JP2004095384A - 燃料電池の停止装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料電池2と、これに接続されたガス供給通路3に反応ガスを供給するコンプレッサ4と、これのガス供給通路3下流側に設けたドレイン弁V1〜V3と、燃料電池2に接続されたガス排出通路16の出口圧力を調整する背圧弁15と、ガス供給通路3に供給される反応ガスを加湿する加湿器9とを備える。燃料電池2を停止する時に、背圧弁15を閉じた状態でコンプレッサ4から反応ガスを供給してガス供給通路3中の反応ガスの圧力を増加させ、ドレイン弁V1を開いてガス供給通路3中の残留水を排出する第1の水排出手段17と、これによる残留水排出後に背圧弁15を開いた状態でコンプレッサ4から反応ガスを供給し、燃料電池2内の残留水をガス排出通路16から排出する第2の水排出手段17とを備えた。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池の発電を停止する際に、燃料電池に残留する水を排出するパージ処理を行う燃料電池の停止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、燃料電池には、固体高分子電解質膜と、その両側にアノード電極とカソード電極とを有する燃料電池セルを、複数積層してなる構造のものがある。この燃料電池においては、両電極(アノード電極、カソード電極)にそれぞれ反応ガス(燃料ガス、酸化剤ガス)を供給し、燃料電池の両電極間で電気化学反応を発生させることにより、所定の電力を得ることができる。
【0003】
ところで、燃料電池の両電極に供給される反応ガスが乾燥していると、発電時に固体高分子電解質膜から水分が失われ、これにより固体高分子電解質膜が劣化して発電効率を低下させるおそれがある。燃料電池は発電の際に水を生成するため、発電を継続すれば固体高分子電解質膜にある程度水分が補給される。しかし、発電開始直後で水が十分生成されていない場合や供給される反応ガスが非常に乾燥している場合等では、上述したように固体高分子電解質膜が乾燥するおそれがあるため、反応ガスの湿度を高めてから燃料電池に供給することが好ましい。そこで、従来においては、燃料電池の反応ガス供給通路に加湿器を設けて、反応ガスを加湿器通過時に加湿して燃料電池に供給する技術が提案されている。
【0004】
また、上述したように、燃料電池は発電の際に水を生成する。このため、発電した燃料電池内には生成された水が残留している。この状態で燃料電池の発電を停止すると、燃料電池が低温環境下に置かれた場合に、燃料電池内の残留水が凍結してしまい、燃料電池を再び起動する際に障害となるおそれがある。
そこで、従来においては、燃料電池での発電を停止する際に、反応ガス供給通路から不活性ガスなどのパージ用ガスを供給して、燃料電池内の残留水を除去するパージ処理を行う技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の技術においては、前記加湿器により加湿された反応ガス中の水分が前記ガス供給通路内に付着して残留する場合がある。この状態で上述したパージ処理を行うと、前記ガス供給通路内に残留した水がパージ用ガスとともに燃料電池に流入してしまう。このため、パージ用ガスの流量やパージ処理を行う時間によっては、燃料電池内に残留する水の量がかえって増えてしまう場合も考えられ、燃料電池内から残留水を効果的に除去することができないという問題があった。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、発電停止時に燃料電池内から残留水を効果的に除去することのできる燃料電池の停止装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明は、燃料電池と、該燃料電池に接続されたガス供給通路に反応ガスを供給するコンプレッサ(例えば、実施の形態における過給機4)と、前記ガス供給通路の前記コンプレッサ下流側に設けたドレイン弁(例えば、実施の形態におけるドレイン弁V1〜V3)と、前記燃料電池に接続されたガス排出通路の出口圧力を調整する背圧弁と、前記ガス供給通路に供給される反応ガスを加湿する加湿器と、を備えた燃料電池の停止装置において、前記燃料電池を停止する時に、前記背圧弁を閉じた状