JP2004091783A - 植物油脂製造工程から生じる油滓の資源化システム - Google Patents

植物油脂製造工程から生じる油滓の資源化システム Download PDF

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Abstract

【課題】植物油の製造工程において排出され、廃棄・焼却処理されている油滓から脂肪酸エステル化物等の資源を回収して、利用することができるようにする。
【解決手段】油滓にアルコールを添加すると、エステル化物が生成される。当該エステル化物を含む油滓−アルコール混合物から、当該エステル化物を分離抽出し、さらに精製等することにより、有効資源を回収するシステとする。また、回収した有効資源を燃焼させ、エネルギーに変換し、当該エネルギーを供給するラインを作ることにより、全体的なシステムとする。
【選択図】    図1

Description

 本発明は、植物油脂の製造工程より生じる副生成物である油滓の処理方法、具体的には、従来より廃棄処分や焼却処分されている油滓から、脂肪酸エステル化物、脂肪酸、グリセリン等の資源物を回収することができる油滓の有効活用方法に関し、また、前記脂肪酸エステル化物を燃料その他のエネルギー源として利用する方法及びシステムに関する。
 油滓は水分を含み、かつ高粘性・ペースト状のものであるため、扱いが困難なこともあって、有益な利用方法が少なく、産業廃棄物等としてその殆どが焼却処分等に付されていた。しかし現在では、焼却場所や焼却炉の老朽化等の問題もあり、産業廃棄物として存在すること自体が問題視されてきたことから、こうした油滓の有効利用が検討されるようになった。このような有効利用方法としては、石けんや塗料の原料として脂肪酸を製造することが一部の工場において工業化されている。また、油滓を堆肥化する方法等も開発されている(特許文献1)。
 しかし、上記従来方法ではいずれも、処理できるのは油滓の一部に過ぎないということがあり、油滓を十分に有効使用しているとは言いがたく、処理できる油滓量としても限界があった。
特開平9−268086号公報
 本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、植物油脂の製造工程において排出され、従来、廃棄、焼却処理されている油滓を今まで以上に有効活用することにある。
 上記課題を解決するため本発明者らが鋭意研究した結果、油滓にアルコールを添加することにより、特に触媒を添加することなく、燃料等に利用可能な脂肪酸エステル化物を簡易に得ることができるということを見出し、そこに油滓の有効利用の途を見出すことによって、本発明を完成させるに至った。
 本発明の重要な技術的手段として、植物油脂製造工程で得られる油滓から脂肪酸エステル化物を製造する方法があげられる。即ち、一般的な脂肪酸エステル化物の製造方法では、エステル化反応において別途強アルカリ等を添加することが必要となるが、本発明においては、植物油脂製造工程において、強アルカリ(水酸化ナトリウム)が添加されることを利用することによりなる。これは、脂肪酸エステル化物の製造という面からも極めて簡易であり、作業工程、安全面、コスト面に優れると共に、油滓を有効活用するという視点からも優れている。ここで、脂肪酸エステル化物は燃料とすることができ、また、該燃料で得たエネルギー源を植物油脂製造工程に利用することもできる。
 また、上記技術を中心として、油滓から脂肪酸エステル化物の他、脂肪酸やグリセリン等を製造することもでき、更なる有効利用の達成が期待できる。
 本発明は、植物油脂の製造工程から生ずる油滓組成物を有効活用できる脂肪酸エステル化物、脂肪酸、グリセリン等の資源物として効率的に回収できるシステム、および、回収した脂肪酸エステル化物をエネルギーとして各製造工程に供給できるシステムを提供する。
 すなわち、本発明は以下の内容からなる。
 (1) 植物油脂の製造工程より得られる油滓組成物から脂肪酸エステル化物を製造するシステムであって、少なくとも前記植物油脂の製造工程で生じた油滓組成物を貯留し、当該貯留された油滓組成物に対してアルコールを添加して油滓組成物−アルコール混合物を形成し、当該混合物の加熱処理をする加熱機付反応槽と、当該加熱機付反応槽で生成した脂肪酸エステル化物の分離をする分離槽と、を有することを特徴とする脂肪酸エステル化物製造システム。
 (2) 前記分離槽が、有機溶媒、水及び電離水よりなる群から選ばれる1以上のものが添加されて抽出操作が行われる抽出槽を兼ねる分離槽兼抽出槽である(1)記載の脂肪酸エステル化物製造システム。
 (3) 植物油脂の製造工程より得られる油滓組成物から脂肪酸エステル化物を製造するシステムであって、少なくとも前記植物油脂の製造工程で生じた油滓組成物を貯留し、当該貯留された油滓組成物に対してアルコールを添加して油滓組成物−アルコール混合物を形成し、当該混合物の加熱処理をする加熱機付反応槽と、当該加熱機付反応槽で生成した脂肪酸エステル化物の分離をする分離槽と、当該分離槽により脂肪酸エステル化物が除去された分離残渣に酸成分が添加されて中和処理がなされる中和処理反応槽と、前記分離残渣を中和処理することにより製造された脂肪酸の一部または全部を、前記加熱機付反応槽に添加するフィードバック管と、を有することを特徴とする脂肪酸エステル化物製造システム。
 (4) 前記植物油脂製造システムを一部に含む一群のプラント内のいずれかの工程にフィードバックする量を調整する調整装置を備えたことを特徴とする(3)に記載の脂肪酸エステル化物製造システム。
 (5) 植物油脂の製造工程より得られる油滓組成物から資源物を製造する製造システムであって、少なくとも前記植物油脂の製造工程で生じた油滓組成物を貯留し、当該貯留された油滓組成物に対してアルコールを添加して油滓組成物−アルコール混合物を形成し、当該混合物の加熱処理をする加熱機付反応槽と、当該加熱機付反応槽で生成した脂肪酸エステル化物の分離をする分離槽と、当該分離槽により脂肪酸エステル化物が除去された分離残渣に対して酸成分が添加されて脂肪酸等が生ずる中和処理反応槽と、を有することを特徴とする資源物を製造する製造システム。
 (6) 植物油脂の製造工程より得られる油滓組成物から資源物を製造する製造システムであって、少なくとも前記植物油脂の製造工程で生じた油滓組成物を貯留し、当該貯留された油滓組成物に対してアルコールを添加して油滓組成物−アルコール混合物を形成し、当該混合物の加熱処理をする加熱機付反応槽と、当該加熱機付反応槽で生成した脂肪酸エステル化物の分離をする分離槽と、当該分離槽により脂肪酸エステル化物が除去された分離残渣に対して酸成分が添加されて脂肪酸等が生ずる中和処理反応槽と、前記分離残渣を中和処理することにより製造された脂肪酸の一部または全部を、前記加熱機付反応槽に添加するフィードバック管と、を有することを特徴とする資源物を製造する製造システム。
