JP2004093733A - ラベル - Google Patents
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Abstract
【課題】効果的に偽造を防止でき、真贋判定が可能なラベルを提供する。
【解決手段】ラベル14は、ラベル基材16の裏面にブラックライトインクによって真贋判定マーク18が印刷され、その真贋判定マーク18を覆うようにして粘着剤層20が形成される。これにより、ラベル14の表側からも裏側からも真贋判定マーク18が付されていることが視認できなくなり、効果的に偽造を防止することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】ラベル14は、ラベル基材16の裏面にブラックライトインクによって真贋判定マーク18が印刷され、その真贋判定マーク18を覆うようにして粘着剤層20が形成される。これにより、ラベル14の表側からも裏側からも真贋判定マーク18が付されていることが視認できなくなり、効果的に偽造を防止することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はラベルに係り、特に真贋判定が可能なラベルに関する。
【0002】
【従来の技術】
機械の補修部品などに製造元や販売元を示すラベルを貼り、純正部品であることを示すことが行なわれている。このラベルは、製造元や販売元を表示するだけでなく、性能や耐久性をも保証する機能を併せ持っている。
【0003】
しかし、それにもかかわらず類似品や粗悪な部品にデザインを似せたラベルを貼付し、あたかも純正部品であるかのように装ったイミテーション部品が流通する場合がある。
【0004】
このようなイミテーション部品の流通は、純正部品の製造・販売元に対して金銭的な損害を及ぼすだけでなく、イミテーション部品を手にした消費者に対しても機械の故障や事故を招くといった被害を及ぼす。そして、このような被害を消費者に及ぼすことによって、純正部品の製造元や販売元までもが信用を損なうという二次的な問題も生じてくる。そして、このようなイミテーションの問題は、機械部品に限らず、衣頬やバックなどの知名度の高い商品の他、ソフトウェア、電気製品など多くの分野で存在している。
【0005】
そこで、偽造防止のために様々な工夫をこらしたラベルや、真贋判定しやすいラベルが使われている。たとえば、紫外線照射を受けて発光するインク(いわゆるブラックライトインク)を用いたラベルがある。このラベルは、ラベル基材の表面にブラックライトインクで特定の文字・図形等のマークを印刷し、蛍光能の有無によって真贋を判断するラベルである(たとえば、特許文献1参照)
【0006】
【特許文献1】
特開平6−259014号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1のように、ラベル基材の表面にブラックライトインクで真贋判定用のマークを印刷すると、ラベル基材の種類や見る角度によってはマークの輪郭が目視できてしまうため、ブラックライトインクによるマークが付されていることに気づかれるおそれがあり、偽造を完全に防ぐことは難しいという欠点がある。また、インク自体が耐光性に欠けるという問題もある。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、効果的に偽造を防止でき、真贋判定が可能なラベルを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、ラベル基材の裏面に粘着剤層が形成されたラベルにおいて、前記ラベル基材の裏面には、可視光下では無色透明で紫外線を照射すると可視光を発するインクで真贋判定マークが印刷され、この真贋判定マークを覆うように前記粘着材層が形成されていることを特徴とするラベルを提供する。
【0010】
請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、前記ラベル基材は、表面側から紫外線を照射すると、その照射された紫外線を裏面側に透過可能に形成されるとともに、その表面側から照射された紫外線により発光した裏面側の真贋判定マークが、内部を透過して表面から視認可能に形成されることを特徴とする請求項1に記載のラベルを提供する。
【0011】
