JP2004093318A - 角速度センサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】音叉型振動子1は基部2と振動用アーム部3からなり、その加工を上下面からのドライエッチングなどで行うことにより、振動用アーム部3の断面形状を厚み方向かつ幅方向に対称な形状にでき、振動用アーム部3の斜め方向の振動を抑制し、不要な検出信号を削減することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は航空機、自動車、ロボット、船舶、車両等の移動体の姿勢制御やナビゲーションあるいはカメラやビデオカメラ等の手ぶれ防止用、遠隔操作用のリモコン等に用いられる角速度センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、水晶やリチウムタンタレート等の単結晶圧電体または単結晶圧電体を互いに逆極性の圧電現象を生じる結晶軸方向で直接接合して一体化したバイモルフ圧電体を音叉型振動子の材料として用いた角速度センサが開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述のような角速度センサの音叉型振動子は水晶をフッ酸やフッ酸とフッ化アンモニウムの混合液等のエッチング液でウェットエッチングして形成していた。しかし水晶の結晶がもつ異方性によりウェットエッチングでは図9に示すように振動用アーム部3の側面に突起11が残る。またバイモルフ圧電体においては長時間のエッチングを行うと図10のように単結晶圧電体を直接接合した接合界面よりエッチングが進み、接合面に侵食部が生じる。
【0004】
そして、図11のように駆動振動の方向は所望する音叉の幅方向に平行にならず斜めに振動し、検出振動と同じ方向の厚み方向へ振動するため不要な信号が検出電極に発生し角速度の出力感度が悪化するという問題が生じていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明の角速度センサの音叉型振動子は単結晶またはバイモルフ圧電材料からなり、少なくとも2本の振動用アーム部とこのアーム部を連結する少なくとも1つの基部からなり、前記アーム部の断面形状が略六辺形でその上下の辺に接する左右の辺の長さが等しく、かつ対向する辺が平行である音叉型振動子としたもので不要な検出信号の発生を抑制することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、少なくとも2本の振動用アーム部とこのアーム部を連結する少なくとも1つの基部からなり、前記アーム部に駆動電極と検出電極を設け、前記アーム部の断面形状が略六辺形でその上下の辺に接する左右の辺の長さが等しく、かつ対向する辺が平行である音叉型振動子からなる角速度センサであり、音叉型振動子のアーム部の断面形状が左右、上下の辺が対称な形状であるため幅方向に平行に振動することができ、不要な検出信号を削減できるという作用を有する。
【0007】
請求項2に記載の発明は、アーム部の断面形状が略六辺形で平行な上下の辺とこの上下の辺に接する左右の辺とのなす角度が91°〜110°の範囲の六辺形とした請求項1に記載の角速度センサであり、不要な検出信号を削減でき量産性に優れている。
【0008】
請求項3に記載の発明は、アーム部の断面形状が略六辺形で平行な上下の辺とこの上下の辺に接する左右の辺とのなす角度が70°〜89°の範囲の六辺形とした請求項1に記載の角速度センサであり、不要な検出信号を削減でき量産性に優れている。
【0009】
請求項4に記載の発明は、音叉型振動子を、単結晶の圧電材料とした請求項1に記載の角速度センサであり、微細に加工でき、かつ容易に駆動できるという作用を有する。
【0010】
請求項5に記載の発明は、単結晶の圧電材料を厚み方向に概略1/2の厚みの板をその電気軸を反転させて接合した請求項1に記載の角速度センサであり、アーム部の側面につけられる電極の加工を容易にする作用を有する。
【0011】
請求項6に記載の発明は、アーム部を上面と下面の同時ドライエッチングにより加工した請求項1に記載の角速度センサであり、厚み方向かつ幅方向に対称な形状の音叉型振動子を得られ不要な検出信号を除去する効果を有する。
【0012】
(実施の形態)
本発明の一実施の形態について説明する。
【0013】
図1は音叉振動子を用いた本発明の角速度センサの一実施の形態における斜視図で水晶やリチウムタンタレートからなる音叉型振動子1は断面が六辺形からなる2本の振動用アーム部3とこの振動用アーム部3を結合した振動子の基部2から構成されている。図2は図1の音叉型振動子1をA方向から見た振動用アーム部3の形状である。
【0014】
次に本発明の一実施の形態における角速度センサの動作を説明する。図2に示すように音叉型振動子の上下面ならびに側面に駆動電極12と検出電極13を形成し、図3のように前記駆動電極12に駆動信号を印加して音叉を振動させている(以下、これを駆動振動という)ときに、角速度が入力されると図4のようにコリオリの力により駆動振動と垂直な方向に音叉振動(以下、これを検出振動と呼ぶ)が発生し、これを前記検出電極13より検出することによって角速度を検出する。
【0015】
従来、音叉型振動子1の振動用アーム部3の断面形状が図9に示すように突起11があるために駆動振動の方向は所望する音叉の幅方向に平行にならず斜めに振動し、検出振動と同じ方向の厚み方向へ振動するため不要な信号が検出電極13に発生し角速度の出力感度を悪化させていたが本発明の音叉型振動子1の振動用アーム部3は、図2に示すように断面形状が略六辺形でその上下の辺に接する左右の辺の長さが等しく、かつ対向する辺が平行である構成としている。これは水晶を溶解するガスのイオンプラズマにより所望の形状にパターンニングするドライエッチング法により、水晶の上面と下面の両方の面に同時にイオンプラズマを当てることにより上下と左右の辺の長さが対称で向かい合う辺が平行な六辺形状を構成することができる。この形状により駆動信号が音叉の幅方向に平行になり、検出振動と同じ方向の厚み方向へ振動しなくなり不要な検出信号が発生しないという効果が得られる。
