JP2004094076A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004094076A
JP2004094076A JP2002257498A JP2002257498A JP2004094076A JP 2004094076 A JP2004094076 A JP 2004094076A JP 2002257498 A JP2002257498 A JP 2002257498A JP 2002257498 A JP2002257498 A JP 2002257498A JP 2004094076 A JP2004094076 A JP 2004094076A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
release agent
fixing roller
fixing device
roller
magnetic flux
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002257498A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Nami
浪 泰夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002257498A priority Critical patent/JP2004094076A/ja
Publication of JP2004094076A publication Critical patent/JP2004094076A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】誘導加熱方式の定着装置において励磁コイル3の昇温を防止するとともに、定着ローラ1にシリコンオイル304を均一に塗布する。
【解決手段】シリコンオイル304は、定着ローラ1の内部に設けたホルダー200の長手方向一端に供給され、定着ローラ1内の励磁コイル3に浸漬しながら、ホルダー200の長手方向他端から排出され、その後に定着ローラ1の外周面に塗布される。このとき、シリコンオイル304は、励磁コイル3の熱を吸収し、かつ定着ローラ1からの熱により加熱され暖められる。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、定着装置、及び該定着装置を有する電子写真方式の複写機・プリンタ・ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機等の電子写真方式の画像形成装置は、例えば、像担持体としての感光体ドラム上に静電潜像を形成し、該静電潜像を可視像化しトナー像を形成し、該トナー像を転写材としてのシート上に転写し、定着装置によってシート上にトナー像を加熱定着し、このようなシートを画像形成物として出力する。
【0003】
前記定着装置は、例えば、シート上のトナーを熱溶融させる加熱ローラとも指称される定着ローラと、該定着ローラに圧接してシートを挟持する加圧ローラとを有する。
【0004】
前記定着ローラは中空状に形成され、この定着ローラの中心軸上には、発熱体が支持部材により支持される。前記発熱体は、例えば、ハロゲンランプ等の管状発熱ヒータより構成され、所定の電圧が印加されることにより発熱する。このハロゲンランプは定着ローラの中心軸に位置するため、ハロゲンランプから発せられた熱は定着ローラ内壁に均一に輻射され、定着ローラの外壁の温度分布は円周方向において均一となる。
【0005】
定着ローラの外壁は、その温度が定着に適した温度(例えば、150〜200℃)になるまで加熱される。この状態で定着ローラと加圧ローラは圧接しながら互いに逆方向へ回転し、トナーが付着したシートを挟持する。定着ローラと加圧ローラとの圧接部(以下、ニップ部ともいう)において、シート上のトナーは定着ローラの熱により溶解し、両ローラから作用する圧力によりシートに定着される。
【0006】
しかし、ハロゲンランプ等から構成される発熱体を備えた上記定着装置においては、ハロゲンランプからの輻射熱を利用して定着ローラを加熱するため、電源を投入した後、定着ローラの温度が定着に適した所定温度に達するまでの時間(以下、「ウォームアップタイム」という)に、比較的長時間を要する場合がある。その間、使用者は複写機を使用することができず、長時間の待機を強いられる場合があるという問題があった。
【0007】
一方、ウォームアップタイムの短縮を図ってユーザの操作性を向上するように多量の電力を定着ローラに印加したのでは、定着装置における消費電力が増大し、省エネルギー化に反する場合があるという問題が生じていた。
