JP2004095657A - 半導体検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮影条件の自動設定を可能とする。
【解決手段】設計データ上で検査位置202と検査項目203と、検査対象である半導体装置の撮影条件206と検査位置と、を関連付けた検査条件ファイルを格納する検査条件データベース207を備え、この検査条件データベース207を参照して検査条件210を求める。
【選択図】 図2
【解決手段】設計データ上で検査位置202と検査項目203と、検査対象である半導体装置の撮影条件206と検査位置と、を関連付けた検査条件ファイルを格納する検査条件データベース207を備え、この検査条件データベース207を参照して検査条件210を求める。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体検査装置に関し、特に、半導体ウエーハ上の構造を撮影し、解析する検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体検査装置のうち測長走査電子顕微鏡の検査対象は、半導体チップ製造の際にウエーハ上に形成されたパターンである。測長走査電子顕微鏡を用いて半導体チップの構造を解析する際には、検査を自動かつ連続的に行うが、その際、撮影条件、画像処理条件、検査項目等の検査条件を、操作者が手動で設定する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の半導体検査装置においては、検査条件の設定作業には熟練が必要であった。また、微細な検査対象を位置検出するために数段階の撮影倍率に分けてテンプレートを設定する必要があるため操作者の作業量が多くなり、検査条件の設定を効率良く行うことが困難であるという問題点がある。また、システムLSIは多品種の製品を少量だけ生産することも多いため、その度に検査条件を設定し直す回数が増え検査装置の効率的な運用が困難であるという問題点があった。
【0004】
これらの問題を解決する方法として、CADデータ等の設計データを利用して検査条件を設定する方法もある。この方法によれば、検査条件設定の為に検査装置を占有する時間が短縮され、半導体検査装置の稼働率を向上させることができる。
【0005】
しかしながら、設計データ上で操作者が手動でテンプレートを登録する必要があるため、操作者の作業効率の向上に関する限界がある。また、設計データと半導体ウエーハを撮影した電子顕微鏡撮影画像とのマッチングでは、半導体ウエーハ上のパターンの形状変化や画像のノイズ変動の問題により、高い検出率でマッチングを行うことが困難である。そのため、検査を自動かつ連続して行う場合に検査対象の位置検出に失敗し操作者が手動で検査条件の設定をやり直すことが多くなり、実際に検査装置の稼働率が向上しにくい。
本発明の目的は、検査装置の操作を簡単にし、作業効率を上げることである。また、検査装置の自動化率・稼働率を高める為に、位置検出の誤りによる検査ミスを少なくすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
検査条件データベース上の検査条件ファイルを参照することで、撮影条件の設定を可能にする。また、位置検出の為のマッチングで用いるテンプレートを設計データ上で複数設定し、その妥当性の検証を行うことにより、位置検出率の高い適切なテンプレートを検査条件に設定することを可能とし、自動化率の高い検査条件の設定を可能にする。
検査条件と半導体設計ルールと半導体プロセス条件を検査条件ファイルとして統合することにより、半導体設計ルールと半導体プロセス条件と測長走査電子顕微鏡の検査条件を関連付けて管理することを可能とする。
【0007】
複数の検査条件ファイルを検査条件データベースとしてデータベース化し、設計データ上で指定した検査位置と検査項目から算出した撮影倍率、半導体設計ルール、半導体プロセス条件を検索項目として、複数の検査条件ファイルの検索を可能とすることにより、検査対象を検査する際に、適切な撮影条件を持つ検査条件ファイルを参照し撮影条件の設定を可能とする。
【0008】
設計データで検査位置と検査項目を指定することにより、検査対象の大きさを推定し、検査対象を撮影する倍率を決定することを可能とする。設計データ上で設定された複数個のテンプレート候補によりマッチングを行い、テンプレート候補の相対位置とマッチング結果の相対位置を比較することで、マッチング検出結果の判定を行い、適切なテンプレートを検査条件に設定する機能を持たせ、信頼性を向上させることができる。この際、適切なテンプレートの選択に失敗した場合、撮影条件とテンプレートを設定する際の条件を変更して再検証を行い、適切な撮影条件とテンプレートを設定することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本明細書において、撮影条件とは撮影する際の電子線の強度、撮影倍率、検査対象を帯電させる条件などを指す。画像処理条件とは検査対象の位置検出を画像処理のマッチングにより行う際に使用するテンプレートに関する条件である。テンプレートとは、検査装置が自動で検査位置を探索するために、検査対象とは別にマッチングの為に登録する特徴的な形状のパターンである。測長走査電子顕微鏡は、テンプレートマッチングによる位置検出を行い、マッチング結果の位置から検査位置の特定を行う。その際、検査対象を広範囲に撮影する低倍率から、精密な位置検出を行う為の高倍率へと段階的に撮影倍率を上げマッチングを行うことにより、検査対象を撮影する為の精密な検査位置の特定を行う。検査位置の特定の後、測長走査電子顕微鏡は設定された検査項目により検査を行う。測長走査電子顕微鏡の検査項目の代表例は、半導体ウエーハ上に作られた線(ライン)の幅や、穴(ホール)の大きさ等である。
【0010】
尚、検査条件を設定する方法としては、検査対象の位置検出用画像の撮影倍率設定及びテンプレート設定を、測長走査電子顕微鏡を操作し、撮影しながら行う方法と、半導体チップのCADデータ等の設計データ上で設定する方法などがある。
【0011】
以下、本発明の一実施の形態による半導体検査装置について図面を参照しつつ説明を行う。図1は、測長走査電子顕微鏡の構成例の概要を示すブロック図である。図1に示すように、電子顕微鏡101内の、電子銃102から発せられた電子線103が電子レンズ113によって収束され、試料105に照射される。電子線照射によって、試料105表面から発生する二次電子114或いは反射電子の強度が電子検出器106によって検出され、増幅器107により増幅される。電子線103の照射位置を移動させる偏向器104を制御システム110の制御信号108によって制御し、電子線103を試料105表面上でラスタ走査させる。
【0012】
増幅器107から出力される信号を画像処理プロセッサ109内でAD変換し、デジタル画像データを作る。表示装置111は、画像データを表示する装置である。CADデータ等の半導体チップの設計データ112において、検査すべき領域を任意に指定することが可能である。制御システム110は、設計データ112と検査領域に関する情報とに基づき、半導体ウエーハの撮影や検査の制御を行うとともに、画像処理プロセッサ109との間におけるデータのやり取り(通信)を行う。電子顕微鏡101と、画像処理プロセッサ109と、制御システム110と、表示装置111と、設計データ112と、を格納する装置から構成されるシステム中において、種々のデータのやり取りが可能である。
【0013】
図2は、本発明の一実施の形態による半導体検査装置における検査条件の関係を示すブロック図である。図2に示すように、まず、画像上に設計データ201を表示させ、検査対象となる検査位置202と検査項目203とを操作者が設定する。操作者は、半導体設計ルール204と半導体プロセス条件205とを入力することも可能である。検査条件データベース207は、検査条件を設定した検査条件ファイルを複数登録している。検査条件ファイルに設定される各項目に基づいて検索が可能である。撮影条件設定206において、設計データ201上で指定した検査位置202から求められる撮影倍率と、検査項目203、半導体設計ルール204、半導体プロセス条件205と、の少なくともいずれかを検索項目として、検査条件データベース207から検査条件ファイルを検索する。
