JP2004090341A - ラミネート装置およびクリーニング方法 - Google Patents

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Migaku Yokozawa
横澤 琢
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Abstract

【課題】フェルトのクリーニング効果を損なうことなく信頼性の高いフェルト交換方法を実施可能にしたラミネート装置を提供する。
【解決手段】画像形成された受像メディアの表面にフィルムを定着させる一対の定着ローラ5a、5bと、一対の定着ローラ5a、5bのうち一方の定着ローラ5aの表面をクリーニングするためのクリーニング部材16と、受像メディアにフィルムを定着する前に、一方の定着ローラ5aにクリーニング部材16の毛羽を付着させ、毛羽の付着した部分がフィルムに当接するまで定着ローラ5a、5bを回転させる制御部とを有する構成である。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタ、印刷または複写機等により画像形成された受像メディアに、その表面の記録画像層を保護するようにフィルムを定着するラミネート装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開2000−043368号公報に示すように、インクジェットプリンタ等から出力された記録紙の記録画像表面に、耐熱基材上にラテックス層を形成したフィルムを定着した後、耐熱基材を剥離することにより、画像の彩度や耐久性を改善したラミネート装置が知られている。
【0003】
上記公報では、次のような方法が開示されている。ロール状の記録紙(受像メディア)とロール状のフィルム(保護部材)とを搬送ローラ対にて合せて送るとともに、加熱ローラ対にて記録紙の記録面と保護部材のラテックス面とを加熱圧着することで、保護部材のラテックス層は記録紙の記録面に融解して密着および接着して画像保護面を形成する。続いて、保護部材から耐熱基材を巻き取りローラにより剥離、分離して巻き取り、その後、ラテックス層の密着した記録紙をカッターによりカットしてシート状の完成印画として排出トレイ上に排出する。
【0004】
上述の従来のラミネート装置において、受像メディアにフィルムを加熱圧着する加熱ローラ対のうち一方のローラにはハロゲンヒータ等の熱源が内蔵されている。この一方のローラを内蔵された熱源により加熱することで、受像メディアにフィルムを加熱圧着できる。
【0005】
しかし、通常、受像メディアを加熱ローラ対に送り込む前から加熱ローラ対はフィルムを挟持した状態であり、加熱ローラの温度が高くなり過ぎると、挟持されたフィルムが変質または変形する場合がある。
【0006】
また、加熱ローラの一方のローラにごみ等が付着すると、受像メディアに対してフィルムを均一に加熱、圧着できない場合がある。
【0007】
上記問題を解決するために、受像メディアの表面側にフィルムを定着する定着手段を備えたラミネート装置が知られている。この装置の定着手段は、受像メディアおよびフィルムを加熱、圧着する一対のローラを有し、このローラ対のうち一方のローラが他方のローラに対して離間方向に自在に移動できるように構成されている。また、一方のローラは、熱源を内蔵するとともに、少なくとも他方のローラと圧着した状態で、ローラに付着したごみを取り除くためのクリーニング部材と当接する。
【0008】
この装置によれば、ローラの過熱によるフィルムの変質および変形を防げるとともに、受像メディアに対してフィルムを均一に加熱、圧着できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の装置では、クリーニング部材にフェルト材質等を使用した場合、フェルト交換後の使用初期段階において、ローラの圧着、離間時にフェルトの繊維が毛羽立ってローラ側に付着し、定着時にフィルムとローラの間に毛羽を混入させ、画像に毛羽跡を発生させてしまうという重大な問題があった。
【0010】
特に、クリーニング効果を高めるため、フェルト材のクリーニング部材であるクリーニングフェルトにシリコンオイル等の離形剤を含浸させている場合、一方のローラが他方のローラと圧着する際にクリーニングフェルトを所定量押し潰すのが普通であるため、クリーニングフェルトからのシリコンオイルの沁み出しとともにフェルトの毛羽をローラへと付着させてしまうことがあった。この場合、一方のローラが離間する際にフェルトの毛羽がシリコンオイルとともにローラ側に付着し、その結果、ローラに付着した毛羽が画像欠陥を引き起こし、装置の信頼性を著しく低下させてしまうという問題があった。
【0011】
また、フェルト交換後の使用初期段階における毛羽立ちを防止するために、フェルト表面を焼き固める処理を行ったり、フェルト内にPET(ポリエチレンテレフタレート)を混入させて密着力を上げたりする方法が知られている。しかし、いずれの方法もフェルトのコスト上昇要因となるため、フェルトの交換頻度によってはユーザへの負担を著しく増加させてしまう。
【0012】
本発明は上記したような従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものであり、フェルトのクリーニング効果を損なうことなく信頼性の高いフェルト交換方法を実施可能にし、画像欠陥を低減し、コストの上昇を抑制したラミネート装置、およびフェルトのクリーニング方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明のラミネート装置は、画像形成された受像メディアの表面にフィルムを定着させる一対の定着ローラと、
前記一対の定着ローラのうち一方の定着ローラの表面をクリーニングするためのクリーニング部材と、
前記受像メディアに前記フィルムを定着する前に、前記一方の定着ローラに前記クリーニング部材の毛羽を付着させ、該毛羽の付着した部分が前記フィルムに当接するまで前記定着ローラを回転させる制御部と、
