JP2005350630A - 低排出型バイオディーゼル燃料製造技術 - Google Patents

低排出型バイオディーゼル燃料製造技術 Download PDF

Info

Publication number
JP2005350630A
JP2005350630A JP2004175901A JP2004175901A JP2005350630A JP 2005350630 A JP2005350630 A JP 2005350630A JP 2004175901 A JP2004175901 A JP 2004175901A JP 2004175901 A JP2004175901 A JP 2004175901A JP 2005350630 A JP2005350630 A JP 2005350630A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
biodiesel fuel
reaction mixture
oil
reaction
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004175901A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanosuke Matsumura
政之輔 松村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Electric Power Development Co Ltd
CDM Consulting Co Ltd
Original Assignee
Electric Power Development Co Ltd
CDM Consulting Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Electric Power Development Co Ltd, CDM Consulting Co Ltd filed Critical Electric Power Development Co Ltd
Priority to JP2004175901A priority Critical patent/JP2005350630A/ja
Publication of JP2005350630A publication Critical patent/JP2005350630A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel

Landscapes

  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)

Abstract

【課題】 アルカリ触媒法による低級アルコールでエステル交換反応で原料油から脂肪酸エステルを生成する工程において、副生成物であるグリセリン及びグリセリン誘導体を高収率及び高純度で精製してその有効利用を可能とすることにより総製造コストを低減するバイオディーゼル燃料の製造方法を提供。
【解決手段】 アルカリ触媒を使用し、原料油を低級アルコールでエステル交換反応して脂肪酸エステルを生成する工程を含むバイオディーゼル燃料の製造方法において、上記アルカリ触媒によってエステル交換反応された反応混合液に所定量の水で調節した希硫酸を加えて反応混合液を中和し、中和した反応混合液から硫酸塩結晶を濾別して、該濾液を蒸留し、比重分離操作により高比重のグリセリン成分を分離する工程を含むことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、低排出型のバイオディーゼル燃料の製造方法に関するものであり、より詳細には、菜種油、ごま油、大豆油、トウモロコシ油、向日葵油、パーム油、パーム核油、椰子油、コーン油および紅花油等の植物性油脂類や未精製油、牛油、豚油、魚油等の動物性油脂類、更にはそれらの廃油をバイオディーゼル燃料にする際に生じるグリセリン等の二次使用が有効となる低排出型のバイオディーゼル燃料製造技術に関する。