【0014】
検索条件に最も近い(合致する)検査条件ファイルを検索し、このファイルの撮影条件を参照し、電子線103の強度や撮影倍率、検査対象を帯電させる方法等を設定する。尚、「検査対象を帯電させる」方法とは、検査対象の物理的形状、化学的組成の特質により、好ましい場合には検査対象を電子線103により予め帯電させてから撮影を行うことが好ましい場合があり、その際の帯電させる方法のことである。
【0015】
次に、設計データ201上で位置検出のためのマッチングで用いるテンプレート候補が複数設定され、テンプレート妥当性検証208において、電子顕微鏡撮影画像209を用いてテンプレートの妥当性が検証される。次に、撮影条件設定206及びテンプレート妥当性検証208において設定された条件やテンプレートが、検査条件設定210において検査条件として設定される。また、この際、検査条件に設定した内容及び半導体設計ルール204と、半導体プロセス条件205とが検査条件ファイルに格納され、検査条件データベース207に登録される。検査条件ファイルへ格納し、検査条件データベース207に登録するか否かは、操作者が判断する。検査条件データベース207に検査条件ファイルを登録する際に、画像処理条件であるテンプレートの情報を付加するか否かに関して、操作者が選択することも可能である。新たに設定した検査条件が検査条件データベース207に登録されている検査条件ファイルの内容と異なっている場合は、自動的にデータベース207に登録することも可能である。登録する項目について操作者が自由に選択することも可能である。
【0016】
図3は、本発明の一実施の形態による半導体検査方法の手順の流れを示すフローチャート図であり、図2に示した設計データ201と半導体ウエーハを撮影して得られた電子顕微鏡撮影画像209とを用いて検査条件を設定する処理の流れを示すフローチャート図である。図3とともに、図1及び図2をも参照して説明する。半導体検査方法の手順は、設計データ201を利用して検査条件を設定する設計データ処理301と、電子顕微鏡101で撮影しながら検査条件の検証を行う電子顕微鏡撮影画像処理302とに大別される。
【0017】
設計データ処理301では、まず、検査位置・検査項目の設定ステップ303において、操作者が設計データ201上で検査位置202及び検査項目203を指定する。検査条件データベース参照ステップ317において、半導体設計ルール204又は半導体プロセス条件205が共通であり、かつ、設計データ201、検査位置202及び検査項目203を異にする検査対象に対して検査条件を設定する際に、撮影条件を検査条件データベース207から検索し、自動で設定する。
【0018】
撮影倍率カウンタ設定ステップ304において、撮影する倍率を変更して検査位置202を位置検出する際の撮影倍率カウンタiを設定する。テンプレート候補設定ステップ305は、検査位置202に近い設計データ201の画像から、複数個(n個) のテンプレート候補を設定する。テンプレート候補相対位置算出処理ステップ306において、複数のテンプレート候補の座標の相対位置を算出し、テンプレートテーブルTmpTbl(i)に登録する。次に電子顕微鏡撮影画像処理ステップ302では、任意の1つのテンプレート候補を用いて第1回目のマッチングステップ307が電子顕微鏡撮影画像209に対してマッチングを行い、マッチング結果位置Ans(i,1)を算出する。
【0019】
マッチング手法の代表例としては正規化相関法が知られているが、正規化相関法以外のマッチング手法も適用可能である。マッチング用ループカウンタ設定ステップ308において、マッチングを複数回行う際の管理用カウンタjを設定する。マッチング回数チェック処理ステップ309において、マッチングがテンプレートの個数(n)回行われたか否かのチェックを行う。マッチング回数がn回未満の場合には、マッチング処理ステップ311は、1回目とは異なるテンプレート候補を用いてマッチングを行い、マッチング結果位置Ans(i,j)を算出する。マッチング結果相対位置算出処理ステップ312において、マッチング結果位置Ans(i,1)とAns(i,j)とから相対位置AnsDiff(i,1,j)を算出し、相対位置比較処理ステップ313がテンプレートテーブルTmpTbl(i)に登録された対応するテンプレート候補との相対位置を比較する。
【0020】
もし、テンプレートテーブルTmpTbl(i)に登録された相対位置とマッチング結果位置の相対位置が、一致又は一定許容範囲内であるのなら相対位置が一致していると判定し、マッチング成功314と確定する。テンプレートテーブルTmpTbl(i)に登録された相対位置とマッチング結果位置の相対位置とが不一致であった場合、マッチング回数チェック処理ステップ309に戻り、再びマッチング処理ステップ311を行う。既にテンプレート個数回(n回)のマッチング処理を行っていた場合、マッチング失敗確定処理ステップ310においてマッチングの失敗が確定する。既に登録したテンプレート候補でのマッチングの失敗が確定した場合には、撮影条件を変更してテンプレート候補設定305に戻り、テンプレート候補の再設定を行う。
【0021】
マッチング成功314となった場合には、より高倍率での位置検出が必要な場合に、撮影倍率カウンタチェック処理315から撮影倍率を変更してテンプレート候補設定ステップ305に戻る。より高い撮影倍率での位置検出が必要ない場合には、検査位置202の位置検出を完了し、検査条件設定ステップ316において、成功した検査条件と、半導体設計ルール204と、半導体プロセス条件205と、を内容とする検査条件ファイルを作成し、検査条件データベース207に設定(格納)する。
【0022】
また、上記処理例では、マッチング処理ステップ307、311と、マッチング結果相対位置算出処理ステップ312と、相対位置比較処理ステップ313と、の繰り返し(ループ)をテンプレート毎の逐次処理として行ったが、マッチング処理を、予め全てのテンプレートに対して行い、その後に全てのマッチング結果の組み合わせに対してマッチング結果相対位置算出処理ステップ312と相対位置比較処理ステップ313とを一括して処理することも可能である。図3の処理フローに従い設定した検査条件は、設定した検査条件ファイルを検査条件データベース207に登録することにより、自動で連続的に(次の)検査を行う際に利用することが可能である。
【0023】
図4(A)及び(B)は、本発明の一実施の形態による半導体検査装置による処理であって、設計データ201上で指定した検査位置202と検査項目203とから撮影条件の項目である撮影倍率を決定する処理を示した図である。図4(A)に示す設計データ401は、位置検出のために画像を撮影する際の拡大倍率で設計データを表示した例である。符号402で示されるパターンが測定対象パターンである。図4(B)に示す設計データ403は、検査対象に対して検査を行うために画像を撮影する際の倍率を更に拡大して設計データを表示した例である。
【0024】
半導体ウエーハを検査する際に、半導体ウエーハに形成されたチップのうちの検査対象となるチップを設計データ403上で指定する際に、操作者が測定位置404とライン幅405等の検査項目203を指定する。この際、検査対象の実際の大きさは設計データ403上のライン幅405に基づいて推定することが可能である。一般的に、検査対象を実際に検査する為の撮影倍率としては、一枚の画像にラインが数個入る程度の倍率が設定される。
【0025】
