乗算器』に、共通のウエイトの組み合わせが与えられることによって、構成の簡略化、消費電力の節減、応答性の向上の何れが図られてもよい。
【0071】
以下、本発明の第三の実施形態について説明する。
本実施形態では、アレーアンテナ50−1の素子51−11〜51−1pの給電端とA/D変換器52−11〜52−1pの入力との間にアンテナデュプレクサ(DUP)61−1が配置され、そのアンテナデュプレクサ61−1が有する複数n個の送信入力には、分波器62を介して送信波信号(ここでは、簡単のため、既述の受信波と異なる帯域に占有帯域を有すると仮定する。)が与えられる。アンテナデュプレクサ61−1が有する複数(=p)個のウエイト入力には、給電制御部59の対応する出力が接続される。
【0072】
また、アンテナデュプレクサ61−1は、図3に示すように、下記の要素から構成される。
・ 素子51−11〜51−1pの給電端とのインピーダンス整合を図り、上述した送信波信号の占有帯域に先鋭な減衰極を有すると共に、これらの給電端から並行して与えられる受信波の占有帯域の成分をA/D変換器52−11〜52−1pに引き渡す送受共用部61D−11〜61D−1p
・ ベースバンド領域あるいは無線周波数領域において、分波器62を介して並行して与えられた送信波信号に給電制御部59によって与えられたウエイトの組み合わせを乗じ、その結果として生成された送信波を素子51−11〜51−1pの給電端に供給する送信波処理部61TP−11〜61TP−1p
以下、図1を参照して本発明の第三の実施形態の動作を説明する。
【0073】
本実施形態の特徴は、上述したアンテナデュプレクサ61−1と給電制御部59とによって行われる下記の処理の手順にある。
給電制御部59は、既述の第一または第二の実施形態と同様に、アレーアンテナ50−1〜50−nが適応ビームフォーミングアレーアンテナ、または適応ヌルステアリングアレーアンテナとして機能するために適用されるべきウエイトの組み合わせを乗算器53−C1〜53−Cnに与える。
【0074】
さらに、給電制御部59は、このようなウエイトの組み合わせを乗算器53−C1〜53−Cnに与える処理に並行して、下記の処理を行う。
・ 乗算器53−C1〜53−Cnに与えられるべきウエイトの組み合わせが確定する度に、これらのウエイトの組み合わせと、上述した受信波と送信波との周波数の差(ここでは、既知の値として与えられると仮定する。)との下で、その送信波の占有帯域において、アレーアンテナ50−1が適応ビームフォーミングアレーアンテナ、または適応ヌルステアリングアレーアンテナとして機能するウエイトの組み合わせを求める。
【0075】
・ これらのウエイトの組み合わせを上述した送信波処理部61TP−11〜61TP−1pに与える。
すなわち、『「分波器62と送信波処理部61TP−11〜61TP−1pとからなる送信部」と、「A/D変換器52−11〜52−1pとその後段に配置された受信部との間』には、既述の減衰極によって周波数軸上で粗に結合される。
【0076】
さらに、アレーアンテナ50−1は、送信波と受信波との周波数の差に適合したウエイトの組み合わせがその送信波処理部61TP−11〜61TP−1pに供給されることによって、所望の周波数配置やチャネル構成に適応した送信と受信とに共用される。
したがって、本実施形態によれば、アレーアンテナ50−1〜50−nが適応ビームフォーミングアレーアンテナ、または適応ヌルステアリングアレーアンテナとして機能することによって受信波に含まれる妨害波の抑圧と、加算器58による受信ダイバーシチとが図られ、かつアレーアンテナ50−1の指向性の下で形成される無線ゾーン以外の領域に対して送信波が無用に放射されることが回避される。
【0077】
なお、本実施形態では、アレーアンテナ50−1のみが送信と受信とに共用されている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、下記の構成の下で、送信ダイバーシチが行われてもよい。
・ アレーアンテナ50−1〜50−nの内、所望の複数のアレーアンテナに、既述のアンテナデュプレクサ61−1に相当するアンテナデュプレクサが個別に付加される。
【0078】
・ これらのアンテナデュプレクサに分波器62によって並行して送信波信号が分配される。
・ これらのアンテナデュプレクサに個別に備えられた送信波処理部に、送信波と受信波との周波数の差に適応したウエイトの組み合わせが給電制御部59によって並行して与えられる。
【0079】
また、本実施形態では、送信波処理部61TP−11〜61TP−1pに与えられるウエイトの組み合わせは、乗算器53−11〜53−1pに与えられるべきウエイトの組み合わせが受信波と送信波との周波数の差に基づいて補正されることによって生成されている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、アレーアンテナ50−1とは別に備えられ、かつ送信のみに供されるアレーアンテナによって、上述した周波数の差が吸収され、かつ送信波処理部61TP−11〜61TP−1pと乗算器53−11〜53−1pとに共通のウエイトの組み合わせが並行して与えられてもよい。
【0080】