 (7) 前記植物油脂製造システムを一部に含む一群のプラント内のいずれかの工程にフィードバックする量を調整する調整装置を備えたことを特徴とする(6)に記載の資源物を製造する製造システム。
 (8) (1)から(4)いずれか記載の植物油脂の製造工程より得られる油滓組成物から脂肪酸エステル化物を製造するシステムと、このシステムにより製造された脂肪酸エステル化物を燃焼する燃焼機関を有するエネルギー供給機と、を有することを特徴とするエネルギー供給システム。
 (9) 前記燃焼機関を有するエネルギー供給機が、ひとつのエネルギーから複数のエネルギーを同時に取り出して、有効利用するシステムである、コージェネレーションであることを特徴とする(8)に記載のエネルギー供給システム。
 (10) (1)から(4)いずれか記載の植物油脂の製造工程より得られる油滓組成物から脂肪酸エステル化物を製造するシステムと、このシステムにより製造された脂肪酸エステル化物を燃焼する燃焼機関を有するエネルギー供給機と、当該エネルギー供給機から供給されるエネルギーの一部または全部を、前記製造システムを一部に含む一群のプラント内のいずれかの工程に供給することができる回路と、を有することを特徴とするエネルギー循環システム。
 (11) 少なくとも油滓組成物が排出される植物油脂製造システムに対し、(1)から(4)いずれか記載の植物油脂の製造工程より得られる油滓組成物から脂肪酸エステル化物を製造するシステムと、当該システムにより製造された脂肪酸エステル化物を燃焼する燃焼機関を有するエネルギー供給機と、当該エネルギー供給機より発生したエネルギーを供給する回路より成るエネルギー循環システムと、を有することを特徴とするプラント。
 (12) 脂肪酸エステル化物を製造するシステムが、プログラムされたコンピュータによって制御されるものである請求項1から4いずれか記載の脂肪酸エステル化物製造システム。
 (13) 脂肪酸エステル化物を製造するシステムおよび脂肪酸エステル化物を燃焼してエネルギーを供給するシステムが、プログラムされたコンピュータによって制御されるものである請求項8または9に記載のエネルギー供給システム。
 (14) 脂肪酸エステル化物を製造するシステムおよび脂肪酸エステル化物を燃焼してエネルギーを供給するシステムが、プログラムされたコンピュータによって制御されるものである請求項10に記載のエネルギー循環システム。
 (15) 請求項11に記載のプラントにおいて、前記脂肪酸エステルを製造するシステムおよびエネルギー循環システムが、プログラムされたコンピュータによって制御されるものであるプラント。
 (1)の発明は、油滓組成物(以下、油滓と称する)を加熱機付反応槽において、アルコールと混合し、加熱、攪拌してエステル化反応を行うものである。この操作により、脂肪酸エステル化物−残渣の混合物が生成される。当該混合物は分離兼抽出槽において分離、抽出され、脂肪酸エステル化物を含む油相、残渣を含む水相に分けられる。前記油相は精製槽において精製され、脂肪酸エステル化物が製造される。
 (2)の発明によれば、加熱機付反応槽で精製された脂肪酸エステル化物−残渣の混合物は脂肪酸エステル化物を含有する油相と残渣を含有する水相とに分離されると共に、脂肪酸エステル化物が抽出されるので、工程の効率化が図られる。
 (3)の発明は、(1)の脂肪酸エステル化物製造システムにおける分離残渣(脂肪酸エステル化物を含有する油相を分離した後の水相)から生成される脂肪酸を出発原料である油滓に混合する、いわゆるフィードバック管を備えたものである。このフィードバック管により各反応槽に脂肪酸を効率よくフィードバックすることが可能になり、システムの効率化が図られる。
 (4)の発明は、植物油脂製造システムを一部に含む一群のプラント内のいずれかの工程に脂肪酸または脂肪酸含有油相をフィードバックする量を調整する調整装置を備えているので、それぞれのラインでの脂肪酸エステル化物の製造バランスを調整でき、その時々の最適な量、バランスを達成することができる。
 (5)の発明は、脂肪酸エステル化物を製造する工程で最後に残った残渣を含む水相(前記中和処理反応槽での生成物から脂肪酸を含有する油相を分離して残った相)からグリセリンを製造するシステムを含むものである。すなわち、油滓のエステル化反応で生成された脂肪酸エステル化物−残渣の混合物を油相と水相とに分離し、油相から脂肪酸エステル化物が得られ、水相は更に中和処理されて脂肪酸が生成され、その残渣からグリセリンが生成される。これによって、植物油脂の製造工程から生ずる油滓から脂肪酸エステル化物、脂肪酸、グリセリン等の資源物を製造することができることになる。
 (6)の発明は、上記(5)の発明に脂肪酸エステル化物製造システムにおける分離残渣(脂肪酸エステル化物を含有する油相を分離した後の水相)から生成される脂肪酸を出発原料である油滓に混合するためのフィードバック管を加えたものである。システムの充実を図ったものである。
 (7)の発明は、植物油脂製造システムを一部に含む一群のプラント内のいずれかの工程に脂肪酸または脂肪酸含有油相をフィードバックする量を調整する調整装置を備えているので、それぞれのラインでの脂肪酸エステル化物、脂肪酸、グリセリンの製造バランスを調整でき、その時々の最適な量、バランスを達成することができる。
 (8)の発明から(11)の発明に記載したエネルギー供給もしくは循環システムは、主に、植物油脂製造ライン、油滓のメチルエステル化ライン、エネルギー供給機からなる。油滓組成物から脂肪酸エステル化物を製造する脂肪酸エステル化物製造システムのメチルエステル化反応から得られた脂肪酸メチルエステルを燃料として燃焼し、燃焼により得られたエネルギーを、エネルギー供給機で熱、蒸気、電気等の形として各ラインに供給するものである。このエネルギー供給先として、植物油脂製造ライン、油滓のメチルエステル化ライン、もしくは、別の油滓のメチルエステル化ライン、さらには、別プラントのライン等が可能である。尚、このエネルギーを得るもととなる脂肪酸メチルエステルは、前述の(5)から(7)に記載の油滓組成物から資源物を製造する製造システムのメチルエステル化反応から得られたものであってもよい。すなわち、油滓組成物から資源物を製造する製造システムと、このシステムにより製造された脂肪酸エステル化物を燃焼する燃焼機関を有するエネルギー供給機と、を有するものであってもよい。
