JP2004096180A - アンテナユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】アンテナ素子とシールドケースに覆われた増幅回路とを有する薄型化に好適なアンテナユニットを提供すること。
【解決手段】回路基板1に平面形状が誘電体基板6と略同形の素子挿入孔1aを設けると共に、この素子挿入孔1a内にアンテナ素子3を配置させて回路基板1に固定し、これらアンテナ素子3および回路基板1の天面側の高さを略同等に設定した。このようにアンテナ素子3をシールドケース4と同様に回路基板1の底面側に突出させることにより、アンテナユニット全体の厚さ寸法が大幅に薄型化できる。
【選択図】 図2
【解決手段】回路基板1に平面形状が誘電体基板6と略同形の素子挿入孔1aを設けると共に、この素子挿入孔1a内にアンテナ素子3を配置させて回路基板1に固定し、これらアンテナ素子3および回路基板1の天面側の高さを略同等に設定した。このようにアンテナ素子3をシールドケース4と同様に回路基板1の底面側に突出させることにより、アンテナユニット全体の厚さ寸法が大幅に薄型化できる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、増幅回路が設けられた回路基板にアンテナ素子を搭載してなる小型のアンテナユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のアンテナユニットの従来技術は、特開平9−223912号公報等に記載されている。かかる従来技術について、図6の断面図を参照しつつ説明すると、同図に示すアンテナユニットは、底面に増幅回路2が設けられた回路基板1と、この回路基板1上に搭載されたアンテナ素子3と、増幅回路2をシールドするために回路基板1に取り付けられた金属板製のシールドケース4とによって主に構成されている。
【0003】
回路基板1の天面にはほぼ全面に接地導体5が設けられており、この接地導体5はアンテナ素子3のグラウンドとして利用される。アンテナ素子3はパッチアンテナと称されるもので、平面視方形の誘電体基板6の天面に所定形状(例えば略方形)のパッチ電極7が設けられている。パッチ電極7の給電点には、誘電体基板6を貫通する給電ピン8の上端部が半田付けされている。この給電ピン8の下端部は増幅回路2に半田付けされているので、パッチ電極7と増幅回路2は電気的に接続されている。誘電体基板6の底面にはほぼ全面にグラウンド電極9が設けられており、このグラウンド電極9を接地導体5に密着させた状態でアンテナ素子3は回路基板1上に載置されている。シールドケース4は上部を開口させた箱形に形成されており、該開口の周縁の複数箇所に突設された取付片4aを回路基板1に挿通して折曲することにより、シールドケース4は増幅回路2を覆った状態で回路基板1に取着されている。
【0004】
このように概略構成されるアンテナユニットは、増幅回路2に同軸ケーブル等の給電ケ−ブルが接続されており、所定の高周波信号が増幅回路2を介してパッチ電極7に給電されると、パッチ電極7から円偏波あるいは直線偏波の電波が放射されるようになっている。また、パッチ電極7が受信した信号は、増幅回路2や給電ケ−ブルを経て受信回路へ出力されるようになっている。なお、このアンテナユニットのようにシールドケース4で増幅回路2を覆っておけば、増幅回路2から放射される不所望な電波によってアンテナ特性が劣化したり、外部からの妨害波が増幅回路2に悪影響を及ぼす可能性が大幅に低減するので、高信頼性が確保できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示す従来のアンテナユニットでは、回路基板1の天面側にアンテナ素子3を配置して底面側にシールドケース4を配置した構成になっているため、アンテナ素子3の天面からシールドケース4の底面に至る全体の高さ寸法が大きく、薄型化の要求に応えられないという問題があった。
【0006】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、アンテナ素子とシールドケースに覆われた増幅回路とを有する薄型化に好適なアンテナユニットを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本発明のアンテナユニットでは、誘電体基板の天面にパッチ電極が設けられたアンテナ素子と、底面に増幅回路が設けられて該増幅回路が給電ラインを介して前記パッチ電極に接続される回路基板と、この回路基板に取り付けられて前記増幅回路を覆うシールドケースとを備え、前記回路基板に平面形状が前記誘電体基板と略同形の素子挿入孔を設けると共に、この素子挿入孔内に前記アンテナ素子を配置させて前記回路基板に固定し、これらアンテナ素子および回路基板の天面側の高さを略同等に設定した。