【0016】
またドライエッチング法によるイオンプラズマの照射条件により図5に示すように上面4および下面5に接する側面6および側面7とが形成する角度が91°から110°あるいは図6に示すように上面4および下面5に接する側面6および側面7とが形成する角度が70°から89°であることが望ましい。
【0017】
また加工する水晶の幅と厚みのアスペクト比は1が望ましい。
【0018】
また、図7に示すように振動用アーム部3の上面4と下面5の幅方向のずれBは相対的に振動用アーム部3の上面4の幅が下面5の幅の2%以下であれば特性を十分満足することができる。
【0019】
また、本発明の音叉型振動子1の材質は特に限定するものではないが、水晶などの圧電単結晶を使用することが望ましい。
【0020】
さらに、図8のように単結晶の圧電材料を厚み方向に概略1/2の厚みの板を、その電気軸10を反転させて分子間結合を利用した直接接合を用いて接合させることで電極の形成が容易で生産性を高めることができる。
【0021】
【発明の効果】
以上のように本発明の角速度センサは、音叉型振動子の振動用アーム部の断面形状が略六辺形でその上下の辺に接する左右の辺の長さが等しく、かつ対向する辺が平行である音叉型振動子としたもので不要な検出信号の発生を抑制することができ高精度な角速度センサを実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における音叉型振動子の斜視図
【図2】本発明の一実施の形態における音叉振動子をA方向から見た図
【図3】角速度センサの駆動振動を示す模式図
【図4】角速度センサの検出振動を示す模式図
【図5】本発明の一実施の形態における音叉型振動子の断面形状を示す図
【図6】本発明の一実施の形態における音叉型振動子の断面形状を示す図
【図7】本発明の一実施の形態における音叉型振動子のアーム幅のずれを示す図
【図8】音叉振動子の材料構成を示す模式図
【図9】従来の単結晶音叉振動子の断面形状を示す図
【図10】従来のバイモルフ振動子の断面形状を示す図
【図11】従来のバイモルフ振動子の振動の状態を示す図
【符号の説明】
1 音叉型振動子
2 基部
3 振動用アーム部
4 上面
5 下面
6,7,8,9 側面
10 圧電材料の電気軸
11 突起
12 駆動電極
13 検出電極
Claims (6)
- 少なくとも2本の振動用アーム部とこのアーム部を連結する少なくとも1つの基部からなり、前記アーム部に駆動電極と検出電極を設け、前記アーム部の断面形状が略六辺形でその上下の辺に接する左右の辺の長さが等しく、かつ対向する辺が平行である音叉型振動子からなる角速度センサ。
- アーム部の断面形状が略六辺形で平行な上下の辺とこの上下の辺に接する左右の辺とのなす角度が91°〜110°の範囲の六辺形とした請求項1に記載の角速度センサ。
- アーム部の断面形状が略六辺形で平行な上下の辺とこの上下の辺に接する左右の辺とのなす角度が70°〜89°の範囲の六辺形とした請求項1に記載の角速度センサ。
- 音叉型振動子は、単結晶の圧電材料とした請求項1に記載の角速度センサ。
- 音叉型振動子は、単結晶の圧電材料を厚み方向に概略1/2の厚みの板をその電気軸を反転させて接合した請求項1に記載の角速度センサ。
- アーム部を上面と下面の同時ドライエッチングにより加工した請求項1に記載の角速度センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002254351A JP2004093318A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 角速度センサ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002254351A JP2004093318A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 角速度センサ |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2004093318A true JP2004093318A (ja) | 2004-03-25 |
Family
ID=32060136
Family Applications (1)
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JP2002254351A Pending JP2004093318A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 角速度センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004093318A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013205326A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Seiko Epson Corp | 振動片の製造方法、振動片、振動子、電子部品、電子機器 |
-
2002
- 2002-08-30 JP JP2002254351A patent/JP2004093318A/ja active Pending
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JP2013205326A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Seiko Epson Corp | 振動片の製造方法、振動片、振動子、電子部品、電子機器 |
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