本発明によれば、真贋判定マークが、いわゆるブラックライトインクによってラベル基材の裏面に印刷され、その真贋判定マークを覆うようにして粘着剤層が形成されているので、ラベルの表面からは真贋判定マークが付されていることを視認することができなくなる。また、ブラックライトインクで真贋判定マークが付されていることから、ラベルの裏面を見ても可視光の下では、真贋判定マークが付されているか否かを視認できず、また、真贋判定マークを覆うようにして粘着剤層が形成されていることから、見る角度を変えても容易に確認することができなくなる。これにより、偽造を効果的に防止でき、真贋判定も容易に行なうことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係るラベルの好ましい実施の形態について詳説する。
【0013】
図1は本発明が適用されたラベル連続体の斜視図である。同図に示すように、ラベル連続体10は、帯状台紙12の表面にラベル14、14、…が一定ピッチで仮着されて構成されている。
【0014】
帯状台紙12は、表面にシリコーン等からなる剥離層が形成されており、この剥離層を介してラベル14が仮着されている。
【0015】
ラベル14は、ラベル基材16の裏面に粘着剤が塗布されて構成されている。このラベル基材16の裏面には、図2に示すように、可視光下では無色透明で紫外線を照射すると可視光(蛍光)を発するインク、いわゆるブラックライトインクによって真贋判定マーク(所定の文字情報や図形情報)18が印刷されている。そして、この真贋判定マーク18を覆うようにして粘着剤が塗布されて粘着剤層20が形成されている。
【0016】
なお、ラベル基材16としては、たとえば上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙のような紙基材のほか、合成紙、PETフィルム、PEフィルム、PPフィルムをはじめとする合成樹脂フィルムを使用することができ、さらにサーマル紙、フィルムベースのサーマル紙を使用することができる。
【0017】
この際、ラベル基材16は、裏面に印刷された真贋判定マーク18をラベル14の表面側から視認可能とするために、光透過率の高いものを使用する。すなわち、表面側から紫外線を照射すると、その照射された紫外線を裏面側に透過可能であるとともに、その表面側から照射された紫外線により発光した裏面側の真贋判定マーク18の光が、内部を透過して表面から視認可能なものを使用する。したがって、たとえばコート紙であれば、紙厚が120ミクロン以下、好ましくは80ミクロン以下のものを使用する。また、合成樹脂フイルムであれば、透明又は半透明のものを使用する。
【0018】
また、真贋判定マーク18を印刷するためのブラックライトインクは、可視光下では無色透明で紫外線を照射すると可視光を発するインクであれば任意のものが使用でき、たとえば感光性プレポリマー(感光性オリゴマー)や光重合性ビニル系モノマー、光重合開始剤からなる紫外線硬化性樹脂組成物に蛍光顔料または蛍光染料を加えたものが使用できる。また、染料系、顔料系いずれのものも使用することができる。
【0019】
また、粘着剤層20を形成する粘着剤としては、たとえばエマルジョン系、ソルベント系、ホットメルト系を使用することができ、粘着剤の粘着力は、被着体から容易に剥がれない、いわゆる「強粘」レベル以上であることが望ましい。
【0020】
以上のように構成されたラベル連続体10は、ロール状に巻かれてラベルロールとされ、このラベルロールをラベルプリンタ(不図示)にセットして、個々のラベル14の表面にバーコードや文字等の所定の情報22が印字される。そして、このラベルプリンタによって表面に所定の情報22が印字された個々のラベル14が帯状台紙12から剥がされて、図3に示すように、被着体(たとえば、商品パッケージ(包装材)やダンボール、コンテナ等)24に貼り付けられる。
【0021】
このように被着体24に貼り付けられたラベル14は、裏面側にブラックライトインクで真贋判定マーク18が印刷されているため、第三者がラベル14の表面を見ても真贋判定マーク18が付されていることを視認されることがない。
【0022】
また、被着体24から剥がされたとしても、ラベル基材16の裏面に印刷された真贋判定マーク18の表面が粘着剤でコートされているため、真贋判定マーク18が付されていることが視認されにくくなる。
【0023】