例えば、図4(B)に示すように、設計データ403上のライン幅405が100nmであり、実際に検査する画像においてラインが3本入るとした場合、検査画像の撮影範囲は1辺が600nm(3×2×100)程度と推定され、表示画像の一辺が100mmであれば、撮影倍率が167k(100m/600n)倍程度であると推定され、その倍率に設定することが可能である。検査項目203には、上記ライン幅405以外にも、スペース幅406、ピッチ幅407等があり、それらの場合でも、測長電子顕微鏡の精度等の条件に基づいて、検査する際の撮影倍率が一定の範囲で決まっているために倍率を求めることが可能である。測長電子顕微鏡の他の検査項目203に対しても同様の算出が可能である。この算出方法により、設計データ201上で指定した検査位置202と検査項目203とから、撮影条件の1項目である撮影倍率を決定することができる。
【0026】
図5は、本発明の一実施の形態による半導体検査装置における検査条件ファイル501の構成例を示した図である。図5に示すように、検査条件ファイル501は、検査条件502と半導体設計ルール503と半導体プロセス条件504とを含んで構成される。検査条件502は、撮影条件505と画像処理条件506と検査位置507と検査項目508とを含んで構成される。
【0027】
撮影条件505は、例えば、電子顕微鏡で撮影する際の電子線のエネルギー強度、撮影倍率、検査対象を帯電させる方法等、電子顕微鏡で撮影する際の条件である。画像処理条件506は、被検査対照を位置検出するために行うマッチングに使用するテンプレートである。検査位置507は、設計データ201上で指定した検査位置202を設定する項目である。検査項目508は、検査位置201における検査方法を指定する項目であり、例えば、ライン幅405と、スペース幅406と、ピッチ幅407と、を測る旨及びその際の測定方法などである。検査項目508は、上記の例以外にも、設定が可能である。
【0028】
半導体設計ルール503は、半導体装置の製造を行う側から半導体集積回路を設計する側に対して要求して決めた条件であり、ある半導体製造プロセスにおける最小のデバイスを設計する為の寸法の基準である。例えば、トランジスタのゲート長・幅・材質、配線の幅・材質、ゲート絶縁層の種類、絶縁膜の種類等を示したものである。半導体設計ルール503には、上記の例以外にも、半導体回路を設計する際に半導体を製造する側によって決められた条件であれば、設定可能である。
【0029】
半導体プロセス条件504は、半導体装置を製造する際の条件、例えば、半導体装置の製造工程のうちのいずれの工程であるか、撮影している表面層やその下層はどの工程で製造されたものであるか、レジストの種類やレジストを露光した際の露光装置の種類や光学的条件等である。半導体プロセス条件504には、ここで示した例以外にも、半導体装置を製造する際の条件を設定することが可能である。
【0030】
図6は、本発明の一実施の形態による半導体検査装置における検査条件データベース601内のデータ構成例を示す図である。検査条件データベース601には、検査条件ファイル602を複数登録することが可能である。検査条件データベース601は、検査条件605の内容である撮影条件505、検査項目508、半導体設計ルール603、半導体プロセス条件604等を検索項目として、検査条件ファイル602を検索することが可能である。また、検査条件データベース601は、測長走査電子顕微鏡を製造する際に、測長走査電子顕微鏡を使用する時の基準として用いる検査条件ファイル602を登録することが可能であり、また、操作者が新たな検査条件ファイル602を設定することも可能である。
【0031】
図7(A)及び(B)は、本発明の一実施の形態による半導体検査装置によるテンプレート妥当性検証ステップ208であり、テンプレートの妥当性を検証する処理の内容を説明するための図である。まず、設計データ701からテンプレート候補設定ステップ305における処理により、テンプレート候補702、704、706が選択される。この場合、それぞれテンプレート候補702、704、706のそれぞれの左上端座標703、705、707を基準とする相対位置変化708、709、710が求まる。テンプレート候補702、704、706の座標は、左上端以外の位置でも、テンプレート候補のうちの一定の位置であれば良く、相対位置変化708、709、710を求めることが可能である。
【0032】
相対位置変化708、709、710は、テンプレート候補702、704、706の左上端座標703、705、707の変化を表す位置ベクトルとして定義することが可能である。テンプレート候補702、704、706の各々でマッチングを行い、テンプレート候補702でのマッチング検出結果712が、テンプレート候補704でマッチング検出結果714が、テンプレート候補706でマッチング検出結果716が検出されたとする。
【0033】
検出結果712、714、716のそれぞれの左上端は、座標713、715、717であり、それらから相対位置718、719、720が算出される。テンプレート候補の相対位置708に対してはマッチング検出結果の相対位置718、テンプレート候補の相対位置709に対してはマッチング検出結果の相対位置719、テンプレート候補の相対位置710に対してはマッチング検出結果の相対位置720が対応する。この場合、それぞれの相対位置が一致するか、或いは、一定許容範囲内にある場合には、全てのマッチングが成功しているとの検証が可能である。
【0034】
例えば、テンプレート候補706によるマッチングが、マッチング検出結果716を検出せず、マッチング検出結果721を検出した場合には、マッチング検出結果721の左上は座標722であり、マッチング検出結果の相対位置718,723、724が算出される。この場合には、マッチング検出結果の相対位置718はテンプレート候補の相対位置708と一致するが、マッチング検出結果の相対位置723とテンプレート候補の相対位置709、マッチング検出結果の相対位置724とテンプレート候補の相対位置710は一致しない。このような場合には、マッチング検出結果の相対位置718が設計データ上の相対位置と一致するためにマッチング検出結果712とマッチング検出結果714とが正しいことが検証可能である。一方、マッチング検出結果の相対位置723、724が設計データの相対位置709、710と一致しないために、マッチング検出結果721の検出結果が間違っていることが検証可能である。マッチングに成功したテンプレート候補は、テンプレートとして適切であると判定される。
【0035】
また、設計データ上の複数テンプレート候補の相対位置708,709、710とマッチング検出結果の相対位置718、719,720を、位置ベクトルで算出して比較する方法以外にも、距離で相対位置を算出し比較する方法を採用することも可能である。距離で相対位置を算出し比較する場合には、少なくとも3個のテンプレート候補と、3個のマッチング検出結果があれば、幾何学的に一意に相対位置が決定可能である。
【0036】
テンプレート妥当性検証ステップ208は、3個のテンプレート候補によるマッチングに限定されるものではなく、複数(2以上)のテンプレート候補によるマッチングであれば可能である。その際には、テンプレート候補の数が少なければ、信頼性が低くなり、テンプレート候補の数が多ければ、検証の信頼性が高くなる。
【0037】
例えば、2個のテンプレート候補を用いる場合に、テンプレート妥当性検証ステップ208において、2個のマッチング検出結果の相対位置が2個のテンプレート候補の相対位置と一致していれば、マッチングがどちらも成功していることを検証可能である。しかし、2個のテンプレート候補によるマッチング結果のどちらか一方が検出に失敗した場合、もし、残りの一方が検出に成功したとしても、マッチング検出結果の相対位置がテンプレート候補の相対位置と一致しない為に両方の検出結果が失敗と判定される。このように2個のテンプレート候補でマッチングをし、どちらか一方のみが成功している場合、マッチング結果を成功と判定することは不可能である。しかし、テンプレート候補の数を増やし、マッチングを行うことで、これを回避することが可能である。即ち、n個のテンプレート候補を用いた場合、任意の1個のテンプレート候補のマッチングの正否を判定する為に(n−1)組の相対位置により検証をすることが可能である。この場合、少なくとも1組のテンプレート候補の相対位置と対応するマッチング結果の相対位置が一致していれば、マッチングが成功していることを判定可能である。つまり、テンプレート候補の数を増やすことで、マッチングの正否を検証する信頼性を上げることが可能である。
