JP2004092604A - 内燃機関の排圧制御装置 - Google Patents

内燃機関の排圧制御装置 Download PDF

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Yasuyuki Yamaguchi
山口 康之
Yasuki Tamura
田村 保樹
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Abstract

【課題】排圧制御時において、排気絞り弁の箇所で正確な開口面積を実現することにより排気流量を適切に制限し、もって、所望の排圧を確実に達成できる内燃機関の排圧制御装置を提供する。
【解決手段】排気管4の内周壁にパッキン部材21を接着するとともに、排気絞り弁6の弁体10にオリフィス22を貫設し、排気絞り弁6を閉鎖したときに、弁体10をパッキン部材21に当接させて弁体10の周囲と排気管4の内周壁との間隙を閉鎖した上で、弁体10のオリフィス22を経て排気流量を制限しながら排ガスを流通させる。
【選択図】   図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関(以下、エンジンという)の排圧制御装置に係り、詳しくはエンジンの排気通路に設けた排気絞り弁により排圧を上昇させて、排気中の未燃燃料成分と酸素との反応を促進するようにした排圧制御装置に関するものである。
【0002】
【関連する背景技術】
冷態始動時にエンジンから排出されるTHC(Total HC)は、エンジンの各モード運転により生じるTHC総排出量に対してかなりの割合を占めており、THC低減のためには冷態始動時の対策が重要であることが知られている。このための対策の一つとして、バタフライ式の排気絞り弁によりエンジンの排圧を制御する排圧制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
当該排圧制御装置は、冷態始動時に排気絞り弁を閉側に駆動して排気流量を制限することで排圧を上昇させており、これにより排気ポートから燃焼室へ排ガスを逆流させて再燃焼させたり、あるいは排気管で排ガス中の未燃燃料成分と酸素(O)との反応を促進したりする現象を生起させて、THC排出量を低減している。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−294145号公報(段落番号0023)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
排気絞り弁による排圧制御が不適切になると、上記燃焼室や排気管内での反応が不安定になって良好なTHC低減作用が得られないことから、適切な排圧制御、ひいては適切な排気流量の制限が不可欠であり、そのためには排気絞り弁の箇所での開口面積を正確に実現する必要がある。
【0006】
しかしながら、上記した特許文献1に記載の排圧制御装置では、排気絞り弁の周囲と排気管の内周壁との間隙により排気流量を制限していることから、アイドル等の少ない排気流量において所望の排圧を得るために、排気絞り弁を全閉付近の微少開度に保持する必要が生じ、結果として排気絞り弁の加工誤差や支軸のガタ等により開口面積が変動してしまう。よって、譬え排気絞り弁の開度を正確に制御したとしても開口面積の変動により所望の排圧を保てなくなり、良好なTHC低減作用が得られないという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、排圧制御時において、排気絞り弁の箇所で正確な開口面積を実現することにより排気流量を適切に制限でき、もって、所望の排圧を確実に達成して良好なTHC低減作用を得ることができる内燃機関の排圧制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、内燃機関の排気通路に設けられ、駆動手段により閉側に駆動されて排気通路を閉鎖する排気絞り弁と、排気通路の内壁に設けられ、排気絞り弁の閉鎖時に排気絞り弁の周囲に当接して、排気絞り弁の周囲と排気通路の内壁との間隙を閉鎖するパッキン部材と、排気絞り弁に貫設されて、排気絞り弁の閉鎖時に内燃機関の排ガスを制限しながら流通させて、排気通路内を所定の排圧に保持するオリフィスとを備えたものである。
【0009】
