JP2004093098A - 流体の冷却方法および冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】冷却装置10は細長の胴体内20の内部に伝熱管26を有し、この胴体20の一端側からその内部に水(流体)を導入しながら伝熱管26を流動するLNGと熱交換を行わせるように構成されている。胴体20の内部には複数の邪魔板24a〜24cが設けられることにより屈曲した流路が構成されている。邪魔板24a〜24cは、その間隔が胴体20の一端側から他端側に向かって広くなるように設定されている。また、伝熱管26は胴体20の前記一端側に入口部分を有し、胴体20の長手方向に延びる蛇管から構成されている。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水等の流体を液化天然ガス、液体窒素又は液体酸素等の低温液化ガスと熱交換させることにより前記水等の流体を冷却する方法、およびこの方法の実施に適した冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、熱交換器を用いて液化天然ガス(LNG)と流体(液体)とを熱交換させることによりLNGを気化させる一方、流体を冷却して(つまり、LNGの冷熱を取り出して)、例えば冷蔵倉庫等の冷熱利用設備で利用することが一般に行われている。
【0003】
上記のような熱交換は、熱交換器の胴体内に前記流体を流動させながら該胴体内に支持された伝熱管にLNGを流通させることにより行うが、この際、LNGから流体への急激な冷熱の伝達により伝熱管に着氷が生じ、この着氷の進行に伴い胴体内が閉塞されて熱交換器の機能が損なわれるおそれがある。そのため、前記流体としては、凝固温度の低いアルコール水等の特殊な流体が用いられるのが一般的である(例えば、特許文献1)。
【0004】
従って、冷水(7°C〜12°C)を冷媒として循環させる冷蔵倉庫等においてLNGの冷熱を利用する場合には、上記のように熱交換により冷却されたアルコール水と冷水とを熱交換させることにより、このアルコール水を介して間接的に冷水を冷却するようにしており、冷蔵倉庫等を循環する水とLNGとを直接熱交換させることは、上記のような着氷の問題があるため従来は行われていなかった。
【0005】
【特許文献1】
特許第2743967号公報(第10図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年、熱交換器内での着氷の発生には流体の流速が密に関係しており、冷水を使用した場合でも、胴体内での流速を高めて熱伝達率を高めれば、着氷の発生を抑えることが可能であることが研究成果として得られ、冷水を循環させる冷蔵倉庫等の冷熱利用設備については、循環水(冷水)とLNGとを直接熱交換させることにより、設備の簡素化を図ることが考えられている。
【0007】
本発明は、上記のような事情に鑑み、液化ガスとの熱交換により冷水をはじめとする各種流体を冷却する場合の着氷の問題を合理的に解決することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
熱交換器において流体の流速を高める方法として、例えば熱交換器としてU字管式熱交換器を使用し、この熱交換器の胴体の内部にその長手方向に等間隔で邪魔板を設けることにより胴体内部に屈曲した流路を形成し、胴体の長手方向一端側からその内部に流体を導入しつつ、屈曲した流路に沿って流体を流動させることが考えられる(このような熱交換器自体の構造は、例えば特許第2743967号に開示されている)。つまり、屈曲した狭い流路に沿って流体を流動させることにより胴体内の流体の流速を高めるというものである。
【0009】
しかし、胴体の長手方向全体に亘って形成された狭い流路に沿って流体を流動させる場合には流動抵抗が大きくなるため高いポンプ動力が要求され、また、胴体が大型(大容量)の場合などには、数多くの邪魔板を胴体内に設ける必要があるため構造的にも、経済的にも不利となる。