【0038】
図8(A)から(C)までは、検査条件を設定する際にマッチングに失敗した場合に、テンプレート候補設定処理305を行う範囲を変更する方法を示した図である。検査条件502の画像処理条件506であるテンプレートを設定する際にマッチングの失敗310と判定された場合、テンプレート候補設定305を行う撮影倍率を変更し、再びテンプレート候補設定305を行う。例えば、最初に設計データ801に示す範囲に対してテンプレート候補設定処理305を行いテンプレート候補802,803、804が選ばれてマッチングを行った際に、例えば全てのテンプレート候補で802,803、804マッチングに失敗し、マッチング失敗確定処理310になったとする。
【0039】
この際、撮影倍率の変更の範囲は、半導体ウエーハを載せるステージの移動誤差の許容範囲と、電子線の制御により撮影領域を変更する際の移動誤差の許容誤差によって決定される。例えば、現状の測長走査電子顕微鏡では位置検出の為の画像撮影倍率は10kから20k倍程度の範囲で変更が可能である。例えば、低倍率設計データ805のように撮影倍率を低くすることによりテンプレート候補を選択する範囲を広くし、再びテンプレート候補設定処理305を行い、テンプレート候補806、807、808を選択し、図7(A)、(B)に示す処理により適切なテンプレートの検証をすることが可能である。また、テンプレート候補を設定する際の範囲の変更は、高倍率設計データ809に示すように撮影倍率を高くすることで、テンプレートを設定する範囲を狭くし、テンプレート候補設定305によりテンプレート候補810、811、812の例のようにテンプレート候補を設定し直すことも可能である。
【0040】
撮影倍率を上げ又は下げて範囲を変更した後、マッチング処理に再び失敗した場合に、再度、設定範囲を変更することも可能である。また、撮影倍率変更により撮影する範囲を変更する以外にも、テンプレートの大きさを変更して、テンプレートの再設定を行うことも可能である。得られたデータは、データベースに新規又は更新登録し、次回以降の測定に用いることができる。
【0041】
以上、本実施の形態による半導体検査技術によれば、検査条件データベース上で最も検索内容に近い検査条件ファイルの撮影条件を参照できるため、撮影条件を自動設定できる。また、画像処理条件であるテンプレートの妥当性を検証することにより、位置検出の際の検出率が高くなり信頼性の高い検査条件を設定することが可能となる。また、設計データから検査条件を設定し、その条件で実際の検査を行うことにより、自動的かつ連続的に検査を行う際に、位置検出率を高めることができる。
【0042】
検査条件と半導体設計ルールと半導体プロセス条件の関連が明確になるため、半導体設計ルールと半導体プロセス条件の情報と検査条件の情報を関連付けて管理することが可能になる。半導体ウエーハ上の半導体チップの検査で、検査対象が異なる場合であって、同じ半導体プロセスで製造された検査対象を検査する場合に、条件を設定する作業を簡略化することができる。検査対象の設計データ上での大きさや測定項目、半導体設計ルール、半導体プロセス条件を検索項目として、検査条件データベース上の検査条件ファイルを検索し、最も検索内容に近い検査条件ファイルから撮影条件を参照することで、撮影条件を自動で設定することができる。
【0043】
設計データの画像上で検査位置と検査項目を指定することにより、検査対象の大きさを推定し、検査対象を撮影する倍率を決定することを可能とすることで、操作者に対して、撮影条件である倍率の設定を意識させない検査条件の設定を可能とする。また、設計データ上で設定された複数のテンプレート候補によりマッチングを行い、テンプレート候補の相対位置とマッチング結果の相対位置を比較することで、マッチング検出結果の判定を行い、適切なテンプレートを検査条件に設定することが可能となり、検査装置に対して信頼性の高い画像処理条件を設定することも可能となる。
検査条件を設定する際に、画像処理条件であるテンプレートの設定に失敗した場合でも、撮影条件とテンプレート候補を設定し直すことにより、適切なテンプレートと、その際の撮影条件を検査条件に設定することを可能とする。
【0044】
【発明の効果】
本発明による半導体検査装置によれば、検査条件データベース上で最も検索内容に近い検査条件ファイルの撮影条件を参照し、撮影条件の自動設定を可能とする。
【0045】
また、画像処理条件であるテンプレートの妥当性を検証することで、位置検出の際の検出率を高くし、信頼性の高い検査条件を設定することが可能である。また、自動で連続に検査を行う際に高い位置検出率を可能とし、高い自動化率の検査装置を実現することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による測長走査電子顕微鏡の構成例を示す図である。
【図2】本発明の一実施の形態による半導体検査装置の検査条件設定の概要を示す図である。
【図3】本発明の一実施の形態による検査条件設定処理の流れを示すフローチャート図である。
【図4】図4(A)、(B)は、本発明の一実施の形態による方法であって、設計データ上で指定した検査位置と検査項目から撮影倍率を設定する方法を示した図である。
【図5】本発明の一実施の形態による半導体検査装置の検査条件ファイルの構成例を示す図である。
【図6】本発明の一実施の形態による半導体検査装置の検査条件データベースの構成例を示す図である。
【図7】図7(A)及び(B)は、本発明の一実施の形態による半導体検査装置の例である設計データ上の複数のテンプレート候補の相対位置とマッチング検出結果の相対位置を比較してテンプレートの妥当性を検証する処理を示した図である。
【図8】図8(A)から(C)までは、本発明の一実施の形態による半導体検査装置における検査条件の設定時にマッチングに失敗した際に、テンプレート候補の再設定を行う方法を示した図である。
【符号の説明】
201…設計データ、202…検査結果、203…検査項目、204…半導体設計ルール、205…半導体(製造)プロセス条件、206…撮影条件設定、207…検査条件データベース、208…テンプレート妥当性検証、210…検査条件設定、501…検査条件ファイル。
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体検査装置に関し、特に、半導体ウエーハ上の構造を撮影し、解析する検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体検査装置のうち測長走査電子顕微鏡の検査対象は、半導体チップ製造の際にウエーハ上に形成されたパターンである。測長走査電子顕微鏡を用いて半導体チップの構造を解析する際には、検査を自動かつ連続的に行うが、その際、撮影条件、画像処理条件、検査項目等の検査条件を、操作者が手動で設定する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の半導体検査装置においては、検査条件の設定作業には熟練が必要であった。また、微細な検査対象を位置検出するために数段階の撮影倍率に分けてテンプレートを設定する必要があるため操作者の作業量が多くなり、検査条件の設定を効率良く行うことが困難であるという問題点がある。また、システムLSIは多品種の製品を少量だけ生産することも多いため、その度に検査条件を設定し直す回数が増え検査装置の効率的な運用が困難であるという問題点があった。
【0004】