従来、バイオディーゼル燃料は植物性油脂類や動物性油脂類をメチルエステル化させたものを含む燃料であり、硫黄分等をほとんど含まないことから黒煙などの有害排気ガスの排出がすくない。また植物由来であることから、京都議定書に示された規定上、炭酸ガスの排出がゼロカウントである。このようなことから、環境負荷の少ない軽油代替燃料として注目され、欧米では既に規格、法制度も整備され、大豆や菜種油から年間250万トン以上生産され使用されている。
このような油脂類の主成分であるモノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド等をアルキルアルコールとエステル交換反応させることは広く知られている。また油脂類に含まれる遊離脂肪酸とアルキルアルコールとをエステル化反応することも種々知られている(例えば、非特許文献1を参照)。
ところで、この反応を利用して、油脂類からバイオディーゼル燃料油を製造する技術についても様々な検討がされてきた(例えば、特許文献1、2、3、4、5、及び6を参照)。これらの方法においては脂肪酸エステル等のバイオディーゼル燃料の生成だけでなく、グリセリン等が副生成物として生成する。グリセリンはきわめて有用な化学物質であるため、グリセリンを高純度で得ることができれば有効利用が可能であり、バイオディーゼル燃料の製造上、総製造コストの低減にもつながる。しかしながら、上記従来の製造方法にあって、グリセリンの処理に関しては単に中和してボイラー燃料とするか一部は蒸留するのみである。このため、上記の方法では未だ効率的に純度の高いグリセリンを得ることを見出してはいない。
「有機ハンドブック」技報堂出版、1988、p1407〜p1409 特開平7−197047号公報 特開平10−245586号公報 特開2002−167356号公報 特開2002−294277号公報 特開2000−44984号公報 特開2000−109883号公報
従って、本発明の課題は、原料油を低級アルコールでエステル交換反応して脂肪酸エステルを生成するアルカリ触媒法を使用した工程において、副生成物であるグリセリン及びグリセリン誘導体を高収率及び高純度で精製してその有効利用を可能とすることにより総製造コストを低減するバイオディーゼル燃料の製造方法を提供しようとするものである。
本発明者等は、鋭意研究した結果、植物、動物等の油脂類並びに廃食油等の原料油からアルカリ触媒法を用いてバイオディーゼル燃料を得る工程を含む場合に、メチルアルコール等の低級アルコールに水酸化カリウム等のアルカリ塩を触媒として溶解させた触媒含有アルコール溶液を原料油に混合して反応させたとき、その後、反応混合液に水を所定量を加えた希硫酸で中和する工程を含めると、反応混合液からの硫酸塩水和結晶を濾別などにより簡単に除かれ、蒸留、比重分離操作などによって、反応混合液から高比重物質であるグリセリン及びグリセリン誘導体等が高純度、高収率で得られることを見出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(6)の構成或いは構造を有することにより、上記課題を解決したものである。
(1)アルカリ触媒を使用し、原料油を低級アルコールでエステル交換反応して脂肪酸エステルを生成する工程を含むバイオディーゼル燃料の製造方法において、上記アルカリ触媒によってエステル交換反応された反応混合液に所定量の水で調節した希硫酸を加えて反応混合液を中和し、中和した反応混合液から硫酸塩結晶を濾別して、該濾液を蒸留し、比重分離操作により高比重のグリセリン成分を分離する工程を含むことを特徴とするバイオディーゼル燃料の製造方法。
(2)上記(1)に記載の製造方法において、上記中和時に使用した水量が、生成する硫酸塩の量に対して、1〜20モル当量の範囲である請求項1に記載の製造方法。
(3)上記(1)又は(2)に記載の製造方法において、上記中和時に反応混合溶液の粘度を調製するために低級アルコールを反応混合溶液の全体量の50質量部%以下の範囲で加えるバイオディーゼル燃料の製造方法。
(4)上記(1)〜(3)の何れかに記載の製造方法において、上記濾液の蒸留が減圧下で行われるバイオディーゼル燃料の製造方法。