【0008】
このため、複写機等の商品の価値を高めるためには、定着装置の省エネルギー化(低消費電力化)と、ユーザの操作性向上(クイックプリント)との両立を図ることが一層注目され重視されている。
【0009】
かかる要請に応える装置として、特開昭59−33787号公報に、加熱源として高周波誘導を利用した誘導加熱方式の定着装置が提案されている。
【0010】
この誘導加熱方式の定着装置は、金属導体からなる中空の発熱部材としての定着ローラの内部に励磁コイルが同心状に配置されており、この励磁コイルに高周波電流を流して生じた高周波磁界を、磁性体コアを用いて発熱部に向けて集中させることで、定着ローラに誘導渦電流を発生させ、定着ローラ自体の表皮抵抗によって定着ローラそのものをジュール発熱させるようになっている。
【0011】
この誘導加熱方式の定着装置によれば、電気−熱変換効率がきわめて向上するため、ウォームアップタイムの短縮化が可能となる。
【0012】
このような誘導加熱方式の定着装置にあっては、励磁コイルにより発生し磁性体コアにより収束させた磁束で、定着ローラ内面に設けた導電層に渦電流を発生させ、定着ローラをジュール熱により発熱させている。そのため、励磁コイル及び磁性体コアと定着ローラの導電層との間隔をなるべく安定して配置しなければならない。一方で、コイル線の自重・剛性により、常に同じ位置に安定させることが難しかった。そこで、定着ローラの回転軸方向を長手とし円筒状の定着ローラの内空を貫通する横長の耐熱性剛体支持ステイに励磁コイル及び磁性体コアを支持させ、さらに該耐熱性剛体支持ステイの下面側に固定されるホルダーで磁性体コアを保持させる。
【0013】
ところで、このような誘導加熱方式の定着装置にあっては、定着ローラの内面への熱放射のために、励磁コイル周辺の温度上昇が大きくなる。そのため、励磁コイルの電気抵抗の上昇が発生し、必要電力が増加する場合があるという問題があった。また、励磁コイルの樹脂からなる被覆が熱により溶融し、励磁コイルの絶縁性が損なわれてしまう場合があるという問題があった。さらに、磁性体コアのキュリー温度以上の昇温により、発熱が停止してしまう場合があるという問題があった。
【0014】
そこで、例えば励磁コイル及び磁性体コアの温度上昇を抑えるために、定着ローラ等の内部への送風等の冷却機構を設けるという提案がなされている。
【0015】
また、作像工程では転写材上に原稿画像に対応する未定着トナー像が形成され、該未定着トナー像が形成された転写材は定着装置に向けて送られる。送られてきた転写材はニップ部に導かれる。転写材のニップ部通過によって転写材上の未定着トナー像は加熱・加圧され、転写材上に永久画像として定着される。
【0016】
転写材のニップ部の通過中、オフセット現象によって転写材上の未定着トナー像の一部が定着ローラ表面に転移し、定着ローラ表面に転移したトナー(オフセットトナー)で転写材が汚染されることがある。
【0017】
このようなオフセット現象の発生を防止するために、転写材のトナー像形成面に対向する定着ローラ表面に離型剤を塗布する離型剤塗布部材を設け、トナーが定着ローラに転移することを防止する。
【0018】
一対の定着・加圧ローラからなる定着装置における離型剤塗布部材としては、定着ローラ又は加圧ローラに当接又は近接するフェルト部材・ウエブ部材・離型剤塗布ローラ等を有するものが提案されている。
【0019】
例えば、前記離型剤塗布部材としては、離型剤としてのシリコンオイルをフェルト部材に含浸させ、該フェルト部材を定着ローラの表面に接触又は近接させ、定着ローラにシリコンオイルを塗布するものがある。また、定着ローラのクリーニング用ウエブ部材にシリコンオイルを含浸させ、該ウエブ部材を定着ローラに接触又は近接させ、定着ローラにシリコンオイルを塗布するものがある。また、シリコンオイルを離型剤塗布ローラに塗布し、該離型剤塗布ローラを定着ローラに接触又は近接させ、定着ローラにシリコンオイルを塗布するものがある。
【0020】
特に離型剤塗布ローラを用いたものに関しては、該離型剤塗布ローラにブレードを当接して塗布量を制御したものや、汲み上げ用のローラの周速を変化させて塗布量を制御したものが提案されている。
【0021】
また、離型剤塗布部材へ離型剤を供給する離型剤供給手段としては、シリコンオイル等の離型剤が収容されている容器と、該容器内の離型剤を汲み上げる汲み上げ部とを有する。前記容器内の離型剤の残量を検知する離型剤残量検知手段を有するものでは、前記容器内の離型剤の残量が前記汲み上げ部で汲み上げ不可能な量に到達すると、前記容器内に離型剤を補給することを知らせるための検知信号を出力する。