なお、真贋判定は、次のように行う。すなわち、図3に示すように、被着体24に貼られたラベル14の上方からラベル14の表面にブラックライト26で紫外線を照射する。
【0024】
ここで、紫外線とは蛍光物質に当たると可視光線を出す不可視光線の1つであって、ブラックライト26は、この紫外線を発生する蛍光灯型などの器具のことをいう。
【0025】
ラベル14の表面に照射された紫外線は、ラベル基材16を透過してブラックライトインクで印刷された真贋判定マーク18に到達し、真贋判定マーク18を発光させる。発光した真贋判定マーク18の光は、ラベル基材16を透過して判定者に視認され、これにより、ラベル14の真贋が判定される。すなわち、ブラックライト26によってラベル14の表面に紫外線を照射しても真贋判定マーク18が発光しない場合は、真贋判定マーク18がない場合なので、ラベル14が偽造品と判定される。
【0026】
このように、本実施の形態のラベル14によれば、真贋判定マーク18がブラックライトインクによってラベル14の表面ではなく裏面に印刷されているため、自然光や蛍光灯、白熱灯の光源下でラベル14の表面を見ても印刷があることが分からず、図柄をそのまま真似て偽造してもブラックライトインクの印刷がないラベルになり、真贋判定がしやすくなる。仮に、真贋判定マーク18の存在に気付かれても、ブラックライトインクの画像がラベル基材16の奥にあるため、写真撮影による製版は困難になる。
【0027】
また、ラベル14の裏面に印刷された真贋判定マーク18は、ラベル基材16と粘着剤層20の間に形成されているため、剥がされて裏面側を見ても真贋判定マーク18が付されていることが分かりにくくなる。
【0028】
さらに、ラベル基材16には粘着剤を塗布する前にブラックライトインクで真贋判定マーク18を印刷する必要があり、汎用の印刷機単独ではラベルを作ることができず、偽造を効果的に防止することができる。すなわち、既成のラベル基材には、先に粘着剤が塗られているため、ラベル基材と粘着剤層との間に真贋判定マークを印刷することはできず、偽造を効果的に防止することができる。
【0029】
また、ラベル基材16の裏面にブラックライトインクで真贋判定マーク18が印刷されているので、日光などの外光を直接受けることがなく、ブラックライトインクの劣化を効果的に抑止することができる。これにより、真贋判定マークの蛍光機能の寿命を延ばすことができる。
【0030】
なお、本実施の形態では、ラベル基材16として光透過率の高いものを使用しているが、図4に示すように、たとえば商品28を包装したポリエチレン製の袋のように透明又は半透明の被着体30にラベル14を貼り付ける場合は、不透明なラベル基材16を用いてもよい。すなわち、この場合、ラベル14が貼られた被着体30を介してラベル14の裏面に直接紫外線を照射することができるので、ラベル基材16は必ずしも光透過率が高いものである必要はない。ブラックライト26から照射された紫外線は、透明又は半透明に形成された被着体30を介してラベル14の裏面に照射され、ラベル裏面の粘着剤層20を透過してブラックライトインクで印刷された真贋判定マーク18に到達する。これにより、真贋判定マーク18が発光するので、判定者は、この発光した真贋判定マーク18を見てラベル14の真贋を判定する。
【0031】
なお、光透過率の高いラベル基材16を用いた場合は、発光した真贋判定マーク18の光を透過させることができるので、ラベル14の表面からも真贋判定マーク18を確認することができる。
【0032】
また、本実施の形態では、ラベル14の表面にラベルプリンタで所定の情報22を印字するようにしているが(可変情報)、あらかじめ所定の情報をラベル14の表面に印刷しておいてもよい(固定情報)。
【0033】
また、真贋判定を行なうための真贋判定マーク18は、図形情報であってもよいし、文字情報であってもよい。
【0034】
さらに、本実施の形態では、ラベル連続体として構成しているが、ラベル14が仮着される台紙の種類は任意であり、粘着剤の粘着力や貼り付け方法(手貼り、自動貼り)に応じて選択することができる。
【0035】
また、ラベル14は、ラベル基材16の裏面にブラックライトインクで真贋判定マーク18を印刷した後、その真贋判定マーク18に重ねて粘着剤を塗工し、粘着剤層20を形成するが、粘着剤の塗工は、ラベル基材16の裏面に直接粘着剤を塗工して帯状台紙12を貼合せてもよいし、帯状台紙12に粘着剤を塗工した後、ラベル基材16と貼り合わせてもよい。