これらの問題を解決する方法として、CADデータ等の設計データを利用して検査条件を設定する方法もある。この方法によれば、検査条件設定の為に検査装置を占有する時間が短縮され、半導体検査装置の稼働率を向上させることができる。
【0005】
しかしながら、設計データ上で操作者が手動でテンプレートを登録する必要があるため、操作者の作業効率の向上に関する限界がある。また、設計データと半導体ウエーハを撮影した電子顕微鏡撮影画像とのマッチングでは、半導体ウエーハ上のパターンの形状変化や画像のノイズ変動の問題により、高い検出率でマッチングを行うことが困難である。そのため、検査を自動かつ連続して行う場合に検査対象の位置検出に失敗し操作者が手動で検査条件の設定をやり直すことが多くなり、実際に検査装置の稼働率が向上しにくい。
本発明の目的は、検査装置の操作を簡単にし、作業効率を上げることである。また、検査装置の自動化率・稼働率を高める為に、位置検出の誤りによる検査ミスを少なくすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
検査条件データベース上の検査条件ファイルを参照することで、撮影条件の設定を可能にする。また、位置検出の為のマッチングで用いるテンプレートを設計データ上で複数設定し、その妥当性の検証を行うことにより、位置検出率の高い適切なテンプレートを検査条件に設定することを可能とし、自動化率の高い検査条件の設定を可能にする。
検査条件と半導体設計ルールと半導体プロセス条件を検査条件ファイルとして統合することにより、半導体設計ルールと半導体プロセス条件と測長走査電子顕微鏡の検査条件を関連付けて管理することを可能とする。
【0007】
複数の検査条件ファイルを検査条件データベースとしてデータベース化し、設計データ上で指定した検査位置と検査項目から算出した撮影倍率、半導体設計ルール、半導体プロセス条件を検索項目として、複数の検査条件ファイルの検索を可能とすることにより、検査対象を検査する際に、適切な撮影条件を持つ検査条件ファイルを参照し撮影条件の設定を可能とする。
【0008】
設計データで検査位置と検査項目を指定することにより、検査対象の大きさを推定し、検査対象を撮影する倍率を決定することを可能とする。設計データ上で設定された複数個のテンプレート候補によりマッチングを行い、テンプレート候補の相対位置とマッチング結果の相対位置を比較することで、マッチング検出結果の判定を行い、適切なテンプレートを検査条件に設定する機能を持たせ、信頼性を向上させることができる。この際、適切なテンプレートの選択に失敗した場合、撮影条件とテンプレートを設定する際の条件を変更して再検証を行い、適切な撮影条件とテンプレートを設定することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本明細書において、撮影条件とは撮影する際の電子線の強度、撮影倍率、検査対象を帯電させる条件などを指す。画像処理条件とは検査対象の位置検出を画像処理のマッチングにより行う際に使用するテンプレートに関する条件である。テンプレートとは、検査装置が自動で検査位置を探索するために、検査対象とは別にマッチングの為に登録する特徴的な形状のパターンである。測長走査電子顕微鏡は、テンプレートマッチングによる位置検出を行い、マッチング結果の位置から検査位置の特定を行う。その際、検査対象を広範囲に撮影する低倍率から、精密な位置検出を行う為の高倍率へと段階的に撮影倍率を上げマッチングを行うことにより、検査対象を撮影する為の精密な検査位置の特定を行う。検査位置の特定の後、測長走査電子顕微鏡は設定された検査項目により検査を行う。測長走査電子顕微鏡の検査項目の代表例は、半導体ウエーハ上に作られた線(ライン)の幅や、穴(ホール)の大きさ等である。
【0010】
尚、検査条件を設定する方法としては、検査対象の位置検出用画像の撮影倍率設定及びテンプレート設定を、測長走査電子顕微鏡を操作し、撮影しながら行う方法と、半導体チップのCADデータ等の設計データ上で設定する方法などがある。
【0011】
以下、本発明の一実施の形態による半導体検査装置について図面を参照しつつ説明を行う。図1は、測長走査電子顕微鏡の構成例の概要を示すブロック図である。図1に示すように、電子顕微鏡101内の、電子銃102から発せられた電子線103が電子レンズ113によって収束され、試料105に照射される。電子線照射によって、試料105表面から発生する二次電子114或いは反射電子の強度が電子検出器106によって検出され、増幅器107により増幅される。電子線103の照射位置を移動させる偏向器104を制御システム110の制御信号108によって制御し、電子線103を試料105表面上でラスタ走査させる。
【0012】
増幅器107から出力される信号を画像処理プロセッサ109内でAD変換し、デジタル画像データを作る。表示装置111は、画像データを表示する装置である。CADデータ等の半導体チップの設計データ112において、検査すべき領域を任意に指定することが可能である。制御システム110は、設計データ112と検査領域に関する情報とに基づき、半導体ウエーハの撮影や検査の制御を行うとともに、画像処理プロセッサ109との間におけるデータのやり取り(通信)を行う。電子顕微鏡101と、画像処理プロセッサ109と、制御システム110と、表示装置111と、設計データ112と、を格納する装置から構成されるシステム中において、種々のデータのやり取りが可能である。
【0013】
図2は、本発明の一実施の形態による半導体検査装置における検査条件の関係を示すブロック図である。図2に示すように、まず、画像上に設計データ201を表示させ、検査対象となる検査位置202と検査項目203とを操作者が設定する。操作者は、半導体設計ルール204と半導体プロセス条件205とを入力することも可能である。検査条件データベース207は、検査条件を設定した検査条件ファイルを複数登録している。検査条件ファイルに設定される各項目に基づいて検索が可能である。撮影条件設定206において、設計データ201上で指定した検査位置202から求められる撮影倍率と、検査項目203、半導体設計ルール204、半導体プロセス条件205と、の少なくともいずれかを検索項目として、検査条件データベース207から検査条件ファイルを検索する。
【0014】
検索条件に最も近い(合致する)検査条件ファイルを検索し、このファイルの撮影条件を参照し、電子線103の強度や撮影倍率、検査対象を帯電させる方法等を設定する。尚、「検査対象を帯電させる」方法とは、検査対象の物理的形状、化学的組成の特質により、好ましい場合には検査対象を電子線103により予め帯電させてから撮影を行うことが好ましい場合があり、その際の帯電させる方法のことである。
【0015】
次に、設計データ201上で位置検出のためのマッチングで用いるテンプレート候補が複数設定され、テンプレート妥当性検証208において、電子顕微鏡撮影画像209を用いてテンプレートの妥当性が検証される。次に、撮影条件設定206及びテンプレート妥当性検証208において設定された条件やテンプレートが、検査条件設定210において検査条件として設定される。また、この際、検査条件に設定した内容及び半導体設計ルール204と、半導体プロセス条件205とが検査条件ファイルに格納され、検査条件データベース207に登録される。検査条件ファイルへ格納し、検査条件データベース207に登録するか否かは、操作者が判断する。検査条件データベース207に検査条件ファイルを登録する際に、画像処理条件であるテンプレートの情報を付加するか否かに関して、操作者が選択することも可能である。新たに設定した検査条件が検査条件データベース207に登録されている検査条件ファイルの内容と異なっている場合は、自動的にデータベース207に登録することも可能である。登録する項目について操作者が自由に選択することも可能である。
【0016】