【0010】
そこで、本願発明は、胴体の内部に伝熱管をもつ熱交換器の前記胴体内に流体を供給しながら、この流体と前記伝熱管を流動する液化ガスとの間で熱交換を行わせることにより流体を冷却する方法として、前記伝熱管のうち液化ガスの入口部分における流体の流速がそれ以外の部分における流体の流速よりも速くなるように前記流体を前記胴体内において流動させながら熱交換を行わせるようにした。
【0011】
すなわち、伝熱管を流動する液化ガスはその導入直後、つまり伝熱管の入口部分で最も温度が低く、また伝熱管内で沸騰が起こるため伝熱管のうち入口部分に最も着氷が生じ易い。従って、上記のように液化ガスの入口部分における流体の流速を高めて熱伝達率を局所的に高めることにより、着氷を抑制することができるとともに、前記入口部分以外の部分では流体の流速を前記入口部分よりも低く抑えることにより、トータル的なポンプ動力を低く抑えることが可能となる。
【0012】
なお、流体の温度が高くなるとその分、温度差が大きくなり、流体の流速に拘わらず着氷は生じ難くなる。従って、上記のような冷却方法は、流体の温度がおおよそその流体の凝固温度に対して20°Cだけ高い温度以下である場合に特に有用なものとなる。
【0013】
また、冷水を用いた冷蔵倉庫等の冷熱利用設備では、LNGと冷水を直接熱交換させると伝熱管周り着氷が顕著に生じる。そのため、冷水(流体)をLNGにより冷却する場合に上記方法は特に有用となる。
【0014】
一方、本発明に係る冷却装置は、内部に伝熱管をもつ中空の胴体を有し、前記胴体内に供給される流体と前記伝熱管内を流動する液化ガスとを熱交換させることにより前記流体を冷却する冷却装置において、前記胴体に前記流体の導入部および導出部が所定の間隔を隔て設けられ、この胴体の内部であって前記導入部および導出部の間に複数の邪魔板が間隔を隔て、かつ隣接する邪魔板同士の間隔が前記導入部側よりも導出部側で広くなるように間隔設定された状態で設けられることにより、前記胴体の内部に前記導入部から導出部に亘って前記導入部側よりも導出部側で広くなる屈曲した前記流体の流路が形成され、この流路内であって前記導入部の近傍に前記伝熱管における液化ガスの入口が設けられ、さらに前記導入部側から導出部に亘って直線的に液化ガスを案内するように前記伝熱管が構成されているものである。
【0015】
この構成によると、胴体内部の流体の流路が導入部側よりも導出部側で流路が広くなるように構成され、さらに伝熱管における液化ガスの入口が前記導入部の近傍に設けられているので、伝熱管のうち液化ガスの入口部分における流体の流速を高める一方、それ以外の部分での流体の流速を前記入口部分よりも低く抑えることができる。従って、上述した流体の冷却方法を良好に実施することが可能となり、伝熱管の入口部分への着氷を効果的に抑制する一方、要求されるポンプ動力を低く抑えることが可能となる。
【0016】
この装置において、例えば、伝熱管がその入口部分にヘッダーを有し、このヘッダーに接続される複数の単位管に液化ガスを分配する構成の場合には、前記ヘッダーが断熱材により覆われているのが好ましい。
【0017】
この構成によれば、胴体に導入された直後の液化ガスから流体への急激な冷熱の移動(熱交換)が抑制され、その結果、伝熱管における液化ガスの入口部分への着氷が効果的に抑制されることとなる。
【0018】
また、この装置において、導入部と導出部との間で液化ガスを往復流動させる少なくとも2箇所以上の反転部分を有した蛇管から伝熱管が構成される場合には、伝熱管のうち前記入口に連続する部分とこれに隣設する部分との間隔が、それ以外の部分同士の間隔よりも広く設定されているのが好ましい。
【0019】