態で前記コンプレッサから反応ガスを供給して前記ガス供給通路中の反応ガスの圧力を増加させ、ついで、ドレイン弁を開いて前記ガス供給通路中の残留水を排出する第1の水排出手段(例えば、実施の形態におけるECU17)と、第1の水排出手段による残留水排出後に、背圧弁を開いた状態でコンプレッサから反応ガスを供給し、燃料電池内の残留水を前記ガス排出通路から排出する第2の水排出手段(例えば、実施の形態におけるECU17)と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、前記燃料電池を停止する時に、第1の水排出手段により、背圧弁を閉じるとともに、前記コンプレッサから反応ガスを供給通路内に供給する制御が行われる。前記供給通路に供給された反応ガスは、前記供給通路のドレイン弁上流側に残留する水をドレイン弁側に移動させつつ燃料電池側に向かうが、前記背圧弁が閉じられたことにより、反応ガスは前記燃料電池の排出通路から排出されず、供給通路内に蓄圧された状態で保持される。この時、燃料電池には反応ガスが流入しないため、発電はされない。
【0009】
そして、供給通路内に反応ガスが蓄圧された状態でドレイン弁を開くと、前記蓄圧された反応ガスは、蓄圧状態から開放されて、前記ドレイン弁を介して圧力の低い外部に急速に排出される。この時、供給通路内に残留していた残留水も反応ガスに伴われて前記ドレイン弁から外部に排出される。これにより、前記供給通路内から残留水を外部に排出することができる。
【0010】
それから、第2の水排出手段により、背圧弁を開いた状態で反応ガスを供給する。前記背圧弁が開かれているため、前記反応ガスは供給通路から燃料電池内に供給可能となる。燃料電池内に供給された反応ガスは、燃料電池内を移動した後、燃料電池内から残留水を伴って外部に排出される。上述したように、前記供給通路内の残留水を既に排出しているので、燃料電池に反応ガスを供給する際に、反応ガスとともに供給通路内の残留水が燃料電池内に流入するおそれを低減できる。したがって、燃料電池に供給する反応ガスにより、燃料電池から残留水を効果的に排出することができる。また、反応ガスを用いて燃料電池のパージ処理を行っているため、パージ処理中に燃料電池で発電させることができる。これにより、燃料電池に接続される蓄電装置(例えば、実施の形態におけるキャパシタ14)や電動補機などに電力を供給することができ、燃料電池を再び起動する際に必要な電力を蓄電装置に確保させることも可能となる。加えて、燃料電池を発電させることで水が生成されるため、燃料電池の電解質膜が適度に加湿される。したがって、燃料電池の電解質膜がパージ処理により過度に乾燥して劣化することを防止することができる。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載したものであって、前記ガス供給通路に複数のドレイン弁を設け、前記燃料電池を停止する時に、前記第1の水排出手段は、前記複数のドレイン弁のうち、前記ガス供給通路の上流側に配置したドレイン弁から順に、前記ガス供給通路中の残留水を排出する制御を行うことを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、前記ガス供給通路に反応ガスを供給することによって、ガス供給通路内の残留水は、ガス供給通路の上流側から下流側に移動していく。したがって、ガス供給通路の上流側に配置したドレイン弁から順に、上述したガス供給通路内の残留水を排出する制御を行うことで、効率良く供給通路内の残留水を排出することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る燃料電池の停止装置を備える燃料電池車両1の概略構成図である。本実施の形態に係る燃料電池車両1は、例えば燃料電池2と蓄電装置であるキャパシタ14とから構成されたハイブリッド型の電源装置を備えている。
【0014】
前記燃料電池2は、固体高分子電解質膜をアノード電極とカソード電極とで挟み込んだ膜電極構造体を一対のセパレータで挟持したものである。固体高分子電解質膜としては、ペルフルオロスルホン酸ポリマーに水を含浸させたもの等が用いられる。また、アノード電極およびカソード電極は、カーボンペーパー等からなるガス拡散層の表面に、白金等の電極触媒層を設けた構成とされ、該電極触媒層同士が固体高分子電解質膜を介して対向するように該固体高分子電解質膜に接合されている。