【0036】
また、ブラックライトインクによる真贋判定マーク18の印刷方法は任意である。
【0037】
また、本実施の形態では、紫外線の光源としてブラックライトを使用し、このブラックライトに反応して発光するインクとして、いわゆるブラックライトインクを使用する例を挙げたが、使用する光源とインクとの組み合わせは、これに限定されるものではない。たとえば、ブラックライトインクを使用する場合には、紫外線を照射できる手段であれば、水銀灯などのブラックライト以外の手段を使用してもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、真贋判定マークが、いわゆるブラックライトインクによってラベル基材の裏面に印刷され、その真贋判定マークを覆うようにして粘着剤層が形成されているので、ラベルの表面からは真贋判定マークが付されていることを視認することができなくなる。また、ブラックライトインクで真贋判定マークが付されていることから、ラベルの裏面を見ても可視光の下では、真贋判定マークが付されているか否かを視認できず、また、真贋判定マークを覆うようにして粘着剤層が形成されていることから、見る角度を変えても容易に確認することができなくなる。これにより、偽造を効果的に防止でき、真贋判定も容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたラベル連続体の斜視図
【図2】ラベル連続体の縦断面図
【図3】本実施の形態のラベルの使用方法の一例を示す説明図
【図4】本実施の形態のラベルの使用方法の他の一例を示す説明図
【符号の説明】
10…ラベル連続体、12…帯状台紙、14…ラベル、16…ラベル基材、18…真贋判定マーク、20…粘着剤層、22…情報、24…被着体、26…ブラックライト、28…商品、30…被着体
【発明の属する技術分野】
本発明はラベルに係り、特に真贋判定が可能なラベルに関する。
【0002】
【従来の技術】
機械の補修部品などに製造元や販売元を示すラベルを貼り、純正部品であることを示すことが行なわれている。このラベルは、製造元や販売元を表示するだけでなく、性能や耐久性をも保証する機能を併せ持っている。
【0003】
しかし、それにもかかわらず類似品や粗悪な部品にデザインを似せたラベルを貼付し、あたかも純正部品であるかのように装ったイミテーション部品が流通する場合がある。
【0004】
このようなイミテーション部品の流通は、純正部品の製造・販売元に対して金銭的な損害を及ぼすだけでなく、イミテーション部品を手にした消費者に対しても機械の故障や事故を招くといった被害を及ぼす。そして、このような被害を消費者に及ぼすことによって、純正部品の製造元や販売元までもが信用を損なうという二次的な問題も生じてくる。そして、このようなイミテーションの問題は、機械部品に限らず、衣頬やバックなどの知名度の高い商品の他、ソフトウェア、電気製品など多くの分野で存在している。
【0005】
そこで、偽造防止のために様々な工夫をこらしたラベルや、真贋判定しやすいラベルが使われている。たとえば、紫外線照射を受けて発光するインク(いわゆるブラックライトインク)を用いたラベルがある。このラベルは、ラベル基材の表面にブラックライトインクで特定の文字・図形等のマークを印刷し、蛍光能の有無によって真贋を判断するラベルである(たとえば、特許文献1参照)
【0006】
【特許文献1】
特開平6−259014号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1のように、ラベル基材の表面にブラックライトインクで真贋判定用のマークを印刷すると、ラベル基材の種類や見る角度によってはマークの輪郭が目視できてしまうため、ブラックライトインクによるマークが付されていることに気づかれるおそれがあり、偽造を完全に防ぐことは難しいという欠点がある。また、インク自体が耐光性に欠けるという問題もある。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、効果的に偽造を防止でき、真贋判定が可能なラベルを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、ラベル基材の裏面に粘着剤層が形成されたラベルにおいて、前記ラベル基材の裏面には、可視光下では無色透明で紫外線を照射すると可視光を発するインクで真贋判定マークが印刷され、この真贋判定マークを覆うように前記粘着材層が形成されていることを特徴とするラベルを提供する。
