JP2004165980A - パッチアンテナ - Google Patents
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Abstract
【課題】温度変化の大きな環境下においても給電ピンとパッチ電極間の導通不良が発生しにくい高信頼性のパッチアンテナを提供すること。
【解決手段】貫通孔11aを有する誘電体基板11と、この誘電体基板11上に設けられたパッチ電極12と、貫通孔11aに挿通されて頭部14aがパッチ電極12にはんだ付けされた給電ピン14とを備えたパッチアンテナ10において、給電ピン14の頭部14aの底面に突起部14bを設けることにより、相対向する頭部14aとパッチ電極12との間にクリアランスCを生ぜしめ、このクリアランスCにはんだ15を充填した。このはんだ15は、給電ピン14の頭部14aの熱収縮や熱膨張の影響が誘電体基板11に直接伝わらないようにする緩衝材として機能させることができる。
【選択図】 図3
【解決手段】貫通孔11aを有する誘電体基板11と、この誘電体基板11上に設けられたパッチ電極12と、貫通孔11aに挿通されて頭部14aがパッチ電極12にはんだ付けされた給電ピン14とを備えたパッチアンテナ10において、給電ピン14の頭部14aの底面に突起部14bを設けることにより、相対向する頭部14aとパッチ電極12との間にクリアランスCを生ぜしめ、このクリアランスCにはんだ15を充填した。このはんだ15は、給電ピン14の頭部14aの熱収縮や熱膨張の影響が誘電体基板11に直接伝わらないようにする緩衝材として機能させることができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘電体基板上のパッチ電極に給電ピンをはんだ付けして該パッチ電極への給電を行うパッチアンテナに係り、特に、その給電ピンのはんだ接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、GPS(全地球測位システム)やETC(ノンストップ自動料金収受システム)などの無線通信システムの普及に伴い、超小型の平面アンテナであるパッチアンテナの需要が高まっている。このパッチアンテナは、セラミック等からなる誘電体基板上に銅や銀等からなるパッチ電極を設け、このパッチ電極に所定の高周波信号を給電して共振させることにより、共振周波数帯域の信号波の送信や受信が行えるようにしたアンテナである。通常、誘電体基板の底面側にはグランド導体が設けられ、この誘電体基板が低雑音増幅回路(LNA)を設けた回路基板上に設置される。また、パッチ電極に対する給電は、例えば図5に示すような給電ピンによって行われる。
【0003】
図5において、パッチアンテナ1の誘電体基板2には、パッチ電極3の給電点と対応する位置に貫通孔2aが設けられており、この貫通孔2a内に挿通された給電ピン4の頭部4aが、はんだ5によってパッチ電極3と電気的かつ機械的に接続されている。給電ピン4は黄銅等の良導電性の金属材料からなり、この給電ピン4の図示せぬ下端部は、パッチアンテナ1を搭載している図示せぬ回路基板を貫通し、この回路基板の底面側で低雑音増幅回路にはんだ付けされている。なお、給電ピン4の頭部4aは平板状であり、この頭部4aをパッチ電極3上に載置した状態ではんだ付けされている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−8537号公報(第3頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図5に示す従来のパッチアンテナ1において、セラミック等からなる誘電体基板2と黄銅等からなる給電ピン4は熱膨張係数がかなり異なるため、環境温度が大きく変化すると、給電ピン4の頭部4aの熱収縮あるいは熱膨張に伴って誘電体基板2に歪みが生じ、この歪みを解消しようとする反力が剪断応力となってはんだ5に作用する。そのため、この種のパッチアンテナ1を温度変化の大きな環境下に長期間放置し、給電ピン4の頭部4aが熱収縮や熱膨張を繰り返すと、はんだ5にクラックが発生して給電ピン4の頭部4aがパッチ電極3から浮き上がり、給電ピン4とパッチ電極3間の導通不良に至る危険性が高まる。なお、こうした温度変化に起因する給電ピン4とパッチ電極3間のはんだ接続不良は、特に低温環境下において発生しやすい。
【0006】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、温度変化の大きな環境下においても給電ピンとパッチ電極間の導通不良が発生しにくい高信頼性のパッチアンテナを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本発明のパッチアンテナでは、貫通孔を有する誘電体基板と、この誘電体基板上に設けられたパッチ電極と、前記貫通孔に挿通されて頭部が前記パッチ電極にはんだ付けされた給電ピンとを備え、この給電ピンの前記頭部の底面に突起部を設けることにより、該頭部の底面とこれに対向する前記パッチ電極との間にクリアランスを生ぜしめ、このクリアランスにはんだを充填する構成とした。