さらに、上述した各実施形態では、乗算器53−C1〜53−Cpに与えられるウエイトの組み合わせが給電制御部59によって一斉に更新されている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、これらのウエイトの組み合わせがアレーアンテナ毎に個別に更新される場合には、このようにして更新されたウエイトが本発明の適用の下で所定の頻度や周期で補正されることによって、無線伝送路の伝送特性の急激な変化に対する柔軟であって速やかな追従、あるいは新たに形成された無線チャネルの伝送品質の速やかな適正化が図られてもよい。
【0081】
また、上述した各実施形態では、アレーアンテナ50−1〜50−nの給電路の特性が並行して適応アルゴリズムに基づいて更新されることによって、適応ビームフォーミングアレーアンテナや適応ヌルステアリングアレーアンテナが構成されている。
しかし、本発明は、このようなアレーアンテナ50−1〜50−nが適用された無線伝送系に限定されず、例えば、移動通信システムや無線LANにアクセスする無線端末のように、低廉化および節電に併せて、高いダイナミックレンジが要求される機器の空中線系にも適用可能である。
【0082】
さらに、図5に示すように、アレーアンテナ50−1〜50−nに代えて、「直接給電される素子が特定の素子に限定され、その素子の周辺に配置された素子に装荷されるリアクタンスが所定のアルゴリズムに基づいて可変されるエスパアンテナ(空間ビームフォーミングアンテナ)」が搭載されることによって、上述した低廉化、節電および高いダイナミックレンジ等の要求が達成されてもよい。
【0083】
また、このような機器に搭載される空間ビームフォーミングアンテナについては、送信と受信とに共用されるべき場合には、例えば、送信時と受信時とに直接給電される素子が個別に設けられ、または送信と受信との双方に供される素子が所望の多元接続方式や周波数配置に適合した形態で共用されたり適宜電子的に無効化され、もしくは別途(スタック等として)備えられてもよい。
【0084】
さらに、上述したエスパアンテナが適用された場合には、個々の信号処理部は既述の特定の素子以外の素子に個別に到来した受信波を直接参照することができず、かつアレーアンテナの個々の素子に並行して到来した受信波が無線周波数領域あるいは中間周波数帯において合成された場合には、信号処理部54−Cはこれらの素子に個別に到来した受信波を直接参照することができない。
【0085】
しかし、信号処理部は、これらの何れの場合にも、下記の手順に基づいてエスパアンテナの各素子に装荷されるべきリアクタンスの値や、アレーアンテナの各素子に適用されるべきウエイトの集合を算出する。
・ 既知の「パイロット信号」等が受信波として到来する期間に、個々の素子毎にリアクタンスやウエイトを一時的に変更する。
【0086】
・ このようにして変更されたリアクタンスやウエイトと、これらのリアクタンスやウエイトが適用された状態における全ての素子の連係の下で受信された受信波との間に既知の数学的な関係が成立する未知数を得るアルゴリズムに基づいて、好適なリアクタンスの組み合わせやウエイトの組み合わせを算出する。
また、上述した各実施形態では、アレーアンテナ50−1〜50−nの全てに共通のウエイトの組み合わせが適用されている。
【0087】
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、これらのアレーアンテナ50−1〜50−nの内、地理的にあるいは物理的に大きく隔たっていない一部のアレーアンテナのみに限って、共通のウエイトの組み合わせが適用されることによって、アレーアンテナ50−1〜50−nが設置されるべきサイトの多様な配置に対する柔軟な適用がはかられてもよい。
【0088】
さらに、このような配置の下で遠隔のサイトに設置されたアレーアンテナについては、下記の項目の全てまたは一部に適応した補正の下で得られたウエイトの組み合わせが別途適用されてもよい。
・ 他のアレーアンテナとの相対的な位置
・ 受信波の送信端が位置し得る領域
・ 所望のゾーン構成
また、上述した各実施形態では、移動通信システムや無線LANにアクセスする無線端末の空中線系に本発明が適用されている。
【0089】
しかし、本発明は、このような移動通信システムや無線LANその他の無線伝送系や無線通信系に限定されず、例えば、航法システム、測位システム、測距システムその他の多様な無線応用システムや計測器にも同様に適用可能である。
さらに、上述した各実施形態では、乗算器56−1〜56−nおよび加算器58は、副信号処理部57の主導の下で最大比合成を行っている。
【0090】
しかし、本発明はこのような最大比合成に限定されず、適用されるべき多元接続方式、変調方式、ゾーン構成およびチャネル配置と、無線伝送路の伝送特性との全てまたは一部に適応した所望のダイバーシチ効果が達成される限り、例えば、同相合成、最小振幅偏差合成、ノッチ検出形合成、その他の如何なる方式に基づいて合成が行われてもよい。
【0091】
また、上述した各実施形態では、所望のビームフォーミングやヌルステアリングを達成する乗算その他の演算がベースバンド領域で行われている。
しかし、このような演算は、ベースバンド領域に限定されず、機器の構成、適用されるべき周波数帯、チャネル配置、ゾーン構成、多元接続方式、変調方式等に適応する限り、無線周波領域と中間周波領域との何れで等価な処理が行われてもよい。
【0092】