【0015】
また、燃料電池2には、各電極(アノード電極、カソード電極)に反応ガス(燃料ガス、酸化剤ガス)を供給・排出するための供給通路3、排出通路16が接続されている。なお、実際には、前記供給通路3や排出通路16は反応ガス(燃料ガス、酸化剤ガス)ごとに別々に設けられるが、説明を簡略化するため、図1にはまとめて示している。
【0016】
前記供給通路3の上流側には過給機4が設けられ、該過給機4を駆動することにより供給通路3内に反応ガスが供給される。また、過給機4の備えるタービン(図示せず)の回転数を制御することにより、供給通路3に供給する反応ガスの流量を調整することができる。
【0017】
また、前記過給機4の下流には三方弁5が設けられている。この三方弁5は、冷却器(熱交換器)6を通過する通路3aと、該冷却器6をバイパスする通路3bとにそれぞれ接続している。そして、前記三方弁5を制御することにより、前記過給機4から供給される反応ガスの流路が、通路3a、3bのいずれかに切り換えられる。前記通路(冷却器バイパス通路)3bは、その上流側の通路3や前記通路3aに比べて細く形成されている。これにより、前記上流側の通路3から供給される反応ガスは、前記通路3bに流入する際にその流速が速まるとともに、前記通路3bに流入する際に圧縮されてその温度が上昇する。一方、冷却器6を通過する通路3aに供給される反応ガスは、前記冷却器6を通過する際に冷却される。
【0018】
また、前記通路3aには、前記冷却器6の下流側であって、かつ、前記通路3bとの合流部の上流側に、逆止弁7が設けられている。この逆止弁7を作動させることにより、前記冷却器バイパス通路3bを通過した反応ガスが逆流して、前記冷却器6により冷却されることを防止できる。
そして、前記合流部の下流側には、三方弁8が設けられている。この三方弁8は、加湿器9を通過する通路3cと、加湿器9をバイパスする通路3dとにそれぞれ接続している。そして、前記三方弁8を制御することにより、前記合流部から供給される反応ガスの流路が、通路3c、3dのいずれかに切り換えられる。前記上流側の通路3から通路3cに供給される反応ガスは、加湿器9通過時に加湿される。一方、加湿器バイパス通路3dに供給される反応ガスは、加湿されずにその下流側に流通する。
【0019】
本実施の形態における加湿器9は、その内部に複数の中空糸で構成された供給ガス通過部(図示せず)と、該供給ガス通過部の周囲に中空状に形成された排出ガス通過部(図示せず)とを備えている。
前記供給ガス通過部の両端には前記供給通路3cが接続され、通路3cから供給される反応ガスが供給ガス通過部を通過する。そして、前記排出ガス通過部の両端には後述するガス排出通路16が接続され、この排出通路16に排出される反応済ガスが排出ガス通過部を通過する。
【0020】
燃料電池2は発電の際に水を生成するため、反応済ガスには多量の水分が含まれている。この反応済ガスの水分が、前記供給ガス通過部の中空糸を介して反応ガスに供給される。これにより、反応ガス加湿用の水源を新たに設けること無く反応ガスを加湿できるため、その分コストを低減することができる。ただし、加湿器9はの構成は上述したものに限らず、例えば燃料電池2に供給する冷却水(図示せず)の一部を流通させるものであってもよい。
【0021】
また、前記通路3cには、前記加湿器9の下流側であって、かつ、前記通路3dとの合流部の上流側に、逆止弁10が設けられている。この逆止弁10を作動させることにより、前記加湿器バイパス通路3dを通過した反応ガスが逆流して、前記加湿器9により加湿されることを防止できる。
【0022】
そして、前記逆止弁10の下流側から燃料電池2に向かう通路3iには、分岐路3f、3g、3hが接続されており、各分岐路3f、3g、3hには、滞留部B1〜B3とドレイン弁V1〜V3とがそれぞれ設けられている。前記滞留部B1〜B3は、それぞれの分岐路3f、3g、3hとの接触部に貫通孔(図示せず)が設けられた中空のボックスであり、その内部に水を滞留できるようにしている。また、前記ドレイン弁V1〜V3は、滞留部B1〜B3の下流側に設けられており、これらのドレイン弁V1〜V3を開くことにより、滞留部B1〜B3に滞留した水や供給通路3内のガスを外部に排出することができる。
【0023】