従って、例えば内燃機関のTHC排出量が増加する冷態始動時等には、排気絞り弁により排気通路が閉鎖されるとともに、排気絞り弁の周囲と排気通路の内壁との間隙がパッキン部材により閉鎖されて、当該間隙を経た排ガスの流通が遮断される一方、排気絞り弁のオリフィスを経て排気流量を制限された状態で排ガスの流通が行われ、これにより排気絞り弁の上流側の排圧が上昇してTHC排出量が低減される。
【0010】
そして、所定の開口面積に成形されたオリフィスは、例えば排気絞り弁を全閉付近に制御して排気流量を制限する特許文献1のように、排気絞り弁の加工誤差や支軸のガタ等の影響を受けることがないため、排気流量が適切に制限されて所望の排圧が確実に達成される。
請求項2の発明は、請求項1において、オリフィスの長手方向の所定位置を最小断面積としたものである。
【0011】
排気絞り弁のオリフィスには、排ガスとともにカーボン等の異物も流通し、オリフィスの内壁に異物が堆積すると排気流量が過度に制限されるが、オリフィスの長手方向の所定位置を最小断面積としているため、最小断面積の箇所以外に異物が堆積しても排気流量の制限作用には支障をきたさない一方、最小断面積の箇所は領域が狭く、また流速が高いため異物が付着し難い上に、仮に付着しても剥がれ易い。よって、排ガス中の異物に影響されることなく所望の排圧を長い期間に亘って達成可能となる。
【0012】
好ましくは、オリフィスの上流側を最小断面積とするのがよく、この場合には最小断面積付近の領域が最小限に止められるため、最小断面積の箇所への異物の堆積が一層抑制される。
請求項3の発明は、請求項1において、オリフィスの内壁に、疎水性を有する材料からなるコーティング層を形成したものである。
【0013】
従って、疎水性を有する材料、例えばフッ素樹脂等からなるコーティング層は、排ガス中のカーボン等の異物が付着し難いため、オリフィスの内壁への異物の堆積が抑制される。よって、排ガス中の異物に影響されることなく所望の排圧を長い期間に亘って達成可能となる。
請求項4の発明は、請求項1において、オリフィスの長手方向の所定位置を最小断面積とするとともに、該オリフィスの内壁の少なくとも最小断面積の箇所に、疎水性を有する材料からなるコーティング層を形成したものである。
【0014】
排気絞り弁のオリフィスには、排ガスとともにカーボン等の異物も流通し、オリフィスの内壁に異物が堆積すると排気流量が過度に制限されるが、オリフィスの長手方向の所定位置を最小断面積としているため、最小断面積の箇所以外に異物が堆積しても排気流量の制限作用には支障をきたさない一方、最小断面積の箇所は領域が狭く、また流速が高いため異物が付着し難い上に、仮に付着しても剥がれ易い。また、最小断面積の箇所には、例えばフッ素樹脂等の疎水性を有する材料からなるコーティング層が形成されているため、異物の付着が一層抑制される。よって、排ガス中の異物に影響されることなく所望の排圧を長い期間に亘って達成可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、本発明を具体化したエンジンの排圧制御装置の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態のエンジンは、燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射型エンジンとして構成されている。図1は本実施形態のエンジンの排圧制御装置を示す概略構成図であり、図に示すように、エンジン1のシリンダヘッド2には排気マニホールド3を介して排気管4(排気通路)が接続されている。排気管4には上流側より、三元触媒等を内蔵した触媒コンバータ5、バタフライ式の排気絞り弁6、消音器7が設けられ、エンジン1から排出される排ガスは、触媒コンバータ5によりHC、CO、NOx等の有害成分を浄化された後、排気絞り弁6および消音器7を経て外部に排出される。
【0016】
図2は排気管4に設けられた排気絞り弁6の詳細を示す部分拡大断面図、図3は同じく排気絞り弁6の詳細を示す図2のA−A線断面図、図4は同じく排気絞り弁6の詳細を示す図2のB−B線断面図である。
排気絞り弁6の弁体10は、断面円形の排気管4内と対応する円盤状をなしており、排気管4内に水平に軸着された支軸11に固定されている。支軸11の一端は排気管4内から側方に突出して操作レバー12が固着され、操作レバー12にはアクチュエータ13(駆動手段)のロッド13aの先端が連結されている。アクチュエータ13は排気管4の外側にブラケット14により固定され、エンジン1の負圧を利用してロッド13aを出没させる。なお、エンジン1の負圧は図示しない負圧タンクに確保されて、エンジン停止中もアクチュエータ13が作動し得るようになっている。