【0008】
このように構成されたパッチアンテナは、給電ピンの頭部の底面に設けた突起部をパッチ電極上に搭載することにより、相対向する該頭部とパッチ電極との間にはんだ充填用のクリアランスを確保することができるので、このクリアランスに充填されたはんだを、給電ピンの頭部の熱収縮や熱膨張の影響が誘電体基板に直接伝わらないようにする緩衝材として機能させることができる。それゆえ、温度変化の大きな環境下において給電ピンの頭部が熱収縮や熱膨張を繰り返しても、給電ピンとパッチ電極とを接続しているはんだにクラックを生じるような大きな歪みが誘電体基板に発生する危険性は少なくなり、温度変化に起因する給電ピンとパッチ電極間のはんだ接続不良が起こりにくくなる。
【0009】
なお、かかる構成において、前記突起部を給電ピンの頭部の底面の複数箇所に分散して配設しておけば、前記クリアランスにはんだを充填させやすくなるので好ましい。また、該突起部を給電ピンの頭部の底面に周方向に等間隔を保って3個分散させておけば、パッチ電極上で該頭部の姿勢を安定させやすくなるので好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1は本発明の実施形態例に係るパッチアンテナの全体構成を示す説明図、図2は該パッチアンテナの平面図、図3は該パッチアンテナの給電ピン近傍を示す要部断面図、図4は該給電ピンの底面図である。
【0011】
これらの図に示すパッチアンテナ10は、貫通孔11aを有する誘電体基板11と、この誘電体基板11上に設けられたパッチ電極12と、誘電体基板11の底面側に設けられたグランド導体13と、貫通孔11aに挿通された給電ピン14とにより概略構成されており、給電ピン14の両端部はパッチ電極12と後述する低雑音増幅回路17とにはんだ付けされている。給電ピン14の頭部14aは、はんだ15によってパッチ電極12と電気的かつ機械的に接続されているが、この頭部14aの底面にはほぼ等間隔な3か所(図4参照)に突起部14bが突設されている。そのため、相対向する頭部14aとパッチ電極12との間には、図3に示すようにはんだ15を充填可能なクリアランスCが確保されている。このパッチアンテナ10は底面側に低雑音増幅回路17を設けた回路基板16上に載置されており、給電ピン14の頭部14aと反対側の先端部が回路基板16を貫通してはんだ18によって低雑音増幅回路17と電気的かつ機械的に接続されている。
【0012】
このように構成されたパッチアンテナ10は、低雑音増幅回路17から給電ピン14を介してパッチ電極12に所定の高周波信号を給電し、パッチ電極12を共振させることにより、共振周波数帯域の直線偏波の信号波が送受信可能となっている。
【0013】
そして、このパッチアンテナ10においては、給電ピン14の頭部14aの底面側に突設した3個の突起部14bをパッチ電極12上に搭載することにより、相対向する頭部14aとパッチ電極12との間にクリアランスCを生ぜしめ、このクリアランスCにはんだ15が充填させてあるので、環境温度が変化して給電ピン14の頭部14aが熱収縮や熱膨張する際に、誘電体基板11に歪みが発生しにくくなっている。すなわち、錫鉛共晶はんだのようなはんだ材料は比較的弾性係数が大きいため、クリアランスCに充填されたはんだ15を、給電ピン14の頭部14aの熱収縮や熱膨張の影響が誘電体基板11に直接伝わらないようにする緩衝材として機能させることができる。そのため、このパッチアンテナ10は、温度変化の大きな環境下において給電ピン14の頭部14aが熱収縮あるいは熱膨張しても、誘電体基板11には大きな歪みが発生せず、こうした歪みの反力ではんだ15にクラックを生じる危険性が激減している。つまり、このパッチアンテナ10は、温度変化に起因する給電ピン14とパッチ電極12間のはんだ接続不良が発生しにくい構造になっており、信頼性が高まっている。しかも、かかる信頼性向上を給電ピン14の頭部14aに突設した突起部14bによって実現しているので、コスト面で不利になることもない。
【0014】
また、本実施形態例においては、給電ピン14の頭部14aの底面に3個の突起部14bが分散して配設されているため、クリアランスCにはんだ15を容易に充填させることができると共に、パッチ電極12上で頭部14aを常に安定した姿勢に保てるようになっている。
【0015】
なお、上述したパッチアンテナ10は、パッチ電極12の平面形状が矩形で直線偏波アンテナとして動作するが、パッチ電極12の平面形状は円形等であってもよい。また、送受信する信号波が円偏波の場合には、切り込み等の縮退分離素子を装荷したパッチ電極が採用されるが、この場合にも本発明を適用して信頼性の向上が図れることは言うまでもない。
【0016】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0017】