【0022】
また、定着ローラに対して相対的に移動する支持部材で離型剤塗布部材を支持し、転写材が定着ローラと加圧ローラとの間のニップ部に進入してから進出するまでの期間中、支持部材で離型剤塗布部材を定着ローラに当接可能な位置まで移動させ、待機時等の他の期間中、支持部材で離型剤塗布部材を定着ローラから離隔可能な位置まで移動させるものがある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の誘導加熱方式の定着装置に冷却機構を設置する場合には、励磁コイル及び磁性体コアばかりでなく定着ローラの内面までも送風により冷却するため、定着能力が損なう場合があるという問題点があった。
【0024】
また、励磁コイルと非磁性体との一体成形にて構成されたホルダーで磁性体コアを保持する場合、定着ローラとホルダー外表面との距離が近く、定着ローラの熱放射の影響を受けやすく、励磁コイル及び磁性体コアの昇温が発生する。
【0025】
一方、定着ローラ表面への離型剤の塗布に関しては、離型剤が低温から高温に環境が変わると粘度が変化するため、離型剤を定着ローラに均一に塗布するには、定着ローラ表面に近い温度にあらかじめ加熱し一定の粘度に保持した上で、塗布することが望ましい。
【0026】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、励磁コイルの温度上昇を防止するとともに、定着ローラ表面へ離型剤を均一に塗布することで、良好な定着性能を有する低コストでコンパクトな誘導加熱方式の定着装置、及び該定着装置を有する画像形成装置を提供することである。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第1の構成は、励磁コイル及び磁性体コアを有する磁束発生手段と、前記磁束発生手段から発生する磁束によって誘導加熱される発熱部材と、前記発熱部材に圧接しニップ部を形成する加圧部材と、前記発熱部材の記録材を加熱する面に離型剤を塗布する離型剤塗布部材とを有し、未定着トナー像を担持した記録材が前記ニップ部に搬送され該記録材上にトナー像を加熱定着する定着装置において、離型剤を前記磁束発生手段に近接又は接触するように搬送することで前記磁束発生手段の熱を離型剤に吸収させ、該離型剤を前記離型剤塗布部材に供給する離型剤供給手段を有する定着装置である。
【0028】
本発明に係る第2の構成は、励磁コイル及び磁性体コアを有する磁束発生手段と、前記磁束発生手段から発生する磁束によって誘導加熱される発熱部材と、前記発熱部材に圧接しニップ部を形成する加圧部材と、前記発熱部材の記録材を加熱する面に離型剤を塗布する離型剤塗布部材とを有し、未定着トナー像を担持した記録材が前記ニップ部に搬送され該記録材上にトナー像を加熱定着する定着装置において、前記発熱部材の長手方向に渡り前記磁束発生手段を保持する樋状又は管状の保持部材と、前記保持部材上に離型剤を通過させ該離型剤を前記離型剤塗布部材に供給する離型剤供給手段とを有する定着装置である。
【0029】
本発明に係る第3の構成は、上記第1又は第2の構成において、前記離型剤塗布部材は、前記発熱部材に接触又は近接して設置され前記離型剤が塗布されるローラを有する定着装置である。
【0030】
本発明に係る第4の構成は、上記第1又は第2の構成において、前記離型剤塗布部材は、前記発熱部材に接触又は近接して設置され前記離型剤が含浸されるフェルトを有する定着装置である。
【0031】
本発明に係る第5の構成は、上記第1又は第2の構成において、前記離型剤塗布部材は、前記発熱部材に接触又は近接して設置され前記離型剤が含浸される不織布を有する定着装置である。
【0032】
本発明に係る第6の構成は、上記第1から第5のいずれかの構成の定着装置を有する画像形成装置である。
【0033】
上記した構成によれば、励磁コイルの昇温を防止し、かつ発熱部材表面への均一な離型剤塗布を可能とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に沿って説明する。なお、本実施の形態における例示が本発明を限定することはない。
【0035】
(実施の形態1)
以下、本発明に係る実施の形態1について図1から図4を参照して説明する。各図に共通する部材には同一の符号を付する。
【0036】
図1は本実施の形態1に係る定着装置の縦段面図であり、図2は前記定着装置の横断面図である。
【0037】