図3は、本発明の一実施の形態による半導体検査方法の手順の流れを示すフローチャート図であり、図2に示した設計データ201と半導体ウエーハを撮影して得られた電子顕微鏡撮影画像209とを用いて検査条件を設定する処理の流れを示すフローチャート図である。図3とともに、図1及び図2をも参照して説明する。半導体検査方法の手順は、設計データ201を利用して検査条件を設定する設計データ処理301と、電子顕微鏡101で撮影しながら検査条件の検証を行う電子顕微鏡撮影画像処理302とに大別される。
【0017】
設計データ処理301では、まず、検査位置・検査項目の設定ステップ303において、操作者が設計データ201上で検査位置202及び検査項目203を指定する。検査条件データベース参照ステップ317において、半導体設計ルール204又は半導体プロセス条件205が共通であり、かつ、設計データ201、検査位置202及び検査項目203を異にする検査対象に対して検査条件を設定する際に、撮影条件を検査条件データベース207から検索し、自動で設定する。
【0018】
撮影倍率カウンタ設定ステップ304において、撮影する倍率を変更して検査位置202を位置検出する際の撮影倍率カウンタiを設定する。テンプレート候補設定ステップ305は、検査位置202に近い設計データ201の画像から、複数個(n個) のテンプレート候補を設定する。テンプレート候補相対位置算出処理ステップ306において、複数のテンプレート候補の座標の相対位置を算出し、テンプレートテーブルTmpTbl(i)に登録する。次に電子顕微鏡撮影画像処理ステップ302では、任意の1つのテンプレート候補を用いて第1回目のマッチングステップ307が電子顕微鏡撮影画像209に対してマッチングを行い、マッチング結果位置Ans(i,1)を算出する。
【0019】
マッチング手法の代表例としては正規化相関法が知られているが、正規化相関法以外のマッチング手法も適用可能である。マッチング用ループカウンタ設定ステップ308において、マッチングを複数回行う際の管理用カウンタjを設定する。マッチング回数チェック処理ステップ309において、マッチングがテンプレートの個数(n)回行われたか否かのチェックを行う。マッチング回数がn回未満の場合には、マッチング処理ステップ311は、1回目とは異なるテンプレート候補を用いてマッチングを行い、マッチング結果位置Ans(i,j)を算出する。マッチング結果相対位置算出処理ステップ312において、マッチング結果位置Ans(i,1)とAns(i,j)とから相対位置AnsDiff(i,1,j)を算出し、相対位置比較処理ステップ313がテンプレートテーブルTmpTbl(i)に登録された対応するテンプレート候補との相対位置を比較する。
【0020】
もし、テンプレートテーブルTmpTbl(i)に登録された相対位置とマッチング結果位置の相対位置が、一致又は一定許容範囲内であるのなら相対位置が一致していると判定し、マッチング成功314と確定する。テンプレートテーブルTmpTbl(i)に登録された相対位置とマッチング結果位置の相対位置とが不一致であった場合、マッチング回数チェック処理ステップ309に戻り、再びマッチング処理ステップ311を行う。既にテンプレート個数回(n回)のマッチング処理を行っていた場合、マッチング失敗確定処理ステップ310においてマッチングの失敗が確定する。既に登録したテンプレート候補でのマッチングの失敗が確定した場合には、撮影条件を変更してテンプレート候補設定305に戻り、テンプレート候補の再設定を行う。
【0021】
マッチング成功314となった場合には、より高倍率での位置検出が必要な場合に、撮影倍率カウンタチェック処理315から撮影倍率を変更してテンプレート候補設定ステップ305に戻る。より高い撮影倍率での位置検出が必要ない場合には、検査位置202の位置検出を完了し、検査条件設定ステップ316において、成功した検査条件と、半導体設計ルール204と、半導体プロセス条件205と、を内容とする検査条件ファイルを作成し、検査条件データベース207に設定(格納)する。
【0022】
また、上記処理例では、マッチング処理ステップ307、311と、マッチング結果相対位置算出処理ステップ312と、相対位置比較処理ステップ313と、の繰り返し(ループ)をテンプレート毎の逐次処理として行ったが、マッチング処理を、予め全てのテンプレートに対して行い、その後に全てのマッチング結果の組み合わせに対してマッチング結果相対位置算出処理ステップ312と相対位置比較処理ステップ313とを一括して処理することも可能である。図3の処理フローに従い設定した検査条件は、設定した検査条件ファイルを検査条件データベース207に登録することにより、自動で連続的に(次の)検査を行う際に利用することが可能である。
【0023】
図4(A)及び(B)は、本発明の一実施の形態による半導体検査装置による処理であって、設計データ201上で指定した検査位置202と検査項目203とから撮影条件の項目である撮影倍率を決定する処理を示した図である。図4(A)に示す設計データ401は、位置検出のために画像を撮影する際の拡大倍率で設計データを表示した例である。符号402で示されるパターンが測定対象パターンである。図4(B)に示す設計データ403は、検査対象に対して検査を行うために画像を撮影する際の倍率を更に拡大して設計データを表示した例である。
【0024】
半導体ウエーハを検査する際に、半導体ウエーハに形成されたチップのうちの検査対象となるチップを設計データ403上で指定する際に、操作者が測定位置404とライン幅405等の検査項目203を指定する。この際、検査対象の実際の大きさは設計データ403上のライン幅405に基づいて推定することが可能である。一般的に、検査対象を実際に検査する為の撮影倍率としては、一枚の画像にラインが数個入る程度の倍率が設定される。
【0025】
例えば、図4(B)に示すように、設計データ403上のライン幅405が100nmであり、実際に検査する画像においてラインが3本入るとした場合、検査画像の撮影範囲は1辺が600nm(3×2×100)程度と推定され、表示画像の一辺が100mmであれば、撮影倍率が167k(100m/600n)倍程度であると推定され、その倍率に設定することが可能である。検査項目203には、上記ライン幅405以外にも、スペース幅406、ピッチ幅407等があり、それらの場合でも、測長電子顕微鏡の精度等の条件に基づいて、検査する際の撮影倍率が一定の範囲で決まっているために倍率を求めることが可能である。測長電子顕微鏡の他の検査項目203に対しても同様の算出が可能である。この算出方法により、設計データ201上で指定した検査位置202と検査項目203とから、撮影条件の1項目である撮影倍率を決定することができる。
【0026】
図5は、本発明の一実施の形態による半導体検査装置における検査条件ファイル501の構成例を示した図である。図5に示すように、検査条件ファイル501は、検査条件502と半導体設計ルール503と半導体プロセス条件504とを含んで構成される。検査条件502は、撮影条件505と画像処理条件506と検査位置507と検査項目508とを含んで構成される。
【0027】
撮影条件505は、例えば、電子顕微鏡で撮影する際の電子線のエネルギー強度、撮影倍率、検査対象を帯電させる方法等、電子顕微鏡で撮影する際の条件である。画像処理条件506は、被検査対照を位置検出するために行うマッチングに使用するテンプレートである。検査位置507は、設計データ201上で指定した検査位置202を設定する項目である。検査項目508は、検査位置201における検査方法を指定する項目であり、例えば、ライン幅405と、スペース幅406と、ピッチ幅407と、を測る旨及びその際の測定方法などである。検査項目508は、上記の例以外にも、設定が可能である。
【0028】
半導体設計ルール503は、半導体装置の製造を行う側から半導体集積回路を設計する側に対して要求して決めた条件であり、ある半導体製造プロセスにおける最小のデバイスを設計する為の寸法の基準である。例えば、トランジスタのゲート長・幅・材質、配線の幅・材質、ゲート絶縁層の種類、絶縁膜の種類等を示したものである。半導体設計ルール503には、上記の例以外にも、半導体回路を設計する際に半導体を製造する側によって決められた条件であれば、設定可能である。