を有する構成である。
【0014】
この場合、前記制御部は、
前記一方の定着ローラに前記クリーニング部材との圧接、離間動作を所定の回数繰り返させることで、前記一方の定着ローラに前記クリーニング部材の毛羽を付着させることとしてもよい。
【0015】
また、前記クリーニング部材はフェルト材であることとしてもよい。
【0016】
上記目的を達成するための本発明のクリーニング方法は、画像形成された受像メディアの表面にフィルムを定着させる一対の定着ローラと、該一対の定着ローラのうち一方の定着ローラの表面をクリーニングするためのクリーニング部材とを備えたラミネート装置における前記クリーニング部材のクリーニング方法であって、
前記受像メディアに前記フィルムを定着する前に、前記一方の定着ローラに前記クリーニング部材の毛羽を付着させ、
前記毛羽の付着した部分が前記フィルムに当接するまで前記定着ローラを回転させるものである。
【0017】
この場合、前記一方の定着ローラに前記クリーニング部材との圧接、離間動作を所定の回数繰り返させることで、前記一方の定着ローラに前記クリーニング部材の毛羽を付着させることとしてもよい。
【0018】
(作用)
上記のように構成される本発明では、受像メディアにフィルムを定着する前の段階で、クリーニング部材表面の不安定な毛羽を定着ローラに付着させ、毛羽の付着した部分がフィルムに圧着するまで定着ローラを回転させることで、定着ローラに付着した毛羽をフィルムに移動させる。そのため、フィルムの毛羽の付いた部分を装置外に排出でき、受像メディアにフィルムを定着するときに毛羽の付着していない定着ローラが圧着するため、画像に毛羽跡を付けることがない。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明のラミネート装置は、クリーニング部材を交換した後、一方のローラにクリーニング部材との圧接、離間を繰り返させ、画像欠陥の原因となる毛羽をクリーニング部材からローラに付着させ、付着した毛羽をフィルムに移動させて装置外に排出することを特徴とする。
【0020】
以下、図に沿って本発明の実施の形態を説明する。
【0021】
まず、本発明に係るラミネート装置に適用されるフィルムおよび受像メディアについて説明する。
【0022】
図16はフィルムおよび受像メディアを示す図であり、(a)はフィルムの断面を示す模式図、(b)は受像メディアの断面を示す模式図、(c)はフィルムと受像メディアが接着された状態の断面を示す模式図、(d)はフィルムと受像メディアが接着され、フィルムの保護部材が剥離除去された状態の断面を示す模式図である。なお、フィルムおよび受像メディアの構成について、先願である特開2000−043368に詳しく記載されているので、ここでは簡単に説明する。
【0023】
図16(a)に示すように、フィルム102は、フィルム基材102a、第1ラテックス層102b、および第2ラテックス層102cにより形成される。フィルム基材102aは、PET等耐熱性に優れたものであればよく、フィルム基材102aがPETの場合には望ましくはアニール済みのものが用いられる。
【0024】
第1ラテックス層102bは、フィルム基材102a上にラテックス材料によりコーティングされたものであり、ラミネート成品の保護層の表面層を形成する。加熱圧着後に容易にフィルム基材102aから剥離できるようにフィルム基材102aに対して物理的に付着されている。
【0025】
第2ラテックス層102cは、第1ラテックス層102b上にラテックス材料によりコーティングされたものであり、後述する受像メディア101の表面に第1ラテックス層102bを加熱圧着するため第1ラテックス層102bと受像メディア101とを接着する。また、加熱圧着時に融解して受像メディア101の凸凹形状になじんで受像メディア101との密着性を高める。
【0026】
図16(b)に示すように、受像メディア101は、ベース部材101a、インク吸収層101b、および第3ラテックス層101cにより形成されている。
ベース部材101aには普通紙が用いられることが多いが、PET等からなるシート層を用いることが可能である。インク吸収層101bは、例えば、シリカ粒子およびこれを結着するバインダを含む構成である。また、インク吸収層101bは、ベース部材101aに用いられるものに基づいて適宜な厚みに塗布される。
【0027】
第3ラテックス層101cは、インク吸収層101b上にラテックス材料によりコーティングされたものであり、インク吸収層101bにインクを印加する際、その印加を阻害しないように薄く形成されている。
【0028】
上記受像メディア101とフィルム102は、後述する定着ローラにより定着されると、図16(c)に示すように、第2ラテックス層102cおよび第3ラテックス層101cが密着し、ラミネート成品104を形成する。さらに、図16(d)に示すように、ラミネート成品104のフィルム基材102aを、例えば、手動により剥離すると、受像メディア101の表面が第1ラテックス層102bおよび第2ラテックス層102cからなる保護層に保護された状態のラミネート成品105が形成される。
【0029】
次に、本発明のラミネート装置の構成について説明する。
【0030】
図1は本発明のラミネート装置の側面図、図2はその正面図、図3はその平面図である。なお、本実施例では保護部材から基材を剥離、分離せずに機内から排出し、基材が受像メディア表面に張り付いたままのラミネート成品104の後端部分をカッターによりカットして排出トレイ上に排出する構成である。
【0031】
図1、図2および図3に示すように、ラミネート装置1は、装置本体100と、受像メディア供給部200と、本体支持体300とを有する構成である。装置本体100はその側面が側面ケース110により覆われている。また、図3に示す平面図において、図に示す矢印の方向である前方側の半面がカバー21に覆われ、後方側の半面がカバー23に覆われ、後方側の背面上方一部が背面ケース111に覆われている。また、図3に示すように装置本体100から前方側に受像メディア供給部200が配置され、図1に示すように装置本体100から図の下方に本体支持体300が配置されている。