さらに、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲において、多様な形態による実施形態が可能であり、かつ構成装置の一部もしくは全てに如何なる改良が施されてもよい。
以下、上述した各実施形態に開示された発明を階層的・多面的に整理し、付記項として列記する。
【0093】
(付記1) 複数のアレーアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、
前記複数のアレーアンテナの素子毎に、これらのアレーアンテナが個別に適応ビームフォーミングアレーアンテナとして機能するウエイトの集合を算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出されたウエイトの集合の内、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信されたアレーアンテナに適用されるべき特定のウエイトの集合を選択し、その特定のウエイトの集合を前記複数のアレーアンテナに共通に適用するウエイト設定手段と、
前記複数のアレーアンテナに前記特定のウエイトの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する合成手段と
を備えたことを特徴とする無線通信装置。
【0094】
(付記2) 複数のアレーアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、
前記複数のアレーアンテナの素子毎に、これらのアレーアンテナが個別に適応ヌルステアリングアレーアンテナとして機能するウエイトの集合を算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出されたウエイトの集合の内、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信されたアレーアンテナに適用されるべき特定のウエイトの集合を選択し、その特定のウエイトの集合を前記複数のアレーアンテナに共通に適用するウエイト設定手段と、
前記複数のアレーアンテナに前記特定のウエイトの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する合成手段と
を備えたことを特徴とする無線通信装置。
【0095】
(付記3) 複数のアレーアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、
前記複数のアレーアンテナ毎に前記受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出された到来角の内、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が良好である受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を選択し、前記アレーアンテナに、その希望波の到来角の方向に主ローブが形成され、この妨害波の到来角の方向にヌル点が形成される特定のウエイトを適用するウエイト設定手段と、
前記複数のアレーアンテナに前記特定のウエイトの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する合成手段と
を備えたことを特徴とする無線通信装置。
【0096】
(付記4) 複数のアレーアンテナに到来した個別の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、
前記複数のアレーアンテナ毎に、前記受信波として到来した希望波と妨害波との到来角と、これらのアレーアンテナが個別に適応ヌルステアリングアレーアンテナとして機能するために適用されるべきウエイトの集合とを算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出された到来角の内、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が良好である受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を選択し、その希望波の到来角の方向とこれら妨害波の到来角の方向とに、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信されたアレーアンテナの主ローブとヌル点とが形成される値に、前記算出手段によって算出されたウエイトの集合の内、このアレーアンテナに適用されるべきウエイトの集合を補正して前記アレーアンテナに共通に適用するウエイト設定手段と、前記複数のアレーアンテナに前記特定のウエイトの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する合成手段と
を備えたことを特徴とする無線通信装置。
【0097】
(付記5) 付記3または付記4に記載の無線通信装置において、
前記複数のアレーアンテナは、
前記受信波が到来し得る方向に対する配置が共通である素子の組み合わせとして構成された
ことを特徴とする無線通信装置。
【0098】
(付記6) 付記1ないし付記5の何れか1項に記載の無線通信装置において、
前記複数のアレーアンテナの全てまたは一部の給電路に個別に配置され、これらの給電路を介する送信波の送信に、その送信波と前記受信波との周波数の差に適応した補正が前記特定のウエイトの集合に施されてなるウエイトの集合を適用する送信給電手段を備えた