(5)上記(1)〜(4)の何れかに記載の製造方法において、上記アルカリ触媒が水酸化カリウムであることを特徴とするバイオディーゼル燃料の製造方法。
(6)上記(1)〜(5)の何れかに記載の製造方法において、上記低級アルコールがメチルアルコールであることを特徴とするバイオディーゼル燃料の製造方法。
本発明のバイオディーゼル燃料の製造方法によれば、中和時に水を所定量加えて、触媒であるアルカリ塩と硫酸とが適宜な硫酸塩・水和物を形成し、これが沈澱濾別されることにより、原料油が高収率でエステル化されて原料油から高収率の目的生成物が得られ、未反応原料油が殆どなく、グリセリン及びグリセリン誘導体が高比重分離により高純度で得られ、再利用性を高めることができ、バイオディーゼル燃料の総製造コストを低減させることができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は本発明を実施する形態の一例であって、処理の流れを示す製造プロセス図である。
本発明に係るバイオディーゼル燃料の製造方法によれば、アルカリ触媒法による低級アルコールでエステル交換反応して、原料油から脂肪酸エステルを生成する工程を含むバイオディーゼル燃料の製造方法であり、上記アルカリ触媒によってエステル交換反応された反応混合物に所定量の水で調節した希硫酸を加えてアルカリを中和し、その中和した硫酸塩・水和物の結晶を濾別して、該濾液を蒸留し、比重分離操作により高比重のグリセリン成分を分離する工程を含むものである。
上記原料油としては、植物及び動物等の油脂類、及び廃食油等を挙げることができ、具体的には、菜種油、ごま油、大豆油、トウモロコシ油、向日葵油、パーム油、パーム核油、椰子油、コーン油および紅花油等の植物油脂類、牛油、豚油、魚油等の動物油脂類、更にはその使用済みの廃食油等を原料油とするものである。
また、本発明の遊離脂肪酸からディーゼル燃料油の製造方法を実施するのに使用される装置の概要としては図1に示すような製造プロセスであることが望ましい。
図1に示すように原料油の前処理部1、脱水−脱臭−脱酸処理部2、触媒溶液調製部3、反応混合処理部4、中和処理部5、蒸留部6、及び精製処理部7から構成される。
上記前処理部1、脱水−脱臭−脱酸処理部2、触媒溶液調製部3、及び反応混合処理部4は、それ自体公知(特開平10−245586号公報を参照。)のバイオディーゼル燃料の製造方法を実施すれば良い。例えば、前処理部1では、原料油である廃食油導入口などにフィルタが装着され、メッシュ数10〜100のステンレス金網からなるフィルタを通過することにより、原料油(廃食油等)に含まれる固体物質が一次的に除去される。また、原料油に含まれる固体物質や過剰水分(飽和含水量以上の水分が含まれると、水相と油相とに自然分相する。)などの一部分が比重差によって自然沈降させ、この自然沈降した固体物質や過剰水分などは、前処理部1等のドレン排出口から排出される。更に必要な場合は、メッシュ数100〜600のカートリッジ式フィルタが装着されたストレーナ等に通され、原料油(廃食油)に含まれる微細固体物質が二次的に除去され、固体物質の含有量が、例えば0.05%以下となった廃食油が得られる。
脱水−脱臭−脱酸処理部2は、原料油が多管式熱交換器等に通され、多管式熱交換器等を通過する間に水蒸気と熱交換して、真空脱水・脱臭塔内へ導入される。真空脱水・脱臭塔26内では、所定温度まで加熱された原料油に含まれた水分および沸点の低い臭気物質は、1〜100mmHgの真空状態下において速やかに蒸発(気化)され、真空脱水・脱臭塔の出口等から排出される。原料油は、コンデンサ等において冷却され、後段部へと送り出される。これによって、原料油は、例えば水分含有量0.03%以下、臭気物質含有量10ppm以下となるように脱水および脱臭される。
触媒溶液調製部3は、例えば、触媒導入シュート、アルコール貯蔵タンク、アルコール計量ポンプ、冷却水ジャケットが付設された溶解撹拌槽からなっている。触媒としてのアルカリ塩としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属塩の水酸化物等を挙げることができが、特に好ましくは水酸化カリウムである。