つまり、着氷は、原則的には液化ガスの温度が低い所、つまり伝熱管のうち入口に近い所に生じ易いため、伝熱管が上記のような蛇管である場合には、伝熱管のうち入口に連続する部分とこれに隣設する部分との間が着氷で塞がれ易く、その結果、流体の流路が塞がれることが考えられる。従って、上記のように、伝熱管のうち入口に連続する部分とこれに隣設する部分との間隔をそれ以外の部分同士の間隔より広く設定しておくことで、着氷による流路の閉塞といったトラブルの発生をより確実に回避し得るようになる。
【0020】
また、この装置においては、前記流体の流路内に、流体の流動状態を制御する制御部材が設けられているのが好ましい。
【0021】
すなわち、伝熱管の入口の部分以外の部分であっても、流体の流動速度が極端に低い箇所などでは伝熱効率が低下して着氷が生じ易くなる場合があるので、制御部材により流体の流動状態を制御することで、具体的な流路構成に応じて、より効果的に着氷を防止し得るようになる。具体的には、流体の流れを整流する整流板や、流体に流動抵抗を与える抵抗板を設けることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態について図面を用いて説明する。
【0023】
図1は、本発明が適用される冷熱利用システムを回路図で示している。この図に示す冷熱利用システムは、本発明にかかる冷却装置10と、冷蔵倉庫等の冷熱利用設備12と、この冷熱利用設備12と前記冷却装置10とに亘って水(流体)を循環させる循環通路14とを備えており、後に詳述するように、図外のLNG(液化天然ガス)の供給源から供給通路16aを通じて供給されるLNGと前記循環通路14を循環する水とを冷却装置10において熱交換させることにより、LNGを気化させながら(NG(天然ガス)として)排出通路16bを通じて消費地に供給する一方、水を冷却して前記冷蔵倉庫12に供給するように構成されている。
【0024】
図2及び図3は、前記冷却装置10の構成を断面図で概略的に示している。これらの図に示すように、冷却装置10はいわゆる蛇管式熱交換器であって、水平方向(以下、図2に従って左右方向という)に細長い円筒形の胴体20を有し、その内部に蛇管からなる伝熱管26を備えている。
【0025】
胴体20には、その左側端上部に水の導入部22aが設けられる一方、右側端上部には水の導出部22bが設けられている。そして、前記導入部22aに循環通路14の高温側通路14aが接続される一方、前記導出部22bに循環通路14の低温側通路14bが接続されている(図1参照)。
【0026】
胴体20の内部には、半月状の切欠き部を上下交互に備えた複数の邪魔板が左右方向に間隔を隔てて設けられており、当実施形態では3枚の邪魔板24a〜24cが設けられている。邪魔板24a〜24cは、胴体20の左側から右側に向かってそれらの間隔が広くなるように配列されており、その結果、胴体20の内部に、ジグザグに屈曲し、かつ導入部22a側から導出部22b側に向かって広くなる水の流路が形成されている。より詳しくは、後述する伝熱管26におけるLNGの入口部分での水の流速がそれ以外の部分の流速よりも速くなり、かつその部分での流速が伝熱管26への着氷を抑制し得るのに適した流速(当実施形態では0.1m/s〜0.2m/s程度)となるように前記流路が構成されている。
【0027】
前記伝熱管26は、前記導入部22aと導出部22bとの間で液化ガスを往復流動させるように3箇所の反転部分を有した蛇管からなり、前記胴体20の左側端部の側壁に設けられるLNGの導入部28aとその上側に設けられる導出部28bとに亘って接続されている。
【0028】
より具体的に説明すると、前記伝熱管26は、導入部28aに接続される入口側ヘッダー30と、前記導出部28bに接続される出口側ヘッダー32と、これらヘッダー30,32にそれぞれ前後両端が接続される複数の単位管34とから構成されており、導入部28aを通じて胴体20に導入されるLNGを入口側ヘッダー30を介して各単位管34に均等に分配しつつ熱交換に供し、熱交換後、各単位管34において気化したLNG(すなわちNG)を出口側ヘッダー32に集合させながら前記導出部28bを通じて胴体20から導出するように構成されている。