【0029】
半導体プロセス条件504は、半導体装置を製造する際の条件、例えば、半導体装置の製造工程のうちのいずれの工程であるか、撮影している表面層やその下層はどの工程で製造されたものであるか、レジストの種類やレジストを露光した際の露光装置の種類や光学的条件等である。半導体プロセス条件504には、ここで示した例以外にも、半導体装置を製造する際の条件を設定することが可能である。
【0030】
図6は、本発明の一実施の形態による半導体検査装置における検査条件データベース601内のデータ構成例を示す図である。検査条件データベース601には、検査条件ファイル602を複数登録することが可能である。検査条件データベース601は、検査条件605の内容である撮影条件505、検査項目508、半導体設計ルール603、半導体プロセス条件604等を検索項目として、検査条件ファイル602を検索することが可能である。また、検査条件データベース601は、測長走査電子顕微鏡を製造する際に、測長走査電子顕微鏡を使用する時の基準として用いる検査条件ファイル602を登録することが可能であり、また、操作者が新たな検査条件ファイル602を設定することも可能である。
【0031】
図7(A)及び(B)は、本発明の一実施の形態による半導体検査装置によるテンプレート妥当性検証ステップ208であり、テンプレートの妥当性を検証する処理の内容を説明するための図である。まず、設計データ701からテンプレート候補設定ステップ305における処理により、テンプレート候補702、704、706が選択される。この場合、それぞれテンプレート候補702、704、706のそれぞれの左上端座標703、705、707を基準とする相対位置変化708、709、710が求まる。テンプレート候補702、704、706の座標は、左上端以外の位置でも、テンプレート候補のうちの一定の位置であれば良く、相対位置変化708、709、710を求めることが可能である。
【0032】
相対位置変化708、709、710は、テンプレート候補702、704、706の左上端座標703、705、707の変化を表す位置ベクトルとして定義することが可能である。テンプレート候補702、704、706の各々でマッチングを行い、テンプレート候補702でのマッチング検出結果712が、テンプレート候補704でマッチング検出結果714が、テンプレート候補706でマッチング検出結果716が検出されたとする。
【0033】
検出結果712、714、716のそれぞれの左上端は、座標713、715、717であり、それらから相対位置718、719、720が算出される。テンプレート候補の相対位置708に対してはマッチング検出結果の相対位置718、テンプレート候補の相対位置709に対してはマッチング検出結果の相対位置719、テンプレート候補の相対位置710に対してはマッチング検出結果の相対位置720が対応する。この場合、それぞれの相対位置が一致するか、或いは、一定許容範囲内にある場合には、全てのマッチングが成功しているとの検証が可能である。
【0034】
例えば、テンプレート候補706によるマッチングが、マッチング検出結果716を検出せず、マッチング検出結果721を検出した場合には、マッチング検出結果721の左上は座標722であり、マッチング検出結果の相対位置718,723、724が算出される。この場合には、マッチング検出結果の相対位置718はテンプレート候補の相対位置708と一致するが、マッチング検出結果の相対位置723とテンプレート候補の相対位置709、マッチング検出結果の相対位置724とテンプレート候補の相対位置710は一致しない。このような場合には、マッチング検出結果の相対位置718が設計データ上の相対位置と一致するためにマッチング検出結果712とマッチング検出結果714とが正しいことが検証可能である。一方、マッチング検出結果の相対位置723、724が設計データの相対位置709、710と一致しないために、マッチング検出結果721の検出結果が間違っていることが検証可能である。マッチングに成功したテンプレート候補は、テンプレートとして適切であると判定される。
【0035】
また、設計データ上の複数テンプレート候補の相対位置708,709、710とマッチング検出結果の相対位置718、719,720を、位置ベクトルで算出して比較する方法以外にも、距離で相対位置を算出し比較する方法を採用することも可能である。距離で相対位置を算出し比較する場合には、少なくとも3個のテンプレート候補と、3個のマッチング検出結果があれば、幾何学的に一意に相対位置が決定可能である。
【0036】
テンプレート妥当性検証ステップ208は、3個のテンプレート候補によるマッチングに限定されるものではなく、複数(2以上)のテンプレート候補によるマッチングであれば可能である。その際には、テンプレート候補の数が少なければ、信頼性が低くなり、テンプレート候補の数が多ければ、検証の信頼性が高くなる。
【0037】
例えば、2個のテンプレート候補を用いる場合に、テンプレート妥当性検証ステップ208において、2個のマッチング検出結果の相対位置が2個のテンプレート候補の相対位置と一致していれば、マッチングがどちらも成功していることを検証可能である。しかし、2個のテンプレート候補によるマッチング結果のどちらか一方が検出に失敗した場合、もし、残りの一方が検出に成功したとしても、マッチング検出結果の相対位置がテンプレート候補の相対位置と一致しない為に両方の検出結果が失敗と判定される。このように2個のテンプレート候補でマッチングをし、どちらか一方のみが成功している場合、マッチング結果を成功と判定することは不可能である。しかし、テンプレート候補の数を増やし、マッチングを行うことで、これを回避することが可能である。即ち、n個のテンプレート候補を用いた場合、任意の1個のテンプレート候補のマッチングの正否を判定する為に(n−1)組の相対位置により検証をすることが可能である。この場合、少なくとも1組のテンプレート候補の相対位置と対応するマッチング結果の相対位置が一致していれば、マッチングが成功していることを判定可能である。つまり、テンプレート候補の数を増やすことで、マッチングの正否を検証する信頼性を上げることが可能である。
【0038】
図8(A)から(C)までは、検査条件を設定する際にマッチングに失敗した場合に、テンプレート候補設定処理305を行う範囲を変更する方法を示した図である。検査条件502の画像処理条件506であるテンプレートを設定する際にマッチングの失敗310と判定された場合、テンプレート候補設定305を行う撮影倍率を変更し、再びテンプレート候補設定305を行う。例えば、最初に設計データ801に示す範囲に対してテンプレート候補設定処理305を行いテンプレート候補802,803、804が選ばれてマッチングを行った際に、例えば全てのテンプレート候補で802,803、804マッチングに失敗し、マッチング失敗確定処理310になったとする。
【0039】
この際、撮影倍率の変更の範囲は、半導体ウエーハを載せるステージの移動誤差の許容範囲と、電子線の制御により撮影領域を変更する際の移動誤差の許容誤差によって決定される。例えば、現状の測長走査電子顕微鏡では位置検出の為の画像撮影倍率は10kから20k倍程度の範囲で変更が可能である。例えば、低倍率設計データ805のように撮影倍率を低くすることによりテンプレート候補を選択する範囲を広くし、再びテンプレート候補設定処理305を行い、テンプレート候補806、807、808を選択し、図7(A)、(B)に示す処理により適切なテンプレートの検証をすることが可能である。また、テンプレート候補を設定する際の範囲の変更は、高倍率設計データ809に示すように撮影倍率を高くすることで、テンプレートを設定する範囲を狭くし、テンプレート候補設定305によりテンプレート候補810、811、812の例のようにテンプレート候補を設定し直すことも可能である。