図1及び図2に示すように、定着装置100は、誘導加熱される発熱部材としての定着ローラ1と、この定着ローラ1の下方に配置され記録材Pを定着ローラ1に押し付ける加圧部材としての弾性加圧ローラ2と、定着ローラ1の内部に長手方向に渡って設置した励磁コイル3と、同様に定着ローラ1の内部に長手方向に渡って設置した磁性体コア5とを有する。
【0038】
前記定着ローラ1は、熱容量を低減した肉厚の薄い誘導発熱体製の円筒状ローラである。本実施の形態1では、外径40[mm]、厚さ0.7[mm]の鉄製のシリンダが用いられる。該シリンダを基層としてその表面の離型性を高めるために、例えばPTFE10〜50[μm]やPFA10〜50[μm]等の層を設けている。
【0039】
前記定着ローラ1の他の材料(誘導発熱体)として、例えば磁性ステンレスのような磁性材料(磁性金属)といった、比較的透磁率μが高く、適当な抵抗率ρを持つものを用いてもよい。さらに、非磁性材料でも、金属等の導電性のある材料は材料を薄膜にすること等により使用可能となる。
【0040】
また、前記加圧ローラ2は、例えば、外径20[mm]の鉄製の芯金の外周に、厚さ5[mm]・ゴム硬度20度(JIS−A[=JIS−K  A型試験機使用])のシリコーンゴムの層と、定着ローラ1と同様に表面の離型性を高めるために例えばPTFE10〜50[μm]やPFA10〜50[μm]等の表面層とを設け、外径30[mm]の弾性ローラとしている。
【0041】
前記定着ローラ1及び前記加圧ローラ2は互いに上下に圧接させ、両者間に所定幅の定着ニップ部(加熱ニップ部)Nを形成する。また、定着ローラ1及び加圧ローラ2は、装置筐体の側板11・11´間にそれぞれ軸受12・12´、13・13´を介して回転自在に組み込まれている。
【0042】
前記加圧ローラ2は、定着ローラ1の回転軸方向にバネ等を用いた図示しない機構によって加圧される。本実施の形態1では、加圧ローラ2は約30[Kg重]で荷重され、その場合圧接ニップ部Nのニップ幅は約6[mm]になる。しかし、都合によっては荷重を変化させてニップ幅を変えてもよい。
【0043】
14は定着ローラ1の一端側に設けた駆動ギアであり、定着ローラ1は不図示の駆動源の回転力を駆動ギア14を介して伝達され、図2において矢印の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。加圧ローラ2は定着ニップ部Nにおける定着ローラ1との摩擦力で従動回転する。加圧ローラ2は、定着ローラ1とは別の駆動手段を用いて回転させてもよい。
【0044】
励磁コイル3は、定着ローラ1の回転軸方向を長手とし、横断面外形形状がほぼ半円形の横長ボビン4の半円胴面にボビン長手方向に電線を周回させ、外側形状を円筒状の定着ローラ1の内面にほぼ対応させた横断面ほぼ半円状の横長舟形に巻回したものであり、円筒状定着ローラ1の内面のほぼ下半面部に対応して位置する。
【0045】
励磁コイル3は、高周波コンバーター23に接続されて100〜2000[W]の高周波電力が供給されるため、巻き線(電線)として細い線を複数本リッツにしたものを用いており、被覆には耐熱温度220℃のポリアミドイミド被覆を使用した。本実施の形態1において、被覆材料としては、耐熱性が200[℃]以上のものが好ましくポリアミドイミド以外には例えばポリイミド被覆等を使用してもよい。
【0046】
磁性体コア5は、磁性体の横長板状部材5a、5b、5cを横断面略T字型に組み合わせて構成される。横長板状部材5b、5a、5b´はT字型の縦部となり、励磁コイルボビン4の中央部に長手方向に沿って設けた縦溝穴の中に嵌入される。また、横長板状部材5c、5c´はT字型の横部となり、励磁コイルボビン4の上面において、縦部となる横長板状部材5b、5a、5b´の両脇にそれぞれ配置される。
【0047】
T字型磁性体コア5の縦部5b、5a、5b´の下面は定着ニップ部Nに正対する。磁性体コア5は励磁コイル3より発生した交流磁束を効率よく定着ローラ1を構成している誘導発熱体に導く役目をする。
【0048】
磁性体コア5の材料としては高透磁率かつ低損失のものを用いる。例えばパーマロイのような合金の場合は、コア内の渦電流損失が、高周波で大きくなるため積層構造にしてもよい。コアは磁気回路の効率を上げるとともに磁気遮蔽のために用いている。本実施の形態1では、トーキン製2500Bを用いている。
【0049】
励磁コイル3には高周波コンバーター23により10〜100[kHz]の交流電流が印加される。この交流電流によって誘導された磁束は磁性体コア5の内部を外部に漏れることなく通り、突起部間で初めて磁性体コア外部に漏れ、定着ローラ1の導電層(誘導発熱体)を貫き渦電流が流れて定着ローラ1の導電層自体がジュール発熱する。
【0050】