前記供給通路3は、前記分岐路3gが接続された位置よりも下流側で、前記燃料電池2内の反応ガス通路孔(図示せず)の入口部に接続されている。これにより、前記供給通路3の反応ガスが前記反応ガス通路孔に供給され、この反応ガス通路孔から燃料電池2の各電極に反応ガスが供給されて、電気化学反応により発電がなされる。
なお、本実施の形態においては、分岐路3hは燃料電池2内の反応ガス通路孔に接続しているが、分岐路3f、3gと同様に燃料電池2よりも上流側の供給通路3に接続してもよい。
【0024】
燃料電池2内の反応ガス通路孔の出口部には、ガス排出通路16が接続され、前記反応ガス通路孔から反応済ガスが前記ガス排出通路16に排出される。また、このガス排出通路16には、背圧弁15が設けられており、該背圧弁15を操作することにより、燃料電池2に供給する反応ガス流量を調整できるようにしている。
【0025】
また、前記電源装置を構成するキャパシタ14は、電気二重層キャパシタとされ、燃料電池2での発電電力により充電される。このキャパシタ14は、図示しない電動補機(走行用モータなど)に電力を供給したり、燃料電池2を始動する際に必要な電力を蓄えたりする機能を備えている。
【0026】
前記燃料電池車両1は、ECU(制御装置)17を備えており、該ECU17は図1に示したように各機器に制御信号を送信して各機器を制御できるようにしている。具体的には、前記ECU17は、燃料電池2、過給機4、三方弁5,8、冷却器6、逆止弁7,10、パージバルブV1〜V3、背圧弁15に接続し、詳細を後述するように、これらの機器を必要に応じて制御する。
また、ECU17は、反応ガス供給通路3内の圧力を測定する圧力センサP1に接続され、この圧力センサP1で測定した圧力に基づいて、各機器の制御を行う。
【0027】
この燃料電池車両1において、燃料電池2での発電をさせる場合には、過給機4を作動させて反応ガスを反応ガス供給通路3内に供給する。このとき、ECU17は三方弁5を制御して、反応ガスの流路を冷却器6を通過する通路3aに切り換えて、反応ガスの冷却制御を行う。
燃料電池2は発電の際に発熱を伴うため、冷却した反応ガスを燃料電池2に供給することで、燃料電池2の温度上昇を抑制する。
【0028】
また、ECU17は三方弁8を制御して、反応ガスの流路を加湿器9を通過する通路3cに切り換えて、反応ガスの加湿制御を行う。このとき、ドレイン弁V1〜V3は閉じておき、加湿器9を通過した反応ガスが、燃料電池2内に供給されるようにする。これにより、燃料電池2の固体高分子電解質膜に水分を補給して、固体高分子電解質膜を乾燥から保護しつつ発電を行うことができる。このとき、背圧弁15を開く制御を行い、既に発電に使用された反応済ガスを、前記背圧弁15を介してガス排出通路16から外部に排出される。
【0029】
上述した状態から燃料電池2の発電を停止する制御について図2、図3を用いて説明する。図2、図3は本実施の形態における燃料電池の停止装置のフローチャートである。まず、ステップS02で、ECU17は背圧弁15を閉じる制御を行う。これにより、燃料電池2内の反応済ガスがガス排出流路16に排出されなくなる。
【0030】
そして、ステップS04で、三方弁5を制御して、反応ガスの流路を冷却器バイパス通路3bに切り換える。これにより、冷却器バイパス通路3bの反応ガスは冷却されず、高温状態でその下流側の通路3に供給されることになる。また、ステップS06で、ECU17は加湿器バイパス通路3dに切り換える。これにより、加湿器バイパス通路3dの反応ガスは加湿されずにそのバイパス通路3d下流側の通路3iに供給される。
【0031】
また、ステップS08で、ECU17は各ドレイン弁Vi(i=1〜N)を閉じる制御を行う。ここで、Nはドレイン弁の個数(この場合は3個)である。そして、ステップS12で、変数iを1に設定し、ドレイン弁V1〜V3のうち、ドレイン弁V1を後述する制御の対象にする。なお、上述したステップS02〜S12の処理は、同時に行ってもよく、適宜順序を入れ替えてもよい。
【0032】
ステップS02〜S12の処理を行った後に、ステップS14で、ECU17は過給機4を作動させて反応ガスを供給通路3に供給する。上述したように、この反応ガスは、バイパス通路3b、3dを通過して、高温かつ非加湿の状態を維持しながら加湿器9下流側の通路3iに供給される。このとき、ECU17は逆止弁7,10を作動させて、前記反応ガスが逆流して冷却器6や加湿器9を通過することを防止している。