給電ピンの頭部の底面に設けた突起部をパッチ電極上に搭載することにより、相対向する該頭部とパッチ電極との間にはんだ充填用のクリアランスを確保することができるので、このクリアランスに充填されたはんだを、給電ピンの頭部の熱収縮や熱膨張の影響が誘電体基板に直接伝わらないようにする緩衝材として機能させることができる。それゆえ、温度変化の大きな環境下において給電ピンの頭部が熱収縮や熱膨張を繰り返しても、給電ピンとパッチ電極とを接続しているはんだにクラックを生じるような大きな歪みが誘電体基板に発生する危険性は少なくなって、温度変化に起因する給電ピンとパッチ電極間のはんだ接続不良が起こりにくくなり、信頼性の高いパッチアンテナが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係るパッチアンテナの全体構成を示す説明図である。
【図2】図1に示すパッチアンテナの平面図である。
【図3】図1に示すパッチアンテナの給電ピン近傍を示す要部断面図である。
【図4】図3に示す給電ピンの底面図である。
【図5】従来例に係るパッチアンテナの給電ピン近傍を示す要部断面図である。
【符号の説明】
10 パッチアンテナ
11 誘電体基板
11a 貫通孔
12 パッチ電極
13 グランド導体
14 給電ピン
14a 頭部
14b 突起部
15 はんだ
16 回路基板
17 低雑音増幅回路
C クリアランス
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘電体基板上のパッチ電極に給電ピンをはんだ付けして該パッチ電極への給電を行うパッチアンテナに係り、特に、その給電ピンのはんだ接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、GPS(全地球測位システム)やETC(ノンストップ自動料金収受システム)などの無線通信システムの普及に伴い、超小型の平面アンテナであるパッチアンテナの需要が高まっている。このパッチアンテナは、セラミック等からなる誘電体基板上に銅や銀等からなるパッチ電極を設け、このパッチ電極に所定の高周波信号を給電して共振させることにより、共振周波数帯域の信号波の送信や受信が行えるようにしたアンテナである。通常、誘電体基板の底面側にはグランド導体が設けられ、この誘電体基板が低雑音増幅回路(LNA)を設けた回路基板上に設置される。また、パッチ電極に対する給電は、例えば図5に示すような給電ピンによって行われる。
【0003】
図5において、パッチアンテナ1の誘電体基板2には、パッチ電極3の給電点と対応する位置に貫通孔2aが設けられており、この貫通孔2a内に挿通された給電ピン4の頭部4aが、はんだ5によってパッチ電極3と電気的かつ機械的に接続されている。給電ピン4は黄銅等の良導電性の金属材料からなり、この給電ピン4の図示せぬ下端部は、パッチアンテナ1を搭載している図示せぬ回路基板を貫通し、この回路基板の底面側で低雑音増幅回路にはんだ付けされている。なお、給電ピン4の頭部4aは平板状であり、この頭部4aをパッチ電極3上に載置した状態ではんだ付けされている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−8537号公報(第3頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図5に示す従来のパッチアンテナ1において、セラミック等からなる誘電体基板2と黄銅等からなる給電ピン4は熱膨張係数がかなり異なるため、環境温度が大きく変化すると、給電ピン4の頭部4aの熱収縮あるいは熱膨張に伴って誘電体基板2に歪みが生じ、この歪みを解消しようとする反力が剪断応力となってはんだ5に作用する。そのため、この種のパッチアンテナ1を温度変化の大きな環境下に長期間放置し、給電ピン4の頭部4aが熱収縮や熱膨張を繰り返すと、はんだ5にクラックが発生して給電ピン4の頭部4aがパッチ電極3から浮き上がり、給電ピン4とパッチ電極3間の導通不良に至る危険性が高まる。なお、こうした温度変化に起因する給電ピン4とパッチ電極3間のはんだ接続不良は、特に低温環境下において発生しやすい。
【0006】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、温度変化の大きな環境下においても給電ピンとパッチ電極間の導通不良が発生しにくい高信頼性のパッチアンテナを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本発明のパッチアンテナでは、貫通孔を有する誘電体基板と、この誘電体基板上に設けられたパッチ電極と、前記貫通孔に挿通されて頭部が前記パッチ電極にはんだ付けされた給電ピンとを備え、この給電ピンの前記頭部の底面に突起部を設けることにより、該頭部の底面とこれに対向する前記パッチ電極との間にクリアランスを生ぜしめ、このクリアランスにはんだを充填する構成とした。
【0008】