励磁コイル3には、励磁コイル3表面に当接するようにコイル温度センサ7が配置されている。コイル温度センサ7は定着ローラ1の回転軸方向において、大サイズ記録紙(例えばA3サイズ)の用紙端部より中央側で、かつ小サイズ記録紙(例えばA4縦送りサイズ)の用紙端部より端部側の位置に配置されている。コイル温度センサ7は、給紙制御回路26に接続されており、検知温度に応じて所定の搬送間隔毎に給紙を実行する制御を行っている。
【0051】
上記の励磁コイル3、励磁コイルボビン4、及び磁性体コア5は、定着ローラ1回転軸方向を長手とし円筒状定着ローラ1の内部を貫通する横長の耐熱製剛体支持ステイ6に固定することで定着ローラ1の内部で支持される。
【0052】
また、上記の励磁コイル3、励磁コイルボビン4、磁性体コア5、及びコイル温度センサ7等は、前記支持ステイ6とともに磁束発生手段アセンブリを構成する。該磁束発生手段アセンブリを円筒状の定着ローラ1の内部に挿入し、支持ステイ6の長手両端部を装置筐体側の固定部材15、15´に固定支持させる。定着ローラ1の内部に挿入した磁束発生手段アセンブリは定着ローラ1の内面に対して非接触である。
【0053】
また、前記磁束発生手段アセンブリは、定着ローラ1の内部で樋状の保持部材としてのホルダー200によって長手方向に渡り保持される。なお、前記ホルダー200を管状とし、その内部に磁束発生手段アセンブリを設置し保持してもよい。
【0054】
21は温度センサであり、この温度センサ21は定着ローラ1の表面に当接するように配置され、この温度センサ21の検出信号は制御回路22に入力される。制御回路22は、温度センサ21から入力される検知温度情報に基づいて高周波コンバーター23を制御して励磁コイル3への電力供給を増減することで、定着ローラ1の表面温度を所定の一定温度になるように自動制御する。
【0055】
24は記録材搬送ガイドであり、未定着のトナー像tを担持して搬送される記録材Pを定着ローラ1と加圧ローラ2とのニップ部Nへ案内する位置に配置される。
【0056】
25は分離爪であり、定着ローラ1の表面に当接して配置され、記録材Pがニップ部N通過後に定着ローラ1に張り付いてしまった場合、強制的に分離してジャムを防止するためのものである。
【0057】
このように、励磁コイル3は高周波コンバーター23から供給される交流電流によって交番磁束を発生し、交番磁束は磁性体コア5に導かれて定着ニップ部Nに作用し、定着ニップ部Nにおいて定着ローラ1を構成している誘導発熱体に渦電流を発生させる。その渦電流は誘導発熱体の固有抵抗によってジュール熱を発生させる。即ち、励磁コイル3に交流電流を供給することで定着ローラ1が電磁誘導発熱状態になる。
【0058】
定着ローラ1の表面温度は、温度センサ21を含む制御回路22により高周波コンバーター23から励磁コイル3への電力供給が制御されることで所定の定着温度に温調制御される。
【0059】
定着ローラ1が回転駆動され、これに伴い加圧ローラ2が従動回転し、高周波コンバーター23から励磁コイル3への交流電流の供給がなされることで定着ローラ1が電磁誘導加熱され、定着ローラ1の表面温度が所定に立ち上がり温調された状態において、定着ニップ部Nの回転定着ローラ1と加圧ローラ2との間に、被加熱材としての未定着トナー像tを担持した記録材Pが導入されることで、記録材Pは定着ローラ1の表面に密着して定着ニップ部Nを通過していき、該定着ニップ部N通過過程で、定着ローラ1の熱で記録材Pと未定着トナー像tが加熱されてトナー像の加熱定着がなされる。定着ニップ部Nを通った記録材Pは定着ニップ部Nの出口側で定着ローラ1から分離されて搬送される。
【0060】
次に、本実施の形態1に特徴的な部分について説明する。
【0061】
図3は本実施の形態1に係る定着ローラ1の長手方向構成説明図である。
【0062】
定着ローラ1に塗布される離型剤としてのシリコンオイル304は、図3に示すように、装置内に設けたオイルタンク305に収容されている。
【0063】
前記オイルタンク305内のシリコンオイル304は、ポンプ303により注入側チューブ302で運搬され、上記ホルダー200の長手方向一側端に注入される。そして、シリコンオイル304は、ホルダー200上を長手方向に通過しながら、定着ローラ1内の励磁コイル3の配置部に流れ込む。このとき、シリコンオイル304は、励磁コイル3や磁性体コア5から熱を吸収したり、定着ローラ1の発熱により加熱されたりする。シリコンオイル304は、このように加熱されながらホルダー200上を通過し、ホルダー200の長手方向他側端から排出側チューブ301に排出される。その後、不図示のポンプにより後述のオイルパン404に供給される。これらのシリコンオイル304の供給手段が離型剤供給手段である。