【0029】
各単位管34は、図2に示すように、上下方向に間隔を隔てて隣接する互いに平行な4つの直線部34a〜34d(第1直線部34a〜第4直線部34d)を有しており、最下位の直線部(第1直線部34a)が前記入口側ヘッダー30に、最上位の直線部(第4直線部34d)が前記出口側ヘッダー32にそれぞれ接続され、かつ各直線部34a〜直線部34dの途中部分が前記各邪魔板24a〜24cに貫通した状態で支持されることにより、胴体20内に支持されている。
【0030】
なお、単位管34の直線部34a〜34dのうち、LNGの入口側に最も近い(LNGの入口に連続する)第1直線部34aとこれに隣接する第2直線部34bとの間隔P1は、その他の直線部34b〜34d同士の間隔P2,P3よりも広く設定されており、その結果、図3に示すように、胴体20の断面において各単位管34の第1直線部群とその他の直線部群とが上下に離間した状態で設けられている。
【0031】
また、伝熱管26における入口側ヘッダー30は、図4に示すように断熱層31により覆われており、これにより伝熱管26への導入直後のLNGから水への急激な冷熱の移動が抑制されるように構成されている。
【0032】
次に、上記冷却装置10の作用効果について冷熱利用システムの動作と共に説明する。
【0033】
上記のような冷熱利用システムによると、ポンプ18の駆動により循環通路14を通じて冷水が循環されながら、冷熱利用設備12で経由した(冷熱利用設備12において使用された後の)例えば12°Cの水が高温側通路14aを通じて冷却装置10(胴体20)に導入される。その一方、図外のLNG供給源から供給される−160°C前後のLNGが供給通路16aを通じて冷却装置10(伝熱管26)に導入される。
【0034】
冷却装置10(胴体20)に導入された水は、図2の破線に示すように、邪魔板24a〜24cにより形成された屈曲した流路に沿って左右方向に流動した後、前記導出部22bから導出される。そして、このように水が胴体20内で流動する一方で、LNGが伝熱管26内を流動することにより水とLNGとの間で熱交換が行われ、例えば7°Cまで冷却されて冷却装置10から導出される。一方、LNGは、例えば2°CのNGとして冷却装置10から導出される。
【0035】
なお、上記のように水が胴体20に導入されると、LNGから水への急激な冷熱の移動により、特に伝熱管26のうちLNGの入口部分(伝熱管26の入口部分という)、すなわちLNGと水との温度差の大きい入口側ヘッダー30および第1直線部34aの上流側部分に着氷が生じることが考えられる。しかし、この冷却装置10では、伝熱管26の入口部分における水の流速が上述のように着氷の発生を抑制し得る流速(0.1m/s〜0.2m/s程度)となるように前記流路が構成され、さらに入口側ヘッダー30が断熱層31により覆われることにより、この部分での熱交換が抑制されるように伝熱管26が構成されているため、伝熱管26の入口部分への着氷の発生が効果的に抑えられる。しかも、図3に示すように、各単位管34の第1直線部群とその他の直線部群とが上下に離間した状態で設けられ、これにより第1直線部群の周辺部分に十分な隙間が確保されているので、着氷による流路の閉塞が起こりにくい。従って、伝熱管26に着氷が生じ、さらにこれが成長して水の流路が塞がれるといったトラブルの発生が有効に回避されることとなる。
【0036】
このようにして冷却装置10において冷却された水は、ポンプ18の駆動により循環通路14を通じて冷熱利用設備12へ供給され、該冷熱利用設備12での利用に供され、またその一方、冷却装置10から取り出されたNGは、所定の消費地に向けて供給されることとなる。
【0037】
以上のような本発明の冷却装置10によると、上述のように伝熱管26におけるLNGの入口部分での水の流速がそれ以外の部分の流速よりも速くなり、かつその部分での流速が伝熱管26への着氷を抑制し得る流速(当実施形態では0.1m/s〜0.2m/s程度)となるように水の流路が構成されているため、水とLNGとを直接熱交換させる一方で、合理的に着氷の発生を防止することができる。