【0010】
請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、前記ラベル基材は、表面側から紫外線を照射すると、その照射された紫外線を裏面側に透過可能に形成されるとともに、その表面側から照射された紫外線により発光した裏面側の真贋判定マークが、内部を透過して表面から視認可能に形成されることを特徴とする請求項1に記載のラベルを提供する。
【0011】
本発明によれば、真贋判定マークが、いわゆるブラックライトインクによってラベル基材の裏面に印刷され、その真贋判定マークを覆うようにして粘着剤層が形成されているので、ラベルの表面からは真贋判定マークが付されていることを視認することができなくなる。また、ブラックライトインクで真贋判定マークが付されていることから、ラベルの裏面を見ても可視光の下では、真贋判定マークが付されているか否かを視認できず、また、真贋判定マークを覆うようにして粘着剤層が形成されていることから、見る角度を変えても容易に確認することができなくなる。これにより、偽造を効果的に防止でき、真贋判定も容易に行なうことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係るラベルの好ましい実施の形態について詳説する。
【0013】
図1は本発明が適用されたラベル連続体の斜視図である。同図に示すように、ラベル連続体10は、帯状台紙12の表面にラベル14、14、…が一定ピッチで仮着されて構成されている。
【0014】
帯状台紙12は、表面にシリコーン等からなる剥離層が形成されており、この剥離層を介してラベル14が仮着されている。
【0015】
ラベル14は、ラベル基材16の裏面に粘着剤が塗布されて構成されている。このラベル基材16の裏面には、図2に示すように、可視光下では無色透明で紫外線を照射すると可視光(蛍光)を発するインク、いわゆるブラックライトインクによって真贋判定マーク(所定の文字情報や図形情報)18が印刷されている。そして、この真贋判定マーク18を覆うようにして粘着剤が塗布されて粘着剤層20が形成されている。
【0016】
なお、ラベル基材16としては、たとえば上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙のような紙基材のほか、合成紙、PETフィルム、PEフィルム、PPフィルムをはじめとする合成樹脂フィルムを使用することができ、さらにサーマル紙、フィルムベースのサーマル紙を使用することができる。
【0017】
この際、ラベル基材16は、裏面に印刷された真贋判定マーク18をラベル14の表面側から視認可能とするために、光透過率の高いものを使用する。すなわち、表面側から紫外線を照射すると、その照射された紫外線を裏面側に透過可能であるとともに、その表面側から照射された紫外線により発光した裏面側の真贋判定マーク18の光が、内部を透過して表面から視認可能なものを使用する。したがって、たとえばコート紙であれば、紙厚が120ミクロン以下、好ましくは80ミクロン以下のものを使用する。また、合成樹脂フイルムであれば、透明又は半透明のものを使用する。
【0018】
また、真贋判定マーク18を印刷するためのブラックライトインクは、可視光下では無色透明で紫外線を照射すると可視光を発するインクであれば任意のものが使用でき、たとえば感光性プレポリマー(感光性オリゴマー)や光重合性ビニル系モノマー、光重合開始剤からなる紫外線硬化性樹脂組成物に蛍光顔料または蛍光染料を加えたものが使用できる。また、染料系、顔料系いずれのものも使用することができる。
【0019】
また、粘着剤層20を形成する粘着剤としては、たとえばエマルジョン系、ソルベント系、ホットメルト系を使用することができ、粘着剤の粘着力は、被着体から容易に剥がれない、いわゆる「強粘」レベル以上であることが望ましい。
【0020】
以上のように構成されたラベル連続体10は、ロール状に巻かれてラベルロールとされ、このラベルロールをラベルプリンタ(不図示)にセットして、個々のラベル14の表面にバーコードや文字等の所定の情報22が印字される。そして、このラベルプリンタによって表面に所定の情報22が印字された個々のラベル14が帯状台紙12から剥がされて、図3に示すように、被着体(たとえば、商品パッケージ(包装材)やダンボール、コンテナ等)24に貼り付けられる。