【0033】
図4は反応ガス供給通路内の残留水を排出する工程を示す説明図である。図4(a)に示したように、前記通路3dから供給される反応ガスは、その下流側の通路3i(逆止弁10と燃料電池2の間の通路3)に流入する。このとき、反応ガスはその進行方向に、通路3i内の残留水を移動させて(図4(a)の場合は右方向)、滞留部Bi内に落とし込んで滞留させる。
上述したように、反応ガスは過給機4から供給され続けるが、背圧弁15は閉じられているので、供給通路3に供給された反応ガスは、燃料電池2内に流入せずに供給通路3内に蓄圧された状態で保持される。この時、燃料電池2には反応ガスが流入しないため、発電はされない。そして、前記過給機4から供給通路3内に反応ガスを継続して供給するため、供給通路3内に保持される反応ガスの圧力は次第に増大してく。
【0034】
そして、ステップS16で、圧力センサP1で検知した反応ガス供給通路3の反応ガス圧力Pが、第1の設定値以上かどうかを判定する。この第1の設定値は、大気圧(通路3外側の圧力)よりも高い値であって、燃料電池2に悪影響を与えない範囲で、可能な限り高く設定することが好ましい。
ステップS16の判定結果がNOの場合には、ステップS14の処理に戻って過給機4の作動を継続して、圧力Pが第1の設定値になるまで蓄圧を継続する。
【0035】
ステップS16の判定結果がYESの場合には、ステップS18でドレイン弁Vi(この場合はV1)を開く。この場合、前記蓄圧された反応ガスは、蓄圧状態が解除され、前記ドレイン弁Viを介して圧力の低い外部に急速に排出される。この時、図4(b)に示したように、供給通路3内に残留していた残留水も反応ガスに伴われて前記ドレイン弁Viから外部に排出される。これにより、前記供給通路3内から残留水を外部に効率よく排出することができる。
また、上述したように、反応ガスを高温かつ非加湿の状態で通路3dから供給しているため、供給通路3i内の残留水をより多く反応ガス中に含ませることができる。これにより、ドレイン弁Viからの反応ガスの排出に伴い反応ガス中の水分も排出されるため、供給通路3内の水分を除去する効果を高めることができる。
【0036】
ステップS20で、ECU17は過給機4のタービンの回転数を低下させて、供給通路3内の圧力を低下させる。そして、ステップS22で、ガス供給通路3内の圧力が第2の設定値以上かどうか判定する。この第2の設定値は、大気圧より若干高い値であって、第1の設定値よりも低く設定する。ステップS22の判定結果がYESの場合には、ステップS20に戻り過給機4の回転数をさらに低下させて、圧力Pが第2の設定値より小さくなるまで処理を継続する。
【0037】
ステップS22の判定結果がNOの場合は、ECU17は反応ガス供給通路3内の蓄圧状態が解除されたと判定し、ステップS24で、ドレイン弁Vi(この場合はドレイン弁V1)を閉じる。
そして、ステップS26で、変数iが所定値N(この場合は3)かどうかを判定する。この判定結果がNOの場合には、ステップS28でiに1を加えて(この場合はi=2)、ステップS14の処理に戻り、これ以降の処理を変数iが所定値Nになるまで繰り返して行う。
ステップS26の判定結果がYESの場合には、図3の処理に移行する。このように、各ドレイン弁Vi(i=1〜N)について残留水の排出処理を行うため、反応ガス供給通路3内に残留する水の量を低減させることができる。
【0038】
また、前記ガス供給通路3iに反応ガスを供給すると、ガス供給通路3i内の残留水は、反応ガスの進行方向に伴って移動する。本実施の形態においては、ガス供給通路3の上流側に配置したドレイン弁から順に(ドレイン弁V1、V2、V3の順に)、上述したガス供給通路3内の残留水を排出する制御を行うことで、効率良く供給通路3内の残留水を排出することが可能となる。
【0039】
そして、図3のステップS30で、ECU17は背圧弁15を開く制御を行い、燃料電池2内に反応ガスを供給できるようにする。これにより、図4(c)に示したように、燃料電池2内に反応ガスが供給されるが、上述したように、前記供給通路3内の残留水を既に排出しているので、反応ガスとともに供給通路3内の残留水が燃料電池2内に流入するおそれを低減できる。