また、アルコールとしては低級アルコールであり、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、及びその他の低級アルコールが挙げられるが、反応面及びコスト面からメチルアルコールが望ましい。
一般に、触媒含有アルコール溶液の調製は、バッチ式操作によって行われ、まず、計量して溶解撹拌槽内へアルコールが送り込まれ、次に、溶解撹拌槽内に導入されたアルコールを撹拌しながら、上記触媒をアルコールに対して所定の割合で溶解撹拌槽内へ投入され、触媒がアルコールに完全に溶解するまで撹拌される。アルコールに触媒が溶解する時に発生する溶解熱は、冷却水ジャケット等で冷却することにより除去される。溶解撹拌槽内への触媒の供給速度は、例えばアルコールがメチルアルコールであるときは、触媒含有アルコール溶液の温度が64℃を超えないように制御される。もしも触媒供給速度が速過ぎると、発生した溶解熱を除去するのが間に合わなくなる。そして、溶液の温度がアルコールの沸点温度以上になると、アルコールの蒸発が激しくなり、また、溶液の局部的過熱による突沸現象が起こることになって危険である。溶解撹拌槽への所定量の触媒の投入が終わって、触媒がアルコールに完全に溶解した後に、溶解撹拌槽から所定の触媒含有アルコール溶液タンク等に移される。一方、溶解撹拌槽では、上記した手順と同様の手順によりアルコールと触媒とを導入し、同様の溶解撹拌操作を繰り返す。
反応混合処理部4には、上記触媒含有アルコール溶液タンクから所定量の触媒アルコール溶液が導入される。一方、上述の処理した原料油は反応混合処理部(攪拌機能を有した反応塔など)の底部から導入する。これにより上部へ流動する原料油と触媒含有アルコール溶液とを連続的に混合させる。
中和処理部5では、撹拌が終わった後に、送液ポンプ等により硫酸が投入される。
硫酸は、反応終了後の反応液に投入したアルカリ塩、例えば水酸化カリウムに対して、50〜55モル%の範囲で投入されることが好ましい。
上記範囲を下回る場合は、反応混合液は十分に中和されない一方、上記範囲を上回る場合には、反応混合液の反応状態が不安定となり目的物質の収率が低下する。
上記硫酸を投入する際、アルカリ塩である水酸化カリウムに対して、1〜20モル当量の範囲、特に好ましくは2〜10モル当量の範囲の水で硫酸を希釈させることが好ましく、かかる希硫酸は反応混合液を攪拌させながら室温から65℃の環境下で滴下することが好ましい。
この際、反応溶液の粘度が高い場合には、その粘度調製剤として上述で添加したと同様な低級アルコール、例えば、メチルアルコール等を適宜量加えることが望ましい。これらの粘度調製剤は、反応混合溶液に対して50質量%以下の範囲で加えることが好ましい。
従って、上述の範囲の希硫酸の投入により、硫酸の中和塩、特に、アルカリ塩が水酸化カリウムであれば、硫酸塩・水和物として容易に析出して濾別されるので好ましい。
中和された反応混合液はグラスフィルターなどに通流させられ、上述の硫酸塩・水和物が濾別される。濾別された反応混合液は蒸留部6へと導入される。反応混合液は減圧蒸留され、例えば、0.1〜100mmHgの範囲、及び温度50〜250℃の環境下で減圧蒸留することが好ましい。このように蒸留された反応混合液は、精製処理部7で必要により遠心分離器などにより比重分離され、アルキルエステル層(軽液層:目的反応物)とグリセリン層(重液層:副反応物)に分離される。
このようなバイオディーゼル燃料の製造方法にあっては、アルキルエステル層における遊離脂肪酸エステルはエステル転化率は90%以上、好ましくは95%以上である。また、アルキルエステル層の遊離脂肪酸エステルの純度99%以上であることが好ましい。
一方、グリセリン層にあっては、その収率が90%以上で得られることが好ましい。このような範囲にあれば、十分な回収率が達成されることとなる。また、グリセリン層で得られるグリセリン及びその誘導体の純度は99%以上であることが好ましく、かかる収率及び純度であれば、グリセリンの再利用が可能となり、システム全体のコストを低減することができる。
以下、本発明に係るバイオディーゼル燃料の製造方法を実施例にて説明する。
図1に示した構成の製造プロセス図に従って以下の如く製造を行った。