【0064】
なお、シリコンオイル304がホルダー200上を通過するときに、励磁コイル3がシリコンオイル304に浸漬されることで、励磁コイル3の冷却がより効率的になる。
【0065】
図4に本実施の形態1に係る離型剤塗布部材400の構成を示す。
【0066】
前記離型剤塗布部材400は、上記した離型剤供給手段からシリコンオイル304が供給されるオイルパン404と、定着ローラ1の外周面に近接又は接触して設置されたオイル塗布ローラ402と、前記オイル塗布ローラ402の外周面に設けられたブレード401と、前記オイルパン404から前記オイル塗布ローラ1へとシリコンオイル304を供給する汲み上げローラ403・405とを有する。なお、前記オイル塗布ローラ402を有する離型剤塗布部材400としてはこのような構成に限定されない。
【0067】
前記オイル塗布ローラ402には、前記オイルパン404から汲み上げローラ403・405によって汲み上げられたシリコンオイル304が塗布される。そして、前記オイル塗布ローラ402上のシリコンオイル304は、前記ブレード401によって均一化され、定着ローラ1の外周面に塗布される。
【0068】
このとき、定着ローラ1に塗布されるシリコンオイル304は、定着ローラ1内をホルダー200上に沿って通過したため、定着ローラ1の表面温度と近い温度である。そのため、シリコンオイル304の粘度が温度変化によって急激に変動することがないため、定着ローラ1にシリコンオイル304を均一に塗布することができる。
【0069】
このように、本実施の形態1によれば、励磁コイル3の昇温を防止するとともに、シリコンオイル304を定着ローラ1に均一に塗布することができる。
【0070】
(実施の形態2)
以下、本発明に係る実施の形態2について図5を参照して説明する。前出の図に共通する部材には同一の符号を付する。
【0071】
本実施の形態2は、離型剤塗布部材の構成が異なるほかは、上記した実施の形態1とほぼ同様の構成とする。
【0072】
図5に本実施の形態2に係る離型剤塗布部材500の構成を示す。
【0073】
前記離型剤塗布部材500は、離型剤供給手段からシリコンオイル304が供給されるオイルパン502と、一方端が定着ローラ1の外周面に近接又は接触して設置され、他方端が前記オイルパンに浸漬されたオイル塗布フェルト501とを有する。なお、前記オイル塗布フェルト501を有する離型剤塗布部材500としてはこのような構成に限定されない。
【0074】
前記オイル塗布フェルト501には、前記オイルパン502からシリコンオイル304が含浸される。前記オイル塗布フェルト501に含浸されたシリコンオイル304は定着ローラ1の外周面に塗布される。
【0075】
このとき、定着ローラ1に塗布されるシリコンオイル304は、定着ローラ1内をホルダー200上に沿って通過したため、定着ローラ1の表面温度と近い温度である。そのため、シリコンオイル304の粘度が温度変化によって急激に変動することがないため、定着ローラ1にシリコンオイル304を均一に塗布することができる。
【0076】
このように、本実施の形態2によれば、上記した実施の形態1と同様に、励磁コイル3の昇温を防止するとともに、シリコンオイル304を定着ローラ1に均一に塗布することができる。
【0077】
(実施の形態3)
以下、本発明に係る実施の形態3について図6を参照して説明する。前出の図に共通する部材には同一の符号を付する。
【0078】
本実施の形態3は、離型剤塗布部材の構成が異なるほかは、上記した実施の形態1とほぼ同様の構成とする。
【0079】
図6に本実施の形態3に係る離型剤塗布部材600の構成を示す。
【0080】
前記離型剤塗布部材600は、離型剤供給手段からシリコンオイル304が供給されるオイルパン605と、不織布からなるオイル塗布ウエブ603と、前記オイル塗布ウエブ603の一方側をオイルパン605内で保持する送りローラ604と、前記オイル塗布ウエブ603の他方側を巻き取る巻取りローラ601と、前記オイル塗布ウエブ603を定着ローラ1に近接又は接触させる押し当てローラ602とを有する。なお、前記オイル塗布ウエブ603を有する離型剤塗布部材600としてはこのような構成に限定されない。
【0081】
前記オイル塗布ウエブ603には、前記オイルパン502からシリコンオイル304が含浸される。該オイル塗布ウエブ603は、前記送りローラ604から送られ、押し当てローラ602により定着ローラ1の外周面に当接又は近接され、巻取りローラ601により巻き取られる。