【0032】
受像メディア供給部200は、表面に記録画像を有する受像メディアを供給するための、板状からなる供給台201と、供給台201を支持するための供給台支持板202とを有する。
【0033】
本体支持体300は、装置本体100の下面に配設された脚部301と、脚部301からの荷重を分散するために脚部301の下方に配設された脚受部302と、脚受部302の下方に配設された、ラミネート装置1を自在に移動可能にするためのキャスタ303、およびラミネート装置1の位置を固定するための固定足304とを有する。図2の正面図に示すように、脚部301は左右に一つずつ配設されており、脚部301、301が補強版305により固定されることで、本体支持体300全体が補強される。
【0034】
なお、上記装置本体100は、受像メディア供給部200の上方側に前面ユニット40を備え、前面ユニット40の下方には供給口60を有する。装置本体100と脚部301との接合部の前方近傍には、前方に向けて排出されるラミネート成品104を積載するための、側面から見てJ字状の積載台62が設けられている。
【0035】
次に、本発明の要部構成となる装置本体100の内部構造について説明する。
【0036】
図4および図5は装置本体100の内部構造を示す断面図である。図の左側がラミネート装置1の前方側である。
【0037】
図4に示すように、装置本体100の内部には、前方の上部から中央部にかけて、フィルム装着部20、フィルム装着部20に装着されたフィルムセット103、およびフィルム102を導く案内ローラ4が設けられている。また、前方の受像メディア供給部200側から中央部にかけて、前面ユニット40、受像メディア101を供給するための供給口60、受像メディア101の供給手段となる供給ローラ対2が設けられている。また、中央部では、供給された受像メディア101とフィルム102とを圧着するための定着ローラ対5が配置されている。
さらに、中央部から後方下部を経由して前方下部にかけて、ラミネート成品104を搬送するための搬送ローラ対7および排出ローラ対8、ラミネート成品104後端をカットするためのカッター部700、ならびに排出口61が設けられている。なお、装置本体100は搬送ローラ対7および排出ローラ対8の後方下部側に背面ユニット30を備えている。
【0038】
供給ローラ対2は受像メディア101を挟持するための供給下ローラ2aと供給上ローラ2bとから構成される。定着ローラ対5は受像メディア101およびフィルム102を圧着するための定着下ローラ5bと定着上ローラ5aとから構成される。搬送ローラ対7はラミネート成品104を挟持するための搬送主ローラ7aと搬送副ローラ7bとから構成される。排出ローラ対8はカッター部700にラミネート成品を挟持して導くための排出上ローラ8aと排出下ローラ8bとから構成される。
【0039】
また、装置本体100は、フィルム装着部20より案内ローラ対4を介して定着ローラ対5にフィルム102を供給するためのフィルム供給パス70と、前面ユニット40下方の供給口60より供給ローラ対2を介して定着ローラ対5に受像メディア101を供給するための受像メディア供給パス71と、定着ローラ対5より搬送ローラ対7および排出ローラ対8を介して排出口61にラミネート成品104を搬送するための搬送パス72とを有する構成である。
【0040】
フィルム供給パス70、受像メディア供給パス71および搬送パス72は定着下ローラ5bおよび搬送主ローラ7aに所定の角度で巻き付けてUターンパスを形成している。
【0041】
供給ローラ対2の近傍には、第1のセンサが設けられている。この第1のセンサは、供給される受像メディア101の先端を検出するためのフィードセンサ(検出センサ)10と、受像メディア101の後端を検出して供給が終了したことを検出するためのTAセンサ11とを備えている。
【0042】
案内ローラ対4と定着ローラ対5との間には、フィルム102が供給されていることを検出するためのフォトセンサ12が設けられている。搬送ローラ対7と排出ローラ対8との間には、上記フィルムセット103から伸びたフィルム102が排出ローラ対8まで供給されていることを検知するためのラミセンサ13が設けられている。
【0043】
排出口61の近傍には、第2のセンサである出口(EXIT)センサ15が設けられている。第2のセンサは、受像メディア101とフィルム102が定着されたラミネート成品104を検知する第1のステートと、受像メディア101の存在しないフィルム102を検知する第2のステートと、受像メディア101およびフィルム102の両方が存在しないことを検知する第3のステートとを有する構成である。また、後述するカッター部700により切断されたラミネート成品104の後端を検出する。
【0044】
上記フィルム装着部20は、内部にフィルムセット103が装着され、側面から見てU字状のカバー21により覆われている。カバー21は、フィルム装着部20の後方の支点22にピンまたはボルト等で取り付けられ、支点22を中心として図4および図5中矢印H−I方向に回動可能な構成である。カバー21を矢印H方向に回動させると、図5の実線で示されるように、カバー21が閉じた状態になる。カバー21を矢印I方向に回動させると、図5の破線で示されるように、カバー21が開いた状態になる。カバー21が開いた状態では、フィルム装着部20の全体が前方上方に開放される。
【0045】
図4に示すように、上記前面ユニット40はフィルム装着部20の下方に配置されている。また、装置本体100の前方外壁の一部を形成するとともに、受像メディア101を装置本体100の内部に導くためにその中心方向に鋭角部40Aを有する構成である。鋭角部40Aの上面側は上記フィルム供給パス70の底面となる。前面ユニット40の下面側は、上記受像メディア供給パス71の上面を形成し、フィードセンサ10およびTAセンサ11の上方部分ならびに供給上ローラ2bを有する。