 (9)の発明における複数のエネルギーとして、電気、熱、蒸気等が挙げられる。
 (10)の発明により、燃焼熱がそのまま熱エネルギーとして供給される。または、燃焼熱が蒸気エネルギーに交換されて供給される。これらの熱エネルギーは、システムの内部に対しては、反応エネルギーを付与するために用いられ、システムの外部においては、例えば暖房が必要な施設に供給される。更に、エネルギー供給機は、それが備える燃焼機関から生ずる熱エネルギーを電気エネルギーに変換して、一連の脂肪酸エステル化物の製造システムや他プラントのシステムの機器、装置を駆動させる駆動エネルギーとすることもできる。尚、これは前述の(5)から(7)に記載の油滓組成物から脂肪酸エステル化物を製造する資源物を製造する製造システムであっても同様である。すなわち、油滓組成物から資源物を製造する製造システムと、このシステムで製造された脂肪酸エステル化物をエネルギーとして供給するエネルギー供給機と、このエネルギー供給機から供給されるエネルギーの一部または全部を、前記製造システムを一部に含む一群のプラント内のいずれかの工程に供給することができる回路とからなるものであってもよい。これによって、同様にシステムの内部に対しては、反応エネルギーを付与するために用いられ、システムの外部においては、例えば暖房が必要な施設に供給できる。
 (11)の発明は、1以上の植物油脂製造システムに対し、植物油脂の製造工程より生ずる油滓から脂肪酸エステル化物を製造する脂肪酸エステル化物製造システムのメチルエステル化反応ラインと、このシステムで製造された脂肪酸エステル化物を燃焼して得られるエネルギーを供給するエネルギー供給機と、そのエネルギーをそれぞれのラインやプラントに供給する回路とからなるので、1以上の植物油脂製造プラントだけでなく、その他複数のプラントに対してエネルギーを供給し得ることが可能である。尚、これは前述の(5)から(7)に記載の油滓組成物から脂肪酸エステル化物を製造する資源物を製造する製造システムであっても同様である。すなわち、油滓組成物から資源物を製造する製造システムと、このシステムで製造された脂肪酸エステル化物をエネルギーとして供給するエネルギー供給機と、そのエネルギーをそれぞれのラインやプラントに供給する回路とからなるものであってもよい。これによって、同様に1以上の植物油脂製造プラントだけでなく、その他複数のプラントに対してエネルギーを供給し得ることが可能である。
 (12)の発明から(15)の発明は、脂肪酸エステル化物を製造する工程、脂肪酸エステル化物を燃焼してエネルギーを供給する工程等がROM等に内蔵された、コンピュータ動作可能なプログラムによる操作によって製造装置のバルブ等の周辺機器・装置を制御することができる。このROM等に内蔵のプログラムによる工程の制御により、資材の効率的な移動や、総合的な処理時間の制御を行うことが可能となる。
 (12)の発明によれば、脂肪酸エステル化物を製造する工程がコンピュータによって制御されるため、効率よく脂肪酸エステル化物が製造できる。
 (13)の発明によれば、脂肪酸エステル化物を製造する工程、および脂肪酸エステル化物を燃焼してエネルギーを供給する工程がコンピュータによって制御されるため、エネルギーが植物油脂製造工程、油滓からの脂肪酸エステル化物製造工程等に効率よく供給されることになる。
 (14)の発明によれば、脂肪酸エステル化物を製造する工程、および脂肪酸エステル化物を燃焼してエネルギーを供給する工程がコンピュータによって制御されるため、エネルギーが植物油脂製造工程、油滓からの脂肪酸エステル化物製造工程等に対して効率よく循環されることになる。
 (15)の発明によれば、脂肪酸エステル化物を製造するシステム、および脂肪酸エステル化物を燃焼してエネルギーを供給するシステム、更には、エネルギーを循環するシステムがコンピュータによって制御されるために、資材やエネルギーの効率的な移動や、総合的な処理時間の制御を行うことが可能であると共に、各資源物の製造量等のバランスをコントロールできるので、効率良く製造することができる。
 本発明のシステムは、植物油脂製造工程から排出される油滓について、従来では殆ど利用されていなかったところ、資源化することにより利用可能となった。また、処理に必要な薬液が少なくてすむため、システムの構造が簡単で、実施しやすい。このため、安価で作業性、コスト面に優れた製造システムを作ることが可能である。
 以下に本発明の反応、反応条件、操作等を示す。
[用語の定義等]
 植物油脂の製造工程より得られる油滓とは、主に油脂の精製工程における遊離脂肪酸を除去すること等を目的とする脱酸処理工程から生じるものであり、植物油脂の製造工程の副生成物である。
 油滓は、通常、高粘性・ペースト状であり、水分を40〜50%、中性油を15〜20%、脂肪酸石けんを30〜40%、その他を5〜15%や、水分を30〜60%、中性油を10〜30%、脂肪酸石けんを15〜35%、その他5〜15%を含んでいるものを一般例として例示することができる。
 また、油滓組成物とは、主に油滓そのもののことを言うがこれに限定されず、油滓を主成分とする組成物をも含む。油滓を主成分とする組成物としては、例えば、粘度調整等のために油脂類を混合したものもが挙げられる。また、脂肪酸エステル化物の収率等を考慮すれば乾燥された油滓が好ましいが、水との混合物も含まれる。更に、異なる植物油脂から副生された油滓が複数混合したものでもよい。
 油滓は各種の植物油脂の製造工程において生じる。例えば菜種油、大豆油、紅花油、亜麻仁油、パーム油、パーム核油、トウモロコシ油、綿実油、オリーブ油、ゴマ油などの製造工程から排出されるものを含むが、これらには限定されない。また、これらの油脂が複数混合したもの、及びジグリセリドやモノグリセリドを含む油脂、更には一部酸化、還元、加水分解等の変性を起こした油脂を含んだ油滓でもよい。
 尚、含水油滓について言えば、脂肪酸エステル化物の収率等を考えれば、油滓の水分は少ない方が好ましい。油滓の乾燥方法としては、回転加熱ロール乾燥装置やドラムドライヤーもしくは真空ドラムドライヤー等により乾燥することを例示できる。
 ここで、含水油滓から水分を除去することについて言及すれば、含水油滓から水分を除去することにより油滓容積が減少するため、製造面での取り扱い性が良くなり、効率が向上することになる。ただし、乾燥処理をすることで収率は向上するが、油滓が半固体化しハンドリングが困難となる傾向があるため、含水油滓から水分を除きすぎるのは好ましくなく、従って、油滓中の水分は収率と操作性に応じて調整する必要がある。