【0082】
押し当てローラ602で定着ローラ1に塗布されるシリコンオイル304は、定着ローラ1内をホルダー200上に沿って通過したため、定着ローラ1の表面温度と近い温度である。そのため、シリコンオイル304の粘度が温度変化によって急激に変動することがないため、定着ローラ1にシリコンオイル304を均一に塗布することができる。
【0083】
このように、本実施の形態3によれば、上記した実施の形態1と同様に、励磁コイル3の昇温を防止するとともに、シリコンオイル304を定着ローラ1に均一に塗布することができる。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、誘導加熱方式の定着装置において、励磁コイルの昇温を防止するとともに、発熱部材に離型剤を均一に塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る定着装置の縦断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る定着装置の横断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る定着ローラの長手方向構成説明図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る定着装置の断面図。
【図5】本発明の実施の形態2に係る定着装置の断面図。
【図6】本発明の実施の形態3に係る定着装置の断面図。
【符号の説明】
1・・定着ローラ
2・・加圧ローラ
3・・励磁コイル
4・・コイルボビン
5(5a、5b、5b´、5c、5c´)・・磁性体コア
6・・支持ステイ
7・・コイル温度センサ
11、11´・・側板
12、12´・・軸受
13、13´・・軸受
14・・駆動ギア
15、15´・・固定部材
21・・温度センサ
22・・制御回路
23・・高周波コンバーター
24・・記録材搬送ガイド
25・・分離爪
26・・給紙制御回路
N・・定着ニップ部
P・・記録材
t・・未定着トナー画像
100・・定着装置
200・・ホルダー
301・・注入側チューブ
302・・排出側チューブ
303・・ポンプ
304・・シリコンオイル
305・・オイルタンク
400・・離型剤塗布部材
401・・ブレード
402・・オイル塗布ローラ
403、405・・汲み上げローラ
404・・オイルパン
500・・離型剤塗布部材
501・・オイル塗布フェルト
502・・オイルパン
600・・離型剤塗布部材
601・・巻き取りローラ
602・・押し当てローラ
603・・オイル塗布ウエブ
604・・送りローラ
605・・オイルパン

Claims (6)

  1. 励磁コイル及び磁性体コアを有する磁束発生手段と、前記磁束発生手段から発生する磁束によって誘導加熱される発熱部材と、前記発熱部材に圧接しニップ部を形成する加圧部材と、前記発熱部材の記録材を加熱する面に離型剤を塗布する離型剤塗布部材とを有し、未定着トナー像を担持した記録材が前記ニップ部に搬送され該記録材上にトナー像を加熱定着する定着装置において、
    離型剤を前記磁束発生手段に接触又は近接するように搬送することで前記磁束発生手段の熱を離型剤に吸収させ、該離型剤を前記離型剤塗布部材に供給する離型剤供給手段を有することを特徴とする定着装置。
  2. 励磁コイル及び磁性体コアを有する磁束発生手段と、前記磁束発生手段から発生する磁束によって誘導加熱される発熱部材と、前記発熱部材に圧接しニップ部を形成する加圧部材と、前記発熱部材の記録材を加熱する面に離型剤を塗布する離型剤塗布部材とを有し、未定着トナー像を担持した記録材が前記ニップ部に搬送され該記録材上にトナー像を加熱定着する定着装置において、
    前記発熱部材の長手方向に渡り前記磁束発生手段を保持する樋状又は管状の保持部材と、前記保持部材上に離型剤を通過させ該離型剤を前記離型剤塗布部材に供給する離型剤供給手段とを有することを特徴とする定着装置。
  3. 前記離型剤塗布部材は、前記発熱部材に接触又は近接して設置され前記離型剤が塗布されるローラを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記離型剤塗布部材は、前記発熱部材に接触又は近接して設置され前記離型剤が含浸されるフェルトを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  5. 前記離型剤塗布部材は、前記発熱部材に接触又は近接して設置され前記離型剤が含浸される不織布を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