【0008】
このように構成されたアンテナユニットは、回路基板の素子挿入孔内にアンテナ素子を配置させることにより、回路基板の天面側にアンテナ素子を突出させない構造が可能となるため、アンテナユニットを大幅に薄型化することができる。その際、アンテナ素子は回路基板の底面側に突出することになるが、回路基板の底面側にはシールドケースが突設されているので、高さ寸法がシールドケースと同等かそれ以下のアンテナ素子はアンテナユニット全体の厚みに影響を及ぼさない。また、アンテナ素子の高さ寸法がシールドケースより大きい場合にも、アンテナユニット全体の厚みがアンテナ素子と同等になるので薄型化に好適となる。
【0009】
なお、素子挿入孔内に位置するアンテナ素子のパッチ電極と回路基板の増幅回路とを電気的に接続する際に、アンテナ素子と回路基板の給電ラインどうしをゼロオームチップ抵抗器等のチップ部品を介して橋絡すれば、アンテナ素子と素子挿入孔の周縁との間に若干の隙間があっても給電ラインどうしを確実に接続することができる。あるいは、アンテナ素子にパッチ電極から誘電体基板の側面へ延びる給電ラインを設け、この給電ラインと回路基板の底面に設けた給電ラインとを半田付けしてもよく、この場合、半田付け面が略直角な近接した2面となるため、チップ部品を用いなくても半田付け強度を確保でき、それゆえ回路基板の天面側にチップ部品を配設する場合に比べて一層の薄型化が図れる。
【0010】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1は本発明の実施形態例に係るアンテナユニットの斜視図、図2は該アンテナユニットの断面図、図3は図1に示す回路基板の要部斜視図、図4は本発明の他の実施形態例に係るアンテナユニットの断面図、図5は該アンテナ素子の斜視図である。なお、これらの図において、図6に対応する部分には同一符号を付してあるので、重複する説明は適宜省略する。
【0011】
図1,2に示すアンテナユニットは、長手方向一端側に素子挿入孔1a(図3参照)を設けて他端側の底面に増幅回路2を設けた回路基板1と、素子挿入孔1a内に配設されたアンテナ素子(パッチアンテナ)3と、増幅回路2をシールドするために回路基板1に取り付けられた金属板製のシールドケース4とによって主に構成され、アンテナ素子3と回路基板1の天面側の高さが略同等に設定されている。
【0012】
回路基板1の素子挿入孔1aは、その平面形状がアンテナ素子3の誘電体基板6と略同形な方形に形成されており、この素子挿入孔1a内に挿入した誘電体基板6の側面が、図2に示すように接着剤10によって回路基板1に固定されている。回路基板1の天面には、素子挿入孔1aの周縁からスルーホール1bに至る給電ライン11が形成されており、この給電ライン11はスルーホール1bを介して増幅回路2と電気的に接続されている。誘電体基板6の天面には、所定形状(例えば略方形)のパッチ電極7と、このパッチ電極7から導出された給電ライン12a,12bとが形成されている。これらの給電ライン12a,12bは、ゼロオームチップ抵抗器13a,13bを介して回路基板1側の給電ライン11と電気的に接続されている。
【0013】
すなわち、本実施形態例においては、各給電ライン12a,12bと給電ライン11とが対向する位置にそれぞれゼロオームチップ抵抗器13a,13bを搭載して半田付けしているので、アンテナ素子3と素子挿入孔1aの周縁との間に若干の隙間があっても、各給電ライン12a,12bと給電ライン11とを橋絡して確実に接続することができる。こうしてアンテナ素子3のパッチ電極7は、給電ライン12a,12bや給電ライン11等を介して増幅回路2と電気的に接続されている。なお、誘電体基板6の底面にはほぼ全面にグラウンド電極9が設けられている。また、シールドケース4は上部を開口させた箱形に形成されており、該開口の周縁を回路基板1の底面に半田付けすることにより、シールドケース4は増幅回路2を覆った状態で回路基板1に取着されている。
【0014】