【0040】
撮影倍率を上げ又は下げて範囲を変更した後、マッチング処理に再び失敗した場合に、再度、設定範囲を変更することも可能である。また、撮影倍率変更により撮影する範囲を変更する以外にも、テンプレートの大きさを変更して、テンプレートの再設定を行うことも可能である。得られたデータは、データベースに新規又は更新登録し、次回以降の測定に用いることができる。
【0041】
以上、本実施の形態による半導体検査技術によれば、検査条件データベース上で最も検索内容に近い検査条件ファイルの撮影条件を参照できるため、撮影条件を自動設定できる。また、画像処理条件であるテンプレートの妥当性を検証することにより、位置検出の際の検出率が高くなり信頼性の高い検査条件を設定することが可能となる。また、設計データから検査条件を設定し、その条件で実際の検査を行うことにより、自動的かつ連続的に検査を行う際に、位置検出率を高めることができる。
【0042】
検査条件と半導体設計ルールと半導体プロセス条件の関連が明確になるため、半導体設計ルールと半導体プロセス条件の情報と検査条件の情報を関連付けて管理することが可能になる。半導体ウエーハ上の半導体チップの検査で、検査対象が異なる場合であって、同じ半導体プロセスで製造された検査対象を検査する場合に、条件を設定する作業を簡略化することができる。検査対象の設計データ上での大きさや測定項目、半導体設計ルール、半導体プロセス条件を検索項目として、検査条件データベース上の検査条件ファイルを検索し、最も検索内容に近い検査条件ファイルから撮影条件を参照することで、撮影条件を自動で設定することができる。
【0043】
設計データの画像上で検査位置と検査項目を指定することにより、検査対象の大きさを推定し、検査対象を撮影する倍率を決定することを可能とすることで、操作者に対して、撮影条件である倍率の設定を意識させない検査条件の設定を可能とする。また、設計データ上で設定された複数のテンプレート候補によりマッチングを行い、テンプレート候補の相対位置とマッチング結果の相対位置を比較することで、マッチング検出結果の判定を行い、適切なテンプレートを検査条件に設定することが可能となり、検査装置に対して信頼性の高い画像処理条件を設定することも可能となる。
検査条件を設定する際に、画像処理条件であるテンプレートの設定に失敗した場合でも、撮影条件とテンプレート候補を設定し直すことにより、適切なテンプレートと、その際の撮影条件を検査条件に設定することを可能とする。
【0044】
【発明の効果】
本発明による半導体検査装置によれば、検査条件データベース上で最も検索内容に近い検査条件ファイルの撮影条件を参照し、撮影条件の自動設定を可能とする。
【0045】
また、画像処理条件であるテンプレートの妥当性を検証することで、位置検出の際の検出率を高くし、信頼性の高い検査条件を設定することが可能である。また、自動で連続に検査を行う際に高い位置検出率を可能とし、高い自動化率の検査装置を実現することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による測長走査電子顕微鏡の構成例を示す図である。
【図2】本発明の一実施の形態による半導体検査装置の検査条件設定の概要を示す図である。
【図3】本発明の一実施の形態による検査条件設定処理の流れを示すフローチャート図である。
【図4】図4(A)、(B)は、本発明の一実施の形態による方法であって、設計データ上で指定した検査位置と検査項目から撮影倍率を設定する方法を示した図である。
【図5】本発明の一実施の形態による半導体検査装置の検査条件ファイルの構成例を示す図である。
【図6】本発明の一実施の形態による半導体検査装置の検査条件データベースの構成例を示す図である。
【図7】図7(A)及び(B)は、本発明の一実施の形態による半導体検査装置の例である設計データ上の複数のテンプレート候補の相対位置とマッチング検出結果の相対位置を比較してテンプレートの妥当性を検証する処理を示した図である。
【図8】図8(A)から(C)までは、本発明の一実施の形態による半導体検査装置における検査条件の設定時にマッチングに失敗した際に、テンプレート候補の再設定を行う方法を示した図である。
【符号の説明】
201…設計データ、202…検査結果、203…検査項目、204…半導体設計ルール、205…半導体(製造)プロセス条件、206…撮影条件設定、207…検査条件データベース、208…テンプレート妥当性検証、210…検査条件設定、501…検査条件ファイル。
Claims (9)
- 設計データ上における検査位置及び検査項目と、検査対象である半導体装置を実際に検査する際の撮影条件及び検査位置と、を関連付けた検査条件ファイルを格納する検査条件データベースを備え、
該検査条件データベースを参照して、実際の撮影条件と検査位置とを決めることを特徴とする半導体検査装置。 - 前記検査条件ファイルは、半導体設計ルールと、半導体プロセス条件と、検査条件と、の少なくともいずれかを含むファイルである
請求項1に記載の半導体検査装置。 - 前記検査条件は、撮影条件と、画像処理条件と、検査位置と、検査項目と、から成る群中から選択されることを特徴とする
請求項1又は2に記載の半導体検査装置。 - 実際に半導体装置の撮影を行い、位置検出の為の妥当性を検証しながら前記画像処理条件を設定する検査条件設定手段を有することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の半導体検査装置。
- さらに、設計データ上で指定した検査位置と検査項目とから検査対象の大きさを推定し、検査装置の撮影倍率を決定する撮影倍率設定手段を有することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の半導体検査装置。
- 複数のテンプレートを設定し、半導体ウエーハを撮影した画像上で画像処理による位置検出のマッチングを行った後、複数のテンプレートの相対位置と各テンプレートに対するマッチング結果の相対位置が一致するか又は予め設定した範囲内に入る場合にはマッチングが成功であると判定し、相対位置が一致しない又は予め設定した範囲内に入らない場合にマッチングが失敗と判定することを特徴とする半導体検査装置。
- 検査条件に位置検出のための画像処理条件であるテンプレートを設定する際、設計データから複数のテンプレート候補を設定し、複数のテンプレート候補をテンプレートとして半導体ウエーハを撮影した画像上で画像処理による位置検出のマッチングを行った後、複数のテンプレートの相対位置と各テンプレートに対するマッチング結果の相対位置が一致するか又は予め設定した範囲内に入る場合にはマッチングが成功であると判定し、相対位置が一致しない又は予め設定した範囲内に入らない場合にマッチングが失敗と判定することによりテンプレート候補がマッチングに成功か否かを判定し、マッチングに成功したテンプレート候補を適切と判定し、該適切なテンプレートのうちのいずれかを画像処理条件として検査条件に設定することを特徴とする半導体検査装置。
- 検査条件に位置検出のための画像処理条件であるテンプレートを設定する際、適切なテンプレートを検査条件に設定できなかった場合、撮影条件と複数のテンプレート候補を変更した後、半導体ウエーハを撮影した画像上でマッチングを行い、テンプレート候補が適切なテンプレートと判定された際に、画像処理条件としてのテンプレートと、その際の撮影条件を検査条件に設定する手段を有することを特徴とする半導体検査装置。
- 設計データ上で指定した検査位置と、検査項目と、算出される検査対象の大きさと、を検索項目とし、
前記検査位置及び前記検査項目と、対応する実際の半導体装置の検査条件と、を関連付けして形成された検査条件ファイルを複数含む検査条件データベースに基づいて実際の半導体装置の撮影条件を求めることを特徴とする検査条件設定方法。
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