【0017】
以上の構成により、アクチュエータ13のロッド13aの出没に応じて操作レバー12を介して排気絞り弁6が支軸11を中心として回動操作され、図2に実線で示す排気管4を閉鎖する閉鎖位置と2点鎖線で示す排気管4を開放する開放位置との2位置間で切換えられる。
特に図4に示すように、排気管4内の内周壁には全周に亘って帯状に延びるようにパッキン部材21が接着され、このパッキン部材21は耐熱ゴム、或いは銅、アルミニウム、耐熱プラスチック、セラミック、カーボン部材、FCD、SUSなどにより断面略四角状に成形されている。パッキン部材21は排気絞り弁6の支軸11を境界に上下に2分割されており、排気絞り弁6が閉鎖位置のときの弁体10に対して、上側のパッキン部材21は下流側に、下側のパッキン部材21は上流側に位置している。その結果、開放位置から閉鎖位置に排気絞り弁6が回動すると、弁体10が上下のパッキン部材21の側面にそれぞれ当接して、弁体10の周囲と排気管4の内周壁との間隙を閉鎖して排ガスの流通を遮断する。
【0018】
図5は排気絞り弁6のオリフィス22の詳細を示す部分拡大断面図である。この図に示すように、排気絞り弁6の弁体10には単一の円形状をなすオリフィス22が貫設され、上記のように排気絞り弁6の閉鎖に伴って排ガスが遮断されたときには、オリフィス22を経て排気流量を制限された状態で排ガスの流通が行われる。オリフィス22の内径は、エンジン冷態始動時のアイドル運転での排ガスをオリフィス22のみに流通させた場合に、排気絞り弁6の上流側が所定の排圧(例えば、ゲージ圧で93kPa)まで上昇する寸法に設定され、この条件を満足する所定の公差で機械加工により形成されている。
【0019】
また、オリフィス22の位置は、排気絞り弁6が閉鎖位置のときに排気管4内の上側に位置するように設定されている。これは、排ガスに含まれたカーボン等の異物の多くが排気管4内の下側を排ガスとともに移送されることに着目したものであり、異物がオリフィス22を流通することを極力避けるための対策であるが、オリフィス22の位置はこれに限定されずに任意に設定できる。
【0020】
一方、車室内には、図示しない入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM,RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えたECU(電子制御ユニット)31が設置されている。ECU31の入力側には、車両のイグニションスイッチ32、エンジン1の冷却水温Twを検出する水温センサ33等の各種センサ類が接続され、出力側には上記排気絞り弁6のアクチュエータ13、燃料噴射弁34、点火プラグ35等の各種デバイス類が接続されている。
【0021】
ECU31はセンサ類からの情報に基づいてエンジン1の燃料噴射量や点火時期等を設定し、それらの設定値に基づいて燃料噴射弁34や点火プラグ35を制御してエンジン1を運転する。また、ECU31はエンジン1の冷態始動時にTHCの排出量を低減すべく排圧制御を実行し、排気絞り弁6を閉鎖位置に切換える。
【0022】
この排圧制御時において、排ガスはオリフィス22を経て排気流量を制限された状態で流通し、排気絞り弁6の上流側が所定の排圧まで高められる。この排圧の上昇により、エンジン1の排気ポートで排ガスが逆流して再燃焼する現象、あるいは排気管4での排ガスの滞留時間が延長化されて、排ガス中の未燃燃料成分と酸素(O)との反応が促進される現象等が生起され、THC排出量が低減される。
【0023】
そして、本実施形態では、パッキン部材21により排気絞り弁6の弁体10の周囲と排気管4の内周壁との間隙を閉鎖した上で、弁体10に設けたオリフィス22により排気流量を制限している。つまり、オリフィス22は、排気絞り弁を全閉付近に制御して排気流量を制限する特許文献1における、排気絞り弁の周囲と排気管の内周壁との間隙に相当するが、特許文献1の間隙が排気絞り弁の加工誤差や支軸のガタ等の影響を受けて変動するのに対し、オリフィス22はそれらの影響を一切受けることなく、機械加工により所定の内径に成形されている。よって、本実施形態の排圧制御装置によれば、正確な開口面積を実現して排気流量を適切に制限でき、もって、所望の排圧を確実に達成して良好なTHC低減作用を得ることができる。
【0024】