このように概略構成されたアンテナユニットは、増幅回路2に同軸ケーブル等の給電ケ−ブルが接続されており、所定の高周波信号が増幅回路2を介してパッチ電極7に給電されると、パッチ電極7から円偏波あるいは直線偏波の電波が放射されるようになっている。つまり、本実施形態例のようにパッチ電極7に切欠き等の縮退分離素子7aを設け、給電ライン12a,12bによって等振幅かつ90度の位相差で給電することにより、パッチ電極7から円偏波電波を放射させることができる。また、パッチ電極7を縮退分離素子の装荷されていない正方形や円形に形成し、給電ライン12a,12bのうちの一方のみで給電することにより、該パッチ電極7から直線偏波電波を放射させることができる。
【0015】
上述した実施形態例においては、回路基板1の素子挿入孔1a内にアンテナ素子3を配置させることにより、回路基板1の天面側にアンテナ素子3を突出させない構造を実現している。このアンテナ素子3は回路基板1の底面側には突出しているが、本来、回路基板1の底面側にはシールドケース4を配置させうるスペースが必要なので、シールドケース4の側方にアンテナ素子3を配置させても全体の高さ寸法には影響しない。したがって、このようにアンテナ素子3をシールドケース4の側方に並設する構造を採用することにより、アンテナユニット全体の厚みをシールドケース4と同程度にまで低減することができ、大幅な薄型化が実現できる。なお、アンテナ素子3の高さ寸法がシールドケース1より大きい場合にも、アンテナユニット全体の厚みがアンテナ素子3と同等になるので大幅な薄型化が図れる。
【0016】
次に、他の実施形態例について説明すると、図4,5に示すアンテナユニットは、アンテナ素子3にパッチ電極7から誘電体基板6の側面まで延びる給電ライン14a,14bを形成し、各給電ライン14a,14bと回路基板1の底面に形成した給電ライン15とを直接半田付けした点が、前述した実施形態例と異なっている。この場合、半田付け面となる各給電ライン14a,14bと給電ライン15は、図4に示すように略直角で近接した2面となるため、チップ部品を用いなくても所望の半田付け強度を確保できる。したがって、回路基板1の天面側にチップ部品が突設される前記実施形態例に比べて、アンテナユニットの薄型化を一層促進することができる。
【0017】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0018】
回路基板の素子挿入孔内にアンテナ素子を配置させて、アンテナ素子および回路基板の天面側の高さを略同等に設定しているので、アンテナ素子をシールドケースと同様に回路基板の底面側に突出させることができ、アンテナユニットが大幅に薄型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係るアンテナユニットの斜視図である。
【図2】該アンテナユニットの断面図である。
【図3】図1に示す回路基板の要部斜視図である。
【図4】本発明の他の実施形態例に係るアンテナユニットの断面図である。
【図5】該アンテナ素子の斜視図である。
【図6】従来例に係るアンテナユニットの断面図である。
【符号の説明】
1 回路基板
1a 素子挿入孔
2 増幅回路
3 アンテナ素子
4 シールドケース
6 誘電体基板
7 パッチ電極
9 グラウンド電極
10 接着剤
11,12a,12b,14a,14b,15 給電ライン
13a,13b ゼロオームチップ抵抗器(チップ部品)
【発明の属する技術分野】
本発明は、増幅回路が設けられた回路基板にアンテナ素子を搭載してなる小型のアンテナユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のアンテナユニットの従来技術は、特開平9−223912号公報等に記載されている。かかる従来技術について、図6の断面図を参照しつつ説明すると、同図に示すアンテナユニットは、底面に増幅回路2が設けられた回路基板1と、この回路基板1上に搭載されたアンテナ素子3と、増幅回路2をシールドするために回路基板1に取り付けられた金属板製のシールドケース4とによって主に構成されている。
【0003】