 操作性や反応性の向上を目的として、油滓に溶剤を添加しても良い。例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤、MEK、MIBK、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤等を配合することができる。
[加熱機付反応槽での反応]
 上述したように、油滓組成物は種類によって性質は異なるが、一般的に高粘性物質(ペースト状)もしくは半固体物であるため、図1に示す加熱機付反応槽2において油滓を溶解、さらには反応を促進するために攪拌もしくは錬合することが好ましい。また、加熱処理することが好ましい。
 添加するアルコールの種類としては、特に限定されないが、一般式R−OHで示されるアルコールのうち、Rが炭素数1から10のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アルキニル基などが挙げられるが、好ましくはRが炭素数1から4の直鎖及び分岐アルキル基であり、より好ましくはメタノール、エタノール、ブタノールであり、更に好ましくはメタノールである。また、アルコールは単独でも二種以上を混合して用いてもよい。
 アルコールの使用量は使用する油滓及びアルコール等の種類によって適宜決定されるが、特に、含水油滓を用いる場合はエステル化反応を促進させるため、さらに、乾燥油滓を用いる場合は溶媒として使用することもできるため、反応量等に対して過剰に用いる方が好ましく、油滓10質量部に対して1部から1000質量部、好ましくは2質量部から500質量部、さらに好ましくは2質量部から200質量部、最も好ましくは2〜100質量部である。なお、過剰のアルコールは適宜回収して再度用いられる。この過剰のアルコールは、例えば、図1に示す精製槽13,14,19において回収することができる。
 油滓とアルコールとの反応は、窒素等の不活性ガス雰囲気下で行うことが望ましいが、特に限定されない。また、この反応は常圧、加圧及び減圧下いずれでも実施することが可能である。
 また、この反応は無溶媒もしくは溶媒中で実施することができるが、無溶媒反応であるのが好ましい。尚、溶媒中で実施する場合に用いられる溶剤としては例えばヘキサン、ヘプタン、ノナン、オクタン等の脂肪族炭化水素、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン等の環状脂肪族炭化水素などが挙げられる。
 反応温度は、使用する油滓及びアルコール等の種類とその配合量によって適宜決定されるが、一般的には5℃〜200℃、好ましくは15℃〜140℃、さらに好ましくは25℃〜70℃である。
 反応時間は、使用する油滓及びアルコール等の種類とその配合量、要求される収率等によって適宜決定されるが、一般に30分〜600分、好ましくは60分〜480分である。反応時間が短いと反応が充分に進行しないために収率の低下が起こり、長いとコスト上好ましくない。
 ここで、出発原料である油滓において、油脂類を配合することができる。油脂類とは植物油脂等が挙げられるが、これらに限られず、脂肪酸、ジグリセリドやモノグリセリド等も含まれる。また、使用済油や廃油も含まれる。但し、配合量は当該反応を阻害しない程度であることが望ましい。
[脂肪酸エステル化物の精製]
 上記アルコール添加による油滓反応後は、脂肪酸エステル化物を精製する必要がある。当該、精製例の一環としてろ過、抽出、分離、遠心分離、洗浄、乾燥が挙げられる。図1に示す分離槽兼抽出槽5は、抽出、分離の例示である。抽出は、ヘキサン、ヘプタン、ノナン、オクタン等の脂肪族炭化水素、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン等の環状脂肪族炭化水素等で行う。この抽出はアルコール及び抽出溶剤を全て分離して脂肪酸エステル化物のみを回収しても良いし、アルコール及び抽出溶剤が残留している状態で回収しても良い。
 上記分離は、電離水、水等によっても可能であるが、電離水を用いる方が好ましい。この電離水、水等による分離の場合、分離液すなわち油相と分離残渣すなわち水相が比較的きれいに分離する。反応副生成物である脂肪酸石けん及びグリセリンは、分離残渣である水相へ移行させることができる。
 電離水(電解水)は、電解質水溶液もしくは海水であり、電解質としては食塩、硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸亜鉛等がある。電離水等を添加し、攪拌処理した後、静置することで分離させる。この場合、分離残渣は水分を多く含むか、水溶液状となる。
 生成した脂肪酸エステルは、各々の用途に応じて必要な純度まで精製して使用する。精製の方法としては特に限定されず、蒸留、抽出、水洗、分離、遠心分離、乾燥、ろ過、脱臭、脱色等の一般的な方法が適用できる。
[分離残渣の資源化]
 当該製造工程では、上記反応分離後の図1に示す水相6に残渣が残る。当該残渣には、脂肪酸ナトリウム等の脂肪酸石けん及びグリセリン等が残余している。このため、当該残渣から脂肪酸及びグリセリンを製造することができる。
 ここで、脂肪酸は、脂肪酸石けんを図1に示す中和処理反応槽8において酸で中和処理することにより、遊離脂肪酸を得ることができる。脂肪酸ナトリウムの中和反応式は以下の化学式1に一例を示す。
Figure 2004091783
 生成した脂肪酸は、各々の用途に応じて必要な純度まで、図1に示す精製槽13において精製して使用する。精製の方法としては特に限定されず、蒸留、抽出、水洗、乾燥、分離、遠心分離、ろ過、脱臭、脱色等の一般的な方法が適用できる。
 使用する酸としては、塩酸、硫酸、燐酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、パラトルエンスルホン酸(PTS)等が挙げられるが、これらに限定されない。脂肪酸は精製されたものでも、未精製なものでも可能(中和反応後のものを添加しても良い)である。また更には精製した脂肪酸は、アルコール及び、酸又はアルカリ触媒を添加して反応させることにより、脂肪酸エステル化物を得ることができる。また、この反応は、精製する前の脂肪酸(図1に示す油相11)にアルコール及び、酸又はアルカリ触媒を添加して反応させてもよい。これにより、油滓からの脂肪酸エステル化物の回収率をアップさせることができる。遊離脂肪酸からの脂肪酸エステル化物生成の反応式を以下に示す(化学式2)。
Figure 2004091783