ことを特徴とする無線通信装置。
【0099】
(付記7) 付記1ないし付記5の何れか1項に記載の無線通信装置において、
前記複数のアレーアンテナの全てまたは一部は、
前記受信波と周波数が異なる送信波の送信に供される送信用のアレーアンテナとの対として構成され、
前記送信用のアレーアンテナの給電路に、前記特定のウエイトの集合を適用する送信給電手段を備えた
ことを特徴とする無線通信装置。
【0100】
(付記8) 複数の空間ビームフォーミングアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、
前記複数の空間ビームフォーミングアンテナの素子毎に装荷されるべきリアクタンスの集合を算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出されたリアクタンスの集合の内、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信された空間ビームフォーミングアンテナに装荷されるべき特定のリアクタンスの集合を選択し、その特定のリアクタンスの集合を前記複数の空間ビームフォーミングアンテナに共通に適用するリアクタンス設定手段と、
前記複数の空間ビームフォーミングアンテナに前記特定のリアクタンスの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する合成手段25と
を備えたことを特徴とする無線通信装置。
【0101】
(付記9) 複数の空間ビームフォーミングアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、
前記複数の空間ビームフォーミングアンテナの素子毎に、これらの空間ビームフォーミングアンテナが個別に適応ヌルステアリングアレーアンテナとして機能するために装荷されるべきリアクタンスの集合を算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出されたリアクタンスの集合の内、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信された空間ビームフォーミングアンテナに装荷されるべき特定のリアクタンスの集合を選択し、その特定のリアクタンスの集合を前記複数の空間ビームフォーミングアンテナに共通に適用するリアクタンス設定手段と、
前記複数の空間ビームフォーミングアンテナに前記特定のリアクタンスの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する合成手段と
を備えたことを特徴とする無線通信装置。
【0102】
(付記10) 複数の空間ビームフォーミングアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、
前記複数の空間ビームフォーミングアンテナ毎に前記受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出された到来角の内、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が良好である受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を選択し、前記空間ビームフォーミングアンテナに、その希望波の到来角の方向に主ローブが形成され、この妨害波の到来角の方向にヌル点が形成される特定のリアクタンスを適用するリアクタンス設定手段と、
前記複数の空間ビームフォーミングアンテナに前記特定のリアクタンスの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する合成手段と
を備えたことを特徴とする無線通信装置。
【0103】
(付記11) 複数の空間ビームフォーミングアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、
前記複数の空間ビームフォーミングアンテナ毎に、前記受信波として到来した希望波と妨害波との到来角と、これらの空間ビームフォーミングアンテナが個別に適応ヌルステアリングアレーアンテナとして機能するために装荷されるべきリアクタンスの集合とを算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出された到来角の内、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が良好である受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を選択し、これらの希望波の到来角の方向とこの妨害波の到来角の方向とに、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信された空間ビームフォーミングアンテナの主ローブとヌル点とが形成される値に、前記算出手段によって算出されたリアクタンスの集合の内、この空間ビームフォーミングアンテナに装荷されるべきリアクタンスの集合を補正して前記空間ビームフォーミングアンテナに共通に適用するリアクタンス設定手段と、