回路基板1の天面にはほぼ全面に接地導体5が設けられており、この接地導体5はアンテナ素子3のグラウンドとして利用される。アンテナ素子3はパッチアンテナと称されるもので、平面視方形の誘電体基板6の天面に所定形状(例えば略方形)のパッチ電極7が設けられている。パッチ電極7の給電点には、誘電体基板6を貫通する給電ピン8の上端部が半田付けされている。この給電ピン8の下端部は増幅回路2に半田付けされているので、パッチ電極7と増幅回路2は電気的に接続されている。誘電体基板6の底面にはほぼ全面にグラウンド電極9が設けられており、このグラウンド電極9を接地導体5に密着させた状態でアンテナ素子3は回路基板1上に載置されている。シールドケース4は上部を開口させた箱形に形成されており、該開口の周縁の複数箇所に突設された取付片4aを回路基板1に挿通して折曲することにより、シールドケース4は増幅回路2を覆った状態で回路基板1に取着されている。
【0004】
このように概略構成されるアンテナユニットは、増幅回路2に同軸ケーブル等の給電ケ−ブルが接続されており、所定の高周波信号が増幅回路2を介してパッチ電極7に給電されると、パッチ電極7から円偏波あるいは直線偏波の電波が放射されるようになっている。また、パッチ電極7が受信した信号は、増幅回路2や給電ケ−ブルを経て受信回路へ出力されるようになっている。なお、このアンテナユニットのようにシールドケース4で増幅回路2を覆っておけば、増幅回路2から放射される不所望な電波によってアンテナ特性が劣化したり、外部からの妨害波が増幅回路2に悪影響を及ぼす可能性が大幅に低減するので、高信頼性が確保できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示す従来のアンテナユニットでは、回路基板1の天面側にアンテナ素子3を配置して底面側にシールドケース4を配置した構成になっているため、アンテナ素子3の天面からシールドケース4の底面に至る全体の高さ寸法が大きく、薄型化の要求に応えられないという問題があった。
【0006】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、アンテナ素子とシールドケースに覆われた増幅回路とを有する薄型化に好適なアンテナユニットを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本発明のアンテナユニットでは、誘電体基板の天面にパッチ電極が設けられたアンテナ素子と、底面に増幅回路が設けられて該増幅回路が給電ラインを介して前記パッチ電極に接続される回路基板と、この回路基板に取り付けられて前記増幅回路を覆うシールドケースとを備え、前記回路基板に平面形状が前記誘電体基板と略同形の素子挿入孔を設けると共に、この素子挿入孔内に前記アンテナ素子を配置させて前記回路基板に固定し、これらアンテナ素子および回路基板の天面側の高さを略同等に設定した。
【0008】
このように構成されたアンテナユニットは、回路基板の素子挿入孔内にアンテナ素子を配置させることにより、回路基板の天面側にアンテナ素子を突出させない構造が可能となるため、アンテナユニットを大幅に薄型化することができる。その際、アンテナ素子は回路基板の底面側に突出することになるが、回路基板の底面側にはシールドケースが突設されているので、高さ寸法がシールドケースと同等かそれ以下のアンテナ素子はアンテナユニット全体の厚みに影響を及ぼさない。また、アンテナ素子の高さ寸法がシールドケースより大きい場合にも、アンテナユニット全体の厚みがアンテナ素子と同等になるので薄型化に好適となる。
【0009】
なお、素子挿入孔内に位置するアンテナ素子のパッチ電極と回路基板の増幅回路とを電気的に接続する際に、アンテナ素子と回路基板の給電ラインどうしをゼロオームチップ抵抗器等のチップ部品を介して橋絡すれば、アンテナ素子と素子挿入孔の周縁との間に若干の隙間があっても給電ラインどうしを確実に接続することができる。あるいは、アンテナ素子にパッチ電極から誘電体基板の側面へ延びる給電ラインを設け、この給電ラインと回路基板の底面に設けた給電ラインとを半田付けしてもよく、この場合、半田付け面が略直角な近接した2面となるため、チップ部品を用いなくても半田付け強度を確保でき、それゆえ回路基板の天面側にチップ部品を配設する場合に比べて一層の薄型化が図れる。
【0010】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1は本発明の実施形態例に係るアンテナユニットの斜視図、図2は該アンテナユニットの断面図、図3は図1に示す回路基板の要部斜視図、図4は本発明の他の実施形態例に係るアンテナユニットの断面図、図5は該アンテナ素子の斜視図である。なお、これらの図において、図6に対応する部分には同一符号を付してあるので、重複する説明は適宜省略する。
【0011】