 また、該脂肪酸(図1に示す油相11、または精製槽13で精製した脂肪酸)を油滓または油滓に添加するアルコールに配合し、図1に示す加熱機付反応槽2へフィードバックしてエステル化反応工程に利用することができる。上記処理により、図1に示す水相6に未反応物として残余していた脂肪酸石けんは、ほぼ全て有効利用することが可能となる。
[フィードバックシステム]
 脂肪酸製造ライン、脂肪酸エステル化物製造ライン、資源物製造ライン等がフィードバック管で連携されているので、調整弁等で脂肪酸等のフィードバック量を調整することにより、それぞれのラインでの脂肪酸エステル化物、脂肪酸、グリセリンの製造バランスを調整できる。さらに、上記の脂肪酸エステル化物製造ラインは別の資源物製造ラインや植物油脂製造ラインともフィードバック管で連携されているので、他ラインからの供給や他ラインへの供給により、一群のプラント全体での脂肪酸エステル化物、脂肪酸、グリセリンの製造量の調整をとることができ、その時々の最適な量、バランスを達成することができる。
 このように、上記工程で得られた脂肪酸は、出発原料である油滓にフィードバックできるようにすることにより、脂肪酸エステル化物を製造する工程を有効に利用し、簡易に脂肪酸エステル化物の収率を上げ、油滓を無駄なく利用する方法となる。
 以下に、本発明における実施の形態の例を、図1及び図2のフロー図を用いて説明する。
 図1は、油滓のメチルエステル化系統図、すなわち植物油脂製造工程から排出される油滓が資源化されるまでのフローを示した図であり、図2は、工場全体及びエネルギーのシステムフロー図である。
[脂肪酸エステル化物製造システム]
 脂肪酸エステル化物製造システムは、植物油脂の製造工程で生じた油滓から脂肪酸エステル化物を製造するシステムであって、図1に示すように、少なくとも油滓を減圧・脱水槽1に貯留し、必要に応じて油滓中の水分を脱水する工程Aと、油滓にアルコール3を添加して加熱機付反応槽2で脂肪酸エステル化物を生成する工程Bと、工程Bで生成された反応物を分離槽兼抽出槽5で脂肪酸エステル化物を含有する油相7と脂肪酸石けん等の残渣を含有する水相6に分離する工程Cとからなる。さらに、油相7を精製槽19で精製する工程Dと、水相6を中和処理反応槽8で酸9を添加して中和処理して脂肪酸を生成する工程Eとを含む。
[資源物を製造する製造システム]
 資源物を製造する製造システムは、植物油脂の製造工程で生じた油滓から脂肪酸エステル化物、脂肪酸、グリセリンを製造するシステムであって、図1に示すように、少なくとも上記の脂肪酸エステル化物製造システムの工程A〜Eに加えて、工程Eで生成された反応物を分離槽10で脂肪酸を含有する油相11とグリセリン等の残渣を含有する水相12とに分離する工程Fと、この工程Fで分離された脂肪酸を含有する油相11を精製槽13で精製して精製脂肪酸22を得る工程Gとからなる。さらに、工程Gで精製した脂肪酸にアルコール、酸またはアルカリ16を添加して反応槽15でエステル化反応して脂肪酸メチルエステル化物17を生成する工程Hと、前記工程Fで分離された残渣を含有する水相12を精製槽14で精製してグリセリン18を得る工程Iとを含む。さらに、工程Fで分離された脂肪酸を含有する油相11をそのまま、または精製して、油滓にアルコールを添加して加熱機付反応槽2で脂肪酸エステル化物を生成する工程Bにフィードバックするフィードバック管21が設けられている。
[エネルギー供給・循環システム]
 本発明で得られる脂肪酸エステル化物は燃料として好適であるため、図1および図2に示すように、該脂肪酸エステル化物の製造工程で得られた脂肪酸メチルエステル化物17,20はエネルギー供給機23で燃焼されて熱、蒸気、電気等のエネルギーとして該脂肪酸エステル化物製造工程や植物油脂の製造工程、更には、別のプラントの該脂肪酸エステル化物製造工程や植物油脂の製造工程に供給する工程Jを含む。この場合、資源・エネルギーの有効利用であると共に、廃棄物である油滓が生じた植物油脂製造ライン等に、再びエネルギーとなって利用されることは、資源・エネルギーの好循環として好適な態様である。そして、環境面からも優れた態様といえる。
 次に、植物油脂の製造工程の副生成物である油滓から脂肪酸エステル化物、脂肪酸、グリセリン等の製造について説明する。
 植物油脂の製造工程の副生成物である油滓を原料として減圧・脱水槽1に収容する。必要に応じて加熱・減圧下で油滓の乾燥を行う。これによって、脂肪酸エステル化物の製造効率が向上する。ここで、油滓は、菜種油、大豆油、紅花油、亜麻仁油、パーム油、パーム核油、トウモロコシ油、綿実油、オリーブ油、ゴマ油などの製造工程から排出されるものが挙げられるが、これらに限らず様々な植物油脂の製造工程で排出される油滓を用いることができる。
 減圧・脱水槽1から定量送出ポンプによって一定量の油滓が加熱機付反応槽2へ送り込まれる。該加熱機付反応槽2は反応促進のため攪拌機がついているものが好ましい。加熱機付反応槽2の油滓質量に対して所定質量のメタノール3を定量送出ポンプで加熱機付反応槽2へ送り込む。
 加熱機付反応槽2の油滓とメタノールの混合物を、30〜70℃の所定の反応温度で約2〜5時間、もしくは1〜5時間、加熱・攪拌することで、脂肪酸エステル化物が生成され、残渣との混合物が得られる。ここで、残渣とは、脂肪酸ナトリウム等の脂肪酸石けん、メタノール、グリセリン等の脂肪酸エステル化物以外のものをいう。
 メチルエステル化反応の終了した脂肪酸エステル化物−残渣の混合物を、分離槽兼抽出槽5にポンプで送り込む。このとき、加熱機付反応槽2から分離槽兼抽出槽5へ送付する配管に、20〜300メッシュのフィルターを設置することで、脂肪酸エステル化物−残渣の混合物をろ過処理することができ、この場合、固形物等を除去することができる。次に、反応に使用したメタノールと例えば2倍量のヘキサン4を分離槽兼抽出槽5へ送り込む。攪拌によりヘキサン相へのメチルエステル化物の抽出処理を行った後、静置することにより脂肪酸エステル化物を含有する油相7と、残渣を含有する水相6に分離される。また、この分離は遠心分離による分離も可能であり、この場合、連続的、迅速に分離することができる。
 分離槽兼抽出槽5で分離した脂肪酸エステル化物を含有する油相7は精製槽19に送られる。ここで、減圧処理により脱ヘキサンを行うことで、脂肪酸メチルエステル(脂肪酸エステル化物)を得る。回収されたヘキサンは、再度、分離槽兼抽出槽5での脂肪酸エステル化物の抽出溶剤として使用することができる。脂肪酸メチルエステル(脂肪酸エステル化物)中に脂肪酸石けんの不純物が残存している場合があることから、該脂肪酸エステル化物について脱ヘキサン処理の前又は後に、水洗やろ過等の精製処理を行うことが好ましく、この精製処理により、高純度な脂肪酸エステル化物を得ることができる。