このように構成されたパッチアンテナは、給電ピンの頭部の底面に設けた突起部をパッチ電極上に搭載することにより、相対向する該頭部とパッチ電極との間にはんだ充填用のクリアランスを確保することができるので、このクリアランスに充填されたはんだを、給電ピンの頭部の熱収縮や熱膨張の影響が誘電体基板に直接伝わらないようにする緩衝材として機能させることができる。それゆえ、温度変化の大きな環境下において給電ピンの頭部が熱収縮や熱膨張を繰り返しても、給電ピンとパッチ電極とを接続しているはんだにクラックを生じるような大きな歪みが誘電体基板に発生する危険性は少なくなり、温度変化に起因する給電ピンとパッチ電極間のはんだ接続不良が起こりにくくなる。
【0009】
なお、かかる構成において、前記突起部を給電ピンの頭部の底面の複数箇所に分散して配設しておけば、前記クリアランスにはんだを充填させやすくなるので好ましい。また、該突起部を給電ピンの頭部の底面に周方向に等間隔を保って3個分散させておけば、パッチ電極上で該頭部の姿勢を安定させやすくなるので好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1は本発明の実施形態例に係るパッチアンテナの全体構成を示す説明図、図2は該パッチアンテナの平面図、図3は該パッチアンテナの給電ピン近傍を示す要部断面図、図4は該給電ピンの底面図である。
【0011】
これらの図に示すパッチアンテナ10は、貫通孔11aを有する誘電体基板11と、この誘電体基板11上に設けられたパッチ電極12と、誘電体基板11の底面側に設けられたグランド導体13と、貫通孔11aに挿通された給電ピン14とにより概略構成されており、給電ピン14の両端部はパッチ電極12と後述する低雑音増幅回路17とにはんだ付けされている。給電ピン14の頭部14aは、はんだ15によってパッチ電極12と電気的かつ機械的に接続されているが、この頭部14aの底面にはほぼ等間隔な3か所(図4参照)に突起部14bが突設されている。そのため、相対向する頭部14aとパッチ電極12との間には、図3に示すようにはんだ15を充填可能なクリアランスCが確保されている。このパッチアンテナ10は底面側に低雑音増幅回路17を設けた回路基板16上に載置されており、給電ピン14の頭部14aと反対側の先端部が回路基板16を貫通してはんだ18によって低雑音増幅回路17と電気的かつ機械的に接続されている。
【0012】
このように構成されたパッチアンテナ10は、低雑音増幅回路17から給電ピン14を介してパッチ電極12に所定の高周波信号を給電し、パッチ電極12を共振させることにより、共振周波数帯域の直線偏波の信号波が送受信可能となっている。
【0013】
そして、このパッチアンテナ10においては、給電ピン14の頭部14aの底面側に突設した3個の突起部14bをパッチ電極12上に搭載することにより、相対向する頭部14aとパッチ電極12との間にクリアランスCを生ぜしめ、このクリアランスCにはんだ15が充填させてあるので、環境温度が変化して給電ピン14の頭部14aが熱収縮や熱膨張する際に、誘電体基板11に歪みが発生しにくくなっている。すなわち、錫鉛共晶はんだのようなはんだ材料は比較的弾性係数が大きいため、クリアランスCに充填されたはんだ15を、給電ピン14の頭部14aの熱収縮や熱膨張の影響が誘電体基板11に直接伝わらないようにする緩衝材として機能させることができる。そのため、このパッチアンテナ10は、温度変化の大きな環境下において給電ピン14の頭部14aが熱収縮あるいは熱膨張しても、誘電体基板11には大きな歪みが発生せず、こうした歪みの反力ではんだ15にクラックを生じる危険性が激減している。つまり、このパッチアンテナ10は、温度変化に起因する給電ピン14とパッチ電極12間のはんだ接続不良が発生しにくい構造になっており、信頼性が高まっている。しかも、かかる信頼性向上を給電ピン14の頭部14aに突設した突起部14bによって実現しているので、コスト面で不利になることもない。
【0014】
また、本実施形態例においては、給電ピン14の頭部14aの底面に3個の突起部14bが分散して配設されているため、クリアランスCにはんだ15を容易に充填させることができると共に、パッチ電極12上で頭部14aを常に安定した姿勢に保てるようになっている。
【0015】
なお、上述したパッチアンテナ10は、パッチ電極12の平面形状が矩形で直線偏波アンテナとして動作するが、パッチ電極12の平面形状は円形等であってもよい。また、送受信する信号波が円偏波の場合には、切り込み等の縮退分離素子を装荷したパッチ電極が採用されるが、この場合にも本発明を適用して信頼性の向上が図れることは言うまでもない。
【0016】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0017】