図1,2に示すアンテナユニットは、長手方向一端側に素子挿入孔1a(図3参照)を設けて他端側の底面に増幅回路2を設けた回路基板1と、素子挿入孔1a内に配設されたアンテナ素子(パッチアンテナ)3と、増幅回路2をシールドするために回路基板1に取り付けられた金属板製のシールドケース4とによって主に構成され、アンテナ素子3と回路基板1の天面側の高さが略同等に設定されている。
【0012】
回路基板1の素子挿入孔1aは、その平面形状がアンテナ素子3の誘電体基板6と略同形な方形に形成されており、この素子挿入孔1a内に挿入した誘電体基板6の側面が、図2に示すように接着剤10によって回路基板1に固定されている。回路基板1の天面には、素子挿入孔1aの周縁からスルーホール1bに至る給電ライン11が形成されており、この給電ライン11はスルーホール1bを介して増幅回路2と電気的に接続されている。誘電体基板6の天面には、所定形状(例えば略方形)のパッチ電極7と、このパッチ電極7から導出された給電ライン12a,12bとが形成されている。これらの給電ライン12a,12bは、ゼロオームチップ抵抗器13a,13bを介して回路基板1側の給電ライン11と電気的に接続されている。
【0013】
すなわち、本実施形態例においては、各給電ライン12a,12bと給電ライン11とが対向する位置にそれぞれゼロオームチップ抵抗器13a,13bを搭載して半田付けしているので、アンテナ素子3と素子挿入孔1aの周縁との間に若干の隙間があっても、各給電ライン12a,12bと給電ライン11とを橋絡して確実に接続することができる。こうしてアンテナ素子3のパッチ電極7は、給電ライン12a,12bや給電ライン11等を介して増幅回路2と電気的に接続されている。なお、誘電体基板6の底面にはほぼ全面にグラウンド電極9が設けられている。また、シールドケース4は上部を開口させた箱形に形成されており、該開口の周縁を回路基板1の底面に半田付けすることにより、シールドケース4は増幅回路2を覆った状態で回路基板1に取着されている。
【0014】
このように概略構成されたアンテナユニットは、増幅回路2に同軸ケーブル等の給電ケ−ブルが接続されており、所定の高周波信号が増幅回路2を介してパッチ電極7に給電されると、パッチ電極7から円偏波あるいは直線偏波の電波が放射されるようになっている。つまり、本実施形態例のようにパッチ電極7に切欠き等の縮退分離素子7aを設け、給電ライン12a,12bによって等振幅かつ90度の位相差で給電することにより、パッチ電極7から円偏波電波を放射させることができる。また、パッチ電極7を縮退分離素子の装荷されていない正方形や円形に形成し、給電ライン12a,12bのうちの一方のみで給電することにより、該パッチ電極7から直線偏波電波を放射させることができる。
【0015】
上述した実施形態例においては、回路基板1の素子挿入孔1a内にアンテナ素子3を配置させることにより、回路基板1の天面側にアンテナ素子3を突出させない構造を実現している。このアンテナ素子3は回路基板1の底面側には突出しているが、本来、回路基板1の底面側にはシールドケース4を配置させうるスペースが必要なので、シールドケース4の側方にアンテナ素子3を配置させても全体の高さ寸法には影響しない。したがって、このようにアンテナ素子3をシールドケース4の側方に並設する構造を採用することにより、アンテナユニット全体の厚みをシールドケース4と同程度にまで低減することができ、大幅な薄型化が実現できる。なお、アンテナ素子3の高さ寸法がシールドケース1より大きい場合にも、アンテナユニット全体の厚みがアンテナ素子3と同等になるので大幅な薄型化が図れる。
【0016】
次に、他の実施形態例について説明すると、図4,5に示すアンテナユニットは、アンテナ素子3にパッチ電極7から誘電体基板6の側面まで延びる給電ライン14a,14bを形成し、各給電ライン14a,14bと回路基板1の底面に形成した給電ライン15とを直接半田付けした点が、前述した実施形態例と異なっている。この場合、半田付け面となる各給電ライン14a,14bと給電ライン15は、図4に示すように略直角で近接した2面となるため、チップ部品を用いなくても所望の半田付け強度を確保できる。したがって、回路基板1の天面側にチップ部品が突設される前記実施形態例に比べて、アンテナユニットの薄型化を一層促進することができる。
【0017】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0018】