 分離槽兼抽出槽5で分離した残渣を含有する水相6は、中和処理反応槽8へ送られる。そして、硫酸9を中和処理反応槽8に投入し、攪拌して中和処理を行う。この中和処理により、脂肪酸石けんから遊離脂肪酸を生成することができる。中和処理反応槽8で中和処理された後、これを分離槽10へ送り出し、分離槽10で脂肪酸を含有する油相11と残渣を含有する水相12に分離される。該分離処理は、上述の静置や遠心分離により行うことができる。
 次いで、分離槽10の脂肪酸を含有する油相11を精製槽13へ送り込み、水洗、乾燥、ろ過等の精製処理を行うことで、精製脂肪酸を得ることができる。得られた脂肪酸は製品として販売されたり、エステル原料としても利用できる。さらに、得られた精製脂肪酸を反応槽15に送り込み、メタノールを定量送出ポンプで反応槽15に送り込み、さらに反応槽15に酸またはアルカリ触媒を投入し、撹拌しながらメチルエステル化反応を行うことで脂肪酸エステル化物の製造を行うこともできる。
 また、分離槽10での分離で得られた脂肪酸を含有する油相11は、フィードバック管により加熱機付反応槽2中の油滓に混合することで、再度、脂肪酸エステル化物の原料とすることができる。この場合、油滓から脂肪酸エステル化物を製造するという視点から、非常に高収率、効率的であり、好ましい形態といえる。
 また、分離槽10で分離された残渣を含有する水相12を精製槽14へ送り込み、乾燥、ろ過、抽出、蒸留等の精製処理を行うことで、グリセリンを得ることもできる。そして、得られたグリセリンは製品として販売される。
 また、脂肪酸エステル化物製造システムや資源物を製造する製造システムで生成された脂肪酸メチルエステル化物17,20はエネルギー供給機23に移送されて、燃焼され、熱、蒸気、電気等のエネルギーに変換される。そして、各システムに供給され、エステル化反応等の反応を進行するための熱源として、また、機器・装置を駆動させるための駆動源として利用される。
 該態様によれば、脂肪酸エステル化物を効率よく製造することができ、また、併せて、脂肪酸やグリセリンも製造することができるため、油滓の資源化としても好ましい態様である。
 上述したが、油滓から脂肪酸エステル化合物を製造し、その残渣から中和処理等をすることで脂肪酸を生成し、これを原料として前述の常法により脂肪酸エステル化物を製造することで(多段的な製造)、出発原料である油滓から収率良く脂肪酸エステル化物を得ることができる。
 また、前記脂肪酸を未精製のまま又は精製処理して、フィードバック管により加熱機付反応槽2へ直接、またはアルコールと共に添加し、加熱・攪拌処理することで、一つの脂肪酸エステル化物製造ラインであっても高収率・効率的、かつ、簡易な工程により脂肪酸エステル化物を製造することができ、工業的に優れた態様である。また、予定されている製造量に応じ、フィードバックする量を調整することで、脂肪酸エステル化物の製造量を調整することもできる。この場合、フィードバック管に連接された調整弁等によりフィードバック量を調整することができ、また、該調整弁に指示された製造量により、または、指示された製造量と実際に製造された量との関係により調整弁の動作を指示する機能を有するシステムである場合が好ましい。
 さらに、前記脂肪酸エステル化物の製造ライン(システム)やこれを含む資源化ラインが複数ある場合や、別途脂肪製造ラインが併設されている場合には、これらの複数のラインにおいて連携をとることで、脂肪酸エステル化物の製造量や、脂肪酸、グリセリンの製造量を調整することができる。例えば、脂肪酸エステル化物の製造ラインを含む資源化ラインが複数並存している場合、脂肪酸エステル化物が多く必要な場合、それぞれのラインにおいて、含まれている設備に応じて上記の多段的な製造やフィードバックによる循環製造により、製造量を最大量にする。脂肪酸が必要になった場合は、多段的な製造やフィードバックによる循環製造を中止し、脂肪酸エステル化物と脂肪酸を製造することができる。さらに、脂肪酸製造ラインが並存されている場合には、その調整の幅を大きくできるという利点がある。例えば脂肪酸エステル化物の製造について、脂肪酸製造ラインから生成する脂肪酸を、脂肪酸エステル化物製造ラインに送出することにより、更に多くの脂肪酸エステル化物を製造することができる。また、脂肪酸の製造量を増やす必要がある場合には、脂肪酸エステル化物製造ラインにおいて生成される脂肪酸をそのまま用いることにより、脂肪酸の全体製造量を増加させることができる。
 本発明は、脂肪酸エステル化物の製造量の増加・調整という面でも優れており、また、脂肪酸エステル化物や脂肪酸、グリセリン等の製造量のバランスを調整することができる。さらには、ある時点で求められる最も収益性等の高いバランスで製造することができ、また、需要を考慮し求められる製造バランスに柔軟に対応することができるため好ましい態様である。
[エネルギー]
 本発明で得られる脂肪酸エステル化物は燃料として好適であるため、該脂肪酸エステル化物エステルの製造ラインと、これを燃料として熱、電気、蒸気等のエネルギーを供給することができる。これらのエネルギーは、油滓が発生する植物油製造ラインや、これを含む一群のプラントに供給することができる。この場合、資源・エネルギーの有効利用であるとともに、廃棄物である油滓が生じた植物油脂製造ライン等に、再びエネルギーとなって利用されることは、資源・エネルギーの好循環として好適な態様である。そして、環境面からも優れた態様といえる。
 製造量の調整においては、上述の調整弁や前記求められる製造量・バランスを自動的にコントロールする機能を有するシステムが好ましい。
 次に、図3、図4および図5に基づいて、脂肪酸メチルエステル化物を生成する工程がROM等に内蔵されたコンピュータ動作可能なプログラムによる操作によって制御するプログラムの処理のフローについて説明する。
 図3は、脂肪酸エステル化物を生成する工程のプログラムの処理のフローを示す図であり、図4は、コンピュータと接続されたバルブ等の周辺装置・機器を含む油滓のメチルエステル化物製造工程の系統図であり、図5はコンピュータの構成を示すブロック図である。
 コンピュータ50は、図5に示すように、データバス(BUS)51に接続されたCPU52、ROM53、RAM54、メチルエステル化物製造工程における複数のバルブ24a〜24j(図4)、およびエネルギー供給機23(図4)等との間で信号の送受信を行う通信インターフェイス55とから構成されている。