【0021】
このように被着体24に貼り付けられたラベル14は、裏面側にブラックライトインクで真贋判定マーク18が印刷されているため、第三者がラベル14の表面を見ても真贋判定マーク18が付されていることを視認されることがない。
【0022】
また、被着体24から剥がされたとしても、ラベル基材16の裏面に印刷された真贋判定マーク18の表面が粘着剤でコートされているため、真贋判定マーク18が付されていることが視認されにくくなる。
【0023】
なお、真贋判定は、次のように行う。すなわち、図3に示すように、被着体24に貼られたラベル14の上方からラベル14の表面にブラックライト26で紫外線を照射する。
【0024】
ここで、紫外線とは蛍光物質に当たると可視光線を出す不可視光線の1つであって、ブラックライト26は、この紫外線を発生する蛍光灯型などの器具のことをいう。
【0025】
ラベル14の表面に照射された紫外線は、ラベル基材16を透過してブラックライトインクで印刷された真贋判定マーク18に到達し、真贋判定マーク18を発光させる。発光した真贋判定マーク18の光は、ラベル基材16を透過して判定者に視認され、これにより、ラベル14の真贋が判定される。すなわち、ブラックライト26によってラベル14の表面に紫外線を照射しても真贋判定マーク18が発光しない場合は、真贋判定マーク18がない場合なので、ラベル14が偽造品と判定される。
【0026】
このように、本実施の形態のラベル14によれば、真贋判定マーク18がブラックライトインクによってラベル14の表面ではなく裏面に印刷されているため、自然光や蛍光灯、白熱灯の光源下でラベル14の表面を見ても印刷があることが分からず、図柄をそのまま真似て偽造してもブラックライトインクの印刷がないラベルになり、真贋判定がしやすくなる。仮に、真贋判定マーク18の存在に気付かれても、ブラックライトインクの画像がラベル基材16の奥にあるため、写真撮影による製版は困難になる。
【0027】
また、ラベル14の裏面に印刷された真贋判定マーク18は、ラベル基材16と粘着剤層20の間に形成されているため、剥がされて裏面側を見ても真贋判定マーク18が付されていることが分かりにくくなる。
【0028】
さらに、ラベル基材16には粘着剤を塗布する前にブラックライトインクで真贋判定マーク18を印刷する必要があり、汎用の印刷機単独ではラベルを作ることができず、偽造を効果的に防止することができる。すなわち、既成のラベル基材には、先に粘着剤が塗られているため、ラベル基材と粘着剤層との間に真贋判定マークを印刷することはできず、偽造を効果的に防止することができる。
【0029】
また、ラベル基材16の裏面にブラックライトインクで真贋判定マーク18が印刷されているので、日光などの外光を直接受けることがなく、ブラックライトインクの劣化を効果的に抑止することができる。これにより、真贋判定マークの蛍光機能の寿命を延ばすことができる。
【0030】
なお、本実施の形態では、ラベル基材16として光透過率の高いものを使用しているが、図4に示すように、たとえば商品28を包装したポリエチレン製の袋のように透明又は半透明の被着体30にラベル14を貼り付ける場合は、不透明なラベル基材16を用いてもよい。すなわち、この場合、ラベル14が貼られた被着体30を介してラベル14の裏面に直接紫外線を照射することができるので、ラベル基材16は必ずしも光透過率が高いものである必要はない。ブラックライト26から照射された紫外線は、透明又は半透明に形成された被着体30を介してラベル14の裏面に照射され、ラベル裏面の粘着剤層20を透過してブラックライトインクで印刷された真贋判定マーク18に到達する。これにより、真贋判定マーク18が発光するので、判定者は、この発光した真贋判定マーク18を見てラベル14の真贋を判定する。
【0031】
なお、光透過率の高いラベル基材16を用いた場合は、発光した真贋判定マーク18の光を透過させることができるので、ラベル14の表面からも真贋判定マーク18を確認することができる。
【0032】
また、本実施の形態では、ラベル14の表面にラベルプリンタで所定の情報22を印字するようにしているが(可変情報)、あらかじめ所定の情報をラベル14の表面に印刷しておいてもよい(固定情報)。
【0033】
また、真贋判定を行なうための真贋判定マーク18は、図形情報であってもよいし、文字情報であってもよい。