前記複数の空間ビームフォーミングアンテナに前記特定のリアクタンスの集合が装荷されることによって受信された受信波を合成する合成手段と
を備えたことを特徴とする無線通信装置。
【0104】
(付記12) 付記10または付記11に記載の無線通信装置において、
前記複数の空間ビームフォーミングアンテナは、
前記受信波が到来し得る方向に対する配置が共通である素子の組み合わせとして構成された
ことを特徴とする無線通信装置。
【0105】
(付記13) 付記8ないし付記11の何れか1項に記載の無線通信装置において、
前記複数の空間ビームフォーミングアンテナの全てまたは一部の給電路に個別に配置され、これらの給電路を介する送信波の送信に、その送信波と前記受信波との周波数の差に適応した補正が前記特定のリアクタンスの集合に施されてなるリアクタンスの集合を適用する送信給電手段を備えた
ことを特徴とする無線通信装置。
【0106】
(付記14) 付記8ないし付記11の何れか1項に記載の無線通信装置において、
前記複数の空間ビームフォーミングアンテナの全てまたは一部は、
前記受信波と周波数が異なる送信波の送信に供される送信用の空間ビームフォーミングアンテナとの対として構成され、
前記送信用の空間ビームフォーミングアンテナの給電路に、前記特定のリアクタンスの集合を適用する送信給電手段を備えた
ことを特徴とする無線通信装置。
【0107】
(付記15) 複数の適応ビームフォーミングアレーアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、
前記複数の適応ビームフォーミングアレーアンテナの給電に個別に適用されているウエイトの集合の内、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信された適応ビームフォーミングアレーアンテナに適用されている特定のウエイトの集合を選択し、その特定のウエイトの集合をこれらの複数の適応ビームフォーミングアレーアンテナに適用されるべきウエイトの補正値として適用するウエイト設定手段と、
前記複数の適応ビームフォーミングアレーアンテナによって受信された受信波を合成する合成手段と
を備えたことを特徴とする無線通信装置。
【0108】
(付記16) 複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、
前記複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナの給電に個別に適用されているウエイトの集合の内、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信された適応ヌルステアリングアレーアンテナに適用されている特定のウエイトの集合を選択し、その特定のウエイトの集合をこれらの適応ヌルステアリングアレーアンテナに適用されるべきウエイトの補正値として適用するウエイト設定手段と、
前記複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナによって受信された受信波を合成する合成手段と
を備えたことを特徴とする無線通信装置。
【0109】
(付記17) 複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、
前記複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナ毎に前記受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出された到来角の内、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が良好である受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を選択し、前記複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナに適用されるべきウエイトの補正値として、その希望波の到来角の方向に主ローブが形成され、この妨害波の到来角の方向にヌル点が形成される特定のウエイトの集合を適用するウエイト設定手段と、
前記複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナによって受信された受信波を合成する合成手段と
を備えたことを特徴とする無線通信装置。
【0110】
(付記18) 複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、
前記複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナ毎に、前記受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出された到来角の内、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が良好である受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を選択し、これらの希望波の到来角の方向とこれら妨害波の到来角の方向とに、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信された適応ヌルステアリングアレーアンテナの主ローブとヌル点とが形成される値に、この適応ヌルステアリングアレーアンテナに適用されているウエイトの集合を補正し、前記複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナに適用されるべきウエイトの補正値として共通に適用するウエイト設定手段と、