【0038】
すなわち、邪魔板を等間隔で配列することにより流路幅を全工程で一定に構成し、導入部22aから導出部22bに亘って着氷の発生を抑制し得る高い速度(0.1m/s〜0.2m/s程度)で水を流動させることも考えられる。しかし、この場合には流水抵抗が大きくなるので高いポンプ動力が要求され、これによりランニングコストが嵩み、また邪魔板の数も増えて製造コストが嵩むことになる。これに対し、上記実施形態のように、水の流速を局所的に高める構成によると、最も着氷が生じ易い部分である伝熱管26の入口部分については熱伝達率を高めて当該部分の着氷を抑制することができる一方、それ以外の部分では水の流速が低く抑えられるので、トータル的なポンプ動力を低く抑えることが可能となる。そのためて、低出力の安価なポンプを使用することでき、ランニングコストを低く抑えることができる。また、邪魔板の数が少なくて済むため、胴体20の構造が簡単で、製造コストも低く抑えることができる。従って、着氷による胴体20内の閉塞といったトラブルを合理的に回避して、熱交換機能を良好に持続させることができる。
【0039】
なお、以上説明した冷却装置10は、本発明にかかる冷却装置の一実施形態であって、その具体的な構成は本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、図5に示すように、必要に応じて水の流れを整流する整流板36を設けたり、図6に示すように、水に流水抵抗を与える抵抗板38を流路内に設けるようにしてもよい。すなわち、伝熱管26の入口部分以外の部分であっても、水の流動速度が極端に低い箇所では伝熱効率が低下して着氷が生じ易くなる。従って、上記のような整流板36や抵抗板38を設けて流路断面の流速分布を適宜制御することにより、具体的な流路構成に応じて、より着氷が生じ難くするようにしてもよい。
【0040】
また、上記冷却装置10では、伝熱管26のうち第1直線部34aと第2直線部34bとの間隔をその他の直線部34b〜34d同士の間隔よりも広く設定しているが、この場合、実施形態のように第1直線部34aと第2直線部34bとを平行に保った状態でその間隔を広く設ける以外に、伝熱管26の入口側で第1直線部34aと第2直線部34bとの間隔が広がるように第1直線部34aと第2直線部34bとを相対的に傾斜させた状態で設けるようにしてもよい。
【0041】
また、上記実施形態では、液化ガスとしてLNG(液化天然ガス)を用いているが、本発明の冷却装置は、それ以外の低温液化ガス、例えば液体窒素や液体酸素と水とを熱交換させる場合にも同様に適用可能である。
【0042】
また、上記実施形態では、冷熱利用設備12を経た12°Cの水とLNG(−160°)とを熱交換させる例について説明したが、熱交換に用いられる水の温度は実施形態に限られるものではない。但し、水の温度が高い場合には、その分熱伝達率も高く、水の流速に拘わらず着氷は生じ難くなるので、上記実施形態の冷却装置10は、水の温度がおおよそ20°C以下の冷水である場合に特に有用なものである。
【0043】
また、上記実施形態では、流体として水とLNGとを熱交換させる例について説明したが、本発明の方法および装置は、勿論水以外の流体(例えば、エチレングリコール)をLNGとの熱交換により冷却する場合にも適用可能である。この場合も、流体の温度が高い場合には、その分熱伝達率も高く、流体の流速に拘わらず着氷は生じ難くなるので、流体の温度がおおよそその凝固温度に対して20°C高い温度以下である場合に本発明は有用なものとなる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、胴体の内部に伝熱管をもつ熱交換器の前記胴体内に流体を供給しながら、この流体と前記伝熱管を流動する液化ガスとの間で熱交換を行わせることにより流体を冷却する方法について、前記伝熱管のうち液化ガスの入口部分における流体の流速がそれ以外の部分における流体の流速よりも速くなるように前記流体を前記胴体内において流動させながら熱交換を行わせるようにしたので、着氷が最も問題となる液化ガスの入口部分における着氷を効果的に抑えることができ、しかも、この部分以外の部分では流体の流速を前記入口部分よりも低く抑えることで、トータル的なポンプ動力を低く抑えることができる。