【0034】
さらに、本実施の形態では、ラベル連続体として構成しているが、ラベル14が仮着される台紙の種類は任意であり、粘着剤の粘着力や貼り付け方法(手貼り、自動貼り)に応じて選択することができる。
【0035】
また、ラベル14は、ラベル基材16の裏面にブラックライトインクで真贋判定マーク18を印刷した後、その真贋判定マーク18に重ねて粘着剤を塗工し、粘着剤層20を形成するが、粘着剤の塗工は、ラベル基材16の裏面に直接粘着剤を塗工して帯状台紙12を貼合せてもよいし、帯状台紙12に粘着剤を塗工した後、ラベル基材16と貼り合わせてもよい。
【0036】
また、ブラックライトインクによる真贋判定マーク18の印刷方法は任意である。
【0037】
また、本実施の形態では、紫外線の光源としてブラックライトを使用し、このブラックライトに反応して発光するインクとして、いわゆるブラックライトインクを使用する例を挙げたが、使用する光源とインクとの組み合わせは、これに限定されるものではない。たとえば、ブラックライトインクを使用する場合には、紫外線を照射できる手段であれば、水銀灯などのブラックライト以外の手段を使用してもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、真贋判定マークが、いわゆるブラックライトインクによってラベル基材の裏面に印刷され、その真贋判定マークを覆うようにして粘着剤層が形成されているので、ラベルの表面からは真贋判定マークが付されていることを視認することができなくなる。また、ブラックライトインクで真贋判定マークが付されていることから、ラベルの裏面を見ても可視光の下では、真贋判定マークが付されているか否かを視認できず、また、真贋判定マークを覆うようにして粘着剤層が形成されていることから、見る角度を変えても容易に確認することができなくなる。これにより、偽造を効果的に防止でき、真贋判定も容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたラベル連続体の斜視図
【図2】ラベル連続体の縦断面図
【図3】本実施の形態のラベルの使用方法の一例を示す説明図
【図4】本実施の形態のラベルの使用方法の他の一例を示す説明図
【符号の説明】
10…ラベル連続体、12…帯状台紙、14…ラベル、16…ラベル基材、18…真贋判定マーク、20…粘着剤層、22…情報、24…被着体、26…ブラックライト、28…商品、30…被着体
Claims (2)
- ラベル基材の裏面に粘着剤層が形成されたラベルにおいて、前記ラベル基材の裏面には、可視光下では無色透明で紫外線を照射すると可視光を発するインクで真贋判定マークが印刷され、この真贋判定マークを覆うように前記粘着材層が形成されていることを特徴とするラベル。
- 前記ラベル基材は、表面側から紫外線を照射すると、その照射された紫外線を裏面側に透過可能に形成されるとともに、その表面側から照射された紫外線により発光した裏面側の真贋判定マークが、内部を透過して表面から視認可能に形成されることを特徴とする請求項1に記載のラベル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013045417A (ja) * | 2011-08-26 | 2013-03-04 | Sato Knowledge & Intellectual Property Institute | ラベル検出システムおよびラベルプリンタ |
JP2018142471A (ja) * | 2017-02-28 | 2018-09-13 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | マーキング方法、マーキング装置、およびマーキングされた物品 |
JP2021517979A (ja) * | 2018-01-15 | 2021-07-29 | プリズミアン ソチエタ ペル アツィオーニ | 光ファイバリボン、光ファイバリボンの製造方法、光ファイバリボンの製造システムおよび光ファイバリボンの試験方法 |
-
2002
- 2002-08-30 JP JP2002252648A patent/JP2004093733A/ja active Pending
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