給電ピンの頭部の底面に設けた突起部をパッチ電極上に搭載することにより、相対向する該頭部とパッチ電極との間にはんだ充填用のクリアランスを確保することができるので、このクリアランスに充填されたはんだを、給電ピンの頭部の熱収縮や熱膨張の影響が誘電体基板に直接伝わらないようにする緩衝材として機能させることができる。それゆえ、温度変化の大きな環境下において給電ピンの頭部が熱収縮や熱膨張を繰り返しても、給電ピンとパッチ電極とを接続しているはんだにクラックを生じるような大きな歪みが誘電体基板に発生する危険性は少なくなって、温度変化に起因する給電ピンとパッチ電極間のはんだ接続不良が起こりにくくなり、信頼性の高いパッチアンテナが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係るパッチアンテナの全体構成を示す説明図である。
【図2】図1に示すパッチアンテナの平面図である。
【図3】図1に示すパッチアンテナの給電ピン近傍を示す要部断面図である。
【図4】図3に示す給電ピンの底面図である。
【図5】従来例に係るパッチアンテナの給電ピン近傍を示す要部断面図である。
【符号の説明】
10 パッチアンテナ
11 誘電体基板
11a 貫通孔
12 パッチ電極
13 グランド導体
14 給電ピン
14a 頭部
14b 突起部
15 はんだ
16 回路基板
17 低雑音増幅回路
C クリアランス
Claims (3)
- 貫通孔を有する誘電体基板と、この誘電体基板上に設けられたパッチ電極と、前記貫通孔に挿通されて頭部が前記パッチ電極にはんだ付けされた給電ピンとを備え、この給電ピンの前記頭部の底面に突起部を設けることにより、該頭部の底面とこれに対向する前記パッチ電極との間にクリアランスを生ぜしめ、このクリアランスにはんだを充填したことを特徴とするパッチアンテナ。
- 請求項1の記載において、前記頭部の底面の複数箇所に分散して配設したことを特徴とするパッチアンテナ。
- 請求項2の記載において、前記突起部を前記頭部の底面に周方向に等間隔を保って3個分散させたことを特徴とするパッチアンテナ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002329528A JP2004165980A (ja) | 2002-11-13 | 2002-11-13 | パッチアンテナ |
US10/705,123 US6879292B2 (en) | 2002-11-13 | 2003-11-10 | Patch antenna having suppressed defective electrical continuity |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002329528A JP2004165980A (ja) | 2002-11-13 | 2002-11-13 | パッチアンテナ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004165980A true JP2004165980A (ja) | 2004-06-10 |
Family
ID=32290047
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002329528A Withdrawn JP2004165980A (ja) | 2002-11-13 | 2002-11-13 | パッチアンテナ |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6879292B2 (ja) |
JP (1) | JP2004165980A (ja) |
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CN110611157A (zh) * | 2019-08-28 | 2019-12-24 | 西安空间无线电技术研究所 | 一种温变环境下馈源阵位置保持结构和方法 |
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JP2007159031A (ja) * | 2005-12-08 | 2007-06-21 | Alps Electric Co Ltd | パッチアンテナ |
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GB2494435B (en) * | 2011-09-08 | 2018-10-03 | Roke Manor Res Limited | Apparatus for the transmission of electromagnetic waves |
JP6672639B2 (ja) * | 2015-08-26 | 2020-03-25 | カシオ計算機株式会社 | 誘電体アンテナ |
GB2556185A (en) * | 2016-09-26 | 2018-05-23 | Taoglas Group Holdings Ltd | Patch antenna construction |
KR102626731B1 (ko) * | 2021-10-20 | 2024-01-18 | 주식회사 아모텍 | 급전 핀 및 이를 포함한 패치 안테나 |
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