【0046】
前面ユニット40の内側上面にはカバー21が閉まった状態であることを検知する安全スイッチ41が設けられ、外側上面には把手43が設けられている。また、装置本体100の内側から前方に二本のレール42が配設されており、前面ユニット40はレール42に沿って図に示す矢印F―G方向に移動可能になっている。上記カバー21を開放状態にすると把手43を掴むことが可能となり、把手43を手動により図の矢印F方向に引き出すことで、前面ユニット40を図の破線で示す位置に移動できるように構成される。
【0047】
また、前面ユニット40を装置本体100にセットした状態(実線で示す状態)でカバー21を閉じると、安全スイッチ41が検知してラミネート装置1の作動が可能となる。なお、図に示す符号50はラミネート装置1に操作者が処理条件などを入力するための操作部である。
【0048】
上記背面ユニット30は装置本体100の背面外壁の一部を形成する。背面ユニット30の内壁面72aは側面から見てL字状の搬送パス72の一側面を形成し、ラミネート成品104を下方に案内するためのガイド部材32、33、34が配設されている。また、内壁面72aには、搬送副ローラ7b、排出下ローラ8b、およびラミセンサ13が配置されている。
【0049】
背面ユニット30は、下方の支点31にピンまたはボルト等で取り付けられ、支点31を中心に図4に示す矢印J−Kの方向に回動可能に構成されている。背面ユニット30を矢印K方向に回動させると、背面ユニット30が図4に示す破線の位置に移動し、搬送ローラ対7付近から排出ローラ対8にかけて、装置本体100の背面側が開放されるように構成される。
【0050】
次に、ラミネート装置1の各種ローラを駆動する駆動系の構成について説明する。
【0051】
図5はラミネート装置の駆動系の断面を示す模式図であり、図6は図5の要部構成を拡大した模式図である。
【0052】
図5に示すように、第1駆動制御部3は、上記前面ユニット40の側面側に配設されており、供給ローラ対2に係合して駆動を制御する。第2駆動制御部6は、上記背面ユニット30および搬送ローラ対7の側面側に配設されており、搬送ローラ対7に係合して駆動を制御する。
【0053】
ブレーキ部9は、定着ローラ対5の前方下部において第2駆動制御部6に隣接して配設されており、定着下ローラ5bに係合してブレーキを制御する。上記フィルムセット103の軸心B2はフィルムセット103の回転に対してブレーキ制御を行い、このブレーキ制御がフィルムセット103と搬送ローラ対7との間に所定張力(例えば、0.0086〜0.257kg/cm)を付与している。
なお、第1駆動制御部3、第2駆動制御部6およびブレーキ部9は、上記側面ケース110内に配設されており、前面ユニット40および背面ユニット30の移動を阻害することがない。
【0054】
図6に示すように、第1駆動制御部3はモータM1が搭載された基板3aを備えている。モータM1は図に示さない制御部と配線3dで接続されている。基板3aには駆動ギヤ3b、3cが設けられており、駆動ギヤ3bはモータM1に係合し、駆動ギヤ3cは駆動ギヤ3bおよび供給下ローラ2aに係合している。そのため、モータM1の駆動が駆動ギヤ3b、3cを介して供給ローラ対2に伝わり、モータM1と供給ローラ対2が連動する構成になっている。
【0055】
第2駆動制御部6は上記制御部と接続されたモータM2が搭載された基板6aを備えている。基板6aには駆動ギヤ6bが設けられており、モータM2は搬送主ローラ7aに係合し、搬送主ローラ7aは駆動ギヤ6bに係合し、駆動ギヤ6bは排出上ローラ8aに係合している。そのため、モータM2と搬送ローラ対7とが連動し、搬送ローラ対7と排出ローラ対8とが連動する構成になっている。
【0056】
ブレーキ部9は、定着ローラ対5と搬送ローラ対7との間のフィルム102およびラミネート成品104に所定張力を付与するためのものであり、ブレーキB1が搭載された基板9aを第2駆動制御部6の基板6aに隣接した位置に有する。
【0057】
基板9aにはブレーキB1に係合する駆動ギヤ9bと、駆動ギヤ9bに係合する駆動ギヤ9cが設けられている。定着下ローラ5bと同軸に設けられた駆動ギヤ5bは定着下ローラ5bとの間にワンウェイクラッチ5bを介在している。
定着ローラ5bには駆動ギヤ5bと同軸に駆動ギヤ5bが設けられ、この駆動ギヤ5bは定着ローラ5bに対してキーによって固定されている。また、この駆動ギヤ5bには駆動ギヤ9cが係合している。
【0058】
なお、ワンウェイクラッチ5bは、ブレーキB1による過剰なブレーキ制御によりラミネート成品104に必要以上に負荷をかけないようにするためのものであり、定着ローラ対5の回転速度が速くなるのを許容する方向に作用する。
【0059】
定着下ローラ5bと搬送主ローラ7aとの間には、駆動ギヤ6cが装置本体100に支持されている。駆動ギヤ6cは、定着下ローラ5bの駆動ギヤ5bに係合し、モータM2により駆動される搬送主ローラ7aを介して定着下ローラ5bを駆動させる。
【0060】
次に、定着ローラ対5の構成について詳細に説明する。
【0061】
上述したように、定着手段となる定着ローラ対5は、その回転軸線が水平方向に伸び、定着上ローラ5aと定着下ローラ5bとが上下方向に所定の距離だけ離れた構成である。定着ローラ対5は受像メディア101とフィルム102とを加熱、加圧してラミネート成品104を形成する。
【0062】
定着上ローラ5aは図6に示す矢印L−Mの方向に移動可能な構成である。定着時には矢印Mの方向に移動してフィルム102を定着下ローラ5b側に押し付け、非定着時には矢印L方向に移動して定着下ローラ5b上のフィルム102から離隔してフィルム102に負荷をかけないようにする。
【0063】