次に、本発明を別のエンジンの排圧制御装置に具体化した第2〜4実施形態を図面に基づいて順次説明する。これらの実施形態の排圧制御装置は、第1実施形態の排圧制御装置に対して排気絞り弁6のオリフィス22の断面形状を変更したものであり、図1〜4に基づく全体構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略し、相違点であるオリフィス41〜43の断面形状を重点的に説明する。
【0025】
[第2実施形態]
図6は第2実施形態のオリフィス41の詳細を示す部分拡大断面図であり、本実施形態のオリフィス41は、長手方向(図の左右方向)の中程を最小径とした上で、上流側および下流側に向けてそれぞれテーパ状に拡径する断面形状に形成されている。
【0026】
[第3実施形態]
図7は第3実施形態のオリフィス42の詳細を示す部分拡大断面図であり、本実施形態のオリフィス42は、第2実施形態のオリフィス41と同様に長手方向の中程を最小径とした上で、上流側および下流側に向けてそれぞれ円弧状に拡径する断面形状に形成されている。
【0027】
[第4実施形態]
図8は第4実施形態のオリフィス43の詳細を示す部分拡大断面図であり、本実施形態のオリフィス43は、長手方向の上流側を最小径とした上で、下流側に向けてテーパ状に拡径する断面形状に形成されている。
以上の各実施形態では、排気絞り弁6を閉鎖したときの排気流量の制限がオリフィス41〜43の最小径の箇所によって奏されることから、例えば各オリフィス41〜43の最小径の箇所は、上記第1実施形態のオリフィス22と同一径に設定される。なお、オリフィス41〜43の形状の相違に起因する管路抵抗の変化を考慮して、第1実施形態のオリフィス22とは異なる径に設定してもよい。
【0028】
そして、第1実施形態と同じく各実施形態では、弁体10に設けたオリフィス41〜43により排気流量を制限するため、正確な開口面積を実現して排気流量を適切に制限でき、もって、所望の排圧を確実に達成して良好なTHC低減作用を得ることができる。
しかも、各実施形態のようにオリフィス41〜43の最小径の箇所で排気流量を制限する場合には、排ガス中に含まれた異物の影響を軽減できるという別の効果も得られる。即ち、排ガス中にはカーボン等の異物が含まれているため、排気絞り弁6を閉鎖したときには、排ガスとともに異物もオリフィス41〜43内を流通することになり、オリフィス41〜43の内周壁に異物が次第に堆積して排気流量を過度に制限し、排圧が所望の値から上昇してしまう。オリフィス41〜43の長手方向の一部に最小径を設けた場合には、最小径の箇所以外に異物が堆積しても排気流量の制限作用には支障をきたさない一方、最小径の箇所は領域が狭く、また流速が高いため異物が付着し難い上に、仮に付着しても剥がれ易い。特に、図8のようにオリフィス43の上流側を最小径とした場合には、図6,7に比較して最小径付近の領域が最小限に止められるため、最小径の箇所への異物の堆積を一層抑制できる。従って、第2〜4実施形態のオリフィス41〜43を適用すれば、排ガス中の異物に影響されることなく所望の排圧を長い期間に亘って達成でき、排圧制御装置の信頼性を向上できるという効果も得られる。
【0029】
[第5実施形態]
次に、本発明を別のエンジンの排圧制御装置に具体化した第5実施形態を説明する。本実施形態の排圧制御装置は、上記第4実施形態のオリフィス43を変更したものであるため、相違点を重点的に説明する。
図9は第5実施形態のオリフィス44の詳細を示す部分拡大断面図であり、本実施形態のオリフィス44は、第4実施形態のオリフィス43と同一断面形状に形成されるとともに、その最小径付近の領域にフッ素樹脂からなるコーティング層44aが形成されている。なお、フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフロオロエチレン(PCTFE)、ポリビニリデンフロライド(PUDF)等を任意に適用することができる。
【0030】
周知のようにフッ素樹脂は疎水性に富み(物質・分子・原子団の水分子との親和力が小さい)、排ガス中のカーボン等の異物が付着し難い一方、高温の排ガスに晒されてもその特性を維持可能な十分な耐熱性を有している。よって、このコーティング層44aにより、オリフィス44の最小径付近の領域への異物の堆積を抑制でき、更に高い信頼性を達成することができる。
【0031】
なお、本実施形態では、第4実施形態のオリフィス43と同様のオリフィス44にコーティング層44aを形成したが、代わりに第1〜3実施形態のオリフィス22,41,42にコーティング層を形成してもよい。また、コーティング層を形成する領域は、最小径付近に限ることはなく、オリフィス全体にコーティング層を形成してもよい。