(実施例1)
原料油は食品工場からの廃食油で以下の性状のものを使用した。
・廃食油(酸価3、ヨウ素価105、引火点230℃、水分1%、灰分1.3%)
上述したような一般的な前処理を実施した原料油をその1000kgに対して触媒として水酸化カリウム13kgを前もってメチルアルコール(純度99.5%)122kgで溶解したものと混合した。反応混合処理部において温度65℃、15分間反応させた。
水6.4kgで希釈した濃硫酸12kgを上記反応混合物に50℃以上にならないように攪拌しながら滴下した。その後50リットルのメチルアルコールで希釈した。反応混合液を約1時間静置して、硫酸カリウム水和物の結晶析出を確認した。反応槽の下部に取り付けたガラスフィルターを通じて、溶液を吸引濾過し、濾液を蒸留塔に移送した。蒸留塔を100mmHgまで減圧し、温度50℃〜100℃までの留分を初留とした。その後減圧度を10mmHgまでとし、温度100℃〜220℃までの留分を本留とした。本留を遠心分離器(遠心力1000G:流量15リットル毎分)に通しアルキルエステル層(軽液)とグリセリン層(重液)とに分離した。これをそれぞれサンプリングし性状分析を行った。
上記アルキルエステル層、及びグリセリン層の性状分析はガスクロマトグラフによった。その結果を表1及び2に示した。尚、転化率は、原料油中の脂肪酸グリセリドに対するアルキルエステルの収量を示しており、実際には、(転化率=アルキルエステル量/反応に使用した原料油量)で定義される。またグリセリンの収率については、反応に使用した原料油量をもとに脂肪酸がステアリン酸と仮定してグリセリン原料量を計算し、これに対する精製グリセリンの量を示している。
(実施例2)
上記した実施例1と同様の条件で行った。ただし加える水の量を硫酸カリウムに対して10モル当量とした。結果を下記表1及び2に示した。
(実施例3)
上記した実施例1と同様の条件で行った。ただし加えるメチルアルコール量を100リットルとした。結果を下記表1及び2に示した。
(比較例1)
上記した実施例1と同様の条件でおこなった。ただし水を加えなかった。結果を下記表1及び2に示した。
(実施例4)
上記した実施例1と同様の条件で行った。ただしメチルアルコールを加えなかった。結果を下記表1及び2に示した。
(比較例2)
アルキルエステル化後の反応混合液をまず遠心分離機によって、メチルエステル層とグリセリン層とに分離した。このグリセリン層に硫酸12kgを水6.4kgに希釈して加え中和し、さらにメチルアルコール10リットルを加えて粘度を調節した。これをガラスフィルターで濾過し、濾液を実施例1の条件で蒸留して精製グリセリンを得た。結果を下記表1及び2に示した。メチルエステルは蒸留していない。
(比較例3)
上記した実施例1と同様の条件で行った。ただし中和操作をまったく行わずに蒸留した。結果を下記表1及び2に示した。
(比較例4)
比較例2と同様に行った。ただし中和操作をまったく行わずに蒸留した。結果
を表1及び2に示した。メチルエステルは蒸留していない。
Figure 2005350630
Figure 2005350630
以上の結果から本発明に係るバイオディーゼル燃料の製造方法によれば、これまで高純度での回収が困難であった副産物的なグリセリンを、全体のバイオディーゼル燃料製造コストを上げることなく、高効率にかつ高純度で回収可能である。このことによって、これまで廃棄されてきたようなグリセリン廃液も容易に有効活用が可能となることで、二次汚染のような環境負荷を低減できる。
本発明のバイオディーゼル燃料の製造方法は、アルカリ触媒法による低級アルコールでエステル交換反応により原料油から脂肪酸エステルを生成する工程において、副生成物であるグリセリン及びグリセリン誘導体を高収率及び高純度で、その工程の流れの中で精製してその有効利用を可能とすることにより総製造コストを低減するので、極めて産業上利用可能性が高い。
図1は本発明を実施する形態の一例であって、処理の流れを示す製造プロセス図である。
符号の説明
1 前処理部
2 脱水−脱臭−脱酸処理部
3 混合反応処理部
4 触媒溶液調製処理部
5 中和処理部
6 蒸留部
7 精製処理部