前記複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナによって受信された受信波を合成する合成手段と
を備えたことを特徴とする無線通信装置。
【0111】
(付記19) 付記17または付記18に記載の無線通信装置において、
前記複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナは、
前記受信波が到来し得る方向に対する配置が共通である素子の組み合わせとして構成された
ことを特徴とする無線通信装置。
【0112】
(付記20) 付記15に記載の無線通信装置において、
前記複数の適応ビームフォーミングアレーアンテナの全てまたは一部の給電路に個別に配置され、これらの給電路を介して送信波の送信に、その送信波と前記受信波との周波数の差に適応した補正が前記特定のウエイトの集合に施されてなるウエイトの集合を適用する送信給電手段を備えた
ことを特徴とする無線通信装置。
【0113】
(付記21) 付記16ないし付記19の何れか1項に記載の無線通信装置において、
前記複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナの全てまたは一部の給電路に個別に配置され、これらの給電路を介して送信波の送信に、その送信波と前記受信波との周波数の差に適応した補正が前記特定のウエイトの集合に施されてなるウエイトの集合を適用する送信給電手段を備えた
ことを特徴とする無線通信装置。
【0114】
(付記22) 付記15に記載の無線通信装置において、
前記複数の適応ビームフォーミングアレーアンテナの全てまたは一部は、
前記受信波と周波数が異なる送信波の送信に供される送信用のアレーアンテナとの対として構成され、
前記送信用のアレーアンテナの給電路に前記特定のウエイトの集合を適用する送信給電手段を備えた
ことを特徴とする無線通信装置。
【0115】
(付記23) 付記16ないし付記19の何れか1項に記載の無線通信装置において、
前記複数の適応ヌルステアリングアレーアンテナの全てまたは一部は、
前記受信波と周波数が異なる送信波の送信に供される送信用のアレーアンテナとの対として構成され、
前記送信用のアレーアンテナの給電路に前記特定のウエイトの集合を適用する送信給電手段を備えた
ことを特徴とする無線通信装置。
【0116】
【発明の効果】
上述したように請求項1に記載の発明、請求項1に記載の発明に類似した発明、請求項4に記載の発明、請求項4に記載の発明に類似した第一の発明、請求項5に記載の発明および請求項5に記載の発明に類似した第一の発明では、受信波や妨害波のレベルが広範に変化し得る場合であっても、ビームフォーミングに基づく妨害波の抑圧と合成処理に基づくダイバーシチ受信とが並行して安定に達成される。
【0117】
また、請求項2に記載の発明、請求項4に記載の発明に類似した第二の発明および請求項5に記載の発明に類似した第二の発明では、ビームフォーミングに要する処理量の削減が図られる。
さらに、請求項3に記載の発明、請求項4に記載の発明に類似した第三の発明および請求項5に記載の発明に類似した第三の発明では、個々のアンテナの多様な間隔や配置に対する柔軟な適応が可能となる。
【0118】
また、請求項2、3に記載の発明の下位概念の発明、請求項4に記載の発明に関連した第一の発明および請求項5に記載の発明に関連した第一の発明では、構成が簡略化され、かつ応答性および信頼性が向上する。
さらに、請求項1ないし請求項3に記載の発明に関連した第一および第二の発明、請求項4に記載の発明に関連した第二および第三の発明および請求項5に記載の発明に関連した第二ないし第五の発明では、ビームフォーミングに基づく妨害波の抑圧と合成処理に基づく受信ダイバーシチとが損なわれることなく、周波数分割方式に基づく全二重の無線伝送路が確度高く形成される。
【0119】
したがって、これらの発明が適用された無線伝送系や無線応用システムでは、性能および付加価値が高められ、かつ総合的な信頼性が安定に高く維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一ないし第三の実施形態を示す図である。
【図2】本実施形態によって改善される伝送品質の一例を示す図である。
【図3】アンテナデュプレクサの詳細な構成を示す図である。
【図4】本発明の第一ないし第三の実施形態の他の構成を示す図である。
【図5】従来の空中線系の第一の構成例を示す図である。
【図6】従来の空中線系の第二の構成例を示す図である。
【図7】従来の空中線系の第三の構成例を示す図である。
【符号の説明】
50,90 アレーアンテナ
51 素子
52 A/D変換器(A/D)
53,56 乗算器
54 信号処理部
55,58 加算器(Σ)
57 副信号処理部
59 給電制御部
60 伝送品質判定部
61 アンテナデュプレクサ(DUP)
61D 送受共用部
61TP 送信波処理部
101 アンテナ

Claims (5)