 CPU52はROM53に格納されているコンピュータプログラムに従って種々の動作を実行するようになされており、該動作に応じて各周辺装置・機器を制御する。尚、本実施形態では、プログラムはROM53に記録されているが、他の記録部に記録されていてもよく、例えばCD−ROM等の記録媒体に記録されていてもよい。
 次に、図3および図4により、コンピュータ制御による脂肪酸エステル化物の製造フローについて説明する。尚、それぞれの反応ごとに別個の反応槽や精製槽を設けているが、これらの一部は一つの槽で兼用されるものであってもよい。
 尚、以下に説明する製造フローの各ステップ(Sで表示する)の制御処理は、コンピュータ50に接続されているバルブ24a〜24j等の各周辺装置・機器をコンピュータ50のCPU(中央処理装置)52が制御することによって行われる。すなわち、このステップにおいて、油滓、溶媒等の投入するための油滓、溶媒等を移送する配管のバルブの開閉、エステル化反応等において原料を加熱するために反応槽に付帯して備えられた加熱機の作動および油滓の水分を脱水処理するためのドラムドライヤー等の乾燥機(図示せず)の作動等はコンピュータにより制御される。尚、コンピュータ50と接続されて制御されるのは、上記のものだけに限定されるものでなく、例えば、油滓、溶媒を移送する送出ポンプの作動等も含めたものであってもよい。
 先ず、減圧・脱水槽1に油滓があるか否かを感知してバルブ24aを開き、植物油脂の製造工程の副産物である油滓を減圧・脱水槽1に定量送出ポンプ(図示せず)で投入する(S101)。次いで、油滓の投入が終了したら、例えばドラムドライヤー等の乾燥機(図示せず)を作動し、投入された油滓が所定含水になるまで脱水(乾燥)される(S102)。
 脱水処理が終了すると、バルブ24bを開き、脱水処理された油滓が加熱機付反応槽2に移送される。その後、バルブ24cを開き、メタノール等のアルコール3が加熱機付反応槽2に投入される(S103)。投入が終了すると、バルブ24cを閉じ、加熱機付反応槽2を作動し、加熱が開始され(S104)、脂肪酸メチルエステル化反応が行われる。この際、加熱機付反応槽2内の温度制御は、サーモスタット等により行うことができる。
 所定の反応時間が終了した後、バルブ24dを開き、送出ポンプ(図示せず)により反応生成物が分離槽兼抽出槽5に移送される。その後、バルブ24eを開き、ヘキサンおよび水又は塩水4が分離槽兼抽出槽5内に投入され(S106)、所定時間静置あるいは遠心分離等により脂肪酸メチルエステルを含有する油相7と脂肪酸石けんを含有する水相6とに分離される。分離後、バルブ24fを開き、送出ポンプ(図示せず)により、脂肪酸石けん他を含有する水相6が中和処理反応槽8に移送される。尚、脂肪酸メチルエステルを含有する油相7は、精製槽19に移送されて精製され、脂肪酸メチルエステルが製造される。
 中和処理反応槽8へ水相6の移送が終了したことを感知して、バルブ24gを開き、酸9が中和処理反応槽8に投入され(S108)、水相6中の脂肪酸石けんが中和処理されて脂肪酸が生成される。
 所定の中和処理時間が終了した後、バルブ24hを開き、反応生成物が送出ポンプ(図示せず)により分離槽10に移送される。そして、この分離槽10で所定時間静置あるいは遠心分離等により脂肪酸を含有する油相11とグリセリン等の残渣を含有する水相12とに分離される(S110)。
 その後、バルブ24iを開き、脂肪酸を含有する油相11が精製槽13に移送されて精製処理される(S112)。精製処理された脂肪酸は、メチルエステル化するか否かを判定し(S113)、“NO”(エステル化しない場合)であれば、油滓の脂肪酸メチルエステル化反応は終了される。一方、“YES”(エステル化する場合)であれば、精製された脂肪酸が反応槽15に移送される。この移送が終了したことを感知して、バルブ24jを開き、反応槽15にメタノール、酸又はアルカリ16が投入されて(S114)、脂肪酸がメチルエステル化反応されて脂肪酸メチルエステルが生成される。
 所定の反応時間が終了した後、脂肪酸メチルエステルの製造は終了する。
 以上、説明したように本発明によれば、そもそも油滓は廃棄物であるところ、これを脂肪酸エステル化物等の有効な資源としたことにより、植物油脂の製造ラインにおいて、さらには、これを含む一群のプラントにおいても廃棄物の低減となるため好ましい態様である。
 さらに、脂肪酸エステル化物を含む資源物を製造し、エネルギーを供給し、さらに油滓の粕を焼却処理する工程を有するプラントは、該プラント系内において油滓の有効利用を含む全ての処理を行うもののうち最も優れた態様の一つであるといえる。
 その他、脂肪酸エステル化物は燃料、脂肪酸は塗料等の原料、グリセリンは薬品等として利用することができるため、油滓から、脂肪酸エステル化物等を製造し、最終品である複数の製品の製造工程を併設することもできる。
 これらのことから、廃棄物である油滓の有効利用として、本発明が非常に優れていることがわかる。
油滓のメチルエステル化反応について、実験例を以下に示す。
 窒素置換した200mlナス型フラスコに、水分を乾燥させた大豆油滓2.0g、メタノール50mlと沸石を0.02g仕込み、65〜70℃で1時間加熱還流した。反応終了後室温まで冷却し、ろ過処理後、n−ヘキサン100mlで抽出した。ヘキサン抽出物を水洗後、エバポレーターで脱水及び脱溶剤することにより精製し、0.36gの脂肪酸メチルエステルを得た。一方、抽出残渣に希塩酸をpH3程度になるまで添加して2相に分離し、油相を抽出水洗後、エバポレーターで脱水及び脱溶剤することにより精製し、0.57gの大豆油脂肪酸を得た。これにさらに水分を乾燥させた大豆油滓2.0g、メタノール50mlと沸石を0.02g仕込み、3時間加熱還流した。反応終了後室温まで冷却し、ろ過処理後、n−ヘキサン100mlで抽出した。ヘキサン抽出物を水洗後、エバポレーターで脱水及び脱溶剤することにより精製し、0.49gの脂肪酸メチルエステルを得た。
 本発明は、植物油脂の製造工程において排出されている油滓を脂肪酸エステル化物、脂肪酸、グリセリン等の資源物として回収することができる。また、回収した資源物を燃料その他のエネルギー源として適用できる。
油滓のメチルエステル化系統図、すなわち植物油脂製造工程から排出される油滓が資源化されるまでのフローを示した図である。 工場全体及びエネルギーのシステムフロー図である。 脂肪酸エステル化物を生成する工程のプログラムの処理のフローを示すフロー図である。 コンピュータと接続されたバルブ、検出器等の周辺装置・機器を含む油滓のメチルエステル化物製造工程の系統図である。 コンピュータの構成を示すブロック図である。
符号の説明
 1  減圧・脱水槽
 2  加熱機付反応槽
 3  メタノール(アルコール)