回路基板の素子挿入孔内にアンテナ素子を配置させて、アンテナ素子および回路基板の天面側の高さを略同等に設定しているので、アンテナ素子をシールドケースと同様に回路基板の底面側に突出させることができ、アンテナユニットが大幅に薄型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係るアンテナユニットの斜視図である。
【図2】該アンテナユニットの断面図である。
【図3】図1に示す回路基板の要部斜視図である。
【図4】本発明の他の実施形態例に係るアンテナユニットの断面図である。
【図5】該アンテナ素子の斜視図である。
【図6】従来例に係るアンテナユニットの断面図である。
【符号の説明】
1 回路基板
1a 素子挿入孔
2 増幅回路
3 アンテナ素子
4 シールドケース
6 誘電体基板
7 パッチ電極
9 グラウンド電極
10 接着剤
11,12a,12b,14a,14b,15 給電ライン
13a,13b ゼロオームチップ抵抗器(チップ部品)
Claims (3)
- 誘電体基板の天面にパッチ電極が設けられたアンテナ素子と、底面に増幅回路が設けられて該増幅回路が給電ラインを介して前記パッチ電極に接続される回路基板と、この回路基板に取り付けられて前記増幅回路を覆うシールドケースとを備え、
前記回路基板に平面形状が前記誘電体基板と略同形の素子挿入孔を設けると共に、この素子挿入孔内に前記アンテナ素子を配置させて前記回路基板に固定し、これらアンテナ素子および回路基板の天面側の高さを略同等に設定したことを特徴とするアンテナユニット。 - 請求項1の記載において、前記アンテナ素子と前記回路基板の給電ラインどうしをチップ部品を介して橋絡したことを特徴とするアンテナユニット。
- 請求項1の記載において、前記アンテナ素子に前記パッチ電極から前記誘電体基板の側面へ延びる給電ラインを設け、この給電ラインと前記回路基板の底面に設けた給電ラインとを半田付けしたことを特徴とするアンテナユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002251103A JP2004096180A (ja) | 2002-08-29 | 2002-08-29 | アンテナユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002251103A JP2004096180A (ja) | 2002-08-29 | 2002-08-29 | アンテナユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004096180A true JP2004096180A (ja) | 2004-03-25 |
Family
ID=32057771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002251103A Withdrawn JP2004096180A (ja) | 2002-08-29 | 2002-08-29 | アンテナユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004096180A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005318416A (ja) * | 2004-04-30 | 2005-11-10 | Alps Electric Co Ltd | 信号受信装置 |
WO2007049382A1 (ja) * | 2005-10-27 | 2007-05-03 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | 高周波モジュール |
JP2008533934A (ja) * | 2005-03-23 | 2008-08-21 | キョウセラ ワイヤレス コープ. | 電磁シールドカウンターポイズを有するパッチアンテナ |
CN110995295A (zh) * | 2019-11-30 | 2020-04-10 | 捷开通讯(深圳)有限公司 | 天线装置、屏蔽罩、电子设备及天线装置制备方法 |
-
2002
- 2002-08-29 JP JP2002251103A patent/JP2004096180A/ja not_active Withdrawn
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