  1. 複数のアレーアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、
    前記複数のアレーアンテナの素子毎に、これらのアレーアンテナが個別に適応ビームフォーミングアレーアンテナとして機能するウエイトの集合を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出されたウエイトの集合の内、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信されたアレーアンテナに適用されるべき特定のウエイトの集合を選択し、その特定のウエイトの集合を前記複数のアレーアンテナに共通に適用するウエイト設定手段と、
    前記複数のアレーアンテナに前記特定のウエイトの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する合成手段と
    を備えたことを特徴とする無線通信装置。
  2. 複数のアレーアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、
    前記複数のアレーアンテナ毎に前記受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された到来角の内、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が良好である受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を選択し、前記アレーアンテナに、その希望波の到来角の方向に主ローブが形成され、この妨害波の到来角の方向にヌル点が形成される特定のウエイトを適用するウエイト設定手段と、
    前記複数のアレーアンテナに前記特定のウエイトの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する合成手段と
    を備えたことを特徴とする無線通信装置。
  3. 複数のアレーアンテナに到来した個別の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、
    前記複数のアレーアンテナ毎に、前記受信波として到来した希望波と妨害波との到来角と、これらのアレーアンテナが個別に適応ヌルステアリングアレーアンテナとして機能するために適用されるべきウエイトの集合とを算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された到来角の内、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が良好である受信波として到来した希望波と妨害波との到来角を選択し、その希望波の到来角の方向とこれら妨害波の到来角の方向とに、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信されたアレーアンテナの主ローブとヌル点とが形成される値に、前記算出手段によって算出されたウエイトの集合の内、このアレーアンテナに適用されるべきウエイトの集合を補正して前記アレーアンテナに共通に適用するウエイト設定手段と、
    前記複数のアレーアンテナに前記特定のウエイトの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する合成手段と
    を備えたことを特徴とする無線通信装置。
  4. 複数の空間ビームフォーミングアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、
    前記複数の空間ビームフォーミングアンテナの素子毎に装荷されるべきリアクタンスの集合を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出されたリアクタンスの集合の内、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信された空間ビームフォーミングアンテナに装荷されるべき特定のリアクタンスの集合を選択し、その特定のリアクタンスの集合を前記複数の空間ビームフォーミングアンテナに共通に適用するリアクタンス設定手段と、
    前記複数の空間ビームフォーミングアンテナに前記特定のリアクタンスの集合が適用されることによって受信された受信波を合成する合成手段と
    を備えたことを特徴とする無線通信装置。
  5. 複数の適応ビームフォーミングアレーアンテナに到来した個々の受信波の伝送品質を監視する伝送品質監視手段と、
    前記複数の適応ビームフォーミングアレーアンテナの給電に個別に適用されているウエイトの集合の内、前記伝送品質監視手段によって監視された伝送品質が最大である受信波が受信された適応ビームフォーミングアレーアンテナに適用されている特定のウエイトの集合を選択し、その特定のウエイトの集合をこれらの複数の適応ビームフォーミングアレーアンテナに適用されるべきウエイトの補正値として適用するウエイト設定手段と、
    前記複数の適応ビームフォーミングアレーアンテナによって受信された受信波を合成する合成手段と
    を備えたことを特徴とする無線通信装置。
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