Claims (6)

  1. アルカリ触媒を使用し、原料油を低級アルコールでエステル交換反応して脂肪酸エステルを生成する工程を含むバイオディーゼル燃料の製造方法において、上記アルカリ触媒によってエステル交換反応された反応混合液に所定量の水で調節した希硫酸を加えて反応混合液を中和し、中和した反応混合液から硫酸塩結晶を濾別して、該濾液を蒸留し、比重分離操作により高比重のグリセリン成分を分離する工程を含むことを特徴とするバイオディーゼル燃料の製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法において、上記中和時に使用した水量が、生成する硫酸塩の量に対して、1〜20モル当量の範囲であるバイオディーゼル燃料の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の製造方法において、上記中和時に反応混合溶液の粘度を調製するために低級アルコールを反応混合溶液の全体量の50質量部%以下の範囲で加えるバイオディーゼル燃料の製造方法。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の製造方法において、上記濾液の蒸留が減圧下で行われるバイオディーゼル燃料の製造方法。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の製造方法において、上記アルカリ触媒が水酸化カリウムであることを特徴とするバイオディーゼル燃料の製造方法。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の製造方法において、上記低級アルコールがメチルアルコールであることを特徴とするバイオディーゼル燃料の製造方法。

JP2004175901A 2004-06-14 2004-06-14 低排出型バイオディーゼル燃料製造技術 Pending JP2005350630A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004175901A JP2005350630A (ja) 2004-06-14 2004-06-14 低排出型バイオディーゼル燃料製造技術

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004175901A JP2005350630A (ja) 2004-06-14 2004-06-14 低排出型バイオディーゼル燃料製造技術

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005350630A true JP2005350630A (ja) 2005-12-22

Family

ID=35585371

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004175901A Pending JP2005350630A (ja) 2004-06-14 2004-06-14 低排出型バイオディーゼル燃料製造技術

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005350630A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100831072B1 (ko) 2006-09-18 2008-05-20 전남대학교산학협력단 불균일계 촉매를 이용한 바이오디젤의 정제방법
WO2009093844A2 (ko) * 2008-01-22 2009-07-30 바이오디젤 제조시스템 및 그의 제어방법
WO2009136181A1 (en) * 2008-05-07 2009-11-12 Bai Leng Method of purification of glycerine
JP2010285320A (ja) * 2009-06-12 2010-12-24 Ihi Corp グリセリン改質装置および改質方法
JP2011116675A (ja) * 2009-12-01 2011-06-16 Ihi Corp グリセリン精製装置及び精製方法並びにグリセリン改質装置及び改質方法
JP2012067299A (ja) * 2006-08-15 2012-04-05 Seneca Landlord Llc 高遊離脂肪酸原料からのバイオディーゼル及びグリセリンの生成
JP2016529259A (ja) * 2013-08-19 2016-09-23 アールイージー ライフ サイエンシズ リミテッド ライアビリティ カンパニー 部分精製された廃グリセロールの製造
KR102153430B1 (ko) * 2020-06-10 2020-09-08 무진기공주식회사 바이오중유 및 바이오디젤 제조시 고전압 저전류를 이용한 층분리 가속화와 전기전도도를 이용한 층분리를 감지하는 바이오디젤 분리탱크
CN111676070A (zh) * 2020-06-19 2020-09-18 西北大学 餐厨垃圾制备生物柴油的方法
WO2020204554A1 (ko) * 2019-04-04 2020-10-08 주식회사 엘지화학 에스터계 조성물의 제조 시스템 및 방법
US11104636B2 (en) 2019-04-04 2021-08-31 Lg Chem, Ltd. System and method for manufacturing ester-based composition