【0032】
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記各実施形態では、筒内噴射型のエンジン1の排圧制御装置に具体化したが、対象となるエンジンの種別はこれに限ることはなく、例えば吸気管噴射型エンジンやディーゼルエンジンに適用してもよい。
また、上記各実施形態では、排気絞り弁6の弁体10に単一の円形状をなすオリフィス22,41〜44を貫設した。円形状であればドリル等の機械加工により容易に形成でき、単一であればオリフィス22,41〜44の加工工数を減らせるため、最も望ましい実施形態であるが、本発明はこれに限ることはなく、オリフィス22,41〜44の形状を三角や四角としてもよいし、オリフィス22,41〜44の数を複数としてもよい。
【0033】
さらに,上記各実施形態では、エンジン1の冷態始動時に排気絞り弁6を閉鎖して排圧制御を行ったが、必ずしもこれに限ることはなく、所望の条件において排圧制御が実施される。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明の内燃機関の排圧制御装置によれば、排圧制御時において、排気絞り弁の箇所で正確な開口面積を実現することにより排気流量を適切に制限でき、もって、所望の排圧を確実に達成して良好なTHC低減作用を得ることができる。
【0035】
請求項2〜4の発明の内燃機関の排圧制御装置によれば、請求項1に加えて、排ガス中の異物に影響されることなく所望の排圧を長い期間に亘って達成でき、その信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のエンジンの排圧制御装置を示す概略構成図である。
【図2】排気管に設けられた排気絞り弁の詳細を示す部分拡大断面図である。
【図3】同じく排気絞り弁の詳細を示す図2のA−A線断面図である。
【図4】同じく排気絞り弁の詳細を示す図2のB−B線断面図である。
【図5】第1実施形態のオリフィスの詳細を示す部分拡大断面図である。
【図6】第2実施形態のオリフィスの詳細を示す部分拡大断面図である。
【図7】第3実施形態のオリフィスの詳細を示す部分拡大断面図である。
【図8】第4実施形態のオリフィスの詳細を示す部分拡大断面図である。
【図9】第5実施形態のオリフィスの詳細を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1   エンジン(内燃機関)
4   排気管(排気通路)
6   排気絞り弁
13  アクチュエータ(駆動手段)
21  パッキン部材
22,41〜44 オリフィス
44a コーティング層

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ、駆動手段により閉側に駆動されて上記排気通路を閉鎖する排気絞り弁と、
    上記排気通路の内壁に設けられ、上記排気絞り弁の閉鎖時に該排気絞り弁の周囲に当接して、該排気絞り弁の周囲と上記排気通路の内壁との間隙を閉鎖するパッキン部材と、
    上記排気絞り弁に貫設されて、該排気絞り弁の閉鎖時に上記内燃機関の排ガスを制限しながら流通させて、上記排気通路内を所定の排圧に保持するオリフィスと
    を備えたことを特徴とする内燃機関の排圧制御装置。
  2. 上記オリフィスは、長手方向の所定位置を最小断面積としたことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排圧制御装置。
  3. 上記オリフィスの内壁に、疎水性を有する材料からなるコーティング層を形成したことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排圧制御装置。
  4. 上記オリフィスは、長手方向の所定位置を最小断面積とするとともに、該オリフィスの内壁の少なくとも最小断面積の箇所に、疎水性を有する材料からなるコーティング層を形成したことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排圧制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103620190A (zh) * 2011-06-28 2014-03-05 皮尔伯格有限责任公司 用于控制内燃机的排气流动的阀门装置

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