JP2002257498A 2002-09-03 2002-09-03 定着装置及び画像形成装置 Pending JP2004094076A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002257498A JP2004094076A (ja) 2002-09-03 2002-09-03 定着装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002257498A JP2004094076A (ja) 2002-09-03 2002-09-03 定着装置及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004094076A true JP2004094076A (ja) 2004-03-25

Family

ID=32062384

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002257498A Pending JP2004094076A (ja) 2002-09-03 2002-09-03 定着装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004094076A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007054147A1 (de) * 2007-11-12 2009-05-20 Khs Ag Leimwalze sowie Etikettieraggregat mit einer solchen Leimwalze

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007054147A1 (de) * 2007-11-12 2009-05-20 Khs Ag Leimwalze sowie Etikettieraggregat mit einer solchen Leimwalze
US9725200B2 (en) 2007-11-12 2017-08-08 Khs Gmbh Beverage bottling plant with heated information-adding equipment and information-adding equipment

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002123106A (ja) 定着装置
JP3807223B2 (ja) 定着装置
JP2000356919A (ja) 像加熱装置および像加熱用コイル
JP4508485B2 (ja) 像加熱装置、画像形成装置及び設定方法
JP2001066933A (ja) 加熱装置、像加熱装置および画像形成装置
JP2000012204A (ja) 加熱装置および画像形成装置
US8913910B2 (en) Fixing device
JP2002311745A (ja) 定着装置
JP2000162912A (ja) 像加熱装置及び画像形成装置
JP2003208055A (ja) 像加熱装置及びこの装置に用いられる弾性ローラ
JP2004198969A (ja) 定着ベルト及びこれを用いた定着装置
JPH08286534A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP2002296936A (ja) 電磁加熱を有する定着システム
JP3926551B2 (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP2005148350A (ja) 誘導加熱定着装置
JP4277693B2 (ja) 定着装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2004094076A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4832637B2 (ja) 定着装置
JP3799186B2 (ja) 定着装置
JP3762093B2 (ja) 誘導加熱装置及び画像形成装置
JPH10232575A (ja) 画像形成装置
JP2001126856A (ja) 誘導加熱装置及び画像形成装置
JPH0830126A (ja) 加熱装置および画像形成装置
JPH10207271A (ja) 定着装置
JP2001345166A (ja) 加熱装置および加熱定着装置