従って、ポンプ動力を低く抑えた合理的な方法で着氷の問題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる冷却装置が適用される冷熱利用システムを示す回路図である。
【図2】冷却装置の構成を示す断面図である。
【図3】冷却装置の構成を示す図2のA−A断面図である。
【図4】伝熱管(入口側ヘッダー)の構成を示す断面略図である。
【図5】水の流路に整流板を設けた例を示す冷却装置の断面図である。
【図6】水の流路に衝突板を設けた例を示す冷却装置の断面図である。
【符号の説明】
10 冷却装置
12 冷熱利用設備
14 循環通路
20 胴体
22a 導入部
22b 導出部
26 伝熱管
24a〜24c 邪魔板
Claims (9)
- 胴体の内部に伝熱管をもつ熱交換器の前記胴体内に流体を供給しながら、この流体と前記伝熱管を流動する液化ガスとの間で熱交換を行わせることにより流体を冷却する方法であって、
前記伝熱管のうち液化ガスの入口部分における流体の流速がそれ以外の部分における流体の流速よりも速くなるように前記流体を前記胴体内において流動させながら熱交換を行わせることを特徴とする流体の冷却方法。 - 請求項1記載の流体の冷却方法において、
前記流体の温度はその流体の凝固温度に対して20°Cだけ高い温度以下であることを特徴とする流体の冷却方法。 - 請求項1又は2記載の流体の冷却方法において、
前記流体は水であることを特徴とする流体の冷却方法。 - 内部に伝熱管をもつ中空の胴体を有し、前記胴体内に供給される流体と前記伝熱管内を流動する液化ガスとを熱交換させることにより前記流体を冷却する冷却装置において、
前記胴体に前記流体の導入部および導出部が所定の間隔を隔てて設けられ、この胴体の内部であって前記導入部および導出部の間に複数の邪魔板が間隔を隔てて、かつ隣接する邪魔板同士の間隔が前記導入部側よりも導出部側で広くなるように間隔設定された状態で設けられることにより、前記胴体の内部に前記導入部から導出部に亘って前記導入部側よりも導出部側で広くなる屈曲した前記流体の流路が形成され、この流路内であって前記導入部の近傍に前記伝熱管における液化ガスの入口が設けられ、さらに前記導入部側から導出部に亘って直線的に液化ガスを案内するように前記伝熱管が構成されていることを特徴とする冷却装置。 - 請求項4に記載の冷却装置において、
前記伝熱管は、その入口近傍にヘッダーを有し、このヘッダーに接続される複数の単位管に液化ガスを分配するように構成されるものであって、前記ヘッダーが断熱材により覆われていることを特徴とする冷却装置。 - 請求項4又は5に記載の冷却装置において、
前記伝熱管は、導入部と導出部との間で液化ガスを往復流動させる少なくとも2箇所以上の反転部分を有した蛇管からなり、かつ前記入口に連続する部分とこれに隣設する部分との間隔が、それ以外の部分同士の間隔よりも広く設定されていることを特徴とする冷却装置。 - 請求項4乃至6の何れかに記載の冷却装置において、
前記流体の流路内に、流体の流動状態を制御する制御部材が設けられていることを特徴とする冷却装置。 - 請求項7に記載の冷却装置において、
前記制御部材は、前記流体の流れを整流する整流板であることを特徴とする冷却装置。 - 請求項7に記載の冷却装置において、
前記制御部材は、前記流体に流動抵抗を与える抵抗板であることを特徴とする冷却装置。
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