なお、定着上ローラ5aの下方には、定着上ローラ5aの表面をクリーニングするためのクリーニングフェルト16aを備えたクリーニング部材16が設けられている。定着上ローラ5aが矢印M方向に移動した際、クリーニングフェルト16aが定着上ローラ5aに当接して表面をクリーニングする。クリーニング部材16は、背面ユニット30を図5に示した矢印K方向に回動させて装置本体100の背面側を開放すると、定着上ローラ5aに当接した位置で着脱可能となる。また、装置本体100より取り外したクリーニング部材16からクリーニングフェルト16aを取り出せる。そのため、ユーザは、クリーニングフェルト16aの交換寿命を自分で判断し、取り出したクリーニング部材16からクリーニングフェルト16aのみを交換できる。
【0064】
次に、定着ローラ対5の加圧機構部および回転駆動部について説明する。
【0065】
図7は定着上ローラの加圧機構部を示す側面図であり、図8はその背面図である。図9は定着上ローラの回転駆動系を示す断面図である。図10は定着上ローラユニットを示す背面図であり、図11はその側面図である。
【0066】
図7に示すように、定着上ローラ5aを移動させる加圧機構部400は、一端が支点402でピンまたはボルト等に取り付けられ、回動可能なフレームである加圧アーム401を有する構成である。加圧アーム401の他端には、加圧アーム401を常時下方に付勢するための引っ張りバネ403が固定部材であるボルト409に支点408を介して取り付けられている。
【0067】
支点408を装置本体100に固定することにより、加圧アーム401は引っ張りバネ403により常時下方に付勢される。加圧アーム401の他端の上方には、加圧ブラケット405が、枢支ピンにより構成される回動軸407を介して回動可能に加圧アーム401に連結されている。加圧ブラケット405と加圧アーム401との間には加圧アーム401を常時下方に付勢する圧縮バネ406が圧縮された状態で設けられている。この圧縮バネ406は加圧ブラケット405の下降に応じて加圧アーム401を下方に押圧する。
【0068】
加圧ブラケット405の上方には、カムフォロアであるカムブラケット410が配設されている。カムブラケット410内には、カム軸であるカムシャフト411に固定された偏心カム412が設けられている。図8に示すように、カムシャフト411上には、第3駆動制御部420が設けられている。この第3駆動制御部420は不図示の制御部に接続されたモータM3を備えている。
【0069】
なお、定着上ローラ5aを移動させるための移動手段は、駆動源であるモータM3と、偏心カム412および圧縮バネ406により移動可能なカムブラケット410と、偏心カム412およびカムブラケット410間において偏心カム412を被嵌するように配置された不図示の転がりベアリングとを有する構成である。
【0070】
図8に示すように、モータM3は、駆動ギヤ421、422、423を介してウオームホイール424を駆動させることで、カムシャフト411を駆動させる。第3駆動制御部420はカムシャフト411に設けられた軸受け425と一体になっている。カムシャフト411は不図示の固定台で装置本体100に固定され、カムシャフト411の両端にはカムブラケット410が配設されている。
【0071】
図8に示すように、上記カムブラケット410を含む加圧機構部400は装置本体100の側面側の両端に設けられている。加圧アーム401および上記移動手段は定着上ローラ5aの両端部分を支持するように定着上ローラ5aの左右に一箇所ずつ配置されている。二つの移動手段の各偏心カム412はモータM3およびカムシャフト411により駆動される。
【0072】
図7に示すように、上記加圧アーム401の中心付近には定着上ローラ5aが配置されている。第3駆動制御部420のモータM3により駆動されたカムシャフト411が偏心カム412を回転させることで、カムブラケット410を上方に押し上げる。この時圧縮バネ406の圧力が開放される。カムブラケット410が上方移動すると、加圧ブラケット405および加圧アーム401が引っ張りバネ403の付勢力に抗して上方に移動する。
【0073】
一方、カムブラケット410が下方移動すると、加圧ブラケット405および加圧アーム401が引っ張りバネ403の付勢力に付勢されて下方に移動し、カム412が加圧ブラケット405を下方に押すことで圧縮バネ406を圧縮方向に加圧する。定着ローラ対5の加圧力は、引っ張りバネ403の下方への引張力と、カム412の押さえ込む力に抗する圧縮バネ406の反力の合計となる。上述のように、第3駆動制御部420の駆動により定着上ローラ5aは、図6に示す矢印L−Mの方向に移動し、下方に加圧する。
【0074】
上述のようにして、定着上ローラ5aを定着下ローラ5bに対して離間方向に移動可能に構成し、受像メディア101が供給されるまでは定着上ローラ5aを上昇させて定着下ローラ5bから離間させるようにすることで、フィルム102の過熱するのが防止され、フィルム102の変質または変形を防ぐことができる。
【0075】
図10および図11に示すように、定着上ローラ5aは定着上ローラユニット600に設けられている。定着上ローラ5aは、フィルム102に圧接する表面層5aと、両端に表面層5aより小径の軸受け部と、一方の端に駆動ギヤ5aとを有する構成である。定着上ローラ5aの上方には、定着上ローラ5aを回転可能に支持するとともに、定着上ローラ5aの上半分を覆う枠体であるローラケース603が設けられている。ローラケース603の上面二箇所には、ユーザがローラユニット600を取り出すときに掴むための取手601、601が設けられている。
【0076】
ローラケース603の両端にはローラ支持板604が配設されている。このローラ支持板604が、ベアリング604aを介して定着上ローラ5aの両端および駆動ギヤ5aを支持するとともに、定着上ローラ5a全体を支持している。
ローラケース603の両端およびローラ支持板604の側面側には、ヒータ支持部602、602が配設されている。このヒータ支持部602に、定着上ローラ5aの中心部に設けられた、ハロゲンヒータ等の熱源であるヒータ610の両端が支持されている。