燃料電池2内に供給された反応ガスは、燃料電池2内を移動した後、燃料電池2内から残留水を伴って外部に排出される。
上述したように、前記供給通路3内の残留水を既に排出しているので、燃料電池2に反応ガスを供給する際に、反応ガスとともに供給通路3内の残留水が燃料電池2内に流入するおそれを低減できる。したがって、燃料電池2に供給する反応ガスにより、燃料電池2から残留水を効果的に排出することができる。
【0040】
また、反応ガスを用いて燃料電池2のパージ処理を行っているため、パージ処理中に燃料電池2で発電させることができる。ステップS34で、キャパシタ14に必要な充電量と、電動補機を作動するのに必要な電力量とを満たすように、前記反応ガスにより燃料電池2で発電させる。
【0041】
そして、ステップS36で過給機4の回転数を増加させて、反応ガスの流量を増加させて燃料電池2に供給する流量を増加して、ステップS38で上記処理を、燃料電池2内から残留水を除去するのに必要な所定時間継続して行う。そして、ステップS40で燃料電池2を停止する制御を行い、一連の処理を終了する。
【0042】
以上のように、本実施形態においては、燃料電池の停止装置を車両に適用した場合について説明したが、本発明の適用対象は車両に限られない。また、実施の形態においては、加湿器バイパス通路3dを設けたため、加湿器9を確実に迂回させることができるが、このバイパス通路3dは必ずしも必須ではない。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、燃料電池内に反応ガスを供給する前に、前記供給通路内から残留水を外部に排出することができるので、燃料電池に反応ガスを供給する際に、反応ガスとともに供給通路内の残留水が燃料電池内に流入するおそれを低減できる。したがって、燃料電池に供給する反応ガスにより、燃料電池から残留水を効果的に排出することができる。
また、燃料電池に接続される蓄電装置や電動補機などに電力を供給することができ、燃料電池を再び起動する際に必要な電力を蓄電装置に確保させることも可能となる。加えて、燃料電池の電解質膜が適度に加湿される。したがって、燃料電池の電解質膜がパージ処理により過度に乾燥して劣化することを防止することができる。
【0044】
請求項2記載の発明によれば、ガス供給通路の上流側に配置したドレイン弁から順に、上述したガス供給通路内の残留水を排出する制御を行うことで、効率良く供給通路内の残留水を排出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る燃料電池の停止装置を示す概略構成図である。
【図2】図1に示した燃料電池の停止装置のフローチャートである。
【図3】図1に示した燃料電池の停止装置のフローチャートである。
【図4】反応ガス供給通路内の残留水を排出する工程を示す説明図である。
【符号の説明】
2 燃料電池
3 反応ガス供給通路
4 過給機
9 加湿器
15 背圧弁
16 反応ガス排出通路
17 ECU
V1〜V3 ドレイン弁
Claims (2)
- 燃料電池と、該燃料電池に接続されたガス供給通路に反応ガスを供給するコンプレッサと、
前記ガス供給通路の前記コンプレッサ下流側に設けたドレイン弁と、
前記燃料電池に接続されたガス排出通路の出口圧力を調整する背圧弁と、
前記ガス供給通路に供給される反応ガスを加湿する加湿器と、を備えた燃料電池の停止装置において、
前記燃料電池を停止する時に、
前記背圧弁を閉じた状態で前記コンプレッサから反応ガスを供給して前記ガス供給通路中の反応ガスの圧力を増加させ、ついで、ドレイン弁を開いて前記ガス供給通路中の残留水を排出する第1の水排出手段と、
第1の水排出手段による残留水排出後に、背圧弁を開いた状態でコンプレッサから反応ガスを供給し、燃料電池内の残留水を前記ガス排出通路から排出する第2の水排出手段と、を備えたことを特徴とする燃料電池の停止装置。 - 前記ガス供給通路に複数のドレイン弁を設け、前記燃料電池を停止する時に、前記第1の水排出手段は、
前記複数のドレイン弁のうち、前記ガス供給通路の上流側に配置したドレイン弁から順に、前記ガス供給通路中の残留水を排出する制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の停止装置。
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