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012067299A (ja) * 2006-08-15 2012-04-05 Seneca Landlord Llc 高遊離脂肪酸原料からのバイオディーゼル及びグリセリンの生成
KR100831072B1 (ko) 2006-09-18 2008-05-20 전남대학교산학협력단 불균일계 촉매를 이용한 바이오디젤의 정제방법
CN101978026A (zh) * 2008-01-22 2011-02-16 朴诚镇 生物柴油制造系统及其控制方法
WO2009093844A2 (ko) * 2008-01-22 2009-07-30 바이오디젤 제조시스템 및 그의 제어방법
KR100918363B1 (ko) * 2008-01-22 2009-09-22 배신호 바이오디젤 제조시스템 및 그의 제어방법
WO2009093844A3 (ko) * 2008-01-22 2009-10-22 Bae Shin Ho 바이오디젤 제조시스템 및 그의 제어방법
WO2009136181A1 (en) * 2008-05-07 2009-11-12 Bai Leng Method of purification of glycerine
JP2010285320A (ja) * 2009-06-12 2010-12-24 Ihi Corp グリセリン改質装置および改質方法
JP2011116675A (ja) * 2009-12-01 2011-06-16 Ihi Corp グリセリン精製装置及び精製方法並びにグリセリン改質装置及び改質方法
JP2016529259A (ja) * 2013-08-19 2016-09-23 アールイージー ライフ サイエンシズ リミテッド ライアビリティ カンパニー 部分精製された廃グリセロールの製造
WO2020204554A1 (ko) * 2019-04-04 2020-10-08 주식회사 엘지화학 에스터계 조성물의 제조 시스템 및 방법
US11104636B2 (en) 2019-04-04 2021-08-31 Lg Chem, Ltd. System and method for manufacturing ester-based composition
US11840510B2 (en) 2019-04-04 2023-12-12 Lg Chem, Ltd. System and method for manufacturing ester-based composition
KR102153430B1 (ko) * 2020-06-10 2020-09-08 무진기공주식회사 바이오중유 및 바이오디젤 제조시 고전압 저전류를 이용한 층분리 가속화와 전기전도도를 이용한 층분리를 감지하는 바이오디젤 분리탱크
CN111676070A (zh) * 2020-06-19 2020-09-18 西北大学 餐厨垃圾制备生物柴油的方法
CN111676070B (zh) * 2020-06-19 2021-03-30 西北大学 餐厨垃圾制备生物柴油的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4872047B2 (ja) グリセリンを用いてアルキルエステルを製造する方法
AU2007205806B2 (en) Production of biodiesel and glycerin from high free fatty acid feedstocks
JP2005350632A (ja) バイオディーゼル燃料の製造方法
RU2558364C2 (ru) Способ автокаталитической этерификации жирных кислот
JP2008231345A (ja) バイオディーゼル燃料の製造方法
JP2009502812A (ja) カルボン酸アルキルエステルの製造方法
JP2007176973A (ja) 軽油代替燃料用の脂肪酸低級アルキルエステルの製造方法
JP2007077347A (ja) 脂肪酸アルキルエステルの製造方法及び燃料
JP2005350630A (ja) 低排出型バイオディーゼル燃料製造技術
JP3934630B2 (ja) 酸性油脂類および劣化油脂類からのバイオディーゼル燃料製造方法
JP4374219B2 (ja) 廃油脂のケミカルリサイクル方法
JP2004035873A (ja) 低付加エネルギーおよび環境低負荷での脂肪酸エステルとグリセリンの製造方法
JP2008031257A (ja) ディーゼルエンジン用燃料を製造する方法
WO2011001249A1 (en) Process to obtain a mixture of lower carboxylic mono, di and triesters from raw glycerin
JPWO2006016492A1 (ja) バイオディーゼル燃料用組成物の製造方法およびバイオディーゼル燃料製造装置
JP2009161776A (ja) バイオディーゼル燃料の製造方法及び製造装置
JP2009120847A (ja) バイオディーゼル燃料の製造方法
CN101842471A (zh) 用于脂肪酸多相催化酯化的连续方法
JP5090676B2 (ja) 脂肪酸エステル組成物の製法
JP3842273B2 (ja) 脂肪酸アルキルエステル組成物の製造方法
EP4034619A1 (en) Process for the production and purification of sterols
JP2007211139A (ja) 脂肪酸エステルとグリセリンの製造方法及び製造装置並びに燃料
JP2009299000A (ja) 脂肪酸メチルエステルの製造方法および副生グリセリンの使用方法
JP7417271B2 (ja) ポリ乳酸の製造方法
JP4876111B2 (ja) 脂肪酸石鹸含有量の調整法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060621

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060905

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070109