【0077】
ローラケース603の一方の端の内側には、定着上ローラ5aとの間に、ヒータ610が暴走したときにヒータ610への電流印加を停止させるためのサーモスイッチ611が設けられている。また、ローラケース603の他方の端および中心付近には、温度を計測するためのサーミスタ612、612が設けられている。
【0078】
装置本体100のカバー23を開放状態にして、取手601、601を掴んで上方に引き上げることで定着上ローラユニット600を容易に取り出せる。なお、定着上ローラユニット600を取り出す際、第4駆動制御部500の回動板520が図9に示す矢印Oの方向に移動することで、定着上ローラユニット600が取り出し可能になる。
【0079】
定着上ローラ5aのメンテナンス等の作業終了後、ユーザは、定着上ローラユニット600をカバー23の開いたところから装置本体100に挿入して、定着上ローラ5aを設置する。ユーザがラミネート装置1の電源を入れると、回動版520が図9に示す矢印Nの方向に回動して、第4駆動制御部500と定着上ローラ5aとが係合する。
【0080】
次に、定着上ローラ5a、定着下ローラ5bおよび搬送主ローラ7aの形状について説明する。
【0081】
図12は定着上ローラの形状を説明するための正面概略図であり、図13は定着下ローラの形状を説明するための正面概略図であり、図14は搬送主ローラの形状を説明するための正面概略図である。
【0082】
図12に示すように、定着上ローラ5aは両端部分から中央部分までほぼ同径の円柱形状である。図13に示すように、定着下ローラ5bは両端部分に対して中央部分の径が大きい中高形状である。図14に示すように、搬送主ローラ7aは中央部分に対して両端部分の径が大きい中凹形状である。
【0083】
なお、図12、図13および図14に示した各ローラの形状は、説明の便宜上、誇張して示されている。特に定着下ローラ5bおよび搬送主ローラ7aは、両端部分に対して中央部分が所定の高さだけ(例えば0.5mm〜2.0mm)中高形状、または、中凹形状である。
【0084】
上記各ローラを上述のような形状にしている理由は以下の通りである。
【0085】
上記各ローラは両端で支持される構成であるため、その自重により全体が下方に撓み、中央部分が窪んでしまう。そのため、定着ローラ対5においては、定着上ローラ5aおよび定着下ローラ5bを同径に形成すると、受像メディア101とフィルム102とを加圧、加熱して定着する際、両端部分と中央部分とに定着ムラが生じてしまう。これに対して、定着下ローラ5bを所定の中高形状にすることにより、受像メディア101とフィルム102とをほぼ均一に加圧、加熱して定着できる。
【0086】
一方、搬送主ローラ7aにおいては、搬送主ローラ7aが同径または中高形状であると、定着ローラ対5と搬送ローラ対7との間のラミネート成品104に所定張力を付与した際、ラミネート成品104の中央部分の張力が両端部分の張力よりも大きくなる。特に加圧、加熱して定着する際、両端部分の近傍に皺を生じるおそれがある。これに対して、搬送主ローラ7aを所定の中凹形状にすることで、ラミネート成品104にほぼ均一の所定張力を付与できる。
【0087】
上述したように、各ローラを所定の形状にすることで、ラミネート成品104に皺の発生を防げる。
【0088】
次に、カッター部の構成について説明する。
【0089】
図15はカッター部700を示す図であり、(a)はその平面図であり、(b)はその背面図である。
【0090】
図4で示したように、カッター部700は排出ローラ対8と排出口61との間に設けられている。図15に示すように、カッター部700は、カッターホルダ701と、レール702と、第5駆動制御部703とを有する構成である。
【0091】
カッターホルダ701は、カッター台710に設けられており、カッターホルダ701は内部に丸刃形状のカッターC1、C1を備えている。カッターホルダ701およびカッター台710は、カッター部700を通過するフィルム102の幅方向に設けられたレール702上を、図15に示す矢印P−Qの方向に移動可能に配設される。カッターホルダ701およびカッター台710が図15の実線で示される位置から二点鎖線で示される位置まで移動すると、フィルム102の全幅以上を移動することになり、フィルム102を幅方向に切断する。なお、カッターホルダ701およびカッター台710は移動方向がどちらであっても、フィルム102を切断する。
【0092】
レール702の下方には第5駆動制御部703が設けられている。第5駆動制御部703はレール702に固定された基板711を備え、基板711の下部の一端にはモータM5が設けられている。モータM5は配線706を介して不図示の制御部に接続されている。また、基板711には、モータM5に係合する駆動ギヤ704、および駆動ギヤ704に係合する駆動ギヤ705が設けられている。モータM5の駆動により駆動ギヤ704が回転すると、駆動ギヤ704に連動して駆動ギヤ705が回転する。
【0093】
駆動ギヤ705にはプーリ707、707により支持されているワイヤー708が巻き付けられている。このワイヤー708に、駆動ギヤ705の反対側でカッター台710が係合している。駆動ギヤ705が回転するとワイヤー708が引っ張られ、カッター台710がレール702上を移動する。
【0094】
レール702の両端には、センサ709、709がレール702と基板711とに跨って設けられている。センサ709、709は、カッター台710が図15に示す矢印P−Q方向に移動して端部に達すると、カッター台710が端部に達したことを検出し、不図示の制御部に配線709a、709aを介して所定の信号を送る。
【0095】