 4  ヘキサン、水又は塩水
 5  分離槽兼抽出槽
 6  水相(残渣)
 7  油相
 8  中和処理反応槽
 9  酸またはアルカリ触媒
 10 分離槽
 11 油相
 12 水相
 13 精製槽
 14 精製槽
 15 反応槽
 16 メタノール、酸またはアルカリ
 17 脂肪酸メチルエステル
 18 グリセリン
 19 精製槽
 20 脂肪酸メチルエステル
 21 フィードバック管
 22 脂肪酸
 23 エネルギー供給機
 24a〜24j バルブ
 50 コンピュータ
 51 BUS
 52 CPU
 53 ROM
 54 RAM
 55 通信インターフェイス

Claims (15)

  1.  植物油脂の製造工程より得られる油滓組成物から脂肪酸エステル化物を製造するシステムであって、
     少なくとも前記植物油脂の製造工程で生じた油滓組成物を貯留し、
     当該貯留された油滓組成物に対してアルコールを添加して油滓組成物−アルコール混合物を形成し、
     当該混合物の加熱処理をする加熱機付反応槽と、当該加熱機付反応槽で生成した脂肪酸エステル化物の分離をする分離槽と、を有することを特徴とする脂肪酸エステル化物製造システム。
  2.  前記分離槽が、有機溶媒、水及び電離水よりなる群から選ばれる1以上のものが添加されて抽出操作が行われる抽出槽を兼ねる分離槽兼抽出槽である請求項1記載の脂肪酸エステル化物製造システム。
  3.  植物油脂の製造工程より得られる油滓組成物から脂肪酸エステル化物を製造するシステムであって、
     少なくとも前記植物油脂の製造工程で生じた油滓組成物を貯留し、
     当該貯留された油滓組成物に対してアルコールを添加して油滓組成物−アルコール混合物を形成し、
     当該混合物の加熱処理をする加熱機付反応槽と、当該加熱機付反応槽で生成した脂肪酸エステル化物の分離をする分離槽と、当該分離槽により脂肪酸エステル化物が除去された分離残渣に酸成分が添加されて中和処理がなされる中和処理反応槽と、前記分離残渣を中和処理することにより製造された脂肪酸の一部または全部を、前記加熱機付反応槽に添加するフィードバック管と、を有することを特徴とする脂肪酸エステル化物製造システム。
  4.  前記植物油脂製造システムを一部に含む一群のプラント内のいずれかの工程にフィードバックする量を調整する調整装置を備えたことを特徴とする請求項3に記載の脂肪酸エステル化物製造システム。
  5.  植物油脂の製造工程より得られる油滓組成物から資源物を製造する製造システムであって、
     少なくとも前記植物油脂の製造工程で生じた油滓組成物を貯留し、
     当該貯留された油滓組成物に対してアルコールを添加して油滓組成物−アルコール混合物を形成し、
     当該混合物の加熱処理をする加熱機付反応槽と、当該加熱機付反応槽で生成した脂肪酸エステル化物の分離をする分離槽と、当該分離槽により脂肪酸エステル化物が除去された分離残渣に対して酸成分が添加されて脂肪酸が生ずる中和処理反応槽と、を有することを特徴とする資源物を製造する製造システム。
  6.  植物油脂の製造工程より得られる油滓組成物から資源物を製造する製造システムであって、
     少なくとも前記植物油脂の製造工程で生じた油滓組成物を貯留し、
     当該貯留された油滓組成物に対してアルコールを添加して油滓組成物−アルコール混合物を形成し、
     当該混合物の加熱処理をする加熱機付反応槽と、当該加熱機付反応槽で生成した脂肪酸エステル化物の分離をする分離槽と、当該分離槽により脂肪酸エステル化物が除去された分離残渣に対して酸成分が添加されて脂肪酸が生ずる中和処理反応槽と、前記分離残渣を中和処理することにより製造された脂肪酸の一部または全部を、前記加熱機付反応槽に添加するフィードバック管と、を有することを特徴とする資源物を製造する製造システム。
  7.  前記植物油脂製造システムを一部に含む一群のプラント内のいずれかの工程にフィードバックする量を調整する調整装置を備えたことを特徴とする請求項6に記載の資源物を製造する製造システム。
  8.  請求項1から4いずれか記載の植物油脂の製造工程より得られる油滓組成物から脂肪酸エステル化物を製造するシステムと、このシステムにより製造された脂肪酸エステル化物を燃焼する燃焼機関を有するエネルギー供給機と、を有することを特徴とするエネルギー供給システム。
  9.  前記燃焼機関を有するエネルギー供給機が、ひとつのエネルギーから複数のエネルギーを同時に取り出して、有効利用するシステムである、コージェネレーションであることを特徴とする請求項8に記載のエネルギー供給システム。
  10.  請求項1から4いずれか記載の植物油脂の製造工程より得られる油滓組成物から脂肪酸エステル化物を製造するシステムと、このシステムにより製造された脂肪酸エステル化物を燃焼する燃焼機関を有するエネルギー供給機と、当該エネルギー供給機から供給されるエネルギーの一部または全部を、前記製造システムを一部に含む一群のプラント内のいずれかの工程に供給することができる回路と、を有することを特徴とするエネルギー循環システム。
  11.  少なくとも油滓組成物が排出される植物油脂製造システムに対し、請求項1から4いずれか記載の植物油脂の製造工程より得られる油滓組成物から脂肪酸エステル化物を製造するシステムと、当該システムにより製造された脂肪酸エステル化物を燃焼する燃焼機関を有するエネルギー供給機と、当該エネルギー供給機より発生したエネルギーを供給する回路より成るエネルギー循環システムと、を有することを特徴とするプラント。
  12.  脂肪酸エステル化物を製造するシステムが、プログラムされたコンピュータによって制御されるものである請求項1から4いずれか記載の脂肪酸エステル化物製造システム。
  13.  脂肪酸エステル化物を製造するシステムおよび脂肪酸エステル化物を燃焼してエネルギーを供給するシステムが、プログラムされたコンピュータによって制御されるものである請求項8または9に記載のエネルギー供給システム。
  14.  脂肪酸エステル化物を製造するシステム工程および脂肪酸エステル化物を燃焼してエネルギーを供給するシステムが、プログラムされたコンピュータによって制御されるものである請求項10に記載のエネルギー循環システム。
  15.  請求項11に記載のプラントにおいて、前記脂肪酸エステル化物を製造するシステムおよびエネルギー循環システムが、プログラムされたコンピュータによって制御されるものであるプラント。
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