ここで、カッター部700の動作について説明する。カッター部700がフィルム102を切断する際、まず、センサ709が、レール702のいずれの端部にカッター台710があるかを検出し、その位置を知らせる信号を不図示の制御部に送る。制御部は、信号を受け取ると、カッター台710をレール702の一方の端から他方の端に移動させるように、モータM5の回転を制御する。モータM5の回転が駆動ギヤ704および駆動ギヤ705を介してワイヤー708を引っ張り、カッター台710がレールの一方の端から他方の端に移動する。カッター台710が他方の端に達すると、センサ709がカッター台710を検出して制御部に所定の信号を送り、その信号を受け取った制御部はモータM5の駆動を停止させる。このようにして、カッターホルダ701のカッターC1がレール702の一方の端から他方の端まで移動することで、フィルム102を幅方向に切断する。
【0096】
次に、クリーニング部材16の構成について詳細に説明する。
【0097】
図18はクリーニング部材16を示す外観模式図である。
【0098】
図18に示すように、クリーニングユニット16bにはクリーニングフェルト16aをはめ込むためのケース状のスペースが設けられている。そのため、ユーザは、使用済みのクリーニングフェルト16aをそのスペースから引き抜き、空いたスペースに新しいクリーニングフェルト16aを押し込むだけでよく、特別な工具を用いることなくクリーニングフェルト16aを交換できる。
【0099】
クリーニングフェルト16aにはシリコンオイルが予め含浸させてある。定着上ローラ5aの表面に薄いシリコンオイルの皮膜を形成することで、フィルム102の圧着時にフィルム102裏面の不純物、塵等が定着上ローラ5aに移らないようにする離型処理を行っている。なお、シリコンオイルの含浸量はクリーニングフェルト16aが保持可能な最適量であればよい。
【0100】
次に、クリーニングフェルト16aの交換方法について説明する。
【0101】
図17はラミネート装置1のクリーニングモードを説明するためのフローチャートである。
【0102】
ユーザは、通紙枚数の増加によってクリーニングフェルト16aが寿命に達し、定着上ローラ5aへのクリーニング効果が低下してきたと判断した場合、操作部50に有している操作パネルを押下することで、ラミネート装置1をクリーニング交換モードへと切り替える(ステップS1)。その後、装置本体100の背面側に周り込み、背面ユニット30を図4に示した矢印K方向に回動させて、装置本体100の背面側を開放させる。
【0103】
上述したように、クリーニング部材16は、その交換性を重視して、定着上ローラ5aが図4に示した矢印Mの方向に移動した際に定着上ローラ5aに当接してその表面をクリーニングするように、定着上ローラ5aの下方に配置されている。ユーザは、クリーニング部材16の留め金をはずして、クリーニング部材16自体を装置本体100の背面から引き出す。
【0104】
上述したようにクリーニングフェルト16aを交換した後、ユーザは、クリーニング部材16を装置背面側から装着し、留め金で固定する。クリーニング部材16を固定する際、定着上ローラ5aが下方のクリーニングフェルト16aに圧接したとき、クリーニングフェルト16aが幅方向に渡って一定の圧力で当接できるよう、クリーニングフェルト16aに定着上ローラ5aがある一定量侵入するような位置にクリーニング部材16が固定される。
【0105】
背面ユニット30と装置本体100との係合部分には、不図示の制御部と連通したドアスイッチが設けられている。そのため、ユーザがクリーニング部材16を固定した後、背面ユニット30を閉めると、ドアスイッチは、背面ユニット30が図4に示した矢印J方向に回動して装置本体100と係合したことを検知して、所定の信号を制御部に送る。
【0106】
制御部は、ドアスイッチから所定の信号を受け取ると、第3駆動制御部420のモータM3を駆動させる。モータM3が駆動すると、カムシャフト411が回動し、カムブラケット410を介して加圧アーム401が下方に押圧することにより、定着上ローラ5aが図4に示した矢印Mの方向に移動する(ステップS2)。このとき、定着下ローラ5bに対して加圧した状態にして、クリーニングフェルト16aは定着上ローラ5aと当接して所定の圧力が付与される。
【0107】
クリーニングフェルト16aは、新品であるため毛羽が多く、シリコンオイルの染み出しとともに毛羽を定着上ローラ5aへと付着させる。続いて、図7および図8で示したように、制御部が第3駆動制御部420のモータM3を駆動させると、カムシャフト411が回動し、カムブラケット410を介して加圧アーム401が引張りバネ403の付勢に反して上方に押圧する。これにより、定着上ローラ5aが図4に示した矢印Lの方向に移動して、フィルム102に対する加圧を開放する(ステップS3)。
【0108】
制御部は、定着上ローラ5aとクリーニングフェルト16aとの圧接、離間の回数Tをカウントし(ステップS4)、Tが所定の回数nより大きくなるまで、ステップS2からステップS4までを繰り返す(ステップS5)。なお、この回数nは、クリーニングフェルト16aの使用初期段階に発生する毛羽が定着ローラ5aに付着しなくなるまでの回数であり、予めユーザにより入力され、設定される。
【0109】
ステップS5でTがnより大きければ、定着上ローラ5aを図4に示した矢印Mの方向に移動させ、定着下ローラ5bに対して加圧した状態にする(ステップS6)。続いて、第2駆動制御部6のモータM2を駆動させると(ステップS7)、定着ローラ対5が駆動し、少なくともクリーニングフェルト16aに当接していた、定着上ローラ5aの部分がフィルム102に当接しながらニップ部分を通過するまでの量(所定の時間Lsecにフィルムが搬送される量)、フィルム102を搬送させる(ステップS8)。これにより、定着上ローラ5aの、クリーニングフェルト16aとの当接部分に付着した毛羽はニップ部分を通過することでフィルム102側に移動する。そのため、ラミネート成品104を形成するときに、クリーニングフェルト16aの使用初期段階に発生する毛羽が定着上ローラ5aに付着するのを回避できる。
【0110】
その後、クリーニングフェルト16aに当接していた、定着上ローラ5aの部分がニップ部分を通過すると、モータM2を停止させ(ステップS9)、さらに、定着上ローラ5aを図4に示した矢印L方向に移動させて加圧を開放する(ステップS10)。これによりフィルム102の搬送が終了し、制御部はクリーニングモードから通常のスタンバイ状態に復帰させる(ステップS11)。
【0111】
なお、その直後に通紙すると、ニップ部を通過して毛羽が付着しているフィルム部分はラミネート成品104の先端部分として装置外に排出される。そのため、毛羽等の付着のない定着上ローラ5aがラミネート成品104を定着し、画像欠陥等を発生することなく、均一に定着できる。
【0112】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように構成されているので、以下に記載する効果を奏する。
【0113】
本発明のラミネート装置は、クリーニング部材を交換した後、一方のローラにクリーニング部材との圧接、離間を繰り返させ、画像欠陥の原因となる毛羽をクリーニング部材からローラに付着させ、付着した毛羽をフィルムに移動させて装置外に排出するため、ラミネート成品の画像に毛羽跡を付けることがなく、画像欠陥の発生を低減できる。
【0114】
また、クリーニング部材の毛羽立ちを防止するための、フェルト表面を焼き固める処理やフェルト内にPETを混入させる処理を必要としないため、クリーニング部材のコスト上昇を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るラミネート装置を示す側面図である。
【図2】本発明のラミネート装置を示す正面図である。
【図3】本発明のラミネート装置を示す平面図である。
【図4】本発明のラミネート装置の装置本体の内部構造を示す断面図である。
【図5】本発明のラミネート装置の駆動系を示す断面図である。
【図6】図5に示した駆動系の要部構成を拡大して示す断面図である。
【図7】本発明のラミネート装置の定着上ローラの加圧機構部を示す側面図である。
【図8】定着上ローラの加圧機構部を示す背面図である。
【図9】定着上ローラの回転駆動系を示す断面図である。
【図10】定着上ローラユニットを示す背面図である。
【図11】定着上ローラユニットを示す側面図である。
【図12】定着上ローラの形状を説明するための正面概略図である。
【図13】ラミネート装置の定着下ローラの形状を説明するための正面概略図である。
【図14】ラミネート装置の搬送主ローラの形状を説明するための正面概略図である。
【図15】ラミネート装置のカッター部を示す図で、(a)はその平面図、(b)はその背面図である。
【図16】ラミネート装置のフィルムおよび受像メディアを示す図で、(a)はフィルムを示す断面図、(b)は受像メディアを示す断面図、(c)はフィルムと受像メディアが接着された状態を示す断面図、(d)はフィルムと受像メディアが接着され、フィルムの保護部材が剥離除去された状態を示す断面図である。
【図17】ラミネート装置のクリーニングモードの制御フローを示すフローチャートである。
【図18】ラミネート装置のクリーニング部材の形状を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1  ラミネート装置
2  供給ローラ対
4  案内ローラ
5  定着ローラ対
5a  定着上ローラ
5b  定着下ローラ
7  搬送ローラ対
10  フィードセンサ
11  TAセンサ
16  クリーニング部材
16a  クリーニングフェルト
16b  クリーニングユニット
20  フィルム装着部
21  カバー
22  支点
32、33、34  ガイド部材
40  前面ユニット
41  把手
50  操作部
61  排出口
70  フィルム供給パス
71  受像メディア供給パス
72  搬送パス
100  装置本体
101  受像メディア
101c  第3ラテックス層
102  フィルム
102a  基材
102b  第1ラテックス層
102c  第2ラテックス層
103  フィルムセット
104  ラミネート成品
401  加圧アーム
403  引っ張りバネ
405  加圧ブラケット
406  圧縮バネ
407  回動軸
410  カムブラケット
412  偏心カム
520  回動板
603  ローラケース
610  ヒータ
612  サーミスタ
800  制御部

Claims (5)

  1. 画像形成された受像メディアの表面にフィルムを定着させる一対の定着ローラと、
    前記一対の定着ローラのうち一方の定着ローラの表面をクリーニングするためのクリーニング部材と、
    前記受像メディアに前記フィルムを定着する前に、前記一方の定着ローラに前記クリーニング部材の毛羽を付着させ、該毛羽の付着した部分が前記フィルムに当接するまで前記定着ローラを回転させる制御部と、
    を有するラミネート装置。
  2. 前記制御部は、
    前記一方の定着ローラに前記クリーニング部材との圧接、離間動作を所定の回数繰り返させることで、前記一方の定着ローラに前記クリーニング部材の毛羽を付着させる請求項1記載のラミネート装置。
  3. 前記クリーニング部材はフェルト材である請求項1または2に記載のラミネート装置。
  4. 画像形成された受像メディアの表面にフィルムを定着させる一対の定着ローラと、該一対の定着ローラのうち一方の定着ローラの表面をクリーニングするためのクリーニング部材とを備えたラミネート装置における前記クリーニング部材のクリーニング方法であって、
    前記受像メディアに前記フィルムを定着する前に、前記一方の定着ローラに前記クリーニング部材の毛羽を付着させ、
    前記毛羽の付着した部分が前記フィルムに当接するまで前記定着ローラを回転させるクリーニング方法。
  5. 前記一方の定着ローラに前記クリーニング部材との圧接、離間動作を所定の回数繰り返させることで、前記一方の定着ローラに前記クリーニング部材の毛羽を付着させる請求項4記載のクリーニング方法。
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